メイプル「お兄様なら留守ですよ?」火愚病「ダニィ!?」

メイプル「急にバイトの仕事と麻雀での勝負が入ったとかで今し方飛び出ていきました。」

火愚病「あー・・・アイツ結構呼び出されること多いもんなぁ・・・・。」

今日は久しぶりにアイツの家に招かれた俺なのだが、どうやらアイツは仕事で出かけちまったらしい。
梓のことに関してもいろいろ世話になってるからお土産の一つでもと思い、駅前の饅頭を買ってきたのだが・・・居ないのなら仕方ない。
踵を返し帰ろうとする俺にメイプルが俺に

メイプル「あ、待ってください。一応お兄様から火愚病さんが来たら家に入れてあげるように、と言伝をいただいております。どうぞ中へ。」

火愚病「え?あ・・・・どうも。」

へぇ~、あいつもそういう配慮はしてくれるんだな。そう思いながら中へ入る。中にはもう一人の妹である楓がいた。そして俺の方を向くなり

楓「来たわね・・・破廉恥大魔王・・・・。」

俺がいつお前に破廉恥なことをした?大魔王ってなんだよ、お前の中の俺はそんなにいやらしいのか?

火愚病「だぁれが破廉恥大魔王じゃ!こんなイケメソの俺が破廉恥やとおぅ!?」

楓「ひっ!!こ、こないで!!」

なんだこの状況・・・俺が悪いみたいじゃないかまるで(泣)
するとメイプルが間に入って

メイプル「はいも~、やめてくださいお二方。楓お姉さま、普段ならいいですが、今はこの人はお兄様が招かれたお客様です。」

火愚病「そーだそーだ!」

メイプル・楓「調子に乗らないで」

バァシィィィンン!!

火愚病「うわぁああああ!!!(泣)」

とりあえず俺はテーブルの前に座りメイプルが持ってきた茶とお菓子を堪能する。(この時、何か盛ってないかはちゃんと確認した。怖いもん…)
うん!うまい!!やっぱ緑茶と漉し餡は最強の組み合わせだよな、緑茶のこのほんのりした苦味と漉し餡の饅頭の適度な甘さ。二つの風味が
口の中でまじりあうことにより何とも言えない心地よさを醸し出す。

メイプル「どうぞごゆっくり」

そういって、メイプルは楓と共に厨房へいき洗い物をする。お茶とお菓子を馳走になった俺はしばらく座っていたが
…正直暇だった。
さて、どうしよう。折角招かれたのに何もすることがない・・・食器のカチャカチャとなる音と水の音が部屋に響く。・・・気まずい、これは最早ある一種の地獄である。

火愚病「えーっと・・なぁ、なにか手伝おうか?」

不器用にも俺から話してみる。

楓「死ねばいいのに」

火愚病「それ以外で」

メイプル「ふふ、お客様なんですから、自分の家のように寛いでくださって結構ですよ?」(ニッコリ)

天使か・・・・?お前は・・・?

メイプル「でも、もし何かなさりたいのであれば・・・そうですねぇ、そこにおいてある資料をまとめておいてくれませんか?」

メイプルがしめした先にはドッサリと書類やら資料やらがつんであった、どうやら政府軍のもののようだ。

メイプル「お兄様このところずっと働きづめなので・・・もしよければ、お兄様の手助けをしていただけませんか?(切実)」

そんな潤んだ目で俺を見ないでください、断れないじゃないですか。

火愚病「わかったよ、このままいても暇だし。いっちょやるか。」

メイプル「ありがとうございます(ニッコリ)」

メイプル「(計画通り)」

楓「(メイプル・・・恐ろしい子ッ!!)」

こうして俺はそこにあった書類・資料をまとめていく、政府に関係のない俺がこういうことに触れていいものなのかと最初は考えたが、どうやら杞憂であった。
これらは過去の出来事や、事件、そして別の人間が書いたレポートのコピーなどであり、すべて公に公開されたものばかりで政府の中核に触れるようなことはなかった。

火愚病「こんだけの量を・・・政府軍はブラック企業か?」

楓「さすがにそれはないと思うけど・・たぶん」

メイプル「バイトや麻雀で疲れた体でお兄様はこれらと何度も格闘してましたから・・・・それでいつの間にか眠ってしまっていることが多いんです。」

火愚病「・・・・・・・・。」

俺は自分の技術を金にかえている、相手に高額な報酬金を要求し術を売っている。だが、その金も生活費や術の開発、仕込みなどであっさり消えていく。
でも、生活しおていくための余裕はある。
だが、槭は自分のためじゃない。大勢の人間を食わすため自分の身を粉にしても大金を手に入れている。決して楽なことではない。
アルバイトが終わったら大金が流れに流れてくる麻雀勝負へと足を踏み入れ疲れた体でまた別の仕事・・・。
それでも、家族には疲れた顔をせず明るく・・・・か。
あいつはわかってんのかねぇ・・・家族のみんなはお前の身体のことや精神面のこと、すっごく心配してるってこと。

火愚病「・・・あいつが帰ってくる前に全部終わらす。」

メイプル・楓「え?」

火愚病「聞こえなかったのか?アイツが帰ってくる前にこんだけの量俺が全部終わらすっつってんだ。」

楓「アナタ・・・。」

メイプル「頑張ってもお茶しかでませんよ?」

火愚病「十分だ」

火愚病「あ・・あと、条件がある。」

メイプル・楓「?」

…そして

槭「全部・・・・終わってる?」

メイプル「何を言うかと思えば・・・昨日の夜お兄様が終わらせたではありませんか。」

槭「え?そうだっけ?」

メイプル「も~、お兄様ったら。疲れてるんですよ、今日は早くお休みなさいませ?」

槭「うん、そうだな。・・・そういや、火愚病は?」

メイプル「(・・・・・。)あの方ならお茶と茶菓子を馳走になった後すぐに帰られましたが?あと駅前の饅頭をお土産に持ってこられました。」

槭「あん?なんだよ、せっかく夕飯も一緒にと思ってたのに。まぁいいや、饅頭か。よし、食べようか。」

メイプル「はい」
































火愚病『俺がやったってこと、あいつには言うなよ?』





END


あとがき
槭ファミリーと火愚病の絡みでした。
火愚病いい人に書きすぎたワロタwww
普段こんなやつじゃなかったようなきがするんですが・・・・どこでこうなったのか。

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最終更新:2013年02月06日 14:41