アルカノス魔法学校

《アルカノス魔法学校/Arcanos Magic School》()


概要


深い歴史と、受け継がれてきた伝統を誇る魔法学校の名門校。
毎年、何百人という規模の生徒を受け入れ、同時に何百人という規模の魔法使いを世に送り出している。
そして、驚くほどに悪い評判が報道されたり、新聞で取り上げられることが無い、胡散臭さも秘めている。
だが、その実績は確かなもので、世界的にも有名な魔法使いを多く輩出している。
魔法に関わる基礎の基礎から、応用編、錬金術などという幅広い授業範囲も魅力となっている。
学生寮や、格安の学食、ショッピングモールや魔導書庫も近場にあるため、学校近辺は学生以外の一般人も多く見かけられる。
そして、コース別で学費が大きく変動するのもこの学校の特色となっている。
コースによっては貧困層でもなんとか払えるものから、相当な富豪層でなければ払えないような額まである。
当然ながら、高額なコースの方が授業の充実度も高くなっている。
なお、どのコースでも優秀な生徒や実績を残した生徒には『見学招待券』と、その他特別賞状などが進呈される。
基本的に見学は受け入れていないため、『見学招待券』を生徒や元生徒達が見込みのある相手や好きな相手に渡されることでしか部外者は入れない。

しかし・・・。
+ ...
その実態は、魔法における『古典派』の集まり、所謂『老害』のような者達の巣窟である。
教師のほぼ全員が、新たな風を受け入れず、古典的、悪く言えば古臭い方法に拘り、革新を受け入れない者達。
見習い(トレーニー)コースにしか通えないような貧乏な女子生徒へ足元を見ながら平然とセクハラを行ったり、成績関連で強請る事も多々ある。*1
しかも、革命的な新技術を発見した生徒の技術を禁止し、手柄を丸ごと横取りするような事がさも当たり前のような状態となっている。
おかげで、長年の間黒字続きであり、貯蓄は大富豪が束になっても敵わないほどの規模となっており、腐敗層の上層はえげつない額を稼いでいる。
たちが悪いことに、こういった悪行の数々は生徒や世間に知られないように行われていたり、巧みな情報操作で元の技術者に悟られないように、いいように改変されて発表される。
それに、有権者でもない者が多少騒いだぐらいでは即座に揉み消されてしまい、騒いだ有権者も数日後には何故か没落してしまう。
万が一バレてしまった場合は、『魔女』として対象を指名手配したり、秘密裏に殺害してしまう事も多々ある。
反面、どんなコースでも単純に優秀な生徒にはあまり手を出さなかったり、逆に声をかけ、脅迫まがいの『斡旋』をすることもある。
その他、裏社会の組織や腐敗した政府の一部と根っこまでズブズブの関係となっており、悪評の全てを排除してもらったりしている。
対価として、優秀な魔法使いを派遣したり、見習い(トレーニー)コースの生徒を提供したり、素質のある者に授業を受けさせたりしている。
これらの点を除けば、実に真っ当かつ優良な魔法学校なのだが、長過ぎる歴史とは罪なものである。
極一部ではあるものの、良識ある教師もいるのだが、教師の半数以上が腐敗層であり、同時に実権を握られているため、ひたすらに雌伏し続けている。たまに見て見ぬふりをしかねて、社会的に排除されてしまう者もいる
また、これらの劣悪を極める行為の中には、かつてこの学校の生徒だったとされる『魔族王ゴア』の狂信者、通常【アルカノスの闇】による仕業とされるものもある。
長い歴史の中にはこのような存在そのものが眉唾な名があり、実態のない悪として、自らの非道を包み隠すための隠れ蓑として、アルカノスの闇という単語は使われる。

学校自体としても、実働部隊として暗部を所有している。普段は教鞭をとる者が実は暗部の手の者だった、というケースもままある事。
特に、この暗部から裏社会へと身を窶していく者もおり、特段実力者が多い。
家柄や家庭事情によっては、時に優秀な教師すらも様々な手段で弱みを握り、こちらへと引きずり込まれる事があるとか・・・。
暗部の中でも殊更優秀な者には、特別製の杖や特注品の法衣が与えられる事もある。


コース別の特徴など



前述の通り、選択する『コース』によって授業の質と学費が大きく変わってくるのが特色となっている。
学費の安いコースから順番に、『見習い(トレーニー)』『使い魔(ファミリア)』『魔術師(マジシャン)』『魔法使い(ウィザード)』『賢者(セージ)』となっている。
見習い(トレーニー)コースでも、外に出て恥をかかないような授業が行われるが、上のコースと比べるとついて行けない者はふるい落とされがちである。
賢者(セージ)コースともなれば、よっぽど才能が無い限りはある程度のラインまで確実に育て上げてくれる。
その他、使い魔(ファミリア)コース以上ならば、希望者は錬金術なども学ぶことができる。

見習い(トレーニー)コースは、良くも悪くも玉石混交であると言える。学費も安いため『魔法とかかっこよくね?』のような安っぽい動機の生徒が多く、素行もよろしくない教師が多数。*2
使い魔(ファミリア)コースは、本気で魔法を学びたいが、あまり資金的余裕が無い生徒向け。少なくとも見習い(トレーニー)コースのような不順な動機で通えるほど安くもないが、その分生徒間の切磋琢磨が激しく優秀な魔法使いの輩出が多い。
魔術師(マジシャン)コースは、使い魔(ファミリア)コースよりも深く魔法を学びたい生徒向け。ちょっと稼げてるぐらいなら何とか払える学費で、およそ富豪層との境界線。
魔法使い(ウィザード)コースは、それなりの富豪層向けのコース。優秀な教師も多くあてられ、賢者(セージ)コースよりも競争意識がある生徒が多いため、実は賢者(セージ)コースよりもこちらの方が優秀な魔法使いを多く輩出している。
賢者(セージ)コースは、かなりの富豪層向けのコース。かけられるふるいは才能程度のもので、殆ど個別指導レベルの丁寧さだが競争意識が薄い生徒が多く、富豪層故になのか魔術師(マジシャン)コース以下への偏見や対立が酷い。*3

コース別の生徒分けに関しても、見学者へ都合のいいような割り当てが徹底されており、『外面の良い教室』と『それ以外』の差は見習い(トレーニー)コースにおいては顕著なもの。
その辺りは徹底されており、見学者にあてがわれる教師もかなり気を配って案内をしている。

所属する(していた)職員・学生など*4


アルカノス魔法学校の創設者、『アルカノス』の血を引く者。
学校の教師としても活動しており、主に魔法使い(ウィザード)コースと賢者(セージ)コースを担当する。
教師としては圧倒的に優秀だが、魔術師としても非常に優秀で、並大抵の魔術師が束になっても軽く捻り潰す。
だが、血のなせる技なのかは不明だが『老害思考』で、しかも腐敗層のトップでもある。

非常勤講師、ほとんど学校にいない幽霊講師だが、来ても立ち位置はせいぜい用務員のおじさんと見間違うレベル。

見習い(トレーニー)コースの学生。
特殊な魔法を有しており、そのせいで嫉妬などから虐めの的となっている。
同じ見習い(トレーニー)コースの生徒だけでなく、教師にまで平然とセクハラをされている。
彼女はここ以外の魔法学校だと金銭的に通えないため、足元を見られまくっての結果だろう。教師陣の『モノ』にするか『売却』するかで教師たちの話題となってしまっている

魔術師(マジシャン)コースの学生。
非常に優秀な生徒で、『Imagine Magic』を創り上げる。
だが、その後色々あって破門、退学処分となる。
彼女曰く『クソったれですよこんな学校、ぶっ潰れちゃえばいいんです』とのこと。
現在、魔女認定をされ、命を狙われている。

賢者(セージ)コースの学生
学園運営にも深く根差した錬金術の名門一族『モリエヌス』家の嫡女であり、現当主。その名に相応しく錬金術は勿論魔術全般においても素晴らしい才能の持ち主。
出自に驕らず勤勉な努力家で、入学時から今日までトップクラスの成績を維持し続け、魔術師としての総合的な実力も学園内で五指に入ると目されている才女。
『賢者の石』を埋め込んだ宝剣『アゾット剣』を正式に受け継いでおり、常に持ち歩いている。
気高く高慢ながら前述の様に非常に生真面目といった性質を見せるが、突発的事態に弱く実際の処気は小さい。
一族の当主である父が突然病死した為に現在引継ぎに追われており、
父の生前は学園の暗部も自分の一族が根っから関わっているという事実も知らされて居らず、それを知らされてからはストレスからか徐々に神経質でヒステリックになりつつある。

魔術師(マジシャン)コースの学生
目立たない優秀な生徒といった印象で学業に対してもお消極的。『空間変換魔術』に秀でている
校内で発生したとある生徒の死亡事故を境に煙のように姿を消す
元々、校舎の何処かに存在すると噂される『賢者の石』の存在を確かめに来たのだという説もあるが、
いずれもあくまで噂は噂でしかなく結局のところ真相は迷宮入りした

使い魔(ファミリア)コースの学生
程よく社交性があり程よく礼儀正しく総合的評価としては平凡な魔法使い
校舎裏に聳える森林の奥に放置された倉庫に住居を構え学生でありながら世捨て人尾のような暮らしを送る
通常、身分が低く容姿端麗な魔法使いは例に倣い教師陣に付け狙われるのだが、何故か何事もなく生存している
ルーフェルド(後述)をフライパンで理由もなく殴りつけたという事もあったがその咎を追及される事もなかった
彼女に関しては不気味な逸話が多く、関わった者は何かしらの事件に巻き込まれ被害者と加害者の何れかに堕ちるという
さながら仕組まれた人形劇(おとぎばなし)のように

見習い(トレーニー)コースの学生。倉庫組その2。よくアーデルハイトの倉庫に寝泊まりしている
半種族魔法使いという希少な生まれ故に周囲からは特別視されがち
そもそも学校というカリキュラムありきの現場で学ぶのが性に合っていないのか、授業にはほとんど顔を見せず、
単に校舎に備えられた設備、実験施設、そして気の合う魔法使い探しのためだけに籍を置いてあるように見える
我流、独学でありながらも魔力量はさておいて魔法技術と発想に関してはある種の天才。何事も感覚で覚えるタイプ

見習い(トレーニー)コースの学生
“普通の魔術”の才能は全くなかったが努力だけは一人前で、筆記試験ではいつもトップの地位にいた
教わった魔術を使うこともままならなかったが、ある日を境に“自身の魔術”が発現する
それからは学校でいつもの魔術を習い、家に帰ってから“自身の魔術”をノートにまとめていった
卒業後は政府軍へ入り、後に『気動魔術』と称されるものをまとめたノートは弟子の手に移った

使い魔(ファミリア)コースの学生。
明るくサバサバとした性格で運動神経も抜群だが、学業は中の下。
錬金術を現在学んでいる。

見習い(トレーニー)コースの学生
それなりに優秀な成績を残しているが、学園内でも目立たない存在。
正体は吸血鬼であり、学園の腐敗した体制を良い事に学生達の血液を"眷属化させず、死なない程度に"吸って回っている。
独自の魔術を利用しての隠蔽工作も万全で、その正体を知る者は皆無に等しい。

賢者(セージ)コースの学生
"魔術協会"における重役、ホムンクルスの製造を生業とした錬金術の名門、『エッタハルト』の長女
成績は賢者(セージ)コースにおいて中の下。魔術の素質は平凡なもので、親の七光りでこのコースに身を置いている
これといって誇れるような才覚もなければ目立った素質もなし。家柄に拘る典型的な凡才

魔術師(マジシャン)コースの学生
魔術とは無縁、鍛冶屋の家系である『ペンウッド』家から偶発的に魔術回路を有し、ルーフェルドの紹介でアルカノスへ迎えられた異児
生成機は平均より中の下。ナード寄りに類する少年なのだが色素の抜け落ちた白髪、血行の悪さが極端に表出した白い肌などからよく誤解され、
時には同情を引き、時には不気味故に倦厭される。悲観的な点を除けば魔術界の住人らしからぬ良心的な思考の持ち主で周りによく気を配る
臆病ではあるが人当たりよく接するため第一印象と実際接した際の印象が異なることが多い
『異種族言語の解読』『異界現象の適応術』に秀でており、生まれつき外の世界に関連する現象全般に強い体質だったようである
魔術師でありながら一部の派閥では魔力の源であると崇められる『月』酷く恐れる傾向がある。とりわけ満月の日には外へでたがらない

使い魔(ファミリア)』コースの学生
下等魔族の血筋を引いた落ちこぼれ。一般人に近い思考、技量
魔法学校の門を叩いたのも『将来役立ちそうだから』という俗的理由だった
家庭、学校共に居場所がなく入学後間もなく不良化。勢いだけで家出し以降は消息不明

学校の教師。
古典派にも属さず、生徒を辱める側にもつかないいまいち特徴のない男性。
教えるのが上手いとうわけでもなければ、それ以上の成果を出しているわけでもない。
あまりのつまらなさや教え方の難解さから、授業中眠る生徒も多々。
魔法使いでありながら、根源や真理といったものを嫌っている。
彼にとっては神も魔法も、すべからく意味や価値をもたない。
一種のニヒリズムを抱いている。

学校敷地内の森の小屋で森番をしているトッポい教師
【闇魔法に対する防衛術】の選任なのだが恐ろしく頼りない印象
教師というよりはお兄さん感覚で生徒と接するため非常に親しまれやすい
その裏ではよく生徒を『買っている』らしいがその真相は–––––

  • カイゼル・バックボーン
【箒による飛行技術】の教師。故人である
魔道師らしからぬ屈強な肉体に恵まれた教師
見習いコースならまだしも、賢者コースの生徒相手にもスパルタ的教育、教育と称した暴行を働き、
その教育姿勢の問題性を度々指摘されていたが改善の兆しはなかった
だがある日 ––––––女子生徒一命を殺害し、自らも首をくくって自殺する

  • イーハン
魔法界においては下等魔族に値する『シルバーバーグ家』の長男。専任科目はなし、魔術の才は汎人のそれ
魔術関係なく人の『才』を見極める眼を持ち、彼の担当する部屋を出た者はそれぞれの分野において功績を残す魔術師へ成長している
惜しむべきはアルカノスに対して協力的でない、控えめに評しても倦厭している類に入るため彼自身への待遇は芳しくないが、
反面魔術協会からも高い評価を得ているため下手に締め出すこともできない、目の上の瘤のような存在
おやつよりゲームが好き

  • ルーフェルド
賢者(セージ)コースの卒業生
氏名:ルーフェルド・サン・ファルケンシュタイン
魔術界における名門にして風の国に属する皇族の分家、『ファルケンシュタイン家』17代目当主
常に霊鳥の羽をあしらった純白の魔術礼装(紅白歌合戦とよく影で揶揄される)を身につけブロンドの長髪を靡かせる貴族然とした青年
齢13歳において『異界接続魔法』の開発に携わり、若くして頭角を現し出世街道を駆け抜けたホープとされている。現在は特別講師としてよく学園に足を運ぶ
典型的な血統主義者。純粋な魔術師の家系に生まれた者を優遇し、賢者(セージ)コースの学生にも関わらず混血というだけで売り払った過去があるなど問題も多い
例外として混血であるラルフに対してはこれといった制裁を加える気配もない。かといって関係は良好でもない様子

  • スピロス・モリエヌス
『モリエヌス』一族の前当主であり、ロンドリーヌの父。
お抱えの講師として、主に錬金術の講義を担当していた。
娘以上に優秀な魔術師であったが、こと専門の錬金術に置いては当然ながら学内でも最も造詣が深いと言われていた。
生徒からの支持もある程度得ていたが、女癖の悪さも噂されて居た。
妻は十年以上前に他界しており、自身も教員室で変死している。


関連ページ


コメント
名前:
コメント:

すべてのコメントを見る

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2018年11月21日 21:09

*1 モノにもよるが、いつの間にか社会から姿を消し、奴隷やAVに出されてしまう女子生徒や男子生徒もいるとかどうとか・・・

*2 加えて『何故か行方不明となる生徒』が多いのもこのコースだが、世間は基本ノータッチで、マイナーな噂程度にしか情報が流れない

*3 たまに、次の年からいきなり見習い(トレーニー)コースへ落ち、いつの間にか行方不明になる生徒がいるとか。

*4 追記自由