661 : 『One More Sweet』 別離 2007/01/04(木) 12:07:00 ID:???
『One More Sweet』 別離

1/3

新年早々からあたしは淋しさで滅入りそうなくらい飢えていた。
クラスの大半が実家に帰省している中、あたしは数少ない居残り組だった。あたしの場合、
お父さんもこっちで暮らしてるからね。だから冬休み中は実家と寮を行ったり来たりの日々だ。
元日には同じく居残り組のアスナと一緒に龍宮さんトコで初詣に行ったりして、それなりに時間は潰せた。

けど―――

「はあ……」
亜子からのメールを眺めつつ、溜息。
亜子が地元に帰省してからも頻繁にメールや電話のやり取りは交わしている。いるんだけど……。
もう何日も逢っていないのがこんなにも辛いなんて―――
逢いたい。亜子に逢いたい。
亜子の笑顔。亜子の温もり。亜子の気持ち―――
その全てを身体が欲している。
そりゃあさ、正月くらいは家族と一緒に居なきゃいけない、ってあたしも分かってる。けど、あたしの方は
もう限界だった。今日になって亜子と連絡が取れないのも堪えていると思う。
亜子、どうしちゃったんだろう……。
電話を掛けても電源を切っているみたいで、メールを送っても返事は返って来ない。
こうなると得体の知れない不安に襲われる。
「―――よし!」
ようやく、あたしの中でふんぎりがついた。せっかくせしめたお年玉も、早々に無くなっちゃうね。
コンバースのバッシュ欲しかったんだけど、仕方ないよね!
あたしはお財布を確認し、家を飛び出した。荷物なんて必要ない。身体一つあればあたしの願いは叶うから。
時刻はもう夕方かな? 新幹線使えば何とか間に合うよねっ!
あたしは白い息を弾ませて、駅に向かった。
亜子に逢いたい。その思いを胸に秘めて―――


662 : 『One More Sweet』 別離 2007/01/04(木) 12:07:32 ID:???
2/3

取り合えず東京までの切符を買い、大急ぎで自動改札を抜ける。早く、早く亜子を抱きしめたい。
すぐに電車が来たかと思ったけど、逆方面からだった。ああもう! もどかしいったらありゃしない!!
けれど、次の瞬間あたしは心臓が止まりそうになった。

それは唐突に。背後から肩を叩かれ、あたしは振り返る。

「う…そ……っ!?」

どうしてだろう?
あんなに逢いたかったのに。すぐに抱きしめたかったのに。
あたしは驚きのあまり、ぴくりとも動けなかった―――

「ただいま、ゆーな!!!」

たっぷりと荷物を抱えたまま、そこに立っていたのは亜子だった。
「えへへ。内緒で早よ帰ってびっくりさせたろ思うててんけど、まさか駅で逢えるやなんて思うてへんかったわ!」

嬉しそうに笑う亜子。
「おみやげもぎょーさん買うてきてん。ちょい荷物多すぎてふらふらやけどな~」
誰よりも逢いたかった亜子。大好きな亜子―――!

「―――亜子っ!!!」

あたしは、人目も気にせずに思いっきり亜子を抱きしめた―――
「ひゃああっ!? ゆ、ゆーな恥ずいって!!」
「おかえり、亜子っ!!」
何やら亜子は真っ赤になってわたわたしてるけど、あたしはお構いなしに亜子の温もりに浸っていた。
わしゃわしゃと頭を撫で、すかさず唇を奪う。亜子……、もう離さないんだから!
「もう……。こないなトコで……」
あたしが顔を引くと、亜子は頬を染めたまま上目遣いに抗議してくる、その表情が愛しくて―――


663 : 『One More Sweet』 別離 2007/01/04(木) 12:08:05 ID:???
3/3

「えへへ。ゆーながあんな大泣きするやなんて思わんかったわ!」
「うう……」
帰り道。あたしは亜子の荷物を抱えながら恥ずかしさで死にそうになっていた。そう、あの後あたしはバカみたいに
大泣きしちゃったんだ。お陰でさっきから亜子にからかわれっぱなしである。
「だってさ、こっちは一大決心して亜子に逢いに行こうと決めたトコだったんだよ? なのに亜子ってば
麻帆良のホームに居るんだもん」
「ウチかてゆーなに逢いたかってんもん! 丁度切符取れたから予定早めて飛んで来たんよ」
「なーんだ。あたしと一緒じゃん」
あたしと亜子は顔を見合わせ、くすくすと笑い出す。
「どうりで電話通じないワケだ。あたしすっごく心配したんだからね?」
「えへへ。たまにはウチから脅かすのもええかな、って」
「……じゃあ、たっぷりお返ししなくちゃね!!」
きゅぴーん、とあたしは目を光らせる。そして、亜子の背後に回り込むと荷物を抱えたまま抱き付いたんだ。
「ちょっ、ゆーな重いっちゅーに! やめれ~っ!!」
「こらーっ! 人聞きの悪いコトゆーなあっ!」
「そ、そないなコトゆーてもウチ、も、もうアカン……っ!」

べしゃっ。

あ。潰れた。
「ううっ、ゆーなのあほ……」
おでこを抑えながらジト目で睨み付けてくる亜子に、あたしはあさっての方向を眺めるばかりであった―――

だってさ、少しでも亜子に触れていたかったんだよ?
亜子が居ないとあたしはダメなの。
今日は逢えなかった分だけ愛してあげるんだから!
覚悟してね、亜子♪

(おしまい)


672 : 五月の超包子繁盛記 2007/01/04(木) 18:06:55 ID:???
五月の超包子繁盛記

年が明けて超包子は休む暇がありません。
超さんに古菲さんと茶々丸さんも連れて総動員です。
超「今日の食材を仕入れてきたヨ!」
その場に食材を置いて超さんは慌てて次のテーブルに走っていきます。
休日も兼ねて繁盛してますが、これはいくらなんでも人手不足です。

今日は生姜と豚肉でしたので、豚の生姜焼き定食にします。
まず摩り下ろした生姜を使って特性のたれを作っておきます。
次に適当な大きさに切った豚肉をそのたれに漬けて10分ほどで味を染み込ませます。
そして油を軽めに引いたフライパンにその肉を入れてしっかりと焼きます。
肉が出来上がれば、サラダの盛り合わせをします。
栄養のバランスを考えるとしっかりとサラダも食べてくださいね。

ハルナ「はぁ~。今日一日疲れたぁ~」
ハルナさんはお疲れのようです。それではBパターンにしましょう。
生姜焼きの味付けを少し変えます。
ハルナ「おぉ~。おいしいぞ、これ」
どうやら食が進んでいるようです、お疲れの体には味付けが少し濃い目のBパターンの方が効果的です。

遅れましたが新年も超包子をよろしくお願いします。


675 : 変身キャンディ 2007/01/04(木) 22:44:25 ID:???
変身キャンディ

夜のベッドの中で二人は愛し合っていた。
互いに何も身に着けておらず、ただ相手の温もりを感じ合い肌を重ねていた。
すべてが終わり、一緒に抱き合って寝ている二人。
その中で明日菜は体を起こして机の横にあったキャンディを食べる。
本人にとってただ小腹が空いてたまたま手元にあったキャンディを手に取っただけだった。
そしてしばらくしてあやかが目を覚ます。
横には抱き合っているはずの明日菜の姿がない、その代わりにふかふかした感触がある。
「…!?」
するとオッドアイの愛しい明日菜は何故か…小さな猪になっていた。

「ん~~~~~。なんでだろうね」
かなり小さくデフォルメされた猪明日菜は腕を組んで悩みだす。
「アスナさん、何か変なものでも食べませんでしたか?」
衝撃を通り越して呆れ果てるあやかは即座に原因を探る。
「えーと、たしか少し前に目覚めてこのキャンディを食べた」
そう言って指差した先には何の変哲もないキャンディの小箱が置いてあった。
「えーと…変身キャンディ!?」
それはカモが買ってきた怪しい薬で、返品予定だったが明日菜がそんなことも気づかずに持っていってしまったのだ。
「“キャンディの色によって様々な動物に変化出来ます”…?、こんなあからさまに怪しい物をよく平気で食べられましたね」
「そ、そうね…」
猪姿で少しトーンダウン気味の明日菜。
唖然としたあやかだがその場の状況から“2000年に年明けて間もない時期に、走行中の自転車のブレーキが壊れた理由を『2000年問題だ!』”
と無理やり指摘するノリで何となく納得した。
「しかし、持続時間が1時間程度ですのですぐに元に戻れますわ」
「えっ、そうなの」
じたばたしても仕方ないので1時間の間、適当に過ごしていると元に戻った。



676 : 変身キャンディ 2007/01/04(木) 22:45:00 ID:???
「はぁ~、よかったよかった」
背伸びをして体をボキボキ鳴らして人間に戻れたことを実感する。
裸のまま動物に変身したので何も身に着けていない、そこをあやかが後ろから抱きしめた。
「ちょ、いいんちょ」
「全く、あなたときたら…」
今にもベッドに押し倒されそうな雰囲気を察してか、明日菜はにっこりと微笑む。
「ねぇいいんちょ、口あけて」
「?」
言われるがまま口を開けるあやかだが、そこへ明日菜は先ほどの変身キャンディを放り込む。
だが今度はそれが来ると予想してか口の中でキャンディを砕き、その破片が口からいくつか毀れた。
「何をしますの!?」
「いいじゃん、どうせ1時間で戻れるんだから。あんたも動物の世界を堪能しなさい」
これは笑えない冗談だと思うやあやかの体が“ボムッ”という音と共に煙に包まれた。
しばらくして煙が晴れると、そこにはあやかの姿が…
「あれ?変わって…」
厳密には変わっていない、あやかの外見は一部分を残してほぼ同じようになっていた。
あやかの一番の違和感は耳の位置と尻の辺りに何かがくっついている感触。
あやかの耳は猫耳に変化し、お尻には尻尾が生えている。
「いいんちょ、猫耳しっぽって……びみょ~」
「自分で与えておいて何という言い草ですか」

怒ったあやかは明日菜の体を抱きしめ、ベッドへと押し倒す。

「な、何すんのよ!」
「何って、分かってらっしゃるくせに」
そっと口にキスをして明日菜の減らず口を塞ぐ。少し長めのキスを終えると、あやかは明日菜の首筋に舌を這わす。
その舌使いに甘い言葉、自分と同じ裸体を晒ししかも猫耳姿、明日菜は徐々にあやかのペースに巻き込まれていく。
「…っ…朝っぱらから…んっ…サカってんじゃ…ないわよ」


677 : 変身キャンディ 2007/01/04(木) 22:45:35 ID:???
「動物なのですから仕方ありませんわ。理性も何もなく、とっておきのご馳走があれば我慢できないのは当然でしょう?」
ニヤッとした笑いを浮かべるあやか、猫耳姿で言うため説得力が微妙にある。
「あんたっ…こんなときに限って…ん…あっ…あ……」
あまりの攻めに耐え切れず、思わず明日菜はあやかの猫耳を引っ張った。
「痛っ…もう容赦しませんわよ」
二人で抱きしめあう明日菜とあやか、朝から文字通り元気いっぱいである。

「痛てて…また腰痛めちゃった」
ベッドでへたり込む明日菜は新年早々腰を痛めてグロッキーだった。
一方のあやかは自分の手鏡を見て猫耳が消えていることを確認。
「元に戻りましたわ。明日菜さん次はどの動物に…あれ?」
よく見ると変身キャンディがどこかに消えていた。
「言っとくけど、あのキャンディは外に投げ捨てといたわよ」
いきなりの衝撃発言に驚いて問い詰めるあやか。
「な、なんてもったいないことを…」
「動物になってヤってもどうせあんたのすることは変わりないんでしょ!」
「ではどうして私にキャンディを…」
少し顔を赤くして顔を背ける明日菜は恥ずかしげに答えた。
「あんたが食べたらどんな風になるか見たかっただけよ、それがこんな可愛くない動物になっちゃって」
「その動物に散々抱かれていたのはどこのどなたでしたっけ?」
横目で得意げなあやかは鼻で笑った。

「あ、あんたが無理矢理だったからでしょ!この性欲の塊!」
「何ですって!?あなたこそその気だったくせに!」
「うるさいわねエロ猫!小さい猪にしとくべきだったわ」
「なんですってー!?」
すぐに言い争いの耐えない二人。
ちなみにあやかが食べたキャンディは“ヒョウ”だったりする…



681 : マロン名無しさん 2007/01/05(金) 00:27:01 ID:???
「卵焼き」

「あの日」以来…私とザジとの静かな、そして愛の日々は時折激しく乱される様になっちまった。その原因と言うのが…

「ただいっ…ま…(絶句)」
「! …お邪魔してマス…(ボソッ…)」
フンッ…今日も来てやがったか…。
この頭のテッペンから足下(?)まで黒ずくめに顔は白い仮面とゆー怪しさバツグンのコイツらが私達の部屋にたまに…
いや、かなり頻繁に、且つ神出鬼没に「出現」するようになったせいで気になっちまってザジとイチャつく事も出来ない日々が続いている…
しかもいつもザジと一緒にいるせいか、コイツら私に懐いちまいやがったみたいだ…
手が空くといつの間にかすり寄ってきて気味が悪い…ってゆーかハッキリ言ってウザ過ぎるっ!!
一応コイツらはザジの手下みたいなモンらしく、ザジの命令は素直に聞くが…
逆にいざザジの命令となったら融通が利かない上にテコでも動かねぇっ!! 例えばこの間の朝なんか…


682 : マロン名無しさん 2007/01/05(金) 00:30:33 ID:???
「卵焼き」#2

「んぁ…はよー…」
「ぁ…おはよぅなのチサメ…」
「あ~喉がカラカラだ…水ぅ~…」
「ぁ…」
「駄目ダ…入るナ…」
ぅわ突然沸いて出やがったよコイツっ!!
「…どけよ、冷蔵庫に用が…」
「駄目ダ…っ!姫の命にヨリ…今はキッチンに行かせる訳にはイカん…」
鬼の仮面をしたリーダー格のヤツ(私はとりあえず「鬼面」と呼んでいる)が異様に細長い腕を伸ばして「トオセンボ」する。
チッ…こうなっちまうともぅ絶対にキッチンには入れない…。仕方なくリビングのテーブルにつく。当然気分は最悪だ。
すぐにザジがキッチンから水の入ったグラスを持って来てくれた。受け取ると一気に喉に流し込む。あぁ…実にウマい。
「サンキュー、ザジ。ところで…アレ、なんとかならないのか?」
後ろ斜めにいる「鬼面」を親指で指差してザジに苦情を伝えるが…
「今は…ゴメンなの…」
ザジは心底申し訳無さそうに謝った。それ以上はなんだか可哀想だったからもぅ何も言えなかった…。


683 : マロン名無しさん 2007/01/05(金) 00:34:30 ID:???
「卵焼き」#3

「朝食は…もぅできてるの…」
そぅいや今朝はザジが朝食の当番だったな…。ザジはもぅ一度キッチンに消えると今度はトレイにご飯に味噌汁、卵焼きとお新香を乗せて持って来た。
いぃ匂いだ…私は幸せを噛みしめる。
後はコイツらさえいなければ…っ!! 後ろを振り返って敵意をむき出して「鬼面」を睨みつけてやるがヤツは気にもとめていやがらない…っ!!
…とにかく今は朝食だ。せっかくザジが作ってくれたのに冷めちまう。
最初に味噌汁、ご飯と手をつけ…そして卵焼きに箸を伸ばそうとした所でふと、場の空気が変わった様な気がした。ピリピリとした張り詰めた様な雰囲気。
見るとザジが真剣な眼差しで…いや、黒ずくめ共までがじっ…と私を見つめていた…っ!!
ジト汗垂らしつつも黒ずくめ共を無視して…ザジに見つめられるまま、卵焼きを一つ摘んで口に運ぶ。
「…どぅ?」
「(むぐむぐ…)あぁ、美味いよ。この卵焼き、初めてにしては良く出来てる」
「…よかった」
心配そうな顔が満面の笑みに変わる。ザジが私にだけ見せてくれる笑顔だ。
…と、同時に部屋中に張り詰めていた空気が一気に弛む…


684 : マロン名無しさん 2007/01/05(金) 00:37:40 ID:???
「卵焼き」#4

幸せな朝食風景、思わず私の頬も弛む…が黒ずくめ共の下っ端達(コイツらは「顔ナシ」って呼んでる)が焦点が合ってんだかただのフシ穴だか分からん目と目が合った…。クソッ…せっかくの幸せ空間ブチ壊しやがって…っ!!

朝食を食い終わって食器なんかを片付けるべくキッチンに入ろうとするが…またも鬼面に阻まれた。思わず血圧が上昇する…が、ザジが慌てて割って入った。
「…今日はお片付けもあたしがするの…チサメは先に行ってて」
「いいのか…? 約束じゃあ私が後片付け当番なんだが…」
「…お願いなの…気にしないでほしいの…」
何かキッチン隠してんのか…? しかし「お願い」されちまったし、お言葉に甘えて先に登校させてもらうか…
「じゃあ先に行ってるからな…遅刻なんかすんじゃねーぞ」
靴を履いて寮の廊下に出る…と、キッチンにある換気用の小窓が目に入った。ソコからならキッチンが覗ける。
好奇心に負けた私はそっと中を覗いてみた…


685 : マロン名無しさん 2007/01/05(金) 00:41:03 ID:???
「卵焼き」#5



ぅ わ ぁ … (滝汗)

お世辞にも広いとは言えないキッチンは…まるで地獄の様相を呈していた…! 何体かの顔ナシ共がキッチンの床にうずくまってボソボソと何か呟きながら大量の黄色いナニカを盛んに貪ってた…っ!!

「次ダ…」
そこに鬼面が更に皿に盛った黄色いナニカを追加しながら溜め息混じりに言う。
「失礼ナ事をイウナ。『炒り卵』デハなく『卵焼きの失敗したヤツ』ダ…
マダ3回に2回は失敗するんダカラ…
姫、隠すクライ恥ずかしいナラもぅ少シ上手くなって下サイ…」
「…うるさいの(怒)」

【落ちてない気がするケド…終ってしまえ!!】


689 : 『ねこの時間3』 2007/01/05(金) 00:54:42 ID:???
わたしはときどき猫になる。
何かが、わたしを猫にする。
それは突然で、曖昧な時間。
猫になったわたしは、自分に気付けなくなる。
でも、猫になったわたしは、とても自分になる。

「あれ? ゆーなは何処に行ったの?」
「散歩やて」
閉じた玄関のドア越しに、そんな会話が耳に入る。
わたしに何の用があるのかも気になるが、今は優先されるべき用事がある。ちなみに、
ただの散歩ではない。散歩というのは、明確な目的なく歩くことだ。
わたしは寮の廊下をそろそろと通り抜け、公道に出た。
ここは車道でもあるが、交通量はとても少ない。だから、
わたしも堂々と往来することができる。
そして、行き着く先に、その表通りから路地に入ったところに、
あの緑色の髪の人間がいる。わたしを安心させて、幸せな気分に
させてくれる人間がいる。
「猫さんたち、お昼ご飯ですよ」
『猫缶』を食べる野良たちに、わたしは混じる。別に『猫缶』が
目的ではない。その証拠に、野良たちの食事には手をつけていない。
優先されるべき用事とは、ご飯ではないし、この新緑の髪なびく人間に
会うことでもない。この人間から香る不思議な甘い匂いの正体を探るのが、
今回のわたしの目的なのだ。


690 : 『ねこの時間3』 2007/01/05(金) 00:57:33 ID:???
野良たちが食事を終えると、その人間は猫缶の中身を入れていた器を

片付けはじめた。わたしはその人間の背後に回り、長い緑色の髪の毛を嗅ぐ。
やはり、あの甘い匂いが漂ってくる。
「さて、何の用でしょうか?」
片付けを終えた人間が、わたしの方に向き直り、訊いてきた。
「にゃ」
わたしは用事の内容を伝える。
「なるほど。了解しました」
その人間はわたしの言葉を理解した。わたしの言葉を理解できる人間は少ない。
あの動物の匂いのする人間と、寮の部屋にいる赤目の人間と、
この人間くらいのものだ。


691 : 『ねこの時間3』 2007/01/05(金) 00:58:20 ID:???
風になびく緑色の後について行くと、丸太で組んだ一軒の家があった。
この家からだ。間違いない。あの甘い香りが強く鼻腔を刺激してくる。
「にゃ」
わたしは礼を言った。
「鍵は開いています。では、私は研究室に呼ばれていますので」
それだけを伝えて、その人間はわたしの前から姿を消した。
鍵が開いているというのは、勝手に入れということだ。
わたしは軽々と家まで続く階段を飛び越え、玄関の前に座り込んだ。
この家に近づけば近づくほど、あの匂いは濃くなっていく。家の中は、
きっとこの匂いがたっぷり詰まっているに違いない。
わたしは手を伸ばし、目前に立ちはだかるドアを開けた。
音もなく開かれた玄関から、遠慮なくお邪魔させてもらう。
家の中には、予想通り、あの匂いが満ちていた。この匂いを嗅ぐと、
わたしはとても興奮する。こんな甘い香りは他に嗅いだことがない。
普通の匂いじゃないのだ。
わたしは匂いの源を探して、鼻を利かせる。この家の二階が、
発生源と見た。再び、わたしは一蹴りに階段を上りきる。
階段は得意だ。上るのも落ちるのも楽でいい。


692 : 『ねこの時間3』 2007/01/05(金) 01:02:52 ID:???
「にゃにゃにゃ!」
わたしの気分は高まってくる。
なんと言っても、二階はあの匂いだらけだったのだ。
しかし、匂いの源を逃すほど、わたしの嗅覚は鈍っていない。
わたしは、ベッドの上のふわふわした布団に狙いを定めた。
ここから、あの甘い匂いがする!
布団の中には、流れるような金髪を持った人間が沈んでいた。
すやすやと眠っているようだ。
「うにゃぁ」
遠慮をするつもりはない。わたしはこの匂いが大好きなのだ。
試しに、この眠っている人間の顔を嘗めてみた。
「にゃ!」
あ、甘い! 甘い味がする!
わたしは、あの赤目の人間が隠していたお菓子を見つけたときのように、
一心不乱にその人間の顔を嘗めまわした。


693 : 『ねこの時間3』 2007/01/05(金) 01:04:07 ID:???
「ぅ、ぅうん……」
嘗められている人間が呻き声を出した。わたしは遠慮しない。
なんたって、あの緑髪の人間が許可したのだ。
「ご自由にどうぞ、マスターも暇をしているはずですから」と。
「ぅ、ぅう、ううう!? おい、お前! 明石裕奈!
私のベッドで何をしている!」
金髪が目を覚ましたようだ。
しかし、テイスティングを止める理由にはならない。ぺろぺろ。
「おい、うわっぷ、やめろ、明石裕奈!
素直に言うことを聞くんだ、明石裕奈!」
ごちゃごちゃ騒いでいるが、わたしは構わない。
それにしても、甘い。これは甘い。とても甘い。ぺろぺろ。
「なんで、私を嘗めるんだ、明石!
やめろ! やめるんだ! うぐっ!!」
どんなものを食べれば、こんなに甘い味がするようになるのかと思ったので、
口元も嘗めてみた。
「っっぷぁ、おい! 今、口を嘗めただろ、口を!!」
人間は長い金色の髪を乱しながらも、果敢に抵抗してくる。
「うにゃあ!」
わたしも抗議する。素直に嘗められていればいいんだ。
「そうか、明石裕奈。お前、さては猫になっているのか?」
人間が訊いてきたので、わたしは答えてやった。
「にゃあ」
沈黙。
「わ、わからん。ネコ語はわからん」
金髪が困った顔をしている。すると、一階の方で、玄関のドアが開く音がした。


694 : 『ねこの時間3』 2007/01/05(金) 01:07:53 ID:???
「マスター、ただいま帰りました」
あの緑髪が帰ってきたらしかった。
「おぉ、ちょうど良いタイミングだぞ、茶々丸」
金髪が喜ぶ。
「今、とんでもないやつが侵入してきて、困っているところなんだ」
金髪がわたしに背を向ける。ん? この髪の毛は……。
「早く助けてくれ、茶々丸!
って、おい! 明石裕奈! 私に髪にじゃれつくな!」
「うにゃあ!」
「すいません、マスター。今は、手が離せません」
「なんだと、茶々丸! 私の命令が最優先だぞ! 早く助けに来い!
って、おい、明石!布団の中にもぐりこむな!」
「うにゃあ!」
「すいません、マスター。研究所から緊急連絡が入ったので行ってきます」
「うおぉい、茶々丸! 主人がどうなってもいいのか!
って、おい、明石! お前はどこに顔を突っ込んでいる!」
「うにゃあ!」
バタン! と、一階で玄関のドアが閉じる音が響いた。


695 : 『ねこの時間3』 2007/01/05(金) 01:08:53 ID:???
「あー、朝練も疲れるなー」
私は軽く筋肉をほぐす。
「ゆーなの朝練て、かなり力入っとるもんな」
廊下で合流した亜子が言う。そろそろ教室だ。
元気いっぱいにドアを開け、教室に一歩、足を踏み入れた。
「おはよーう!」
「あ、おはようございます」
茶々丸さんがいた。って、あれ?
その陰に隠れているのは、エヴァンジェリンさん?
「おはよう、エヴァンジェ……」
「来るなーっ! 私に近づくなーっ!」
と、徹底抗議を受けてしまった。それはそれはすごい剣幕で、
そして半分ばかし怯えているようにも見えたんだけど、私って何か
エヴァンジェリンさんに嫌われるようなことしたっけ?


【おしまい】

699 : 枯れた名無しさん 2007/01/05(金) 12:02:11 ID:???
ピキューン、ピキューン、ゲシドカバキ
ザジ「~♪」
千雨「・・・何やってんだ?」
ザジ「ジャ○プアル○ィメットス○ーズ」
千雨「(マガジンのキャラがジャ○プのゲームをやっていいのか?)」
ザジ「ちう、マガジンアルティメットスターズは出ないの?」
千雨「出したところで二番煎じだからなぁ。それに」
ザジ「それに?」
千雨「出るのは先生と神楽坂、宮崎、桜咲、近衛、武道四天王あたりくらいで、私達は出れないと思うぞ?」
ザジ「(´・ω・`)」
千雨「まぁ、私は出れるかもしんないけど」
ザジ「Σ(゚Д゚)」


711 : 和美 命の水 2007/01/05(金) 20:24:12 ID:???
和美 命の水


1/5
小さなことが小さな絆を結び、それが大きな因果と結果になることがあります
さよ 「私、幽霊なんですよ」
真名 「私のところの御神酒は霊力が込められているんだ」
その二つのワードが結びつき、私の中であることが閃きました

そう、あることが・・・


和美 「たーつーみー、お願いがあるんだけど・・・」
真名 「断る」
私のお願いは聞かれる前にあっさっりと断られました。もうとりつく島もなかったです
和美 「話も聞かずに断るなんてあんまりじゃない。話ぐらい聞いてよん」
真名 「お前はわかっているのか?私に何かものを頼むと言うことは代価が必要と言うことなんだぞ?」
和美 「ふふん、わかってるって。あのね、霊力を込めた御神酒がほしいんだけど・・・」
するとたつみーは怪訝な顔をして私を見つめました
真名 「なんだお前、柿崎みたいに酔いどれたいのか?」
和美 「ちがうよ。ちょっとね・・・それで報酬なんだけど・・・ごにょごにょ・・・」

私の話を聞いたとたん、たつみーの目の色が変わりました
そして息は荒くなり、顔が紅潮し始めたのです。もう大興奮といった感じです

真名 「よし、すぐに用意しよう。いや、今から私の実家に来てくれ。何㍑でも渡してやる!!」
和美 「あ、あはは・・・こっちの用意するのに一日はかかるから明日行くよ」
真名 「うぐぐ・・・まあ仕方ないか・・・」


712 : 和美 命の水 2007/01/05(金) 20:24:55 ID:???
2/5
翌日、学校が終わり次第、私はたつみーに拉致されて龍宮神社まで連行されました
真名 「今持ってくるからそこで待っていろ。いいな!!」
たつみーは私を神社の入り口で待たせると、急いで神殿の奥へと駆け込んでいきました
そして一分もたたないうちに木桶を持って私の前に現れたのです

真名 「どうだ、これが龍宮神社特製、すーぱー御神酒”清酒 龍宮”だ。今回は特別に霊力300%増しだ」
たつみーがずいっと私の前に差し出したのは柄杓のついた手桶でした
和美 「あ、ありがとね~。って、これ、多すぎない?」
真名 「それは私の気持ちだ。受け取っておいてくれ・・・で、それでだな・・・報酬のほうを・・・」
和美 「それじゃあ、たつみー。私急ぐから・・・」

かちゃり・・
それは撃鉄をあげた音、私に向けられた銃が牙をむいた音でした
真名 「貴様・・・探すのは死体からでもいいんだぞ?」
本気の目のたつみー、血涙がこぼれ落ちています。冗談なのに、もう
和美 「じょ、冗談だってば。ええと、報酬はっと・・・あった」
真名 「そ、それがぁぁぁん!!」
取り出したのは一枚のDVDーR、真っ白なレーベルには何も書かれてはいません

和美 「じゃーん。これこそが和美さん特製”眠いのを必死に我慢している仔犬ちゃん、でも結局は眠っちゃうの4時間SP!!”よん」
真名 「うほっ!!」
和美 「一応いっとくけど、ちゃおりん特製のコピーガードがかかっているからコピーできないよん」
真名 「仔犬・・・」
和美 「ぶっ通しでで見ちゃだめだかんね。確実に蕩けちゃうから・・・」
真名 「ぶばっ!!!」

夢見心地のたつみーに見送られ、私は行くのです。さよたんの待つ教室へと


713 : 和美 命の水 2007/01/05(金) 20:25:28 ID:???
3/5
和美 「さ~よ~ちゃん。お待たせ」
ここは誰もいない教室。ただ一人、幽霊のさよちゃんをのぞいては・・・
さよ 「あ、朝倉さん。何持っているんですか?」
私が持っている木桶に気がついて、ふわふわ近寄ってくるさよちゃん
しばらくそれを見つめて、それが中身の入った木桶であることに気がついたようです

さよ 「桶ですか?よくお墓参りに持って行くようなやつですね。でもこれ・・・蓋がしてあって中身が入っていますね」
和美 「ふふん、これの中身はお酒なんだ」
するとそれを聞いたさよちゃんは慌ててこう言ったのです
さよ 「い、飲酒はいけませんよ。お酒は20歳になってからです!!」
まあ、さよちゃんがそう言うのも当たり前。私も実際にお酒を飲んだことなんて・・・それは秘密

和美 「あはは・・・実はこれ、私が飲むんじゃないんだ。さよちゃんに飲んでほしいんだ」
それを聞いてしばらく呆けるさよちゃん。どうやら言っている意味がわからなかったようです
さよ 「・・・私がですか!?でも私幽霊なんですよ?飲めるわけ無いじゃないですか!!」
和美 「まあ、多分そうだろうね。でもこれ、たつみー特製の霊力入りのお酒なんだ。だからもしかしてと思ってさ」
さよ 「あ、朝倉さん・・・私、お気持ちだけで嬉しいです」

ぱかっと桶の蓋を開けると、閉じこめられていたお酒の香りが教室いっぱいに広がりました
和美 「う~ん・・・匂いだけで酔いそうだよ・・・さよちゃん?」
ぷるぷると震えているさよちゃん。驚きの顔をしています
さよ 「これって・・・これって・・・」
和美 「どしたの?」
さよ 「匂いがわかるんです!!お酒の匂いが・・・」

さよちゃん、感動で泣き始めちゃいました


714 : 和美 命の水 2007/01/05(金) 20:25:59 ID:???
4/5
さよ 「い、いただきます・・・」
おちょこを手に持つように浮かせてじっとお酒を見つめるさよちゃん
さよ 「私、未成年・・・」
和美 「還暦超えてるって」
さよ 「あうう、ぐすん・・・で、では・・・」

ついにさよちゃんがおちょこに口をつけました。そして一気にお酒を飲み干したのです
大丈夫、お酒は床に漏れてはいません。さよちゃんお酒を飲んでいます
和美 「さよちゃん?」
それは震える声でさよちゃんが言いました

さよ 「おいしい・・・。たぶんこれが美味しいって感覚だったんですね!!」
和美 「やったー!!飲めたじゃん!!!さぁ、もっと飲んで!!」
さよ 「はい!!!いただきます!!!」
私は嬉しかった。さよちゃんも嬉しかった。だからいっぱい飲んでほしかった

でもそれがあんな悲劇を生もうとは・・・


さよ 「あしゃくらしゃん、わかっていますか?60年ですよ、60年。しゃみしかった(寂しかった)んれすから~」
それはおちょこで3杯目のことでした。さよちゃんが豹変したのです
さよ 「あしゃくらしゃん・・・わらし・・・もっとお酒くらさい」
いけない、絡み上戸だったとは・・・いいえ、もっと嫌な予感がするよ


715 : 和美 命の水 2007/01/05(金) 20:27:48 ID:???
5/5
やがておちょこは柄杓へと変わりました
さよちゃんは桶から直接柄杓でお酒をすくうと、そのまま飲み始めたのです

和美 「さ、さよちゃん・・・そんなに一気に飲んだら危ないって」
するとさよちゃんは据えた目で私を睨むのです
さよ 「なにがあぶないんれすか~。わらしはもう死んでいるんれすよ?これ以上なにがあぶないんれすか!!」
大虎です。もう止められないようです。大変な地雷を踏んでしまいました
さよ 「およ?なんれあしゃくらしゃんはのんれいないんれすか?のめー!!!」
私に柄杓を勧めるさよちゃん。こんな壊れたさよちゃん見たこと無いよ

和美 「わ、私は未成年だからさ。全部さよちゃんが飲みなよ」
さよちゃんはしばらくじっと柄杓を見た後、嬉しそうに頷いたのです
さよ 「うんうん。じゃあ、わらしが全部飲んじゃいますよ~。こんなにおいひいのに・・・。わらし、のむー!!!」
乗ってきたさよちゃんはついに柄杓を捨て桶をそのまま浮かせると、そのままごくごくと飲み始めたのです
そして一気に桶のお酒を飲み干してしまいました。しばらく幸せそうな顔をしていましたが、やがて物欲しそうな顔になると・・・

さよ 「もっと、おさけ」

私にはもうどうすることも出来ませんでした。手元にはお酒はないのです
和美 「ごめんね、たつみーに用意してもらったのそれだけなんだ。今日はそれでおしまい。ね?」
ですが私の言葉でもさよちゃんはその欲望を止めることはありません

さよ 「うふふ・・・そうれすか。たるみや(龍宮)さんのところれすね。たるみや神社におさけがあるんれすね・・・」
さよちゃんはにやりと笑うと、そのままふよふよと壁をすり抜けてどこかへ行ってしまいました


翌日、私は麻帆にゅーすの現地レポーターの仕事をすることになりました
レポートの内容は・・・3-Aで見つかった、龍宮神社から盗まれた御神酒の樽についてです



719 : こちら四葉探偵事務所 2007/01/05(金) 23:01:59 ID:???
第1話「四葉探偵事務所、開業」


私は3-Aの四葉五月、いつもは移動式屋台の超包子のコックをしています。
ですが学園内で事件が発生すると…

ビービービー ガシャンガシャンガシャン

超包子は、葉加瀬と超が暇つぶしとシャレで取り付けた変形機能を使って、即席の探偵事務所に変形。
私はシャーロックホームズばりの帽子とルックスに身を包み、虫眼鏡を手に今日も事件を解決します。
「五月さーん、依頼主の登場ですよ」
この人は助手の村上さんです。少しドジをしてますが結構頼りになりますよ。
「それでは行きましょう」
依頼主は大河内アキラさん、自動的に今日は浮気調査です。
「真名ったら、最近他の娘と一緒にいることが多くて…」
「いつものことですね」
今回の初陣体験ということで助手の村上さんに調査をさせましょう。
「えぇ~」

私は移動式屋台の中でビデオを見て依頼主と一緒に見て証拠をつかみます。
そして村上さんが先頭に立ってビデオをしっかりと収めています。
ちなみに依頼を受けている間はコードネームで呼ぶようにしてます。
「こちらカイザ村上、マル対(対象者)を追跡中、ドーゾ」
「こちら四葉、了解」
龍宮さんのデート現場を目撃、どうやら相手は刹那さんのようですね。
「真名ったら…」


720 : こちら四葉探偵事務所 2007/01/05(金) 23:02:30 ID:???
アキラさんの顔が徐々に強張っています、正直怖いです。
「カイザ村上さん、もう少し近づいて確固たる証拠を掴んでください、ドーゾ」
「了解」
カメラは徐々に二人に近づいて…

「曲者ぉ!!」
ドォン
「きゃー!」
カイザ村上が龍宮さんの猛攻を受けています!これは非常にまずい!
仕方ありません、奥の手です。
「お願いします、“謎のシスター美空”さん」
「はい、クロックアップ!」

シュシュン
目にも留まらない速さで謎のシスター美空はカイザ村上を連れてその場から消えるように立ち去りました。
龍宮さんがその場を探していますが無駄足です。
「た、龍宮。なんだったんだ」
「おかしい、誰も居ない」
春日美空さん、いつでも参加できるように仮の助手メンバーでもあります。
しかし、これで証拠も撮れましたし十分でしょう。アキラさんから報酬を受け取って今日の依頼は終了です。

後日、アキラさんと木乃香さんにこってりと絞られる龍宮さんと刹那さんを見かけました。

つづく


725 : バカアスナ 2007/01/06(土) 01:42:31 ID:???
バカアスナ 空耳アワー編

この日は某牛丼屋でバイトをしている明日菜。
明日菜「いらっしゃいませ」
桜子「やっほー」
ザジ「…(こく)」
千雨「へーい」

明日菜「注文は?」
桜子「牛丼大盛りつゆだくで、それと豚汁もつけてね」
ザジ「豚丼並と卵」
千雨「牛丼並、あとタバコいいか?」
明日菜「3人同時に言わないでよ……ちょっと待ってね」

明日菜「えぇ~と…桜子が牛丼大盛りのつゆだくと豚汁、ザジさんが豚丼並に卵、千雨ちゃんが牛丼並と…」
千雨「ん?どうした」
明日菜「この卵って千雨ちゃん頼んだ?」
千雨「知らねぇ」
明日菜「ザジさん…はあるよね、じゃあ桜子?」
桜子「知らないよ」

結局、自分の聞き間違いに気づかず、明日菜は卵を持って店の中を一周した。

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最終更新:2008年10月26日 23:30