テノリライオン

布製ブックカバーの作り方

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corelli

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針も糸もミシンも不要。 本の厚さによって調節する折り返しのないタイプ。
が、心持ち厚めの本を型にして作りさえすれば、薄い本にも意外と融通がきく。
何より本との圧倒的なフィット感を保証(笑)

必要なもの


  • 型紙にする文庫本カバー(表紙)
 350ページぐらいの本のカバーを推奨。

  • 端布(はぎれ)
 やや固め、しゃっきりした布質のものが向いているように思う。 個人的には麻や和系の布(?)が好感触。
 表地は上記型紙(カバーを完全に広げ、折り返し部分まで含めた長さ)以上の面積があるものを。(※図1のA幅+上下に数センチの余裕)
 裏地は表紙分程度(折り返し部分は不要)のサイズでOK。(※図1のB幅+上下に数センチの余裕)

  • 接着芯
 ブラウスの襟の部分や、帽子・バッグなどの土台として入っている芯布のこと。 アイロンで布地に貼り付けられる。 厚めのものが扱いやすいし、丈夫になる。
 絶対なければだめ、というものではないが、これが芯に入っているといないとでは本を持った時の安定感が違うと思うので、可能であれば試してみてほしい。
 なければ普通の紙などで代用できる……かもしれない。

  • 布用両面テープ
 手芸専用の強力なやつを。 5mm幅ぐらいのもので十分。
 針と糸が不要と言いつつ、代わりにこれが必要なわけですが。

  • しおり用のひも、またはリボン
 必要であれば。 本の対角線+αぐらいの長さで。



作り方

  • 図1(文庫本から取り外した表紙)
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① 接着芯をカットする

型紙にする本の表紙をの状態に開き(折り返し部分は開かない)、それと完全に同じサイズに接着芯を切り取る。



② 裏地をカットする

幅は接着芯(B)と同じサイズに、高さは上下数センチの余裕を持たせて裏地を切る。



③ 表地をカットする

今度は表紙をの状態に(折り返し部分も全て)開き、幅は表紙の通りに、高さは上下数センチの余裕を持たせて表地を切る。



④ 接着芯を表地に貼り付ける

それぞれの中心線を合わせ、表地の裏面中央にアイロンで接着芯を貼り付ける。



⑤ 両面テープで折り返し部分を接着する

  • 図2(接着芯貼り付け後)
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図2のピンク色の部分に両面テープを貼り、折り返して接着する。
図2は布の表面(柄のある方)で、黄色部分は④の段階で裏面に接着芯が貼られている場所。 つまり接着芯は見えない。
青線の部分に鉛筆やチャコペンなどで薄く線を引いておくと、目印になってきれいに貼れる。

そしてココが重要。
テープを貼る位置は、青い線より1ミリほど離して貼るとよい。
この部分は完成時に布地が数枚重なるので、ここで少しズラして厚みのぶんの余裕を持たせておいた方が、端の方だけ上下が寸詰まりにならずに済むはず。
できたらぱたんと内側に折って接着する。 ここが本の表紙を差し込む袋の部分になる。



⑥ 再度両面テープを貼り、裏地・しおりをつける

  • 図3
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⑤で左右が袋状になったその上から更に、再度両面テープを端から端まで貼る。
しおりひもをつける場合はこの時点で。 両面テープの下に敷くようにして、ひもの端をとめておく。
少し折り返すなどして抜けない工夫を。

図3のように、ここでも折り返し部分の両面テープ1ミリほど離して貼る。
中央部分は離さず、青線に沿って貼る。
貼り終えたら、この上に裏地を重ねてきれいに貼り付ける。



⑦ 裏返して完成

筒状になっている本体を、テープをはがさないように注意しながら中表をひっくり返し、更に左右の折り返し部分を裏返せば完成。



図がチャチいのはご愛敬で。 すいません絵の描けない人間なんですw

これで概ね土台にした文庫本ぴちぴちぐらいのカバーができていると思いますが、試しに一つ作ってみてから、改めて好みの緩さに調整するなどして本番を作るのがよろしいかと。
私はきっちりぴったりが好きなので、常にこれでやっておりますがw

拙い説明で恐縮ですが、理解できて慣れれば30分もかからずに一つ作れると思います。 慣れるほどいくつも作るなという声も聞こえますが気にしない。
これで京極夏彦専用カバーとかも作れますヨ(笑)!


以下余談。

可愛い布地を見つけたらそれで一つ、というのが手軽で一般的なやり方だと思いますが。
スキルのある方はちょっと気合いを入れて、ワンポイントに刺繍なぞを入れてみてはいかがでしょうか。
まあ私がそれにぴったりな本を見つけてしまい、紹介せずにはいられないという事なのですが。


  • 下田直子の刺繍図案

絵や柄の図案もあるけれど、それよりもチェックやストライプ、水玉など布地のシンプルな模様を活かしてそこにひと味加えるという、独特なアイデアとセンス溢れる図案集。
単純な構成の模様は応用範囲も広く、ブックカバーに非常に向いていると思います。





  • ちいさな刺しゅう

タイトルの通り、ポイント使いにぴったりの小さい図案が集まった図案本。
デンマークで修行したという著者の、挿絵のようにシンプルかつ独特な図案に心が和みます。
レリーフやカメオのように立体になる刺し方をこの本で初めて知りました。 見事すぎる。
個人的に一番可愛いと思うのは裏表紙のカエルです。


お試しあれ。


★追加リンク、本の洋服屋さん。
こちらは一転紙のブックカバーですが、ポップからシック、シンプルまでかなりよりどりみどりなデザインが揃っている、フリーダウンロードのサイトです。どれも個性的で目に楽しく、この模様が布に転写できれば、と歯噛みする思い(笑)。
気に入ったものをpdfでダウンロード→プリントアウト→完成というお手軽さです。 布もいいけど、もっと気楽に使える紙のブックカバーにも一ひねり欲しい、という方にオススメ。


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