有間 真陽

■キャラクター名:有間 真陽
■ヨミ:アリノマ マヨ
■性別:女
■武器:


特殊能力『超速直線運動』

自身や手に持った物を加速させる、または停止させる能力。
また、触れている物に流れている時間を加速・停止させることができる。

幼い頃から走ることが好きだった真陽は、走力さえあれば何でもできると信じ込み、幼少期の全てを走ることに費やしていた。
ある日、友達と山で遊んでいたとき、友達がうっかり足を滑らせて激流の川に飛び込んでしまった。
それを助けるために真陽も川に飛び込んだが、どんなに泳いでも彼に手が届くことは無かった。
それでも諦めることなく必死に助けようとした結果、彼女に『自身を加速させる』能力が目覚める。
彼に追いつくことは出来るようになったが、これだけでは川から脱出することが出来ない。
同時に『物の時間を停止させる』能力が発現し、川の流れを停止させることで一件は事なきを得た。

加速させた場合の物の速さは最大で時速200km程度。
その日の体調にも左右されるため、風邪を引いたときや能力の使用に乗り気じゃないときはは加速の力が弱まる。
飛ばした物は離れた場所にあっても停止させることが出来るが、逆に飛んできたものを停止させることは出来ない。
直線的に飛ばす能力のためカーブには弱い。自身の場合は停止と再加速を繰り返して移動することになる。

物に流れている時間とは時化や発酵のことであり、鉄が錆びるのを防いだり、反対に鉄を短時間で錆びだらけにすることが出来る。
こちらを加速させた場合、1秒あたりで最大10日間の時間を加速させられる。細かく調節することも可能。
停止させた場合は能力を解除しない限り、彼女から離れていても物の時間は動かなくなる。

設定

何よりも走ることが大好きな少女。
物心がつく前から勉強そっちのけで野を駆け、いくつもの山を走り回る野性味の強い生活をしていた。
また、困っている人は積極的に助ける正義感の持ち主でもあった。
親の都合で都会に引っ越したあとも陸上競技に全てを捧げ、誰よりも速く走ることのみに生き甲斐を見出していた。
だがとある出来事により魔人能力を身につけたことにより世間の風当たりが強くなる。
どんなに速く走っても「そういう魔人だから」と謂われない差別を受け、彼女が持つ足について羨望や尊敬の眼差しを向けられることは無くなった。

高校卒業後も魔人である彼女を雇ってくれる企業は現れず、真陽は夜の街を彷徨うことになる。
お金に困っていた彼女は、当時の不良仲間から「いくらでも金を貸してくれるところを知っている」と、とある会社を紹介された。
非合法の金貸し屋――今井商事。彼女が後にこの会社に拾われたのはある意味運命的でもあった。

「丁度足の速い魔人を探していたんだ」と、今井商事を訪れた彼女は開口一番にそう告げられ、その日のうちに雇用契約が交わされた。
彼女に与えられた仕事は、借金を踏み倒す輩を地の果てまで追いかけ、捕まえてくること。
今井商事はどんな額の融資でもその日のうちに用意できる不思議な金貸し屋だが、一方で借りた金を返すアテのない顧客には容赦しない。
そして目的のためならどんな手段でも用いる。まさにアウトローな職場だった。

人事構成はシンプルに、『営業を行う1課』『顧客の身辺調査を行う2課』『ブラックリスト入りした顧客を捕まえる3課』『備品管理の4課』に分かれており、真陽は当然3課に所属している。
その他、雑務や金貸しの審査などは社長自らが担当しており、入社当時の社員は真陽を含めても8名という小さな会社だった。

真陽は持ち前の能力を行使し、借金を踏み倒す顧客を次々と捕まえていく。
とはいえ文字通り地の果てまで逃げる輩はレアなもので、大抵は契約書に記載されている住所まで行って事情を告げるだけであっさりと仕事が終わることも多かった。
中には自動車に乗って逃げ出す顧客も居たが、彼女自身が時速200kmで走る人間ジェット機なので追いつけない道理はない。

捕まえた後は会社まで連れ込み、社長の前で事情聴取を行う。
ただ単に「遊ぶ金が欲しかった」という輩はギルティだが、「家族の手術代のため大金が必要だった」といった深い事情を抱えている顧客も居た。
処罰について口出しする権利は真陽にも与えられ、後者のような顧客を真陽は助けたいと思い、社長に意見すると「それでいい」と、返済が無期限延期になることもあった。

ここには魔人だからという理由で真陽を責める者は居なかった。
純粋ゆえに正義にも悪にも染まりやすい彼女だったが、次第に人助けを行いたい気持ちが強くなり、裏社会で生き抜くための力も身についていた。
様々な人生を歩んできた仕事仲間や顧客と出会い、彼女が歩むべき人生が少しずつ見え始めてきたのは、就職してから4年後のこと。

有間真陽、22歳。
彼女に与えられた次の仕事は、『最優良個人顧客』山乃端一人を捕まえてくることだった。



山乃端一人との関係

個人顧客としては最大金額である100億の融資を受けながら『返す見込みアリ』と判断され、長らく放置されていた。
しかし社長自らの業務命令を受け、山乃端一人は突如としてブラックリスト入りを果たし、真陽の次なる仕事相手となる。

プロローグ:忘れられない人
最終更新:2022年02月05日 22:51