大門寺 まこと

【概要】
荒涼高校に在籍する1年生空手部員。
白浜 兼一にとって初めての対戦相手であると同時に、武の世界の入口に立つきっかけにもなった人物である。
ボディビルダーさながらに鍛えられた筋肉とキノコヘアーが特徴。

「武術は強い者のためにあるもの」「弱者が武術をやるのは邪魔」という思考の持ち主であり、かつて空手部に在籍していた兼一を散々にイビっていた。
一方で筑波 歳三のような明らかに自分より強くワルい相手には愛想笑いを浮かべながら付き従う小悪党的な性格。

【本編】
「武術は強い者のためにある」という理屈の下、毎日のように兼一に暴力を振るっては退部を迫っていた大門寺。
しかし「強ければ部にいていいのか」という兼一の言葉に逆上し、互いの退部を賭けた喧嘩試合が行われる事となった。

体格・腕力では兼一を圧倒していた大門寺だが、筋肉の付けすぎによる突きの遅さも災いし、美羽から歩法の手解きを受けた兼一に敗北した。
意識を取り戻した大門寺は兼一の使った技が空手のものではない事を理由に反則を訴えたが、審判を務めた筑波は「負けた者が部を去る約束だ」と一切取り合わなかった。
しかし、空手部を辞めたくない一心で涙を流す大門寺の姿を見た兼一は反則負けを認め、自ら部を去っていった。

兼一の優しさにより引き続き部への所属が認められた大門寺だったが、「筑波先輩には勝てる気がしねえが、お前にはいまだに負ける気がしねえ」という歪んだプライドから園芸部を襲撃、部員の泉 優香を人質に取って兼一に再戦を迫る。
が、この時すでに梁山泊で技の修行を始めていた兼一には全く敵わず一撃でKOされた。

その後しばらくは出番が無かったが、ティーラウィット・コーキンらYOMIの無手組の荒涼高校転入を機に再登場。
無謀にもコーキン相手にカツアゲを仕掛けるも、圧倒的なパワーと正確無比のプロファイリングを見せつけられた事で傘下に入った。

最強の弟子抹殺の任を受けたコーキンは兼一の実力を測るべく、空手部員達に短期間でムエタイの技を伝授した。
しかし武の才に恵まれていなかった大門寺はその対象外であり、当て馬どころか空手部員達のサンドバッグ代わりにされるという悲惨な扱いを受ける。
(皮肉にもそれはかつて自らが兼一に対して行った行為そのものであった)

コーキンの底知れない迫力と先輩部員達の暴力に恐怖した大門寺は命令されるがままに兼一を空手部の部室に誘き出し、自らはそそくさとその場から逃げ出してしまう。
しかし、園芸部の花壇の前で兼一が愛用しているじょうろに蹴躓き、かつて兼一が自分を庇って部を去った事や、現在の奴隷同然の境遇に深い理解を示した事を思い出す。

ここに至ってついに改心した大門寺は兼一を救うべく新白連合の本部に駆け込み、隊員達の安全確認のため校内に残っていた新島に救助を要請。この行動が結果的に一度はコーキンに殺害された兼一を蘇生させる大きな助けとなった。
自分の行いを悔いる大門寺は涙を流して謝罪したが、弟子の命を救われた秋雨からはその行動と勇気を称賛されたのだった。

【戦闘力】
徹底的に鍛え上げられた筋肉から繰り出される突きは金属製のバケツを容易くぶち破る威力を誇り、まだ梁山泊入門前だった兼一も「あんなのまともに食らったら死ぬ」と震え上がった。
一方で無駄に膨らませた筋肉がスピードを大きく損ねており、試合を観戦していた先輩部員からも「大門寺の突きはパワーだけで遅い」と評されている。

空手部の活動には熱心だったものの、コーキンからムエタイを授けられなかった事からも武の才能には恵まれていなかった事が窺える。

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