リボソーム
リボソームは、リボソームタンパク質とrRNA(リボソームRNA)から構成される小粒状の構造物である。
特に膜状構造に包まれているわけではない。
リボソームのはたらきは、タンパク質の合成である。
DNAの転写によって合成されたmRNA(メッセンジャーRNA)、および、特異的なアミノ酸と結合したtRNA(トランスファーRNA)と結合して、共にはたらくことで、DNAによって指定されるアミノ酸配列のタンパク質を合成する(詳細は後述)。
リボソームには、後述する小胞体表面に位置するものと、小胞体とは関係なく細胞質中に存在するものがある。
小胞体表面に存在するリボソームは細胞外に分泌するタンパク質(ホルモン等)や膜タンパク質を合成し、小胞体とは離れて細胞質中に存在するリボソームは細胞内で利用されるタンパク質(酵素等)を合成している。
リボソームは、非常に小さな構造物であるため、その観察には電子顕微鏡が必要となる。
リボソームを電子顕微鏡で観察すると、特徴的なダルマ形が見られる。
小胞体
小胞体は、一重の生体膜(一重膜)からなる扁平な袋状の構造物である。
小胞体のはたらきは、リボソームが合成したタンパク質などの輸送路であり、細胞内に網目状に広がっている。核膜孔とつながっている場合もある。
小胞体の観察には、電子顕微鏡が必要となる。
小胞体には、その表面にリボソームを付着させるために表面がざらざらして見える粗面小胞体と、表面のリボソームを付着させず表面がつるつるしてみえる滑面小胞体がある。
タンパク質の輸送路そしてはたらく小胞体は粗面小胞体の方で、粗面小胞体が輸送するのはその表面に付着したリボソームが合成したタンパク質である。
それに対して、滑面小胞体の代表例は筋繊維(筋細胞)中に含まれる筋小胞体である。
ゴルジ体
ゴルジ体の特徴は、一重膜からなる扁平な袋が何枚か層状に積み重なった形状である。
ゴルジ体のはたらきは、リボソームが作り、小胞体中を運ばれてきたタンパク質に、糖などを付加し、適切な場所に向けて分泌することである。したがって,ゴルジ体はリボソームの終点だと考えることも出来る.
最終更新:2009年05月19日 17:05