ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

第三話 使い魔サーレーと黒髪メイド

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匿名ユーザー

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サーレーの母の病気の原因は肺ガン。
治療にはSPW財団のガンの発育を抑える薬が要る。
それには莫大な金とSPWに顔利きが出来るぐらいの地位が無ければ買えなかった。
その薬が手に入るまで、サーレーの固定化で症状の悪化を防いでいた。
しかし、現在サーレーと母親との距離は遠い。
固定化の効果が切れるまで後大体3日。
この間に帰る必要が有った。

第三話 「使い魔サーレーと黒髪メイド」

ルイズ日記 ●月▼日
あ、有りのままに起こったことを書くわ!
今日私の召喚した使い魔なんだけど、最初逃げたり、生徒たちの総攻撃を止めまくったり
すごいと思わせるようなことをやりまくったのに故郷に帰れないと知ってイキナリ取り乱したりとんでもなく凄かった!
何を言っているかわからないと思うけど、先住魔法や家庭の危機とかチャチな物では断じてないわ!!もっと凄い物の片鱗を味あったわ。
なんかお母さんが何とかって言ってたわね・・・。
わめき疲れて今は寝てるけど、こいつに何があってどんな理由で逃げようとしていたのかは聞くのは明日になりそう・・・。

俺は何をしていたんだろう。何か疲れて寝ていたんだけど。
て、床アア阿亜阿亜嗚呼!?
 ・・・大して驚くような事でもなかった。
それにしても此処は一体何処なんだ?
サーレーはすっかり昨日起こったことを忘れていた・・・訳ではなかった。
「ああ、俺。あのクソ生意気な小娘に何かよびだされたんだったっけ。」
サーレーは身の回りの状況を把握する。
中々外装が豪華な部屋だ。
辺りの目ぼしい物を漁ってみることにした。
もしかしたらこの場所がどこか分かるかもしれない。
サーレーはルイズの寝ているベッドに近ずく。そして眠りこけているルイズの顔をそっと覗いた。
ネクリジェ姿でかわいらしい寝顔のルイズを見ていると幼いころの妹を思い出す。
「この寝顔だけ見てれば可愛いんだがな・・・。」
昨日のルイズの高飛車っぷリを思い出してみる。
やべえ、何かやる気萎えてくる。
ああいう高飛車な女、好きじゃねえんだよなー。
サーレーはそう思いながら身の回りを漁るのを再開する。
机の上に何やら本が見えた。ちょっと読んでみよう。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「なにこれェ!!こんな言語見たことも聞いたことも無いぞ!!」
でも、イタリア語通じてたよな・・・。
サーレーの頭に疑問が浮かぶ。
昨日まで言語は問題なく通じていた。多分、今でも通じるだろう。
しかし何か頭の奥底に違和感が残る。
この国は一体どこなのか。母にかけている固定化が自分のスタンドと繋がっている感じがしない。
 ・・・・
只考えていては仕方ない。何かしなければ。
サーレーには考えている余裕は無い。彼には帰るべき家と守るべき家族がいる。
こんな所で立ち止まっている場合じゃない。
サーレーは今度はクローゼットを開いて物色を開始する。
「・・・服ばっかりだな。」
しばらく物色していると何やら黒いひも状の布製品が見つかった。
「何だ、コリャ?」
この余計な発見でサーレーは後に地獄を味わうことになる。

「ふああ・・・。」
サーレーが起きてグッと伸びをするルイズに近ずいていく。
「よう。起きたか。」
サーレーがルイズの顔を覗く。
まだ眼がトロンとしていて眠そうだ。
「もしもーし・・・。」
返事なし。
今度は耳元で声をかけてみる。
「もしもーし。ボン・ジョルノ!!(おはようございます)」
反応なし。
しかたない・・・最終手段発動まで3!2!1!
「こんの・・・ぺちゃパイがアアアアア!!さっさとおきやが「誰がぺちゃパイじゃあああ!!」」
 ・・・首の曲がる嫌な音がした。

「いてえ・・・。」
ルイズの回転膝回し蹴りで首が90度回転して変な方向に曲がった。
「だれがぺちゃパイよ!!この蜘蛛頭!!」
「誰が蜘蛛頭だ!!このチンくしゃ!!」
まさに売り言葉に買い言葉!馬鹿と傲慢、二大関わりたくない人種の共演!
これぞまさに究極のシンフォニー(究極的に駄目な意味で。)!!
とまあ、こんな感じで口喧嘩は進行していたのだが・・・・・。
ここに一人、乱入者が現れる。
「ちょっと!うるさいわよ、ヴァリエール!!」
そう!この状況で一番被害を受けているであろうキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーである!!
「な、何よ!ツェルプストー!勝手に入ってこないで!!」
「あんたらがウルサイから文句言いに来たんでしょう!!まったく・・・朝っぱらから何やってんのよ・・・。」
そこまで言うとキュルケは次にサーレーを一瞥した。
(昨日はトンデモナイ化け物に思えたけれど・・・案外人間味の有る奴なのね。)
あのネボスケを起こしてやるなんて、案外いい奴なのかも・・・。結構イイ男だし・・・。
実は手がかりが見つからずルイズに直接聞こうとしていたという事は本人は知る由も無い。
「分かったわね!今度うるさくしたら、只じゃ置かないから!」
「うるさいわね!!わかったわよ!!」
ルイズがそういうか言わないかの間にキュルケはルイズの部屋を出て行った。

「あんた!たとえあんたがメイジだとしても人の悪口を耳元で叫ぶなんてどういう神経してんの!!」
ルイズが随分怒ってサーレーに怒鳴る。
「ああ、もう悪い。悪う御座いました。」
サーレーはそれを聞き流した。なにやら言い争っているのが馬鹿らしくなってきたのだ。
言い争いはこれぐらいで切り上げ、ようやく本題に入る。
「なあ、ルイズ。お前、前にここから俺が帰りたいと言った時無理だと言ったよな?一体なんでなんだ?」
「だって使い魔は主人を守る・・・。」「いや・・・その話は昨日の腐るほど聞いた・・・。」
そう・・・。」
ルイズはそこまで言うとチラリと自分の部屋の時計を確認する。
「時間が無いわね・・・。ねえ、あんた。洗濯言ってきてよ。」
「はあ!?何で俺が行かなきゃならないんだ!?」
ルイズがサーレーをジロリと睨む。
「あんたの仕事は私を守ることだけど何も無いときは何をするの?で、考えたんだけどしばらくは家事をやってもらいたいのよ。あんたは聞くところ魔法は使えるけど貴族じゃ無さそうだしね。」
サーレーは呆れてしばらくポカーンとしていた。
何せ自分の着た服や下着を初対面の人間、しかも男に洗えという。
デリカシーの無いにもほどがある。
「年頃の娘の言うことじゃないだろう・・・。」
「なんか言った?」
サーレーは肩をすくめた。
(まあ、暫くはここで世話になるんだからこの位やるか・・・。こんなチンクシャの下着なんか洗ってもやる気と希望もムンムン沸いて来ないんだよな!!・・・多分。)
ほんの少しチョッとした邪念が入っているサーレーなのであった。
このサーレー、完璧に当初の計画を忘れている。

「はああ、っと。ここで洗濯すればいいとか言ってたな・・・。」
サーレーは巨大な洗濯物の山を持って水汲み場まで来ていた。
そこでサーレーは一つ重大なことに気が付く。
「あ、洗濯板と洗剤忘れた・・・。」
だめジャン俺!!
な、状態のサーレーの視界に一人のメイド服の少女が飛び込んできた。
普段なら気にしないその少女も今のサーレーにとっては救いの神だった。
なぜなら彼女は洗濯をしていたのだ!!
洗濯板と石鹸を持って!!
そして、サーレーは彼女から借りれば態々あの鬼ガキのところまで返らずに済む!!
横顔も可愛かったし、もしかしたら・・・・。うへへへへへへ・・・・。
邪念たっぷりなサーレーはメイド服の少女に近ずいていった。

「あのーすんません・・・。」
「きゃっ!」
少女が驚いて飛びのく。
「あ、すんません。ちょっと洗濯板と石鹸貸して貰っていいですかね?いやー最近来たもんでどこに何があんのか分からなくて・・。」
あ、この子。横顔もだけど正面も可愛い!!
「あ、貴方がミス・ヴァリエールに召喚された人ですね?」
「あれ、俺そんなに有名になってんの!?」
「ハイ。何でも奇妙な術でメイジの貴族の方々を相手に大暴れしたとか。」
ヤバイ・・・こんなところで目立っちまった!!
正直スタンド使いが目立つのはご法度だ。
能力を相手に示すことは本人にとって同時に弱点をさらけ出すこと。
まだ、奇妙な術程度の認識だから良い物のばれれば対策を立てられて終わりだ。
この前の戦闘で俺を眼の敵にしている奴は五万といる。
まあ、正直いって自業自得なんだが・・・。
「あのー・・・。どうしました?」
少女が悩んでいるサーレーを心配そうに見た。
「ん、ああ、スマン。洗剤と洗濯板だったよな。」
考えていてもしょうがない・・・。
そういう問題はそのときに考えよう。
サーレーの顔が焦った顔から普通の(堅気の人専用)顔に戻った。
その顔に戻ったのを見て少女は安心したのかニッコリとしてサーレーに顔を向けた。
何やら悪い物が洗い流された気がする。そんな感じの笑顔だった。
「私はシエスタって言います。はじめまして。」
「俺はサーレー。名前は故郷の言葉で塩だ。」
「変な名前ですね。塩って。あ、でも覚えやすくていいかも・・・。」
サーレーはその問いにへへっと笑った。
この二人の出会いが今日、トンデモナイ事件を引き起こすことはまだ誰も知らない・・・。

「ン出よ、シエスタ。」
「はい?何ですか?」
「なんで月が二つあるんだ?」
 ・・・・・・・・・・・・・・
「何イイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!」
まだまだサーレーは前途多難なようです・・・・。

ルイズ「ちょっと!私の出番!良いとこないじゃない!!」
今度こそルイズに出番がありますように・・・・。

TO BE CONTINUED

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