ブルンバスト都市国家群の一国、アルゼンバスト出身。
アルゼンバストでは男子を女装させて育てると勇敢に育つという迷信があり、クロードも例に漏れることなく女装して育つ。
しかし彼の悲劇は自分が女だと信じ込んでしまっていたことだ。
これは彼の一族が都市で最も古い将軍の家柄であり、彼が長男だったため、特に念入りに女装させられ女として育てられたことに起因している。
クロードは女として勇敢に育った。
しかし、いざ成人して家督を譲りうける段になって問題が発生したのだ。
そう、家督を譲られるということは、自分が男だということだ。
彼は衝撃を受けながらも、名家の子息である責任感から一族の長として恥ずかしくないよう懸命に振舞った。
しかしどうにも男の姿は落ち着かない。
男としての自分に自信が持てない。
彼は悩んだ。
そして決断した。
弟に家督を譲り、自分は旅に出ることにしたのだ。
弟をはじめ、一族の者は反対した。しかし彼はその考えを変える気はなかった。
弟のほうが優秀だったし、もとよりクロードは自分が家督を継ぐまで、弟が家を継ぐものだと信じていた。
だが弟も正式な後継者は兄であると頑として譲らない。
壮絶な兄弟喧嘩の末、男としての自信を得たら家に戻ってきて、再び家長の座に就くと約束し、当てもない旅に出た。
アルゼンバストの名家の嫡男。
迷信により女として育てられたため、男の恰好をしているとヘタレるが、女として発言する時には本来の果敢な性格に戻る。