■春休みの昼下がり、高坂家の玄関にて
大きなカバンを抱えて階段を駆け降りる桐乃
リビングからボケっとした表情で自分の部屋に向かう京介
ちょうど双方の死角になるところでぶつかってしまった二人
桐乃の鞄から小さな箱が落ちる
トレフィグか何かかと思い桐乃に渡そうとして拾う京介
うすうす0.02
勘違いとわかり、気まずい沈黙がおちる
耳まで真っ赤にして京介から箱をひったくる桐乃
玄関から逃げ出すように走り去る桐乃
後ろめたい気分になる京介
■夕食時、高坂家の食卓にて
桐乃を除く高坂家の家族が食卓を囲む
桐乃がその場にいないが両親ともそのことに触れない
もくもくと食事をする一家
思わず、桐乃のことを母親に聞く京介
桐乃は一週間読者モデルの仕事で沖縄へ出かけた、と答える母親
少し不機嫌そうな父親
不安定に思考を巡らせる京介
■一週間後、高坂家のリビングにて
お土産で膨らんだ荷物を抱えて帰宅し、リビングに入ってくる桐乃
ソファで漫画雑誌を読む京介
沈黙
日焼けした桐乃の表情が少し大人びた、と感じる京介
つんとした目で京介を見たあと、ふん、と、目をそらす桐乃
言葉を交わすことなく、気まずく各々の部屋に帰っていく二人
■桐乃が帰宅した深夜、京介の部屋にて
連日のように眠れず、思考を巡らせながら天井の一点を見つめる京介
不意に京介の部屋のドアを開ける桐乃
寝たふりをする京介
はじめての人生相談の時と同じく、京介の上に馬乗りになる桐乃
ぱし、と、京介のほほをたたく桐乃
人生相談
それだけで諒解し、無言のまま桐乃の部屋に向かう二人
■桐乃の部屋にて
自室のドアを開ける桐乃
桐乃の部屋に入る京介
無言で床を指さす桐乃
猫の座布団に胡坐をかいて座る京介
ベッドに腰掛ける桐乃
どちらも、言葉を切りだそうとしながらも、切り出せない、無言のままの二人
そのまま沈黙が続く
■ベッドにて①
すく、と、立ち上がる京介
桐乃の肩に手をかける京介
京介の腕を振り払おうとするが、男の腕の力に抗えない桐乃
ベッドに桐乃を押し倒す京介
桐乃のピンクのパジャマの前を強引にはだける京介
あらわになった小麦色に日焼けした桐乃の肌
妹のその肌を、その乳房をむさぼる京介
■ベッドにて②
桐乃の腹から、乳房から、首筋から、頬から、額から、唇へキスをする京介
その身体をもはや兄のなすがままにゆだねる桐乃
ねぶるように、唇を、舌を絡める二人
そのままパジャマのズボンに手を入れる京介
突然のことに一瞬目を見開くが、唇を貪られ、目をとろけさせる桐乃
ショーツの上から桐乃のその部分を、なぞるように触れる
あ、
と、声をあげる
濡れてる
と、ありきたりの言葉を耳元で囁く
その言葉に、身体をびくつかせる桐乃
いったんだ
問うように囁く兄から目をそらす
少し強引にショーツを横にずらし、湿った桐乃の中に人差し指を挿し入れ、
そのまま、親指でクリトリスを執拗に触れ続ける
もはや堪えることを諦めた桐乃は艶っぽい声を洩らしつづける
■ベッドにて③
おねがいだから
責めるように弄び続けられ、耐えられずに、思わず乞う桐乃
腰をあげて
うん
素直に従う桐乃
桐乃の中で濡れた手で、ショーツを引きずりおろす
京介の手が、張りのあるすらりとした脚に触れる
自分の露で濡れた兄の指に、恥じらい、堪え切れず、思わず瞳を濡らす桐乃
■ベッドにて④
兄に応えてベッドに横になったまま、慣れない手つきで兄のパンツをおろす桐乃
その手が、大きくなった兄のそれに触れてしまう
いとしい、と思う
その手で兄に触れられたら、その身で兄を受け入れられたら、
理性はとうに消え、軽くうつろな目で、兄を見る
挿れて
だが兄は、桐乃の願いにこたえてくれない
挿れて
……ください
何時もであれば、兄に慈悲を乞うことは耐えられない屈辱だ
だがもはやそれは喜びであり、恍惚であり、絶対的な快楽であった
桐乃の哀願にこたえて、強引に兄が中に入ってくる
破瓜の痛みすら、桐乃にとって悦楽であった
■ことのおわりにて
行為ののち、京介にじゃれるように抱きつく桐乃
おまえ・・・初めてだったのか?
そうだよ。はじめては、兄貴が・・・おにいちゃんがよかったの。
だっておまえ、出かける前のあれはなんだったんだよ?
あれ、って?
だから、・・・ゴムだよ。コンドーム。
あはは、あれはね。あれは保健の授業で女子は持ってなさいって言われて、みんなで買ったんだよ。加奈子がさー、調子に乗って、これ、最近出た体温まで感じられるやつだ!なんていって。
なんだよ、それ・・・
ねえ、もしかして、あたしのこと、心配してた?誰かのものになっちゃうかもって、しんぱいしてたんでしょう?ほれほれ?
う、うるせーな!
でも、使えばよかったね。そのまましちゃったし。
・・・・・・
えへへ。また、こんど、つかおう?ね?
照れくさそうに微笑んで、ぎゅっと、京介にすがりつく桐乃
まったく、おれの妹がこんなに可愛いわけがない。
最終更新:2010年06月27日 23:25