ふたば系ゆっくりいじめ 564 冬を越す為に

冬を越す為に 15KB


観察 越冬 飼いゆ 捕食種 自然界 人間なし 独自設定 季節物「冬」

 ・とあるゆっくりたちの冬の出来事をたらたらたらたらと書いてます
 ・すっきりするような虐待とかはありません



冬を越す為に   バケツあき


季節は冬。

ここは、人里からかなり離れた森のなか。
冬だと言うのに青々とした常緑樹が生い茂っている。
緑葉が蓋になった森は朝から薄暗く、そして太陽を取り込まないためとてつもなく寒い。
ここらに住むゆっくり達は越冬の準備を終わらせ、家の入り口を閉じてから結構な日数が過ぎた頃だ。
そんな寒さの厳しい中で、未だに巣に篭ることもせず外を走り回るゆっくりが存在した。

そのゆっくりは、れいむ種。番である夫のまりさを不慮の事故で失ったシングルマザーで有った。
既に寒さで食べられる植物や昆虫はみな全滅したのか、どこを覗いても見当たらない。
れいむは朝から餌を探しているわけだが、まだ見付けることが出来ていなかった。
ただ走り回り、収穫など無く、時間だけが無駄に過ぎていった。
日光が真上から指す昼間ならまだ明るさもあって探しやすいのだが、
時が過ぎ太陽が頂点からそれた瞬間から一気に暗く視界が悪くなる。

ちらちらと視界に入る硬い草葉は用意に見つかるのだが、自分はまだしも子供達が食べられるとは思えない。
それでも、租借して限界までやわらかくすれば大丈夫かもしれないと、れいむは今になって考えを改めた。

「むーしゃむーしゃ、げろまず~」

まず食べてみる。日の光もあまり無い冬空の下でも濃い青みを持つ草葉は、味がとても苦い。
れいむですら吐きそうになるのに、苦味に弱い子供達にはとても食べさせられないレベルである。
食べきった後も舌がしびれた感じがする。やはり持ち帰るのは無駄か・・・。
でも、最終的に何でも口にしなければ生きていけないこともある。
あるだけでも良い、れいむは草葉をかき集めた。
たとえ本当に食べられないことになったとしても、れいむは別にかまわない。
防寒や防腐のために使えることを夫のまりさから聞いており、どんなものでも使えると信じていたのだ。

持てるだけの草葉を持ち、自分の巣へ帰ろうと振り返ったれいむの体を突き刺す感じが襲った。

「ひゃうぅぅぅぅっっっ!!!」

思わず声が出てしまう。
れいむが見上げるとキラリと光るそれは、白い妖精のような存在。雪であった。
まだ降り始めだからか、たまに空から落ちてくるぐらいで、本格的に降っているとまでは言い難い。
だが、れいむの体に吸い付くように落ちてくるため、突き刺すような感覚をその度に受けた。
体が硬直し、体の中の餡子を直接つかまれた様な苦しさに襲われる。
風の寒さとはまた異質の冷たさ。死に神が微笑むような死の招きがそこにあった。

「ゆきさん、ゆっくりふらないで、ゆっくりとまってね!」

今は野生のゆっくりとして走りまわるれいむも、去年まで飼いゆっくりであった。
飼いゆっくりとして冬は2度体験し、雪自体も何度か見たことがあった上に、口に含んだこともある。
だが、飼いゆっくりとして人間さんと一緒にいる以上、体に雪が振りかかる様なことなど皆無であった。
白くてふわふわでちべたい食べ物なんて、雪に対しての思い出はこの状況では流石に捨てるしかなかった。

れいむの体に雪が当たるたびに全ての行動が強制的にストップさせられる。
冬、ゆっくりがみな越冬として冬眠を行うが、ここまで冷たさに弱いのなら至極当然だと感じる。
れいむもなぜ冬を抜けるのが大変なのかを、ここにきてやっと身を持って知ることが出来た。
そもそも、外に出てはいけなかったのだ。自分の無知さ加減を恨むしかなかった。

「がくがくぶるぶる・・・!!
 おうちさん、ゆっくりしないでれいむのところにはやくきてね!」

ありえないボヤキを呟きながら一歩一歩しっかりと歩みだけは進めた。
だが、寒さはどんどん悪化し、さらに雪により動けない恐怖もある。
巣までの体感距離はどんどんどんどん広がっていった。
れいむはなるべく雪が当たらない木陰を縫って進んでいく。
木々を縫う事で遠回りしたことと、雪により足踏みしたことで、周りはどんどん暗みを帯びていった。

「うーーー! うーーーー!!」

れいむがなんとか巣の辺りまで戻ってくることが出来たが、そこには信じられないお客が待っていた。

「れ、れみりゃだーーーーーー!!」

れいむの口から、情景を見たまんまの言葉が発せられる。
思わず口を閉じ、身を潜める。
声に反応したのか、れみりゃが辺りの様子を伺っている。

「うーー?
 なにか声がしたどー?
 あまあまさんがちかいしょうこなんだどー!」

れみりゃはゆっくりを食い尽くす捕食種と呼ばれるゆっくりだ。
れいむたちより身辺的に優れており、鉢合わせしてれいむたちが助かる見込みはまずない。
寒さに、雪に、そしてれみりゃ。最悪の組み合わせだった。
そのれみりゃがまさに巣の入り口の前に下り、うろついている。
巣の入り口にはけっかいっを張っているから子供達は大丈夫のはずだが。
だが、今堂々と巣の中に入ることは、到底無茶な行為だとれいむは判断した。

「がるるーーーがるるーーー
 さむいんだどーーーさむすぎてとべないんだどーーー
 なんだどー、白いのが痛いんだどーーーー
 でも、このちかくにぜったいいるはずなんだどー
 あまあまさんをみつけてはやくかえるんだどーーー」

れみりゃの顔つきは思ったよりも間が抜けた顔をしてはいるのだが、その目だけは鋭く光っていた。
捕食種特有の死の気配にれいむはブルッと震える。
出て行けばすぐ殺されそうな感覚に体の震えが止まらない。

「(ガク・・・ガク・・・ブル・・・ブル・・・)」

ゆっくりは行動を行うときに口から擬音のように発生を行ったりするのだが、
寒さも増しており、そこへ恐怖が入り混じったことで、声すらもろくに出ていなかった。
れいむは思考が止まりかけた。もう、限界かも・・・。まぶたが閉じていく。

ふと人間達さんが雪山で「寝たら死ぬぞ」と言っていた言葉を思い出した。
人間さんも寒さには弱いらしい。飼われていたときに人間さんの子供からそう教わった。
人間さんの家の部屋の中では寒いと感じることはなかったのだが
れいむが寝ようとすると子供から「寝たら死ぬぞ」と連発され睡眠を阻害されたものだ。

今はれいむの眠気を阻害して欲しい。むしろ、人間さんの家で眠りたいと思っていた。
そうだ、れいむはその人間さんに捨てられていたんだ。
でも、冬が終わって春になったらもう一度人間さんと会えるんだ!約束したんだもの!
もしかしたら、またれいむを飼ってもらえるかも知れないんだ!!

愛するまりさとの間に出来たかわいい子供たちも一緒に飼って貰おう!!そうしよう!!
きっと人間さんが子供たちをみたらかわいくてかわいくて飼うしかないと思う!!
だから今れいむが死んだらそれもかなわない。寝たら駄目だ!!
いつぞやの誓いを思い出し、それを起きる力に変え、れいむは再度目を覚ました。

ぽこっ・・・ぽこっぽこっ!

「あたた・・・
 ゆっくりしてないなにかが、うえからおちてきたよ」

れいむが本当にまどろみの世界から起きることが出来た原因はそれだった。
れいむの足元に3つ転がるそれは、頭の上に落ちてきた松ぼっくりだった。
れいむはちょっと表情が明るくなった。
なんてラッキーなんだ。松ぼっくりの中にある実は少し甘い。
急遽あまあまさんを持って帰ったとしたら、おちびちゃんたちは喜んでくれるだろう。
さっそく松ぼっくりを全部拾い、れいむの頭髪の隙間に入れ込む。
れいむはまず上空をじっと見つめ、雪の様子をうかがう。

「よし、ゆきさんもゆっくりとまっているよ!
 このすきにれいむはおちびちゃんがまつおうちさんにもどるよ!」

巣の入り口はすぐそこに見えた。なんだ、近くまで来ていた。
次、雪が降り出す前に早くおうちに入らないと!

「うー? だれなんだどー?」

駆け出したれいむは、れみりゃの顔を間近で見て引きつった。
周りの寒さに負けないぐらい心は冷え込み体は凍りついた。
忘れていた、すっかり忘れていた。れみりゃのことが記憶からぽっかりなくなっていた。
死ぬ。ここで死ぬ。
ああ、れいむは駄目なゆっくりでした。まりさ、れいむももうすぐそっちにいくよ。

「やっとっっっっ!
 あまあまさんをみつけたんだどーーー!!!」
「うわああああああああああああああああ!!!」

れみりゃは跳ねながられいむに向かってきた。
このれみりゃは飛ばない?? いや飛べない??
れいむは飛ばれて襲われて一巻の終わりの三拍子をイメージしていただけに
れみりゃの予想外の行動に呆気にとられた。
だが、れみりゃの動きは子供達の動きよりも、夫のまりさの自慢の跳躍よりも早い。
あっけに取られているのもあって、れいむにはれみりゃの体当たりをまともに受けてしまった。

「ぐぎぃぃぃぃぃぃぃ」
「みつけたんだどー!
 みつけたんだどーーー!!
 おじょーさまがいただくんだどーー!!」
「いたいいいいいいい!
 やめっっっっでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

れみりゃはれいむにしつこく体当たりをかます。
体格的にれみりゃはれいむより少し大きいため、上からのしかかれば一気に殺すことは出来るだろう。
だが、れみりゃは相手を痛めつけることでゆっくりのおいしさが増すことを知っている。
そして痛めつけることにより相手は絶望していくこともおいしさを更に増すスパイスであることを知っていた。

「すぐにはころさないんだどー!
 おじょーさまをさんざんまたせるなんてゆるさないんだど!」
「ゆぐっ・・・・!!」

どこからこんな力がでるのか、同じゆっくりであるはずなのに!
まったく何もできないれいむはただやられるだけの置物のようになっていた。

「そろそろたべたいんだどー
 いっきにすっちゃうんだどーー!」

死ぬ。おうちは目の前なのに!
れいむは転がりながら、巣の入り口にはったけっかいっが破られてないのを確認した。
それだけでれいむは安堵し、死を覚悟した。

「もしおかあさんがすこしでものこっていたら
 おちびちゃんたちはおかあさんをたべてね」
「いただきますなんだどーーー!!」

れみりゃの噛み付きを避ける方法はなかったし、避ける気力もなかった。

ガチィ!!

れいむの頭に噛み付いたれみりゃは硬直した。
先ほど拾った松ぼっくりがはじけ飛ぶ。

「あがががががが・・・・!!
 はがあぁぁぁ!はがあぁぁぁぁぁ!!
 おじょうだまのぎれいばはがあぁぁぁぁあ!!!」

れみりゃがれいむの持っていた硬い松ぼっくりにかじりついてしまったようだ。
れみりゃの歯が砕けたのか口をパクパクさせ苦しんでいた。

「まつぼっくりさん、ありがとうだよ!!」

チャンスが来た。そうれいむは思うがこれからどうすればいいのやら。
元飼いゆっくりであるれいむはペットショップにて他人(主に飼い主)に牙を向けないよう
見事な飼育プログラムにより攻撃的な性格にならないよう洗脳されている。
体当たりをして追い返すなどの選択肢は初めかられいむには考え付かなかった。
ただし、そう考えられたとしても体力的に無理だったかもしれない。

このまままっすぐ逃げることは出来ても、れみりゃの目の前で巣穴に入り込むわけには行かない。
れみりゃが元気になったとたん巣が襲われることは避けられないだろう。
だからと言って、この先どうすれば・・・。
れいむはれみりゃが襲ってきたときの言葉を思い出して、ひとつの案が生まれた。

「わかったよ!
 れみりゃはごはんさんがほしいんだよ!!
 おなかがまんぷくーになればれみりゃもおうちにかえってくれるよ!!
 そうしたられいむをおそわないし、おちびちゃんもおそわれないよ!!」

れいむは手持ちにあったありったけの草葉をれみりゃの口に詰めた。

「もがもがだどーーー」

れみりゃがなにか言っているが問答無用。
れいむは体当たりによるダメージがあったが、今は休むときじゃないと体に鞭を振るう。
割れた松ぼっくりの破片も、手近にあった石ころや落ち葉も残らずぶちいれた。

「にぎぇぇぇぇぇんだどぉぉぉぉぉ!
 だにをいれだんだどぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「おねがいだよ! たくさんたくさんたべてね!!
 れいむがごはんさんあげるから、れいむたちはたべないでね!!」
「いだいいいいんだどおおおお!!!
 なにががざざっだんだどおおおお!!」

れみりゃの口に突っ込んだものは実際に食べられるかどうかもわからないものばかり。
硬く鋭い針葉樹の葉や、これまた鋭く尖った折れた木の枝がれみりゃの口の中で刺さっている。
詰め込むだけ詰め込んだところでれみりゃは苦味や苦痛により痙攣するだけになり反応が薄れていった。

「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・・・」

れいむは慌てて死んだかどうかを確認する。
れみりゃは目玉がひっくり返っていたが、口はもぐもぐ動いている様だ。大丈夫、死んでない。
たとえれいむを襲った捕食種とは言え、平和的に解決した今は殺してしまってはかわいそうだ。

「じゃぁ、れみりゃまたね!!
 ゆっくりむーしゃむーしゃして、ゆっくりかえってね!!」
「ゆ゛っぐぐ・・・・・ざ・・・ぐ・・・や・・・・・・」

こうして、れみりゃをその場に置いたままれいむは巣に戻ることが出来た。
れみりゃと戦っている間は寒い気持ちも吹っ飛んではいたのだが
巣に戻って安心したとたんに気が緩んで寒さを感じるようになった。
れみりゃから受けた体当たりによるダメージも一気にれいむを襲う。

「がくがくぶるぶる、みんなただいまだよ・・・」

「おかーちゃん!! しゃむかったんだじぇ!!!」
「れみりゃがちかくにいるだよぉぉぉぉおおお!」
「おかーしゃん! こわいよおおおぉぉぉぉぉ!!!!」

「れみりゃはもう・・・ごないよ・・・
 おちび・・・、あんじんじ・・・で・・・」

そう言うとれいむは冷え切った体に耐えられず気絶をしてしまった。

「おかーちゃん!!」「おかーしゃん!!」「ちんじゃらめーー!!」

子供達は母親を何度も何度も揺すっても起こそうとした。
冷えた体を一生懸命すーりすーりしたり、擦り傷にぺーろぺーろと繰り返した。
だが、いくらやっても起きない母親の傍らで何時しか子供達は疲れきって眠ってしまった。

次の日、れいむは昼ごろ目が覚めた。
体は動くようだ。昼になり周りの温度と一緒にれいむの体温も戻ったようだ。
すると、子供達が上機嫌でれいむに接してきた。

「おかーちゃんがおきたんだじぇ!!」
「おかーしゃん! もうごはんさんはとらなくていいよ!!」
「まりちゃちゃちがおおものをしとめたんだよ!!」
「ゆ?? おおもの??」
「れーみゅたちのきゃりはすごいんだよー」
「まりさもびっくりしたんだじぇー
 れいむおかーちゃんにもまりさのゆーしをみせたかったんだじぇー」
「まりちゃはみんなでちきゃらをあわせたんだよ!!」

なんか、みんなの笑顔がゆっくりし過ぎてれいむは涙が出てきた。
ご飯さんは取れなかったけど、家族に囲まれて、みんなでゆっくりしていて、れいむしあわせーだなー。
れいむは頭を上げたときにお飾りに丁度収まっていた松の実がごろりと転がり落ちた。

「これは・・・
 あのねみんな!
 あまあまなまつのみさんがあるんだよ。
 ごはんさんは、これぽっちしかないのだけど、みんなでたべようね!」
「あまあまさんだーーー!!」
「やったじぇー! むーしゃむーしゃしたいんだじぇー!!」
「おかーちゃんはきがきくんだじぇ!
 そのあまあまはめいんでぃっちゅのあとにたべるんだじぇ!!」
「めいんでぃっしゅ??」
「おかーしゃん! こっちをみて!!」

れいむはそれを見て口がぽかーんと開いてしまった。

「れ・・・れみりゃ・・・!!?」

れいむがけっかいっを貼らなかったのもあり、入り口から外が丸見えだった。
その巣の入り口そばに永遠にゆっくりしたれみりゃが転がっている。
おそらく、昨日の夜に口の中へ色々と詰め込んだれみりゃであろう。

「ばかでおねぼうさんなれみりゃなんだじぇ
 あささんになったのに、いつまでもねているんだじぇ!」
「おうちさんのまえでねてるところを、れーみゅたちがやっつけたんだよ!」
「まりしゃのしゅーぱーぷくぅぅぅでいちげきだっちゃよ!!」

別に子供達はれみりゃに対し、特別何かをしたわけではなかった。
れいむにより行動不能にさせられたれみりゃはその後も雪の降る外気にさらされ一晩。
半冷凍状態のままその場から動くことも出来ず、永遠にゆっくりすることになった。
巣の中と外、れいむとれみりゃは少しばかりの気温の差が生死を分けたといえる。
また、れいむの子供達の看病もそれなりに効果があったのかも知れない。

れいむはれみりゃを見て両方のもみあげをあわせて目を閉じた。

「なむなむ・・・
 れみりゃ・・・ありがとう・・・」

心配そうに母親を見る子供達。
れいむは目を開けると満面な笑顔で子供達に話しかけた。

「じゃあ、みんなたべちゃおうか!!」
「「「わーーーーい!!たべりゅーーーー!!!」」」

れいむは積もった雪に飛び込み一瞬死ぬかと思ったが、目の前の食料の魅力が体を動かした。
れみりゃを巣の中に運び込み、ちぎっては子供達の前に並べる。
並べられた食料は冷たくはあるが、十分食べられる範囲だ。
一番声が大きい姉まりさがいただきますの合図を取る。

「すーぱーむーしゃむーしゃたいむなんだじぇ!!」
「「ゆっくちむーちゃむーちゃするよ!!」」

「「「「むーしゃむーしゃ し・あ・わ・せーーー!!」」」」

れいむ親子たちはれみりゃを半分近く食べ、残りは保存することにした。
越冬の大半は睡眠に費やされる。
ゆっくりの睡眠の質は寝る直前の満足度が一番重要だ。
寝る前に大量に食事を取ることはとてもゆっくりできることで、長時間の睡眠にも繋がる。
そのため、れみりゃという大量に食べられる食料を手に入れたこの家族は幸運であった。
このれいむたち親子はこのまま冬を越すことが出来るであろう。

その日の夜、寝る直前までれいむたちはおしゃべりをして過ごした。
子供達は初めて見る雪にはしゃいだことや、れみりゃをどう倒したかを一生懸命母親に語った。
日を遡って楽しかった出来事を語ったり、苦しかったことを共有した。
その後は互いにすーりすーりと体をこすりあったり、体や髪の毛をぺーろぺーろと整えていった。
いつも以上に触れ合うのも、れいむも子供達も今夜の眠りが暫しの別れだと本能的にわかっていたからだ。

「おちびちゃんたち、はるになったらおそとでいっぱいあそぼうね」
「「「はーーい!」」」
「あとね、ふふふ・・・ すごい良いことがまっているかも」
「なになに?おかーしゃん?」
「はるまでたのしみにまっててね!
 それじゃ、みんなではるまですーやすーやするよ!」
「「「おやちゅみなさい!!」」」

「「「「すーやすーや・・・」」」」

そうして、れいむたち親子の遅い越冬が始まるのであった。



おわり


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感想

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  • ゆっくりは通常種も捕食種も「雑食性」だから不思議ではないな~
    ただ、春になってもれいむに良いことは起きないのは確実やなww -- 2018-01-24 12:27:50
  • 草食動物が肉食動物を食うような感じだな -- 2013-08-24 16:44:24
  • 間違った善意って恐えーな
    捕食種は殺すのも食べるのもタブーじゃないんだろうなこの世界じゃ -- 2012-10-01 13:58:52
  • BADSS -- 2012-07-20 16:37:00
  • 良かったよ!でも続きはほしいな。 -- 2011-11-27 14:49:52
  • 続きないの?
    これで終わりなら只のクソSSだけど -- 2011-02-15 14:40:40
  • れみりゃ食べたい
    食欲的な意味で -- 2010-11-15 13:51:33
  • れみりゃは美味しいって解ってるんじゃないかな?
    飢えたら共食いとかもするしねぇ -- 2010-10-16 20:15:34
  • れみりゃを食べる描写は、それほど珍しくないと思うけど -- 2010-10-04 08:08:57
  • 三匹の子豚の原話だとさ、末の子豚が自分の兄貴二人を食らった狼をスープにしちゃってんだよね
    通常の食物連鎖でれいむがれみりゃに捕食されるものだとしても、その逆が起きないってことは絶対に言えないし、
    ましてや冬眠直前なんだから、食えるものなら何でも食っちゃうでしょ -- 2010-09-02 20:53:55
  • れみりゃを食べることに抵抗がないというのが若干おかしい気もする -- 2010-07-09 02:15:52
  • すげえな、租借するのか。 -- 2010-06-08 21:51:41
最終更新:2009年12月13日 23:35
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