ふたば系ゆっくりいじめ 626 U.N.オーエンは彼女なのか?前半

U.N.オーエンは彼女なのか?前半 7KB


観察 差別・格差 赤子・子供 自然界 人間なし 連作です 5作目 虐成分は今回は無しです



どうも、作者です
今回初めて連作に挑戦しました
ちょっとボリュームに欠けるので続編が出てから一気に読んだほうがいいかもしれません
今回は全く虐描写なしです
そういった点もご注意ください
ではどうぞ





その出会いは偶然か必然か
悲劇を内包した邂逅は起こってしまった
時の流れは戻せない
ただ過ぎ去っていくのみ…

その日狩りから戻る途中、まりさは聞いた
……みゃみゃ……
(ちびちゃんの泣き声?でもこの辺に他のゆっくりはいなかったはずだよ?)
まだ日が落ちるまで時間はある
幸い今日の分は十分に採って来れたから寄り道しても問題ない
そう思って茂みへ入って行った
…みゃみゃ…
(こっちだね、なかないで。すぐいくよ)
「ゆっくりしていってね!」
「ゆっきゅりちていってね!」
(げんきそうだよ…よかった…)
すぐそこから返事が返ってきた
たぶんあそこに居るんだろう
茂みの陰に飛び込んで泣き声を吹き飛ばすように言った
「ちびちゃんみつけたよ!」
「お、おねえしゃん、ふりゃん、みゃみゃとはぐれちゃったにょ」
何とそこに居たのはふらんだった
「よーし、わかったよー。なかないで、すーりすーりしてあげるからね」
すーりすーり
まるで怯むことなく近づいてゆき、ふらんに頬を擦りつける
「えっぐえぐ、みゃみゃ…」
「ままとはぐれたのはこのへんなの?」
「うん…」
あまり自信は無さそうだ、遊んでいる内に逸れてしまったのだろうか?
それに、もうじき日が暮れるが辺りにゆっくりの気配はない
ならば…
「そう、じゃあ、こんやはおねえさんのうちにとまっていくといいよ!」
「…いいにょ?」
よく見ると微妙に傷が付いてる
ただ逸れただけではないらしい
ゆっくりに追いかけまわされてついた傷のように見える
注意深いゆっくりならば異変に気が付き危機を感じ取って忌避したかもしれない
しかし、残念ながらこのまりさはちょっと抜けていて全く気が付いていなかった
「おねえさんのおうちはこっちだよ!ゆっくりついてきてね!」
返事代わりに案内していく
その上の問い直しはしないで赤ふらんはついていった
暫く無言で跳ねていく
結界を張った穴の前で言う
「ここがまりさのおうちだよ!ゆっくりしていってね!」
言うと同時に結界を外していく
「ゆ、ふりゃんもてちゅだうよ!」
「ゆふん、ちびちゃんはゆっくりまっててね。すぐおわるよ!」
その言葉は誇張ではなく二、三本の木を外すとすぐに入れた
これで大丈夫なんだろうかと心配になる
おっと地の文が心配している間に二人は中へ入って行った
「まずはごはんだね。きょうはたくさんごはんさんとれたからね、いっぱいたべてね!」
「ゆ、ゆ」
ちろちろと視線をまりさとてーぶるの上に置かれたご飯とを往復させる
「さ、おたべなさい」
「いちゃだきまちゅ」
そろそろとご飯に手(口)を出していく
「ゆぴぃ!」
「ちびちゃん!?」
とってもゆっくりしてるいもむしさんを口に含んだ途端ちびちゃんが吹きだした
ちびちゃんの口にはいもむしさんは合わなかったんだろうか…
人間なら背中を叩いてあげるところだが、哀しいかなゆっくりには手が無い
無い手を拱いて見ているしかない
「だいじょうぶ!?」
それでも噎せるのに邪魔にならない程度にすりすりしていく
「…だいじょうびゅだよ」
せっかく出してくれたご飯を吐き出してしまって申し訳なさそうにしながら返事をした
小さい体がますます小さく見える
「ごめんね、いもむしさんはおくちにあわなかったかな?
だったらこっちのきのみさんはどうかな?」
落ち着いてきたふらんに木の実を勧める
「むーちゃ、むーちゃ…ちあわちぇー」
「ゆふふ、よかったよ!どんどんたべてね!」
初めは遠慮しながらではあったがそこは食欲旺盛な赤ゆっくり、弾みがつけば止まらなかった
「ごちちょうしゃま!」
「ゆふ、いっぱいたべたね!いいこだよー」
口の周りに付いた食べかすを舐め取り、またすりすりした
「ゆ、くちゅぐっちゃいよ…」
照れているようだ
まあ、この小ささでは親以外のゆっくりと長く接していた事はないだろう
まして食後の後始末をされたことなどあるわけがない
親と逸れた緊張感が満腹になったことで和らぎ、他の事に気が回るようになったのだろう
「さ、きょうはつかれたでしょ?ゆっくりすーやすーやしようね」
「わか…ちゃ…」
早くも寝ぼけ始めた声で返事するふらんを寝床で寝かし付け、自分はその脇の床で横?になる
「「おやすみなさ(ちゃ)い」」
………
……



ー翌朝
「おはよう!朝だよーちびちゃん」
「ゅぅ、おあようごじゃいまちゅ…」
まだまだ眠そうだ
でもきっと逸れた親が探し回っているに違いない
明るくなって大分経つ、多分もう探し始めているだろう
あまり心配する前に帰してあげなければ
「それじゃ、ちびちゃん、朝ごはんむーしゃむーしゃしたらおかあさんさがしにいこう」
「ゆ?みゃみゃ?」
寝ぼけていた顔が覚醒する
やはり親が恋しいのだろう
「ゆ!ゆっくちしゃがしにいきゅよ!」
今にも飛び出して行きそうな勢いで寝床から出る
気を急かしているふらんをまりさが諌める
「ゆ、あわてないでね、まずは朝ごはんだよ」
「あしゃごはん…」
くぅ~
可愛らしい虫の声が響く
「ゆふふ、やっぱりおなかすいてるよね?すぐよういするよ!」
夕べふらんが食べられなかった虫さんを除いて仕度していく
虫が食べられないのは捕食種だからなのか、食べられないからゆっくりを捕食するのか…
まあ、今はそれを考える時ではない
そうこうしている間に茸や食べやすい草、木の実を中心とした朝ごはんが出来上がった(並べただけだけど)
「それじゃ…」
「「ゆっくり(ち)いただきます(ちゅ)」」
柔らかいものはそのまま、硬いものはまりさに解して貰いながら食べていく
「もーぐ、もーぐ…はい、ちびちゃん」
「むーちゃむ−ちゃ」
「はむ…ゆ、こりぇ、とってもゆっくりしてりゅよ!」
意外にもふらんが気に入ったのは茸だった
ゆっくりが採れない時は茸でも採っているんだろうか
「ゆ!それはまりさじまんのきのこさんだよ、もっとたべてね!」
手元(口元)にあった茸を差し出す
「むーちゃ、むーちゃ…ちあわせー!」
……

ひそかに茸取り名人を自負していたまりさはその茸を美味しいと言われ、調子に乗ってしまった
うっかり食べさせ過ぎて、満腹のあまり暫くふらんは動けなかった…
「ゆうぅ、うごけにゃい…」




朝食から暫くして漸くお家から二人は出発した
目的地は二人があった茂みの辺り
丁度食べやすい草が生えているから狩りを兼ねる事が出来る
「このあたりだね!ちびちゃんはどうしておかあさんとはぐれちゃったの?」
「みゃみゃ、しらないひととおはなししてたの…
 そしたら、ふらんはしばらくあっちにいってなさいってみゃみゃにいわれたの
 そしたらうしろからこわいこえがきこえてきたからゆっくりしないでぴょんぴょんしたの」
その時の声を思い出したのか、ふらんの目に涙が滲む
元気付けようとしてか、ちょっと喧しくまりさは返事する
「ゆ、おかあさんだれかとけんかしてたのかな?
 でもきっともう、なかなおりしてるよ!
 そのゆっくりもおどかしてごめんねってあやまってるよ!」
しかし、口とは裏腹にまりさの脳裏には最悪の結末がよぎっていた
若いとはいえ、成体。それなりに世間の厳しさというものを味わっている
(けんかにまけちゃってさがしにこれないのかな?
 ひょっとしてけががひどくてさがしにこれなかったのかな
 それともそのけんかしたゆっくりにころされちゃったのかな?
 それか…あのあとさがしにきて”れみりゃ”におそわれたのかな?)
れみりゃの事まで考えたが、このまりさ実は捕食種というものを見たことが無い
遠い昔親に夜出歩くとれみりゃに食べられちゃうよ!ときつく言われた事を覚えているだけだ
殆ど他のゆっくりと交流を持たない為、人伝に容姿について聞く事もない
ゆっくり出来ない物として知ってはいるが、何がれみりゃなのかということが分かっていない
その為、隣に居るのがそのれみりゃよりも恐ろしいゆっくりだとは思ってもみなかった
自分がむざむざ食べられに行こうとしている事も
その死に様が今まで見てきたどの死に方よりも苦しいだろうという事も

しかしこのまりさは幸運だった
神か仏か、或いは先に死んでいった家族の霊達が善良なまりさを守ったのか
それとも意地悪な悪魔が哀れな仔ふらんの運命を弄んだのか
兎に角、二人は親ふらんには遭遇せず空しく家へと戻って行った

その帰り道、まりさは決意した
(あとさんにちがにかいすぎるまでちびちゃんのおかあさんにあえなかったら
 まりさがちびちゃんのおかあさんになってちびちゃんをそだてるよ!)
ゆっくりに一週間なんて区切りがある訳も無いが、何故かまりさは丁度一週間(今日一日+三×二日)は親を探すと決めた
もし見つからなければその後は自分の子供にすると決意した
元来男性的な面が強いまりさ種にしては珍しい事と言える
たまたまそういう性質が発現しているだけなのか、そういった面倒見のいい家族の元で育ったのか
今はまだ分からない
この二匹の今後の運命も…







最後まで読んで頂き、ありがとうございます
今回、分不相応にもめーりんあき様に挿絵を描いて頂いてちょっと作者調子に乗ってます
という訳で初めて連作に挑戦してみる事にしました
一部二部、それぞれ前編後編分割の4作編成の予定でいます
え?それぐらいなら30kbそこそこなんだから一遍に書けって?
そこは自分の腕不足、一遍に書こうとすると後半が疎かになってしまうので…
後気持ちが熱いうちに書きたいな、と

また自作でお会いできたら光栄です
後書きまで読んで頂きありがとうございます


挿絵 by嘆きあき


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感想

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  • 捕食種を見たことが無くとも、記憶の餡底に刻まれているはずだが・・・? -- 2018-04-12 20:54:21
  • なんてことをいうダァー!!w -- 2016-06-01 20:45:43
  • ふらんが、人間に見つかって鬼畜または・・・殺せばよかったのに♪ -- 2016-04-04 13:58:37
最終更新:2009年12月26日 15:12
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