ふたば系ゆっくりいじめ 732 門番ゆっくり

門番ゆっくり 11KB


観察 自業自得 引越し 群れ 赤子・子供 捕食種 ドスまりさ 希少種 自然界 現代 虐待人間 愛護人間 感想・批評・ツッコミを頂けると幸いです

僕の考えた最強ゆっくり注意
希少種優遇注意
虐待無し注意





門番ゆっくり

山の中の道を進んでいたバスは、昼過ぎに目的地に到着した。
乗客がバスを降り、駐車場に隣接する建物に向かう中、男は建物の横に設置された門を潜り抜けた。
門を抜けた先には、周囲を木々に囲まれたちょっとした野球場並みの広さを持つ広場があった。
上を見れば、放送用のスピーカーに加え、防犯用なのか四方に監視カメラや集音マイクが見える。
下を見れば、隙間なく草花が生え、暖かい日差しも相まって昼寝に丁度良さそうだ。
実際、広場ではゆっくりめーりんが気持ち良さそうに昼寝をしており、ゆっくりるーみあやゆっくりさなえ等、希少種と呼ばれるゆっくり達が人と戯れている。
広場から見える面に窓の無い建物の前には池と花壇があり、池の周りではゆっくりちるのが跳ね回り、ゆっくりすわこが水浴びをしている。花壇ではゆっくりゆうかが花や果樹の手入れをしていた。
まさにゆっくりを愛でることを好む人々が、思い描いたようなゆっくりぷれいすであった。
男は昼寝をしているめーりんに近寄り、その体を仔細に眺めた。
体は大きく、肌にはつやがあり汚れも無い、ただ帽子には傷があった。

ここはY町の施設、名前は無いがここを利用する人達からはゆっくりんランドなどと呼ばれている。
Y町は数年前までは特に見るところも無い、過疎に苦しむ町だったが、いまではゆっくりによって地域振興に成功した町として知られている。
ゆっくりんランドには愛で派のゆっくり愛好家がよく足を運び、町にお金を落としていた。
男はここで撮られたとされるある動画を目にして、興味と疑問を持ち、事情を詳しく知る管理人に話を聞く為にここに来たのだった。

広場を一通り見て回った男は、管理人に会う為に建物に入る。
建物の中の休憩所では、愛で派と思しき人達が思い思いにくつろいでいた。
あらかじめ電話でアポはとってあったので、受付で話をするとすぐに一室に通され、話を聞けることになった。
通された部屋で管理人は、個人的に知られる分には問題ないが、周知するようなことはしないで欲しい、と前置きしてここが出来た経緯を話し始めた。

「最初は一匹のゆっくりが役場に来て、山は誰のものか聞いた事から始まりました。
町のものだと話してやると、生えている花や茸は食べてもよいのかと聞き返してきました。
当時は特に手入れも利用もしていなかったから、誰も気にしなかったんでしょうな、いいよと返します。
するとそのゆっくり、山で取れた茸だと松茸やら何やらを取り出して、取引して欲しいと言い出したんです。
まあなんやかんやあって、町の損にはならないってんで取引することに決まりまして、で、取引する為の場として出来たのがここです。
ここの管理とゆっくり達との連絡役に私は雇われたんですな。住み込みで家族と一緒にゆっくりやっとりますよ」
「山のゆっくり全部と取引してるんですか?」
「いえ、取引を言い出したゆっくりの群れだけですよ。
取引し始めてから分かったんですが、この群れは他のゆっくりから爪弾きにされた連中の群れなんです。見た目が違う、行動が違う、数が少ないって理由でね。
邪険にされてるから満足に餌を集められない。だから、取引を思いついたんでしょうね」
「群れごと町の飼ゆっくりになったというわけですか」
管理人は首を横に振る。
「ゆっくり達はここで生活しているわけでも、飼われているわけでもないんです。他のところにある巣で暮らし、餌は自分で採ってますよ。
町がやっているのは他の人が連れて行かないように身分を保証したりね。欲しがる人が多いんですよ、希少種が多いから売る為に捕まえようとしたのもいましたね。
あと餌が足りなくなった時に収穫物の代金から餌を買ってやったり。ああ、あまあま―ケーキやお菓子を食べているわけではありません。ここに来る人も餌やりはやめてもらっています。
何かあって取引が御破算になっても生きていけるようにしてるんですな。賢い連中ですよ、娘のいい遊び相手です。長はどこかの飼ゆっくりだったんですかね、分を知ってます。
そうしていたら、何処から耳にしたのか人が見に来るようになりまして、形を整えたらこうなったわけです」

「動画のことなんですが…」
ここ、ゆっくりとの取引所の出来た経緯を聞き終えた男は、最も気になっていたこと、ここに来たきっかけとなった動画のことを聞き出そうとした。
「野生のゆっくりが近付いて来ています。事前に御説明した通り、広場や駐車場にいる方は建物の中に入って下さい。繰り返します…」
その時、スピーカーから放送が流れ、話が中断される。
「続きは観覧室で話しましょう」
男と管理人は部屋を移った。

管理人が案内した観覧室には複数の男女がいた。服装も年齢もまちまちで一見して何の集まりかは分からない。唯一の共通点はゆっくりを愛でていた表では誰も見なかったということだけだ。
部屋には大型ディスプレイ、スピーカー、テーブルと椅子が備え付けられていた。
壁の一面には細い溝らしきものが見える。溝には分厚いガラスが嵌め込まれており、そこから外が見えた。
外には先程までいたゆっくりや人の姿は見えない。放送を聞いて建物の中に戻ったようだ。
勧められた壁際の椅子に男が座る。
「そういえば、なんで野性のゆっくりが近付いて来ると分かったんです?」
隣に座った管理人が説明する。
「広場の外側に監視装置が設置してありますから、他のゆっくりが近付けばすぐ分かります。ほら、あそこ、来ましたよ」

管理人が示した先、森の奥から野生のゆっくりの一団が現れた。
ドスまりさを含む大小合わせて100匹程の群れだ。
広場のこちら側にはいつの間にかめーりん達が並んでいた。敵を迎え撃つ軍隊の如く隊列を組んでいる。
先程まで昼寝をしていた筈の帽子に傷があるめーりんも見えた。
「あのめーりん達は門番ゆっくりと呼ばれてます」
管理人は節々で解説を入れることにしたようだ。

広場に設置されたマイクがゆっくりの声をを拾い、部屋のスピーカーから流れる。
「ひろいね」「ゆっくりしてるね」「ゆっきゅりしちぇるね」「とってもとかいはだわ」「まりささまのゆったとおりなんだぜ」「まりさはすごいね」「しゅごいしゅごい」
はしゃいでいる。中でも偉そうにしているゆっくりまりさが群れをここに連れてきたようだ。
「ぐずのめーりんがいるよ」「ここはれいむたちのゆっくりぷれいすにするよ」「ぐずのめーりんはどっかいってね」「ぐじゅーぐじゅー」
前の方にいるゆっくり達は、居並ぶめーりん達に罵声を浴びせながら、ゆっくりぷれいす宣言をしている。
「むーしゃむーしゃ、しあわせーっ」「おはなさんはゆっくりできるね」「ゆっくちころがるよ」「ゆーん、まっちぇー」
横や後方のゆっくりは、花を食べたり、じゃれたり、好き勝手にしている。
子ゆっくり、赤ゆっくりもいるところを見ると、群れ総出でここを奪いに来たようだ。
「小規模なものなら月に何回か、群れごとのような大規模なものは何ヶ月か置きに来ますよ。何時頃来るかは大体分かります。冬前には越冬準備に失敗した群れが来たりしますね」
「ぐずのめーりんのくせにまりさたちをむしするなんてなまいきだね」「せいっさいっするよ」「しぇーしゃいしぇーしゃい」
普段は喋れないことを馬鹿にするくせに、喋らないことが癇に障ったようだ。無言のままめーりん達に何匹かのまりさが体当たりを仕掛けようと跳ねて行く。
「「「ぐずのめーりんはゆっくりしねっ!」」」
一斉に飛び掛り、
「「「ゆべっ」」」
弾き返された。
それを見た後続のゆっくり達も加勢するが、隊列を保っためーりん達に弾き返される。
めーりん達はただ耐えるだけでやり返そうとしない。
「どすぅー、このぐずをやっつけるのぜぇー」
めーりん達の隊列を崩すことが出来ないまりさが、ドスに助けを求める。
「ゆっくりできないめーりんはゆっくり死んでね」
ゆっくりしている自分の群れが、さらにゆっくりする為に必要なゆっくりぷれいすを独り占めしているばかりか、
ゆっくり出来ないことをするめーりんから群れのゆっくりを守るべく、ドスは額に生えているきのこを噛み砕き、ドススパークを口中から放とうとする。
「大丈夫なんですか?射線上にここがありますけど」
ドススパークに不安を覚えた男が尋ねる。
「大丈夫です。この壁の強度はちょっとした要塞並ですよ。戦車でも持ち出さない限り貫けはしません。それに門番達がいますから」
それまでただ耐えていただけだっためーりん達に動きがあった。
壁を築くかの様に積み重なっていく。
ドスがドススパークを放った時、ドスと建物の間には重厚な盾が出来ていた。
盾―めーりん達にドススパークが突き刺さる。
盾が弾け飛んだ。めーりん達が焼け焦げ地面に散らばった。直撃を受けた者は当然即死している。余波を受けた者も軽くない傷を負っていた。
地面に散らばっためーりんの中にはあの傷ついた帽子のめーりんも見える。
「やったよ」「さすがドスだよ」「ぐずがまりさたちにさからえばどうなるかおもいしったのかぜ」「ちーんぽ」
吹き飛んだめーりん達を見て、ゆっくり達が歓声を上げている。
盾は崩れた。しかし、ドススパークはこちらに届かなかった。脆弱なゆっくりが大型動物でも食らえば只では済まぬドススパークを防いでのけたのだ。
生き残っためーりん達は素早く隊列を組みなおし、ドス達と向き合っている。
「むだなのぜ、ドスもういっぱつかますのぜ」「かなわないのがわからないの?ばかなの?しぬの?」「わからないんだねー、わかるよー」
それを見たゆっくり達は嘲り笑い、ドスは再度ドススパークを放とうとする。しかし、
「ふ、ふ、ふ、ふらんだーーーっ!!!」
後方のゆっくりが上げた悲鳴によって中断を余儀なくされた。
宝石の様な羽を持った捕食種、ゆっくりふらんがドスの群れの側面と後方に現れた。
ドスの群れは包囲され、完全に退路を断たれた状態だ。
めーりん達が耐えていたのは、ふらんが後方に回り込むまでの時間稼ぎ。ゆっくり達を退却不可能な場所に引き込む為だったのだ。
動画で見た光景だ、と男は思う。動画で見た時から浮かんでいた疑問が頭に浮かぶ。
窮鼠猫を噛むという言葉があるように、完全に包囲する必要は無いのではないか。いや、それどころかふらんがいるのであれば、それを示していれば他のゆっくりは来ないのではないか。
なぜこのゆっくり達はする必要の無い戦いを行うのか?
男は疑問を管理人にぶつける。
「襲ってきた連中は肥料や餌になります。その数は多ければ多いほどいい。群れの食料に余裕が出来ますからね。
前にも言いましたが、ここは巣ではないんです。いうなれば囮、敵を引きつけ巣を守る為の防衛線。ふらんがいるのが伝わるとゆっくりの行動が予測出来なくなりますから、殲滅するのは情報が伝わるのを防ぐ為でもあるんです。
それに、言うなればこの群れのゆっくりは死ぬことを当たり前だと考えているんです。まあ、ただ死ぬだけなら当然嫌がりますよ。
死ぬことに意味を付加したんですな。前に立ち、死に行くものは周りから認められ、優遇される。門番ゆっくりの名が与えられ、多く生まれることが出来る。埋葬もされる」
「埋葬?」
「墓を作るわけじゃありませんがね。草木の元に埋め一体となったと考えているようです。
上手い方法じゃありませんか。恵まれた環境で死ぬことが少なければ、個体の数は増え続ける。いつしか餌等の需給関係が崩れ、群れは破綻します。だから適度に死に、適度に生まれる。
この方法、これは人間が教えたわけじゃないですよ。少なくともここが出来た後ではないです」

管理人の解説を聞き終え、男は自分の疑問が解けていくのを感じていた。
ここではゆっくり達の戦いと死を見ることが出来る。愛で派が表でゆっくりと戯れるならば、虐待派はここでゆっくりの死ぬ様を眺める。
周りを見れば、表では見なかった虐待派の人達が戦いに釘付けになっている。
男は目を広場に戻す。

ふらんの登場を契機に戦場は大きく動いていた。
今まで隊列を維持していただけのめーりん達、その中の一隊がドスに向かって駆け出した。
ドスは近付くめーりん達を踏み潰そうとする。
めーりん達はドスのあんよを巧みに避け、ドスの顔を駆け上り、帽子を上に載っていたぱちゅりーごと地面に叩き落とした。
「ゆゆっ、ドスのおぼうしがぁーっ!」
続いて額のキノコを取り去った。
「ドスのキノコがぁーっ!」
ドスが頭の上に気をとられている隙に、数匹のふらんがドスのあんよを噛み千切る。
「いぎゃーっ、いだいーーっ!!」
ドスはもう満足に動けず、ドススパークも撃てず、帽子の中のものも使えない。クリームを吐いたぱちゅりーからは知恵も借りられない。
ただただ、自分の群れのゆっくり達が蹂躙される様を見続けるだけしか出来ない。ゆっくりが全滅するまでの間、悲鳴と助けを求める声と怨嗟を聴き続けなければならない。
何匹かが逃げ延びることを期待することも出来ない。
ふらんは逃げ散ろうとしているゆっくりを優先して狙い、めーりんは包囲を抜けようとしたゆっくりを中央に押し返す。どちらもゆっくりを逃しはしないからだ。
「どすぅーたすけるんだぜぇー」
群れを連れてきたまりさが、顔に穴を開け中身をぶちまけている。
「いやじゃー、じにたくないー」
泣き叫びながら逃げ惑っていたれいむは、めーりんに阻まれ、逃げようとしていた他のゆっくりに踏み潰された。
「やめちぇねやめちぇね」
ふらんに持ち上げられた子ゆっくりは、地面に叩きつけられ、自分が食べた花の代わりに餡子の花を咲かせた。
「やめてね、やめてあげてね」「ゆっくりさせてね」「ゆっくりさせてあげてね」
ドスはそんな有様を見ながら、ひたすらに願うだけだ。自分の群れを殺戮する憎むべきゆっくりに向かって。無力であるがゆえに、絶望と後悔で一切の思考が塗りつぶされたがゆえに。

「疑問は解けましたか」
管理人が問いかけてくる。
「ええ、しかしゆっくりと戯れる場でゆっくりの殺し合いが行われる。しかもそれを人に観させる。人によっては好ましくないものと考えるのでは?」
「町が仕組んだわけじゃないですよ。あくまでゆっくり達が生きる為に自分でやっていることです。利益を得ていることは否定しませんがね。あなたはそう考えるのですか?」
「いえ、ただおもしろいと思っただけですよ。表と裏の対比がね」

ドスの悲鳴が聞こえる。
他のゆっくりをすべて討ち取ったのか、ふらん達がドスに襲い掛り始めたようだ。
悲鳴は徐々に小さくなり、最後の呟きをマイクが拾った後は聞こえなくなった。

「もっとゆっくりしたかった…」


トップページに戻る
このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね!
感想

すべてのコメントを見る
  • ↓↓↓お前はそれでも愛で派か?お飾りが無いくらいでゆっくり出来ないって決めつけんな
    さてはお前餡子脳だな?あとさなえにはお飾りあるぞ?ゆうかの間違いじゃないか? -- 2023-03-02 17:04:09
  • 所詮通常種はクズなのだ -- 2018-06-20 18:14:25
  • 一般的なゆっくり設定だと、
    ・多対一ならドスでも勝てない
    ・見た目が違うという意味なら、群に唯一匹の希少種もゆっくり出来ないゆっくりという扱いでは?
    ・めーりん種とふらん種は仲がいい
    ・種族の特徴としてぱちゅりー種は覚えがいいだけで、知能の高さには個ゆん差がある
    こんな感じだから矛盾は生じない。
    虐待派は施設側が動向を監視しているけど、愛で派の横槍が入らないか心配だなww -- 2018-02-16 01:21:54
  • ゆ愛で派だけど希少種はゆっくりできないゆっくりなをじゃないかな?(たとえば早苗とか
    →お飾り無しだから) -- 2017-06-17 15:07:35
  • ↓↓↓↓スゲえなじっちゃん -- 2016-09-14 20:05:25
  • 流石めーりん -- 2014-12-25 21:41:44
  • ゆっくりでも頭いい奴いるんだな(ぱちゅいがいの話) -- 2014-01-02 22:23:57
  • じっちゃんすげえ -- 2011-11-05 11:07:45
  • ↓そのじっちゃんはまさかドス3体を一人で倒したおいうあの伝説の!? -- 2011-11-05 00:18:49
  • 「ドスは確かに一般的なゆっくりと比べるとかなり強いけど防御力は紙
    普通に蹴られただけでも痛がるから案外大したことない」ってじっちゃんが言ってた。 -- 2011-10-16 01:51:07
  • ドスって捕食種よりつよいんじゃなかったけ。
    人間に通用する唯一のゆっくりだし。

    -- 2011-07-12 21:25:03
  • めーりん好きだから嬉しい。
    こんな共存の道もあっていいのだろうなぁ -- 2010-11-15 02:12:39
  • 自発的なゆっくり同士の戦いが見れるのか、これは面白いなw

    喋れないだけで罵倒するは殺そうとするドゲス共に負けるな、めーりん達! -- 2010-10-30 20:26:32
  • おもしろい。ゆっくり同士が戦術とか用いて戦うのって
    楽しいなぁ。 -- 2010-06-17 10:35:08
最終更新:2010年01月23日 05:26
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。