ふたば系ゆっくりいじめ 1125 特集『ゆっくりに脅かされる農家』

特集『ゆっくりに脅かされる農家』 20KB


虐待-普通 制裁 野良ゆ 現代 農家の実情。思ったより教材Vol.1が反響あったので続き考えときます。





※前置き長め
※基本自分設定
※説明文長いため注意






特集『ゆっくりに脅かされる農家』







ゆっくり種による農業の被害は中々減らない。

これはゆっくりが年中子を産むのと、早熟である事が要因である。
数を減らそうにも、少し生き残れば数ヶ月で十分増えてしまうのだ。
群れを作る事が多いが、それでも生む数の自制は最低限であり、
人間の欲求部分を強化したようなゆっくりには、過度の我慢が出来ないのだ。

だからこそ、食料調達の名目で、一番何があるかはっきりしている人間の畑に乗り込んでくる。
特に冬目前で食料が減る時期は深刻だ。
秋収穫の農家はこの被害が無視できない。

ゆっくりが『野菜は自然に生えてくるもの』と認識するのは仕方が無い事でもある。
ゆっくりは野菜という存在を知っていても、製法を知らない。
稀に野菜についてしっかり理解している個体もいるそうだが、
親かその前の世代で畑の意味を知る何かがあったのだろう。

話は少し変わるが、
現在とある村ではゆっくり達による畑荒らしの被害が出始めていた。
ゆっくりの巣に一番近い畑が、ここ最近特に被害が増えている。

毎日のように出かけてはその日だけ満腹まで食べ、備蓄をほとんどしない。
そんなゆっくりが秋頃に人間の畑を荒らすのだ。
そして、それすらも数日中に食べてしまう。
恐らく、畑に行けばいつでも食べ物があると勘違いしているのだろう。
別の村では、雪が降り始めた頃に畑にやってきたゆっくりが、
野菜が何も無い事に驚いていたらしい。
その五月蝿さは酷いもので、ずっと喚き散らして、
しかも食べ物を求めて人家にまで乗り込んだらしい。
そのゆっくりは然るべき処分がなされたのは言うまでも無い。

この村のゆっくりも、野菜は勝手に生えてくるものと認識しているようである。

今、村の人間達は対応に追われていた。








「柵を付けただけでは駄目だ。
 越えられる恐れがある上に、それなりの高さと厚さを用意しなければならない。
 それにすぐ駄目にされてしまうだろうよ」

「落とし穴も駄目だろう。それくらい承知の上での数で来ている。
 少しくらいなら仲間を踏み越えるだろうし、大きい穴なら即逃げてしまう」

「来た片っ端から殺しても同じだ」

「何か一網打尽にする方法は無いのか……」


皆頭を抱える。
少し程度の捕獲では駄目なのだ。
何度か落とし穴に掛かったゆっくりがいたが、
それらは荒らし組の一部にすぎなかった。

ゆっくりといえど生物。饅頭だとしても生きてはいる。
生存に対する欲求は村人も十分理解できる。
しかし、だからと言って畑荒らしを許す事は出来ない。

ゆっくりが生きようとしているのと同じように、
人間もまた生きようとしているのだから。


「何故、ゆっくりの全体駆除をしようとしないんですか?」


一人の青年が質問する。
この村の人間は荒らしを行うゆっくりを捕獲しようとはするが、
生息地には干渉しようとしてないのだ。


「ゆっくり種って言っても、生き物だ。
 あいつらだってそれぞれ種類がある。
 俺らが侵してはいけない領域というのは、どの生物にもあるのさ」

「なるほど……すいません、失言でした」


青年はその答えに納得した。そして自分の発言に後悔した。
生き物には領域がある。それを侵すのは無法者である。
ゆっくりと言っても多種多様。
青年も自然の中で、心休まるようなゆっくりの家族を見た事がある。
今の自分の発言は、
そうした幸せに暮らしているゆっくりすらも害悪と見なす言葉だったのだ。



青年はゆっくりを好きでも嫌いでもなかった。
友好的なゆっくりは好きだし、態度が悪いゆっくりは嫌いだ。
犬猫と同じように、野生に生きる一種の生き物と見ている。

青年はこの村の周辺のゆっくりしか知らないが、
この村付近のゆっくり種は比較的平穏穏やかな種族である。
ゆっくり以外の種族には干渉しようとせず、一種の閉鎖的な生活をしていた。



「なんとか荒らしのゆっくりだけ捕らえられればなぁ……」


村の人間も、全てのゆっくりが害悪であるわけではないと理解しており、
それが今の会議の状態を作り出している。

全てが害悪であれば、今頃手当たり次第でゆっくりを捕獲していただろう。



皆が悩む中、青年が発言した。


「……捕まえたゆっくりに、人間の畑が何たるかを教えては?」

「それも良いかもしれんが、時間が掛かりすぎる。
 ゆっくり自体は知能が低いから、覚えられるとも限らない」

「そうですか、なら……」


青年は重苦しい表情で続けた。


「心苦しいですが、人間とは如何に恐ろしいかという事を教えましょう」


会議場はざわめきだした。
無理も無い。
今の青年の発言は、ゆっくりを痛めつけて野に返すと言っているのだから。


「しかし、ゆっくりは知能が……」

「本能に刷り込ませるほどの恐怖を……
 いえ、目に見えるほどの怪我、自然ではなりずらい傷を負わせ、
 それを群れに返して仲間達に人間にやられたと理解させます」


村人は戸惑う。
世の中には、ゆっくりのあの特有の鬱陶しさに耐えられず、
酷い虐待を行う者も居ると聞く。
しかし、この村の人間は、ゆっくりを他の野生動物とほぼ同一に見ている。
野生動物を虐待する事は、普通に考えて罪悪感が伴われる。
ゆっくりに関しては、人語を解し、人の顔をしているがために、
その罪悪感がまた大きい者も多いのだ。


「恐怖を与える役目は私が引き受けます。
 言い出したのは私ですから、責任を持ってやります。
 ゆっくりが来なくなるまでに時間は掛かるかも知れませんが、
 畑について教える労力と比べれば、格段に時間は掛からないはずです。
 もしも他に案が無いのであれば、この案を試させてください」


青年は力強く、そして凛々しく言い放った。
村人も青年の気迫に押され気味であった。


「罪悪感を、一人で背負い込む気か?」


重く口を閉ざしていた村長が青年を見据える。


「誰がやっても、村のためにやるとなれば皆が罪悪感を背負います。
 ただ、実行可能なのは自分だけだと思っています。
 皆さんはとても優しい。
 そんな皆さんに直接手を下させるのは私の気持ちが許しません」

「……そうか」


何を言っても自分がやると言って聞かないだろうと、
村長は理解していた。
青年は村でも真面目さが有名な者だ。
村のためにいつも頑張ってきた。
そんな彼が決心した気持ちを、誰が捻じ曲げられようか。




ゆっくりをどうにかしたいなら考えを変えるしかない。
虫被害を防止するために大量に農薬を巻いて数多殺すのと同じように。
虫は目に見えづらいため、殺した実感が無くても、ゆっくりは見えやすいため殺した実感がある。
だがこれは仕方ない事なのだ。
噂によると、地方では虫のように大量で、動物の畑荒らし以上の被害を与える所もあると聞く。

青年はあえてゆっくりを虫けらとして扱う事を決めた。






後日、捕まえられた畑荒らしのゆっくりが青年の家に届けられた。


「はなしてぇぇぇぇ! れいむをおうちにかえしてぇぇぇ!!!」
「まりさおうちにかえるーーー!!!」


総数五匹。
黒髪とリボンのれいむ種と、金髪と黒い三角帽子のまりさ種と呼ばれる二種だった。
他の種類は今回混ざっていないらしい。

青年は個別に箱に入れられたゆっくり達をそのまま並べ、
全匹が見えるようにして話し始めた。


「おまえ達は畑の野菜を取ろうとした。そうだな?」


ゆっくりに恐怖心を与えるように、いつもの穏やかさを消し、
見下す態度と声で話す。


「それがどうしたっていうの?
 おやさいさんをもっていってなにがわるいの?
 ばかなの? しぬの?」
「おやさいさんはれいむたちのものだよ!
 にんげんはさっさとおやさいさんのまわりのものを
 はずしてどっかいってね!
 そしてれいむたちをこんなめにあわせたにんげんはしね!」


先程の煩さと打って変わって、
誰もが苛立ちを感じる顔で全員が言う。

青年は顔色一つ変えない。
青年の中では、これらの言動もゆっくりという生き物が、
言葉を持ってしまったがために言ってしまうものと考えている。
なまじ半端な知能と人語を持つせいで知らなくてもいい事や、
やってはいけない事をやってしまう。
そう考えると、哀れだった。
いや、哀れと思うのは失礼だろう。
これでも生きようと必死になってやっているのだから。
例えそれが自分の死を呼び込むとしても、助かりたい一心なのだ。
だからこそ、青年はこの酷いゆっくりの言動にも心が動かない。


「なにだまってるの? ばかなの? ……ゆ?」


箱のひとつを開けそのなかのまりさを取り出す。


「だしてくれるの? だったらはやくはなしてね!
 そしてしね! さっさとしね! すぐにしね! くず! のろま!」


数日軟禁されていたせいだろうか、酷く言葉が悪い。
これでは勢いあまって殺してしまう者がいても納得が出来てしまう。

青年は何も言わずにまりさの左目を棒で突き刺した。


「―――っっっっ!!!!!!!!」


まりさは一瞬声を上げられなかった。
何が起きたのか理解していなかったせいだろう。
しかし、痛みはすぐにやってきた。


「ゆ゛き゛ゃぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛
 ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!!!!」


家の中をまりさの悲鳴が支配する。
右目は零れ落ちてしまうのではないかというほど見開き、
涙がどばっ、というほど流れ、
口は形容しがたいほどうねりながら大きく開けられていた。

青年は更にまりさの舌を掴んで切り落とす。


「ひゅあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」


もはや原形を留めないほどに顔が歪むまりさ。
それを目の当たりにした他のゆっくり達はガタガタと震えている。


「ななななななな、なにじでるのぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」


一匹のれいむが声を上げた。


「何って? 人間の野菜を勝手に取ろうとしたからだよ?」

「あんなにはえでるなら
 ずこしぐらいいいじゃないぃぃぃぃ!!!!!!」

「君達は自分の食べ物がいっぱいあるからと言われて
 他のゆっくりに食べられてもいいの?」

「いいわけないでじょぉぉぉぉぉぉお!!!!」

「なら俺の言う事を理解しな」

「うるざぁぁぁぁぁい!!!
 なんでもいいがらばでぃざをはなぜぇぇぇぇぇ!!!!」

「わかった」


青年は言われたとおりにまりさを離す。
激痛でのた打ち回っていても、まりさは離された事に一瞬だけ安心した。

しかし


「ひきゅあああああああああああ!!!!!!」


青年が手を離したのは床から一メートル半の高さ。
ただでさえ高いところからの落下に弱いのに、
底面ではなく顔面から落ちたまりさは、
落下の衝撃と刺された左目への更なる衝撃でまたもがき苦しむ。

次はれいむを出す。


「ゆ!? やめてね! やるならそこのまりさだけにしてね!!」


れいむは床でもだえ苦しむまりさを指す。


「そうだね、じゃあそうしようか」


青年はここに来てとても優しい笑顔をれいむに向けた。

助かった。れいむはそう思って安堵した。
そして、隙を見てこの人間を倒し、この家を乗っ取ろうとまで考えていた。

妄想から帰ってきたれいむの両目の前には棒が迫っていた。


「ゆ?」


次の瞬間、れいむの目に光は映らなくなった。
それと同時に、言葉に出来ない痛みを味わった。


「み゛ぎゃああ゛ああ゛ああああああ゛ああ
 あああああ゛ああああ゛あああああああ゛あああああ!!!!!!!!」

「嘘だよ」


青年はそのままれいむを落とす。


「ぶぎゅ!!」


床にいる二匹には目もくれず、次のゆっくりれいむを取り出す。


「お、おにいさん! れいむはこんなにかわいいんだよ!
 だからやめてね!? やめてね!!
 おちびちゃんがおうちでまってるんだよ!!!」


一瞬、青年の手が止まる。
子供が居る。
その言葉に一瞬だけ迷いが生じたのだろうか。

それを他のゆっくりは見逃さなかった。
『子供が居る』それを言えばこの人間は同情して逃がしてくれる。
普通のゆっくりならそんな些細な人間の心境を察知は出来ないはずだが、
これは命に関わる事である。
ゆっくりも、感覚が鋭くなっているのかもしれない。


「まりさもおちびちゃんがいるんだぜ! だからかえすんだぜ!!」
「おちびちゃんはおやがいないとせいちょうできないんだぜ!!」
「あがちゃんのとどろにがえじでぇぇぇぇ!!」
「おちびちゃんにあわせてね!! はやくあわせてね!! このくず!!」


口々に子供が居る事をアピールする面々。
そんなゆっくり達を青年は一瞥した後に、言った。


「子供が居てもね、犯罪は犯罪なんだ。
 人間の社会では、だけどね。まぁ、ここは人間の領域だ。
 だからそこを侵した君達は、こちらの判断で処罰する。
 それに子供なんていないんだろ?
 いたとしてもどうでもいいと思ってるんじゃないの?
 今まで一度だって子供の事を言わなかったじゃない。
 保身さえできれば、子供も差し出すって聞いたけど、
 それは本当なのかもしれないね。
 まぁ、子供が居ても居なくても同じだよ。
 君達は、言うなれば生贄なのだから」


一瞬の停止は、青年にとって計算の内である。
青年の言葉をゆっくり達はほとんど理解していない。
ただ、子供が居ようが居まいが関係ないと言ってるのはわかった。


「あんでぇぇぇぇぇぇ!!!
 こどもがいるっでいっだらやめようどじだでじょぉぉぉ!???!」

「君達の反応が見たくて。
 言っただろ、子供が居ても居なくても、同じだって。
 これはね、君達の自業自得なんだよ。
 弱肉強食という理なのさ。
 人間だって、何匹もの狼に襲われたら殺される。
 子供が居るって喚いても、狼は聞き入っちゃくれない。
 つまりはそういうこと。
 君達の言ってる事は、俺には届いていないとおもうといい」


今度も言っている意味自体は理解でなかったが、
この人間が自分達を助ける事は絶対に無いと言う事だけがわかってしまった。


「い゛や゛ぁぁぁ゛ぁぁ゛ぁ゛ぁぁぁぁ゛!!!!!
 じぬのはいやじゃぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!!!」
「じにだぐないぃぃぃぃぃいいいいぃぃい!!!!!」
「もうやだおうぢがえるぅぅぅ!!!!!」


「殺しはしないさ」


「ゆ゛!?」


まだ無事な三匹は声を揃えた。


「じゃあたすけてくれるの!!?」
「たすけてくれるならはやくだしてね!」
「はやくしろ!! このへたれ!! ゆっくりだしてしね!!」


発言の矛盾に気付いていないゆっくり達。
知能の低さゆえか、生来のスーパーポジティブ思考からか。

ともかく、現在の反応は青年の予想の範疇だった。


「殺しはしない。現にそこの二匹はまだ生きてるじゃないか」


指で示した方向には、カタツムリのような超鈍足で這いずっている
れいむとまりさがいた。
まだ動くたびに「ぎゅふ!」「いびゃぃぃ!!」と叫んでいた。

またゆっくり達の表情が固まる。


「君達はあんな姿になる。
 なぁに、約束するよ殺しはしない。
 それ以降の生活は誰かがいないと無理にはなるが。
 まぁ大丈夫だろう?
 子供が居るなら、君達には番が居るという事だから」

「ぞんなぁぁぁぁぁああ!!!!!!!」
「いやじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


もう何度同じ言葉を聞かされただろうか。


「とりあえず持ち続けるのも面倒だ。
 そろそろ君を処理させてもらう」


青年は先程からずっと手に持ったままのれいむを自分の目線の高さに合わせた。


「ゆ、ばかだね! こんなちかくなられいむのこうげきでいっぱつだよ!!」


掴まれている事を理解していないのか、何故かれいむは自信満々だった。

少し待ってみると、れいむは動けない事にやっと気が付く。


「どぼじでうごげないのぉぉぉぉぉ!!!?????」

「なんとまぁ……」


呆れつつ、れいむの顔面に拳をプレゼントする。


「ぐぶっ!!」


弾力のある身体(顔)の半分くらいまで拳がめり込む。
拳を抜くと、れいむの顔面は潰れたままで、歯もボロボロになっていた。
左目も潰れているらしく、涙ではなく餡子が少し流れ出している。


「ゆ゛っ、ぐ、ぶぶぉ……!」


喉にあたる部分も潰れたのだろう、妙なうめき声を上げながら、
れいむは餡子をぷぴゅっと噴出している。
ゆっくりは餡子が脳であり筋肉であり内臓であるらしく、
あまり吐き出すと死んでしまうらしいが、噴出す量は少量なので、
放置しても大丈夫だろうと青年は判断した。

顔面の潰れたれいむをまた無造作に捨てると、次はまりさを出した。


「やべるんだぜぇぇぇ!!
 ばでぃざよりでいぶをやるんだぜぇぇぇぇ!!!!」

「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉぉお!!!!
 ふーふでじょぉぉぉぉ!!?!!?!?」


まりさは自分ではなく残っているれいむをやれと喚く。
どうやらこの二匹は番らしい。
青年の言った『番に面倒を見てもらえば?』というのは、
この二匹には実現できそうに無い。


「そうか、君達は夫婦かなら仲良く一緒にしてやろう」

「な、なにするんだぜ……!」


怯えるまりさにゆっくりと手を伸ばし、恐怖心を煽り、
そしてゆっくりとまりさの三角帽子を取った。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛
 まりざのおぼうじがえぜぇぇぇぇぇえぇぇぇ!!!!」


帽子ひとつでこの騒ぎよう。
ゆっくりは個体認識を飾りで行っているらしい。
しかも、飾りが無いゆっくりは差別され、酷い時は襲われるという。

理由は定かではないが、帽子にはゆっくりにしかわからない
匂いのようなものが付いているのではないか、という者もいるらしい。
他には、中身が完全に同じ者はいないという事と同じように、
繊維自体がそれぞれ違うのではないかと言う者もいる。
今は飾りの議題については関係の無い事なので、
ここまでにしておこう。

つまり今のまりさは、帽子が無い事で迫害される事に恐怖しているのだ。
ゆっくりは集団、あるいは家族での生活を好む。
しかし、飾りが無い場合は親族であろうとも冷たい目を向ける。
長く付き合った者にはある程度認識されるらしいが、
飾りがある事がゆっくりである所以であるらしく、
その飾りが無いゆっくりは、たとえゆっくり的にどんなに美しかったとしても、
ゆっくり種としては見られる事は無くなる。


「がえぜぇぇぇ!!
 まりざのぼうじじゃなぐでれいぶのりぼんあげるがらぁぁぁぁぁ!!!!!
 ぼうじが欲しいならそごのまりざのぼうしにすればいいんだぜぇぇぇ!!!!」


見苦しく喚き散らすまりさ。
代わりのために引き合いに出されたれいむはたまったものではない。
のたうちまわる別のまりさはこの言葉に耳を貸すほど余裕は無い。


「そんなこというまりさはしね!!!」
「おっさん、そのまりさのぼうしをもっていってね!!!」
「おまえなんかれいむのおっとじゃないよ!!!!」
「ぼけ!! くず!! うらぎりもののゆっくりはしね!!」


れいむは言いたい放題。
仕方が無い事とはいえ、ここまで醜くなれるものなのか、と青年は思う。

とりあえず、奪った帽子は床に置き、まりさを目が会うように視線を向けさせる。


「がえぜぇ!! おぼうじがえぜぇぇ!!!」


口をあければ帽子帽子帽子帽子。やはりそれほどまでに重要なのだろう。
ゆっくりにとっては命と同列に近いほどの物だ。仕方ない。

だが青年は聞く耳を持たない。
そして、まりさの頭頂部の髪を鷲掴みにし、一気に引き千切った。


「あぎゅああああああああああああああ!!!!!!!!!!」


癒着しているのか根があるのかわからないが、
髪だけでなく頭皮にあたる部分も共に千切れていた。
千切れた部分が少しだけ黒い。中の餡子が見えそうなほど抉ったようだ。


「が、あ、ぎゅ、うああああああああああああああああ!!!!!!」


まりさ本体にはこれ以上をせず机に乗せておく。
次はさっき奪った帽子を持ち上げる。

そして


「あぎゅ、がざ!? ばでぃ、ざの!おぼっじ、がぁああああ!!!!!!!」


しっかり見えるように。
しっかり理解できるように。
しっかり恐怖するように。
青年は帽子を部分部分千切り、酷い虫食い状態にした挙句、
帽子をぐしゃぐしゃにしてからまりさの頭に被せなおした。


「あがががが、ぼぼぼ、うじ、がぁぁぁぁああ!!!!!!!!」


痛み、恐怖、悲しみ、全てが内包された叫びと表情。
もうゆっくりとしてまともには生きていけない。
先程まで痛めつけられたゆっくりたちは、
身体こそ不自由になっているが、
心優しい群れのゆっくりならば助けてくれるかもしれない。
しかし、まりさは違う。
帽子はボロボロで個体認識が辛うじて出来る程度。
帽子の綺麗さはゆっくりの品格を表すとも言われている。
では、見るも無残な帽子のまりさは?
答えはれいむが見せてくれた。


「ゆっゆっゆ、はずかしいおぼうしだね!」
 そんなはずかしいおぼうしではずかしくないの?」
 れいむをうらぎったまりさにはおにあいだよ! ゆーっゆっゆっゆ!
 おじさん、そのきたないまりさをどっかにやってね!!」

「いや゛ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」


ご覧の通りである。


更に青年はきたないまりさの番であるれいむを掴む。


「ゆびゅ!? なにするの! ゆっくりはなしてね!」


れいむをまりさが目の前に見えるように持つ。


「ゆっゆっゆ、ほんときたないまりさだね!」

「君の夫なんだけど」

「こんなのれいむのおっとじゃないよ!
 ただのきったないへんなやつだよ!!」

「でいぶぅぅぅぅぅ!!!?」


妻を売ろうとしたまりさには当然の仕打ちだろう。
しかし、まりさは何故れいむがそんな事を言っているのかわかっていない。
都合のいい部分だけしか覚えていないのか、
それともさっきの言動はほぼ無意識だったのか、
痛みが記憶を改修したのか。


「君もお揃いになろうじゃないか」

「ゆ? なにいって……」


返事を待たず、まりさのように頭頂部の髪を引き千切る。


「あぎゅ、がぁあぁあああああ!??!?!?!?」

「でいぶぅぅぅぅぅ!!!!」

「このもみあげも固体認識には影響ないよな」


言うと即座にれいむのもみあげを片方引きちぎる。


「あびゅあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!ぶびゅっ!」


十分な傷を負わせたので無造作に投げ捨てる。
痛みに弱いゆっくりだ、喚くだけで逃げることも無い。


「まぁこんなものですかね」


まだ一回目。これが効果を挙げるかどうかはわからない。
もしかしたら報復に来る可能性も無いとはいえない。

しかし、その場合は迎え撃てば言いだけの話。
俗に言うドスと呼ばれるゆっくりはなかなかの巨体で能力もあると聞くが、
賢明ならばまずこうした畑荒らしを野放しにはしないだろう。
それに、この付近にドスの存在はゆっくりの口からも確認されていない。
ドスによる報復は無いと考えて良い。


青年はいまだのた打ち回る五匹を乱雑に入れ物につっこみ、群れ近くまで連れて行く。
できるだけ自然にゆっくり達が人間の仕業だとわかるように。

五匹を捨てた後、群れのゆっくりらしきゆっくりがいるのを確認し、
わざとらしくない程度で五匹に向かっているように群れに向けて喋る。


「これに懲りたら今後人間の畑には近づかない事だな。
 別のゆっくりが来てもまた同じ事。
 一時の裕福のために命捨てるなんてばかばかしいだろう?
 こんな目にあうくらいなら必死に餌集めたほうがいい。
 他の仲間にも伝えとけ」


最後に一番近くのまりさを死なないように蹴り飛ばして去っていった。

ゆっくりは都合の悪い事は忘れやすい。
しかし、癒えない傷を負えば、永遠と恐怖心を引きずる事になる。

この行いがが功を成すのはまだ先の事になるだろうが、荒らしは激減するだろう。
それでも来るなら見せしめを使えばいい。
手段はいくらでもある。
群れの真ん中で公開処刑をするのもいいだろう。


青年は我ながら恐ろしい事を、と思う。
たしかに、生き物を嬲るのは誰だって心重いだろう。
しかし、そうしなければならないのだ。


ゆっくりだって生きている。
人間だって生きている。
領域さえ守れていれば、侵害しようとしないのだ。




これは被害に対する対策の一例でしかない。

無論、ここまでしない対策方法も無い事も無いだろう。
ひどいと思う人もいるだろう。

それでも、農家はそんな甘い事を言っていられないのだ。

それだけは、覚えておいて頂きたい。













プロデューサー・あたいあき
編集・あたいあき


製作・OniSn放送


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感想

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  • 馬鹿なゆっくりはいらない
    -- 2012-08-03 22:10:52
  • 見せしめなんだから、野良で生きていくのが難しい虐待加えたら(すぐに死んじゃって)意味が無いよ。
    まだ、山に連れて行って公開処刑した方が良い。 -- 2011-07-13 23:43:29
  • ↓同意 -- 2011-01-13 00:39:52
  • 別に荒しのゆっくり以外の駆除もしても良いと思った私は冷酷なのか…
    個体数が減れば、わざわざ人間の所まで来るのも減ると思うんだがねェ -- 2010-12-19 20:58:29
  • このゆっくりたちは下種以下のゆっくりだ -- 2010-11-05 16:52:16
  • 「ゆっゆっゆっ。ばかなやつらだね。かわいいれいむはにんげんさんにひどいめにあわされるわけないよ!」
    「ゆっへっへっ。ばかなやつらだぜ。さいっきょうのまりささまならにんげんなんかかえりうちなんだぜ!」
    「にんげんにつかまるなんていなかものだわー。ありすはとかいはだからにんげんなんかてきじゃないのよ」
    「むっきゅっきゅっきゅ。おばかなゆっくりたちね。ぱちぇはもりのけんじゃよ。こいつらとはちがうのよ」
    「わかるよー。ばかなんだねー。ちぇんのすぴーどにはにんげんはついてこられないんだねー。わかるよー」

    ほれ、その後の話だ -- 2010-10-13 01:01:07
  • この作品のゆっくり共がゲスすぎて思わずこの鬼威参を応援してしまったよ
    クズすぎるゆっくりは下手に惨殺するより後遺症が残るぐらいの重傷を負わせて一生苦しめるのも悪くないね -- 2010-09-26 23:52:40
  • 特集だからここまでだけど、この設定をこのまま終了させるには惜しいな
    特番「農家を襲うゆっくりの群れ」
    って感じで、虐待されたゆっくりがどうなったのかとか色々と書けそう -- 2010-09-19 17:00:43
  • その後の話は? -- 2010-07-19 09:49:08
最終更新:2010年04月12日 12:47
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