ふたば系ゆっくりいじめ 1334 殺さず殺さず

続いてますが前作読んでなくても平気です。

頂きます ご馳走様でした
実に奥の深い言葉だと思う。食べ物に対しての礼儀と敬意、感謝がこの一言に詰まっていると俺は思う。
生きている以上、他の生命体を犠牲にしなければならないのだ。食べ物への感謝を忘れてはいけない。

「ところがコイツと来たらなぁ」
「こんなまずいものはたべられないよ!もっとおいしいものをもってきてね!!はやくしてね!!」

こいつは俺が飼っているれいむだ。飼っているといっても防音加工の透明な箱に押し込んで生ゴミの処理をさせてるだけだが。
飼い始めの頃、やむなき事情により一月あまり断食をさせていたのだがコイツはちっともメシに対しての敬意諸々が全く無い。
普通は飢餓状態に陥れば従順になると思うんだがどうやらゆっくりは普通ではない様だ。コイツだけかも知れないが。

「叫んでも無駄だぞ。もうそれしか無いんだからな」
「どれいがくちごたえするんじゃないよ!!」
とうとう透明な箱の内側からこっちに目掛けて体当たりを始めたやがった。
喧しいのでさっさと蓋を閉めて押入れの予備の布団の中に押し込む。メシを食わせてやってるのになんて酷いやつなんだ。
ちなみにれいむの今晩の晩飯は出がらしのお茶っ葉と卵の殻と賞味期限が切れて凝固した牛乳だ。

「まーったくあの性格はどうにかならんのかねぇ」
思わずため息が出る。生ゴミ処理でゴミ代が浮くが喧しいのとふてぶてしいのであんまり得した気にならない。
かといって別のゆっくりを探すのも面倒だ。どうせ似たような性格の奴ばかりだろうし。

「おっとそろそろ行かないと」
俺は同じアパートに住んでいる悪友、久保の部屋へと向かった。今日の晩御飯は麻雀の負け分という事で久保の奢りなのだ。
まぁあいつの事だからあんまり豪華な料理は期待できないが一食分のメシ代が浮くのは非常に有り難い。
「久保、居るかー?」
「おう菊池か、まあ入れよ」
立て付けの悪い引き戸を開けると久保は流しで料理を作っていた。横から覗いてみるとどうやらカレーを作ろうとしているようだ。
「っておい。カレールーだけじゃねぇか。具無しカレーかよ」
「贅沢言うんじゃねーよ晩飯つっつきに来てるくせに。それに具はこれから入れるんだ。今日の具は肉だぞ、有り難く思え」
そうは言うがまな板はおろかスーパーの袋の中にもそれらしい物は無い。(ちなみに久保は冷蔵庫を持たない。電気代をケチっているのだ。)
「なんだ?これから鳩でも捕まえに行くのか?」
「馬鹿言ってんじゃねえよ。いいからちょっと押入れの中の物を取ってきてくれ」
押入れねぇ・・・ はっきり言って嫌な予感しかしない。コイツの事だからコウモリでも養殖してそうだ。
少し躊躇ったが思い切って押入れを開けると





手足を縛られた少女が出てきた。





「久保・・・お前!」
「良く見ろ馬鹿!」
「良く見ろってお前・・・・・・・・・ん?」
ピンク色の服を着た手足を縛られた少女だと思ったが、良く見てみると造詣がなんだか安っぽくて不細工だ。
下膨れの顔、重心を無視した大きさの頭、長い胴に短い手足、物を掴めそうに無いぐらい太くて短い指。
不細工な顔を歪ませて泣いてるものだから輪をかけて不細工な顔をしている。
「なんだっけコイツ。えーっと・・・」
「ゆっくりれみりゃだ。胴付きのな。中身は肉まんで物によっちゃ高級料理にも使われたりするんだぞ。」
「そうそう、れみりゃだったな。しかしコイツは高いんじゃないのか?まともに買ったらン十万するって聞いたが」
「ああ、知り合いが飼ってた奴なんだ。甘やかし放題で増長したからもう飼えないって言うんで引き取ったんだ」
「へー・・・ってお前、このアパートはペット禁止だろ。」
「そいつの羽は焙ると良い酒のつまみになるんだ。そいつで大家のおばちゃんを買収した」
「・・・・・・・・・・・・」

コイツは将来出世するな。それはそうと胴付きれみりゃを見るのは初めてだったのでしげしげと観察する。
口の部分には両端から中央にかけて二つのジッパーが縫い付けてある。妙に静かだと思ったらこれのせいか。
手首と足首を縛られている他はいたって普通のゆっくりれみりゃだ。
俺はれみりゃを引きずって久保の所まで持って行くと、久保は口のジッパーを下ろし始めた。
「おい、開けたら・・・」
「う”あ”~~~~~!!ざぐや”~~~!!ざぐや”~~~!!」
言わんこっちゃない大声で鳴き始めやがった。只でさえ喧しいゆっくりの鳴き声だ、この壁の薄いアパートじゃ近所迷惑も甚だしい。
「あ”あ”あ”~~~!!!ざぐグモッ!!」
大口を開けて鳴いていたところに久保が三角コーナーの中身をネットごと放り込み、そのままジッパーを閉めた。
「ああ、悪い悪い。こいつで生ゴミの処理もさせてるんだ。先にエサをやっとかないと死ぬかもしれないからな」
「モゴ~~!!モゴ~~!!モゴ~~!!」
「徹底してるな・・・で?先って何の先なんだ?」
「見てりゃ判るさ」

久保はまな板と包丁を食卓にしているちゃぶ台の上へ置くと、さっきまでモゴモゴ言っていたれみりゃが急に黙った。
代わりに目を見開いてガタガタと震えだし、縛られたまま不器用にちゃぶ台から遠ざかるように這い出した。
「お~流石にゆっくりでも何度もやられたら覚えるか」
久保はそんな事を言いながられみりゃを捕まえるとれみりゃをまな板の上で腹ばいになるようにし、頭と胴体の間を押さえつけて固定した。
「モ”ゴゴ~~!!モ”ゴゴ~~!!モ”~~~~~~~~~~!!!!!!!!!」
れみりゃは白目を剥き涙と涎でべちょべちょになりながら頭を振り回して暴れだす。
「はいはい、痛い痛いしましょうね・・・・・・・っと!!」
「モギョギョ~~~~~~~~!!!」
そのまま久保は肩口かられみりゃの右腕を切り落とし、そのまま左腕も切り落した。
「モギャゴギャゴギャ~!!・・・・・・・・・・・・・・・」
両腕を失ったれみりゃが急に静かになった。どうやら失神したようだ。
久保はれみりゃの傷口にラップを貼り付けホチキスで止め、れみりゃを押入れの中に放り込んだ。
俺はというと久保のした事とその手際の良さにあっけにとられていた。
「お前・・・・・・いつもこんな事してるのか?」
「ん・・・?ああ、大丈夫。栄養状態とカビに気をつければれみりゃはいくらでも再生するんだ。それよりほらメシメシ。」
そう言って久保はれみりゃの両腕をぶつ切りにして鍋に放り込みカレーを作り出した。

「久保・・・お前虐待鬼威参だったのか?」
「ああ?馬鹿言ってるんじゃねえよ」
久保はカレーを作りながら続けた。
「俺は虐待鬼威参って人種を心底軽蔑するね。ゆっくりを痛めつけて殺す事に喜びを感じるなんてきちがいそのものだ。
そりゃもちろん殺されても仕方ない事をするゆっくりは多いぜ?だがじわじわと痛めつけたりするのはどうかと思う。
殺す時はさっさと殺せば良いのによ」
「・・・でもお前はどうなんだよ、れみりゃの腕を何度も切り落としてるんだろ?」
久保は鍋を火にかけて戻ってきた。
「俺はちゃんとれみりゃを食べてるぜ。お前だって牛や豚を食べるだろ?それと一緒さ。生きてる以上、他の生命体を犠牲にしなければならないからな。
だが無意味に生き物を殺す事はいけない事だ。だから俺は殺さず殺さず、食うのさ。」

カレーを盛り付け久保と向かい合って座り早速食べようと思った。
が、一旦スプーンを置いて座ったまま押入れの方に向き直った。横目で見ると久保も同じように押入れの方を向いている。
俺達はそのまま手を合わせた。
「「頂きます」」
れみりゃの肉まん入りカレーは何とも言えない味がした。あと予想はしていたがご飯は無かった。

俺は部屋に戻り、押入れから箱入りれいむを取り出した。エサはまだ食べていない。
ゆぴゆぴ寝ていたが取り出した時に起きた様だ、しきりにこっちに向かって喚いている。
蓋を少しだけずらすとれいむの声が聞こえてきた。
曰く、あまあまを寄越せ、たくさん寄越せ、こんな狭い所は嫌だ、番を寄越せ、言う事を聞け、服従しろ。こんな所か。

俺は深くため息をつくとれいむの入った箱を三角コーナーの上でひっくり返して生ゴミを戻した。そのままれいむを流しで軽く洗う。
その間もギャーギャー喧しかったがこいつの喋る事などにかまけて居られない。
れいむの汚れを落し、再び透明な箱に入れ、久保の部屋に向かった。
麻雀の負け分として久保からカレーをご馳走になった。そしてカレーの具の分をれみりゃに払う事にした。
れみりゃは厳密に言えば久保の所有物で、具の分も麻雀の負け分と取れるが、それでもれみりゃに払いたくなったのだ。
久保に事情を話し、れみりゃに飛びっきりのご馳走を、恐らくペットショップでも元の飼い主の所でも、勿論久保の所でも食べる事の出来なかった生きの良い、本物のあまあまを払った。
俺にはふてぶてしかったれいむも、自分の天敵れみりゃの前では泣き叫び、俺にれみりゃを殺すように命じ、そのうち懇願し、恐怖と絶望の中れみりゃの胃に収まっていった。
久保の所に来てからずっと生ゴミを食わされ、腕を切り落とされ、泣き続けていたれみりゃが、久方ぶりの満面の笑顔を俺達に向けた。







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最終更新:2010年08月02日 18:05
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