ふたば系ゆっくりいじめ 215 ゆっくりほいほい

ゆっくりほいほい 12KB


【注意】
  • 冗長です
  • ネタかぶりはご容赦を









唐突ですが、ある日の、とあるお姉さんのおうち。

「「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」」
「なにこれー!!」

買い物から帰ってきたら、窓際にゆっくりが並んでいた。





【ゆっくりほいほい】





噂や愚痴には聞いてたけど、まさか自分の部屋がゆっくりに荒らされるなんて。
聞くに、カーテンを破られ、花瓶を割られ、お菓子を食い荒らされ、床はべちょべちょに汚されて…。
そんな不幸があたしに降りかかってくるなんて、今日はてんびん座がワースト星座のせい?
こ、こういうときは素数で落ち着いて被害状況をチェックするのよ…。

「……あら?」

ゆっくりたちがいる場所の床が土ぼこりで多少汚れている。
それだけだ。
カーテンも花瓶も無事だし、たんすも冷蔵庫もあさられていない。
窓だって、割られたりはしていない。
6匹もいるハンドボールほどの大きさのゆっくりは、どうやら何もしないでそこにいたようだ。

「あんたたち、どうやって入ったの?」
「まどさんがあいてたよ! おねーちゃんたちとおとーさんおかーさんと、ちからをあわせてはいったよ!」
「…お父さんお母さん?」
「「ゆっくりしていってね!!」」

今度の声は窓の外だ。
見れば、地面にバスケットボールほどの大きさのゆっくりが2匹いる。
なるほど、この親たちを足場にして、掃き出し窓までよじ登ってきたらしい。

「ま、それはいいわ。一体何しに来たの?」
「「おねがいします! おちびちゃんたちをかってください!!」」
「…え?」
「「「「「「ゆっくりおねがいします!!」」」」」」
「ええええええええ!?」

いやちょっと。
おちびちゃんって、もう十分大きいでしょ。
ゆっくりって大食いなんでしょ。
餌代どれだけかかるの。
ていうかここアパートだしペット禁止だし。
そもそもどうして野良飼わないといけないの。

「ムリムリムリムリ! 飼えない飼えない!」
「「ぞごをなんどがおでがいじばず!!」」
「「「「「「おでがいじばず!!」」」」」」
「ダメダメ! 帰って帰って!!」
「おぢびじゃんだぢばいいごだよ!」
「おべやもよござないでまっでだよ!」
「「「「「「いいごでまっでまじだ!!」」」」」」
「ダメなものはダメーー!!」



「ゆう…ここもだめだよまりさ…」
「ざんねんだね、れいむ…」

少しの押し問答の後、割とあっさり、ゆっくり家族は引き下がった。

「おねえさん、かわりにおねがいがあるよ!」
「もー、何なのよう…」
「おちびちゃんたちに、ごはんをわけてほしいよ!」

いきなり飼ってくれと押し掛けた挙句、ダメなら餌をくれとは厚かましい。
とはいえ、せっかく部屋を汚さないでくれたのに、ここで暴れられて台無しになるのも困る。

「……今回だけだからね?」
「「「「「「「「ありがとうおねーさん!!」」」」」」」」
「これあげるから二度と来ないでよ!」
「「「「「「「「ゆっくりわかったよ!!」」」」」」」」



台所にあった白菜1玉と、買って来たばかりのキャベツ1玉と引き換えに、ゆっくりたちはおとなしく帰っていった。

「今夜の回鍋肉が…明日の八宝菜が…」

お姉さんはめそめそしながら、床に雑巾がけをしていた。





さて、それから30分後、お姉さんのおうちから人間の足で2,3分ほどの場所に小さな林の中。

「きょうもうまくいったね、まりさ!」
「ばんじよていどおりなんだぜ、れいむ!」
「「「「「「おとーさんおかーさんすごーい!!」」」」」」
「ゆゆーん、おちびちゃんたちのおかげだよ!」
「ゆっへっへ、かぞくのきずなのしょうりなんだぜ!」
「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!」」」」」」」」

大きな木の根元の巣の中に、先ほどのゆっくり家族がいた。
丸く並んだ真ん中には、今日の戦利品の白菜とキャベツ。

「それじゃみんな!」
「「「「「「「「ゆっくりいただきます!!」」」」」」」」
「むーしゃむーしゃ! しあわせー!」
「うっめ! めっちゃうっめ!」
「おやさいさんはゆっくりしてるよ!」
「がーつがーつ! もーりもーり!」

大家族だけにあっという間に無くなっていくが、野菜の栄養価はゆっくりが普通に手に入れられる餌よりも高い。
後は林で狩りをする分で、食事は足りるだろう。

「「「「「「「「ゆっくりごちそうさま!!」」」」」」」」
「しあわせーーー!!」





経緯は冗長になるので割愛するが、このゆっくり一家は人間相手の交渉を心得ていた。

まず、お姉さんが一人で暮らしているおうちを探す。
ハァハァしているおじさんの近くにあることが多いので、探す手間はそれほどかからない。

次に、お姉さんがお出かけするのを待つ。
なかなかお出かけしないときはあきらめる。

お姉さんがお出かけしたら、開いている窓を探して入り込む。
開いている窓がないときもあきらめる。

最後に、お姉さんが帰ってくるまでおとなしく待つ。
なかなか帰ってこないときはあきらめる。

運良く状況が整ったら、まずは飼ってくれとお願いする。
普通は断られるので、代わりにご飯をお願いする。
そうすると、部屋を汚されるリスク、ゆっくりを追い出す手間と天秤にかけて、たいていは何かしらの食べ物をもらえる。

先達の多大な犠牲の上に成り立った、ゆっくりにも出来る現実的な方法だ。



もちろん、うまく行くことばかりではない。



「ん、1匹だけならいいよ。あんただけね」
「「「「「「ゆ?」」」」」」
「ほら、ほかのは出てって」
「「「「「ゆんやああああああ!!」」」」」
「おがあざんおどおざんおねえぢゃあああああん!!」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! おぢびぢゃあああああん!!」
「かえしてね! まりさのおちびちゃんをかえしてね!!」
「なによ、飼ってくれって言ったのはあんたたちでしょ? じゃあね」

本当に飼われてしまったり。



「ヒャア! 我慢できない虐待よーーー!!」
「「「「「ゆぎゃあああああああああああ!!」」」」」
「いやああああああ! おいでいがないでええええええええ!!」
「ごべんねおぢびぢゃん!! おがあざんをゆるじでね!!」
「おちびちゃんたち! ゆっくりしないでにげるんだぜ!!」
「ちぇ、ゆっくりのクセに逃げ足の速い。キミにはゆっくり楽しませてもらうね♪」
「ゆっぐじでぎないいいいいい!!!」

虐待お姉さんのおうちだったり。



「まちなさい! ここはありすとおねえさんのおうちよ!」
「「「「ゆゆ!?」」」」
「でも、ありすのとかいはなあいをわけてあげなくもないわんほおおおおおおお!!」
「「「「ゆわああああああああああ!!!」」」」
「「どぼじでれいばーがいるのおおおおおおお!?」」
「いやああああああああ!! ずっぎじじだぐないいいいいい!!」

特殊性癖のお姉さんのおうちだったり。










そしてある日。

「ふんふんふーん、黒豆…
 あああああ! あたしの甘納豆が…
 もう…えーと、フロアワイパーは……シートがない…
 買ってこないとダメかぁ」

とあるおうちから、お姉さんが駆け足で出かけていった。

「ゆ! いったよ!」
「おちびちゃんたち! いまのうちだよ!」

その隙を、例の一家が待っていた。
が。

「もうやだああああああああ!!」
「ごわいよおおおお!! いぎだぐないよおおおお!!」
「にんげんざんのおうぢはゆっぐじでぎないよおおおおおおお!!」

ここ数日の失敗で姉妹が半減した子ゆっくりたちは、すっかりおびえてぐずっていた。

「ゆう…どうしよう、まりさ?」
「こっちにはこさんがあるのぜ! これをつかえばまりさたちもなかにはいれるんだぜ!」
「おちびちゃんたち! きょうはおかあさんとおとうさんもいっしょにいくからがまんしてね!」
「がんばらないと、おやさいさんをむーしゃむーしゃできないのぜ!」
「「「…ゆっくりりかいしたよ」」」

掃き出しの下においてあった空のプランターを足場にして、一家はおうちの中に入っていった。
後はいつもどおりお姉さんが帰ってくるのを待つだけ。



しかし、そこで子ゆっくりの1匹が何かに気付いた。

「ゆ! あまあまさんがあるよ!」

見ると、床に黒いものがたくさん散らばっていた。
さっきお姉さんがこぼした甘納豆だ。

「ゆっくりいただきまーす!!」
「むーしゃ…ししししあわせえええええええ!!」
「うっめ! めっちゃうっめ! まじぱねえ!!」

子ゆっくりたちは目の色を変えて、一斉に甘納豆にかぶりついた。

「ゆゆゆ!? おちびちゃんたちやめてね! おねえさんがかえってきたらゆっくりできなくなるよ!!」
「これはまりさがみつけたあまあまさんだよ! そんなこともわからないの!?」
「れいむのごはんのじゃましないでね!!」
「はむっ! はふはふ、はふっ!」

あわてて母れいむが止めようとするが、食欲に火がついた子ゆっくりたちは止まらない。
言うことなどまったく聞かずに、あちこちに落ちている甘納豆を求めて跳ね回っている。

「ゆう…れいむ、これはもうしかたないのぜ」
「どうしよう、まりさぁ…」
「あまあまさんをたべて、おねえさんがかえってくるまえににげるのぜ!」
「そうだね!」

あっさりと方針を変えて、母れいむと父まりさも甘納豆を食べ始める。



「ゆああああ! それはれいむのあまあまさんなのにいいいいい!!」
「あっちにもあるからあっちでたべてね!!」
「こっちのあまあまさんはぜんぶまりさのだよ!!」
「ひとりじめするまりさはしんでね!!」

最近の食糧事情が悪かったせいか、醜いいさかいを起こしながら甘納豆を片付けていく。
成ゆっくり2匹と子ゆっくり3匹もいると、あっという間になくなってしまう。

「ゆうううう、もっとたべたかったよ…」
「しかたないね、ゆっくりしないでかえるよ!」
「ゆ! こっちにまだあるよ!」
「「「「ゆゆ!?」」」」

帰ろうとしていた一家に、一匹の子ゆっくりの声。
振り返れば、この子ゆっくりが狭い隙間に頭をねじ込んでいる。

「「「「ゆっくりたべるよ!!」」」」

意地汚い一家は、同じ隙間に一斉に飛び込んだ。

「…ゆーん、とどかないよ」
「もうぢょっどなのにいいいいいいいい!」
「ただいまー……なにこれーー!!」
「「「「「ゆ゛!?」」」」」





帰ってきたお姉さんの目に飛び込んだのは、ソファの下からはみ出して、ぶりんぶりんとゆれている5つのゆっくりの尻だった。

床にばら撒いてしまった甘納豆は無くなっている。
ゆっくりたちが食べたようだ。
だからといってきれいになったわけではなく、甘納豆の代わりに土埃で汚れている。

「何してんのよ、あんたたちー!!」
「ゆわああああああ!! ゆっくりにげるよ!!」
「ゆびゃあああああああ!! ごわいよおおおおおおお!!」
「「「「「ゆぎっ!?」」」」」

お姉さんの声で一瞬騒ぎかけた後、ゆっくりたちの動きが一斉に止まった。
そして。

「ゆぎゃああああああああ!! いぢゃいよおおおおおおおお!!」
「どぼぢででられないのおおおおおお!?」
「おがあざんだずげでええええええ!!」
「でいぶもでられないのおおおおおおお!! ばりざだずげでええええええ!!」
「ばりざもでられないんだぜええええええええ!!?」

ソファと床の隙間が狭いのもあるが、問題がもうひとつある。
安物のソファなど見えないところのつくりはいい加減で、底面のスプリングがむき出しだったり、合板の端が毛羽立っていたりする。
無理やりねじ込んだ頭が、そういうところに引っかかっているのだろう。

「「「「「おねえざんだずげでえええええええ!!」」」」」
「勝手なこと言うんじゃないわよ!!」

このまま踏み潰してしまいたい衝動に駆られるお姉さんだったが、床が汚れるのはイヤと理性が競り勝った。
とりあえずゴミ袋を持ってきて、袋越しに端のゆっくりを掴んで引っ張った。

「いぢゃいいぢゃいいぢゃい!! やべでひっばらないでええええええ!!」
「引っ張らなきゃ抜けないでしょ…よっと!」
「ゆびゃあああああああああああああああああ!!!」
「……うわあ」

すっぽぬけたゆっくりの容姿に、思わずお姉さんは引いた。
後頭部から頭頂部にかけて、薄皮一枚残してずる剥けになっていた。

「あだまがいぢゃいよおおおおおおおお!!」
「…きもい」
「ゆべっ!?」

袋越しに掴んでいたので、力を抜けばそのままゴミ袋行きである。
むにむにと動く感触と頭に響く大声でイヤになりかけたお姉さんだが、部屋が片付かないので我慢して残りに取り掛かった。

「ゆぎっ、ゆっぎゃあああああああああああああああああ!!!」
「いやあああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
「やべでやべでやべべべべべべべええええええええええ!!」
「ぴぎゃあああああああああああああああああああ!!?」



「ふう…これでよし、と」

「ゆぐっ…ゆえええええぇぇぇぇぇ…」
「ゆんやあああああああああああ」
「いぢゃい……いぢゃい…」
「ばりざのぎれいながみざんがああああああああ」
「でいぶのがみざんもなのぜええええええええ」

袋の中では一家がめそめそしている。
鬱陶しいことこの上ない。

「えーと、ゆっくりごみの日は……来週なの!?
 ウソ、潰してから捨てるとか…マジ勘弁…」

「ゆ゛!?」
「ゆわあああああああああああああ!!」
「いやああああああああ!! ごろざないでえええええええ!!」
「うっさい! ホントに潰すわよ!!」
「「「「「ゆぐっ…」」」」」

さすがに一家が丸ごと入った袋は重い。
お姉さんは袋を引きずって庭に出て
「「「「「ゆべっ!!」」」」」
袋をひっくり返して一家を放り出した。

「いいこと、あんたたち」
「なんでもぎぎまずからだずげでぐだざいいいいい」
「ぜめでおぢびじゃんだげでもおねがいじまずううううう」
「「「ゆっぐりおでがいじばずうううう」」」
「潰すの面倒だから逃がしてあげる。さっさと消えなさい」
「ゆぐっ…ぜめでおがざりざんだげばがえじでぐだざい…」
「うっさいわね!! 潰されたいの!?」
「ゆぎゃああああああ!! ごべんだざいいいいいいい!!!」
「「「「もういやあああああああああああああ!!!」」」」



こうして世紀末風カットになった一家は、今日も失敗して逃げ帰った。









そしてまたある日のこと。



「ただいまー、っと。

 誰もいませんね…わかってるわよ…。
 あーあ、今日も遅くまでお疲れ様でした私!

 え、何の音?

 何かいるの? ウソでしょ?



 い…いやああああああああああああ!!」





それからしばらく、町内では「落ち武者の霊が出る」と噂になったとか。










(完)



作者:なんだこれ

挿絵 byM1

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感想

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  • 適当な容器に入れて冷凍庫にドン!あ、オレンジジュース入れたらもっといいか! -- 2024-02-05 21:55:54
  • 暗闇の中で頭頂ハゲまんじゅうがうごめいてたら生首に見えるよなあ -- 2019-02-28 19:58:35
  • ゆっくり共がもるんもるんしているのが、1番腹が立つZE★ -- 2017-03-11 16:25:53
  • なるほど 生首か -- 2015-03-08 12:51:40
  • バーナーで炙りたい -- 2014-07-31 14:11:55
  • 袋に入れたまま潰すだけなのになんで面倒なのか… -- 2014-07-26 17:14:28
  • 潰したい -- 2014-04-21 02:11:37
  • あのれいぱーありす欲しい -- 2013-02-15 22:02:09
  • 川に投げ捨てよう、環境破壊とか言う奴が居るが、ゆっくりの成分は自然物だから問題なし
    お姉さん・・・僕もゆっくりしていっていいですか? -- 2012-12-19 12:20:25
  • おかざりを失わせておめおめ生きながらえさせるより、一日ほどかけて殺してあげてよ! -- 2012-09-01 23:30:28
  • あれだね。ヒートガン(ドライヤーの親方)で尻を焼きたいねwwww -- 2012-08-02 19:24:18
  • う、うぜえwwwwwwww -- 2012-03-13 19:54:03
  • あのケツ枕にする!! -- 2011-11-13 02:14:11
  • あのケツ爪楊枝で刺したいww -- 2011-10-06 21:15:09
  • 挿絵みて拭いたwwwww -- 2011-01-30 03:44:52
  • 「ヒャッハー!」はまぁ有名だけど
    「ヒャア!我慢できねぇ」のネタがゆ虐愛好家間だと結構普通に伝わってて凄いよなw
    扱ってるモノがモノだけに使用頻度高くなるからよく通じるんだろうけど、フロントミッション好きでもなければ本来そうそう通じないネタだろうw -- 2010-09-23 07:05:25
  • なにか鋭いものを突き刺したくなるケツだ -- 2010-09-22 23:53:28
  • れいばーwパトレイバー思い出したw -- 2010-07-30 06:40:09
  • 飼われちゃった子ゆはどうなったんだろう
    悲劇的なその後を書いてほしい -- 2010-06-20 15:36:31
  • なんという踏み潰したいケツ -- 2010-06-20 01:40:10
最終更新:2009年10月20日 18:58
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