Yの閃光 17KB
- 36番あき氏が無事、免許を取得できたとのことなので、
遅ればせながらお祝いSSを書かせていただきました。
- 一枚絵ならまだしも、SSを丸々一つ書いてお祝いとかさすがにきつかった。
『Yの閃光』
D.O
「ゆっふふふふっ・・・36ばんさん、おちてるよ・・・」
「あのまりしゃおにぇーしゃん、おちちゃにょ?・・・」
「ゆっくちかわいしょーだにぇ・・・」
「ゆぅぅぅ・・・ゆぁぁぁぁぁぁああああああ!!!」
まりさは今日も悪夢にうなされ、ベッドから転げ落ちるようにして目を覚ました。
昨夜、同じベッドの上で熱い時間を共にした、アイドル歌手れいむとトップモデルありすも、何事かと目を覚ましていた。
「ゆ、ゆぅ?まりさ、だいじょうぶ?」
「あのうなされかたは、とかいはじゃないわ。おみずさんのむ?」
「ゆぅ・・・何でもないよ。でも、ちょっと一人にしてほしいよ・・・。」
脱ぎ捨てられていた飼いゆっくり用の衣服を持ち、足早に部屋を出ていくれいむとありす。
それをぼうっとした瞳で見送りながら、まりさはようやく呼吸を落ちつけはじめていた。
そのお帽子に輝く銀バッジには、油性マジックで『36』と書かれている。
明日、明日にはこの悪夢を終わらせてやる。
まりさはこれまで数百の夜、自分に言い聞かせてきた事を再確認する。
ようやくここまでたどり着いた。
思えば、いつか告白しようと思っていたれいむと、
楽しいドライブに行きたい、などという極めて不純かつありふれた動機で受験したすぃー免許。
それが全ての始まりだったのだ。
事前勉強をすることもなく受験した一回目の筆記試験。
問1.「ゆっくりは庭でも走っているべきだ」
「ゆーん。『いいえ』だね!おそとにでるよ!」
問2.「道を走行すると潰される」
「とうぜん『いいえ』だよ!」
問3.「ゆっくりが公道を走るなど、100,000年早い」
「『いいえ』だね!」
問4.「すぃーは死亡フラグ」
「こんなの『いいえ』にきまってるよ!かんたんだよ!」
- 一緒に受験していたゆっくり達、赤ゆや子ゆも多いその中で、まりさだけが落ちた。
「どぼぢでばりざがおぢるのぉぉぉおおおお???」
しかも2度。
「なんでにかいもおぢるのぉぉおおおおおお???」
まりさはその屈辱に落ち込み、すっきりと砂糖水、そして小麦粉に溺れた。
最初の内こそ必死で励ましてくれていたれいむも、次第にあんよが遠のいていき、
最後には、おうちに遊びに行っても、飼い主さんに「れいむは居留守中なの」とあしらわれるようになった。
失ってはじめて気づいた大切な存在、傷ついた誇り、まりさは全てを取り戻すべく、
すぃーに再び乗る決意をしたのであった。
それから1週間以上の時が経った。
未だにあの時傷ついたやっっっすいプライドは、まりさに悪夢を見せ続けている。
しかし、今度こそ、ついに過去を清算できるとまりさは信じていた。
明日・・・いや、もう日付も変わっているから今日か。
今日の朝開催される、町最大のゆっくりレース、『フォーミュラYUKKURI』
通称FY。
まりさはそれに出場するワークスチームの正ドライバーとなっていた。
これに優勝できれば、まりさのすぃードライビングテクニックは、公道で通用することを証明できる。
もはや、誰もまりさの銀バッジに書かれた36という番号を見て、笑うことはできないであろう。
(ちなみにまりさの過去などイチイチ覚えているゆっくりはいるはずもなく、単なる自意識過剰なのだが。)
そして、このタイトルを持ってれいむのところに行き、もう一度プロポーズをする、それこそがまりさの未来予想図であった。
そして朝、まりさはすぃーに乗り、一周3000メートルのすぃーレーシング場にいた。
コースは遠目に見ても入り組んだカーブと、多様な障害物が見える。
コースアウトは一部を除いて存在しない。表面がやすり状のガードレールが取り付けられているためだ。
レースがスタートすると、このガードレールが高速で動きはじめ、ゆっくりが触れると瞬く間に餡子ペーストが製造される。
これらが命を奪ったすぃーレーサーの数は、D.Oの部屋にある薄っぺらい成人向け書籍の冊数とほぼ同等と言われている。
周囲には、「ゆぉーん、ゆぉぉぉおおん!」「ゆろろろろぉぉぉん!」
と、エンジン音らしきものを口から発している200以上のゆっくり達が整然と並んでいた。
レースは間もなく開幕である。
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【CV:野沢○智】
さぁ~、いよいよ始まるよぉ!世界中から命知らずのレーサーが集まったチキチキマシ・・・フォーミュラY!
今日勝利の栄冠を手にするのはだ~れかなぁ!
一斉にスタートラインに向かったぁ!
最初は6番、湯宇川サイエンス所属:36番まりさの”ゆ虐シックス”
すぃーに付いてる6つのボタンは湯宇川教授開発の秘密兵器、一体何が隠されてるかな~?
続いて7番、胴夏洋菓子店所属:どーなつれいむの”れいむセブン”
6匹のおちびちゃんを同乗させて、重いだけじゃないのかねぇ!
お次は5番、墳秋ゆトリマー専門学校所属:”プッシーアリス”に乗るのは、とっても可愛いミルクありすちゃ~ん
華麗にコースをかっ飛ばす。だけどこれはゆ虐SSだから、わかるよね~!
2番、油泥遊園地所属:不気味な不気味な葛れいむの搭乗する”ゆーどろクーペ”
半透明皮のれいむは、まさにモンスター!普段はお化け屋敷で働いてるんだってさ!
軽やかに続く4番は、AVR鳩レーシング所属:しゃめルトン・ゆナの搭乗する”ゆロイツェルスポーツ”
鳩レースで築き上げた財産、30億円以上を注ぎ込んだ、すぃーを超えるすぃー!とか言ってるけど、どうなんだろうね!
それから8番は、目加明精密機器所属:いつもマイペースな、ヨタてるよとえーりんの、”ぽっぽYK”
運転するのはえーりんにやらせた方がいいんじゃない?
最後はご存じ、妨害専門の”ゼロゼロマりさ”に乗った、<株>天霧玩具所属:ブラックまりさだ~。
今日も汚い手を使うらし~ぞぉ!
いまだってこっそり、みんなのすぃ~に鎖つないじゃってぇ、これじゃあスタートできないよぉ?どーすんのぉ。
その他200台の参加すぃーはあるけどぜーんぶ省略!
だってこいつ等すぐ潰れて死んじゃうんだもの~。
ゆ虐SSの体裁を整えるための、単なる頭数なんだよぉ!
さ~ぁ、作者がもうめんどくさくなってきてるから、さっさとスッタ~トォ!
と、思ったら進まないぃ。そしゃそうだぁ、みんな鎖でつながれてるんだもん!
ところがなんと!ゼロゼロマりさも大逆走!ドジだねぇ~!
さ~ぁ、係員が鎖をはずして、今度こそ出発ぅ!チキチキマ・・・・フォーミュラY、始まりだぁ~っ!
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疲れたので普通に書きます。
ゆっくり達の乗るすぃーは、逆走した一台を除いて、一斉にスターティンググリッドからスタートする。
その加速度は通常のゆっくりであれば、即座に失神する程のものであった。
3000メートルのコース、一般的なすぃーならばおよそ30分でゴールできる距離である。
しかし、フォーミュラYでは、命にかかわる障害物、多くのカーブがあるこのコースを、
平均20分程度で走破する。
当然全てのすぃーが特別な改造を施されてはいるが、搭乗するゆっくりの危険は計り知れない。
だが、ゆっくり達はそれでもスピードの限界に挑戦する。
なぜなら・・・
ごぉぉぉぉおおおおおおおお・・・・ドドドドドドドドドド・・・・
「ゆぁぁぁぁあああ!つぶされるぅぅぅうううう!!!」
何とか前進をはじめたブラックまりさを追いかけるように進んでくるのは、
コース幅いっぱいの横幅を持つ、特別製のロードローラー。通称【ゆっくりエクスキュージョナー】
こいつが、レース開始と同時に、時速10キロの速度で背後から追走してくるのだ。
わずかにでも速度を緩めると、ゆっくり達はコース上の餡子のシミとなるのであった。
「ゆぴっ『ぐしゃり』!?・・・」【ゼロゼロマりさ・永遠にリタイア】
無論、レースを盛り上げるためのオプションは、これだけではない。
「ゆぁぁぁぁ!へんなにんげんさんたちがいるよぉぉぉおおお!」
各すぃーが急激に加速しながら突っ込んでいくスタートライン。
ここをくぐらないとレースが始まらないのだが・・・
そのスタートラインに沿ってずらりと、2m程度の間隔で、赤く焼けた人間型鉄製人形が地下から出現した。
「ゆぁぁぁぁあああ!!!『べしょりっ!』『じゅぅぅぅぅぅううううう』・・・」
通称【虐待お兄さん人形】。これをかわして先に進む方法は2つ、
直前のジャンプ台で1m80cm以上の高さの大ジャンプを披露するか、
人形の間にある、幅2mの隙間を通過していくか。
- 無論、人間から見たらぶつかる方が難しい。だが、・・・
「「「ゆぁぁぁぁああああ!!」」」べちょべちょべちょっ!じゅぅぅぅぅ・・・
正面から突っ込んでいく者
「このまままっすぐくぐるよっ!」ぞりっ!「どぼじであんござんででるのぉぉぉおおお!」
わずかに進入方向がずれて、体の一部をそぎ取られるもの
「「「じゃんぷするよっ!」」」ぴょぉぉぉぉん・・・べちゃべちゃべちゃっ!
高さ1m以上からの落下に耐えられないもの・・・
スタートライン上には、焼き餡子の山が築きあげられていった。
観客席から見る限り、ゆっくり達が人形に吸い寄せられていくかのように見えるが、
当然種も仕掛けもなく、ゆっくり達は必死でよけているつもりのようだ。
ここで、常連出場ゆっくりのきめぇ丸、しゃめルトン・ゆナが動いた。
「おお、ぶざまぶざま。ここでこの、清く正しいきめぇ丸が一気に勝負をつけてあげましょう。」
「「「ゆゆっ?」」」
「・・・超高高度航空すぃー『ゆロイツェル?』、クラスターロケット始動!3、2、1・・・」
ごぉぉぉぉぉぉ・・・・・・
しゃめルトン・ゆナは、飛行機雲を残して、空の彼方へと消えていった・・・。
【ゆロイツェルスポーツ・コースアウト】
一方後ろでは・・・
ごぉぉぉぉおおおおおおおお・・・・ドドドドドドドドドド・・・・
「ひめさまぁぁああ!はやくいかないとつぶされてしまいますよぉぉ!」
「・・・走るのめどい・・・」
ぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃ・・・・・
「・・・ひ、ひめさ・・ぁ・・・」
「・・・しぬのめどい・・・」
【ぽっぽYK・すぃーの故障によりリタイア】
その頃、36番まりさも決断を迫られていた。
「ゆぁぁぁぁ、あんこさんだらけで、とおれるすきまさんがないぃぃいいいい!」
先につぶれたゆっくり達の餡子と、すぃーの残骸で、もはや先に進める経路は残されていなかった。
「ゆぅぅ・・・、そ、そうだよ!ゆうかわおねーさんが、こまったときには、このぼたんさんをおしてねっていってたよ!」
36番まりさは、A~Fと書かれたボタンをじっと見て、取りあえず真ん中あたりのDのボタンを押すことにした。
ピッ!
カッ!ズドォォォォオオオオ・・・・・・!ゴォォォオオオオ・・・
「な、なんなのごれぇぇぇえええ!?」
押すと同時にすぃーのフロントから、半径1mほどの光線が吹き出し、
まりさの前方にいたゆっくり達と、鉄製人形を塵一つ残さず吹き飛ばした。
「ゆ、湯宇川教授?なんすかあれ。」
「何って、Dボタンの『ドスパーク』だよ。」
「なんてモンゆっくりに渡してるんですか・・・。」
ともあれ、必殺のドスパークによって、後続のゆっくり30匹ほどは、なんとかスタートラインをくぐることができた。
しかし、36番まりさは何やら、後方から向けられる殺気に居心地の悪さを感じていた。
「ゆぅぅぅ。なんだかゆっくりできないよ。もうひとつぼたんさんをおすよ!」
次は試しにBのボタンを押してみた。
ピッ!うぃぃぃいいいいん。
「ゆゆっ!?かがみさんがでてきたよっ!これでうしろがみれるよぉ。」
「・・・湯宇川教授、Bって・・・」
「そう、バックミラーだよ。」
「ボタン式にする必要性がわかりません。」
ともあれ、36番まりさが後方を確認すると、その殺気の正体は簡単にわかった。
「・・・このゆっくりごろし・・・」
「ちにぇ、ゆっくちしにゃいでちゃっちゃとちにぇ・・・」
「・・・よぐもいもおとをごろじだなぁぁぁ・・・」
さっきのドスパークで前方のゆっくりを一掃したことで、後方のゆっくり達ほぼ全員の怒りを買っていた。
「ゆぁぁぁぁあああああ!!!ゆっぐぢでぎないぃぃぃぃいいいい!」
混乱した36番まりさは、そのゆっくり出来ない状況からの救いを求めて、Aのボタンを押す。
ピッ、ピッ!うぃぃぃいいいいん。
「ゆぅぅ、ゆゆっ!?あまあまさんがでてきたよっ!むーしゃむーしゃ、しあわせー。」
「湯宇川教授、Aって・・・」
「あまあまだよ。レース中にお腹が減ることもあるかと思ってね。」
「・・・・・・。」
一方その頃、ゆーどろクーペは走行を止めていた。
そのすぃー上では、半透明の皮に整形された負担に生命力をすり減らしていた葛れいむが、
誰にも看取られることなく、ひっそりと息を引き取っていた。
【ゆーどろクーペ・虐待死につきリタイア】
「ゆぅぅぅ!ゆっくりごろしはゆるさないよ!おちびちゃんたち、すーぱーかそくたいむだよぉ!」
「ゆっくちりかいしちゃよ!!!」×6
ついに本気の制裁モードに入った、れいむセブン。
母親であるどーなつれいむの号令のもと、赤ゆっくりたちが緊急加速体勢につく。
「しゅぴーどあっぷ!いきゅよー!いちに!いちに!いちに!いちに!」×6
れいむセブンの床下から、6対12本のもみあげが突きだして、ぴこぴこと足のようにして歩き始める。
「ゆーし!これですぃー、ぷらすおちびちゃんたちのぶん、もっとはやくなるよ!」
- そんな訳もなく、車輪が浮いてぴこぴことゆったり歩いていたれいむセブンは、
ロードローラーに追いつかれて、ぺっちゃんこになったのであった。
「ゆーん、ぺっちゃんこになっちゃったよ・・・。」
「ゆっくちー。」×6
【れいむセブン・どーなつキャラなのでペラペラになるだけで生還、でもリタイア】
れいむセブンが自滅しているころ、プッシーアリスは裏技を使ったりせず、
見事なすぃーさばきで36番まりさに迫っていた。
「まちなさい!このゆっくりごろしぃぃぃいい!」
「ゆぁー!追いつかれちゃうよぉぉ!こんどはこのぼたんさんをおすよ!」
36番まりさはEのボタンを押す。
ピッ!ウゥゥゥゥゥゥウウウウウーーーー!ウゥゥゥゥゥゥウウウウウーーーー!
「な、なんなのこれぇぇぇええええ!」
「・・・湯宇川教授、なんなんですか、アレ。」
「エマージェンシーアラーム、警報機だよ。」
「どんな効果が・・・」
「大きな音を出して、痴漢や暴漢を撃退できる。」
「へぇ・・・そうですか・・・」
相変わらず効果の微妙な機能に、36番まりさが混乱しているころ、
プッシーアリスの方でも異常が発生していた。
「まちなさ・・・?むほ・・・むほぉぉおおおおおおお!!!」
「おい、ミルクありすちゃんの様子がおかしいぞ・・・あれ、発情してねえか!?」
「むほぉぉぉおおお!すっきりぃぃいい!すっきりぃぃぃいいい!」
「やべでぇぇぇえええ!こっぢごないでぇぇぇええええ!ずっぎりぃぃ・・・。」
「むほぉ!むほぉぉおおおお!たりないわぁぁぁあああ!」
ミルクありすちゃんは、周辺を走っていたゆっくり達を無差別に襲いまくっていた。
とてもすぃーを操縦しながら襲っているとは思えない、見事なドライビングテクニックを見せている。
「すぃーに乗ってたんだぞ?なんで発情とか・・・あ、あれバッテリー・・・」
「おい、プッシーアリス、バッテリーとアンテナ出てんぞ・・・ラジコン・・・?」
墳秋ゆトリマー専門学校の控えプレイスをそろーりそろーりと逃げ出そうとしている噴秋校長に視線が集まる。
彼女の手には、ラジコンのコントローラーが握られていた。
「か、勘違いしないでよねっ!ちょっとRCカーグランプリ3回優勝の腕を見せようかと思っただけで、
ズルして優勝して、学校の名前を売りまくろう、とか考えてたわけじゃないんだからっ!」
ゆっくりは振動で発情するからこそ、無振動走行を実現しているすぃー以外の乗り物に乗ることはできない。
すぃーだけがゆっくりの乗り物となりうる、最大の要因を忘れた者たちに、勝利は微笑まないのであった。
「すっきりぃぃぃぃいいいいい!!!!」
【プッシーアリス・反則行為により失格】
こうして、36番まりさ以外は開始50mでクラッシュ、失格、リタイアと、ほぼ全滅している中、
そんな事とはつゆ知らず、36番まりさは最後の望みをかけて、次のボタンを押そうとしていた。
「ゆぅぅぅぅ。おねがいだからたすけてねぇぇぇええ!」
次に押したのはFボタン。
ピッ!・・・・・・・・・?
ボタンがチカチカと光っているだけで、何も起こらない。
「ゆゆ?どうしたの?」
訳がわからず混乱するまりさ。
すると、コース上にも関わらず、目の前に人影らしきものが見えてきた。
「ゆぅ?・・・ふ、ふらんだぁぁぁあああああ!!!」
「うー、ゆっくりしろ。」
「湯宇川教授。まさかFって・・・」
「近所の湯栗学園で働いてる、ふらんちゃんだよ。コネを使って来てもらった。」
「で・・・でも、さすがにこれは・・・」
「うー。まりさをつれてかえると、ごほうびたくさん。」
「ゆゆっ!?や、やめてねっ!?まりさはれーすちゅうなんだよ?」
「うー。どうでもいい。さっさとかえる。」
「ゆああああ!やめてね!まりさはゆうしょうするんだよ!ゆうしょうして、れいむとずっとゆっくりするんだよ!」
「うー。こうちょうせんせいにすっきりさせてもらったらいい。ずっとゆっくりできる。」
「な・・・なんなのそれぇぇぇええ!やめちぇぇぇぇ・・・・」
ふらんに連れられて、天高く舞い上がるまりさ。
二人は、餡子の臭いが立ち込めるレース場を振り向くことすらせず、夕日に向かって、どこまでも高く、高く飛んで行ったのであった。
「湯宇川教授、なんなんですか、あれ。」
「いや、死なないうちに助けてやってくれって頼んでたんだよ。一度で終わらせるには惜しい逸材だったからね。」
「・・・もう何もいいません。」
【ゆ虐シックス・機能を使いきることすらできずに、フランに連れ去られる。コースアウト。】
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第17回フォーミュラY・結果発表
出場ゆっくり数237匹
死亡ゆっくり数225匹
行方不明ゆっくり数1匹
重症ゆっくり数9匹
その他失格ゆっくり数2匹
完走ゆっくり数・・・・・・0匹
その結果を見て、係員達がコソコソと話をしていた。
「ふぅ。今回も完走ゆっくりは無しですか。最長走行距離は、えーと122m。一応新記録ですね。」
「正直、最初のヘアピンまで入ることもできないようじゃ、町の歩道で3分も生き延びられないだろ。」
「まー、すぃーで町中走るなんて、そもそも無謀なんでしょ。税金払ってから公道走れってこった。」
こうして、フォーミュラY、別名『すぃー免許実技試験』は、今日も合格者無しで終わりを迎えた。
いつの日か、コースを無事完走し、公道を走ることが許されたゆっくりが現れる日は、来るのであろうか?
もし、合格するゆっくりが現れたなら、みんなもこう言って祝福してあげて欲しい。
「あ、合格したんだ。へー、ふーん。おめでと。」
ちなみに、D.Oは免許持ってません。
なので、本作品における実技試験の様子は多少の推測が含まれています。
そもそも36番さんは、学科試験だけだった可能性が高そうですしね。
まあ、テレビで見たことあるから、大体こんな感じだとは思うんですが。
過去作品
『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけについては何とも言えないけど)
元ネタ by36番あき
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このSSへの感想
※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね!
- おバカな設定に
笑えました。
アニメ化に
ならないかな? -- 2015-01-15 12:32:28
- 公道走ったら車に潰されるんじやねーの? -- 2012-04-22 20:49:07
- ふらんちゃんはそんなごみ饅頭捨てて俺の家で一緒にあまあ間を食べよう。 -- 2011-11-02 22:59:44
- 死にすぎwwwwww -- 2010-06-30 18:37:31
- そもそも、そんな制度を作るなよ… -- 2010-06-20 15:52:47
最終更新:2009年10月23日 05:42