ふたば系ゆっくりいじめ 268 禁じられた遊び ~ゆっくりはひとりぼっち~

禁じられた遊び ~ゆっくりはひとりぼっち~ 16KB


不幸な事故で飼いゆっくりが死んだ。
今はもう何も住んでいない、その部屋の扉を開けた。
「「「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」」」」」」」」」」」」
扉をくぐるとそこはゆっくりの群れでした。


禁じられた遊び ~ゆっくりはひとりぼっち~



「なんじゃこりゃ」
なんじゃこりゃ、と言う他無い。
れいむにまりさにありすにれいむれいむれいむまりさ。
あまり広くもない部屋の中に、所狭しとゆっくりたちが敷き詰められている。
「ゆっくりしていってね!ここはれいむたちのゆっくりプレイスだよ!」
「おにいさんはあまあまさんをもってくるんだぜぇ!」
スルー。
どこからこんな数が沸いて出たのか。
部屋を見回すと、出かける前にしっかり戸締りしたはずのガラス戸が開いていた。
ガラスが割れた様子はない。
にも関わらず開いているのは、単なる閉め忘れだろうか?
「むしするんじゃないのぜぇ!ゆっくりさせなくしてやってもいのぜ!」
「まりさ!そんなのはとかいはじゃないわ。ゆっくりらしくふるまうべきよ!」
ぉお…めずらしい。分別のあるゆっくりもいる。
しかし、これだけの数が一家族というわけもあるまい。
ということはこれはどこかの群れということになるわけだが…
「おさどの!おさどのはおられるかぁ!」
試しに話しかけてみる。
「ゆっ…りし…ってね!」
ぉお…反応した。男は読経、なんでも試してみるもんだ。
声のした辺りを見ると、れいむとまりさの間から何かが出てこようとしている。
「ゆゆ…ゆかっ…」
狭すぎるんじゃ?そう思っていたのだが、次の瞬間そいつは勢い良く飛び出して来た。
「ゆっかりしていってね!」
なんと!
「お前が長か?」
「そうよ、ゆかりんがおさよ!」
出てきたのはゆっくりゆかりだった。

ゆっくりゆかり。
元々数が少ないが度々捕獲はされる。
ただ、どんな隙間からも抜け出せるというゆかり種の特性上すぐに逃げられるため、ペットショップなどに並ぶことはまずない。
希少種オブ希少種。
頭もドスなみに良く、中身が納豆で異常なほど臭いということさえ除けば非の打ち所のないゆっくりである。
マニア垂涎の一匹だ。

そしてこれで納得がいった。
「戸のカギを開けたのはおまえか?」
「えぇ。わるいとはおもったのだけど、ほかにいくところがなかったのよ」
戸締りをしたはずのガラス戸を開けた犯人は、こいつだ。
戸の隙間からすべりこみ、中から開けて群れを招きいれたのだろう。
まぁ、ガラスを割らなかったことだけは誉めてやろう。
「それで?なんでわざわざ家の中に入ってきたんだ?悪いことだとは分かってるんだろ?」
そういうとゆかりは俯いて答えた。
「ゆゆ…そうなの…でもむれのいちだいじなのよ」
「一大事?」
「そう、このこたち……」
ゆかりが後ろのゆっくりを見る。
「このこたちがむけいかくにすっきりしたせいで、むれのごはんさんがなくなったの…このままではみんなしぬしかないわ!」
あぁ、よくある話しデスネ。
「だが、それなら他のところに行けばいい。もう少し歩けば森やら川やら山やらがあるぞ?」
「えぇ、それはもちろんしってるわ。でも…」
「でも?なんだ?」
「いちいちむれをかんりするのもめんどくさいのよ」
「それににんげんさんのおうちならあまあまがいっぱいあるじゃない?にんげんさんもゆかりんたちにごほうしできて、しあわせー!でしょ?」
………
あぁ…なんだ、ただのゲスか。
誰だよ、ドスなみに頭がいいとか言ったの。
いらん。こんなゲスはいらん。
「ちょっとここで待ってろな。」
「ゆゆ?」
こういう輩は放っておくと増長する。
とりあえずゆかりに逃げられると後々面倒なので、対策を打つことにする。
部屋の片隅、絨毯の上でホコリをかぶっているダンボールがある。
そこから、一昨日死んだばかりの我が家の飼いゆっくりの死骸を取り出した。
一応供養のために味見をしたため、元がゆっくりだったとは分かりにくい。
……こいつにも可愛そうなことをしたなぁ、とか思いながら、それをゆっくりの群れの中に放り込む。
「ゆゆ!あまあまさんがふってきたよ!」
「うめぇ!これめっちゃうめぇ!」
「ぱねぇ!うっめ!うっめ!」
「ちちちちちあわちぇー!」
こっちはとりあえずこれで良し。
ふっ、ちょろいぜ。
ラップやタオルを用意し、再びゆかりの前に戻ってきた。
「ごっめ~ん!お待たせ!待った?」
「ゆ?おにいさん、ゆかりはゆっくりしてるからだいじょうぶよ?」
…冗談は通じなかったか。
とりあえず、逃げられないようにしないとな。
「ねぇ?ゆ・か・り・ん?」
「なぁに?おにいさん?」
― 俺のこの手が真っ赤に燃える。
「フリッツ・フォン・エリックばりのアイアン・クロォォォ!」
「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁああっ!」
― ゆかりをつかめと轟き叫ぶ!
「なんでぇぇぇぇ!なにずるのぉぉぉぉ!」
指がゆかりの皮膚に食い込んでいる。
どんな隙間に入り込めるとはいえ、指を皮膚に食い込まれては逃げ出すこともできまい。
「はふっはふっ!」
「うっめうっめ!」
「ゆ~ん!おちびちゃんたちにもたべさせてあげてね!」
「ゆゆ!はやくくわせろぉぉぉぉ!ゆっくりさせなくするぞぉぉぉ!」
他のゆっくりたちはあまあま、つまりゆっくりの死骸を貪るのに夢中でこちらには気づいていない。
今のうちだ。
ラップで手早く包み、タオルで巻いて、新聞紙が敷き詰めてあるダンボールへ、
「ダンク!」
「…ゅヵっ!」
まだ声は出せるか。
ダンボールをガムテープで密封し、開いてるガラス戸から外へ運び出した。
箱の中からは、
「…ゅー…ゅっ…」
といったくぐもった音が聞こえているが、この程度なら問題あるまい。
物置からスコップを出してきて地面を掘る。ひたすら掘る!
「いい!のかっ!俺は!ノンケッ!でもっ!くっちまう!おとこっ!なんだっ!ぜっ!」
掛け声と共に掘ること10分。
ダンボールがなんとか入る程度の大きさになったので、ゆかりの入ったそれを穴の中へ。
「ゆかりんインしたお!」
と叫びつつ。今度は土をかぶせていった。
「二度と出てくるなよー」


……
………
一仕事終えて部屋に戻ると、群れのゆっくりたちはくつろいでいた。
あとはこいつらの処遇なわけだが。
「ゆ~ゆ~ゆゆ~♪」
「みゃみゃのおうたはとってもゆっくちできるのじぇ」
「ありす…いいだろ…まりさはすっきりしたいのぜ」
「だめよ、まだはやいわ。ふふ、あせっちゃだ・め」
「いいからすっきりするんだぜぇぇぇ!」
「だめよぉ!まりさぁぁ!んほぉぉぉぉぉぉぉ!」
「「すっきりー!!」」
ダメだこいつら…早くなんとかしないと。
しかし、どうするか……
潰すのは嫌だし、何より後片付けが大変だ。
何かいい手はないものか。
ゆっくり…あんこ…何かポケットに…片付け…てんこ…バッジ…ポクポクポク…
えーっと、つまり…?
部屋の中を確認してみる。
ゆっくりの死骸は跡形もなくなっていた。
「全部食ったわけだ」
はい、決定。
部屋の中に入り、ガラス戸を閉めた。
きっちりとカギも閉める。
これで、長のゆかりが居ない以上、こいつらが外に出ることはできない。
元々ゆっくりを室内飼いするための部屋だ。
ゆっくりの体当たり程度では割れないガラスだし、室内に道具として使えるものは元々置いていないのだ。
こいつらが脱出する方法はなくなった。
「はーい!ちゅうもーく!!」
「「「「「「ゆゆ?」」」」」」」
くつろいでいたゆっくりたちが一斉にこちらを向く。
「みんなーこれが何かわかるかなー?」
ポケットから取り出した『それ』を見せ付ける。
「ゆゆ!それは!」
群れの中の一匹のれいむが反応した。
「知っているのか、雷電」
「『らいねん』じゃないよ!れいむだよ!それはきんばっじさんだよ!」
ザワ…ザワ…
群れのゆっくりがざわめく。
バッジを知ってるゆっくりがいたか。おかげで話が進めやすい。
「そうです!これが金バッジです!」
うそです。
新品の5円玉です。
「人間さんと一緒に暮らせる特別ゆっくりしているゆっくり。その中でもさらにすばらしいゆっくりにだけに与えられるバッジ!それがこの金バッジさんなのです!」
「ゆゆ!すごいのぜ!とくべつなゆっくりなのぜ!」
「とかいはよー!」
乗ってきた乗ってきた。
「これを特別に差し上げたいと思いまーす!」
「「「「「「「ゆゆゆーーーー!!」」」」」」」
群れが一層色めきたつ。
「これでれいむもかいゆっくりだよ!」
「まいにちあまあまさんがたべれるのぜ!」
「まいにちすっきりーしほうだいだわ!とかいはよー!」
口々に好き放題言っている。
勿論、そんなうまい話があるわけがない。
「ただし!」
「「「「「「「ゆ?」」」」」」」
「このバッジは一つしかありません!」
「「「「「「「ゆゆゆーーーー!?」」」」」」」
「そこで、今から皆さんに殺し合いをしてもらいます」
「「「「「「「……………………………」」」」」」」
水を打ったような静けさ、その後、
「「「「「「「どぼぢてぞんなことゆうのぉぉぉぉぉぉ!!」」」」」」」
当然の大騒ぎだ。
数が増えると会話のコントロールが難しいな…。
「はーい、しずかにー!しずかにしないとバッジさんはあげないよー!」
「ゆ!」「…いいからゆっくりさせ」「すっきりしたいわぁ」「ゆゆー」
「はやくあまあまもってきてね」「しずかにしなさいよ、まりさ!」「ゆべっ」
徐々にゆっくり達の反応が収まってきたところで、改めて話を始める。
「さっきも言った通り、これはゆっくりの中でも特にゆっくりしている。一番のゆっくりに与えられるものです!」
「ならまりさがいちばんにきまってるのぜ!よこすのぜ!」
「ちがうよ!れいむのほうがゆっくりしてるよ!れいむのだよ!」
また一斉にしゃべり出す。めんどくさいなぁ。
「でも、誰が一番ゆっくりしてるのか、人間さんにはわかりません…」
「つかえないにんげんなのぜぇ!まりさにきまってるのぜ!」
もう、潰しちゃおうかな。こいつら…
しかしここはじっと我慢の子。
「そう、そこでクズな人間さんでもわかるように!互いに戦い!残った一匹にだけバッジを差し上げようと思うのです!」
「でも、ゆっくりごろしはゆっくりできな…」
おっと、ゲス以外もいたか。
「生き残ったゆっくりには!山ほどのあまあまと!すっきりし放題の美ゆっくりをご用意しちゃいます!」
勿論うそです。だが…
「「「「「「「ゆゆゆーーーー!!」」」」」」」
ゆっくりたちには、こうかはばつぐんだ!
これでゲス以外の意見は喧騒に飲み込まれた。
「それでは、戦いを始めてもらいたいと思います!が!その前に一つだけ!」
「いいからはやくしなさいよ!とかいはじゃないわ!」
「ゆふふふ、れいむのひっさつ・きりもみあげぱんちがさくれつするよ」
「倒したゆっくりの死骸は全て食べてもらいます!」
「「「「「「「ゆゆゆーーーー!!」」」」」」」
また大騒ぎだ。
だがこれが今回の作戦の肝でもある。
ようは処分から後片付けまで、全て自分たちでしてもらおうというわけだ。
「誤解しないでください!これはゆっくりの中のゆっくりを決める『神聖』!!な戦いです!」
「「「「ゆ!」」」」
「死んだゆっくりの死骸を踏みつけるものが、果たしてゆっくりしていると言えるでしょうか!いや!言えない!」
「ゆ!」「そうね、それはとかいはじゃないわね」「いいからあまあまよこしてね」
「互いに力を出し切った相手。その強敵の体を食べることで、さらにゆっくりしたゆっくりになる力を得ることができるのです!」
「ゆゆ!いちりあるのぜ!」「ゆっくりりかいしたよ!」
……こいつら単純でいいなぁ。
コントロールが難しいって言ったけど、すまん、ありゃ嘘だった。
適当なこと言ってもすぐ騙されるから、強めに言葉をねじ込めば、いくらでも誘導できる。
「さぁ、みなさん!はじめましょう!ゆっくりの中のゆっくりを決める!この世で最もゆっくりした戦いを!!!」
「「「「「「「ゆおーーーー!!」」」」」」」


……
………
そうして、戦いは始まった。
中には善良なゆっくりもいる。
だが真っ先に狙われたのは、そういうゆっくりだ。
「やめてね!ゆっくりころしはゆっくりできないよ!」
「しねぇぇ!ゆっくりしてないゆっくりはゆっくりしねぇぇぇぇ!」
「ゆげぇ!やべてぇぇぇぇ!」
子供を庇おうとした親もいる。
「おちびちゃん!にげてね!おかあさんがたたかってるあいだにかくれてね!」
「みゃみゃー!」「れいみゅ!はやくにげるのじぇ!」「でみょ!でみょ!みゃみゃが!」
「そうはいかないわね」
「ゆ!ありす!」
「ゆっくりしてないおちびちゃんはしになさい!」
「ゆぐぇっ!」「いじゃいぃぃぃ!」「ゆっくりにげるのじぇ!」
そういうゆっくりは子供から殺された。
「やべろぇぇぇぇ!おちびちゃんをころずなぁぁぁぁ!」
そして、あちらこちらから咀嚼音が聞こえてくる。
「むーしゃ!むーしゃ!しあわせー!!」
「あまあまなのぜ!くずなれいむのなかみはあまあまだったのぜ!」
「くずなまりさのなかみもあまあまだったよ!むーしゃむーしゃ!」
阿鼻叫喚スなぁ…
食べたり殺しあったリに夢中な群れのゆっくりを尻目に、早々に部屋から立ち去ることにした。
「むーしゃむーしゃ!」「うっめ!これうっめ!」「しねぇぇぇ!ゆっくりしねぇぇぇ!」
そーっと部屋を出て、扉を閉める。
「…!……!!」「………!」
それで殆ど音は聞こえなくなった。
これで数日もすれば片付いているだろう。
その数日の間は……そうだな、近場のハイキングコースなんかでヒマをつぶすとしよう。



……
………
3日後。
そーっと扉を開ける。
「はふっ!はむっ!うっめ!めっちゃうっめ!」
咀嚼音が聞こえる。
中を覗くと、一匹の巨大なまりさが、今まさに最後の一匹を食べている最中だった。
「ゆゆ!にんげんさん!」
まりさがこちらに気付いて近づいてくる。
どすんどすん、と跳ねる度に床が震えた。
「にんげんさん!どう?まりさがいちばんゆっくりしてるよ!」
「あ、あぁ、うん。あとはアレを食べ終われば最高にゆっくりしてるね!」
アレ。
最後のれいむらしきものの残骸を見やる。
「ゆふふ!待っててね!すぐに食べ終わるからね!」
ばいん!ばいん!と跳ねていく。
それにしてもでかい。
ほとんどのゆっくりは、最初は脛のあたりまでしかない大きさだった。
それが、あのまりさは腿のあたりまで巨大化している。
食って運動して、運動して食って。
3日間それしかやってないからだろうが、急速に巨大化したようだ。
「ゆっくりごちそうさま!」
終ったようだ。
「おめでとう!まりさ!」
「ゆふん!これでまりさもきんばっじさんだね!」
んなこたぁない。
だが、これで部屋はかなり片付いた。
元々ゆっくりを放し飼いにしていた部屋だ。
荒らされるようなものは撤去済みだし、僅かに残る餡子を拭き取れば掃除も終わりだろう。
少なくとも、ン十匹の群れを片付けるよりかは遥かに楽だ。
「おにいさん!はやくきんばっじをちょうだいね!あとあまあまもちょうだいね!」
まだ食う気か。
残るゆっくりはこいつだけ。
勿論、飼う気はない。
こいつの処遇は、この3日間ですでに決めてある。
「金バッジをつけてあげるよ!あ、でも…」
「ゆ?」
「さすがにちょっと汚れてるね?」
「ゆゆゆゆ!?」
汚れてると言われてショックだったのか、まりさは目を見開いている。
「はは、大丈夫。おにいさんが洗ってあげるよ」
「ゆ!ほんと?」
「近くに小川があるからね。そこまで行こう」
そこに準備してあるからな。
「ゆゆ~!さすがきんばっじさんだね!にんげんさんもさいこうにゆっくりしているまりさのげぼくにしてあげるよ!」
…潰してやりたいが、我慢だ。
「ほぉら、抱えてあげるよ」
「ゆゆ!おそらをとんでるみたい!」
重い。
が、我慢…だ。
えっちらおっちら外へ向かう。
こんなところを近所の人に見られたらやだなぁ。
そんなことを考えて歩いていたら、近くのゴミ捨て場でお隣さんと出くわした。
…これが、マーフィーの法則ってやつか。
仕方ないので、挨拶はしておく。
「おはようございます」
つられてまりさも挨拶する。
「ゆっくりしていってね!」
するとお隣さんの表情が見る見る曇って行く。
いや、曇っていくというより…
「…………あ、あぁ。おはようございます」
睨んでる。ものすごい勢いで睨んで来てるよ!
やっぱり朝からゆっくりを抱えてるのは相当不審だったか?
「すごいですね」
ぉ?なんだ?
「随分大きなク…まりさだ」
クまりさ?
「ゆふふ」
まりさが得意気に笑っている。
どうやら誉められたらしい。やったー。
しかし眼光は鋭いままだ。
なんというか、今にもナイフを取り出してメッタ刺しにされそうな目だ。
「えぇ、ちょっと分け有りでしてね。これから川に向かう所です」
「川っていうと、近くの小川ですか?」
この辺で川っていうと、まぁその小川しかない。
「ちょっとこいつをね」
まりさを見る。
まりさは何を言ってるのか分かってないようだ。
お隣さんは…
なんだ?今度は微笑みだしたぞ!?
「ふふ、お気をつけて。上流で雨が降ったとは聞いてませんが、増水なんかには気を付けないと。川べりは危ないですからね」
態度が急変したので拍子抜けした。
「えぇ、ありがとう。それじゃ失礼します」
しかし、ここは早々に立ち去るに限る。
足早にその場を離れる。
「ねぇ、おにいさん?」
「ん?なんだいまりさ?」
「あのおねえさん、顔がこわいよ」
「同感だな」
しかし笑うと意外と…だが、二次元にしか興味のない俺に死角はない。
後ろからの刺すような視線を感じながら、小川へ向かった。



……
………
そんなわけで小川にやってきたのである。
「ゆっくりついたよ!」
まりさを下ろす。流石に重かった。
「ゆゆ~ん!ここはたいようさんもぽかぽかして、とってもゆっくりしてるね!ここもまりさのゆっくりプレイスだよ!」
早速なんか宣言してるし。
だが、いよいよプランも大詰めだ。
「まりさー、ちょっとこっちにおいでー?」
「ゆゆ~!なぁにおにいさん!」
まりさを呼んだ場所、そこに準備しているものがあった。
「これ、なにかわかる?」
「ゆゆ?」
まりさは首、というか体を傾げている。
「これはね、テント用の重りだよ。一つ20kgで四つある」
今日のためにわざわざ高い金を出して買ってくるあたり、我ながら変人だと思う。
「てんと?そんなことよりみずあびしたいよ!はやくきんばっじさんちょーだいね!」
「これをどうするかって言うとね…」
重りの横に置いてある包みから『それ』を取り出す。
「おにいさん!きいてるの!ゆっくりさせなくするよ!」
「こうするんだ」
ズブッ!
『それ』、テントの支柱用のパイプをまりさに突き立てた。
「ゆぎゃぁぁああぁぁああああああああ!!!!」
ぉー叫んでる叫んでる。
「なにずるー!じじいー!いますぐこれをぬけぇぇぇぇぇ!」
無視。
まりさに刺さったままのパイプを、少し持ち上げ、
「ゆぎぃっ!」
重りに固定する。
「いだいぃぃぃぃ!とれぇぇぇぇ!これをとれぇぇぇぇぇ!!」
これでまず動けないが、万が一のため、残りの重りにも固定する。
「勝手に人の家に入って、おまけに家主を下僕呼ばわりするようなゆっくりに、金バッジなんて与えられるわけないだろ?」
「うるざぃぃぃぃい!はやくこれをぬけぇぇぇぇぇ!きんばっじさんをよこせぇぇぇぇ!あとあまあまもってこいぃぃぃぃ!」
うるさいので2本目行こう。
「お前は金バッジになれない」
ブスッとな。
「ゆぎぃぃぃぃぃぃぃやぁぁぁあぁぁ!」
まりさをねじるように持ち上げて重りに固定。
「お前は飼いゆっくりにもなれない」
「あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!うるざいぃぃぃい!ぬけぇぇぇぇ!!ぬけぇぇぇぇえぇ!」
「飼いゆっくりになるために仲間を食い殺したとき、野良ゆっくりであることもやめた」
3本目を刺し、固定。
「あんこさんがぁぁぁぁぁ!だすげてぇぇぇぇぇ!しんじゃうぅぅぅぅうぅ!」
「飼いゆっくりでもない、野良ゆっくりでもない……」
4本目を………ズブリ
「…おまえはそこでかわいてゆけ」
「あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!ゆっぐりぃぃぃぃぃ!ゆっぐりぃぃぃぃぃぃぃ!ゆっぐりぃぃぃぃぃぃぃ!」


……
………
それから2週間ほどは晴天が続いている。
今頃はいい感じに干物になってるだろうよ。






4つめ。
タイトルの元ネタがわからなヤツつは『なかよし』だぁ!
わかったやつは良く訓練された『なかよし』だぁ!
3つめも4つめも、最後のセリフのためだけに書いた。
長すぎてテンポが悪い。ゆっくりできない。
先に3つめを出してハードルを上げたことを、今は反省している。


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このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね!
感想

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  • あのサイコパスはおねーさんだったのおおお!? -- 2014-02-16 14:20:31
  • ゆかりんのその後… -- 2013-06-01 23:24:29
  • うしとらのなまはげかよwwwwww -- 2013-04-09 06:59:34
  • 紫(ゆかりん)はそこまで悪くないだろやっぱゆっくりはゆっくりだな -- 2012-07-08 12:01:16
  • ゆかりん脱出できたんだw
    つうかのサイコパスはお姉さんなのかよww -- 2010-09-07 05:32:49
  • ゆかりんは出したかっただけ? -- 2010-08-23 22:26:31
  • さいことセットで読むのがいいんだな -- 2010-07-11 17:37:23
  • ゆかりんは? -- 2010-06-30 14:19:11
  • ゆかりはどうしたの? -- 2010-06-14 19:11:18
  • うしとらのなまはげですね。
    分かります。 -- 2010-06-02 11:13:57
最終更新:2009年10月23日 22:51
ツールボックス

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