YUKURIZONE 6KB
虐待成分ほとんどないっていうか、半分以上愛でかも。
制裁とかないです。でも、最後は愛でません。
作者は設定厨です。俺設定が混じってるかもしれません。
たぶん全部れいむが悪いんだと思います。
やぁ！僕は開発鬼威惨！
この鬼威惨宣言、一度やってみたかったんだよね！
それはさておき、今日完成した素晴らしいアイテムはこれ。
『一体型コンパクトゆっくり飼育体験装置 YUKURIZONE』
アク○ゾーンってしってるかな？
コンピュータ上で熱帯魚を育てるってコンセプトのソフトなんだけど、
これが結構よく作られてて、電源が落とされてる間の生育や病気とかもあって、
死んでしまうと二度と戻らないって仕掛けまであるんだ。
今回作ったこのユクリゾーンはこれに似せて作ったんだけど、
残念なことに、そんなに完成度は高くないんだ。一体しか飼育できないしね。
それでも現状でも、楽しもうと思えば十分楽しめる出来ではあるんだ。
とりあえず、実動品を見ながら解説しようか。
装置は外見上ブラウン管ディスプレイだけど、
内部にはユクリゾーンのための装置なんかが入ってる。
さぁ！電源をいれるよ！
「ゆぴー ゆぴー」
お、いまスリープ状態みたいだね。赤れいむの寝顔はきゃわいくちぇいにぇ！なんちゃって。
こちら側にはマイクがあって、手元のマイクボタンを押しながらしゃべると会話ができるようになってるんだ。
じゃぁ、起こしてみようね。
ゆっくりしていってね！
「ゆぴー ぴゅ！？ ゆっくちちちぇいっちぇね！」
ちゃんと通じてるね。一安心だよ。
「ゆ？ おにーしゃんはゆっくちできりゅひちょ？」
そうそう。ゆっくりできるよ。ごはんをあげようね。
「ゆっ！ ごはんしゃん！ ごはんしゃんはゆっくちできりゅよー」
会話のほかにできることといったら、餌や水の投入と照明のオンオフくらいなものなんだ。
さすがに連休の間だけだとこれくらいを作るのが精一杯だったよ。
それでも、電源を切ればゆっくり特有の騒音が外に漏れることもないから、
ゆっくりが好きなんだけど音の問題で飼えないって人にもいいんじゃないかな？
「むーちゃ！むーちゃ！ちあわちぇー！」
ほんと、赤れいむはきゃわいきゅてちゅみだにぇ！なんてね！
なんだかイライラしてきた？そうかい？
ああ！そうか！こんなにかわいい赤れいむを飼えないことにってことだね！
じゃぁ、これを家にもっていってあげるよ！しばらく使って感想を聞かせておくれ。
まぁまぁ遠慮なんかせずに！これからにしよう。そうだね。善は急ぐべきだね！
「結局押し切られてしまった…」
いま、俺の部屋のコタツの上にはユクリゾーンが鎮座している。
なんとまぁ、変なもの作って遊んでる友人から電話で呼びつけられたと思ったらこれである。
俺がれいむ嫌いっての知っててやってるんだから嫌がらせの類か？
いや、奴もれいむが好きではなかったような…
「ともかく、感想とか言ってたからな。ちょとは電源入れていじっとかないと、なに言われることやら」
「マーベラスな装置に手をつけないなんて、なんといういなかもの！きえさり草持って来い！」とか言い出しそうなやつだしな。
電源ぽちっとな。
「ゆぅ…ゆっくちしゃしぇてにぇ… ゆっくちできにゃかっちゃよ」
なんか衰弱してるな。原因とか聞いてわかるだろうか。
「どうしてゆっくりできなかったんだ？」
「はこしゃんが ごとごとしゃんで ゆきゃしゃんが ぐりゃぐりゃしゃんだったにょ」
移動の影響フィードバックとか芸が細かいよ…
解像度とか無駄に高いし。
「とりあえず、むしゃむしゃしてような」
「ゆっ ごはんしゃん ゆっくち ゆっくち」
とまぁ、そんなこんなで三日たち、元気に回復した赤れいむは子ゆっくりサイズとなっていた。
「いやはや、なんとも、れいむもいいな！それ、ごはんだぞー」
「ゆっ！ ごはんさん！ むーちゃ！むーちゃ！たりないー！」
「おお、もうすっかり成長期だな！おかわりだぞー」
「もふっ！もふっ！ひあわふぇー！！！」
一日４回餌をやってたら、なんかいいかもとか思い初めてしまった。奴もこれで宗旨替えしたのかもしれない。電源切ればうるさいこともないので最高である。
「れいむはかわいいなー」
「かわいくってごめんね！！」
伸びてくねくねするれいむ。かわいい！
朝一からこんなかわいいダンスが見れるなんて最高だ！
「ゆふん！そんなにみつめちゃって！れいむのかわいいだんすがみたかったらあまあまちょうだいね！あと おへやがちいさいよ！こんなおへやじゃ ゆっくりだんすもおうたもできないよ！」
「ごめんなー、どっちもできないんだよー」
自らのシステム的に無理なことを要求するとな。アップデート希望である。れいむをかわいがるためにももっと色々できるようにしなければ。
しかしながら、こんな罵倒もできるようにしてるとは、開発鬼威惨を名乗るだけある。れいむのかわいさが十分ひきたって…
「そんなこともできないむのうにみせるだんすはないよ！ そんなにやけた きもちわるいめで れいむをみるのもせくはらだよ！ さっさとあまあまをもってきてしんでね！」
きもちわるいのところで、はっ！っときた。
そうだ、れいむってこんなやつだったといまさらながら思い出した。
「この数日は熱でもでてたんだろうか…」
世界経済が悪化したのも、
アマゾンの森林が減少しているのも、
すべてれいむのせいだったというのに忘れてしまうとは。
新型ゆんふるえんざに罹っていたに違いない。
「とっととあまあまもって――――！ ブツン！」
電源を落とした。
このれいむが画面から出てくれば殴って蹴って潰してやるというのに！！！
結局その後は一度もユクリゾーンの電源を入れることはなく、定期的に餌をやっていた時間になると思い出して腹立たしくなるために、借り物で悪いと思いつつディスプレイを殴りつける日々が続いた。
そしてある日、
「こんなものがあるからイラつくんだよ！」
がん！がん！
ぴんぽーん
「ん？…やっべ！」
大きな音を出しすぎたか？と思いつつ出ると、そこには自称開発鬼威惨がいた。
「やぁ！どうだい？ユクリゾーンの調子は」
「ええと…まぁ、とりあえずあがれよ」
ユクリゾーンで文句言いたいことは山ほどあるが、玄関先で話すことでもない。
しかし、あれだけの罵詈雑言を入れておいてけろっとした顔をしてやがる。
「じゃぁ、どんな具合だったか聞かせておくれよ」
「あぁ、ひどいもんだったよ…」
あったことを一通り話してやった。
「まったく、今も電源入れたらあんなのが出てくると思うと腹が立つ！」
「あはは、十分にゆっくりできなかったと思うよ！」
「え？」
なんだそりゃ。とか思っていると、奴はかばんの中から箱を取り出した。
「いやぁ、こんなこともあろうかと、換えのゆっくりを持ってきておいてよかったよ。こんどは赤まりさだよ！やっぱりまりさってスタンダードな感じがしていいよね！」
と言って、奴はユクリゾーンの裏にあった蓋をはずし、干からびた何かを取り出して、赤まりさを放り込んだ。
ディスプレイからゆっくりが出てこないなら、
ディスプレイにゆっくりを入れてしまえばいいじゃない。
画面祭りでこれを書いてたら、ダイラタンシーの挿絵を描いてくれた人がいてびっくりしたよ！
すごくうれしいよ、ありがとう！
補足（蛇足とも）
ユクリゾーン商品説明草案
本体について
ユクリゾーンは古いCRTディスプレイを再利用した画期的な発明品です。
内部にはゆっくりの部屋が設けられ、餌供給装置・給水装置が接続されています。
空いた空間すべてに吸音材がつめられており、内部の声を漏らしません。
また、ディスプレイ前面には液晶ブラインドがついており、電源のオンオフで部屋内部の表示・非表示が切り替わります。
飼育について
ディスプレイのサイズは１９インチですが、赤ゆっくりのサイズが適当なサイズですのであまり餌を与えて大きくしないように気をつけてください。
吸音材により声などは相互に伝わりませんが、強い振動・大きい動き等は内部に伝わります。衰弱の原因となりますので、叩いたり揺らしたりはしないようしてください。
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このＳＳへの感想
※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ！よく考えて投稿してね！
- 普通の防音ケースと変わらねーじゃん！
ただの詐欺商品ww -- 2018-01-09 23:48:45
- アクアゾーンも滅茶苦茶ハマったしなー、いやでもリアルのゆっく
りとか使ったら餌も無くなって餓死しそう。 -- 2016-01-21 19:54:14
- 欲しいなー･･･でも、まだ改良がいるかなww -- 2013-06-12 21:05:02
- やっぱりものほんか -- 2012-10-31 22:57:39
- くっそ、完全にだまされたわｗｗｗまさか本物とは -- 2012-10-13 02:05:56
- 薄々予想はしてたが、うまいなｗｗｗ -- 2010-10-05 18:23:32
- そんな仕組みだったとはｗ -- 2010-07-15 13:38:43
- 干からびたなにかwwざまあ -- 2010-07-10 20:21:03
最終更新：2009年10月24日 17:05
