そしてわたしの名はブッキー

そしてわたしの名はブッキー

収録作品:スーパーマリオRPG[SFC]
作曲者:下村陽子

概要

わたくしは ブッキー。
そしてここは ブッキータワー。
あなたは マリオに そっくりですな。

中盤のダンジョン『ブッキータワー』の大半で流れる曲。
通常は音程に対して掛けられることが多いLFOを、音量パラメータに対して掛けることで、サックスのグロウル奏法を再現している。*1

サントラのライナーノーツにおいて、下村氏はイメージとの余りの落差に面食らったことを語っている。
これも当初のイメージと全然違ったんで、アワ食ったうちのひとつです。「ブッキーの塔は、遊び好きのブッキーが、塔に来る人と遊ぶため(!?)仕掛けをいっぱい作った、おもちゃ箱みたいなカンジ」と聞いていたので、かわいくて賑々しいのを想像してたのですが、開けてビックリ「男のロマン」と、言われてしまいました。どひゃー。企画の人と、グラフィックの人の強い要望で、こういうノリになりましたが、濃ゆくてピッタシ。

『ブッキータワー』ではこの曲と別に、エントランスとごせんぞルームのみで流れる「ここはブッキータワーでございます」が存在するが、こちらは企画者から「ポールモーリアふう」「イージーリスニングふう」というリクエスト *2 があったという、上品でしっとりとした昭和レトロの哀愁が漂うもの。
エントランスを抜けた先、ブッキーとの邂逅後に流れる「そしてわたしの名はブッキー」は、それとは全く正反対のムーディーな雰囲気が漂うジャジーな曲であり、2曲揃って本作の曲の中でも独特の印象を抱かせる曲である。
また、1つのダンジョン内で2曲が使い分けられている点でも特異なダンジョンといえる。

ここの主であるブッキーは支離滅裂かつマイペースな言動というシリーズ屈指の濃いキャラクターであり、配下のブッカーのズレた言動も加わりストーリーを徹底的に振り回しまくってくる。
最上階ではカーテンの裏に隠れるミニゲームが発生し、失敗すると戦闘になる……つまり、本作唯一の「戦闘を回避出来るボス」である。しかもミニゲーム成功時に入手出来る「ブッキーのおまもり」は非常に強力なアクセサリで、しかも唯一品*3なので、ほとんどのプレイヤーは戦わずに済ませてしまう。
戦闘になったらなったで、本作最強の性能を誇るガード不可の4倍ダメージ技「ばくれつきかんしゃ」をぶちかましてくるまさかの強敵という始末。

『ブッキータワー』自体もどことなく場違いな雰囲気の漂うデザインの上に、様々なギミックとアイテムが仕込まれた探索のしがいのあるダンジョンとなっており、曲・キャラクター・ギミック、どこを取っても印象に残らないわけがない強烈なダンジョンであることが分かるはずである。

今のしんきょうをかたるなら、夏休みの最後の日に、
宿題を 1つもやっていなかった事に
気が付いた時に にている


リメイク版ではほとんどの曲がオーケストラでのアレンジが行われた中、なんとこの曲は原曲を尊重したジャズアレンジに生まれ変わっている。
しかも一巡後の独奏は、アドリブを効かせまくったお洒落なものになっており、『スーパーマリオ オデッセイ』でのビッグバンドを思い出させるほどの完成度の高さである。
そしてこの曲、エンディング後に解禁されるサウンドプレイヤーにおいて収録時間が驚愕の7分39秒と発覚し、本作のサウンドプレイヤー全収録曲ブッチギリの最長曲としてクリア後にもプレイヤーを驚かせることになった。
なおクリア後にはブッキーと再戦できるのだが、事前にPVでも告知されていた通り、ガード不可の全体9999ダメージというエンドコンテンツですらここまではしなかった文句なしのリメイク版最強技「ばくれつブキ023」をぶちかます相変わらずのインパクトである。*4

過去ランキング順位


サウンドトラック

SUPER MARIO RPG ORIGINAL SOUND VERSION


関連動画

スーパーマリオRPG [Nintendo Direct 2023.9.14]

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最終更新:2024年04月24日 05:47

*1 下村陽子氏のXへの投稿より。グロウルは「ブロウル」と誤記されている

*2 下村陽子氏のXへの投稿より

*3 オリジナル版では取り返しがつかない。リメイク版では、後述の再戦ブッキー撃破すれば入手出来る(持っていない場合のみ)が、当然クリア後になる。

*4 同じ性能の技として、強化版ストロベリー&ラズベリーの「おいわいキャノン」が存在する。強化版ブッキーがブッカーからのおうえんで素早さを上げていくのに対してこちらは全てのロウソクに火が灯ることが発動条件となっており、どちらも特殊ギミックの阻止失敗によるペナルティ技である。