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まだマイナーメーカーだったカプコンのゲームとしては商業的にヒットし、家庭用移植も多くされている。近年では容易にオムニバスソフトが入手、及びプレイできるのは嬉しい限りである。 **余談 -本作より登場しシリーズの顔となる大型戦闘機『亜也虎』の名前は、本作のコンポーザーの森亜矢子女史が由来となっている。 --ネーミングの理由は、背高ノッポのところが似ていたからだと言われているらしい。 -4ステージおきに戦場が変わり、ステージ開始時に戦場の名前が表示される。~ ミッドウェイ、マーシャル、アッツ、ラバウル、レイテ((史実ではサイパン島の戦いの方が先である。))、サイパン、硫黄島、沖縄と転戦していき、背景がそれらしいものに変化する。ファミコン版では戦場表記はない。~ この為、タイトルは「1942」だが、実際には1942年以降に日本軍が玉砕した戦いが舞台になっているという複雑な気持ちになる。エンディングも降伏を思わせるような作り。 -主人公機の「P-38ライトニング」は実在する''陸軍機''で本作のように空母から空母に発着する事は無いが、以後の[[続編>1943 ミッドウェイ海戦]]でも主人公機として空母から元気に発進している。 --このような設定になったのは「P-38」が、様々な飛行機が飛び交う画面の中でも一目でプレイヤー機だとわかるような特徴的な形をしている為だと思われる。 --以後の19シリーズでも『[[1943改>1943改 ミッドウェイ海戦]]』を除いて主役機を務めた他、他社の『[[ストライカーズ1945]]』でも主役機として登場するなど、第二次世界大戦モノをモチーフとしたシューティングゲームの中で「P-38」はかなりの頻度で登場している。ひとえに本作及び、「19シリーズ」の功績と言える。 **家庭用移植 -ファミリーコンピュータ版(1985年12月11日発売、カプコン) --詳しくは下記を参照。 -MSX / MSX2版(1986年、アスキー) --MSX版はキャラが単色スプライトでスクロールはガクガクだが、ゲーム性はFC版よりむしろよく再現されている。 --MSX2版はグラフィックがぐっと良くなり、スクロールも滑らかになった。この時代にしては質の高い移植と言えるだろう。 -PC-8801MkIISR / X1 / FM-7版(1987年、アスキー) --スプライトもハードウェアスクロール機能もないハードなため、さすがにかなり厳しい移植と言わざるを得ない。 -オムニバスソフト --カプコンジェネレーション第一集 撃墜王の時代(プレイステーション/セガサターン) --カプコンクラシックスコレクション(プレイステーション2/プレイステーション・ポータブル) --[[カプコンアーケードキャビネット]](プレイステーション3/Xbox360) --いずれもアーケード版の収録。 ---これらの他にもiPhoneやバーチャルコンソールアーケードでも配信中。 ---- *1942(FC) 【いちきゅうよんに】 |ジャンル|シューティング|~| |対応機種|ファミコン|~| |発売|カプコン|~| |開発|マイクロニクス|~| |発売日|1985年12月11日|~| |定価|4,900円|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~| |ポイント|カプコン初のFCソフト&br()悪名高き劣化移植|~| **概要(FC) アーケード版(以後、AC版)の移植であり、カプコンのファミコンソフト第一弾である。~ 基本部分は同じではあるが、アーケードとのスペックの差から様々な要素が劣化してしまい、よく''劣化移植の代名詞''のように扱われる事が多いソフトでもある。~ **問題点(FC) -あらゆる演出がカットされた --「ポイントアップステージ」や「戦場名」の表示がカットされてしまい、全てのステージが同じように扱われている。 ---一応、「ポイントアップステージ」にあたるステージでは、AC版と同様に敵が弾を発射して来ないが、表示も何もないために何故か敵が弾を撃ってこないステージにしか映らない。 ---戦場のグラフィックも最後の市街地(沖縄)を除いてはほぼ同じ島のグラフィックになってしまい、メリハリが無くなった。戦場名も表示されないので感情移入も出来ず、それでもって32ステージの長丁場であるのでAC版以上に辛い展開となっている。 --「亜也虎」の演出の劣化 ---「亜也虎」が出現する付近になると海面が中途半端に消え、こじんまりとした「亜也虎」が背景に描かれており、周りの海面ごと上下にスクロールして動きを無理やり表現するといった色々と残念な形になってしまっている。加えて、BGMも変わらない。~ 作品を象徴するボスキャラなのに、これでは背景に描かれた砲台型の雑魚である。 ---少なくとも本作の直後に発売された『[[エグゼドエグゼス (FC)]]』のボス戦では、一般的なFCのSTGで見られる「背景を単色で塗って背景のスクロールを隠す」手法が取られており、本作よりうまく表現できている。 -サウンド面の劣化 --BGMの大半がカット。加えてメインBGMであるモールス信号調のBGMも''それほど長いBGMでもないのに関わらず後半部分がカット''されている。~ 「亜也虎戦」のBGMがカットされた都合上、ゲーム中BGMは実質''短縮されたモールス信号のみ''になっている。 --ゲーム中は常に自機の弾の音しか鳴らず、''雑魚敵は無音で死んでいく''ので爽快感がない((明確な破壊音があるのは大型機と自機のみ))。加えて、自機の弾の発射頻度と弾の音が合っていない((自機の弾は短い間隔で出るのにもかかわらず、発射音は重ならないので一つ音が鳴り終わるまでに2~3発は撃ち終えている))為、''音は鳴っているのに弾が出ていない''と呼ばれるような現象が発生している。 -全体的な動きの劣化 --全体的にガタガタとしたスクロールになっており、滑らかさがない。加えてスクロール速度もAC版よりもかなりゆっくりなので冗長さに拍車がかかっている。 --敵はAC版と同様に多数出現するが、一度にたくさん出た場合は一部の敵がチラつきにより''ステルス機''になってしまい、知らない間にぶつかる事がザラにある。おかげで敵機が増える中盤以降はプレイが非常に厳しい事となる。 -衝撃のエンディング #region(ネタバレ) 最終ステージをクリアすると、真っ黒な画面に「CONGRATULATION」と一瞬表示された後、''ゲームオーバー''になる。~ アーケード版に輪をかけて冗長な32ステージをクリアした挙句に''[[たった一言で全て片づけられる>たけしの挑戦状]]''ので脱力感が凄まじい。 #endregion **評価点(FC) -敵の速度が落ちており、加えて画面サイズの違いから弾切れが起こりづらく、序盤の難易度が下がった。 --この変更により「宙返り」を使いやすくなったという点もプラスに働いており、初心者に易しくなったといえる。 -ゲームオーバー後のコンティニューも完備、当時よくあった隠しコマンドではなく、タイトル画面から直接行える。クリアしたところで衝撃のエンディングが待っているのだが… -ゲームの雰囲気を再現出来ている部分もある。 --Powアイテムによる「サイドファイター」「メガクラッシュ」といった要素はカットされずに実装されており、グラフィックも一部を除いてはAC版に近い物となっている。 ---敵の動きはそれなりに再現出来ており、ファミコンにしては出現数も多い、雲霞の如く襲ってくる敵機をかわしながら進んでいくといったAC版のゲーム性は再現出来ている。%%ステルス機は何とかして欲しいが%% **総評(FC) AC版の最大の問題点である「冗長でメリハリに乏しい」という点がさらに悪化しており、加えてFC版の独自の魅力もない典型的な劣化移植である。~ 同じくマイクロニクス社による移植作品である『[[魔界村]]』や『[[ソンソン]]』、『[[エグゼドエグゼス>エグゼドエグゼス (FC)]]』と並んで劣化(クソ)ゲーとして語られる事が多い作品になってしまった。~ 現在ではAC版の完全移植が多岐にわたるプラットフォームに存在する為、わざわざ本作をプレイする意義は非常に薄いと言えよう。
//「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。~ //修正内容は、評価点、問題点(もしくは賛否両論点)、総評の追加です。 //2016/08/10 問題なさそうなのでCO。 このページでは、アーケードゲーム『1942(判定:なし)』と、その家庭用移植である『1942(FC)(判定:劣化)』の二つを紹介しています。 ---- *1942 【いちきゅうよんに】 |ジャンル|シューティング|&image(http://www.capcom.co.jp/cacc/sp/images/title/shot5_1942_img1.jpg,width=170)| |対応機種|アーケード|~| |発売・開発元|カプコン|~| |稼動開始日|1984年|~| |配信|[[バーチャルコンソールアーケード>http://dl.capcom-onlinegames.jp/details/game62.html]]&br;2010年12月21日/800Wiiポイント|~| |判定|なし|~| |ポイント|記念すべき19シリーズの第一作&br()アドリブ重視の攻略法|~| |>|>|CENTER:''[[カプコン19シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -1984年にてカプコンからアーケードにリリースされた縦シューティング。 -後にシリーズ化もされる『19シリーズ』の記念すべき一作目であり、『[[バルガス]]』に次ぐカプコンリリースの縦シューティングでもある。 -自機である「P-38ライトニング」を操り、ミッドウェイから沖縄までの激戦区を乗り越えるのが目的とされる。 -一人~二人交互プレイ可能、全32ステージ構成。 **主なルール -レバーにて自機の八方向移動操作、ボタンは2つあり各自、ショットボタンとループボタンに使用する。 --ショットは前方型のシンプルな攻撃であり、攻撃範囲はあまり広くはない。本作では画面に出せるショットの数が限られている(非パワーアップ時は3、パワーアップ時は4)。 --ループボタンにて「R」ストックを1消費し、自機を宙返りさせる。宙返り中は一定時間無敵となりその間もある程度の移動調整が可能。しかしその間はショットが撃てなくなり、時間が切れるとわずかな隙が生じる危険を伴う為、使用するにはある程度の計画性も重要となる。 ---「R」ストックは初期値が3つ。また、そのステージをクリアすると消費された「R」ストックは初期値(3)に戻る。 -時折登場する赤編成敵機を全滅させるか、特定条件を満たすと出現する小型機を倒してもアイテムを落とす。以下その詳細。 --赤編成敵機を全滅させると出現(どのアイテムに関してもスコア1000点ボーナスが併用で入る)。 ---「Pow」(緑)…自機ショットのショットの幅が広くなるパワーアップ効果。一個取得すればフルパワー。 ---「Pow」(白)…画面内の敵を全滅させる効果。 ---「Pow」(灰色)…自機両端に補助オプションにあたるサイドファイターを付ける。サイドファイターは自機とは別にショットを放ってくれ、攻撃範囲が増す。&br()          敵に触れたり敵弾に被弾するとそのサイドファイターは消滅してしまうが、通常では耐久力のある中~大型の雑魚敵に当てるとそいつを一撃で破壊してしまう。&br()          また、ボス戦では一時的にサイドファイターは戦線から去ってしまう(ボス撃破後にて元に戻る)。 ---「Pow」(オレンジ)…一定時間、敵が弾を放たなくなる。余談だが、バルガスにも似たような効果のアイテムが存在した。 ---「Pow」(黄色)…「R」ストックが1追加される。 ---「Pow」(黒)…自機の1UP。滅多に出現しない。 ---「Pow」(赤)…スコア1000点ボーナスのみ。 --雑魚を200機破壊すると登場する小型機を倒すと出現 ---「弥七」…スコア5000点ボーナス。 -このゲームにはボスが存在するステージと存在しないステージがあり、ボスがいない場合は進んだ後に待つ味方空母の場所にたどり着けば、ボスがいる場合はそいつを破壊すればステージクリアとなる。 --ステージクリア後は倒した雑魚の破壊パーセンテージ表示がされ、スコアボーナスが入る。 --4の倍数ステージは雑魚敵が弾を撃ってこなくなるというボーナスステージ的な「ポイントアップステージ」がある。但し、''大型系の敵は弾を撃ってくる''他、別に自機が無敵になる訳ではないので敵に衝突すれば他のステージ同様ミスとなってしまう。 ---店舗側によりハードランク設定にされているとボーナスステージでも容赦なく雑魚敵が弾を撃ってくる。 //100円店舗でボーナスステージに敵弾を撃たれた時はかなり萎える。 ---また、ボーナスステージでミスをすると、バカにしたようなBGMが流れる。 -残機制、戻り復活ですべてなくなるとゲームオーバー。 --敵や敵弾に当たるとミスとなり、残機が1つ減る。 **評価点 -宙返りの採用により、パターンゲーに一石を投じた --それまでのシューティングでは弾や敵に追いつめられた際はなす術もなくミスになっていたが、宙返りにより、「あと一歩で逃げ出せなかった」という絶体絶命な状況からもプレイヤーのアドリブによって脱出出来る点が評価された。 --しかし、敵や弾に反応出来ずにぶつかってミスになる事も多いため、宙返りを使いこなすのはなかなか難しく、また、使わない事によるボーナスも存在する為、よい意味でスパイスとなっている ---本作以降のシリーズでも「宙返り」は登場するが、演出の一環やフレーバー程度の扱いであり、本作ほど重要視はされていない。 -シューティングゲームとしての先進的なアイデアの数々 --「Pow」を取る事で画面全体の敵や弾が一度に消滅する所謂「メガクラッシュ」、オプション兼シールド的な役割を果たす「サイドファイター」など以後のシューティングにも見られる数々な要素が採用されている。 --メインBGMは「モールス信号風」という独特な曲調であるが、印象的で雰囲気も出ている。 --6ステージに一度、ボスの戦闘機の「亜也虎」との戦闘が挟まるが、それまでモールス信号風だったBGMが突然おどろおどろしいBGMに変わり、''画面全体を使った超巨大戦闘機「亜也虎」''が出現しプレイヤーの度肝を抜いた。 ---「亜也虎」はシリーズの象徴になり、続編にも登場している。 **問題点、賛否両論点 -冗長な展開 --ゲーム全体の変化が乏しく、終始「海面」か「島」の上を飛び回って敵の飛行機を撃つだけという内容。 ---1ステージがかなり長く、それでもって32ステージもある為、ハッキリ言って冗長な展開になっている。~ クリアに1時間以上かかるため回転率も良いとは言えない。 -メインBGMが「モールス信号風」で雰囲気はあるものの、盛り上がるタイプの曲ではない。 --また、通常のステージBGMはこの曲のみなので聴き飽きやすい。 --なお、オムニバス集『カプコンジェネレーション 第一集 撃墜王の時代』では本曲もアレンジがされているが、原曲の癖が強すぎる為か、別物と感じるくらいに大幅なアレンジが施されている。 //---他、シリーズ作の『19XX』でも裏技でBGMを本曲のアレンジ版に変更する事が出来るが、道中の長さが非常に短い1面のみの使用になっている為印象に残りにくい上に、楽曲チョイスの関係で「誰得」という意見が大半である。 //これは19XXの方に書くべきでは? -敵弾が見づらい --敵弾が小さく目立たない為、背景によっては知らぬ間に被弾してミスになってしまう事がある。 **総評 記念すべき19シリーズの一作目にあたる作品だが、ゲーム的にはごく平凡な作りで、良くいえば遊びやすく、悪くいえば地味な印象を持つ作品である。~ 全体的に初見殺しは少なく、どちらかといえば純粋にプレイヤーの腕前が求められるアドリブ重視な攻略方がメインとなる。~ 但し、自機の居場所によっては何の前触れも無く敵が出現することもあるので、その辺はある程度の覚え要素も絡んでくるだろう。~ シリーズ初期の本作からして敵の動きがトリッキーな節があり、ただショットを撃っているだけでは効率のいい攻略は望めない。~ 敵破壊だけではなく、ちょこまか動く敵を回避する避け技能の両面が必要であり、「簡単だと余裕をかましていると、いきなり敵の特攻を食らう」という危険性に注意しつつ攻略しないとクリアは難しいところ。 本作のゲームシステムは若干『バルガス』に通じるものがあり、トリッキーな敵の動き、弥七の存在((バルガスでは敵として登場。))、アイテムの性能といった部分に類似点がある。~ 自機の宙返りや、サイドファイターといったシステムは後にも影響をあたえ、19シリーズになくてはならない存在になるのはシリーズファンなら承知の通りだろう。~ メインBGMがモールス信号風という今聴くと衝撃的な曲調だが、第二次世界大戦をモチーフとした世界観である事を考えると、妙に説得力があるように思えるのは気のせいだろうか? まだマイナーメーカーだったカプコンのゲームとしては商業的にヒットし、家庭用移植も多くされている。近年では容易にオムニバスソフトが入手、及びプレイできるのは嬉しい限りである。 **余談 -本作より登場しシリーズの顔となる大型戦闘機『亜也虎』の名前は、本作のコンポーザーの森亜矢子女史が由来となっている。 --ネーミングの理由は、背高ノッポのところが似ていたからだと言われているらしい。 -4ステージおきに戦場が変わり、ステージ開始時に戦場の名前が表示される。~ ミッドウェイ、マーシャル、アッツ、ラバウル、レイテ((史実ではサイパン島の戦いの方が先である。))、サイパン、硫黄島、沖縄と転戦していき、背景がそれらしいものに変化する。ファミコン版では戦場表記はない。~ この為、タイトルは「1942」だが、実際には1942年以降に日本軍が玉砕した戦いが舞台になっているという複雑な気持ちになる。エンディングも降伏を思わせるような作り。 -主人公機の「P-38ライトニング」は実在する''陸軍機''で本作のように空母から空母に発着する事は無いが、以後の[[続編>1943 ミッドウェイ海戦]]でも主人公機として空母から元気に発進している。 --このような設定になったのは「P-38」が、様々な飛行機が飛び交う画面の中でも一目でプレイヤー機だとわかるような特徴的な形をしている為だと思われる。 --以後の19シリーズでも『[[1943改>1943改 ミッドウェイ海戦]]』を除いて主役機を務めた他、他社の『[[ストライカーズ1945]]』でも主役機として登場するなど、第二次世界大戦モノをモチーフとしたシューティングゲームの中で「P-38」はかなりの頻度で登場している。ひとえに本作及び、「19シリーズ」の功績と言える。 **家庭用移植 -ファミリーコンピュータ版(1985年12月11日発売、カプコン) --詳しくは下記を参照。 -MSX / MSX2版(1986年、アスキー) --MSX版はキャラが単色スプライトでスクロールはガクガクだが、ゲーム性はFC版よりむしろよく再現されている。 --MSX2版はグラフィックがぐっと良くなり、スクロールも滑らかになった。この時代にしては質の高い移植と言えるだろう。 -PC-8801MkIISR / X1 / FM-7版(1987年、アスキー) --スプライトもハードウェアスクロール機能もないハードなため、さすがにかなり厳しい移植と言わざるを得ない。 -オムニバスソフト --カプコンジェネレーション第一集 撃墜王の時代(プレイステーション/セガサターン) --カプコンクラシックスコレクション(プレイステーション2/プレイステーション・ポータブル) --[[カプコンアーケードキャビネット]](プレイステーション3/Xbox360) --いずれもアーケード版の収録。 ---これらの他にもiPhoneやバーチャルコンソールアーケードでも配信中。 ---- *1942(FC) 【いちきゅうよんに】 |ジャンル|シューティング|~| |対応機種|ファミコン|~| |発売|カプコン|~| |開発|マイクロニクス|~| |発売日|1985年12月11日|~| |定価|4,900円|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~| |ポイント|カプコン初のFCソフト&br()悪名高き劣化移植|~| **概要(FC) アーケード版(以後、AC版)の移植であり、カプコンのファミコンソフト第一弾である。~ 基本部分は同じではあるが、アーケードとのスペックの差から様々な要素が劣化してしまい、よく''劣化移植の代名詞''のように扱われる事が多いソフトでもある。~ **問題点(FC) -あらゆる演出がカットされた --「ポイントアップステージ」や「戦場名」の表示がカットされてしまい、全てのステージが同じように扱われている。 ---一応、「ポイントアップステージ」にあたるステージでは、AC版と同様に敵が弾を発射して来ないが、表示も何もないために何故か敵が弾を撃ってこないステージにしか映らない。 ---戦場のグラフィックも最後の市街地(沖縄)を除いてはほぼ同じ島のグラフィックになってしまい、メリハリが無くなった。戦場名も表示されないので感情移入も出来ず、それでもって32ステージの長丁場であるのでAC版以上に辛い展開となっている。 --「亜也虎」の演出の劣化 ---「亜也虎」が出現する付近になると海面が中途半端に消え、こじんまりとした「亜也虎」が背景に描かれており、周りの海面ごと上下にスクロールして動きを無理やり表現するといった色々と残念な形になってしまっている。加えて、BGMも変わらない。~ 作品を象徴するボスキャラなのに、これでは背景に描かれた砲台型の雑魚である。 ---少なくとも本作の直後に発売された『[[エグゼドエグゼス (FC)]]』のボス戦では、一般的なFCのSTGで見られる「背景を単色で塗って背景のスクロールを隠す」手法が取られており、本作よりうまく表現できている。 -サウンド面の劣化 --BGMの大半がカット。加えてメインBGMであるモールス信号調のBGMも''それほど長いBGMでもないのに関わらず後半部分がカット''されている。~ 「亜也虎戦」のBGMがカットされた都合上、ゲーム中BGMは実質''短縮されたモールス信号のみ''になっている。 --ゲーム中は常に自機の弾の音しか鳴らず、''雑魚敵は無音で死んでいく''ので爽快感がない((明確な破壊音があるのは大型機と自機のみ))。加えて、自機の弾の発射頻度と弾の音が合っていない((自機の弾は短い間隔で出るのにもかかわらず、発射音は重ならないので一つ音が鳴り終わるまでに2~3発は撃ち終えている))為、''音は鳴っているのに弾が出ていない''と呼ばれるような現象が発生している。 -全体的な動きの劣化 --全体的にガタガタとしたスクロールになっており、滑らかさがない。加えてスクロール速度もAC版よりもかなりゆっくりなので冗長さに拍車がかかっている。 --敵はAC版と同様に多数出現するが、一度にたくさん出た場合は一部の敵がチラつきにより''ステルス機''になってしまい、知らない間にぶつかる事がザラにある。おかげで敵機が増える中盤以降はプレイが非常に厳しい事となる。 -衝撃のエンディング #region(ネタバレ) 最終ステージをクリアすると、真っ黒な画面に「CONGRATULATION」と一瞬表示された後、''ゲームオーバー''になる。~ アーケード版に輪をかけて冗長な32ステージをクリアした挙句に''[[たった一言で全て片づけられる>たけしの挑戦状]]''ので脱力感が凄まじい。 #endregion **評価点(FC) -敵の速度が落ちており、加えて画面サイズの違いから弾切れが起こりづらく、序盤の難易度が下がった。 --この変更により「宙返り」を使いやすくなったという点もプラスに働いており、初心者に易しくなったといえる。 -ゲームオーバー後のコンティニューも完備、当時よくあった隠しコマンドではなく、タイトル画面から直接行える。クリアしたところで衝撃のエンディングが待っているのだが… -ゲームの雰囲気を再現出来ている部分もある。 --Powアイテムによる「サイドファイター」「メガクラッシュ」といった要素はカットされずに実装されており、グラフィックも一部を除いてはAC版に近い物となっている。 ---敵の動きはそれなりに再現出来ており、ファミコンにしては出現数も多い、雲霞の如く襲ってくる敵機をかわしながら進んでいくといったAC版のゲーム性は再現出来ている。%%ステルス機は何とかして欲しいが%% **総評(FC) AC版の最大の問題点である「冗長でメリハリに乏しい」という点がさらに悪化しており、加えてFC版の独自の魅力もない典型的な劣化移植である。~ 同じくマイクロニクス社による移植作品である『[[魔界村]]』や『[[ソンソン]]』、『[[エグゼドエグゼス>エグゼドエグゼス (FC)]]』と並んで劣化(クソ)ゲーとして語られる事が多い作品になってしまった。~ 現在ではAC版の完全移植が多岐にわたるプラットフォームに存在する為、わざわざ本作をプレイする意義は非常に薄いと言えよう。

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