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*プリズマティカリゼーション 【ぷりずまてぃかりぜーしょん】 |ジャンル|サークレイト・アドベンチャー|&image(4510772000017.jpg,width=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B00006LJFK)| |対応機種|プレイステーション&br()ドリームキャスト|~| |発売元|アークシステムワークス|~| |発売日|【PS】1999年10月28日&br()【DC】2000年8月24日|~| |ポイント|有名ギャルゲーに似たキャラクターデザイン&br()ギャルゲーの常識外のゲーム内容|~| |廉価版・配信|【PS】SuperLite1500シリーズ:2002年12月12日&br()ゲームアーカイブス:2007年8月30日/600円|~| //記載ルール変更に伴い余談に回った「キャラデザ担当の暴言」は、ポイントから外しました。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『ギルティギア』シリーズなどで有名なアーク・システムワークスのギャルゲー。制作スタッフにはGGに関わった人も複数存在する。&br() 「サークレイト(circulate: 循環する)・アドベンチャー」を名乗っており、フラグを使ったパズルという趣のゲームシステムに特化された、ユニークなアドベンチャーゲーム。&br() 通称『P17n(『Prismaticallization』のPとnの間が17文字)』『プリズマ』『ズマ』。&br() 侮蔑的な意味合いで、『ニセンチ(ニセの[[センチメンタルグラフティ]]の略)』もあるが、死語化している。 **ストーリー 夏の避暑地。&br 主人公の射場荘司は、「快適な環境で受験勉強を」という名目で、幼馴染の柊明美に避暑地のペンションに誘われ、連れてこられる。&br いつもの生活とは少し違う、しかし相変わらず無意味で怠惰な一日が過ぎてゆく。&br だがその夜、彼は奇妙なオブジェを手に入れたことで、ある不思議な感覚にとらわれることになる。 繰り返される毎日。&br 常に付きまとう、退屈と倦怠。 荘司たちは、「循環する世界」に巻き込まれていく。&br しかし自分からは何も変えられない。ただ、その場に流されるだけでしかない。&br 荘司たちは、循環から抜け出し「あした」を踏み出すことができるのか? **ゲームシステム -循環する一日 --このゲームでは主人公と全ての登場人物が同じ一日を繰り返していく。&br最初の1回目(約30分)は読むだけの進行となる。&br一日が終わると、画面は一旦タイトルに戻る。「継続行動」を選ぶと&brまた同じ一日が始まり、主人公の記憶も元に戻っていく。 -記録 --しかし2回目以降は、プレイヤーにもできることがある。&brその日に起こる出来事が時々「記録」できるようになるというもの。&br「記録」は左上の半透明のオブジェに浮かぶ球体として表される。&brただし、この記録は同時に5つまでしか持つことができず、「記録」がいっぱいだとチャンスがあってもそれ以上記録できないので、チャンスのたびに取捨選択していくことも必要になってくるのである。 -解放 --次の回の特定の時点でその「記録」は自動的に「解放」される。&brその影響で同じ一日がすこしだけ変わり、前と違ったことが起こるようになる。&brまた、ある「記録」が解放された状態でないと起こらない出来事や記録できる内容も存在する。&brプレイ中に何の変化もなかった場合、持っていた全ての「記録」が自動的に解放される。 -「記録」と「解放」の例1 --ある一日において&color(red){川原の石を移動}し、その環境を「記録」する→別な一日の同時刻同地点で自動的に「開放」され&color(red){川原の石が移動}した事になっているので登場人物がコケるという変化が起きる。 --また&color(red){午後から雨}という環境を「記録」していたら次の周回で「開放」され&color(red){午後から雨}になる。雨が降っているので外出はとりやめになるなんてことも。 この「記録」と「開放」のシステムのため、エンディングを見るまで何周もする必要があるが、スキップ機能は充実しているためサクサク進めることが出来る。 **評価点 -ゲームシステムと不可分なストーリー表現。 --特に『プリズマ』の魅力を支える根幹が、「記録」。 --「記録」に関してはプレイヤーに選択権があり「解放」は自動で行われる。プレイヤーは「記録」と「解放」の法則性を常に考えて進めていく必要があり、フラグを使ったパズルゲームと表現される最大の理由。 --「記録」をジグソーパズルのピースと考え、ピースを正解の位置に当てはめると、各人の背景や隠れていた問題が浮かび上がってくると考えた方がわかりやすい。眺めるだめのプレイをしていると、いつまでもクリアーできない(コマンド総当りやアイコンを全てクリックといったものが通用しないため)。 -つまり「自ら踏み出すことができなければ、それは何も変わらない。」というゲームのテーマを、プレイヤー自らが“体験”することになる。 --このようにテーマをプレイヤーに体験させているのが最大の魅力。『プリズマ』のファンはほぼ例外なく、この魅力の筆頭にあげる。登場人物が小さな一歩を自ら踏み出したエンディングで、涙が止まらなかったという人も。 -一分の無駄もないテキストの完成度(主人公が良い) --作中は学術用語などが飛び交い、その内容から「衒学的」と言われるが、テーマと密接に結びついている。 --ほとんどの登場人物は、最後まで循環に気がつかないままである。主人公“も”例外ではなく''循環のたびに記憶がリセットされてしまう''。 --以降の周回でそのたびに主人公の記憶がリセットされても、事実や真実に徐々に近づいていくことの出来る鋭い観察力と知識量がないと、話が先に進まないため。 -また、どんな小さな一歩でも、「前に進むことは、それだけで素晴らしい」と高らかに謳いあげるこのゲームにおいて、観察眼に秀でる反面、行動力には欠ける人物像は、主人公としてこれ以上ない理想的な造詣であり、一分の隙もないほどに洗練された『プリズマ』を象徴している。 -ロード時間がほとんどなく操作性に優れている。 --プレイヤーがフラグのパズルを攻略するまで何十周もプレイすることもありえるゲームだが、スピード感のある周回プレイができる。 --右手でも左手でも、片手操作も可能になっている。 -製作スタッフは三人とADVらしく少人数。 --ファンの中で圧倒的に評価が高いのはシナリオ・プログラム・企画を担当した池田修一である。ファンは奇才イケシュウの帰りを首を長くして待ち続けている。 -イケシュウ独特の衒学的テキスト。またゲーム中のシチュエーションコメディの評価が高い。 -舞台が高原らしいさわやかな音楽。中でも音楽ユニットWater Clockのオープニングテーマと、ラフイラストを使ったオープニングムービーの評価は高い。 -森藤卓弥の絵 --着衣に浮遊感のある独特なイラストに加えて、シナリオ担当の池田修一のテキストと合わせて、フェチな魅力が強烈。 **問題点 -主人公にクセがある。 --主人公はあまり積極的な性格ではなく、また博覧強記で哲学用語や比喩暗喩を多用する。その独特の言い回しの大半は''自分を含めた周囲の観察や自己弁論に用いられる''ので、人によっては「殴りたい」などと言われることも。良い意味でも象徴的だった彼だが、悪い意味でも『プリズマ』を象徴している。 -ロード時間を削るために、人物グラフィックが画面に表示されている間にもスキップが継続している。 -コマンド総当りや選択肢による分岐といった、一般的なアドベンチャーの感覚で遊ぶと、いつまでたってもクリアーできない。 --にも関わらず、オーソドックスなADVとしてプッシュされた結果、阿鼻叫喚を呼び、オフィシャルホームページで「多くの非難と僅かな賛辞を呼んだ」と紹介されたエピソードを持つ。 --攻略法をググって最短の手順をなぞろうとしても、既に適当に何周かした状態からだと手順の状態への戻し方がよく分からなくて最初からやった方が楽なことも。 --雨降りはランダム発生。これも最短手順をそのままなぞろうとすると混乱しやすい要素。 ---セーブデータをロードして調整することはできる。 -有名ギャルゲーに似たキャラクターデザイン --ちなみに製作陣の中心人物である池田修一は次回作『微塵の月』(退社によりボツ)で「外見は前作と同様に慣例化した形になる。」と語っているため、『プリズマ』でも意図的にギャルゲーとして「慣例化」した外見をとった可能性が高い。 **総評 -ゲーム部分だけを見るならば、このゲームは独創的かつ挑戦的な意欲作である。 --一切の無駄を省いた洗練されたスタイルを持つため、いまだに唯一無二の傑作ゲームであるという熱狂的なファンも存在している。「名作」という評価でカテゴライズされてもおかしくないほど。それだけに外野のネガティブな騒動(後述)に巻き込まれてしまったのが惜しまれるタイトルとなっている。 -特にプレイヤーに試行錯誤を要求し、プレイヤー自身が脱出のために努力しないと絶対に循環を脱出できないゲームシステムは、「自ら踏み出すことができなければ、それは何も変わらない。」とのテーマをプレイヤー自身に体験させるという、極めてコンピュータゲーム的なストーリー表現となっている。 --体験させるという極めてゲーム的なストーリー表現を持つため、他の媒体のループ物と一線を画す独自性を誇る。 **余談 ***その1 射尾卓弥大先生の舌禍騒動 また、ネガティブな外野の騒動には事欠かない、不運なゲームとして有名である。&br() このゲームが最もネガティブな意味で話題を集めたのは、キャラクターデザインの森藤卓弥(現:射尾卓弥)の舌禍騒動暴言の数々である。 --このゲームの発売後、射尾は多くのプレイヤーから「画風がセングラの甲斐氏(『同窓会』などで有名な、水谷とおるの別名義)そっくりだ」という批判を受ける。(一応言っておくと、偶然似たような画風になっただけで、本人に似せるつもりはなかったらしい)それに対して反論。この時の発言が非常に問題となった。以下に列記。 ---「素人が真剣にあーだこーだとうんちくをたれてるのを見てると…。なんだかなー(--;」 ---「自分に出来ない事で、がたがたぬかすんじゃねーこのシロートが!って事ですね。」 ---「あ、それとイラストだけだったら俺より上手い奴はゴマンといるけど、模型とイラストをココまで高次元で両立してる奴はそー居ないもんね♪ ザマー見ろって事です」 ---「ギャル絵だけで食ってる人って将来の事何か考えてるのかなぁ???」 --ブログ禍のごとくネット各所でフルボッコになり、イラストレーター業界の人間にも批判される騒動に。ファンには大先生語録として(ネタ半分に)愛されている。 --もっとも製作者側も「黙っていればそのうち事件も風化される」と謝罪をせず、ギャルゲープレイヤー側も一時的に掲示版などで話題に出したが、約1カ月後に発売される『ときめきメモリアル2』の攻略・レビュー・考察が最優先事項であり余計な話題でその事に掛ける労力を使いたくないためそれ以上相手にしなかったことにより(両者の思惑が奇妙に合致して)音速でこの事件は風化した。 -ただし、大先生その人は、10年以上後になってもイラストレーター・メカモデラーとしてそれなりに活躍している通り、実力が伴っていないというわけではない。 ***その2 多根清史氏のデタラメ記事 本作は一般書籍のクソゲー本「超クソゲー2」で、実際のゲーム内容と異なる誹謗中傷をされたことがある。 -記事中では“親密度”なる存在しない数値が捏造され、その独自解釈のままに「攻略本を見ても解けない」などとデタラメが記述されていた。担当ライターは多根清史氏。 //-「超クソゲー2」 //--“親密度”なる数値を捏造し、クソゲーとの烙印を押した。 //--また同記事には「攻略本を見ても解けない」など読むに耐えないデタラメが多い。 //--この同記事を担当したのはクソゲーライターの多根清史氏(詳しくは用語集へ)。 //多根清史氏の項目は現在執筆依頼にしか無いため、表記を変更。
*プリズマティカリゼーション 【ぷりずまてぃかりぜーしょん】 |ジャンル|サークレイト・アドベンチャー|&image(4510772000017.jpg,width=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B00006LJFK)| |対応機種|プレイステーション&br()ドリームキャスト|~| |発売元|アークシステムワークス|~| |発売日|【PS】1999年10月28日&br()【DC】2000年8月24日|~| |ポイント|有名ギャルゲーに似たキャラクターデザイン&br()ギャルゲーの常識外のゲーム内容|~| |廉価版・配信|【PS】SuperLite1500シリーズ:2002年12月12日&br()ゲームアーカイブス:2007年8月30日/600円|~| //記載ルール変更に伴い余談に回った「キャラデザ担当の暴言」は、ポイントから外しました。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『ギルティギア』シリーズなどで有名なアーク・システムワークスのギャルゲー。制作スタッフにはGGに関わった人も複数存在する。&br() 「サークレイト(circulate: 循環する)・アドベンチャー」を名乗っており、フラグを使ったパズルという趣のゲームシステムに特化された、ユニークなアドベンチャーゲーム。&br() 通称『P17n(『Prismaticallization』のPとnの間が17文字)』『プリズマ』『ズマ』。&br() 侮蔑的な意味合いで、『ニセンチ(ニセの[[センチメンタルグラフティ]]の略)』もあるが、死語化している。 **ストーリー 夏の避暑地。&br 主人公の射場荘司は、「快適な環境で受験勉強を」という名目で、幼馴染の柊明美に避暑地のペンションに誘われ、連れてこられる。&br いつもの生活とは少し違う、しかし相変わらず無意味で怠惰な一日が過ぎてゆく。&br だがその夜、彼は奇妙なオブジェを手に入れたことで、ある不思議な感覚にとらわれることになる。 繰り返される毎日。&br 常に付きまとう、退屈と倦怠。 荘司たちは、「循環する世界」に巻き込まれていく。&br しかし自分からは何も変えられない。ただ、その場に流されるだけでしかない。&br 荘司たちは、循環から抜け出し「あした」を踏み出すことができるのか? **ゲームシステム -循環する一日 --このゲームでは主人公と全ての登場人物が同じ一日を繰り返していく。&br最初の1回目(約30分)は読むだけの進行となる。&br一日が終わると、画面は一旦タイトルに戻る。「継続行動」を選ぶと&brまた同じ一日が始まり、主人公の記憶も元に戻っていく。 -記録 --しかし2回目以降は、プレイヤーにもできることがある。&brその日に起こる出来事が時々「記録」できるようになるというもの。&br「記録」は左上の半透明のオブジェに浮かぶ球体として表される。&brただし、この記録は同時に5つまでしか持つことができず、「記録」がいっぱいだとチャンスがあってもそれ以上記録できないので、チャンスのたびに取捨選択していくことも必要になってくるのである。 -解放 --次の回の特定の時点でその「記録」は自動的に「解放」される。&brその影響で同じ一日がすこしだけ変わり、前と違ったことが起こるようになる。&brまた、ある「記録」が解放された状態でないと起こらない出来事や記録できる内容も存在する。&brプレイ中に何の変化もなかった場合、持っていた全ての「記録」が自動的に解放される。 -「記録」と「解放」の例1 --ある一日において&color(red){川原の石を移動}し、その環境を「記録」する→別な一日の同時刻同地点で自動的に「開放」され&color(red){川原の石が移動}した事になっているので登場人物がコケるという変化が起きる。 --また&color(red){午後から雨}という環境を「記録」していたら次の周回で「開放」され&color(red){午後から雨}になる。雨が降っているので外出はとりやめになるなんてことも。 この「記録」と「開放」のシステムのため、エンディングを見るまで何周もする必要があるが、スキップ機能は充実しているためサクサク進めることが出来る。 **評価点 -ゲームシステムと不可分なストーリー表現。 --特に『プリズマ』の魅力を支える根幹が、「記録」。 ---「記録」に関してはプレイヤーに選択権があり「解放」は自動で行われる。プレイヤーは「記録」と「解放」の法則性を常に考えて進めていく必要があり、フラグを使ったパズルゲームと表現される最大の理由。 ---「記録」をジグソーパズルのピースと考え、ピースを正解の位置に当てはめると、各人の背景や隠れていた問題が浮かび上がってくると考えた方がわかりやすい。眺めるだめのプレイをしていると、いつまでもクリアーできない(コマンド総当りやアイコンを全てクリックといったものが通用しないため)。 --つまり「自ら踏み出すことができなければ、それは何も変わらない。」というゲームのテーマを、プレイヤー自らが“体験”することになる。 ---このようにテーマをプレイヤーに体験させているのが最大の魅力。『プリズマ』のファンはほぼ例外なく、この魅力の筆頭にあげる。登場人物が小さな一歩を自ら踏み出したエンディングで、涙が止まらなかったという人も。 -一分の無駄もないテキストの完成度(主人公が良い) --作中は学術用語などが飛び交い、その内容から「衒学的」と言われるが、テーマと密接に結びついている。 ---ほとんどの登場人物は、最後まで循環に気がつかないままである。主人公“も”例外ではなく''循環のたびに記憶がリセットされてしまう''。以降の周回でそのたびに主人公の記憶がリセットされても、事実や真実に徐々に近づいていくことの出来る鋭い観察力と知識量がないと、話が先に進まないため。 --なお一人称を「俺」から変更可能。 ---世間離れした彼に似合う一人称ということで、「拙僧」にしてプレイすることがネット上で流行したこともある。 --また、どんな小さな一歩でも、「前に進むことは、それだけで素晴らしい」と高らかに謳いあげるこのゲームにおいて、観察眼に秀でる反面、行動力には欠ける人物像は、主人公としてこれ以上ない理想的な造詣であり、一分の隙もないほどに洗練された『プリズマ』を象徴している。 -ロード時間がほとんどなく操作性に優れている。 --プレイヤーがフラグのパズルを攻略するまで何十周もプレイすることもありえるゲームだが、スピード感のある周回プレイができる。 --右手でも左手でも、片手操作も可能になっている。 -製作スタッフ --三人とADVらしく少人数。 --ファンの中で圧倒的に評価が高いのはシナリオ・プログラム・企画を担当した池田修一である。ファンは奇才イケシュウの帰りを首を長くして待ち続けている。 ---イケシュウ独特の衒学的テキスト。またゲーム中のシチュエーションコメディの評価が高い。 --舞台が高原らしいさわやかな音楽。中でも音楽ユニットWater Clockのオープニングテーマと、ラフイラストを使ったオープニングムービーの評価は高い。 --森藤卓弥の絵 ---着衣に浮遊感のある独特なイラストに加えて、シナリオ担当の池田修一のテキストと合わせて、フェチな魅力が強烈。 **問題点 -主人公にクセがある。 --主人公はあまり積極的な性格ではなく、また博覧強記で哲学用語や比喩暗喩を多用する。その独特の言い回しの大半は''自分を含めた周囲の観察や自己弁論に用いられる''ので、人によっては「殴りたい」などと言われることも。良い意味でも象徴的だった彼だが、悪い意味でも『プリズマ』を象徴している。 -ロード時間を削るために、人物グラフィックが画面に表示されている間にもスキップが継続している。 -コマンド総当りや選択肢による分岐といった、一般的なアドベンチャーの感覚で遊ぶと、いつまでたってもクリアーできない。 --にも関わらず、オーソドックスなADVとしてプッシュされた結果、阿鼻叫喚を呼び、オフィシャルホームページで「多くの非難と僅かな賛辞を呼んだ」と紹介されたエピソードを持つ。 --攻略法をググって最短の手順をなぞろうとしても、既に適当に何周かした状態からだと手順の状態への戻し方がよく分からなくて最初の手順からやった方が楽なことも。 --雨降りはランダム発生。これも最短手順をそのままなぞろうとすると混乱しやすい要素。 ---セーブデータをロードして調整することはできる。 -有名ギャルゲーに似たキャラクターデザイン --ちなみに製作陣の中心人物である池田修一は次回作『微塵の月』(退社によりボツ)で「外見は前作と同様に慣例化した形になる。」と語っているため、『プリズマ』でも意図的にギャルゲーとして「慣例化」した外見をとった可能性が高い。 **総評 -ゲーム部分だけを見るならば、このゲームは独創的かつ挑戦的な意欲作である。 --一切の無駄を省いた洗練されたスタイルを持つため、いまだに唯一無二の傑作ゲームであるという熱狂的なファンも存在している。「名作」という評価でカテゴライズされてもおかしくないほど。それだけに外野のネガティブな騒動(後述)に巻き込まれてしまったのが惜しまれるタイトルとなっている。 -特にプレイヤーに試行錯誤を要求し、プレイヤー自身が脱出のために努力しないと絶対に循環を脱出できないゲームシステムは、「自ら踏み出すことができなければ、それは何も変わらない。」とのテーマをプレイヤー自身に体験させるという、極めてコンピュータゲーム的なストーリー表現となっている。 --体験させるという極めてゲーム的なストーリー表現を持つため、他の媒体のループ物と一線を画す独自性を誇る。 **余談 ***その1 射尾卓弥大先生の舌禍騒動 また、ネガティブな外野の騒動には事欠かない、不運なゲームとして有名である。&br() このゲームが最もネガティブな意味で話題を集めたのは、キャラクターデザインの森藤卓弥(現:射尾卓弥)の舌禍騒動暴言の数々である。 --このゲームの発売後、射尾は多くのプレイヤーから「画風がセングラの甲斐氏(『同窓会』などで有名な、水谷とおるの別名義)そっくりだ」という批判を受ける。(一応言っておくと、偶然似たような画風になっただけで、本人に似せるつもりはなかったらしい)それに対して反論。この時の発言が非常に問題となった。以下に列記。 ---「素人が真剣にあーだこーだとうんちくをたれてるのを見てると…。なんだかなー(--;」 ---「自分に出来ない事で、がたがたぬかすんじゃねーこのシロートが!って事ですね。」 ---「あ、それとイラストだけだったら俺より上手い奴はゴマンといるけど、模型とイラストをココまで高次元で両立してる奴はそー居ないもんね♪ ザマー見ろって事です」 ---「ギャル絵だけで食ってる人って将来の事何か考えてるのかなぁ???」 --ブログ禍のごとくネット各所でフルボッコになり、イラストレーター業界の人間にも批判される騒動に。ファンには大先生語録として(ネタ半分に)愛されている。 --もっとも製作者側も「黙っていればそのうち事件も風化される」と謝罪をせず、ギャルゲープレイヤー側も一時的に掲示版などで話題に出したが、約1カ月後に発売される『ときめきメモリアル2』の攻略・レビュー・考察が最優先事項であり余計な話題でその事に掛ける労力を使いたくないためそれ以上相手にしなかったことにより(両者の思惑が奇妙に合致して)音速でこの事件は風化した。 -ただし、大先生その人は、10年以上後になってもイラストレーター・メカモデラーとしてそれなりに活躍している通り、実力が伴っていないというわけではない。 ***その2 多根清史氏のデタラメ記事 本作は一般書籍のクソゲー本「超クソゲー2」で、実際のゲーム内容と異なる誹謗中傷をされたことがある。 -記事中では“親密度”なる存在しない数値が捏造され、その独自解釈のままに「攻略本を見ても解けない」などとデタラメが記述されていた。担当ライターは多根清史氏。 //-「超クソゲー2」 //--“親密度”なる数値を捏造し、クソゲーとの烙印を押した。 //--また同記事には「攻略本を見ても解けない」など読むに耐えないデタラメが多い。 //--この同記事を担当したのはクソゲーライターの多根清史氏(詳しくは用語集へ)。 //多根清史氏の項目は現在執筆依頼にしか無いため、表記を変更。

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