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*キミとボクとエデンの林檎 【きみとぼくとえでんのりんご】 |ジャンル|ADV|&amazon(B004NIFYXS)| |対応機種|Windows XP/Vista/7|~| |メディア|DVD-ROM 1枚|~| |発売・開発元|ALMA|~| |発売日|2011年6月10日|~| |定価|9,240円|~| |プレイ人数|1人|~| |ディスクレス起動|可能|~| |レーティング|映像倫:18歳未満禁止|~| |ポイント|エセ女装男子&br()シナリオが薄い&br()主人公が地味&br()デビュー作で活動停止&br()&bold()&bold(){どうしてこうなった}|~| ---- #center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br()&size(20){''このページで紹介しているゲームは18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}} #contents(fromhere) ---- *あらすじ 剣道と料理が趣味で、苦労性な主人公『鏑木琉星』は、冬の日の放課後の帰り道、突然黒塗りの車に押し込められ、「誰もが双子と見間違える程にそっくり」な従姉妹『鏑木琉奈』と3年ぶりに再会する。~ 琉奈は資産家の鏑木本家の跡取り娘で、日本でも有数のお嬢様学校、『白妙女子学園』に通い、その中でも芸能部といわれる女優や歌手を志す美しく才能豊かな生徒を集めた特別クラスの主席。~ 舞台では男役を担当する女子学園の王子様となっていた。~ 琉星は、ある事情により舞台に立つと声が出なくなってしまった琉奈の身代わりを頼まれ、女装し全寮制の女子学園に通うことになってしまう。~ 禁断の園の中、琉星と少女達の間に実っていく秘密と誤解と恋ゴコロの果実。~ ---- *キャラクター紹介 #region(クリックで展開) &size(15){''鏑木琉星''}~ 本作の主人公。そこいらの女性よりも遥かに美しい容姿を持った男子学生。~ とある事情により、従姉妹である琉奈の身代わりをすることになる。~ 内面描写がとても多く、発言してから「あれ?俺間違ったこと言ってないよな?」と自己保身に走る癖がある。 &size(15){''鏑木琉奈''}~ 琉星の従姉妹で、メインヒロイン。ある理由で歌うことができなくなってしまい、琉星に自分の身代わりを頼み込む。~ 表面上は学園の王子様のような立ち振る舞いだが、実際は歳相応の女の子である。~ タイトルをなぞっているのか、林檎が大好き。 &size(15){''花京院琴音''}~ 琉星の許嫁で、良家の娘。やや引っ込み思案なところを除けば、和を重んじるパーフェクトなお嬢様。~ 許嫁といっても琉星とは一度だけしか会ったことがないため、実質他人同士の間柄。~ しかし、女装した琉星の正体にいち早く気づき始める。 &size(15){''麻倉かれん''}~ 学園では猫をかぶってる、かなり危ない臭いのする少女。~ 実際はあるライブの信者((実際にゲーム中でもそういわれている。))であり、気性は結構激しい。~ 彼女のシナリオは非常に癖が強く、賛否(否がかなり多めだが)分かれるものになっている(後述)。 &size(15){''宝生雪乃''}~ のほほ~んとしている天然少女。よく居眠りをしてしまう。~ ピアノの腕前は確かであるが、それ以外の取り柄がほとんどない。一応料理もするが、味付けがなぜか甘味あふれている。~ 七海とは無二の親友である。デザート限定だが、七海と同様すごく食べる。 &size(15){''葉瀬七海''}~ 本作唯一の貧乳キャラ。初見の印象とは裏腹に、かなり人見知りする性格。~ モモンガのたるるを学園に秘密裏に飼っている。~ ちっこい見た目とは想像がつかないほどの大食漢。 #endregion *問題点 -タイトル画面 --タイトルおよびパッケージのCGはキャラの立ち絵を継ぎ接ぎしたもの((ただし、かれんと七海に関してはゲーム中にない立ち絵。七海のはあくまで本編に使われていない差分であるが。))で、明らかな手抜きである。~ 公式HPには各ヒロインの紹介ページに右向きの画像が使われているのに、これらは本編で全くお目見えしない。 -立ち絵の少なさ --バリエーションはあるものの、立ち絵そのものは一種類しかなく、演出に関しては前世代レベルというしかない。 --また、一枚絵の差分もほとんどなく、文字通り紙芝居といえるクオリティ。 -シナリオ(全体) --一部除いて、シナリオはどれもテンプレものばかり。特に山場が少なく、味気ないシナリオが多い。ネタバレという要素が&bold(){ほぼない}。それだけ薄っぺらい。 --また、本作は琉奈・琴音|雪乃・七海|かれん と三分岐するのだが、途中の選択肢はブラフが多く、最後の重要な選択によって個別ルートが確定する。~ 例えば、七海の好感度を上げてたはずが、なぜか最後の選択肢によって雪乃ルートに入ってしまい、混乱する((雪乃のサブイベントを見ていないと、個別ルートでの『雪乃さんは料理が得意だったよね』という発言の理由がわからないため。))ことも。 --エピローグも一枚絵の後に数テキストが表示された後に速攻でEDに入る。打ち切りと言っても仕方ない唐突さである。 -シナリオ(個別) --雪乃、七海ルートは単純に質が悪く、かつ話が中途半端。しかも雪乃の「キスは恥ずかしいからしたくない((妥協して太腿にキスしていたが…。))」という気になる設定も全力で放り投げている。 --琉奈、琴音ルートは上記二名のシナリオよりも良いのだが、何故か&bold(){全く必要のない}別の女装男子が出てくるため、それが全て台無し(後述)にしている。 ---しかも、そのキャラは同ジャンルの名作『&bold(){るいは智を呼ぶ}』のあるキャラのパ○リと指摘されている。 #region(パ○リ疑惑まとめ) -主人公 --『[[処女はお姉さまに恋してる]]』の主人公、宮小路瑞穂の本名と立場(どちらも鏑木で、生粋の名家((一応琉星は分家なので名家ではないが、女装対象である琉菜は完全に名家。)))。 -もう一人の女装男子『智』関連 --『るいは智を呼ぶ』の主人公和久津智と、本作の琉菜、琴音ルートに登場する智という女装男子キャラ。どちらも『女装ストーカー』という肩書きであり、発表当初から物議を醸した。~ それだけでも問題だというのに、こちらの智は個別ルートにおいて、女装をして学園に忍び込み(セキュリティはどうした!?)暴行を働くという凶行をしでかし、&bold(){そのままフェードアウトする}。~ 正に『どうして出した』と言わんばかりの不要キャラである。 -琴音 --こちらは憶測でしかないが、『[[処女はお姉さまに恋してる]]』の十条紫苑に多少似ている節がある。 --『名家』『主人公の正体にいち早く気づく』『容姿』『悲恋シナリオ』『メインヒロイン』といったところである。 #endregion -音声 --お風呂場のイベントにて、ボイスが反響しない。 -女装男子要素 --そもそも女装対象の設定からして、『言葉遣いが男言葉の王子様キャラ』なので、主人公の普段の言動と女装時の性格はほとんど変わらないため、普段との変化に乏しい。 --このジャンルではありがちな『正体がばれて大変なことになる』((琉奈は最初から、琴音には早期にばれ、他のキャラは『男でも別に問題ない』という認識のため。))というイベントがほとんどない。一応、個別ルートで一悶着あるものもあるが、それらは女装に関する問題&bold(){ではない}。 --また、『役作り』という免罪符がある補正か、主人公が冷静さを欠いて完全に男言葉((一人称が本来の僕→俺になったり、怒鳴りつけるような言い方になったり等。))になったとしても、誰一人不審がらない。 ---一応かれんのシナリオでは、『女装男子』という題材をうまく利用してはいる。 -主人公について --問題点かどうかは一概にいえないが、基本的に性欲に忠実な性格((断っておくが、主人公の性格そのものは悪いわけではない。))なので、『処女はお姉さまに恋してる』の宮小路瑞穂のようなキャラを予想すると裏切られる。 --剣道部、という設定が全く活かされていない。序盤は気分で竹刀を振ったりするが…。 --ボイスがなく、性格も無難なだけでさして個性があるわけでもないので、物語の軸としてはどうにも印象が薄い。序盤の行動((女学院で女装を解いたまま夜中の学園を徘徊するという行為。不審者以外の何者でもあるまい。))にも些か問題がある。 --内向的でネガティブな思考が多く、優柔不断な箇所が多いため、プレイしていてイライラする人も。また、その悩みが&bold(){女装に関することではない}のが問題。 --また、主人公故の弊害か、立ち絵はなくアイコンのみ表示される。これのどこが問題かといえば、琉星の差分アイコンはやけに豊富で、&bold(){ヒロインの差分立ち絵よりも多い}。~ それがアイコンでしか確認できないため、是非立ち絵で見たいというプレイヤーも存在する。また、琉菜と同じでいいのでボイスも欲しかった、という意見も見られる。 *評価点 -出演も兼ねている、榊原ゆい氏の歌うOP曲の『秘密仕掛けのapple』は人気が高い。 *賛否両論点 -かれんシナリオ --他のシナリオに比べれば、それなりにギャグありエンターテインメントありの秀逸なシナリオである。しかし…。~ シナリオの終盤、予想だにしない(というか想像できるわけがない)&bold(){とんでもない超展開}を繰り広げ、プレイヤーとの距離を数馬身突き離した。唯一の良シナリオも、この展開で一気に台無しとなった。~ また、本ルートでは主人公が「&bold(){どうしてこうなった}」((当然、このとんでも超展開への突っ込みではない。))と発言するが、そう言いたのは間違いなく&bold(){プレイヤー}のほうだろう。 -CGのクオリティ --CG自体のレベルは高く、非常に可愛らしい絵柄((なので、パケットに騙された購入者はかなり多い。実際、本作の売上はあのういんどみる復帰の作品である『Hyper→HighSpeed→Genius』を上回っている。))である。VFBが発売されることから、その人気の高さが窺い知れる。 --しかし、一枚CGの線がガクガクになっているものが多く、ちゃんとしてあるCGとの格差が激しい。~ また、&bold(){差分がほとんど無いに等しい}ため、ADVにおける最低限の演出もままならない状態。 *総評 『女装男子』という題材を活かせてないシナリオと、色々残念すぎる個別ルートなど、細かい欠点が積み重なり、凡作以下という評価となった。~ また、メーカーであるALMAは発売前に無期限の休止宣伝(後述)を行ったため、FDなどの期待も絶望視されている。一応VFBは発売されているが。~ 問題点が多く、評価できる点がほぼ絵とOPのみという、クソゲーレベルの作品に思えるが、全体的に見れば『&bold(){やや低水準な凡~駄作}』レベルであり、KOTYでいうところの『&bold(){致命的な欠陥}』が存在しなかったため、選評に上がることもなかった。~ *余談 本作のシナリオライターは、2011年3月11日の東日本大震災の影響を強く受け、本人と家族の安否を最優先としたが、それが結果的にALMAの根本体制に致命的なダメージを被った。~ それによりALMAはデビュー作でありながら、本作で事実上の活動停止となっている。~ そのため未完成かつ中途半端な出来で本作をマスターアップせざるを得なくなったのではないだろうか。~ そう考えれば、上記で挙げた問題点にもいくつか符号するものを感じるだろう(シナリオのクオリティ、EDぶっぱ、CGの不完全さ、ボリューム不足さ)。~ ただし、一応これでもパッチでシナリオの修正はされている。&bold(){一応}。 ----
*キミとボクとエデンの林檎 【きみとぼくとえでんのりんご】 |ジャンル|ADV|&amazon(B004NIFYXS)| |対応機種|Windows XP/Vista/7|~| |メディア|DVD-ROM 1枚|~| |発売・開発元|ALMA|~| |発売日|2011年6月10日|~| |定価|9,240円|~| |プレイ人数|1人|~| |ディスクレス起動|可能|~| |レーティング|映像倫:18歳未満禁止|~| |ポイント|エセ女装男子&br()シナリオが薄い&br()主人公が地味&br()デビュー作で活動停止&br()&bold()&bold(){どうしてこうなった}|~| ---- #center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br()&size(20){''このページで紹介しているゲームは18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}} #contents(fromhere) ---- *あらすじ 剣道と料理が趣味で、苦労性な主人公『鏑木琉星』は、冬の日の放課後の帰り道、突然黒塗りの車に押し込められ、「誰もが双子と見間違える程にそっくり」な従姉妹『鏑木琉奈』と3年ぶりに再会する。~ 琉奈は資産家の鏑木本家の跡取り娘で、日本でも有数のお嬢様学校、『白妙女子学園』に通い、その中でも芸能部といわれる女優や歌手を志す美しく才能豊かな生徒を集めた特別クラスの主席。~ 舞台では男役を担当する女子学園の王子様となっていた。~ 琉星は、ある事情により舞台に立つと声が出なくなってしまった琉奈の身代わりを頼まれ、女装し全寮制の女子学園に通うことになってしまう。~ 禁断の園の中、琉星と少女達の間に実っていく秘密と誤解と恋ゴコロの果実。~ ---- *キャラクター紹介 #region(クリックで展開) &size(15){''鏑木琉星''}~ 本作の主人公。そこいらの女性よりも遥かに美しい容姿を持った男子学生。~ とある事情により、従姉妹である琉奈の身代わりをすることになる。~ 内面描写がとても多く、発言してから「あれ?俺間違ったこと言ってないよな?」と自己保身に走る癖がある。 &size(15){''鏑木琉奈''}~ 琉星の従姉妹で、メインヒロイン。ある理由で歌うことができなくなってしまい、琉星に自分の身代わりを頼み込む。~ 表面上は学園の王子様のような立ち振る舞いだが、実際は歳相応の女の子である。~ タイトルをなぞっているのか、林檎が大好き。 &size(15){''花京院琴音''}~ 琉星の許嫁で、良家の娘。やや引っ込み思案なところを除けば、和を重んじるパーフェクトなお嬢様。~ 許嫁といっても琉星とは一度だけしか会ったことがないため、実質他人同士の間柄。~ しかし、女装した琉星の正体にいち早く気づき始める。 &size(15){''麻倉かれん''}~ 学園では猫をかぶってる、かなり危ない臭いのする少女。~ 実際はあるライブの信者((実際にゲーム中でもそういわれている。))であり、気性は結構激しい。~ 彼女のシナリオは非常に癖が強く、賛否(否がかなり多めだが)分かれるものになっている(後述)。 &size(15){''宝生雪乃''}~ のほほ~んとしている天然少女。よく居眠りをしてしまう。~ ピアノの腕前は確かであるが、それ以外の取り柄がほとんどない。一応料理もするが、味付けがなぜか甘味あふれている。~ 七海とは無二の親友である。デザート限定だが、七海と同様すごく食べる。 &size(15){''葉瀬七海''}~ 本作唯一の貧乳キャラ。初見の印象とは裏腹に、かなり人見知りする性格。~ モモンガのたるるを学園に秘密裏に飼っている。~ ちっこい見た目とは想像がつかないほどの大食漢。 #endregion *問題点 -タイトル画面 --タイトルおよびパッケージのCGはキャラの立ち絵を継ぎ接ぎしたもの((ただし、かれんと七海に関してはゲーム中にない立ち絵。七海のはあくまで本編に使われていない差分であるが。))で、明らかな手抜きである。~ 公式HPには各ヒロインの紹介ページに右向きの画像が使われているのに、これらは本編で全くお目見えしない。 -立ち絵の少なさ --バリエーションはあるものの、立ち絵そのものは一種類しかなく、演出に関しては前世代レベルというしかない。 --また、一枚絵の差分もほとんどなく、文字通り紙芝居といえるクオリティ。 -シナリオ(全体) --一部除いて、シナリオはどれもテンプレものばかり。特に山場が少なく、味気ないシナリオが多い。ネタバレという要素が&bold(){ほぼない}。それだけ薄っぺらい。 --また、本作は琉奈・琴音|雪乃・七海|かれん と三分岐するのだが、途中の選択肢はブラフが多く、最後の重要な選択によって個別ルートが確定する。~ 例えば、七海の好感度を上げてたはずが、なぜか最後の選択肢によって雪乃ルートに入ってしまい、混乱する((雪乃のサブイベントを見ていないと、個別ルートでの『雪乃さんは料理が得意だったよね』という発言の理由がわからないため。))ことも。 --エピローグも一枚絵の後に数テキストが表示された後に速攻でEDに入る。打ち切りと言っても仕方ない唐突さである。 -シナリオ(個別) --雪乃、七海ルートは単純に質が悪く、かつ話が中途半端。しかも雪乃の「キスは恥ずかしいからしたくない((妥協して太腿にキスしていたが…。))」という気になる設定も全力で放り投げている。 --琉奈、琴音ルートは上記二名のシナリオよりも良いのだが、何故か&bold(){全く必要のない}別の女装男子が出てくるため、それが全て台無し(後述)にしている。 ---しかも、そのキャラは同ジャンルの名作『&bold(){るいは智を呼ぶ}』のあるキャラのパ○リと指摘されている。 #region(パ○リ疑惑まとめ) -主人公 --『[[処女はお姉さまに恋してる]]』の主人公、宮小路瑞穂の本名と立場(どちらも鏑木で、生粋の名家((一応琉星は分家なので名家ではないが、女装対象である琉菜は完全に名家。)))。 -もう一人の女装男子『智』関連 --『るいは智を呼ぶ』の主人公和久津智と、本作の琉菜、琴音ルートに登場する智という女装男子キャラ。どちらも『女装ストーカー』という肩書きであり、発表当初から物議を醸した。~ それだけでも問題だというのに、こちらの智は個別ルートにおいて、女装をして学園に忍び込み(セキュリティはどうした!?)暴行を働くという凶行をしでかし、&bold(){そのままフェードアウトする}。~ 正に『どうして出した』と言わんばかりの不要キャラである。 -琴音 --こちらは憶測でしかないが、『[[処女はお姉さまに恋してる]]』の十条紫苑に多少似ている節がある。 --『名家』『主人公の正体にいち早く気づく』『容姿』『悲恋シナリオ』『メインヒロイン』といったところである。 #endregion -音声 --お風呂場のイベントにて、ボイスが反響しない。 -女装男子要素 --そもそも女装対象の設定からして、『言葉遣いが男言葉の王子様キャラ』なので、主人公の普段の言動と女装時の性格はほとんど変わらないため、普段との変化に乏しい。 --このジャンルではありがちな『正体がばれて大変なことになる』((琉奈は変装元なのでお互い最初から既知、琴音には早期にばれる、他のキャラは『男でも別に問題ない』という認識のため。かれんに至ってはばれた瞬間にかれんから告白するというよくわからない展開。))というイベントがほとんどない。一応、個別ルートで一悶着あるものもあるが、それらは女装に関する問題&bold(){ではない}。 --また、『役作り』という免罪符がある補正か、主人公が冷静さを欠いて完全に男言葉((一人称が本来の僕→俺になったり、怒鳴りつけるような言い方になったり等。))になったとしても、誰一人不審がらない。 ---一応かれんのシナリオでは、『女装男子』という題材をうまく利用してはいる。 -主人公について --問題点かどうかは一概にいえないが、基本的に性欲に忠実な性格((断っておくが、主人公の性格そのものは悪いわけではない。))なので、『処女はお姉さまに恋してる』の宮小路瑞穂のようなキャラを予想すると裏切られる。 --剣道部、という設定が全く活かされていない。序盤は気分で竹刀を振ったりするが…。 --ボイスがなく、性格も無難なだけでさして個性があるわけでもないので、物語の軸としてはどうにも印象が薄い。序盤の行動((女学院で女装を解いたまま夜中の学園を徘徊するという行為。不審者以外の何者でもあるまい。))にも些か問題がある。 --内向的でネガティブな思考が多く、優柔不断な箇所が多いため、プレイしていてイライラする人も。また、その悩みが&bold(){女装に関することではない}のが問題。 --また、主人公故の弊害か、立ち絵はなくアイコンのみ表示される。これのどこが問題かといえば、琉星の差分アイコンはやけに豊富で、&bold(){ヒロインの差分立ち絵よりも多い}。~ それがアイコンでしか確認できないため、是非立ち絵で見たいというプレイヤーも存在する。また、琉菜と同じでいいのでボイスも欲しかった、という意見も見られる。 *評価点 -出演も兼ねている、榊原ゆい氏の歌うOP曲の『秘密仕掛けのapple』は人気が高い。また、かれんとしての演技もへべれけを始めとして、総じて受けはいい様子。 -百合要素 --主人公がどっからどう見ても女子にしか見えないため、CG上では一応百合百合さは楽しめる。特に琴音とりんご飴を一緒にしゃぶるシーンは必見。 --琉菜との絡みCGもあるため、&bold(){どっちがどっちだよ}と突っ込みながら百合を楽しむこともできなくはない。 -ヒロインは七海を除いて全員豊胸キャラなので、おっぱい星人には結構な需要がある…かもしれない。 *賛否両論点 -かれんシナリオ --他のシナリオに比べれば、それなりにギャグありエンターテインメントありの秀逸なシナリオである。しかし…。~ シナリオの終盤、予想だにしない(というか想像できるわけがない)&bold(){とんでもない超展開}を繰り広げ、プレイヤーとの距離を数馬身突き離した。唯一の良シナリオも、この展開で一気に台無しとなった。~ また、本ルートでは主人公が「&bold(){どうしてこうなった}」((当然、このとんでも超展開への突っ込みではない。))と発言するが、そう言いたのは間違いなく&bold(){プレイヤー}のほうだろう。 -CGのクオリティ --CG自体のレベルは高く、非常に可愛らしい絵柄((なので、パケットに騙された購入者はかなり多い。実際、本作の売上はあのういんどみる復帰の作品である『Hyper→HighSpeed→Genius』を上回っている。))である。VFBが発売されることから、その人気の高さが窺い知れる。 --しかし、一枚CGの線がガクガクになっているものが多く、ちゃんとしてあるCGとの格差が激しい。~ また、&bold(){差分がほとんど無いに等しい}ため、ADVにおける最低限の演出もままならない状態。 *総評 『女装男子』という題材を活かせてないシナリオと、色々残念すぎる個別ルートなど、細かい欠点が積み重なり、凡作以下という評価となった。~ また、メーカーであるALMAは発売前に無期限の休止宣伝(後述)を行ったため、FDなどの期待も絶望視されている。一応VFBは発売されているが。~ 問題点が多く、評価できる点がほぼ絵とOPのみという、クソゲーレベルの作品に思えるが、全体的に見れば『&bold(){やや低水準な凡~駄作}』レベルであり、KOTYでいうところの『&bold(){致命的な欠陥}』が存在しなかったため、選評に上がることもなかった。~ *余談 本作のシナリオライターは、2011年3月11日の東日本大震災の影響を強く受け、本人と家族の安否を最優先としたが、それが結果的にALMAの根本体制に致命的なダメージを被った。~ それによりALMAはデビュー作でありながら、本作で事実上の活動停止となっている。~ そのため未完成かつ中途半端な出来で本作をマスターアップせざるを得なくなったのではないだろうか。~ そう考えれば、上記で挙げた問題点にもいくつか符号するものを感じるだろう(シナリオのクオリティ、EDぶっぱ、CGの不完全さ、ボリューム不足さ)。~ ただし、一応これでもパッチでシナリオの修正はされている。&bold(){一応}。 ----

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