「メタルスラッグ7」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

メタルスラッグ7 - (2013/05/14 (火) 18:58:42) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*メタルスラッグ7 【めたるすらっぐ せぶん】 |ジャンル|2Dアクションシューティング|&amazon(B0019TYKKM)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売・開発元|SNKプレイモア|~| |発売日|2008年7月17日|~| |価格|5,040円(税込)|~| |ポイント|基本的な要素は原点回帰&br女教官のツンデレ&br''あれ? 二人プレイは?''|~| |>|>|CENTER:''[[メタルスラッグシリーズ・関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1043.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -名作アーケードゲーム『メタルスラッグ』シリーズのナンバリングタイトルが携帯機で登場。懲りずに何度も反乱を起こす「デビルリバース・モーデン元帥」率いるモーデン軍を撃退する、というのがシリーズ通しての簡単なストーリーである(一部例外はあるが)。 --シリーズの最初期4作品(1、2、X、3)は非常に人気が高く、現在でも一部の駄菓子屋などで稼働しているほどである。 ---そして4以降のナンバリングで名声を失墜させた事でも有名(3と4の間にSNKが倒産してスタッフが入れ替わった為)。 --本作はACではなく、DSのみである。前作『メタルスラッグ6』の異様な難易度でユーザー離れを引き起こした為、ACでの展開は難しいと考えられたのだろうか。 -なお、リメイク版『XX(ダブルエックス)』がPSPで登場している。 ---- **特徴(シリーズ共通の点も含めて) -シンプルでオーソドックスなジャンプアクション。ACゲームらしく、一度進むと戻れない。 --プレイヤーキャラを操り、初期装備のハンドガンや道中で手に入るパワーアップガン(弾数制限あり)を用いて敵を薙ぎ倒して行く。 --数に制限はあるが、バウンドする軌道を持つ手榴弾を投げることもできる。高い攻撃力や溝への攻撃などシンプルながら使い道は多い。 --生物系の敵に近づくと、ナイフで攻撃する。 ---威力・得点が高くパワーアップガンの節約にもなるが、一撃で倒せない敵に下手に近づけば反撃を食らう事もある。 --どんな攻撃だろうと生身で食らえば''一撃で死ぬ''(ただし生身で食らっても死なない攻撃はある)。 ---後述の乗り物に乗ればある程度耐えてくれる(例外はあるが、本作には登場しない)。 -捕虜を救出するとアイテムが貰える。得点アイテムからパワーアップガンまで様々。 --ステージをクリアした時に助けた捕虜の人数に相当した得点が入る。 --ただし、''死ぬとそれまでの捕虜救助数が0になる''。 -本作のタイトルにもなっている「メタルスラッグ」を始めとする、スラッグ(乗り物)が登場する。 --種類は豊富で、戦車や飛行機などといったオーソドックスな物から、カニ歩きする二足歩行メカまで((ここで挙げたものは全て本作に登場するが、他のシリーズ作品には「ラクダ」や「ダチョウ」、「3のラスボス」などといった珍妙なものが登場する。))。 --これに乗ると、攻撃が全方位に撃てるバルカン砲になり、手榴弾の代わりに主砲をぶっ放つことができる。また、一部の攻撃が効かなくなる。 --ただし機動力は下がるため、敵の攻撃を受けやすくなる。 -『1』は(比較的)真っ当なミリタリー作品だったが、2以降の作品はかなりB級SFっぽくなった。 --具体例を挙げるならば、パワーアップガンとして登場する''レーザーガン''や、どう見ても火星出身の敵キャラクター''マーズピープル''など。ボスキャラクターなども''トンデモ兵器''が多い。 -ある種の執念を感じるほどに描きこまれた緻密なドット絵。 --主人公からあらゆる敵・兵器に至るまで、普通に死んだり''溶けたり食われたり爆発したり''する。それらが''非常に滑らかな動き''をするのがポイント。 --故にシリーズ間での使いまわしや同じ動きをする敵も割と多い。 -台詞と言う台詞が一切出ず、登場人物の動きだけでストーリーが展開される。 --大筋はシンプル。ただし説明書などでの説明は異様に濃い。 -プレイヤーキャラクターは攻撃のリーチ、その他細かい点が色々異なる。 --『5』以前の作品では特に目立った性能差がなかったが、『6』で明確に分けられ本作に引き継がれている。 ---尤も、キャラ間のバランスは微妙。詳しくは後述。 -『6』同様に同時に二つまでパワーアップガンを保持でき、初期装備含めて最大3つのうちから好きな武器をいつでも切り替えて使える。 --いらない武器は投げ捨てることができ、再取得も可能。画面外に投げたら流石にお終いだが。 -家庭用移植版でのみ登場する、「コンバットスクール」。本作にはやり込み要素として登場する。 --ここには''女性教官''が登場する。用意されたミッションをこなしていくと階級が上がり、それに合わせて教官の好感度が上がっていくという軽い''ギャルゲー''になっている。 --同じ名前のシステムは『6』でも登場したが、別物。 ---- **評価点 -それまでのシリーズに比べ、かなりボリュームが多い。 --ステージは7つ。ナンバリング作品最多である。途中ステージからのプレイも可能。 --コンバットスクール搭載。 ---初期のコンバットスクールは単調な内容が多いのに対し、本作はかなりバリエーションに富んでいる。普通にステージをクリアする物もあれば、特殊なミニゲームまで。 ---最も、難易度がアレな物や作業っぽいのも多いが。 --『6』より続投の「ビギナーモード」。 ---敵の耐久力低下、スラッグの耐久力が高い、コンティニュー可能回数が9、''初期装備がヘビーマシンガン''などの恩恵が得られる。 --さらにシリーズで初めて「ハードモード」が登場した。 ---一応、他のシリーズ作品でも難易度の概念は存在した((当時のAC作品には「レベル」の概念があり、1~8まで変えることが出来る。店員に頼む必要はあるが。))が、本作の「ハード」は''非常に分かりやすく難易度が上がっており''、最終ステージから始めてもエンディングが見れない程の強烈なモードになっている。 --捕虜は全部で100人存在し、助けた捕虜は記録される。 ---''ステージ途中で死ぬと助けた事にならないが''。 -DS音源でありながら、音楽は非常に良質。 --特に、歴代ラスボス曲「Final Attack」のアレンジは非常に良く出来ている。 -『5』、『6』でハブられた敵方のレギュラー中ボス「アレン・オニール」が再び登場し、しかもステージボスに昇格した(一応、4でもステージボスとして登場したことはあるが、本作ほど直接的な形ではない)。 --&b(){主人公が搭乗する二足歩行スラッグ「スラグギガント」で相手の操縦する二足歩行メカに対抗する}という展開は熱い。((最も、従来のシリーズでは生身で戦う事がほとんどだった為、古参プレイヤーは肩すかしを食らうかもしれない。)) --コンバットスクールのあるミッションでは&b(){これをハンドガンとグレネードだけで倒す}ことになり、驚愕したプレイヤーも多いのではないだろうか。 ---- **賛否両論点 -『3』や『6』など、敵が異星人だのクリーチャーだので占められていた作品も多い((人間ではないせいか全体的に耐久力も高く、難易度上昇の一端を担っている。))が、本作では一貫して人間対人間の戦いであり、ミリタリー色が(ちょっとだけ)復活した。 --最も、その敵対する人間が小型二足歩行メカを配置したり、ジェットパックで飛行してレーザーを撃ってきたりなど、相変わらずのトンデモぶりを披露してくるが。 -一部コンバットスクールの難易度が異常。 --単純に規定時間内クリアが厳しいものから、かなり特殊なルールで生き延びると言うゲームまであるが、いずれにせよ総合的な難易度はかなり高い。 ---かと思ったら、(恐らく製作者が考慮していなかった)裏技であっさり条件を満たしたり、あるミニゲームは''一回ジャンプするだけでおk''というかなり薄い内容だったりする。 -キャラクターの性能バランスが悪い。 --人気の高い初期シリーズはキャラ間の性能差が無いため自分の好きなキャラで遊ぶことが出来るのだが、本作はそうもいかない。 --「ターマ」の性能は、搭乗したスラッグの性能が飛躍的に高まる、と言うもの。 ---逆に言えば通常時での恩恵は一切無く、他のキャラより遥かにキツイ戦いを強いられる。スラッグでの戦闘が強いられるステージ6ボスは一番楽になるが…。 --「クラーク」は特技「スーパーアルゼンチンバックブリーカー」によって敵兵士を連続で倒していくと、1000~16000点も入るというもの。一発弾を当てて100点というこのゲームで他のキャラがランキングに載ることはまずない。 --「マルコ」は初期装備であるハンドガン(ビギナーモードだとヘビーマシンガン)の威力が2倍なのだが・・・詳細は後述。 -難易度の「ビギナー」「ハード」が極端。 --イージーモードは大幅に難易度が下がりサクサク遊べるのだが、いくらなんでも''簡単過ぎ''。 ---マルコでプレイすると、恐ろしいほどに敵兵器があっさり潰れていく。 ---あるパワーアップガンを使えば、4面ボスが登場から2秒で倒せてしまう。 --逆に、ハードモードは敵の耐久力が異様に上がっており、敵も相当な弾幕をばら撒いてくる。パワーアップガンはすぐに球切れを起こし、ハンドガンでの戦いを余儀なくされる事も多い。 ---要するに、マルコ一択。 --「ノーマル」のバランスは非常に良く、どのキャラでも気兼ねなくプレイできる。 -ボスキャラクターは多関節でグネグネ動くものが多いが、ドット絵が魅力的なメタスラシリーズとしてみると不自然。 --ACのメタスラシリーズは「画像を(そのまま)回転させる」という表現をする事がほとんど無い為、違和感を感じる古参プレイヤーは多い。 --しかしその分動きは派手である。 -効果音がネオジオ時代の物に戻った。 --『6』で突然敵の悲鳴や捕虜の声、武器取得アナウンスなどが変更されたことに不満を漏らしたプレイヤーも多く、戻ったことを喜んだ人もいる。 --リメイク『XX』では『6』と同じものに戻された。 -『3』以降に登場していた、ステージ中のルート分岐が無くなり一本道になった。 --元々、メタスラにおけるルート分岐は調整不足のせいかそこまでプレイに幅を持たせる物ではなく、大方「楽なルート」と「スコア稼ぎルート」が一致してしまっていた。従って本作のものは相対的に見ればそこまで酷い物ではないが・・・ --『XX』では分岐が作られたが、その内容はもろに前述の問題(調整不足のせいかそこまでプレイに幅が出ない)が現れており、正直言って微妙。 ---- **問題点 -コンバットスクールのデータは1つしか作れない上、一度階級を上げてしまうともう戻せない。揚句に単体での消去機能は無く、''ランキング・捕虜救出状況含めたすべてのデータも一緒に消さないといけない。'' --本作の教官「シンシア」は階級により「上司と部下」から「友達関係」「''ツンデレ''」「''デレデレ''」と変わっていくため、「ツンデレ状態でのデータを残しておきたい」という声もある。 --ゲーム的に言っても、歴代最狂の難易度を誇るコンバットスクールのデータを消すのは流石に惜しい。 -タイトルにもなっている「メタスラ」がステージ1だけでしか登場しない。 --他のシリーズ作品では必ず2~3ステージほど登場する。ある種の主役とも言えるのにこの扱い・・・ --『XX』ではスラッグの内容が変更され出番が増えている。 -コンバットスクールのミッションの水増し感が強い。 --同じステージを「パワーアップガン有り/無しで」「評価は死亡回数に応じて/クリアタイムに応じて/捕虜救助数で/アイテム獲得数で」と何度も回らされる。当然記録は別々、しかも最高評価を得る為の水準が何かと鬼畜。 -ストーリーや設定などのボリュームは歴代メタスラでも最小規模で、ゲームの舞台も''たった一つの島をぐるりと一周する''というものであり、かなり小じんまりした印象を受ける。 --一応、『1』の舞台も一つの島なのだが、こちらは「モーデンたちに既に世界を支配され、切り札のメタルスラッグも奪われてしまい取り返しに本拠地の島へ二人で突撃」という重厚な内容だったのに対して、本作は「ゴミの島にモーデンの姿を見つけ、何か企んでいるのではと思い突撃」というあっさりしたもの。 --尤も島の中身は坑道や謎の古代遺跡や雪原などを背景に見ることができ、本当に一つの島なのかと疑うレベルである。 --『2』以降敵として登場(『6』では味方になる)したマーズピープルはゲームの道中には登場しない。『XX』では登場し攻撃を仕掛けてくる。 -ストーリーが分かりにくい。 --ゲーム序盤で、突如SF的な装備に包まれた兵士が敵側の援軍として登場するのだが、正体は明示されないまま終わる。 ---SNKプレイモアに有志が問い合わせたところ「未来のモーデン軍」という回答が来たとのこと。 ---余談だが、この兵士たちが現れる装置、『スターゲイト』そのままである。『2』で『インデペンデンスデイ』のパロディをしていたりするので、メタスラシリーズにはいつものことだが。 -画面が全体的に縮小され、ドット絵が潰れて変になっている。ゲーム性を失わずにDSに画面サイズを合わせる為、グラフィックが犠牲になってしまった。 --その潰れ方がアレなせいで、一部キャラのモーションが''怖い''。 --エンディングなど、一部シーンでは潰れていない。 -2人プレイができない。 --AC版メタスラは一貫して二人プレイができ、協力してクリアを目指す…というのはメタスラにおける醍醐味の一つだった。 --しかし本作では通信プレイの概念は一切無し。一部ファンの失望を買った。 ---- **総評  「ACゲームならば難しくしたいが、『4』~『6』のような難易度では敬遠される」というジレンマを完全に振り切ってコンシューマーオンリーでの発売となった事が結果的に良い方向へ運び、『3』以降久々に完成度の高い良作となった。総じて初期のメタスラと共通する部分が多く、そういう意味で原点回帰したゲームとも言えよう。~
*メタルスラッグ7 【めたるすらっぐ せぶん】 |ジャンル|2Dアクションシューティング|&amazon(B0019TYKKM)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売・開発元|SNKプレイモア|~| |発売日|2008年7月17日|~| |価格|5,040円(税込)|~| |ポイント|基本的な要素は原点回帰&br女教官のツンデレ&br''あれ? 二人プレイは?''|~| |>|>|CENTER:''[[メタルスラッグシリーズ・関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1043.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -名作アーケードゲーム『メタルスラッグ』シリーズのナンバリングタイトルが携帯機で登場。懲りずに何度も反乱を起こす「デビルリバース・モーデン元帥」率いるモーデン軍を撃退する、というのがシリーズ通しての簡単なストーリーである(一部例外はあるが)。 --シリーズの最初期4作品(1、2、X、3)は非常に人気が高く、現在でも一部の駄菓子屋などで稼働しているほどである。 ---そして4以降のナンバリングで名声を失墜させた事でも有名(3と4の間にSNKが倒産してスタッフが入れ替わった為)。 --本作はACではなく、DSのみである。前作『メタルスラッグ6』の異様な難易度でユーザー離れを引き起こした為、ACでの展開は難しいと考えられたのだろうか。 -なお、リメイク版『XX(ダブルエックス)』がPSPで登場している。 ---- **特徴(シリーズ共通の点も含めて) -シンプルでオーソドックスなジャンプアクション。ACゲームらしく、一度進むと戻れない。 --プレイヤーキャラを操り、初期装備のハンドガンや道中で手に入るパワーアップガン(弾数制限あり)を用いて敵を薙ぎ倒して行く。 --数に制限はあるが、バウンドする軌道を持つ手榴弾を投げることもできる。高い攻撃力や溝への攻撃などシンプルながら使い道は多い。 --生物系の敵に近づくと、ナイフで攻撃する。 ---威力・得点が高くパワーアップガンの節約にもなるが、一撃で倒せない敵に下手に近づけば反撃を食らう事もある。 --どんな攻撃だろうと生身で食らえば''一撃で死ぬ''(ただし生身で食らっても死なない攻撃はある)。 ---後述の乗り物に乗ればある程度耐えてくれる(例外はあるが、本作には登場しない)。 -捕虜を救出するとアイテムが貰える。得点アイテムからパワーアップガンまで様々。 --ステージをクリアした時に助けた捕虜の人数に相当した得点が入る。 --ただし、''死ぬとそれまでの捕虜救助数が0になる''。 -本作のタイトルにもなっている「メタルスラッグ」を始めとする、スラッグ(乗り物)が登場する。 --種類は豊富で、戦車や飛行機などといったオーソドックスな物から、カニ歩きする二足歩行メカまで((ここで挙げたものは全て本作に登場するが、他のシリーズ作品には「ラクダ」や「ダチョウ」、「3のラスボス」などといった珍妙なものが登場する。))。 --これに乗ると、攻撃が全方位に撃てるバルカン砲になり、手榴弾の代わりに主砲をぶっ放つことができる。また、一部の攻撃が効かなくなる。 --ただし機動力は下がるため、敵の攻撃を受けやすくなる。 -『1』は(比較的)真っ当なミリタリー作品だったが、2以降の作品はかなりB級SFっぽくなった。 --具体例を挙げるならば、パワーアップガンとして登場する''レーザーガン''や、どう見ても火星出身の敵キャラクター''マーズピープル''など。ボスキャラクターなども''トンデモ兵器''が多い。 -ある種の執念を感じるほどに描きこまれた緻密なドット絵。 --主人公からあらゆる敵・兵器に至るまで、普通に死んだり''溶けたり食われたり爆発したり''する。それらが''非常に滑らかな動き''をするのがポイント。 --故にシリーズ間での使いまわしや同じ動きをする敵も割と多い。 -台詞と言う台詞が一切出ず、登場人物の動きだけでストーリーが展開される。 --大筋はシンプル。ただし説明書などでの説明は異様に濃い。 -プレイヤーキャラクターは攻撃のリーチ、その他細かい点が色々異なる。 --『5』以前の作品では特に目立った性能差がなかったが、『6』で明確に分けられ本作に引き継がれている。 ---尤も、キャラ間のバランスは微妙。詳しくは後述。 -『6』同様に同時に二つまでパワーアップガンを保持でき、初期装備含めて最大3つのうちから好きな武器をいつでも切り替えて使える。 --いらない武器は投げ捨てることができ、再取得も可能。画面外に投げたら流石にお終いだが。 -家庭用移植版でのみ登場する、「コンバットスクール」。本作にはやり込み要素として登場する。 --ここには''女性教官''が登場する。用意されたミッションをこなしていくと階級が上がり、それに合わせて教官の好感度が上がっていくという軽い''ギャルゲー''になっている。 --同じ名前のシステムは『6』でも登場したが、別物。 ---- **評価点 -それまでのシリーズに比べ、かなりボリュームが多い。 --ステージは7つ。ナンバリング作品最多である。途中ステージからのプレイも可能。 --コンバットスクール搭載。 ---初期のコンバットスクールは単調な内容が多いのに対し、本作はかなりバリエーションに富んでいる。普通にステージをクリアする物もあれば、特殊なミニゲームまで。 ---最も、難易度がアレな物や作業っぽいのも多いが。 --『6』より続投の「ビギナーモード」。 ---敵の耐久力低下、スラッグの耐久力が高い、コンティニュー可能回数が9、''初期装備がヘビーマシンガン''などの恩恵が得られる。 --さらにシリーズで初めて「ハードモード」が登場した。 ---一応、他のシリーズ作品でも難易度の概念は存在した((当時のAC作品には「レベル」の概念があり、1~8まで変えることが出来る。店員に頼む必要はあるが。))が、本作の「ハード」は''非常に分かりやすく難易度が上がっており''、最終ステージから始めてもエンディングが見れない程の強烈なモードになっている。 --捕虜は全部で100人存在し、助けた捕虜は記録される。 ---''ステージ途中で死ぬと助けた事にならないが''。 -DS音源でありながら、音楽は非常に良質。 --特に、歴代ラスボス曲「Final Attack」のアレンジは非常に良く出来ている。 -『5』、『6』でハブられた敵方のレギュラー中ボス「アレン・オニール」が再び登場し、しかもステージボスに昇格した(一応、4でもステージボスとして登場したことはあるが、本作ほど直接的な形ではない)。 --&b(){主人公が搭乗する二足歩行スラッグ「スラグギガント」で相手の操縦する二足歩行メカに対抗する}という展開は熱い。((最も、従来のシリーズでは生身で戦う事がほとんどだった為、古参プレイヤーは肩すかしを食らうかもしれない。)) --コンバットスクールのあるミッションでは&b(){これをハンドガンとグレネードだけで倒す}ことになり、驚愕したプレイヤーも多いのではないだろうか。 ---- **賛否両論点 -『3』や『6』など、敵が異星人だのクリーチャーだので占められていた作品も多い((人間ではないせいか全体的に耐久力も高く、難易度上昇の一端を担っている。))が、本作では一貫して人間対人間の戦いであり、ミリタリー色が(ちょっとだけ)復活した。 --最も、その敵対する人間が小型二足歩行メカを配置したり、ジェットパックで飛行してレーザーを撃ってきたりなど、相変わらずのトンデモぶりを披露してくるが。 -一部コンバットスクールの難易度が異常。 --単純に規定時間内クリアが厳しいものから、かなり特殊なルールで生き延びると言うゲームまであるが、いずれにせよ総合的な難易度はかなり高い。 ---かと思ったら、(恐らく製作者が考慮していなかった)裏技であっさり条件を満たしたり、あるミニゲームは''一回ジャンプするだけでおk''というかなり薄い内容だったりする。 -キャラクターの性能バランスが悪い。 --人気の高い初期シリーズはキャラ間の性能差が無いため自分の好きなキャラで遊ぶことが出来るのだが、本作はそうもいかない。 --「ターマ」の性能は、搭乗したスラッグの性能が飛躍的に高まる、と言うもの。 ---逆に言えば通常時での恩恵は一切無く、他のキャラより遥かにキツイ戦いを強いられる。スラッグでの戦闘が強いられるステージ6ボスは一番楽になるが・・・ --「クラーク」は特技「スーパーアルゼンチンバックブリーカー」によって敵兵士を連続で倒していくと、1000~16000点も入るというもの。一発弾を当てて100点というこのゲームで他のキャラがランキングに載ることはまずない。 --「マルコ」は初期装備であるハンドガン(ビギナーモードだとヘビーマシンガン)の威力が2倍なのだが・・・詳細は後述。 -難易度の「ビギナー」「ハード」が極端。 --イージーモードは大幅に難易度が下がりサクサク遊べるのだが、いくらなんでも''簡単過ぎ''。 ---マルコでプレイすると、恐ろしいほどに敵兵器があっさり潰れていく。 ---あるパワーアップガンを使えば、4面ボスが登場から2秒で倒せてしまう。 --逆に、ハードモードは敵の耐久力が異様に上がっており、敵も相当な弾幕をばら撒いてくる。パワーアップガンはすぐに球切れを起こし、ハンドガンでの戦いを余儀なくされる事も多い。 ---要するに、マルコ一択。 --「ノーマル」のバランスは非常に良く、どのキャラでも気兼ねなくプレイできる。 -ボスキャラクターは多関節でグネグネ動くものが多いが、ドット絵が魅力的なメタスラシリーズとしてみると不自然。 --ACのメタスラシリーズは「画像を(そのまま)回転させる」という表現をする事がほとんど無い為、違和感を感じる古参プレイヤーは多い。 --しかしその分動きは派手である。 -効果音がネオジオ時代の物に戻った。 --『6』で突然敵の悲鳴や捕虜の声、武器取得アナウンスなどが変更されたことに不満を漏らしたプレイヤーも多く、戻ったことを喜んだ人もいる。 --リメイク『XX』では『6』と同じものに戻された。 -『3』以降に登場していた、ステージ中のルート分岐が無くなり一本道になった。 --元々、メタスラにおけるルート分岐は調整不足のせいかそこまでプレイに幅を持たせる物ではなく、大方「楽なルート」と「スコア稼ぎルート」が一致してしまっていた。従って本作のものは相対的に見ればそこまで酷い物ではない。 ---『XX』では分岐が追加されたものの同様の問題が発生しており、正直言って微妙。 ---- **問題点 -コンバットスクールのデータは1つしか作れない上、一度階級を上げてしまうともう戻せない。揚句に単体での消去機能は無く、''ランキング・捕虜救出状況含めたすべてのデータも一緒に消さないといけない。'' --本作の教官「シンシア」は階級により「上司と部下」から「友達関係」「''ツンデレ''」「''デレデレ''」と変わっていくため、「ツンデレ状態でのデータを残しておきたい」という声もある。 --ゲーム的に言っても、歴代最狂の難易度を誇るコンバットスクールのデータを消すのは流石に惜しい。 -コンバットスクールのミッションの水増し感が強い。 --同じステージを「パワーアップガン有り/無しで」「評価は死亡回数に応じて/クリアタイムに応じて/捕虜救助数で/アイテム獲得数で」と何度も回らされる。当然記録は別々、しかも最高評価を得る為の水準が何かと鬼畜。 -タイトルにもなっている「メタスラ」がステージ1だけでしか登場しない。 --他のシリーズ作品では必ず2~3ステージほど登場する。ある種の主役とも言えるのにこの扱い・・・ --『XX』ではスラッグの内容が変更され出番が増えている。 -ストーリーや設定などのボリュームは歴代メタスラでも最小規模で、ゲームの舞台も''たった一つの島をぐるりと一周する''というものであり、かなり小じんまりした印象を受ける。 --一応、『1』の舞台も一つの島なのだが、こちらは「モーデンたちに既に世界を支配され、切り札のメタルスラッグも奪われてしまい取り返しに本拠地の島へ二人で突撃」という重厚な内容だったのに対して、本作は「ゴミの島にモーデンの姿を見つけ、何か企んでいるのではと思い突撃」というあっさりしたもの。 --尤も島の中身は坑道や謎の古代遺跡や雪原などを背景に見ることができ、本当に一つの島なのかと疑うレベルである。 -ストーリーが分かりにくい。 --ゲーム序盤で、突如SF的な装備に包まれた兵士が敵側の援軍として登場するのだが、正体は明示されないまま終わる。((この兵士たちが現れる装置、『スターゲイト』そのままである。こういうパロディはメタスラにはよくある話(例えば『2』で『インデペンデンスデイ』のパロディがある)。)) ---SNKプレイモアに有志が問い合わせたところ「未来のモーデン軍」という回答が来たとのこと。演出的にも納得はいく。 -画面が全体的に縮小され、ドット絵が潰れて変になっている。ゲーム性を失わずにDSに画面サイズを合わせる為、グラフィックが犠牲になってしまった。 --その潰れ方がアレなせいで、一部キャラのモーションが''怖い''。 --エンディングなど、一部シーンでは潰れていない。 -2人プレイができない。 --AC版メタスラは一貫して二人プレイができ、協力してクリアを目指す…というのはメタスラにおける醍醐味の一つだった。 --しかし本作では通信プレイの概念は一切無し。一部ファンの失望を買った。 ---- **総評  「ACゲームならば難しくしたいが、『4』~『6』のような難易度では敬遠される」というジレンマを完全に振り切ってコンシューマーオンリーでの発売となった事が結果的に良い方向へ運び、『3』以降久々に完成度の高い良作となった。総じて初期のメタスラと共通する部分が多く、そういう意味で原点回帰したゲームとも言えよう。~

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: