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*アーマード・コアV 【あーまーどこあ ふぁいぶ】 |ジャンル|メカカスタマイズアクション|CENTER:&amazon(B005UKPD7A)&br()&amazon(B004M5ISMG)| |対応機種|プレイステーション3&br()Xbox360|~| |メディア|【PS3】BD-ROM&br()【360】DVD-ROM|~| |発売・開発元|フロム・ソフトウェア|~| |発売日|2012年1月26日|~| |定価|7,800円(税込)|~| |プレイ人数|1人(オンライン時最大10人)|~| |周辺機器|ヘッドセット対応|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |分類|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|~| |ポイント|水増しパーツ数と成立していないアセンブル&br()薄っぺらいオフライン&br()説明不足のストーリー&br()欠陥だらけのルール&br()動作がとても不安定|~| |>|>|CENTER:BGCOLOR(#fed):''[[アーマード・コア シリーズ 作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/307.html]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 シリーズ最長の3年という開発期間を経て発売された今作。2010年初頭におおまかな情報が公開されたが、それがほぼ''なかったこと''にされ、キャッチコピーも''「全てを焼き尽くす暴力」''から''「ここは、名も無き傭兵達の戦場」''に変更。シリーズ初の''マルチプレイ主体''のアーマード・コアという位置づけとなった。&br() シリーズとしては異例の宣伝活動をフロム・ソフトウェアが行い、ネットで多くの実機映像を配信。リアルなガレージ画面、システムの刷新など、注目を集めた。奇しくも同社の『[[DARK SOULS>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1755.html]]』の発売が同時期であった事もあり、発売前はシリーズ史上かつてない盛り上がりを見せたが…… ---- **従来シリーズとの差異 従来作品と違って、チームプレイによる役割分担を意識したバランスになっており、一長一短の装いを醸し出している。同様にシステム面においてもプレイヤー間での得意不得意が出るように従来システムを更に煮詰めた(敷居を上げた)ようなものになっている。 ***チーム制 -初回起動時に空いているチームまたは自らチームを作って入隊をする必要がある。 -入隊後はゲームを起動すると自動的にチームメンバーと交流可能な状態になる(要オンライン状態)。 -チームは1~20人まで入隊可能。 -チーム内で機体の閲覧やパーツの交換などが可能。テキストチャットやボイスチャットでの交流も出来る。 -チームにはレベルと評価の概念があり、多くのミッションに出てチームポイント獲得できればレベルが上昇。パーツショップのラインナップが増える。評価は領地を獲得することで上がり、挑戦できる領地の幅が広がる。 &br() ***領地戦 -今作のメインコンテンツであるチーム同士での領地の取り合い「領地戦」は、前作までのように短時間でのいちルールではなく、長期間の、いわば開発側がサービスを提供していく限り続く長期ルールである。 -メインメニューに表示されている世界地図のようなものには、今現在最も多くの領地を獲得しているチームの名前とエンブレム、自チームが今所有している領地の場所と数が表示されており、今どこの領地が激戦地なのかもわかるようになっている。 #region(ルール) ''領地そのものの仕様'' -領地には地形、耐久値、防衛設備、階級の4つの要素がある。 -地形はメインメニューに表示されている場所に沿ったものになっており、いちマップにおける領地の地形は全て同じである。 -耐久値は領地の所有チームが所有権限を維持できるまでの値のようなもので、これが他チームによる攻撃で0になった状態で一定時間経つと、所有者の手を離れ、完全に中立状態となる。 -防衛設備は文字通り領地に設置された防衛兵器のことで、ロケットやミサイルなどといったものがあり、その領地を所有しているチームは自由に設置が可能。 -階級は領地に割り当てられたグレードのようなもので、下級、中級、上級の3段階ある。チーム評価によって挑める階級に制限があり、上級になるにつれて防衛設備がより強力なものが設置できるようになっている。 &br() ''領地ミッションと決戦ミッション'' -領地ミッションは、侵攻側が敵領地へ攻め込んで領地の耐久値を減らすのが目的。 逆に防衛側はそれを阻止するのが目的。 -決戦ミッションは、侵攻側は大量のチームポイントを掛けて領地へと攻め込み、勝てばその領地を獲得。防衛側は負ければ領地を取られてしまうが、勝てばその領地の耐久値が回復するというもの。 -どちらも対人戦として参加出来るが、領地ミッションの防衛側に限っては対人でなくても、あらかじめ設置しておいた防衛装置が相手をする。 -流れとしては、{「領地ミッションに参加 → チームポイントを溜める → 決戦ミッションに参加 → 勝利して領地獲得」}という感じである。 #endregion &br() ***傭兵システム -領地戦導入にあたり、戦闘メンバーの数人を他チームの人を傭兵として加えることが出来る。 -戦闘に出せる傭兵は最大3人。傭兵は他メンバーとやりとりすることは出来ず、完全に一匹狼な立ち位置となる。 -戦闘の結果によって傭兵の評価も上下し、それに応じて報酬も上がる。獲得した報酬額によって傭兵ランキングも上がるようになっている。 &br() ***3種類の属性 -従来の2種類だった攻撃属性が、「KE」「CE」「TE」((KEはKinetic Energyで運動エネルギー。CEはChemical Energyで化学エネルギー。TEはThermal Energyで熱エネルギーの略。))の3種類になった。 -武器及びフレームパーツの装甲もこの3種類に対応した形となっている。 -今作はこの3つの属性に対する装甲値の高い低いの特長が極端であり、例えばAというパーツは対KE防御が2000なのに対し、対CE防御は1500、対TE防御は500といった感じで各パーツに弱点属性というべきものが備わるようになった。その為、装甲を固めた重量機であっても弱点を突かれればものの数秒で撃破されてしまう事も少なくない。 &br() ***スキャンモードとリコンによる索敵 -今作には''レーダーが存在しない''。その為、敵の確認は目視かスキャンモードに頼らなければならない。 -スキャンモードはボタン1つで瞬時に切り替わり、攻撃などに制限が掛かる代わりに敵の武装や装甲値などが確認出来るようになる。 -スキャンモード時に敵をスポットすることも可能。更にリコンと併用すれば障害物越しでも姿を確認できるなど、今作ならではの索敵が楽しめる要素の1つ。 &br() ***武器育成と流通システム -ミッションクリア時、装備していた武器の性能が変化するようになった。変化傾向は武器購入時にある程度決めることが出来る。 -購入時に威力型や連射型、命中型と選べることが出来、それぞれに特化するものも用意され、最高6つのタイプを選択できる。 -変化した武器を売却するとオンライン上でショップに流通し、オンラインで他プレイヤーが購入可能となる。 &br() ***オーバードウェポン -ACの常識から逸脱した規格外の武器で、当たれば一撃必殺の絶大な破壊力を発揮するが、使用中は熱によって継続的にダメージを受ける上、使用可能な時間・回数にも制限がある等、運用が難しい。 -使用時はACのCPUがオーバードウェポンによってハッキングされ、エラーが発生するという演出と共に展開される。 -派手なエフェクトとギミックを備え、非稼動時のビジュアルからしてインパクトは抜群。そして本当に一撃必殺。 &br() ***ガレージ及びエンブレムカスタマイズの強化と機体鑑賞機能 -今作でエンブレムの表現幅が格段に上がったうえ、ガレージをも様々なシチュエーションに変更する事が可能に。 -従来と違って128枚のレイヤーでエンブレムが作製可能。グラデーションパーツも追加されたため、表現力はまさにプレイヤー次第。 -ガレージは船上、地下、野ざらしといった具合の景色が用意されており、それぞれに機体の見え方が違う。 -組み上げた機体を鑑賞することも出来るうえ、自機の動作テストも可能。武器の構え動作や、歩行動作、ブーストなど、色々な動きを鑑賞することができる。 &br() ***機体挙動の変更と新機構ブーストドライブ -『4』『fA』に比べると機体速度が抑えられており、更にブーストのみでの上昇がほぼ不可能になった。上空へ飛び上がるには「ブーストドライブ」と呼ばれる壁蹴りを多用する必要がある。 -ブーストドライブは横方向にも発生する為、障害物を使ったトリッキーな動きをする事が可能。 -名称は違えど従来のオーバードブーストやクイックブーストのような動きができるブーストも存在しており、機体の動きのバリエーションは増加している。 &br() ***オペレーターの参加 -戦場で実際に戦闘を行う4人(相手側も加えると8人)に加えて、指示やスポットを行なうオペレーターの参加が可能になった。 -オペレーターは味方の位置や機体情報を瞬時に解析出来、広範囲のリコンも使用可能。 -味方のリコンも共有出来、リコンが捉えた敵を解析することも出来る。&br() -スポットも可能で、情報共有という面では非常に強力な存在。&br() -刻々と変化する戦況を伝える技量を問われる、非常に難しい役割でもある。 ---- **評価点 ***多彩なガレージ機能 - 機体を眺められる機能はシリーズでは珍しくないが、ガレージ毎に違う明暗とそれに応じて機体の見え方の変化。非常に細かく描かれており、その場の空気が伝わってくるほど。 - 動作テストで歩行やブーストダッシュ、構え武器のシールド展開((本作の2脚は構え武器を構えると脚部に装備されたシールドが展開し、防御力が上昇する。重量機に至っては構えている最中は下手なタンク型より頑丈になることも。))及びアンカー撃ち込み((本作の4脚は構え武器を構えると安定性が上昇する。ただし従来作と異なり移動不可。))といった動作を鑑賞できる。OWの起動テストは出来ないが、シリーズではあまり見ることが出来なかった細かな動作を確認できるのはうれしい。 - DLCによる追加ガレージはユーモア溢れる内容のものもあり、昨今批判されやすいDLCとして比較的まともな内容。 ***デカール、エンブレム機能 - 前作では白枠や色のパターンが固定、レイヤー数も僅かで、見た目的に非常に制限されたものだったが、今回は最近のクリエイト系ゲームにあるような普通に絵が描けるレベルにまでなった。 - 既に用意されているパーツの組み合わせにより図形を作る方式の為、自由に描けるというのは言い過ぎかもしれないが、レイヤーの数が128と非常に多く、余程拘り過ぎなければ描画に不自由する事はない。一部のプレイヤーからは''「描画ソフトにアクションゲームがくっついてきた」''と揶揄されることも。 - グラデーションや文字など、前作には無かったパーツが加わったおかげで表現の幅が拡大。やろうと思えばキャラクターなどの凝ったエンブレムなども描ける。オンラインでは全国の職人の手でエンブレムが制作・配布され、萌えキャラのイラストに身を包んだ「痛AC」が増殖した。 ***声による戦闘演出 - 『LR』以来久しぶりにCPU音声が復活。今回は音声の種類が頭部パーツに左右されず、オプションで4種類の音声の中から好きなもの選択出来、残りAPや武器の残弾数などを報せたりと、これまでのシリーズのCPU音声には無かった有用な情報を喋ってくれる。 - オーバードウェポン起動時には声にノイズが走り「ただちに使用を停止してください」というアナウンスが入るなど、臨場感も抜群。 - ストーリーミッションなどで登場人物が喋っているときなどはCPUの音声は抑えられ(聞こえない)たりと配慮がなされており、五月蝿く感じない。 ***機体の挙動 - 壁蹴りやブーストによる変則機動や、ハンガー武器の切り替えなどの独自のアクションは独特の爽快感があり、評価が高い。 - 操作に習熟するまでにある程度の慣れが必要ではあるものの、自由度の高い動きが可能。 ***別サーバーで運用されるフリー対戦 -今作でもあるフリー対戦のサーバーは、フロム・ソフトウェア持ちではないため、フロム側でメンテナンスがあっても問題無くプレイできる。 -アセンブルが戦闘開始直前にあり、即座にアセンを変更することが出来るようになって便利。 ---- **全体を通しての問題点 ***アセンブル、パーツ関連 - ほぼ全てのパーツに「第一世代」「第二世代」という上下位互換の性能を持ったパーツがあるため、性能という面で選ぶと、第一世代は基本的には選択肢に入らない(一部有用なパーツは存在する)。だが総パーツ数の約半分が第一世代である。 - パーツデザインも二つの世代との違いがハッキリしていないものが大半で、第一世代のものに装甲板1,2枚足したものを第二世代という位置づけにし、別パーツとして扱っているため、外見という意味でも選択肢に入らない。 - 同じように、全体から見てもいちデザインを突き詰めただけのような、バリエーションの少ないデザインも問題視されており、曲線的な中量二脚や角ばった重量二脚などは存在しない。 - 各属性に対する防御値は脚部パーツによる影響が極めて大きく、要は脚部を選んだだけで弱点が固定化されてしまっているという事になる。 - また、各脚部タイプによって得意不得意の防御値が固定されているため、新要素のスキャンモードを使わずとも弱点が把握できてしまう。二脚ならKEに強い。四脚はTEに弱いなど。 - 「射撃安定性能」による武器の連射力の向上を促す重要なパラメータが、CEタイプのパーツが高くて他は低いといった部分や、あまりに頼りない盾の防御値や、せっかく追加された盾の展開機能も活躍できないキャノンの短い射程距離など、根本的にカスタマイズをやらせるパラメータになっていない。 - 500以上のパーツ数があるが、特定のいらないパーツをアセンブル時に表示させないようにする機能がなく、肝心のジャンクパーツ(性能・外見共に劣化品)に関しては、売って表示させないようにすることも出来ない。 - そして公に宣言したパーツ数の500という数字も、右手用左手用の同性能・同外見のもの、DLCによる既存パーツのリペイント版を含めての数字というものであり、実際の数字は半分ほどである。更にここに上記の似たり寄ったりデザインもあるため・・・・。 ***戦闘関連 - この手のオンライン対戦ゲームとしてはフレームレートが低く(30fps以下)、ステージによってはラグが発生する。 - 戦闘中のHUDが酷く見づらい。高速移動するとHUDにもブラーがかかるうえ、フレームレートの低さもあいまって酷い有様に。 - マップが縦方向・横方向共に狭く、また警告範囲も狭い為、非常にエリアオーバーしやすい。 - リスポン制ではないのにも関わらず、機体相性や腕前次第ではものの数秒で倒されてしまう為、自身の役目が終わると何もすることがなく戦闘終了までただ待つしかない。 -- 撃破された後はブースターのような浮遊装置を装着したパイロットを動かすことができるのだが、移動が遅く、他のACや弾丸に当たると暗転、元いた位置に戻されてしまう。移動が遅いので「偵察しにいく」といったこともできない。 ***劣悪なUI - 画面中央部の円形状のHUDに残りENやAP、残弾数等の情報が集約されたものの、ゲージや数値、警告等の表示が小さく、後述の演出もあって非常に見辛い。 -- ステージによっては逆光により更に見え辛くなる。 - ダメージを受けた際にノイズが走る為、画面の視認が非常にしづらい。ノイズはダメージ量に関係無く発生し、ガトリングのような連射系武器による攻撃を受けた場合ノイズが走り続ける為尚更視認し辛くなる。 -- ミッションによっては画面内を火の粉や雨粒等が舞っているような演出があり、ただでさえ見にくいのに被弾時のノイズで更に画面が見にくくなるという悪循環に陥っている。 ***フリーズ関連 - 領地ミッションまたは決戦ミッションに出撃しメンバーが揃っても、そこからローディング状態のまま進まないという現象が頻発している。 - 戦闘開始と同時に機体がその場で動けなるバグもある。 -- 上記2点の問題は現在アップデートによりほぼ完全に解消している。 - フリーズが多くプレイを阻害されやすい。 戦闘中画面にあまりに大量のミサイルや爆風が入り極端に重くなってしまうとフリーズしてしまうことがある。 **オンラインプレイの問題点 ***ルールとして崩壊している領地戦 - 領地を獲得する為には決戦ミッションを行う事が第一条件であり、領地ミッションはあくまで領地所有者に決戦ミッションを挑む事が出来るようにする為のものである。しかし領地ミッションで侵攻する領地は完全にランダムであり、一つのチームが頑張って領地ミッションを行っても、決戦ミッションを行える状態にまで持って行くのは難しい。 - 決戦ミッションに参加するためのチームポイントがストーリーをプレイしても溜まってしまう為、チームポイント目当てで領地ミッションに参加する意義が薄い。 --また、武器育成も成長する武器を装備した状態でミッションをクリアする必要があり、非常に高効率の特定のオーダーミッション(通称:火蝿道場)を繰り返しプレイするため、それだけでもチームポイントが十分に貯まってしまう。 - スタート地点や地形などの要因からマップによっては攻撃側と防衛側で有利不利が存在する為、人が居るマップと居ないマップの差が激しい。 - 防衛側は防衛設備+チームメンバーという戦力の為、基本的に防衛側が有利。その為、上位チームが領地を専有し続け領地戦の回転率が下がってしまっている。 - ソロプレイヤーでは領地の取得が難しい。他のプレイヤーを傭兵として雇って出撃することは可能だが、領地の維持は困難。 -- チーム検索機能はあるが使い勝手は悪く、チームを探そうと思えば必然的に外部サイトや掲示板に頼る必要がある。 ***流通システム関連 - 販売枠が少ないにも拘らず、同パーツ、同性能、同刻印のものが幾つも並ぶ。 -- 売却したパーツは全てショップの流通に乗る仕様の為、ストーリーミッション等で使用し要らなくなった所謂攻略用のパーツや思う様に性能変化しなかったパーツまでもが流通してしまい、上記の点と合わせてまともな性能の武器が誰の目にも止まらずに流れてしまうことが多い。品揃えの更新速度の早さがこれに更に拍車を掛けている。 --現在はパーツの流通方式の解明が進み、ある程度狙って流通に乗せることが出来るようになった。実際に乗るかは運次第であるが……。 - 販売されているパーツの成長傾向を確認する手段が存在しない。 ***オンライン環境関連 - 頻繁に回線が切断し、更に切断されるとチームルームへ入室する前の段階に戻され、それまで行っていたエンブレムやアセンブルの編集結果は全て無かったものになってしまう。 - 対戦中でも突然回線が落ちる事も。その場合は突然敵味方どちらも撃破された(した)事になる。 --現在ではサーバーは比較的安定しており、突如の回線切断はPSNのサーバー不調と同時発生する場合が殆ど。 - また回線切断による戦闘中断で領地数などが減ってしまう(負けた扱い)事があり、問題視されている。 --運営に連絡すれば回線の問題などにより減ってしまった領地の補填は行ってくれる模様。 **オフラインプレイの問題点 ***薄っぺらなストーリーミッション、水増しのオーダーミッション - ストーリーミッション、オーダーミッション全体を通じて登場人物の掘り下げが出来ていない。悪く言えば''スカスカ''。 - プレイヤーの想像に任せる部分が多いのはシリーズの伝統だが、本作では敵味方の行動目的すら不明瞭。 -- 特にオーダーミッションに出て来る敵ACパイロットは戦闘開始前に一言か二言喋るだけであり、AP減少時や撃破時も終始無言。後述するようにシリーズ恒例の経歴や解説も存在しない為、個性に乏しい。 --なお、キャラクター自体は''「世に平穏のあらんことを」''を謳い文句とする宗教組織じみたミグラント((荒廃した世界で交易等を行い生計を立てている人々の総称。主人公のようなACを駆る傭兵もミグラントの一種に分類されており、旧作におけるレイヴン、リンクスに相当する。))集団「ビーハイヴ」を筆頭に、装甲こそが至上だという馬鹿三兄弟や正々堂々とした部下と手段を選ばない上司の女二人コンビ、それにツギハギだらけのシャウトで話すため何を言っているのか一切理解できない奴など個性的ではあるのだが、掘り下げが薄いのでキャラクター性には乏しい。一発屋といったところである。 --- さらに自機か敵機のAPが一定割合以下になるとBGMが特定の物にシームレスに変更される……が、それまでの戦闘曲とは異なる雰囲気の一曲しかないのであまり評判が良くない。というかどちらかがピンチになったら曲が変わるより旧作の様に喋ってほしかったのだが。 - 敵の種類が極めて少ない。全ミッションを通して「防衛型」「支援型」「高機動型」と呼ばれる旧作におけるMTに相当する敵((英語版ではACと表記されている。))とそのバリエーション機((防衛型が4種類。支援型、高機動型が3種類ずつの計10種類。AC用パーツと同様に基本となる機体に細部のデザインを追加・変更しただけの水増し。))ばかりが登場する。 -- 一応、戦車や航空機等も登場するものの、種類に乏しく((上記のMT型の敵の全バリエーションと同じ程度。))ほとんどが攻撃力も耐久度も低い為全く脅威にならない。 ''ストーリーミッション'' - シリーズ最少の全9ミッション。おまけに分岐なども存在しない一本道。 -- ストーリー自体の尺は長めでミッション1つあたりに掛かる時間はそれなりに長いのだが、それでも9ミッションしかないので、意外に早く終わってしまう。 -- 内容に関しても行き当たりばったりで、最低限説明するべき謎すら放置したままストーリーは終了する。 近作の「LR」「4」「fA」がストーリー性を高く評価されていたのも批判を強くした。 #region(ストーリーミッション内容/ネタバレ注意) - はっきり言って明確なストーリーが存在するACの中では''最も想像による補完が求められるAC''と言っても過言ではない。 -- プレイヤーは「シティ」と呼ばれる地域を統治する代表を打倒するべく組織されたレジスタンスの一員として前リーダーの娘、フランやその副官レオン、レオンの古い知り合いのミグラント、ロザリィとその部下RDと共に戦っていく事になり、シティとの戦いの中でシティに手を貸す謎の組織「企業」、そして企業に属する謎のミグラント「主任」とも関り合いを持って行く事になる、のだが……。 -- 中盤でレジスタンスはシティに総攻撃を仕掛けるのだが、シティは味方につけていたはずの企業の部隊の総攻撃を受けシティ、レジスタンス共に甚大な被害を受けてしまう((この時に代表とレオンが死亡する。))。主人公達はなんとか地下に脱出するのだが、そこに待ち受けているのは先のミッションでシティの治安部隊の攻撃を受け、死んだはず((なお、死亡シーンはほぼテンプレだがフラグを立てている最中に回収するという離れ業をやってのけた))のRD。レジスタンスを裏切ったRDは何故か''レジスタンス前リーダーのACを乗り回し急にヒャッハーし始める''。 --- 裏切った理由は劇中の彼の台詞を借りれば「死にたくないから」。死にたくないのなら企業の口車に乗せられACになど搭乗せず、さっさとトンズラするべきだろうに……。 -- 兎に角、キャラクターの描写が下手。大した会話も交わしておらずレオンとは顔馴染みといったような描写しか無かったロザリィがレオンが死亡した際には突然取り乱したり、それまで優柔不断でリーダーとしては不適格だったフランがいつの間にかリーダーらしい冷徹な性格に変貌する等、「何故こうなったのか」という過程をすっ飛ばしているような描写が多々見受けられる。 - また、ストーリー通しての宿敵であり、ラスボスも兼ねる「主任」に関しても謎が多い。彼は何度かACを駆って主人公の前に立ちふさがり、倒されようと再び主人公の前に生き返ったかのように再登場する。 -- フロム脳の持ち主なら「おそらく人ではないのだろう」と予測がつくのだが、問題は彼の行動内容。彼はプレイヤーの敵になったかと思えば味方であるはずの警備隊長の機体を''オーバードウェポンによる意図的な誤射で射殺''したり、敵になったRDを煽ったり、挙げ句の果てには''「愛してるんだ、君たちをォ!!」''と言いながら主人公に襲い掛かってくる。 -- このように藤原啓治の熱演も相まってやや頭のネジの外れたキャラのように思える彼だが、ラストミッションにおいては急に冷静な口調になり((こちらが主任の本当の性格ではないかと言われている。事実、主任は作中で「俺のキャラじゃない(要約)」という台詞を発しており、狂気的な一面は「演じている」という説が濃厚。))謎の機動兵器を駆って主人公に襲いかかる……のだが、''結局何がしたかったのかはわからない''。 -- レジスタンスと代表の確執、レオンとロザリィが顔馴染みだった理由、かつてシティ側についていた((最初のストーリーミッションは企業サイドのミッションとなっており、主人公は企業に属しレジスタンスと戦う))主人公がなぜレジスタンスに協力するようになったのか、そして企業の行動理由、企業の有していた謎の兵器の正体、''これらの謎が説明されぬまま物語は幕を閉じる''。 - 更に今作においてACという兵器は劇中の時代からおよそ200~300年前の時代に製造された、いわゆるロスト・テクノロジーの産物であり、劇中で登場するACや武装のほとんどは発掘品である。しかし劇中ではその事に関する説明や描写は無きに等しく、公式ホームページや設定資料集に記載されているだけ。 -- 直近の「4」や「fA」では固有の要素であるネクストACやアームズフォートについては劇中のムービー等で解説を行っていたのだが……。 #endregion ''オーダーミッション'' - 全83ミッションと一見大ボリュームに見えるが((シリーズ最多は「AA」の100ミッション))、無駄に数が多いだけで、多くは3分程度で終わる短いものばかり。プレイヤーの腕によっては1分足らずで終わるものも。 - 内容にしても「指定領域内の敵を全て撃破せよ」というミッションが半分以上を占める。防衛や探索を行うミッションは存在しない((特に探索ミッションはACのサイズが従来の10mから5mに縮小(後に発売された設定資料集では7mとなっている。)された事から旧作のプレイヤーから登場を期待されていた。))。 - 残りは「NX」と同様に旧作におけるアリーナ((AC同士の対戦を見世物とした興行。「PP」から「LR」まで存在した伝統的要素。「4」「fA」でも名称や設定は変われど存在した。))をミッション化した対AC戦ミッションで、パイロットの経歴等が一切説明されないのも同じ。 - しかも、何故戦うのかといった点はプレイ中では明らかにならない。この点ではアリーナという明確な戦う理由があった「NX」にも劣っていると言える((未使用音声によれば、取引の為の示威行為であるとされる。何故実際のゲーム中では使用されなかったのだろうか? 「4」「fA」でもなぜ使わなかったんだという未使用音声があるのでフロムの悪癖ともいえる))。 - 戦闘マップはミッション毎にスタート地点が違うだけで、対戦でも使用される8種類のマップの使い回し。 #region(オーダーミッション内容/ネタバレ注意) - オーダーミッションは「ストーリーミッションの一年後」という設定であり、主人公たちは先述した通り取引のための示威行為として敵を倒していくことになるのだが、その途中でロザリィがかつて所属していた大規模ミグラント組織「MoH((Men of Honorの略。オンラインプレイの傭兵システムはこの組織が運営しているという設定。))」の一部の派閥と敵対することになる。 -- ロザリィと因縁があるMoHの幹部、リーガンも顔を見せ、このままMoHとの戦いがミッションの軸になるのかと思いきや……オーダーミッション後半でリーガンは''乱入してきた謎のACの攻撃によって搭乗していたヘリのコックピットを破壊され、断末魔もなく退場してしまう''。 -- その後は正体不明のACを駆る部隊「ゾディアック」との戦いがミッションの主軸となっていくのだがこいつらがクセモノで、彼らに関しては''断片的な情報しか語られない''。それも本当に断片的で、ゾディアックの正体等に関する確定的な情報は何一つ得られない。 --主人公らと敵対する理由もまったくといっていいほどわからない。簡単に言えばオーダーミッションの後半は''「生きていくために戦ってたらよくわからない奴らに喧嘩を売られたので自己防衛のために戦う」''というだけの話である。 --- 一応、後に発売された設定資料集で正体等については解説されている。''最初からゲーム中で説明しろ''。 --- 設定に関しても「ストーリーの数百年前、大きな戦争が行われていた時代に結成された強さのみを求めて作られた戦闘集団」というありきたりなもの。 -- ゾディアックのメンバーは「まるで機械のような((後に設定資料集で本当に機械化(AI化)されていた事が判明した。))オペレーティングを行うオペレーターのアンジー」「台詞が全部叫び声のNo.1」「オカマ((何気にシリーズ初のオカマキャラである))のNo.3」「乗機が半壊しているにもかかわらず、主人公に戦いを挑んでくるNo.12」など個性的なメンバーが多いのだが、ナンバーのみで呼ばれているうえに全員の機体が白一色であることから誰が誰なのか判別しづらい。そしてオーダーミッションで戦うミグラント同様にプロフィールなどが存在しないためいまいちキャラが把握しにくくなっている。 --- アンジーの台詞''「発言の意味が不明です」''は「世に平穏のあらんことを」に並ぶ本作を代表する台詞として知られる。 #endregion ''その他オフラインでの問題点'' - オフラインでは自作のエンブレムを登録アセンに記録できない。初期に用意されたエンブレムや敵ACのエンブレムなら保存できるが、自作のエンブレムを使いたい場合いちいちガレージで張り直さなければならない、というのはあまりにも不親切。 -- 一応オンラインで登録したアセンではきちんと記録される。しかしアセン(というかエンブレムの登録)の為だけにオンラインに繋げろというのは酷ではないだろうか。さらに言うならそもそもオンライン回線が無いプレイヤーはどうすることもできない。 ---- **賛否両論点 ''一新された操作方法'' - 旧作とは異なりブーストがトグル式な為、扱いにくいという声が多い。 -- 特にコントローラーのボタン1つをブーストON/OFFの為だけに割り当てなければならない事に批判が集中した。 --今作にはスキャンモードも存在するため、「トリガーを引きつつ肩武器も使い頻繁にスキャンモードに切り替えするうえに旧作通り常にブーストボタンに指を置かねばならないのでは指が足りなくなる」という意見もある。 - 「4」「fA」でも見られた初心者向けに作られた操作方法だが、あまり洗練されているとは言えず初期のボタン配置でのプレイはあまり薦められない為、結局プレイヤー自身がキーアサインしなければならない。 -- もっとも、本シリーズにおける自由度の高い操作性は裏を返せば難易度が高いという事でもあり、仕方のない面もある。 -- ブーストをトグル方式とするか否かは選択出来るようになっても良かった。 ---- **発売後の動き 発売後、度重なるオンライン障害やフリーズ及びバグによる開発側の対処は大きなものはなく、バランス調整に関しても、領地戦やパーツバランスといった部分で適当さが目立った。特に領地戦は「領地の取り合いを促進させる対処」というより「領地戦を利用した対戦活動を促す対処」という、領地戦の存在自体がおかしな方向へと向かっていく有様となった。前作と違ってサーバー側でバランス調整が出来るという利点も生かしたとは言えず、いまだ問題残るゲームバランスに関して黙認を貫き、ユーザー離れを促進させた。一方でDLC配信や開発公認の実況生放送((その公認の生放送も打ち切りという形で終わり、実況者自身も今作の出来を悲しんだ。))、キャラクター投票といったサブコンテンツの部分は活気良く行なわれ、ユーザーから「やるべき順序が違うだろ」と言わしめるほど、開発側の酷さが目立った。 発売から約20ヵ月後、Vの約100年後を描いた最新作''『[[アーマード・コア ヴァーディクト デイ]]』(ACVD)''が発売されたが、こちらは問題点の多くが改善されており、おおむね好評である。 2013年12月27日に、2014年1月31日をもってゲームサーバーを停止することが発表された。領地戦やエクストラミッションはプレイできなくなるが、フリー対戦に関してはフロムのサーバーではないため、今後も遊ぶことができる。&br()2014年1月28日よりPSNのメンテナンスに起因したネットワーク障害が発生しゲームサーバーにログインできなくなった((2014年2月6日に復旧))ため、サーバーの停止は2014年2月28日に延期された。 ---- **総評 AC4度目の大きな転換期。度重なるゲーム性の変化に加え、初代から数えて10年以上の時間経過のため、プレイヤー層はほぼ完全に入れ替わり、ストーリー・設定でも過去作とのつながりが消滅。名実ともにようやくの「アーマードコア・新生(NXより)」と言える。 しかし内容はというと、新しい試みに挑戦したのは評価出来るものの、その新しいものを取捨選択できなかった印象が強く、あれやこれやと詰め込んだ結果、全ての要素が反発しあった結果になったとも見て取れる。 特に今回のような領地戦は、過去に『CHROM HOUNDS』というゲームで経験しており、それがこのような結果になってしまったことに疑問を感じずにはいられない。シングルプレイ(オフラインプレイ)に対する配慮もなっておらず、「単調なミッションによるマンネリ感」といったものはシリーズで既に批判され、教訓を得ていたはずのものである。 様々な面で調整不足と言わざるを得ず、3年という年月を掛けたにしては手抜きな印象を受けてしまう。見た目は良い作品だが、中身はチグハグで、ミスマッチなものであると言える。 //総評、問題点まとめ、共に非常に散らかった文章になっている上に自己満足や人によってはなどといった感情的かつ攻撃的な文章が多く、総評とするにふさわしくない内容であると思います。感情的な部分を排除し、記事の整理をしてください。 //整理中。当方オフラインプレイヤーなのでオンラインプレイヤーの方加筆修正お願いします。 //オフラインプレイヤーだが書き足りないと思った部分に加筆。領地戦では砲台の性能落差も酷いらしいが残念ながらオフ専なので書けない。 //現役オンプレイヤーからして明らかに古い情報に加筆。もとの内容に現在の状況を添える形にしましたが、内容そのものが不要なようでしたら加筆部分ごと削除してしまって下さい。
*アーマード・コアV 【あーまーどこあ ふぁいぶ】 |ジャンル|メカカスタマイズアクション|CENTER:&amazon(B005UKPD7A)&br()&amazon(B004M5ISMG)| |対応機種|プレイステーション3&br()Xbox360|~| |メディア|【PS3】BD-ROM&br()【360】DVD-ROM|~| |発売・開発元|フロム・ソフトウェア|~| |発売日|2012年1月26日|~| |定価|7,800円(税込)|~| |プレイ人数|1人(オンライン時最大10人)|~| |周辺機器|ヘッドセット対応|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |分類|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|~| |ポイント|水増しパーツ数と成立していないアセンブル&br()薄っぺらいオフライン&br()説明不足のストーリー&br()欠陥だらけのルール&br()動作がとても不安定|~| |>|>|CENTER:BGCOLOR(#fed):''[[アーマード・コア シリーズ 作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/307.html]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 シリーズ最長の3年という開発期間を経て発売された今作。2010年初頭におおまかな情報が公開されたが、それがほぼ''なかったこと''にされ、キャッチコピーも''「全てを焼き尽くす暴力」''から''「ここは、名も無き傭兵達の戦場」''に変更。シリーズ初の''マルチプレイ主体''のアーマード・コアという位置づけとなった。&br() シリーズとしては異例の宣伝活動をフロム・ソフトウェアが行い、ネットで多くの実機映像を配信。リアルなガレージ画面、システムの刷新など、注目を集めた。奇しくも同社の『[[DARK SOULS>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1755.html]]』の発売が同時期であった事もあり、発売前はシリーズ史上かつてない盛り上がりを見せたが…… ---- **従来シリーズとの差異 従来作品と違って、チームプレイによる役割分担を意識したバランスになっており、一長一短の装いを醸し出している。同様にシステム面においてもプレイヤー間での得意不得意が出るように従来システムを更に煮詰めた(敷居を上げた)ようなものになっている。 ***チーム制 -初回起動時に空いているチームまたは自らチームを作って入隊をする必要がある。 -入隊後はゲームを起動すると自動的にチームメンバーと交流可能な状態になる(要オンライン状態)。 -チームは1~20人まで入隊可能。 -チーム内で機体の閲覧やパーツの交換などが可能。テキストチャットやボイスチャットでの交流も出来る。 -チームにはレベルと評価の概念があり、多くのミッションに出てチームポイント獲得できればレベルが上昇。パーツショップのラインナップが増える。評価は領地を獲得することで上がり、挑戦できる領地の幅が広がる。 &br() ***領地戦 -今作のメインコンテンツであるチーム同士での領地の取り合い「領地戦」は、前作までのように短時間でのいちルールではなく、長期間の、いわば開発側がサービスを提供していく限り続く長期ルールである。 -メインメニューに表示されている世界地図のようなものには、今現在最も多くの領地を獲得しているチームの名前とエンブレム、自チームが今所有している領地の場所と数が表示されており、今どこの領地が激戦地なのかもわかるようになっている。 #region(ルール) ''領地そのものの仕様'' -領地には地形、耐久値、防衛設備、階級の4つの要素がある。 -地形はメインメニューに表示されている場所に沿ったものになっており、いちマップにおける領地の地形は全て同じである。 -耐久値は領地の所有チームが所有権限を維持できるまでの値のようなもので、これが他チームによる攻撃で0になった状態で一定時間経つと、所有者の手を離れ、完全に中立状態となる。 -防衛設備は文字通り領地に設置された防衛兵器のことで、ロケットやミサイルなどといったものがあり、その領地を所有しているチームは自由に設置が可能。 -階級は領地に割り当てられたグレードのようなもので、下級、中級、上級の3段階ある。チーム評価によって挑める階級に制限があり、上級になるにつれて防衛設備がより強力なものが設置できるようになっている。 &br() ''領地ミッションと決戦ミッション'' -領地ミッションは、侵攻側が敵領地へ攻め込んで領地の耐久値を減らすのが目的。 逆に防衛側はそれを阻止するのが目的。 -決戦ミッションは、侵攻側は大量のチームポイントを掛けて領地へと攻め込み、勝てばその領地を獲得。防衛側は負ければ領地を取られてしまうが、勝てばその領地の耐久値が回復するというもの。 -どちらも対人戦として参加出来るが、領地ミッションの防衛側に限っては対人でなくても、あらかじめ設置しておいた防衛装置が相手をする。 -流れとしては、{「領地ミッションに参加 → チームポイントを溜める → 決戦ミッションに参加 → 勝利して領地獲得」}という感じである。 #endregion &br() ***傭兵システム -領地戦導入にあたり、戦闘メンバーの数人を他チームの人を傭兵として加えることが出来る。 -戦闘に出せる傭兵は最大3人。傭兵は他メンバーとやりとりすることは出来ず、完全に一匹狼な立ち位置となる。 -戦闘の結果によって傭兵の評価も上下し、それに応じて報酬も上がる。獲得した報酬額によって傭兵ランキングも上がるようになっている。 &br() ***3種類の属性 -従来の2種類だった攻撃属性が、「KE」「CE」「TE」((KEはKinetic Energyで運動エネルギー。CEはChemical Energyで化学エネルギー。TEはThermal Energyで熱エネルギーの略。))の3種類になった。 -武器及びフレームパーツの装甲もこの3種類に対応した形となっている。 -今作はこの3つの属性に対する装甲値の高い低いの特長が極端であり、例えばAというパーツは対KE防御が2000なのに対し、対CE防御は1500、対TE防御は500といった感じで各パーツに弱点属性というべきものが備わるようになった。その為、装甲を固めた重量機であっても弱点を突かれればものの数秒で撃破されてしまう事も少なくない。 &br() ***スキャンモードとリコンによる索敵 -今作には''レーダーが存在しない''。その為、敵の確認は目視かスキャンモードに頼らなければならない。 -スキャンモードはボタン1つで瞬時に切り替わり、攻撃などに制限が掛かる代わりに敵の武装や装甲値などが確認出来るようになる。 -スキャンモード時に敵をスポットすることも可能。更にリコンと併用すれば障害物越しでも姿を確認できるなど、今作ならではの索敵が楽しめる要素の1つ。 &br() ***武器育成と流通システム -ミッションクリア時、装備していた武器の性能が変化するようになった。変化傾向は武器購入時にある程度決めることが出来る。 -購入時に威力型や連射型、命中型と選べることが出来、それぞれに特化するものも用意され、最高6つのタイプを選択できる。 -変化した武器を売却するとオンライン上でショップに流通し、オンラインで他プレイヤーが購入可能となる。 &br() ***オーバードウェポン -ACの常識から逸脱した規格外の武器で、当たれば一撃必殺の絶大な破壊力を発揮するが、使用中は熱によって継続的にダメージを受ける上、使用可能な時間・回数にも制限がある等、運用が難しい。 -使用時はACのCPUがオーバードウェポンによってハッキングされ、エラーが発生するという演出と共に展開される。 -派手なエフェクトとギミックを備え、非稼動時のビジュアルからしてインパクトは抜群。そして本当に一撃必殺。 &br() ***ガレージ及びエンブレムカスタマイズの強化と機体鑑賞機能 -今作でエンブレムの表現幅が格段に上がったうえ、ガレージをも様々なシチュエーションに変更する事が可能に。 -従来と違って128枚のレイヤーでエンブレムが作製可能。グラデーションパーツも追加されたため、表現力はまさにプレイヤー次第。 -ガレージは船上、地下、野ざらしといった具合の景色が用意されており、それぞれに機体の見え方が違う。 -組み上げた機体を鑑賞することも出来るうえ、自機の動作テストも可能。武器の構え動作や、歩行動作、ブーストなど、色々な動きを鑑賞することができる。 &br() ***機体挙動の変更と新機構ブーストドライブ -『4』『fA』に比べると機体速度が抑えられており、更にブーストのみでの上昇がほぼ不可能になった。上空へ飛び上がるには「ブーストドライブ」と呼ばれる壁蹴りを多用する必要がある。 -ブーストドライブは横方向にも発生する為、障害物を使ったトリッキーな動きをする事が可能。 -名称は違えど従来のオーバードブーストやクイックブーストのような動きができるブーストも存在しており、機体の動きのバリエーションは増加している。 &br() ***オペレーターの参加 -戦場で実際に戦闘を行う4人(相手側も加えると8人)に加えて、指示やスポットを行なうオペレーターの参加が可能になった。 -オペレーターは味方の位置や機体情報を瞬時に解析出来、広範囲のリコンも使用可能。 -味方のリコンも共有出来、リコンが捉えた敵を解析することも出来る。&br() -スポットも可能で、情報共有という面では非常に強力な存在。&br() -刻々と変化する戦況を伝える技量を問われる、非常に難しい役割でもある。 ---- **評価点 ***多彩なガレージ機能 - 機体を眺められる機能はシリーズでは珍しくないが、ガレージ毎に違う明暗とそれに応じて機体の見え方の変化。非常に細かく描かれており、その場の空気が伝わってくるほど。 - 動作テストで歩行やブーストダッシュ、構え武器のシールド展開((本作の2脚は構え武器を構えると脚部に装備されたシールドが展開し、防御力が上昇する。重量機に至っては構えている最中は下手なタンク型より頑丈になることも。))及びアンカー撃ち込み((本作の4脚は構え武器を構えると安定性が上昇する。ただし従来作と異なり移動不可。))といった動作を鑑賞できる。OWの起動テストは出来ないが、シリーズではあまり見ることが出来なかった細かな動作を確認できるのはうれしい。 - DLCによる追加ガレージはユーモア溢れる内容のものもあり、昨今批判されやすいDLCとして比較的まともな内容。 ***デカール、エンブレム機能 - 前作では白枠や色のパターンが固定、レイヤー数も僅かで、見た目的に非常に制限されたものだったが、今回は最近のクリエイト系ゲームにあるような普通に絵が描けるレベルにまでなった。 - 既に用意されているパーツの組み合わせにより図形を作る方式の為、自由に描けるというのは言い過ぎかもしれないが、レイヤーの数が128と非常に多く、余程拘り過ぎなければ描画に不自由する事はない。一部のプレイヤーからは''「描画ソフトにアクションゲームがくっついてきた」''と揶揄されることも。 - グラデーションや文字など、前作には無かったパーツが加わったおかげで表現の幅が拡大。やろうと思えばキャラクターなどの凝ったエンブレムなども描ける。オンラインでは全国の職人の手でエンブレムが制作・配布され、萌えキャラのイラストに身を包んだ「痛AC」が増殖した。 ***声による戦闘演出 - 『LR』以来久しぶりにCPU音声が復活。今回は音声の種類が頭部パーツに左右されず、オプションで4種類の音声の中から好きなもの選択出来、残りAPや武器の残弾数などを報せたりと、これまでのシリーズのCPU音声には無かった有用な情報を喋ってくれる。 - オーバードウェポン起動時には声にノイズが走り「ただちに使用を停止してください」というアナウンスが入るなど、臨場感も抜群。 - ストーリーミッションなどで登場人物が喋っているときなどはCPUの音声は抑えられ(聞こえない)たりと配慮がなされており、五月蝿く感じない。 ***機体の挙動 - 壁蹴りやブーストによる変則機動や、ハンガー武器の切り替えなどの独自のアクションは独特の爽快感があり、評価が高い。 - 操作に習熟するまでにある程度の慣れが必要ではあるものの、自由度の高い動きが可能。 ***別サーバーで運用されるフリー対戦 -今作でもあるフリー対戦のサーバーは、フロム・ソフトウェア持ちではないため、フロム側でメンテナンスがあっても問題無くプレイできる。 -アセンブルが戦闘開始直前にあり、即座にアセンを変更することが出来るようになって便利。 ---- **全体を通しての問題点 ***アセンブル、パーツ関連 - ほぼ全てのパーツに「第一世代」「第二世代」という上下位互換の性能を持ったパーツがあるため、性能という面で選ぶと、第一世代は基本的には選択肢に入らない(一部有用なパーツは存在する)。だが総パーツ数の約半分が第一世代である。 - パーツデザインも二つの世代との違いがハッキリしていないものが大半で、第一世代のものに装甲板1,2枚足したものを第二世代という位置づけにし、別パーツとして扱っているため、外見という意味でも選択肢に入らない。 - 同じように、全体から見てもいちデザインを突き詰めただけのような、バリエーションの少ないデザインも問題視されており、曲線的な中量二脚や角ばった重量二脚などは存在しない。 - 各属性に対する防御値は脚部パーツによる影響が極めて大きく、要は脚部を選んだだけで弱点が固定化されてしまっているという事になる。 - また、各脚部タイプによって得意不得意の防御値が固定されているため、新要素のスキャンモードを使わずとも弱点が把握できてしまう。二脚ならKEに強い。四脚はTEに弱いなど。 - 「射撃安定性能」による武器の連射力の向上を促す重要なパラメータが、CEタイプのパーツが高くて他は低いといった部分や、あまりに頼りない盾の防御値や、せっかく追加された盾の展開機能も活躍できないキャノンの短い射程距離など、根本的にカスタマイズをやらせるパラメータになっていない。 - 500以上のパーツ数があるが、特定のいらないパーツをアセンブル時に表示させないようにする機能がなく、肝心のジャンクパーツ(性能・外見共に劣化品)に関しては、売って表示させないようにすることも出来ない。 - そして公に宣言したパーツ数の500という数字も、右手用左手用の同性能・同外見のもの、DLCによる既存パーツのリペイント版を含めての数字というものであり、実際の数字は半分ほどである。更にここに上記の似たり寄ったりデザインもあるため・・・・。 ***戦闘関連 - この手のオンライン対戦ゲームとしてはフレームレートが低く(30fps以下)、ステージによってはラグが発生する。 - 戦闘中のHUDが酷く見づらい。高速移動するとHUDにもブラーがかかるうえ、フレームレートの低さもあいまって酷い有様に。 - マップが縦方向・横方向共に狭く、また警告範囲も狭い為、非常にエリアオーバーしやすい。 - リスポン制ではないのにも関わらず、機体相性や腕前次第ではものの数秒で倒されてしまう為、自身の役目が終わると何もすることがなく戦闘終了までただ待つしかない。 -- 撃破された後はブースターのような浮遊装置を装着したパイロットを動かすことができるのだが、移動が遅く、他のACや弾丸に当たると暗転、元いた位置に戻されてしまう。移動が遅いので「偵察しにいく」といったこともできない。 ***劣悪なUI - 画面中央部の円形状のHUDに残りENやAP、残弾数等の情報が集約されたものの、ゲージや数値、警告等の表示が小さく、後述の演出もあって非常に見辛い。 -- ステージによっては逆光により更に見え辛くなる。 - ダメージを受けた際にノイズが走る為、画面の視認が非常にしづらい。ノイズはダメージ量に関係無く発生し、ガトリングのような連射系武器による攻撃を受けた場合ノイズが走り続ける為尚更視認し辛くなる。 -- ミッションによっては画面内を火の粉や雨粒等が舞っているような演出があり、ただでさえ見にくいのに被弾時のノイズで更に画面が見にくくなるという悪循環に陥っている。 ***フリーズ関連 - 領地ミッションまたは決戦ミッションに出撃しメンバーが揃っても、そこからローディング状態のまま進まないという現象が頻発している。 - 戦闘開始と同時に機体がその場で動けなるバグもある。 -- 上記2点の問題は現在アップデートによりほぼ完全に解消している。 - フリーズが多くプレイを阻害されやすい。 戦闘中画面にあまりに大量のミサイルや爆風が入り極端に重くなってしまうとフリーズしてしまうことがある。 **オンラインプレイの問題点 ***ルールとして崩壊している領地戦 - 領地を獲得する為には決戦ミッションを行う事が第一条件であり、領地ミッションはあくまで領地所有者に決戦ミッションを挑む事が出来るようにする為のものである。しかし領地ミッションで侵攻する領地は完全にランダムであり、一つのチームが頑張って領地ミッションを行っても、決戦ミッションを行える状態にまで持って行くのは難しい。 - 決戦ミッションに参加するためのチームポイントがストーリーをプレイしても溜まってしまう為、チームポイント目当てで領地ミッションに参加する意義が薄い。 --また、武器育成も成長する武器を装備した状態でミッションをクリアする必要があり、非常に高効率の特定のオーダーミッション(通称:火蝿道場)を繰り返しプレイするため、それだけでもチームポイントが十分に貯まってしまう。 - スタート地点や地形などの要因からマップによっては攻撃側と防衛側で有利不利が存在する為、人が居るマップと居ないマップの差が激しい。 - 防衛側は防衛設備+チームメンバーという戦力の為、基本的に防衛側が有利。その為、上位チームが領地を専有し続け領地戦の回転率が下がってしまっている。 - ソロプレイヤーでは領地の取得が難しい。他のプレイヤーを傭兵として雇って出撃することは可能だが、領地の維持は困難。 -- チーム検索機能はあるが使い勝手は悪く、チームを探そうと思えば必然的に外部サイトや掲示板に頼る必要がある。 ***流通システム関連 - 販売枠が少ないにも拘らず、同パーツ、同性能、同刻印のものが幾つも並ぶ。 -- 売却したパーツは全てショップの流通に乗る仕様の為、ストーリーミッション等で使用し要らなくなった所謂攻略用のパーツや思う様に性能変化しなかったパーツまでもが流通してしまい、上記の点と合わせてまともな性能の武器が誰の目にも止まらずに流れてしまうことが多い。品揃えの更新速度の早さがこれに更に拍車を掛けている。 --現在はパーツの流通方式の解明が進み、ある程度狙って流通に乗せることが出来るようになった。実際に乗るかは運次第であるが……。 - 販売されているパーツの成長傾向を確認する手段が存在しない。 ***オンライン環境関連 - 頻繁に回線が切断し、更に切断されるとチームルームへ入室する前の段階に戻され、それまで行っていたエンブレムやアセンブルの編集結果は全て無かったものになってしまう。 - 対戦中でも突然回線が落ちる事も。その場合は突然敵味方どちらも撃破された(した)事になる。 --現在ではサーバーは比較的安定しており、突如の回線切断はPSNのサーバー不調と同時発生する場合が殆ど。 - また回線切断による戦闘中断で領地数などが減ってしまう(負けた扱い)事があり、問題視されている。 --運営に連絡すれば回線の問題などにより減ってしまった領地の補填は行ってくれる模様。 **オフラインプレイの問題点 ***薄っぺらなストーリーミッション、水増しのオーダーミッション - ストーリーミッション、オーダーミッション全体を通じて登場人物の掘り下げが出来ていない。悪く言えば''スカスカ''。 - プレイヤーの想像に任せる部分が多いのはシリーズの伝統だが、本作では敵味方の行動目的すら不明瞭。 -- 特にオーダーミッションに出て来る敵ACパイロットは戦闘開始前に一言か二言喋るだけであり、AP減少時や撃破時も終始無言。後述するようにシリーズ恒例の経歴や解説も存在しない為、個性に乏しい。 --なお、キャラクター自体は''「世に平穏のあらんことを」''を謳い文句とする宗教組織じみたミグラント((荒廃した世界で交易等を行い生計を立てている人々の総称。主人公のようなACを駆る傭兵もミグラントの一種に分類されており、旧作におけるレイヴン、リンクスに相当する。))集団「ビーハイヴ」を筆頭に、装甲こそが至上だという馬鹿三兄弟や正々堂々とした部下と手段を選ばない上司の女二人コンビ、それにツギハギだらけのシャウトで話すため何を言っているのか一切理解できない奴など個性的ではあるのだが、掘り下げが薄いのでキャラクター性には乏しい。一発屋といったところである。 --- さらに自機か敵機のAPが一定割合以下になるとBGMが特定の物にシームレスに変更される……が、それまでの戦闘曲とは異なる雰囲気の一曲しかないのであまり評判が良くない。というかどちらかがピンチになったら曲が変わるより旧作の様に喋ってほしかったのだが。 - 敵の種類が極めて少ない。全ミッションを通して「防衛型」「支援型」「高機動型」と呼ばれる旧作におけるMTに相当する敵((英語版ではACと表記されている。))とそのバリエーション機((防衛型が4種類。支援型、高機動型が3種類ずつの計10種類。AC用パーツと同様に基本となる機体に細部のデザインを追加・変更しただけの水増し。))ばかりが登場する。 -- 一応、戦車や航空機等も登場するものの、種類に乏しく((上記のMT型の敵の全バリエーションと同じ程度。))ほとんどが攻撃力も耐久度も低い為全く脅威にならない。 ''ストーリーミッション'' - シリーズ最少の全9ミッション。おまけに分岐なども存在しない一本道。 -- ストーリー自体の尺は長めでミッション1つあたりに掛かる時間はそれなりに長いのだが、それでも9ミッションしかないので、意外に早く終わってしまう。 -- 内容に関しても行き当たりばったりで、最低限説明するべき謎すら放置したままストーリーは終了する。 近作の「LR」「4」「fA」がストーリー性を高く評価されていたのも批判を強くした。 #region(ストーリーミッション内容/ネタバレ注意) - はっきり言って明確なストーリーが存在するACの中では''最も想像による補完が求められるAC''と言っても過言ではない。 -- プレイヤーは「シティ」と呼ばれる地域を統治する代表を打倒するべく組織されたレジスタンスの一員として前リーダーの娘、フランやその副官レオン、レオンの古い知り合いのミグラント、ロザリィとその部下RDと共に戦っていく事になり、シティとの戦いの中でシティに手を貸す謎の組織「企業」、そして企業に属する謎のミグラント「主任」とも関り合いを持って行く事になる、のだが……。 -- 兎に角、キャラクターの描写が薄い。大した会話も交わしておらずレオンとは顔馴染みといったような描写しか無かったロザリィがレオンが死亡した際には突然取り乱したり、それまで優柔不断でリーダーとしては不適格だったフランがいつの間にかリーダーらしい冷徹な性格に変貌する等、「何故こうなったのか」という過程をすっ飛ばしているような描写が多々見受けられる。 - また、ストーリー通しての宿敵であり、ラスボスも兼ねる「主任」に関しても謎が多い。彼は何度かACを駆って主人公の前に立ちふさがり、倒されようと再び主人公の前に生き返ったかのように再登場する。 -- フロム脳の持ち主なら「おそらく人ではないのだろう」と予測がつくのだが、問題は彼の行動内容。彼はプレイヤーの敵になったかと思えば味方であるはずの警備隊長の機体を''オーバードウェポンによる意図的な誤射で射殺''したり、敵になったRDを煽ったり、挙げ句の果てには''「愛してるんだ、君たちをォ!!」''と言いながら主人公に襲い掛かってくる。 -- このように藤原啓治の熱演も相まってやや頭のネジの外れたキャラのように思える彼だが、ラストミッションにおいては急に冷静な口調になり((こちらが主任の本当の性格ではないかと言われている。事実、主任は作中で「俺のキャラじゃない(要約)」という台詞を発しており、狂気的な一面は「演じている」という説が濃厚。))謎の機動兵器を駆って主人公に襲いかかる。 -- ストーリーには固有の名前を持つAC乗りが上記の主任以外はほとんど関わってこない。RDは「主人公を恐れている」という理由で味方から敵となって襲ってくるが、使用する機体は序盤で死亡したレジスタンスの元リーダーのお下がりである。 - レジスタンスと代表の確執、レオンとロザリィが顔馴染みだった理由、かつてシティ側についていた((最初のストーリーミッションは企業サイドのミッションとなっており、主人公は企業に属しレジスタンスと戦う))主人公がなぜレジスタンスに協力するようになったのか、そして企業の行動理由、企業の有していた謎の兵器の正体、''これらの謎が説明されぬまま物語は幕を閉じる''。 - 更に今作においてACという兵器は劇中の時代からおよそ200~300年前の時代に製造された、いわゆるロスト・テクノロジーの産物であり、劇中で登場するACや武装のほとんどは発掘品である。しかし劇中ではその事に関する説明や描写は無きに等しく、公式ホームページや設定資料集に記載されているだけ。 -- 直近の「4」や「fA」では固有の要素であるネクストACやアームズフォートについては劇中のムービー等で解説を行っていたのだが……。 #endregion ''オーダーミッション'' - 全83ミッションと一見大ボリュームに見えるが((シリーズ最多は「AA」の100ミッション))、無駄に数が多いだけで、多くは3分程度で終わる短いものばかり。プレイヤーの腕によっては1分足らずで終わるものも。 - 内容にしても「指定領域内の敵を全て撃破せよ」というミッションが半分以上を占める。防衛や探索を行うミッションは存在しない((特に探索ミッションはACのサイズが従来の10mから5mに縮小(後に発売された設定資料集では7mとなっている。)された事から旧作のプレイヤーから登場を期待されていた。))。 - 残りは「NX」と同様に旧作におけるアリーナ((AC同士の対戦を見世物とした興行。「PP」から「LR」まで存在した伝統的要素。「4」「fA」でも名称や設定は変われど存在した。))をミッション化した対AC戦ミッションで、パイロットの経歴等が一切説明されないのも同じ。 - しかも、何故戦うのかといった点はプレイ中では明らかにならない。この点ではアリーナという明確な戦う理由があった「NX」にも劣っていると言える((未使用音声によれば、取引の為の示威行為であるとされる。何故実際のゲーム中では使用されなかったのだろうか? 「4」「fA」でもなぜ使わなかったんだという未使用音声があるのでフロムの悪癖ともいえる))。 - 戦闘マップはミッション毎にスタート地点が違うだけで、対戦でも使用される8種類のマップの使い回し。 #region(オーダーミッション内容/ネタバレ注意) - オーダーミッションは「ストーリーミッションの一年後」という設定であり、主人公たちは先述した通り取引のための示威行為として敵を倒していくことになるのだが、その途中でロザリィがかつて所属していた大規模ミグラント組織「MoH((Men of Honorの略。オンラインプレイの傭兵システムはこの組織が運営しているという設定。))」の一部の派閥と敵対することになる。 -- ロザリィと因縁があるMoHの幹部、リーガンも顔を見せ、このままMoHとの戦いがミッションの軸になるのかと思いきや……オーダーミッション後半でリーガンは''乱入してきた謎のACの攻撃によって搭乗していたヘリのコックピットを破壊され、断末魔もなく退場してしまう''。 -- その後は正体不明のACを駆る部隊「ゾディアック」との戦いがミッションの主軸となっていくのだがこいつらがクセモノで、彼らに関しては''断片的な情報しか語られない''。それも本当に断片的で、ゾディアックの正体等に関する確定的な情報は何一つ得られない。 --主人公らと敵対する理由もまったくといっていいほどわからない。簡単に言えばオーダーミッションの後半は''「生きていくために戦ってたらよくわからない奴らに喧嘩を売られたので自己防衛のために戦う」''というだけの話である。 --- 一応、後に発売された設定資料集で正体等については解説されている。''最初からゲーム中で説明しろ''。 --- 設定に関しても「ストーリーの数百年前、大きな戦争が行われていた時代に結成された強さのみを求めて作られた戦闘集団」というありきたりなもの。 -- ゾディアックのメンバーは「まるで機械のような((後に設定資料集で本当に機械化(AI化)されていた事が判明した。))オペレーティングを行うオペレーターのアンジー」「台詞が全部叫び声のNo.1」「オカマ((何気にシリーズ初のオカマキャラである))のNo.3」「乗機が半壊しているにもかかわらず、主人公に戦いを挑んでくるNo.12」など個性的なメンバーが多いのだが、ナンバーのみで呼ばれているうえに全員の機体が白一色であることから誰が誰なのか判別しづらい。そしてオーダーミッションで戦うミグラント同様にプロフィールなどが存在しないためいまいちキャラが把握しにくくなっている。 --- アンジーの台詞''「発言の意味が不明です」''は「世に平穏のあらんことを」に並ぶ本作を代表する台詞として知られる。 #endregion ''その他オフラインでの問題点'' - オフラインでは自作のエンブレムを登録アセンに記録できない。初期に用意されたエンブレムや敵ACのエンブレムなら保存できるが、自作のエンブレムを使いたい場合いちいちガレージで張り直さなければならない、というのはあまりにも不親切。 -- 一応オンラインで登録したアセンではきちんと記録される。しかしアセン(というかエンブレムの登録)の為だけにオンラインに繋げろというのは酷ではないだろうか。さらに言うならそもそもオンライン回線が無いプレイヤーはどうすることもできない。 ---- **賛否両論点 ''一新された操作方法'' - 旧作とは異なりブーストがトグル式な為、扱いにくいという声が多い。 -- 特にコントローラーのボタン1つをブーストON/OFFの為だけに割り当てなければならない事に批判が集中した。 --今作にはスキャンモードも存在するため、「トリガーを引きつつ肩武器も使い頻繁にスキャンモードに切り替えするうえに旧作通り常にブーストボタンに指を置かねばならないのでは指が足りなくなる」という意見もある。 - 「4」「fA」でも見られた初心者向けに作られた操作方法だが、あまり洗練されているとは言えず初期のボタン配置でのプレイはあまり薦められない為、結局プレイヤー自身がキーアサインしなければならない。 -- もっとも、本シリーズにおける自由度の高い操作性は裏を返せば難易度が高いという事でもあり、仕方のない面もある。 -- ブーストをトグル方式とするか否かは選択出来るようになっても良かった。 ---- **発売後の動き 発売後、度重なるオンライン障害やフリーズ及びバグによる開発側の対処は大きなものはなく、バランス調整に関しても、領地戦やパーツバランスといった部分で適当さが目立った。特に領地戦は「領地の取り合いを促進させる対処」というより「領地戦を利用した対戦活動を促す対処」という、領地戦の存在自体がおかしな方向へと向かっていく有様となった。前作と違ってサーバー側でバランス調整が出来るという利点も生かしたとは言えず、いまだ問題残るゲームバランスに関して黙認を貫き、ユーザー離れを促進させた。一方でDLC配信や開発公認の実況生放送((その公認の生放送も打ち切りという形で終わり、実況者自身も今作の出来を悲しんだ。))、キャラクター投票といったサブコンテンツの部分は活気良く行なわれ、ユーザーから「やるべき順序が違うだろ」と言わしめるほど、開発側の酷さが目立った。 発売から約20ヵ月後、Vの約100年後を描いた最新作''『[[アーマード・コア ヴァーディクト デイ]]』(ACVD)''が発売されたが、こちらは問題点の多くが改善されており、おおむね好評である。 2013年12月27日に、2014年1月31日をもってゲームサーバーを停止することが発表された。領地戦やエクストラミッションはプレイできなくなるが、フリー対戦に関してはフロムのサーバーではないため、今後も遊ぶことができる。&br()2014年1月28日よりPSNのメンテナンスに起因したネットワーク障害が発生しゲームサーバーにログインできなくなった((2014年2月6日に復旧))ため、サーバーの停止は2014年2月28日に延期された。 ---- **総評 AC4度目の大きな転換期。度重なるゲーム性の変化に加え、初代から数えて10年以上の時間経過のため、プレイヤー層はほぼ完全に入れ替わり、ストーリー・設定でも過去作とのつながりが消滅。名実ともにようやくの「アーマードコア・新生(NXより)」と言える。 しかし内容はというと、新しい試みに挑戦したのは評価出来るものの、その新しいものを取捨選択できなかった印象が強く、あれやこれやと詰め込んだ結果、全ての要素が反発しあった結果になったとも見て取れる。 特に今回のような領地戦は、過去に『CHROM HOUNDS』というゲームで経験しており、それがこのような結果になってしまったことに疑問を感じずにはいられない。シングルプレイ(オフラインプレイ)に対する配慮もなっておらず、「単調なミッションによるマンネリ感」といったものはシリーズで既に批判され、教訓を得ていたはずのものである。 様々な面で調整不足と言わざるを得ず、3年という年月を掛けたにしては手抜きな印象を受けてしまう。見た目は良い作品だが、中身はチグハグで、ミスマッチなものであると言える。 //総評、問題点まとめ、共に非常に散らかった文章になっている上に自己満足や人によってはなどといった感情的かつ攻撃的な文章が多く、総評とするにふさわしくない内容であると思います。感情的な部分を排除し、記事の整理をしてください。 //整理中。当方オフラインプレイヤーなのでオンラインプレイヤーの方加筆修正お願いします。 //オフラインプレイヤーだが書き足りないと思った部分に加筆。領地戦では砲台の性能落差も酷いらしいが残念ながらオフ専なので書けない。 //現役オンプレイヤーからして明らかに古い情報に加筆。もとの内容に現在の状況を添える形にしましたが、内容そのものが不要なようでしたら加筆部分ごと削除してしまって下さい。

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