「パワプロクンポケット」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

パワプロクンポケット - (2021/08/31 (火) 21:00:36) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

#contents() ---- *パワプロクンポケット 【ぱわぷろくんぽけっと】 |ジャンル|野球ゲーム|&amazon(B00005H83T)| |対応機種|ゲームボーイカラー(全GB共通)|~| |メディア|16MbitROMカートリッジ|~| |発売元|コナミ|~| |開発元|コナミコンピュータエンタテインメント大阪&br(ダイヤモンドヘッドプロダクション)|~| |発売日|1999年4月1日|~| |定価|4,500円|~| |ポイント|全ては極亜久高校から始まった物語&br彼女シナリオは初代から死亡・NTRがある&brバランスは非常に大味、だがそれがいいという声も&br表「ときメモ」と対なす裏のギャルゲー?|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[実況パワフルプロ野球シリーズリンク>実況パワフルプロ野球シリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[パワプロクンポケットシリーズリンク>パワプロクンポケットシリーズ]]''| //この時点ではスピンオフだったのでパワプロシリーズへのリンクも追加。 **概要 -本家とは似ても似つかないシナリオや彼女、サクセスで人気を集めていく事になるパワプロクンポケットシリーズの初代作。キャッチコピーは「いくぜ甲子園! めざせ、プロ野球!!」。 --ゲームボーイカラー対応。 --『[[実況パワフルプロ野球5]]』の「サクセス・高校野球編」のストーリーの外伝作であり、『パワプロ5』の悪役校だった極亜久高校の野球部を立て直し甲子園を目指す王道ストーリーになっている。 --ニンテンドウ64版『パワプロ6』とプレイステーション版『[[パワプロ'99(開幕版及び決定版)>実況パワフルプロ野球'99]]』に選手を送る事が出来るため、当時は選手育成用ソフトという側面も強かった。 -野球選手を作るというパワプロ本家の面白さはそのまま。が、しかし確実に違うベクトルが働いている''野球''ゲームである。 **ストーリー -「極亜久高校編」~ 一年生の秋、極亜久高校に転校した主人公。~ 野球をやっていた主人公はここでも野球部に入るが、極亜久高校野球部は不良の先輩たちがたまり場としている荒れ果てた状態であり、しかも不慮の事故で壊滅、部員は主人公と友人の亀田のみとなってしまう。~ 野球部廃部の危機に甲子園出場をあきらめきれない主人公は、部員を集め野球部再建と試合の勝利、そして球児の夢甲子園を目指す。~ その影で謎の組織が暗躍しているとも知らず…。 **特徴 -本家『パワプロ』にある選手育成モード「サクセス」を重視したつくりになっており、主に選手を作ることを目的としたゲームである。 --そのため野球ゲームというよりも、様々な選択肢を選んで進めるアドベンチャーゲームに近く、シナリオを進めて強い選手を作るのがこのゲームの主な目的である。 --サクセス以外には『対戦』と選手データやその選手のパスワードを確認する「データ」しかない。 --シリーズが進むにつれてこれらのモードが追加されていった。 -『パワプロ』の外伝という色が強いためか、猪狩兄弟、矢部君、ダイジョーブ博士、パワフル学園や白鳥学園の面々といった『5』のキャラクターが顔見せしたりもする。 --特に猪狩進とダイジョーブ博士はプロペラ団の野望に巻き込まれ、ストーリーにも深く関わってくる。ダイジョーブ博士は『[[3>パワプロクンポケット3]]』まで継続して登場。『[[4>パワプロクンポケット4]]』からは黒野博士に役割を移すことになった。 -ハードのスペックの都合上、野球のバランスが甘い。 --守備と走塁が完全オート。その割りにオート守備・走塁の頭が良くない。 --前年にKCE名古屋が開発した『[[パワプロGB]]』ではマニュアル守備が出来た。 ---ただし『パワプロGB』の操作難易度は高く、お世辞にも遊びやすいとは言い難かったためオート操作は英断ともいえる。 -野球パートの難易度は低め。 --走塁スピードが異常に速く、走力がB以上の選手なら内野安打が非常に出やすくなる。 --また今作の走力による走塁や守備の動きは走力に比例しており走力がFやGだと逆に異常に遅くなる。 --ある程度のパワーを持ってボールの下をミート打ちするだけでホームランが面白いように出る。 --そのためラスボスの「野球マスク」が弱く、上手く粘れば99-2という状況にもなる。 --ただし右打者は何故か左打者より打球が飛びにくくさらに「対左投手○」が発動しないと強制ミート-1という謎の現象が起こる。 ---ちなみにこの現象は相手投手の利き腕関係無しに発生GB版の2でも起こる。 ---実際左打者も「対左投手○」を持っていないと対左時にミートが-1され打球が飛びにくくなることから右打者では左打者の左対左効果が常に起こっている可能性が高い(実際「3」以降のパワポケは右対右でもミートの減少は無く、左対左では通常ミートが-1される。パワーの減少については不明)。 ---今作では元々打球が飛びやすいためこのことに気づかないプレイヤーもいるが、仲間のパワーがあまり高くない序盤は「村上」よりも明らかに「水原」や「ボブ」の方がホームランを打ちやすい。 ---ヒットが打ちづらくなった『2』ではこのバグが露骨に見て感じ取られるようになった。 ---そのためGB版のパワポケは選手を移植する以外、両打者育成するメリットが無い。 --投手側もCPUが強力な変化球に対応できないせいで、一極集中で鍛えておくと打たれることは無くなるようになっている。 ---ただその場合、何らかの能力が不足するか、育てた変化球以外が平凡化してしまいやすいので、本作以外では役立たずになってしまいやすいが。 -本作では血の気システムがある。けがをしたり悪いイベントを行うと増えていき、溜まっていくとケガ率が上がる代わりに経験点が上がる。これは[[パワポケ14>パワプロクンポケット14]]のストレスとバーニング状態に通じるシステム。 -投手の育成方法は本作ではポイントを割り振るのではなく、『パワプロ5』のように練習する事で勝手に球速や変化球、コントロールやスタミナが上がっていくシステム。 ---- **評価点 -「極亜久高校」に入学した主人公が仲間を集めて野球部を再建する。 --『パワプロ5』では悪役だった『外藤』だが、本作の主人公達から見れば面倒見のいい先輩である。 --2年目から転校してきたプロペラ団のスパイである四路智美の提案で「妨害作戦」を行って敵を弱体化する事が出来るが、最終的に主人公は「正しくないやり方で手に入れたものからは、満足は得られない」と妨害作戦をやるべきじゃなかったと否定。甲子園から真正面にチャレンジする事を決める。 --ミニゲームで他の部から部員を引き抜いてくる展開が1年目の主な目的となる。 ---悪役校だった極亜久高校を熱血主人公が立て直すというストーリーは王道性が高く、そこを評価されている。 ---後のシリーズを遊んでいると、亀田や荒井三兄弟といったキャラを普通に野球選手として使えるのは逆に新鮮かもしれない。仲間評価を上げると彼らもかなり強化される。 -主人公を育てやすい。 --初期ステータスが非常に高い事が多い。状況によってはステータスにCがある事も多々ある。 --また2年目まで大きな怪我をしない、練習ボーナスの回数制限が緩い、ダイジョーブ博士の成功率が何故か高め、という事もあって歴代パワプロ・パワポケの中でも最も育成しやすいサクセスになっている。 ---これは前述の通り本作が「パワプロ」の外伝作であり、「クリア条件が本家より厳しめな代わりに、能力の高い選手が育てやすい」という位置づけの為と思われる。 ---GBAのリメイク版では育成難度が上がっており賛否両論になっている。 -彼女シナリオは初代からパワポケ節に満ちている。 #region(以下、初代から発揮されてる本作の彼女候補とその顛末) --初代から彼女が死ぬ。 ---甲子園で優勝してドラフト1位になるか甲子園決勝を諦めなければ、幼馴染の進藤明日香は病死、コンビニ店員の佐瀬みなこは飛行機事故に巻き込まれてしまう((当然ながら同じ生存パターンでも「優勝してドラフト1位になる」「諦める」で後日談が異なる。))。 ---プロペラ団のスパイながら主人公に好意を持つ四路智美も、極亜久高校に肩入れした事でプロペラ団に捕まってしまい、条件を満たさなければピストルで射殺。追い撃ちもきっちり撃ちこまれるという念の入りよう。さらにそのまま甲子園優勝を迎えると、彼女を射殺したプロペラ団日本支部長も失意のあまり銃で自殺する。 ---だが仲間を集めて、彼女が持ち逃げした「レポート」をしっかり扱えば主人公が智美を助けに行くことが出来る。その時の展開は仲間達との絆も感じられ、非常に熱い。 --初代からNTRがある。 ---マネージャーの石田由紀がそれである。仲間の一人「佐藤」とくっつく展開があり、GBAのリメイクでは同じく由紀に惚れていた平山と共に主人公が「佐藤コロス!」と怨嗟の声をあげるアルバムが存在する。''これは、佐藤を仲間にしていなくても必ず発生する。'' ---どうやって二人がくっついたのかは未だに明らかになっていない。少なくとも、作中で由紀は主人公に好意をもっている場面もいくつか見られる。本作の佐藤のプロフィールには、「女の子のはしっかり手を出す、隅に置けないタイプ」とあるが・・・ ---しかも佐藤と由紀がくっついたのは正史である。子供が『10』『13』に出てくる鉄砂高校に入学している。 ---あくまでも主人公と由紀が交際していない場合に起きる展開であるため、NTRと感じるのは由紀狙いで失敗したプレイヤー視点の話である。 --初代から攻略できないサブヒロインが居る ---顧問になってくれるようこ先生がそれである。野球知識はないが、野球部に親身になり、妨害してくる教頭に対して怒り奮闘してくれる熱血女教師。ランダムで倒れるイベントがあるものの攻略は不可能。 ---エンディングでは極亜久高校から転勤していくが、『10』では佐藤の子供達が在籍する鉄砂高校に顧問として登場。野球知識をしっかり身につけた名将として成長している様子。 --初代からはずれ彼女が居る。 ---時代を感じさせるガングロコギャルの獨田(どくだ)マリコも大概だが、本当に酷いのは荒井紀香(あらいのりか)である。 ---荒井三兄弟よりすごく年上の姉だが、恐ろしい疫病神。ランダムで出てきたら無理やり彼女にさせられる、断る事も出来るが代償として仲間評価が死ぬほど下がる。彼女にしたらマイナスの影響しか与えない。カラオケでは主人公の歌をバカにしてセンス×を与えたり、自分の髪を縫い込んだマフラーで恋の病にしたりなど。その癖、小馬鹿にしたような「ふふふ~ん」という会話が癪に障る。 ---下手すれば『3』の亀田よりもウザくて怖い。というよりも、本作の亀田が主人公に最も与えた被害が紀香との仲をはやし立てた事だとも言われている。しかし基本的に『1』の亀田は憎めない奴となっている。 ---後のシリーズにも「顔がお世辞にも良くない彼女キャラ」や「無意識にマイナス効果を与えるが本人は主人公を支えようとしてくれて可愛くて最終的に主人公がとても強くなる彼女キャラ」などは居るが、ここまで主人公に嫌がらせをしてくる彼女キャラはパワポケでも類を見ない。 ---しかし恐ろしい事に正史ヒロインであり、彼女と交際したせいかは知らないが主人公はプロであまり活躍できずにつまらない事故で死んでしまい((ちなみにこの時に多額の生命保険を受け取っており、それが理由で『2』主人公が事故を装って殺されかけたりする。なお、『2』での件から勘違いされやすいが、『1』主人公は本当に事故で死んだのである。))、その後にやさぐれた亀田によってサイボーグとして蘇らされコキ使われる事となるのが『3』の物語である。 ---一応「野球超人伝((パワプロの頃から存在するアイテム。大幅な能力アップと多数の特殊能力が付与される。本作には無いが、まがい物として「野球凡人伝」というマイナスアイテムも。))」をくれる事だけが紀香の与えてくれる旨味である。GBA版のリメイクでは超特殊能力をくれる唯一の彼女キャラ。 #endregion **問題点 -対戦で使えるのは極亜久高校とサクセス中の敵高校のみで、プロ球団は一切使えない。 --サクセスで作成した選手を選択した場合は「サクセス終了時点(+離脱時点での外藤)での極亜久高校」となる。 --チームアレンジも無い為、「サクセスで作った選手のみのチーム」を使うことも出来ない。 -初期出荷版では敵チームの試合前の戦力表示が正しくない不具合がある((正確には一つ前の試合相手の戦力が表示される。初戦のあかつき大学付属高校の場合、対戦の亀田がアイコンの極亜久高校の戦力が表示される。))。正しいかどうか不明な高校もあるが聖皇学園では圧倒的に強い筈の野球マスクが最高ランクではないなど明らかにおかしいものがある。後期出荷版では聖皇学園の戦力がオールAになっているなど正しく修正されている。だが、初期版よりも仲間の能力の伸びが悪くなっているなど下方修正されている点がある。 -後のパワポケ3などでは聖皇学園の元4番打者と説明されているネロが5番打者固定で出場する(4番は野球マスク)。なぜそうなったかは不明であるが、実際ネロはパワー220の超スラッガーであり5番打者で出場するのは後のストーリーとあわせて違和感を覚える内容になっている。GBA版や他の作品ではしっかり4番打者として出場するようになった。 -仲間をスカウトするためミニゲームでは水原以外全て最高レベルの状態からスタートし、失敗してやり直していくうちにレベルが下がっていく仕様になっており、一発でクリアするのがかなり難しい。そのため次作からはミニゲームをプレイした順番ごとに難しくなったり、仲間評価が関係するようになった。特に前者は苦手なゲームを先にやり、得意なゲームを後回しにするということが可能である。 -「チームメイトの能力が上がった」と表示される能力アップでは、パワー以外はBランクまでしか伸びなくなっている。 --特にミートは5までしか伸びない。 --理由は、今作のみミートのランクが一段階繰り上がっておりミート5でBランク、ミート6以上でAランクと判定されているため。 --個別能力アップでのみAランクにまで伸びる。 -ランダムイベントが非常に多い。 --本作は彼女候補すらランダムが非常に絡む。幼馴染の明日香ですらイベントを起こさないと彼女に出来ない。安定した育成はほぼ不可能になっている。 ---確実に彼女に出来るのは妨害活動を起こし続けて電話番号をもらえる智美のみ。 ---だからこそ紀香の出現が恐ろしいのだが。ふふふ~ん。 --亀田が甲子園決勝前に交通事故にあって死んでしまうイベントもランダム(野手が九人以上で17%)。 ---主人公が捕手以外の場合、正捕手が居なくなってしまう。固定メンバーである荒井三兄弟全員がサブポジとして捕手があるのが救いか(但し三人とも捕手に関連した特殊能力を持っていないため、亀田から数段劣る)。 -パワポケ1で作った選手をパワプロ6、'99に送るとエラー回避が1になるバグ(仕様?)がある。 ---- **総評 -『パワプロ5』の外伝という印象が強い一作だが、「パワプロの悪役校」に焦点を当てて再建を目指すシナリオ、彼女シナリオの容赦のなさなどは後のパワポケシリーズに繋がる要素も多い。 -粗削りだが、強い選手を作りやすいのはカタルシスがある。 **その後の展開 -GBA初パワポケである『3』は、本作の直系の続編になっている。 --紀香とくっついて死亡した主人公が、亀田と唐沢博士によってサイボーグとして蘇らされるという筋書き。プロペラ団との決着もつけられる。 --『1』ではお調子者ながら憎めない奴だった亀田だが、『3』ではやさぐれており主人公に対してかなり畜生の態度を取る。 -2021年11月25日にNintendo Switchで『パワプロクンポケットR』が発売予定。 --『1』『2』がベースとなっている。 ---- *パワプロクンポケット1・2 【ぱわぷろくんぽけっとわんつー】 |ジャンル|野球ゲーム|&amazon(B00022FI1C)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |メディア|64MbitROMカートリッジ|~| |発売元|コナミ|~| |開発元|コナミコンピュータエンタテインメントスタジオ&br()(ダイヤモンドヘッドプロダクション)|~| |発売日|2004年7月29日 |~| |定価|4,179円|~| |判定|なし|~| |ポイント|野球パートを『6』に準拠したリメイク版&br()グラフィックは概ね向上したが育成難度も上がる&br()システムの変更上強くなった野球マスク|~| **概要(1・2) -2004年、GBAで『[[2>パワプロクンポケット2]]』と共にリメイクされたパワポケ1。 **評価点(1・2) -GBAパワポケで最も野球パートが完成された『[[6>パワプロクンポケット6]]』の野球を移植して完成度はかなり上がっている。 -彼女の好感度が数値で見えるようになり投手も経験点で育成できる。 -アルバム閲覧モードやミニゲーム練習モードもある。 -グラフィックやBGMがGBA相応に進化している。オリジナル版からのイメージも特に崩れていない。 -GB版には存在しなかった超特殊能力が貰える。 -GB版には存在しなかった特殊能力取得用のイベントが追加されている。 -各キャラの個別能力アップがテキストに表示されるようになった。 **問題点(1・2) -サクセス以外はベース作品である『6』から使い回されている部分が多い。 -オリジナル版に存在した試合前の演出がカットされている。 -元々シリーズの中でも育成難度が厳しい『6』を引き継いだせいか強い選手を育成できない。 #region(リメイク元との比較など) --初期ステータスがGB時代に比べて低い上、仲間の能力アップバグにより難易度が上がっている。 --野球マスク等の強敵は野球システムのリメイクにより能力相応の苦戦をするようになっている。 --作中のイベントの体力やタフの増減を、GB版の半分ほどにされており、増減幅が少ない。 ---そのためタフや体力を高い値で維持するのが難しい。 ---この仕様により強い選手を作るにはケガをする通常練習をするより、ケガをしない練習イベントが発生し続ける、極亜久高校にうろつき続けるのが最適とされている。 --GB版より仲間評価を上げにくい ---GB版はどの練習でも必ず上がったが、本作ではノックやスピード練習でしか上がらなくなっている。 ---やる気が高いと上がりやすく下がりにくくなる仕様が無くなっている。 --チームメートの能力の上がり方もGB版と比べて格段に悪くなっている。 ---GB版は「チームメイトの能力アップ」が発生した場合、全員の能力が均等に上がったのに対し、能力が上がるキャラと上がらないキャラがランダムでばらけるようになっている。仲間評価をカンストさせても能力が上がらない仲間がいるほど。GB版は仲間評価が一定以上ならば確定で全仲間の能力アップが発生した。 ---その代わり、個別能力アップでなくてもパワー以外の能力がAランクまで伸びるようになった。 --味方の野手は、試合などで「仲間の野球能力が上がった」と味方全員の能力アップが発生した場合、パワーの代わりに肩力が上がってしまう致命的なバグがある。 ---そのためパワーの上昇は個別能力アップでしか起きず、初期能力からパワーが1も上がらない仲間が多く存在する。 ---パワーはヒットの打ちやすさに直結するためヒットが非常に打ちづらくなっており難易度上昇に拍車をかけている。 ---そのくせ肩力は最大値が15のためあっという間にカンストしてしまう。 ---また、このバグが無かったとしてもGB版よりもパワーの伸びは悪くなっている((上昇値は攻略本を参考。GB版では仲間評価を序盤から順当に上げ、試合に全勝すれば最終的に仲間のパワーは60以上上がる。そのため「水原」「村上」「ボブ」「武田」の4人のパワーはほぼ確実にAになり、走力以外は低めの「荒井三兄弟」のパワーもBかCになる。GBAでは半分ほどになっている))。 ---投手の場合はパワーの代わりに球速が上昇する。 --そのため爽快感がなくなったという評価も。一応、世間評価さえあれば甲子園で優勝せずとも「クリア」自体は出来るのが救い。だがアルバムには甲子園優勝やドラフト一位条件のものが多く大きな山場となっている。さらに今作はリセットをすると世間評価が下がる仕様のため、ドラフト一位を狙うためには下手にリセットによる再戦も狙うことができない。 --二年目の大東亜学園戦では仲間の調子が下がるのだが、GB版では味方全員が赤トンボ学園戦同様に不調となった((前者は「智美が用意した痺れ薬を仕込んだ弁当を食べた」、後者は「教頭の嫌がらせ」によるもの。なお、智美が弁当を用意した、というのは本人とプロペラ団の支部長しか知らない。))のに対し、なぜかGBA版では絶不調になる。ただでさえGB版より試合が難しいのにスタッフはいったい何を勘違いしたのだろうか。 --試合面では『6』同様にGB版と違って自由に選手交代ができず、せっかく仲間にした三鷹を試合で起用出来る場面が無かったり、想定外のキャラをスタメンにされたりとストレスが溜まる仕様になっている。 ---三鷹はGB版では登板優先度が最も高かったが、リメイク版では「3」以降のアレンジチームでリリーフエースとして登録されている仕様を元にしたのか登板優先度が最も低くなっている。 --GB版では対戦モードで使用できたライバル校が対戦モードで選択することができなくなった。 --彼女候補の四路智美を攻略すると「ムード×」と「寸前×」を取得するようになった。 --また『3』以降に登場した超特殊能力を普通の彼女と交際して手に入れることが出来ない。超特殊能力を入手するには「野球超人伝」をもらうしかないが、これをくれるのは紀香のみ。 --アルバム集めは彼女キャラのイベントを筆頭にランダムイベントに依存する内容が多く試行錯誤が必要である。 #endregion ---- **総評(1・2) 野球の完成度は上がったがそれ故に選手育成が難しくなってしまった。~ GBソフト2本分+αを遊べるので今なら本作を選ぶのも悪くない。
#contents() ---- *パワプロクンポケット 【ぱわぷろくんぽけっと】 |ジャンル|野球ゲーム|&amazon(B00005H83T)| |対応機種|ゲームボーイカラー(全GB共通)|~| |メディア|16MbitROMカートリッジ|~| |発売元|コナミ|~| |開発元|コナミコンピュータエンタテインメント大阪&br(ダイヤモンドヘッドプロダクション)|~| |発売日|1999年4月1日|~| |定価|4,500円|~| |ポイント|全ては極亜久高校から始まった物語&br彼女シナリオは初代から死亡・NTRがある&brバランスは非常に大味、だがそれがいいという声も&br表「ときメモ」と対なす裏のギャルゲー?|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[実況パワフルプロ野球シリーズリンク>実況パワフルプロ野球シリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[パワプロクンポケットシリーズリンク>パワプロクンポケットシリーズ]]''| //この時点ではスピンオフだったのでパワプロシリーズへのリンクも追加。 **概要 -本家とは似ても似つかないシナリオや彼女、サクセスで人気を集めていく事になるパワプロクンポケットシリーズの初代作。キャッチコピーは「いくぜ甲子園! めざせ、プロ野球!!」。 --ゲームボーイカラー対応。 --『[[実況パワフルプロ野球5]]』の「サクセス・高校野球編」のストーリーの外伝作であり、『パワプロ5』の悪役校だった極亜久高校の野球部を立て直し甲子園を目指す王道ストーリーになっている。 --ニンテンドウ64版『パワプロ6』とプレイステーション版『[[パワプロ'99(開幕版及び決定版)>実況パワフルプロ野球'99]]』に選手を送る事が出来るため、当時は選手育成用ソフトという側面も強かった。 -野球選手を作るというパワプロ本家の面白さはそのまま。が、しかし確実に違うベクトルが働いている''野球''ゲームである。 **ストーリー -「極亜久高校編」~ 一年生の秋、極亜久高校に転校した主人公。~ 野球をやっていた主人公はここでも野球部に入るが、極亜久高校野球部は不良の先輩たちがたまり場としている荒れ果てた状態であり、しかも不慮の事故で壊滅、部員は主人公と友人の亀田のみとなってしまう。~ 野球部廃部の危機に甲子園出場をあきらめきれない主人公は、部員を集め野球部再建と試合の勝利、そして球児の夢甲子園を目指す。~ その影で謎の組織が暗躍しているとも知らず…。 **特徴 -本家『パワプロ』にある選手育成モード「サクセス」を重視したつくりになっており、主に選手を作ることを目的としたゲームである。 --そのため野球ゲームというよりも、様々な選択肢を選んで進めるアドベンチャーゲームに近く、シナリオを進めて強い選手を作るのがこのゲームの主な目的である。 --サクセス以外には『対戦』と選手データやその選手のパスワードを確認する「データ」しかない。 --シリーズが進むにつれてこれらのモードが追加されていった。 -『パワプロ』の外伝という色が強いためか、猪狩兄弟、矢部君、ダイジョーブ博士、パワフル学園や白鳥学園の面々といった『5』のキャラクターが顔見せしたりもする。 --特に猪狩進とダイジョーブ博士はプロペラ団の野望に巻き込まれ、ストーリーにも深く関わってくる。ダイジョーブ博士は『[[3>パワプロクンポケット3]]』まで継続して登場。『[[4>パワプロクンポケット4]]』からは黒野博士に役割を移すことになった。 -ハードのスペックの都合上、野球のバランスが甘い。 --守備と走塁が完全オート。その割りにオート守備・走塁の頭が良くない。 --前年にKCE名古屋が開発した『[[パワプロGB]]』ではマニュアル守備が出来た。 ---ただし『パワプロGB』の操作難易度は高く、お世辞にも遊びやすいとは言い難かったためオート操作は英断ともいえる。 -野球パートの難易度は低め。 --走塁スピードが異常に速く、走力がB以上の選手なら内野安打が非常に出やすくなる。 --また今作の走力による走塁や守備の動きは走力に比例しており走力がFやGだと逆に異常に遅くなる。 --ある程度のパワーを持ってボールの下をミート打ちするだけでホームランが面白いように出る。 --そのためラスボスの「野球マスク」が弱く、上手く粘れば99-2という状況にもなる。 --ただし右打者は何故か左打者より打球が飛びにくくさらに「対左投手○」が発動しないと強制ミート-1という謎の現象が起こる。 ---ちなみにこの現象は相手投手の利き腕関係無しに発生GB版の2でも起こる。 ---実際左打者も「対左投手○」を持っていないと対左時にミートが-1され打球が飛びにくくなることから右打者では左打者の左対左効果が常に起こっている可能性が高い(実際「3」以降のパワポケは右対右でもミートの減少は無く、左対左では通常ミートが-1される。パワーの減少については不明)。 ---今作では元々打球が飛びやすいためこのことに気づかないプレイヤーもいるが、仲間のパワーがあまり高くない序盤は「村上」よりも明らかに「水原」や「ボブ」の方がホームランを打ちやすい。 ---ヒットが打ちづらくなった『2』ではこのバグが露骨に見て感じ取られるようになった。 ---そのためGB版のパワポケは選手を移植する以外、両打者育成するメリットが無い。 --投手側もCPUが強力な変化球に対応できないせいで、一極集中で鍛えておくと打たれることは無くなるようになっている。 ---ただその場合、何らかの能力が不足するか、育てた変化球以外が平凡化してしまいやすいので、本作以外では役立たずになってしまいやすいが。 -本作では血の気システムがある。けがをしたり悪いイベントを行うと増えていき、溜まっていくとケガ率が上がる代わりに経験点が上がる。これは[[パワポケ14>パワプロクンポケット14]]のストレスとバーニング状態に通じるシステム。 -投手の育成方法は本作ではポイントを割り振るのではなく、『パワプロ5』のように練習する事で勝手に球速や変化球、コントロールやスタミナが上がっていくシステム。 ---- **評価点 -「極亜久高校」に入学した主人公が仲間を集めて野球部を再建する。 --『パワプロ5』では悪役だった『外藤』だが、本作の主人公達から見れば面倒見のいい先輩である。 --2年目から転校してきたプロペラ団のスパイである四路智美の提案で「妨害作戦」を行って敵を弱体化する事が出来るが、最終的に主人公は「正しくないやり方で手に入れたものからは、満足は得られない」と妨害作戦をやるべきじゃなかったと否定。甲子園から真正面にチャレンジする事を決める。 --ミニゲームで他の部から部員を引き抜いてくる展開が1年目の主な目的となる。 ---悪役校だった極亜久高校を熱血主人公が立て直すというストーリーは王道性が高く、そこを評価されている。 ---後のシリーズを遊んでいると、亀田や荒井三兄弟といったキャラを普通に野球選手として使えるのは逆に新鮮かもしれない。仲間評価を上げると彼らもかなり強化される。 -主人公を育てやすい。 --初期ステータスが非常に高い事が多い。状況によってはステータスにCがある事も多々ある。 --また2年目まで大きな怪我をしない、練習ボーナスの回数制限が緩い、ダイジョーブ博士の成功率が何故か高め、という事もあって歴代パワプロ・パワポケの中でも最も育成しやすいサクセスになっている。 ---これは前述の通り本作が「パワプロ」の外伝作であり、「クリア条件が本家より厳しめな代わりに、能力の高い選手が育てやすい」という位置づけの為と思われる。 ---GBAのリメイク版では育成難度が上がっており賛否両論になっている。 -彼女シナリオは初代からパワポケ節に満ちている。 #region(以下、初代から発揮されてる本作の彼女候補とその顛末) --初代から彼女が死ぬ。 ---甲子園で優勝してドラフト1位になるか甲子園決勝を諦めなければ、幼馴染の進藤明日香は病死、コンビニ店員の佐瀬みなこは飛行機事故に巻き込まれてしまう((当然ながら同じ生存パターンでも「優勝してドラフト1位になる」「諦める」で後日談が異なる。))。 ---プロペラ団のスパイながら主人公に好意を持つ四路智美も、極亜久高校に肩入れした事でプロペラ団に捕まってしまい、条件を満たさなければピストルで射殺。追い撃ちもきっちり撃ちこまれるという念の入りよう。さらにそのまま甲子園優勝を迎えると、彼女を射殺したプロペラ団日本支部長も失意のあまり銃で自殺する。 ---だが仲間を集めて、彼女が持ち逃げした「レポート」をしっかり扱えば主人公が智美を助けに行くことが出来る。その時の展開は仲間達との絆も感じられ、非常に熱い。 --初代からNTRがある。 ---マネージャーの石田由紀がそれである。仲間の一人「佐藤」とくっつく展開があり、GBAのリメイクでは同じく由紀に惚れていた平山と共に主人公が「佐藤コロス!」と怨嗟の声をあげるアルバムが存在する。''これは、佐藤を仲間にしていなくても必ず発生する。'' ---どうやって二人がくっついたのかは未だに明らかになっていない。少なくとも、作中で由紀は主人公に好意をもっている場面もいくつか見られる。本作の佐藤のプロフィールには、「女の子のはしっかり手を出す、隅に置けないタイプ」とあるが・・・ ---しかも佐藤と由紀がくっついたのは正史である。子供が『10』『13』に出てくる鉄砂高校に入学している。 ---あくまでも主人公と由紀が交際していない場合に起きる展開であるため、NTRと感じるのは由紀狙いで失敗したプレイヤー視点の話である。 --初代から攻略できないサブヒロインが居る ---顧問になってくれるようこ先生がそれである。野球知識はないが、野球部に親身になり、妨害してくる教頭に対して怒り奮闘してくれる熱血女教師。ランダムで倒れるイベントがあるものの攻略は不可能。 ---エンディングでは極亜久高校から転勤していくが、『10』では佐藤の子供達が在籍する鉄砂高校に顧問として登場。野球知識をしっかり身につけた名将として成長している様子。 --初代からはずれ彼女が居る。 ---時代を感じさせるガングロコギャルの獨田(どくだ)マリコも大概だが、本当に酷いのは荒井紀香(あらいのりか)である。 ---荒井三兄弟よりすごく年上の姉だが、恐ろしい疫病神。ランダムで出てきたら無理やり彼女にさせられる、断る事も出来るが代償として仲間評価が死ぬほど下がる。彼女にしたらマイナスの影響しか与えない。カラオケでは主人公の歌をバカにしてセンス×を与えたり、自分の髪を縫い込んだマフラーで恋の病にしたりなど。その癖、小馬鹿にしたような「ふふふ~ん」という会話が癪に障る。 ---下手すれば『3』の亀田よりもウザくて怖い。というよりも、本作の亀田が主人公に最も与えた被害が紀香との仲をはやし立てた事だとも言われている。しかし基本的に『1』の亀田は憎めない奴となっている。 ---後のシリーズにも「顔がお世辞にも良くない彼女キャラ」や「無意識にマイナス効果を与えるが本人は主人公を支えようとしてくれて可愛くて最終的に主人公がとても強くなる彼女キャラ」などは居るが、ここまで主人公に嫌がらせをしてくる彼女キャラはパワポケでも類を見ない。 ---しかし恐ろしい事に正史ヒロインであり、彼女と交際したせいかは知らないが主人公はプロであまり活躍できずにつまらない事故で死んでしまい((ちなみにこの時に多額の生命保険を受け取っており、それが理由で『2』主人公が事故を装って殺されかけたりする。なお、『2』での件から勘違いされやすいが、『1』主人公は本当に事故で死んだのである。))、その後にやさぐれた亀田によってサイボーグとして蘇らされコキ使われる事となるのが『3』の物語である。 ---一応「野球超人伝((パワプロの頃から存在するアイテム。大幅な能力アップと多数の特殊能力が付与される。本作には無いが、まがい物として「野球凡人伝」というマイナスアイテムも。))」をくれる事だけが紀香の与えてくれる旨味である。GBA版のリメイクでは超特殊能力をくれる唯一の彼女キャラ。 #endregion **問題点 -対戦で使えるのは極亜久高校とサクセス中の敵高校のみで、プロ球団は一切使えない。 --サクセスで作成した選手を選択した場合は「サクセス終了時点(+離脱時点での外藤)での極亜久高校」となる。 --チームアレンジも無い為、「サクセスで作った選手のみのチーム」を使うことも出来ない。 -初期出荷版では敵チームの試合前の戦力表示が正しくない不具合がある((正確には一つ前の試合相手の戦力が表示される。初戦のあかつき大学付属高校の場合、対戦の亀田がアイコンの極亜久高校の戦力が表示される。))。正しいかどうか不明な高校もあるが聖皇学園では圧倒的に強い筈の野球マスクが最高ランクではないなど明らかにおかしいものがある。後期出荷版では聖皇学園の戦力がオールAになっているなど正しく修正されている。だが、初期版よりも仲間の能力の伸びが悪くなっているなど下方修正されている点がある。 -後のパワポケ3などでは聖皇学園の元4番打者と説明されているネロが5番打者固定で出場する(4番は野球マスク)。なぜそうなったかは不明であるが、実際ネロはパワー220の超スラッガーであり5番打者で出場するのは後のストーリーとあわせて違和感を覚える内容になっている。GBA版や他の作品ではしっかり4番打者として出場するようになった。 -仲間をスカウトするためミニゲームでは水原以外全て最高レベルの状態からスタートし、失敗してやり直していくうちにレベルが下がっていく仕様になっており、一発でクリアするのがかなり難しい。そのため次作からはミニゲームをプレイした順番ごとに難しくなったり、仲間評価が関係するようになった。特に前者は苦手なゲームを先にやり、得意なゲームを後回しにするということが可能である。 -「チームメイトの能力が上がった」と表示される能力アップでは、パワー以外はBランクまでしか伸びなくなっている。 --特にミートは5までしか伸びない。 --理由は、今作のみミートのランクが一段階繰り上がっておりミート5でBランク、ミート6以上でAランクと判定されているため。 --個別能力アップでのみAランクにまで伸びる。 -ランダムイベントが非常に多い。 --本作は彼女候補すらランダムが非常に絡む。幼馴染の明日香ですらイベントを起こさないと彼女に出来ない。安定した育成はほぼ不可能になっている。 ---確実に彼女に出来るのは妨害活動を起こし続けて電話番号をもらえる智美のみ。 ---だからこそ紀香の出現が恐ろしいのだが。ふふふ~ん。 --亀田が甲子園決勝前に交通事故にあって死んでしまうイベントもランダム(野手が九人以上で17%)。 ---主人公が捕手以外の場合、正捕手が居なくなってしまう。固定メンバーである荒井三兄弟全員がサブポジとして捕手があるのが救いか(但し三人とも捕手に関連した特殊能力を持っていないため、亀田から数段劣る)。 -パワポケ1で作った選手をパワプロ6、'99に送るとエラー回避が1になるバグ(仕様?)がある。 ---- **総評 -『パワプロ5』の外伝という印象が強い一作だが、「パワプロの悪役校」に焦点を当てて再建を目指すシナリオ、彼女シナリオの容赦のなさなどは後のパワポケシリーズに繋がる要素も多い。 -粗削りだが、強い選手を作りやすいのはカタルシスがある。 **その後の展開 -GBA初パワポケである『3』は、本作の直系の続編になっている。 --紀香とくっついて死亡した主人公が、亀田と唐沢博士によってサイボーグとして蘇らされるという筋書き。プロペラ団との決着もつけられる。 --『1』ではお調子者ながら憎めない奴だった亀田だが、『3』ではやさぐれており主人公に対してかなり畜生の態度を取る。 -2021年11月25日にNintendo Switchで『パワプロクンポケットR』が発売予定。 --『1』『2』がベースとなっている。 ---- *パワプロクンポケット1・2 【ぱわぷろくんぽけっとわんつー】 |ジャンル|野球ゲーム|&amazon(B00022FI1C)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |メディア|64MbitROMカートリッジ|~| |発売元|コナミ|~| |開発元|コナミコンピュータエンタテインメントスタジオ&br()(ダイヤモンドヘッドプロダクション)|~| |発売日|2004年7月29日 |~| |定価|4,179円|~| |判定|なし|~| |ポイント|野球パートを『6』に準拠したリメイク版&br()グラフィックは概ね向上したが育成難度も上がる&br()システムの変更上強くなった野球マスク|~| **概要(1・2) -2004年、GBAで『[[2>パワプロクンポケット2]]』と共にリメイクされたパワポケ1。 **評価点(1・2) -GBAパワポケで最も野球パートが完成された『[[6>パワプロクンポケット6]]』の野球を移植して完成度はかなり上がっている。 -彼女の好感度が数値で見えるようになり投手も経験点で育成できる。 -アルバム閲覧モードやミニゲーム練習モードもある。 -グラフィックやBGMがGBA相応に進化している。オリジナル版からのイメージも特に崩れていない。 -GB版には存在しなかった超特殊能力が貰える。 -GB版には存在しなかった特殊能力取得用のイベントが追加されている。 -各キャラの個別能力アップがテキストに表示されるようになった。 **問題点(1・2) -サクセス以外はベース作品である『6』から使い回されている部分が多い。 -オリジナル版に存在した試合前の演出がカットされている。 -元々シリーズの中でも育成難度が厳しい『6』を引き継いだせいか強い選手を育成できない。 -アレンジチームでデビルスターズが選択できない他、パワポケポイントが導入されていないため、サクセスで作成した選手の顔アイコンを変更する事ができない。 #region(リメイク元との比較など) --初期ステータスがGB時代に比べて低い上、仲間の能力アップバグにより難易度が上がっている。 --野球マスク等の強敵は野球システムのリメイクにより能力相応の苦戦をするようになっている。 --作中のイベントの体力やタフの増減を、GB版の半分ほどにされており、増減幅が少ない。 ---そのためタフや体力を高い値で維持するのが難しい。 ---この仕様により強い選手を作るにはケガをする通常練習をするより、ケガをしない練習イベントが発生し続ける、極亜久高校にうろつき続けるのが最適とされている。 --GB版より仲間評価を上げにくい ---GB版はどの練習でも必ず上がったが、本作ではノックやスピード練習でしか上がらなくなっている。 ---やる気が高いと上がりやすく下がりにくくなる仕様が無くなっている。 --チームメートの能力の上がり方もGB版と比べて格段に悪くなっている。 ---GB版は「チームメイトの能力アップ」が発生した場合、全員の能力が均等に上がったのに対し、能力が上がるキャラと上がらないキャラがランダムでばらけるようになっている。仲間評価をカンストさせても能力が上がらない仲間がいるほど。GB版は仲間評価が一定以上ならば確定で全仲間の能力アップが発生した。 ---その代わり、個別能力アップでなくてもパワー以外の能力がAランクまで伸びるようになった。 --味方の野手は、試合などで「仲間の野球能力が上がった」と味方全員の能力アップが発生した場合、パワーの代わりに肩力が上がってしまう致命的なバグがある。 ---そのためパワーの上昇は個別能力アップでしか起きず、初期能力からパワーが1も上がらない仲間が多く存在する。 ---パワーはヒットの打ちやすさに直結するためヒットが非常に打ちづらくなっており難易度上昇に拍車をかけている。 ---そのくせ肩力は最大値が15のためあっという間にカンストしてしまう。 ---また、このバグが無かったとしてもGB版よりもパワーの伸びは悪くなっている((上昇値は攻略本を参考。GB版では仲間評価を序盤から順当に上げ、試合に全勝すれば最終的に仲間のパワーは60以上上がる。そのため「水原」「村上」「ボブ」「武田」の4人のパワーはほぼ確実にAになり、走力以外は低めの「荒井三兄弟」のパワーもBかCになる。GBAでは半分ほどになっている))。 ---投手の場合はパワーの代わりに球速が上昇する。 --そのため爽快感がなくなったという評価も。一応、世間評価さえあれば甲子園で優勝せずとも「クリア」自体は出来るのが救い。だがアルバムには甲子園優勝やドラフト一位条件のものが多く大きな山場となっている。さらに今作はリセットをすると世間評価が下がる仕様のため、ドラフト一位を狙うためには下手にリセットによる再戦も狙うことができない。 --二年目の大東亜学園戦では仲間の調子が下がるのだが、GB版では味方全員が赤トンボ学園戦同様に不調となった((前者は「智美が用意した痺れ薬を仕込んだ弁当を食べた」、後者は「教頭の嫌がらせ」によるもの。なお、智美が弁当を用意した、というのは本人とプロペラ団の支部長しか知らない。))のに対し、なぜかGBA版では絶不調になる。ただでさえGB版より試合が難しいのにスタッフはいったい何を勘違いしたのだろうか。 --試合面では『6』同様にGB版と違って自由に選手交代ができず、せっかく仲間にした三鷹を試合で起用出来る場面が無かったり、想定外のキャラをスタメンにされたりとストレスが溜まる仕様になっている。 ---三鷹はGB版では登板優先度が最も高かったが、リメイク版では「3」以降のアレンジチームでリリーフエースとして登録されている仕様を元にしたのか登板優先度が最も低くなっている。 --GB版では対戦モードで使用できたライバル校が対戦モードで選択することができなくなった。 --彼女候補の四路智美を攻略すると「ムード×」と「寸前×」を取得するようになった。 --また『3』以降に登場した超特殊能力を普通の彼女と交際して手に入れることが出来ない。超特殊能力を入手するには「野球超人伝」をもらうしかないが、これをくれるのは紀香のみ。 --アルバム集めは彼女キャラのイベントを筆頭にランダムイベントに依存する内容が多く試行錯誤が必要である。 #endregion ---- **総評(1・2) 野球の完成度は上がったがそれ故に選手育成が難しくなってしまった。~ GBソフト2本分+αを遊べるので今なら本作を選ぶのも悪くない。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: