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*セブンスドラゴン2020-II 【せぶんすどらごん にせんにじゅう つー】 |ジャンル|RPG|CENTER:&amazon(B00ABA7OIA)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |メディア|UMD 1枚|~| |発売元|セガ|~| |開発元|イメージエポック|~| |発売日|2013年4月18日|~| |価格|通常版:6,279円&br()DL版:5,600円|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |ポイント|次回作と言うよりはアップデートバージョン&br()シナリオ・キャラの使い回しっぷり&br()面白さは据え置き&br()更に超豪華になった声優陣&br()終盤以降の難度は健在|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[セブンスドラゴン2020]]』の続編。&br()前作の一年後に出現した、新たなる真竜・フォーマルハウトとの戦いを描く。 **ストーリー 多大な犠牲とムラクモ13班の活躍により、地球を喰うべく来襲した真竜・ニアラは打ち倒され、地球上には再び平和が訪れた。 ニアラの討伐により、人類と竜との戦いは終わったかに思われた。 しかしニアラ討伐より一年後、束の間の平和が訪れていた地上に再びドラゴンが現れる。 新たなドラゴンの出現に政府は混乱しつつも、前大戦の英雄・13班を出動させる。しかし13班は新たな真竜・フォーマルハウトの前に敗北。人類は再び絶望の淵へと追い込まれる。 再び地上に訪れた災厄・ドラゴン。13班、そして人類はこの戦いに勝利することが出来るのか…? **前作からの追加要素 -''新職業・アイドルの追加'' --今作では新職業として「アイドル」が登場。仲間を扇動して攻撃させたり、様々な行動を指示して行わせるなど、かなりトリッキーなスキルを揃える玄人向けの職業となっている。 --特定のスキルを使うことでフィーバーゲージが溜まり、ゲージ増加で使える技が解禁されていく。最大までフィーバーゲージを溜めると「スーパースター」状態となり様々なパワーアップ効果が得られる。 ---他、前々作のプリンセスの「聖声スキル」「邪声スキル」を思い起こさせる攻撃・補助スキルを持つ。 -''新たな最強技「秘奥義」の追加'' --アイドルを含む全職業に、奥義をも超える必殺技''「秘奥義」''が追加された。 --秘奥義は前作の奥義同様、修得に特定のステップを踏むことが必要。しかしその威力は奥義同様に凄まじい。 -''キャラクターメイク関連'' --外見パターンにアイドル男女2種が追加された他、前々作にて登場した「ルシェ民族」が追加。中盤からメイクで使用可能となる。 --また各外見にカラーバリエーション2種が追加された。これによって選べる外見は21種類に増加した。 --声優も追加されており、前作の時点ですでに豪華であったラインナップはいっそう豪華になっている。 --キャラクターの性能を変えずに、外見と声優を変更できる''「継承」''ができるようになった。これにより、キャラメイクに納得がいかなかった場合や声優・外見に飽きてきた時に手軽にキャラクターを作り直せるようになった。 -''ムラクモ会議'' --前作の「都庁改修」にあたる。会議を招集し、新たな拠点となる国会議事堂を改修することでショップの充実、新スキルの解放など様々な恩恵が受けられる。 -その他の要素はほぼ前作と共通しているので、[[前作の記事>セブンスドラゴン2020]]を参照。 -初音ミクは今作でも健在。今作では多くのBGMがミクのボーカル入りを想定しているため、前作のDIVAモードBGMよりも自然な出来になっている。 **評価点 ***面白さは前作据え置き -基本的な部分は変わっていないため、ドラゴンとの手に汗握る戦闘やバランスよく調整された各職業、豪華声優陣やゲーム各所に見られる親切設計、古代祐三手がける名曲の数々などは相変わらず。前作を楽しめた人ならば、本作も楽しめるだろう。 --新職業のアイドルも好評。慣れれば、他の職業にない戦術を楽しめる。 ***さらに豪華になった声優陣 -豪華であった前作からさらに増加した声優陣は最早圧巻の一言。プレイヤーの様々なニーズに対応するバリエーションの広さは本作にしかない長所だろう。 --新たに追加された声優もベテラン、大御所ばかり。男性陣には宮野真守や大塚明夫、平田広明。女性陣にも斎藤千和に田中敦子、丹下桜とまごうことなきビッグネームが名を連ねている。ギャラは大丈夫なのだろうか…? //気持ちは分かるがさすがにやり過ぎ ***前作からの改善 -ダンジョンに残っているドラゴンの数にクエストに出現するドラゴンが含まれなくなった。ドラゴンの残存数がわかりやすくなっている。 **賛否両論点 ***戦闘バランス -前作や無印では中盤からドラゴンを始めとする敵がかなり強くなり、終盤では''「殺るか、殺られるか」''のちょっと極端なバランスになっていた。本作も前作の傾向を引き継いでおり、中盤から、前作以上の勢いでドラゴンを筆頭に敵がかなり強くなる。 --後半・終盤になると「理不尽」と思える敵もちらほら出てくる。 #region(一部の理不尽なボスについて。&color(red){''ネタバレ注意''}) -''帝竜インソムニア'' --何はともかく「死の宣告」。これは発動に1ターンを要するものの、発動すると''パーティ全体に高確率で即死効果を与える''という反則級の効果を持つ。 --一応発動確率100%ではないらしく失敗するときもあるのだが、それでも十分高確率。対策なしではほぼ全滅してしまう。そのため即死予防のアクセサリーが必須。 --即死を抜きにしても全体攻撃のブレス、回復技など鬱陶しい技を多数持つ。とはいえ最大の脅威である「死の宣告」に対しては対策を打つことで完全に封じることができるので、後々登場する連中に比べればまだマシ。 -''フロワロシード2020滅'' --前作同様レアエネミーとして登場し、HPが非常に少ないぶん異常に防御力が高く、倒すとレアアイテムやスキルポイントを落とすオトクな敵なのだが…。 --本作ではフロワロの毒性が強化され、人を死に至らしめるほどの毒性を持つようになった。その設定を反映してか、後半に登場する「滅」と名前についたフロワロシードは''100%こちらを死に至らしめる即死技「漆黒の胞子」を予兆なしで使ってくる''。 --それでいて前作同様フロワロシードには1~2程度のダメージしか通らないため、シードに有効な多段ヒット系の技を持っていないとオトクどころかかなり厄介。行動スピードが遅いのが唯一の救いである。 --たちの悪いことにフロワロシードは数体同時出現したり、ドラゴンの取り巻きとして登場する場合もある。運が悪ければ前者なら「漆黒の胞子」が1ターンに連続で発動され、後者の場合はドラゴンの暴力的な攻撃と即死技が同時に襲い掛かってくる。 -''ザトウドラグ・クリミナルドラグ'' --最終盤のダンジョンに出現するドラゴン。ザトウドラグは前触れなしに高威力+状態異常の全体攻撃「○○ブレス」を使用してくる上防御力が高い難敵であり、クリミナルドラグは素の攻撃力が高く、予備動作はあるが全体に大ダメージを与える「タイフーンラリアット」や大ダメージを与えつつ一定確率で行動不能の状態異常を付与する「ヘッドバッド」などを使用してくる。 //--問題は最終盤ダンジョンでは単体でも厄介な''これらのドラゴンと同時に戦わねばならない''ことであり、毎ターンザトウドラグのブレス攻撃の連射とクリミナルドラグの猛攻を耐え抜かねばならない。特に表ラスボス手前に配置された「ザトウドラグ×2&クリミナルドラグ」との戦闘は超難関であり、「ラスボスよりこっちのほうが印象に残る」というプレイヤーも居るほど。 //東京スカイタワーにクリミナルドラグとザトウドラグが同時にいるフロアは存在しないが?ラスボス前もザトウドラグ×2&マッシヴドラグだし、ちょっと考えればザコ戦でザトウドラグを乱入させれば1体ずつ個別撃破可能だとわかる #region(幻影首都ネタバレ) -''幻影首都1F'' --幻影首都では通常エネミーも全てドラゴンとなるのは前作と同様なのだが、1Fはリトルドラグ、ドラゴライアーンなど小型のドラゴンが多数出現するパターンが多く、最大で''5体のドラゴンによる1ターン合計10回もの攻撃にさらされる''。 --特にドラゴライアーンが絡むととたんにきつい戦いとなる。ドラゴライアーンは全体に眠りの状態異常を付与する「眠りの羽音」、魔法属性で高威力の「衝撃波」という厄介な2つの攻撃を持ち、その上行動スピードが速く回避率も高い。これが2体以上、他のドラゴンを伴って湧いてくると立て直すヒマもなくパーティが全滅する。 --正直、同じフロアの固定シンボルのドラゴン戦や大型ドラゴンが2体出現するパターンで固定される1F以降の雑魚戦闘のほうが楽である。''その難易度設定はおかしい''。 -''とあるボス'' --表シナリオでも戦ったとあるボスと幻影首都にて再戦することが出来るのだが、その強さは表とは比べ物にならないレベル。 --毎ターン2回行動する上にハッカーなどの後衛系職業を一撃で即死させる火力を持ち、プレイヤー側の最もスピードに長ける職業であるトリックスターさえ時折追い抜くスピードを有すると、圧倒的な性能を誇る。裏ラスボスでさえトリックスターを追い抜いて先制攻撃したりはしない。 --状態異常などの搦手はないが、純粋な基本性能の高さでこちらを圧倒してくる。開幕に使用する強化バフ「怒りの咆哮」が切れれば多少マシになるが、それでも一撃で後衛を瀕死に追い込む通常攻撃・必殺技や全体攻撃などを2ターン行動の優位を生かしてドカドカ放ってくる。 //「発売から1年半経っていないゲームのネタバレをしてはならない」ためボスの名前をぼかした #endregion #endregion -ただし、こちらは前作同様暴力的な性能の奥義が使えるため、いざというときは奥義でゴリ押せばなんとかなる場面もある。というか一部の難敵はまるで奥義ゴリ押しを前提にしたかのような超性能であり、裏ダンジョンでは特にそれが顕著。 ***シナリオ -今作では月並みだった前作と比べてシナリオにも力が入っているのだが、中盤から終盤にかけて鬱展開が目白押し。千人砲イベントなど無印・2020の時点でブラックさの片鱗を見せていたセブンスドラゴンだが、本作はとにかく鬱展開のラッシュになっている。 --初っ端から2体目の帝竜オケアノスが''「強酸の雨」''で人類に攻撃を仕掛けてくる。プレイヤーも救助に駆り出されるのだが、''「顔面が溶けて苦しむ女性」「逃げきれずに死んでいく老人」「絶望して自ら酸の水溜りに身を投げる救助者」''など、悲惨な場面をまざまざと見せつけられる。 //#region(&color(red){''中盤以降のネタバレ注意''}) --その後は鬱展開はちょっと落ち着くのだが、中盤でフォーマルハウトが人類に絶望を植え付けるべくドラゴンを率いて直接来襲し、13班の帝竜打倒によって希望を持っていた人々を容赦なく絶望の底へ叩き落とす。13班を含む人々は国会議事堂の地下に退避して一旦はドラゴンから逃れるものの、''議事堂の周囲と地上階には胞子で人を死に至らしめる黒いフロワロが群生しており、さらにフロワロを統べるドラゴンたちが徘徊、その上フロワロの瘴気がジリジリと侵入してくるのでこのままでは議事堂地下もじきに陥落するという最悪の状況''が襲ってくる。 //--これに対し、政府は瘴気を阻むシャッターを下ろすための決死隊を組織してドラゴンとフロワロの蔓延る地上へと送り出す。今までプレイヤーとともに戦ってきた名有りのキャラクターたちもこれに加わり、プレイヤーはドラゴンに倒されて行く彼らをただ見届けることしかできない。 //--それでも時間稼ぎにしかならないことがわかっていた政府はさらに決死隊の第二陣を市民から募りフロワロの除染へと向かわせようとする。さすがにこれはキリノとマリナの活躍で阻止されるが、決死隊の面々と会話すると聞くだけで憂鬱になりそうな、悲壮な覚悟や死への恐怖を聞くことが出来る。 //「発売から1年半経っていないゲームのネタバレをしてはならない」に違反しているためCO // //-そして最後の帝竜インソムニアはプレイヤーを支えてきた人々の幻影を使っての陰湿な精神攻撃を加えてくる。ダンジョンの無音も相まって結構キツい。 // //#endregion -他にも、「ドラゴンに支配された世界に絶望した人々の集団自殺を止めてほしい」といった陰鬱なクエストなども存在。 **問題点 ***あまりにも前作と代わり映えしない内容 -''恐らく本作最大の問題点。'' --「2」と銘打たれた本作だが、その実内容は『2020』とほとんど変わりがない。BGM・敵の使い回しも多く、ストーリーも前作を想起させる展開が要所で存在するなど「続編」と言うには少しひねりのない内容になっている。 --まず目立つのが各チャプターの大ボスである帝竜の使い回し。7体の帝竜の内約半数の3体が前作から続投している。前作の帝竜が絡むステージではファンサービスのつもりかBGMも前作仕様のものに戻るのだが、「ただ単に前作を使いまわしたかっただけでは?」と邪推してしまう。 --MAPも「渋谷繁花樹海」「山手線天球儀」「国分寺灼熱砂房」など、前作から続投している場所のMAPはほぼ使いまわし。 --クリア後のやりこみ要素も前作同様「幻影首都」ひとつだけで、各階のボスの大半が表シナリオの帝竜のパワーアップ版であることも前作と同様である。少しはひねってくれ。 #region(幻影首都ネタバレ注意) -幻影首都の最奥に待ち受ける真ボス前の前哨戦に登場するのは、前作のラスボスであるニアラ。そして真ボスは前作と同じ人類戦士タケハヤ((一応名前は地球戦士タケハヤから人類戦士タケハヤに変わっている。微妙に格が下がっているような…))。攻撃パターンまで同じである。''そこまで使いまわしたいのか!'' --というかニアラもタケハヤも『II』では会話で少し話題になる程度であり、前作をプレイしていない人は置いてけぼり。一応前作を未プレイの人のために前作のストーリーをおさらいできるダイジェストもあるが、いきなり出てきていきなり戦闘なので、ファンサービスになっているかと言われれば疑問。 #endregion -ストーリーも前作を思わせる展開が各所に見られ、''「初戦でプレイヤーが敗退し絶望を思い知らされる((これは前々作のセブンスドラゴンも似たような感じだったため、余計にマンネリ感が強い))」「強硬派の指揮官がドラゴン撃破を優先して非人道的な戦術に走ろうとするが、キリノがそれを諌める」「前作のSKYに当たる、プレイヤーとは別の思惑で行動するライバル集団「SECT11」の存在」''など前作でも見られた展開やキャラクターが随所に見られる。 --更には、SECT11のリーダーであるショウジとイズミとの戦闘で流れるのは前作でのSKYのテーマ「戦場-ライバルアライバル」。そこまで似せるか。 --しかしルシェ民族やフォーマルハウトが絡む中盤以降は、シナリオライターが交代したこともあってさすがに前作とは全く異なるストーリー展開となる。 -また、主人公でありプレイヤーの分身となるムラクモ13班の設定にも多少問題がある。 --ムラクモ13班は「前作の13班と同一人物」という設定なのだが、ゲーム開始当初パーティは全員Lv1となっており、スキルも全てリセットされている。それに関してゲーム内で説明がなされるのだが、その理由は''「1年ドラゴンと戦わなかったブランク」''。いくらなんでもそれは…。 --人材不足のムラクモが前大戦の英雄である13班をヒマにしておくとは考えにくく、普通に考えれば空白の一年の間にもマモノ討伐などに狩りだされていたはずである。「ゲームだから」と言ってしまえばそれまでだが、慣れ親しんだスキルをすっぱり忘れているとは考えにくい。最初は強いが、強毒性フロワロの毒に犯され、一命を取り留めるも身体能力が下がってしまった…とかなら納得もいくのだが。脳内変換して「前回の戦いの後遺症」と無理やり思いながらプレイするプレイヤーも多数。 ---前述のSECT11から「全然大したことない実力」と馬鹿にされるシーンも結構存在する。普通に考えれば前作プレイヤーは13班に愛着があるわけで、ゲームシステムの都合上弱くされたのにこんな事言われた日には「こいつら死ねばいいのに」とも言いたくなるだろう((まぁ大半が死ぬので溜飲は下がるが、泣かせに来ていると思われるシーンでざまあみろとの感想を抱いてしまうのはシナリオ的にどうなのか…))。 --前作のデータをコンバートした場合でも新規キャラメイクを求められるのだが、前作でメイクしたムラクモ13班とメンバーが違う場合でも特に身内からの反応はなく「13班の2軍メンバー」などと脳内補完することで対処するしかない。「前作の13班は幻影首都で消息不明になった」などともっともらしい言い訳を用意しても良かったのではないだろうか。 ***前作から改善されていない部分 -戦闘のテンポがもっさりしているのは前作と同じ。長い奥義のムービーも飛ばせない。 ***一部の新スキル -各職業に新スキルが搭載されたのだが、一部のスキルには手抜き感が漂う。 --顕著なのがサイキックの「エアスピアー」「ヴォルテックス」。敵に対し風の槍を放ち対空攻撃を行うのだが、''「単体・全体で攻撃のグラフィックが一緒」「エアスピアーとヴォルテックスでほとんど攻撃モーションやグラフィックが変化せず、セリフも共通」''と他の攻撃スキルに比べて手抜き感が漂う。 --他にも新スキルなのに今までのスキルのモーションを完全流用しているトリックスターの「ゼロレンジショット」など、どこか手抜き感の漂う新スキルが各職業にポツポツと存在する。 --性能に関しても調整不足を匂わせる部分があり、「空中の敵に有効」のはずなのに後述するフロストバーンにほぼ喰われているエアスピアー・ヴォルテックス、「リアクト中にしか放てない強力な一撃」という説明文の割りにはしょっぱい威力のゼロレンジショット、消費マナが多い割に、準最強技の「力閂オロシ」と威力が殆ど変わらないサムライの抜刀状態最強技「八双大蛇突き」、状態異常の相手に使うと威力が上がるという触れ込みだが状態異常を多数重ねないとほとんど威力が伸びない上威力が伸びても同じマナ消費で発動できるスキルを大きく引き離すわけでもないデストロイヤーの「介錯クリンチ」、トリックスターの「ペインイーター」、最大レベルまで上げても回復量が固定値で''16''という今作屈指の罠スキルであるハッカーの「リジェネレーター」((もちろんHPは余裕で3桁になる。前作の仕様から考えると、本来n%回復だったのを設定ミスで%を付け忘れたのだと思われる。%をつけた場合、前作とほぼ同じ回復量となる。))など、使い勝手が微妙な新スキルが多い。 --逆の意味で調整不足と疑ってしまうのがサイキックの攻撃スキル「フロストバーン」。 --このスキルが超性能であり、''「属性攻撃系のスキルの最強技とほぼ同じ威力」「麻痺・凍傷・火傷をランダムで付与」「マナ消費が最低クラスの4((参考までに、サイキックが初期習得できる攻撃魔法「フレイム」の消費マナが4である。))、しかもスキルレベルが上昇してもマナ消費だけは上昇しない」''とバランスをかなぐり捨てたかのような圧倒的性能を誇っている。 ---あまりにもマナの効率が良すぎるため、強化スキルのコンセントレート(一度だけスキル攻撃の威力を大幅にアップさせる)を使うと逆に効率が悪くなる。それほどまでに強いのだ。 **総評 続編と言うよりはアップデートバージョンといったほうが適切であり、良くも悪くも前作と代わり映えしない内容となっている。&br()面白さは前作据え置きではあるが、前作からの進化を期待した人にとっては肩すかしな内容なのは否めない。
*セブンスドラゴン2020-II 【せぶんすどらごん にせんにじゅう つー】 |ジャンル|RPG|CENTER:&amazon(B00ABA7OIA)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |メディア|UMD 1枚|~| |発売元|セガ|~| |開発元|イメージエポック|~| |発売日|2013年4月18日|~| |価格|通常版:6,279円&br()DL版:5,600円|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |ポイント|次回作と言うよりはアップデートバージョン&br()シナリオ・キャラの使い回しっぷり&br()面白さは据え置き&br()更に超豪華になった声優陣&br()終盤以降の難度は健在|~| |>|>|CENTER:''[[セブンスドラゴンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[セブンスドラゴン2020]]』の続編。&br()前作の一年後に出現した、新たなる真竜・フォーマルハウトとの戦いを描く。 **ストーリー 多大な犠牲とムラクモ13班の活躍により、地球を喰うべく来襲した真竜・ニアラは打ち倒され、地球上には再び平和が訪れた。 ニアラの討伐により、人類と竜との戦いは終わったかに思われた。 しかしニアラ討伐より一年後、束の間の平和が訪れていた地上に再びドラゴンが現れる。 新たなドラゴンの出現に政府は混乱しつつも、前大戦の英雄・13班を出動させる。しかし13班は新たな真竜・フォーマルハウトの前に敗北。人類は再び絶望の淵へと追い込まれる。 再び地上に訪れた災厄・ドラゴン。13班、そして人類はこの戦いに勝利することが出来るのか…? **前作からの追加要素 -''新職業・アイドルの追加'' --今作では新職業として「アイドル」が登場。仲間を扇動して攻撃させたり、様々な行動を指示して行わせるなど、かなりトリッキーなスキルを揃える玄人向けの職業となっている。 --特定のスキルを使うことでフィーバーゲージが溜まり、ゲージ増加で使える技が解禁されていく。最大までフィーバーゲージを溜めると「スーパースター」状態となり様々なパワーアップ効果が得られる。 ---他、前々作のプリンセスの「聖声スキル」「邪声スキル」を思い起こさせる攻撃・補助スキルを持つ。 -''新たな最強技「秘奥義」の追加'' --アイドルを含む全職業に、奥義をも超える必殺技''「秘奥義」''が追加された。 --秘奥義は前作の奥義同様、修得に特定のステップを踏むことが必要。しかしその威力は奥義同様に凄まじい。 -''キャラクターメイク関連'' --外見パターンにアイドル男女2種が追加された他、前々作にて登場した「ルシェ民族」が追加。中盤からメイクで使用可能となる。 --また各外見にカラーバリエーション2種が追加された。これによって選べる外見は21種類に増加した。 --声優も追加されており、前作の時点ですでに豪華であったラインナップはいっそう豪華になっている。 --キャラクターの性能を変えずに、外見と声優を変更できる''「継承」''ができるようになった。これにより、キャラメイクに納得がいかなかった場合や声優・外見に飽きてきた時に手軽にキャラクターを作り直せるようになった。 -''ムラクモ会議'' --前作の「都庁改修」にあたる。会議を招集し、新たな拠点となる国会議事堂を改修することでショップの充実、新スキルの解放など様々な恩恵が受けられる。 -その他の要素はほぼ前作と共通しているので、[[前作の記事>セブンスドラゴン2020]]を参照。 -初音ミクは今作でも健在。今作では多くのBGMがミクのボーカル入りを想定しているため、前作のDIVAモードBGMよりも自然な出来になっている。 **評価点 ***面白さは前作据え置き -基本的な部分は変わっていないため、ドラゴンとの手に汗握る戦闘やバランスよく調整された各職業、豪華声優陣やゲーム各所に見られる親切設計、古代祐三手がける名曲の数々などは相変わらず。前作を楽しめた人ならば、本作も楽しめるだろう。 --新職業のアイドルも好評。慣れれば、他の職業にない戦術を楽しめる。 ***さらに豪華になった声優陣 -豪華であった前作からさらに増加した声優陣は最早圧巻の一言。プレイヤーの様々なニーズに対応するバリエーションの広さは本作にしかない長所だろう。 --新たに追加された声優もベテラン、大御所ばかり。男性陣には宮野真守や大塚明夫、平田広明。女性陣にも斎藤千和に田中敦子、丹下桜とまごうことなきビッグネームが名を連ねている。ギャラは大丈夫なのだろうか…? //気持ちは分かるがさすがにやり過ぎ ***前作からの改善 -ダンジョンに残っているドラゴンの数にクエストに出現するドラゴンが含まれなくなった。ドラゴンの残存数がわかりやすくなっている。 **賛否両論点 ***戦闘バランス -前作や無印では中盤からドラゴンを始めとする敵がかなり強くなり、終盤では''「殺るか、殺られるか」''のちょっと極端なバランスになっていた。本作も前作の傾向を引き継いでおり、中盤から、前作以上の勢いでドラゴンを筆頭に敵がかなり強くなる。 --後半・終盤になると「理不尽」と思える敵もちらほら出てくる。 #region(一部の理不尽なボスについて。&color(red){''ネタバレ注意''}) -''帝竜インソムニア'' --何はともかく「死の宣告」。これは発動に1ターンを要するものの、発動すると''パーティ全体に高確率で即死効果を与える''という反則級の効果を持つ。 --一応発動確率100%ではないらしく失敗するときもあるのだが、それでも十分高確率。対策なしではほぼ全滅してしまう。そのため即死予防のアクセサリーが必須。 --即死を抜きにしても全体攻撃のブレス、回復技など鬱陶しい技を多数持つ。とはいえ最大の脅威である「死の宣告」に対しては対策を打つことで完全に封じることができるので、後々登場する連中に比べればまだマシ。 -''フロワロシード2020滅'' --前作同様レアエネミーとして登場し、HPが非常に少ないぶん異常に防御力が高く、倒すとレアアイテムやスキルポイントを落とすオトクな敵なのだが…。 --本作ではフロワロの毒性が強化され、人を死に至らしめるほどの毒性を持つようになった。その設定を反映してか、後半に登場する「滅」と名前についたフロワロシードは''100%こちらを死に至らしめる即死技「漆黒の胞子」を予兆なしで使ってくる''。 --それでいて前作同様フロワロシードには1~2程度のダメージしか通らないため、シードに有効な多段ヒット系の技を持っていないとオトクどころかかなり厄介。行動スピードが遅いのが唯一の救いである。 --たちの悪いことにフロワロシードは数体同時出現したり、ドラゴンの取り巻きとして登場する場合もある。運が悪ければ前者なら「漆黒の胞子」が1ターンに連続で発動され、後者の場合はドラゴンの暴力的な攻撃と即死技が同時に襲い掛かってくる。 -''ザトウドラグ・クリミナルドラグ'' --最終盤のダンジョンに出現するドラゴン。ザトウドラグは前触れなしに高威力+状態異常の全体攻撃「○○ブレス」を使用してくる上防御力が高い難敵であり、クリミナルドラグは素の攻撃力が高く、予備動作はあるが全体に大ダメージを与える「タイフーンラリアット」や大ダメージを与えつつ一定確率で行動不能の状態異常を付与する「ヘッドバッド」などを使用してくる。 //--問題は最終盤ダンジョンでは単体でも厄介な''これらのドラゴンと同時に戦わねばならない''ことであり、毎ターンザトウドラグのブレス攻撃の連射とクリミナルドラグの猛攻を耐え抜かねばならない。特に表ラスボス手前に配置された「ザトウドラグ×2&クリミナルドラグ」との戦闘は超難関であり、「ラスボスよりこっちのほうが印象に残る」というプレイヤーも居るほど。 //東京スカイタワーにクリミナルドラグとザトウドラグが同時にいるフロアは存在しないが?ラスボス前もザトウドラグ×2&マッシヴドラグだし、ちょっと考えればザコ戦でザトウドラグを乱入させれば1体ずつ個別撃破可能だとわかる #region(幻影首都ネタバレ) -''幻影首都1F'' --幻影首都では通常エネミーも全てドラゴンとなるのは前作と同様なのだが、1Fはリトルドラグ、ドラゴライアーンなど小型のドラゴンが多数出現するパターンが多く、最大で''5体のドラゴンによる1ターン合計10回もの攻撃にさらされる''。 --特にドラゴライアーンが絡むととたんにきつい戦いとなる。ドラゴライアーンは全体に眠りの状態異常を付与する「眠りの羽音」、魔法属性で高威力の「衝撃波」という厄介な2つの攻撃を持ち、その上行動スピードが速く回避率も高い。これが2体以上、他のドラゴンを伴って湧いてくると立て直すヒマもなくパーティが全滅する。 --正直、同じフロアの固定シンボルのドラゴン戦や大型ドラゴンが2体出現するパターンで固定される1F以降の雑魚戦闘のほうが楽である。''その難易度設定はおかしい''。 -''とあるボス'' --表シナリオでも戦ったとあるボスと幻影首都にて再戦することが出来るのだが、その強さは表とは比べ物にならないレベル。 --毎ターン2回行動する上にハッカーなどの後衛系職業を一撃で即死させる火力を持ち、プレイヤー側の最もスピードに長ける職業であるトリックスターさえ時折追い抜くスピードを有すると、圧倒的な性能を誇る。裏ラスボスでさえトリックスターを追い抜いて先制攻撃したりはしない。 --状態異常などの搦手はないが、純粋な基本性能の高さでこちらを圧倒してくる。開幕に使用する強化バフ「怒りの咆哮」が切れれば多少マシになるが、それでも一撃で後衛を瀕死に追い込む通常攻撃・必殺技や全体攻撃などを2ターン行動の優位を生かしてドカドカ放ってくる。 //「発売から1年半経っていないゲームのネタバレをしてはならない」ためボスの名前をぼかした #endregion #endregion -ただし、こちらは前作同様暴力的な性能の奥義が使えるため、いざというときは奥義でゴリ押せばなんとかなる場面もある。というか一部の難敵はまるで奥義ゴリ押しを前提にしたかのような超性能であり、裏ダンジョンでは特にそれが顕著。 ***シナリオ -今作では月並みだった前作と比べてシナリオにも力が入っているのだが、中盤から終盤にかけて鬱展開が目白押し。千人砲イベントなど無印・2020の時点でブラックさの片鱗を見せていたセブンスドラゴンだが、本作はとにかく鬱展開のラッシュになっている。 --初っ端から2体目の帝竜オケアノスが''「強酸の雨」''で人類に攻撃を仕掛けてくる。プレイヤーも救助に駆り出されるのだが、''「顔面が溶けて苦しむ女性」「逃げきれずに死んでいく老人」「絶望して自ら酸の水溜りに身を投げる救助者」''など、悲惨な場面をまざまざと見せつけられる。 //#region(&color(red){''中盤以降のネタバレ注意''}) --その後は鬱展開はちょっと落ち着くのだが、中盤でフォーマルハウトが人類に絶望を植え付けるべくドラゴンを率いて直接来襲し、13班の帝竜打倒によって希望を持っていた人々を容赦なく絶望の底へ叩き落とす。13班を含む人々は国会議事堂の地下に退避して一旦はドラゴンから逃れるものの、''議事堂の周囲と地上階には胞子で人を死に至らしめる黒いフロワロが群生しており、さらにフロワロを統べるドラゴンたちが徘徊、その上フロワロの瘴気がジリジリと侵入してくるのでこのままでは議事堂地下もじきに陥落するという最悪の状況''が襲ってくる。 //--これに対し、政府は瘴気を阻むシャッターを下ろすための決死隊を組織してドラゴンとフロワロの蔓延る地上へと送り出す。今までプレイヤーとともに戦ってきた名有りのキャラクターたちもこれに加わり、プレイヤーはドラゴンに倒されて行く彼らをただ見届けることしかできない。 //--それでも時間稼ぎにしかならないことがわかっていた政府はさらに決死隊の第二陣を市民から募りフロワロの除染へと向かわせようとする。さすがにこれはキリノとマリナの活躍で阻止されるが、決死隊の面々と会話すると聞くだけで憂鬱になりそうな、悲壮な覚悟や死への恐怖を聞くことが出来る。 //「発売から1年半経っていないゲームのネタバレをしてはならない」に違反しているためCO // //-そして最後の帝竜インソムニアはプレイヤーを支えてきた人々の幻影を使っての陰湿な精神攻撃を加えてくる。ダンジョンの無音も相まって結構キツい。 // //#endregion -他にも、「ドラゴンに支配された世界に絶望した人々の集団自殺を止めてほしい」といった陰鬱なクエストなども存在。 **問題点 ***あまりにも前作と代わり映えしない内容 -''恐らく本作最大の問題点。'' --「2」と銘打たれた本作だが、その実内容は『2020』とほとんど変わりがない。BGM・敵の使い回しも多く、ストーリーも前作を想起させる展開が要所で存在するなど「続編」と言うには少しひねりのない内容になっている。 --まず目立つのが各チャプターの大ボスである帝竜の使い回し。7体の帝竜の内約半数の3体が前作から続投している。前作の帝竜が絡むステージではファンサービスのつもりかBGMも前作仕様のものに戻るのだが、「ただ単に前作を使いまわしたかっただけでは?」と邪推してしまう。 --MAPも「渋谷繁花樹海」「山手線天球儀」「国分寺灼熱砂房」など、前作から続投している場所のMAPはほぼ使いまわし。 --クリア後のやりこみ要素も前作同様「幻影首都」ひとつだけで、各階のボスの大半が表シナリオの帝竜のパワーアップ版であることも前作と同様である。少しはひねってくれ。 #region(幻影首都ネタバレ注意) -幻影首都の最奥に待ち受ける真ボス前の前哨戦に登場するのは、前作のラスボスであるニアラ。そして真ボスは前作と同じ人類戦士タケハヤ((一応名前は地球戦士タケハヤから人類戦士タケハヤに変わっている。微妙に格が下がっているような…))。攻撃パターンまで同じである。''そこまで使いまわしたいのか!'' --というかニアラもタケハヤも『II』では会話で少し話題になる程度であり、前作をプレイしていない人は置いてけぼり。一応前作を未プレイの人のために前作のストーリーをおさらいできるダイジェストもあるが、いきなり出てきていきなり戦闘なので、ファンサービスになっているかと言われれば疑問。 #endregion -ストーリーも前作を思わせる展開が各所に見られ、''「初戦でプレイヤーが敗退し絶望を思い知らされる((これは前々作のセブンスドラゴンも似たような感じだったため、余計にマンネリ感が強い))」「強硬派の指揮官がドラゴン撃破を優先して非人道的な戦術に走ろうとするが、キリノがそれを諌める」「前作のSKYに当たる、プレイヤーとは別の思惑で行動するライバル集団「SECT11」の存在」''など前作でも見られた展開やキャラクターが随所に見られる。 --更には、SECT11のリーダーであるショウジとイズミとの戦闘で流れるのは前作でのSKYのテーマ「戦場-ライバルアライバル」。そこまで似せるか。 --しかしルシェ民族やフォーマルハウトが絡む中盤以降は、シナリオライターが交代したこともあってさすがに前作とは全く異なるストーリー展開となる。 -また、主人公でありプレイヤーの分身となるムラクモ13班の設定にも多少問題がある。 --ムラクモ13班は「前作の13班と同一人物」という設定なのだが、ゲーム開始当初パーティは全員Lv1となっており、スキルも全てリセットされている。それに関してゲーム内で説明がなされるのだが、その理由は''「1年ドラゴンと戦わなかったブランク」''。いくらなんでもそれは…。 --人材不足のムラクモが前大戦の英雄である13班をヒマにしておくとは考えにくく、普通に考えれば空白の一年の間にもマモノ討伐などに狩りだされていたはずである。「ゲームだから」と言ってしまえばそれまでだが、慣れ親しんだスキルをすっぱり忘れているとは考えにくい。最初は強いが、強毒性フロワロの毒に犯され、一命を取り留めるも身体能力が下がってしまった…とかなら納得もいくのだが。脳内変換して「前回の戦いの後遺症」と無理やり思いながらプレイするプレイヤーも多数。 ---前述のSECT11から「全然大したことない実力」と馬鹿にされるシーンも結構存在する。普通に考えれば前作プレイヤーは13班に愛着があるわけで、ゲームシステムの都合上弱くされたのにこんな事言われた日には「こいつら死ねばいいのに」とも言いたくなるだろう((まぁ大半が死ぬので溜飲は下がるが、泣かせに来ていると思われるシーンでざまあみろとの感想を抱いてしまうのはシナリオ的にどうなのか…))。 --前作のデータをコンバートした場合でも新規キャラメイクを求められるのだが、前作でメイクしたムラクモ13班とメンバーが違う場合でも特に身内からの反応はなく「13班の2軍メンバー」などと脳内補完することで対処するしかない。「前作の13班は幻影首都で消息不明になった」などともっともらしい言い訳を用意しても良かったのではないだろうか。 ***前作から改善されていない部分 -戦闘のテンポがもっさりしているのは前作と同じ。長い奥義のムービーも飛ばせない。 ***一部の新スキル -各職業に新スキルが搭載されたのだが、一部のスキルには手抜き感が漂う。 --顕著なのがサイキックの「エアスピアー」「ヴォルテックス」。敵に対し風の槍を放ち対空攻撃を行うのだが、''「単体・全体で攻撃のグラフィックが一緒」「エアスピアーとヴォルテックスでほとんど攻撃モーションやグラフィックが変化せず、セリフも共通」''と他の攻撃スキルに比べて手抜き感が漂う。 --他にも新スキルなのに今までのスキルのモーションを完全流用しているトリックスターの「ゼロレンジショット」など、どこか手抜き感の漂う新スキルが各職業にポツポツと存在する。 --性能に関しても調整不足を匂わせる部分があり、「空中の敵に有効」のはずなのに後述するフロストバーンにほぼ喰われているエアスピアー・ヴォルテックス、「リアクト中にしか放てない強力な一撃」という説明文の割りにはしょっぱい威力のゼロレンジショット、消費マナが多い割に、準最強技の「力閂オロシ」と威力が殆ど変わらないサムライの抜刀状態最強技「八双大蛇突き」、状態異常の相手に使うと威力が上がるという触れ込みだが状態異常を多数重ねないとほとんど威力が伸びない上威力が伸びても同じマナ消費で発動できるスキルを大きく引き離すわけでもないデストロイヤーの「介錯クリンチ」、トリックスターの「ペインイーター」、最大レベルまで上げても回復量が固定値で''16''という今作屈指の罠スキルであるハッカーの「リジェネレーター」((もちろんHPは余裕で3桁になる。前作の仕様から考えると、本来n%回復だったのを設定ミスで%を付け忘れたのだと思われる。%をつけた場合、前作とほぼ同じ回復量となる。))など、使い勝手が微妙な新スキルが多い。 --逆の意味で調整不足と疑ってしまうのがサイキックの攻撃スキル「フロストバーン」。 --このスキルが超性能であり、''「属性攻撃系のスキルの最強技とほぼ同じ威力」「麻痺・凍傷・火傷をランダムで付与」「マナ消費が最低クラスの4((参考までに、サイキックが初期習得できる攻撃魔法「フレイム」の消費マナが4である。))、しかもスキルレベルが上昇してもマナ消費だけは上昇しない」''とバランスをかなぐり捨てたかのような圧倒的性能を誇っている。 ---あまりにもマナの効率が良すぎるため、強化スキルのコンセントレート(一度だけスキル攻撃の威力を大幅にアップさせる)を使うと逆に効率が悪くなる。それほどまでに強いのだ。 **総評 続編と言うよりはアップデートバージョンといったほうが適切であり、良くも悪くも前作と代わり映えしない内容となっている。&br()面白さは前作据え置きではあるが、前作からの進化を期待した人にとっては肩すかしな内容なのは否めない。

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