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*スーパーピットフォール
【すーぱーぴっとふぉーる】
|ジャンル|アクション|&image(http://www.suruga-ya.jp/pics/boxart_m/174000267m.jpg)&image(http://www.suruga-ya.jp/pics/boxart_m/160000267m.jpg)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|ポニーキャニオン|~|
|開発元|マイクロニクス|~|
|発売日|1986年9月5日|~|
|価格|5500円|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|~|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|理不尽難易度&br()あらゆるものが隠し要素&br()処理落ち頻発&br()''マシンガン土下座''|~|
**概要
-Atari2600(海外版Atari2800・国内未発売)で出た洞窟探索アクションゲーム『Pitfall II Lost Caverns』をFCに''大幅にアレンジして''リメイクしたもの。結果、まるで違うゲームとなった。
--『Pitfall II Lost Caverns』は、Atari2600/2800で大ヒットしたサイドビューのACT『Pitfall』((『Pitfall』は、ATARI2600用ゲームとしてはかの『[[パックマン]]』 (ATARI2800)に次ぐ400万本のセールスを記録したキラータイトルの一つだった。))の続編。各種障害を避け、宝を集つつ、クリアを目指すゲーム。画面構成や敵は、本作と似ている。ただし攻撃はできない。アイテムもワープポイントもない。用意されたギミックを利用しながら、回避に専念するゲーム性。
-あらゆるものが隠されている。文字通り探索ゲーム。
**システム
-『[[スペランカー]]』のように洞窟を探検する、サイドビューのアクションゲーム。
--操作は当時のACTでよく見られた方式で、十字キーで移動、Bで発砲、Aでジャンプ。
-探検家「ハリー」を操作して洞窟を探索する。目的は宝物「ラージダイヤ」を見つけだし、地底人にさらわれた姪の「ロンダ」と猫の「クイッククロー」を救出することである。
--ステージ構成ではなく、広いダンジョン内を探索しながらゲームを進める。ワープしないと行けないエリアもある。
--クリアすると2周目となる。マップは同じだが、アイテムの位置が変わっている。
-ハリーは武器として銃を持っており、これで敵を倒しながら進むのだが、弾丸は有限で20発しか入っていない。マップのあちこちにアイテムとして「スペアの銃」があり、それを拾うと20発補充される。
-アイテムの中にはポニーキャニオンの親会社・フジテレビのロゴがある。とると1UP。
-主人公のグラフィックは髭が目立つ男で、前年に空前のヒットを飛ばした『[[スーパーマリオブラザーズ]]』を意識していることがうかがえる。ジャンプ、しゃがみポーズなども似ている。
--ミス時にハリーが体全体を激しく上下させるような謎の挙動をする。通称''「マシンガン土下座」または「ジャンピング土下座」。''((ミス時は、『スーパーマリオブラザーズ』でミスした時と似たような両手を上げたポーズを取る。これを正位置と180度回転したものを繰り返しているので、土下座に見えた。))
**問題点
-ほぼ全てのアイテムが、隠されている。
--巨大な金塊以外は、隠しアイテム。特定の場所でジャンプして初めて出現する。だが、少しでもジャンプ位置がずれると出現しない。
---金塊集めは、一応やり込み要素。ただ、マップ上の全てを集めてもエンディングのメッセージが変わるだけ。
--''戦闘に必須な銃ですら、隠しアイテム。''しかも、大量に見つけないと、かなりプレイが厳しくなる。
--銃だけでなく、''ロンダとクイッククローの救出にはそれぞれ特定のアイテムが必須になっているが、やはり隠し。''
-ワープポイントも隠し。しかも見つけないと先に進めない。
--特定の壁にジャンプして突っ込むとワープ。
--鳥にぶつかるとワープ。鳥の中に一羽だけ「ワープ鳥」が混じっておりそれにぶつかるとワープできるのだが、普通の鳥とワープ鳥はグラフィックが全く同じで、動きのパターンが違うだけ。普通の鳥にぶつかると当然1ミス。
--''ロンダとクイッククローはワープ先におり、上記のワープポイントを見つけるのは必須である。''
-ロンダを救出してもゲームは終わらず、スタート地点まで戻らなければクリアにならない。
--帰りもワープしないと戻れない。もちろんそれも隠し。
-これらのワープポイントや隠しアイテムを、''2000画面分の広大なダンジョンの中から完全ノーヒントで探し出さねばならない。''攻略本無しでは無理ゲーである。
-死にゲーでもある。
--銃は真正面にしか撃つことができず、しゃがみ撃ちも不可。弾道より低い位置を歩いてくる敵キャラについては、基本的にジャンプで避ける以外の方法がない。
---銃は有限のくせに、敵は無限に湧いてくる。しかもミスしたからと言って、アイテムは復活しない。
--敵はやたら多い。更にマリオシリーズのようにパワーアップや体力の概念も無いため、クモやカエルやカタツムリでも触れれば等しく1ミス。むしろ小さい敵の方が銃が当たらないので脅威。
---短い通路を行き来するような敵には、泣かされる。空飛ぶ敵も、波打つようで軌道が意地悪い。
--トラップくさい仕掛けが多い。
---スタート地点のすぐ先にある梯子を降りると、鳥に当たるか地面のトゲに刺さって即1ミス。((AVGNで本作が紹介された時、このシーンに他のトラップも山盛りに仕込むパロディネタが披露され、後にAVGNのゲーム化作品である『The Angry Video Game Nerd:Adventures』にて実現を果たしている))
---天井までを覆い尽くすモアイ像が突っ込んでくる。銃を当てても死なない。
---天井からレンガのかたまりが降ってくる罠がある。
--''ときどき主人公が梯子を踏み外して落下する。説明書にも記載されている仕様である。''
-死にゲーなのに、コンティニューは見た目には存在しない。正確にはあるのだが、コマンドが裏技。
--「スタート画面でAかBを3連打したのち、セレクトを2連打してからスタートボタンを押す」。''当然説明書には載ってない''。
-マイクロニクス移植のお約束、稚拙グラフィック・画面バグ・頻回ロード完備。
--主人公が歩く時、片足を引きずっているようにしか見えない。
--歩く時は足が地面にめり込んでいる。
//ジャンプ時は頭が天井にめり込む。
//上段に移動する手段なので、問題点とは思えない。
--ジャンプの動きがもっさりしている。
--水流とターザンロープが同時に表示されるとほぼ確実に処理落ちし、主人公がちらつく。
--主人公の色違いのキャラクターが出現するバグあり。
--スタート前に必ず読みこみ発生。ミス時にもロードが発生することがある。
--スタート地点にある足場から落下すると、''画面がバグってから''エンディングとなる。といっても黒い画面に短い英文が書いてあるだけだが。
**評価点
-''ない''。クソゲーの唯一の評価点でよく上がるBGMも、本作に限っては短い曲を繰り返すだけで単調。
**総評
原作である『Pitfall II Lost Caverns』の発売は84年、しかもファミコンよりはるかに性能が劣るハード((本体の発売は1977年、ファミコン発売の6年前である。))のゲームなので、リメイクという方向性自体は間違っていなかっただろう。~
だが、かの悪名高きマイクロニクスが開発を担当した結果、「どうしてこうなった」としか言いようのないゲームとなってしまった。~
隠しアイテムを見つけないと、普通にプレイする事もできないのは、''もはや拷問''。~
----
**余談
-本作発売の前年にセガがアーケードで『ピットフォールII』を稼働させている。こちらはピットフォールの要素をきっちり受け継いだ上でゲームとして更に完成度を増した、間違いない良作である。
//--この『ピットフォールII』の移植だと思って本作を買った(そして泣きを見た)人もおそらく多かったことだろう。
--アメリカでは根強い人気を誇り、続編がGB、SFC、GBA、PS、PS2、GC、XBOX、果てはスマホに至るまで発売されている息の長いシリーズである。
-海外ではあの[['アトランチスの謎]]を続編として発売する予定だったがお蔵入りになってしまったようだ。((サンソフトとの共同))
*スーパーピットフォール
【すーぱーぴっとふぉーる】
|ジャンル|アクション|&image(http://www.suruga-ya.jp/pics/boxart_m/174000267m.jpg)&image(http://www.suruga-ya.jp/pics/boxart_m/160000267m.jpg)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|ポニーキャニオン|~|
|開発元|マイクロニクス|~|
|発売日|1986年9月5日|~|
|価格|5500円|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|~|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|理不尽難易度&br()あらゆるものが隠し要素&br()処理落ち頻発&br()''マシンガン土下座''|~|
**概要
-Atari2600(海外版Atari2800・国内未発売)で出た洞窟探索アクションゲーム『Pitfall II Lost Caverns』をFCに''大幅にアレンジして''リメイクしたもの。結果、まるで違うゲームとなった。
--『Pitfall II Lost Caverns』は、Atari2600/2800で大ヒットしたサイドビューのACT『Pitfall』((『Pitfall』は、ATARI2600用ゲームとしてはかの『[[パックマン]]』 (ATARI2800)に次ぐ400万本のセールスを記録したキラータイトルの一つだった。))の続編。各種障害を避け、宝を集つつ、クリアを目指すゲーム。画面構成や敵は、本作と似ている。ただし攻撃はできない。アイテムもワープポイントもない。用意されたギミックを利用しながら、回避に専念するゲーム性。
-あらゆるものが隠されている。文字通り探索ゲーム。
**システム
-『[[スペランカー]]』のように洞窟を探検する、サイドビューのアクションゲーム。
--操作は当時のACTでよく見られた方式で、十字キーで移動、Bで発砲、Aでジャンプ。
-探検家「ハリー」を操作して洞窟を探索する。目的は宝物「ラージダイヤ」を見つけだし、地底人にさらわれた姪の「ロンダ」と猫の「クイッククロー」を救出することである。
--ステージ構成ではなく、広いダンジョン内を探索しながらゲームを進める。ワープしないと行けないエリアもある。
--クリアすると2周目となる。マップは同じだが、アイテムの位置が変わっている。
-ハリーは武器として銃を持っており、これで敵を倒しながら進むのだが、弾丸は有限で20発しか入っていない。マップのあちこちにアイテムとして「スペアの銃」があり、それを拾うと20発補充される。
-アイテムの中にはポニーキャニオンの親会社・フジテレビのロゴがある。とると1UP。
-主人公のグラフィックは髭が目立つ男で、前年に空前のヒットを飛ばした『[[スーパーマリオブラザーズ]]』を意識していることがうかがえる。ジャンプ、しゃがみポーズなども似ている。
--ミス時にハリーが体全体を激しく上下させるような謎の挙動をする。通称''「マシンガン土下座」または「ジャンピング土下座」。''((ミス時は、『スーパーマリオブラザーズ』でミスした時と似たような両手を上げたポーズを取る。これを正位置と180度回転したものを繰り返しているので、土下座に見えた。))
**問題点
-ほぼ全てのアイテムが、隠されている。
--巨大な金塊以外は、隠しアイテム。特定の場所でジャンプして初めて出現する。だが、少しでもジャンプ位置がずれると出現しない。
---金塊集めは、一応やり込み要素。ただ、マップ上の全てを集めてもエンディングのメッセージが変わるだけ。
--''戦闘に必須な銃ですら、隠しアイテム。''しかも、大量に見つけないと、かなりプレイが厳しくなる。
--銃だけでなく、''ロンダとクイッククローの救出にはそれぞれ特定のアイテムが必須になっているが、やはり隠し。''
-ワープポイントも隠し。しかも見つけないと先に進めない。
--特定の壁にジャンプして突っ込むとワープ。
--鳥にぶつかるとワープ。鳥の中に一羽だけ「ワープ鳥」が混じっておりそれにぶつかるとワープできるのだが、普通の鳥とワープ鳥はグラフィックが全く同じで、動きのパターンが違うだけ。普通の鳥にぶつかると当然1ミス。
--''ロンダとクイッククローはワープ先におり、上記のワープポイントを見つけるのは必須である。''
-ロンダを救出してもゲームは終わらず、スタート地点まで戻らなければクリアにならない。
--帰りもワープしないと戻れない。もちろんそれも隠し。
-これらのワープポイントや隠しアイテムを、''2000画面分の広大なダンジョンの中から完全ノーヒントで探し出さねばならない。''攻略本無しでは無理ゲーである。
-死にゲーでもある。
--銃は真正面にしか撃つことができず、しゃがみ撃ちも不可。弾道より低い位置を歩いてくる敵キャラについては、基本的にジャンプで避ける以外の方法がない。
---銃は有限のくせに、敵は無限に湧いてくる。しかもミスしたからと言って、アイテムは復活しない。
--敵はやたら多い。更にマリオシリーズのようにパワーアップや体力の概念も無いため、クモやカエルやカタツムリでも触れれば等しく1ミス。むしろ小さい敵の方が銃が当たらないので脅威。
---短い通路を行き来するような敵には、泣かされる。空飛ぶ敵も、波打つようで軌道が意地悪い。
--トラップくさい仕掛けが多い。
---スタート地点のすぐ先にある梯子を降りると、鳥に当たるか地面のトゲに刺さって即1ミス。((AVGNで本作が紹介された時、このシーンに他のトラップも山盛りに仕込むパロディネタが披露され、後にAVGNのゲーム化作品である『The Angry Video Game Nerd:Adventures』にて実現を果たしている))
---天井までを覆い尽くすモアイ像が突っ込んでくる。銃を当てても死なない。
---天井からレンガのかたまりが降ってくる罠がある。
--''ときどき主人公が梯子を踏み外して落下する。説明書にも記載されている仕様である。''
-死にゲーなのに、コンティニューは見た目には存在しない。正確にはあるのだが、コマンドが裏技。
--「スタート画面でAかBを3連打したのち、セレクトを2連打してからスタートボタンを押す」。''当然説明書には載ってない''。
-マイクロニクス移植のお約束、稚拙グラフィック・画面バグ・頻回ロード完備。
--主人公が歩く時、片足を引きずっているようにしか見えない。
--歩く時は足が地面にめり込んでいる。
//ジャンプ時は頭が天井にめり込む。
//上段に移動する手段なので、問題点とは思えない。
--ジャンプの動きがもっさりしている。
--水流とターザンロープが同時に表示されるとほぼ確実に処理落ちし、主人公がちらつく。
--主人公の色違いのキャラクターが出現するバグあり。
--スタート前に必ず読みこみ発生。ミス時にもロードが発生することがある。
--スタート地点にある足場から落下すると、''画面がバグってから''エンディングとなる。といっても黒い画面に短い英文が書いてあるだけだが。
**評価点
-''ない''。クソゲーの唯一の評価点でよく上がるBGMも、本作に限っては短い曲を繰り返すだけで単調。
**総評
原作である『Pitfall II Lost Caverns』の発売は84年、しかもファミコンよりはるかに性能が劣るハード((本体の発売は1977年、ファミコン発売の6年前である。))のゲームなので、リメイクという方向性自体は間違っていなかっただろう。~
だが、かの悪名高きマイクロニクスが開発を担当した結果、「どうしてこうなった」としか言いようのないゲームとなってしまった。~
隠しアイテムを見つけないと、普通にプレイする事もできないのは、''もはや拷問''。~
----
**余談
-本作発売の前年にセガがアーケードで『ピットフォールII』を稼働させている。こちらはピットフォールの要素をきっちり受け継いだ上でゲームとして更に完成度を増した、間違いない良作である。
//--この『ピットフォールII』の移植だと思って本作を買った(そして泣きを見た)人もおそらく多かったことだろう。
--アメリカでは根強い人気を誇り、続編がGB、SFC、GBA、PS、PS2、GC、XBOX、果てはスマホに至るまで発売されている息の長いシリーズである。
-海外ではあの[[アトランチスの謎]]を続編として発売する予定だったがお蔵入りになってしまったようだ。((サンソフトとの共同))