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敗」など、問題文の文末に本題が来る問題が多い。すぐに画面を切り替えるため、問題文の肝心な部分を読める時間が非常に短い。 --「次の中で一番長い線は?」や「4と7、大きい数はどっち?」など小学生を馬鹿にしているとしか受け取れないレベルの問題が出てきたかと思えば、「神奈川県の箱根用水をつくるのに努力した人物は?((有名人のトリビアではなく、地元の名主「大庭源之丞」が正解。首都圏の小学生は習うのだろうか?))」「尺八の穴はいくつ?」など大人でも悩む問題が出てきたりとバランスが悪い。 --特に国語で、誤答が見間違い狙いやダジャレばかり。(例:おさむらいはどれ? …1.ぶ土、2.ぶ士 50m走や100m走のことを何という?…1.走走走、2.走競走 3.徒競走) --算数が鬼畜。桁数が千万・億など極端に多い四則演算、帯分数かつ分母の違う分数の足し算など、限られた時間では問題文を理解することすら困難な問題が多い。 ---「1億から1少ない数はどれ?1.99999999、2.999999、3.9999999、4,9999」「780000を150でわった商とあまりは?」など //--小学生向けといえないような語句での漢字穴埋め問題((例: 滅●、死●、●者の●に当てはまる漢字は? …1.去、2.亡、3.人(正解:2) ))や、よく似た字で意図的に誤字を仕込んだ問題((例: (正解:2) ))など学習ソフトに根本的に向いていない問題も多い。 --そもそもの問題の答えが間違っていたり、誤解を与えかねないものとなってしまっているものもある。 ---分数の計算問題で、選択肢として約分されていない分数が表示される。 ---「だがっきでないのはどれ?1.たいこ、2.ピアノ3.シンバル(正解:2)」ピアノはハンマーで弦を叩く構造を取っており、弦打楽器という打楽器の一種である。 ---「海で貝がらを取ることを何という?…1.ひおしがり、2.しおひがり、3.ひしおがり」当然、とるのは身入りの貝であって貝がらではない。 ---「しずかちゃんがならっているのはどれ?1.ピアノ、2.バイオリン、3.おこと(正解2)」『のび太の日本誕生(89年)』ではしずかがピアノの習い事で母親と揉めたはずだが……?((登場回数自体はバイオリンの方が多い。ジャイアンの歌に匹敵する腕前という設定で、印象には残りやすいと思われる。)) ---「次のうち食べられるのはどれ? …1.ウシ、2.モグラ、3.ネズミ((正解:1))」日本国内での一般的な認識はともかく、三種とも地域によっては食されているうえ、食べるべきでないとか普通は食べないとかいった意味で除外するなら、今度は「食べられない」地域や宗派が三種すべてに存在する((そもそも日本の仏教でさえ、本来なら肉食が禁忌ですべて引っかかる。))。 ---本作は「小学生向け」で「学習」ジャンルだとうたっているため、余計にまずい。 -難易度の設定が機能していない。 --ゲーム難易度が設定できるが、これは&bold(){「問題文表示終了後何秒でCPUが回答するか」}を操作している。問題文を読む時間が限られるだけで、難易度として機能しているとは言いがたい。 ---ゲーム内説明書では「むずかしい」では「高学年の問題が出題されます」としているのだが、「一番長い線はどれ?」などとてもそうは思えない問題も出てくる。 --一方で、文字表示スピードを「はやい」にしていると、どの難易度であろうが正解が難しくなる。 ---「はやい」設定では、1〜2秒で問題文を表示し終わると、あっという間に相手が回答権を取ってしまう。問題が難しいとか早押しが速い以前の&bold(){問題文が読めない}という難しさが発生している。特に計算や部首問題では、文末に問題の式や漢字があるため非常に厳しい。 ---ゲーム難易度の設定項目があるため、文字表示速度にこんな落とし穴があるとは思わず、ゲームをサクサク進めたいと思ったプレイヤーはこの落とし穴にはまりやすい。 --かといって文字表示スピードを下げると、今度はゲーム全体のテンポが悪くなってしまい、ストレスが溜まりやすい。 -ジャンル分けが変 --「国語」「算数」「理社」「ノンジャンル」「ドラえもん」の5ジャンルがあるが、「理社」と「ノンジャンル」の区別が曖昧。 ---「ノンジャンル」に「日本に一つしかないのは?・都・府・県」といった地理・歴史ジャンルの問題が収録されている ---逆に、「理社」にも「カリフラワーが売られているのはどこ?・やお屋・肉屋・薬屋」といった家庭科のような問題もある。 --どうも「社会」に、地歴公民だけでなく一般常識の問題も入れているような節がある。 --「ノンジャンル」といいつつ、実際にはスポーツや家庭科の問題が収録されている。普通は名数もの((世界三大〇〇といえば、XXX、XXX、あと一つは?というようなもの))や「今何問目?」といったクイズ的な問題が出るものでは? -ドラえもんクイズがマニアックすぎる --「のび太の結婚したホテルの名前は?((プリンスメロンホテル))」「トッカエ・バーでのび太が入れ替わったアイドルの名前は?((丸井マリ))」など特定話の固有名詞を聞くようなマニアックな問題が多い。 //ドラえもんがマツシバロボット工場出身というのは大長編やアニメスペシャルで繰り返し描かれた話かと思います。 --ドラえもんネタが『のび太と恐竜』(80年公開)にまで及ぶので、当時の子供たちには理解できない問題も多かった。 -学習ゲームとして --学習ゲームとして必要な機能が無い。 ---誤答した時に正しい答えを示してくれない。 ---教科別・学年別のクイズに絞って出題するモードが無い。 ---解説や誤答復習のモードもない。 --出題に問題のあるものが多数。 ---問題の効き方が曖昧。「〜するために努力した人は?」「水泳の前にする事といえば?(正解:準備体操)」など ---誤字系の問題でも「正しいのはどれ?」という真っ当な出題もあれば「えらいのはどれ?1.玉さま、2.王ちま、3.王さま」などの搦手もある ---算数は桁が多いため選択肢が桁単位の差になっているものが多く、計算能力より桁を数える能力の方が重要になっている。 ---複数回答のある問題なのに三択。(例:「敗」の部首。「のぶん」「ぼくにょう」「ぼくづくり」のいずれでも正解のはずだが「ぼくづくり」のみ表示) ---「直角に一番近い角度は?」という問題。「直角は何度?」ではダメなのか? ---「この曲はなに?」という問題文で、流れたメロディーの曲名を当てる問題。そんな問いを聞かれるか? ---曲の音階名を丸暗記させる問題。(「かえるのがっしょう」のおんかいはどれ?1.ドドソソララソ、2.ドレミファミレド、3.ミレドレミミミ) ---地域史レベルの日本史問題。「錦帯橋を作るのに努力した人物は?」など ---「工場でクッキーを焼くときに〜((最初にすることは?(生地を作る)オーブンの温度はなん度?(220度)などと続く。))」系の問題は教科不明。工場なので家庭科でもないし、調理過程を答えるのは社会科ではないし…… -クイズゲームとして --問題がクイズゲーム向きではない。 ---2文の間の適切な接続詞を選ぶ問題、単なる計算問題など、テストの問題をそのまま持ってきた感じがいまいち白ける。 ---選択肢がダジャレや誤認ものが多いので、とりあえず適当に早押ししてありそうな回答を落ち着いて選ぶ、という解法を取れてしまう。 ---問題文の確定が遅いので、真っ当に早押ししようと思うと有効なタイミングが非常に短い。知識より早押しの勝負になりがち。 --いまひとつ盛り上がらない演出。 ---全体に演出面が簡素。マル印も小さく、キャラのアクションも小さい。 ---チャレンジモードも、せっかくオリジナルキャラを出したのに短い名乗りとタイムトライクイズのノルマ発表で出番は終わり。プレイヤー勝利時の負け惜しみくらいあってもいいのでは。 ---クイズ中はBGMが無い。テンポよく解いていけば隙間なくジングルが鳴るので寂しいという印象は無いが、やはり手抜き感がある。 ---タイトル画面などにはBGMがあるが、変にハイテンポな奇妙な曲。ドラえもんにも関係が無い。 --ゲーム感覚で学習するにも地味な内容なので、「これを買うくらいなら『ドラゼミ』((当時の通信添削学習サービス。2019年にサービス終了。))でも取ったら…?」と言いたくなる。 -原作に無関係なキャラクター。 --「チャレンジ」モードで登場する6人のキャラは、オリジナルと思われる妙なキャラばかり。特にストーリーや統一された世界観もない。 ---「どっちカニ」「マケマせんにん」あたりはまだ学習まんがのノリと捉えられるとして、「セーカイリュウ」「ミュータン」あたりは意味不明。 ---同級生であればはる夫、やす夫や、先生、スネ吉などの大人、セワシ、ドラミまでサブキャラは作中からいくらでも選べたと思うのだが…… ---ミュータンが言うには「ドラエモンッテナンデスウ、ピピピッ」だそうだ。キャラ付けが雑すぎ。((ドラえもんクイズに特に弱いというわけではない。)) -ドラえもん以外のキャラグラが手抜き。 --ドラえもんだけ正解すると喜んだ顔になり、不正解だと困った顔になる演出があるのだが、それ以外のキャラクター無表情と笑顔が切り替わるだけ。 #co(){{ -ジャギーがひどすぎる。 --いくらGBとはいえドラえもんの顔がギザギザになっているのはキャラゲーとしていかがなものか? -キャラクターデザインがひどい --のび太の目が異常に大きく顔の半分近くを占めているが、ジャイアンは目が小さすぎるという何とも言えない絵になっている。 --各キャラとも首が短すぎて気味の悪いものとなっている。 --クイズシーンになると、このもともとひどい絵が、口をただパクパクさせるというモーションも相まってもはや漫画の面影がない。 この辺りは全く感じませんでした、ゲームボーイとしては標準的かと思います。 }} -キャラ付けが変 --各キャラごとにクイズの得意分野が設定されており、のび太はドラえもんクイズ、しずかは家庭科、ジャイアンはスポーツ、スネ夫はノンジャンル、出木杉は万能となっているが… ---原作通りなら、しずかも万能タイプにするべきだし、ジャイアンがスポーツ知識に優れているという設定も変。 ---本作に「かていか」「スポーツ」のジャンルは無く、「理科・社会」と「ノンジャンル」に収録されているため、「かていかがとくい」という記述自体いまいち意味不明。内部的には区別しているのだろうか? //しずかちゃんが家庭科が得意なのは妥当では?スネ夫がノンジャンルというのも別に違和感を覚えない。 -チャレンジモードではプレイヤーキャラクターの選択があるが、性能的な違いは特に無い。 ---- **評価点 -4500題と豊富な問題数 -クイズが小学校低学年・中学年・高学年まで対応している。 -学習漢字はもちろん、地名・人物名なども常用漢字レベルの字はほとんど網羅している。 --地図記号、筆算、八分休符などの音楽記号も直接表示されるなど、表示関係はかなり頑張っている。 -一部なかなかセンスのいい問題もある。 --「テニスや卓球で、ボールを何度も打ち合うことをなんという?1.ラリー、2.レース、3.グランプリ」 --「『鉄人兵団』でのび太が作ったロボットは?1.ザンダクロス2.ラッコちゃん3.ミクラス((正解:1。ミクラスは物語冒頭でスネ夫が持ってきたロボット、ラッコちゃんはザンダクロスの名前としてしずかが提案したもの。))」 //質が低い問題が多くても評価点にはならないだろう。 //特に水増しというわけでもないので問題数の多さは単純に評価点だと思います。 ---- **総評 学習ゲームとしての役割を果たしているかも怪しく、キャラゲーとしても飽きやすく地味な内容の作品となってしまった。~ 『[[マリオパーティ]]』のようにミニゲームの要素を取り入れたり、キャラデザインやBGMをしっかり練り上げていたら、佳作になる可能性が十分あった作品だけに、ドラえもんファンには何とも言えない無念さが残る一本となった。~ また、この作品をお年玉で買った子供たちはそのあまりのひどさに後悔することになってしまった作品でもある。 ---- **余談 -実は、出木杉をプレイヤーキャラとして使えるゲームは今作が初である。 -2002年には続編『ドラえもんのクイズボーイ2』が発売されている。 -タイトル画面のイラストは『ドラえもんのスタディボーイ6』のカセットのイラストの使い回しである。
*ドラえもんのクイズボーイ 【どらえもんのくいずぼーい】 |ジャンル|教育|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/165000991.jpg,height=160)| |対応機種|ゲームボーイカラー(専用)|~| |発売元|小学館|~| |発売日|2001年1月12日|~| |定価|3,800円(税抜)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|''全然「教育」ではない''&br()出木杉が使える&br()ある意味貴重なドラえもんクイズ|~| |>|>|CENTER:''[[ドラえもんシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 小学生向けのドラえもんのクイズゲーム。小学校の教科書から出題された約4500問の問題が収録されている。~ 単なるクイズモードに限らずパーティーゲーム的な性格のモードも収録されている。 ---- **特徴 -ゲームモードは4つ。 --ひとりプレイ: CPUと対決するモードで、ドラえもんを使用しのび太、しずか、ジャイアン、スネ夫、出木杉の5人をうち1人を選び、ゲームルールを決めて対決するモード。 --つうしんたいせん: 通信ケーブルを使用し最大2人で対戦できるモード。 --チャレンジ: ドラえもん、のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫、出木杉のうち1人をプレイヤーとして選び、6人のCPU(このゲームのオリキャラ)と対決するモード。ゲームルールは自分で選べず、全ての相手に全てのゲームルールで対決する方式。6人倒すと認定証がもらえる。 --オプション: ゲームの難易度や文字スピードを変更できる。 -ゲームルールは3種類。 --アップダウンクイズ: 正解すると1段上に上がり、最上までたどり着いたほうが勝ちとなる(ただし不正解だと1段下に下がり、最下まで下がると強制的に負けとなる) --タイムトライクイズ: 唯一相手が参加してこないルールで、プレイヤーはもともと設定されている相手の問題の正解数を越えれば勝利。常に制限時間があり、時間までに相手の正解数を越えられなければアウト。 --パネルアタッククイズ: お互いに1回ずつ、国語、算数、理科社会、ノンジャンル、ドラえもんクイズのいずれかの問題のパネルを自由に選んでいき、正解するとポイントがもらえる。全てのパネルを選び終わって正解のポイントが高いほうが勝ち。 -ジャンルは「算数」「国語」「理科・社会」「ノンジャンル」「ドラえもんクイズ」の5つ。 ---- **問題点 ***問題の質 -「〇〇●☆★●☆… ★はいくつ?」「部首は何でしょう? 敗」など、問題文の文末に本題が来る問題が多い。すぐに画面を切り替えるため、問題文の肝心な部分を読める時間が非常に短い。 -未就学児レベルの易しい問題から後述のように非常に難しい問題までが1つのレベルで出題される可能性があり、バランスが悪い。 -'''国語'''は誤答が見間違い狙いやダジャレばかり。書き入力メディアがないので仕方ない面もあるが、工夫のしようはあっただろう。 --「おさむらいはどれ? …1.ぶ土、2.ぶ士」「50m走100m走のことを何という?…1.走走走、2.走競走、3.徒競走」など -'''算数'''は問題の本質外が鬼畜に。桁数が千万・億など極端に多い四則演算、帯分数かつ分母の違う分数の足し算など、限られた時間では問題文を理解することすら困難な問題が多い。 --「1億から1少ない数はどれ?…1. 99999999、2. 999999、3. 9999999、4. 9999」「780000を150でわった商とあまりは?」など -'''理科・社会'''は(問題自体は)マシなものが多いが、地域史レベルの人物名を答える問題など小学生には無理ゲーなものも入っている。 --「神奈川県の箱根用水をつくるのに努力した人物は?」「錦帯橋をつくるのに努力した人物は?」など -'''ドラえもんクイズ'''は出題がマニアックすぎる。大人向けと言っても過言ではないレベル。 --「のび太の結婚したホテルの名前は? (正解:プリンスメロンホテル)」「トッカエ・バーでのび太が入れ替わったアイドルの名前は? (正解:丸井マリ)」など //ドラえもんがマツシバロボット工場出身というのは大長編やアニメスペシャルで繰り返し描かれた話かと思います。 --ドラえもんネタが『のび太と恐竜』(1980年公開)にまで及ぶので、当時の子供たちには理解できない問題も多かった。 -問題の答えが間違っていたり、曖昧だったり、誤解を与えかねないものとなってしまっている問題もある。 --分数の計算問題で、選択肢として約分されていない分数が表示される。 --「直角に一番近い角度は?」という問題。「直角は何度?」とでもすればよいのに、「一番近い」では近似値やら別の意味にとれてしまう。 --「『かえるのがっしょう』のおんかいはどれ?…1.ドドソソララソ、2.ドレミファミレド、3.ミレドレミミミ (正解:2((参考までに1は「きらきらぼし」、3は「メリーさんのひつじ」。)))」 ---そもそも「音階名」などという概念はなく、まともな監修を受けているのかすら怪しい。 --「だがっきでないのはどれ?…1.たいこ、2.ピアノ、3.シンバル (正解:2)」 ---ピアノはハンマーで弦を叩く構造を取っており、弦打楽器という打楽器の一種である。 --「海で貝がらを取ることを何という?…1.ひおしがり、2.しおひがり、3.ひしおがり (正解:2)」 ---当然ながら潮干狩りで取るのは身入りの貝であって、貝がらではない。 --「しずかちゃんがならっているのはどれ?…1.ピアノ、2.バイオリン、3.おこと (正解:2)」 ---『のび太の日本誕生(89年)』ではしずかがピアノの習い事で母親と揉めたはずだが…((登場回数自体はバイオリンの方が多い。ジャイアンの歌に匹敵する腕前という設定で、印象には残りやすいと思われる。)) --「次のうち食べられるのはどれ? …1.ウシ、2.モグラ、3.ネズミ (正解:1)」 ---日本国内での一般的な認識はともかく、三種とも地域によっては食されているうえ、食べるべきでないとか普通は食べないとかいった意味で除外するなら、今度は「食べられない」地域や宗派が三種すべてに存在する((そもそも日本の仏教でさえ、本来なら肉食が禁忌ですべて引っかかる。))。 -ジャンル分けがおかしい --特に「理科・社会」と「ノンジャンル」の区別が曖昧。 ---「ノンジャンル」に「日本に一つしかないのは?…1.都、2.府、3.県」といった社会科の問題が収録されている。 ---逆に、「理科・社会」にも「カリフラワーが売られているのはどこ?…1.やお屋、2.肉屋、3.薬屋」といった生活科のような問題もある。 --どうも「社会」に、地歴公民だけでなく一般常識の問題も入れているような節があるようだ。 ***その他 -難易度の設定が機能していない --ゲーム難易度が設定できるが、これは&bold(){「問題文表示終了後何秒でCPUが回答するか」}を操作している。問題文を読む時間が限られるだけで、難易度として機能しているとは言いがたい。 ---ゲーム内説明書では「『むずかしい』では高学年の問題が出題されます」としているのだが、「一番長い線はどれ?」などとてもそうは思えない問題も出てくる。 -演出面 --正誤判定が妙に小さく、正解した実感が湧きにくい。 --ドラえもんにだけあって他のキャラクターにない動作があり、キャラ間の格差が生じている。 --チャレンジモードも、せっかくオリジナルキャラを出したのに短い名乗りとタイムトライクイズのノルマ発表で出番は終わり。プレイヤー勝利時の負け惜しみくらいあってもいいのでは。 -学習ゲームとして --学習ゲームとして必要な機能が無い。 ---誤答した時に正しい答えを示してくれない。 ---教科別・学年別のクイズに絞って出題するモードが無い。 ---解説や誤答復習のモードもない。 -原作に無関係なキャラクター。 --「チャレンジ」モードで登場する6人のキャラは、オリジナルと思われる妙なキャラばかり。特にストーリーや統一された世界観もない。 ---「どっちカニ」「マケマせんにん」あたりはまだ学習まんがのノリと捉えられるとして、「セーカイリュウ」「ミュータン」あたりは意味不明。 ---同級生であればはる夫、やす夫や、先生、スネ吉などの大人、セワシ、ドラミまでサブキャラは作中からいくらでも選べたと思うのだが…… ---ミュータンが言うには「ドラエモンッテナンデスウ、ピピピッ」だそうだ。ドラえもんクイズに特に弱いというわけではないのに、キャラ設定が雑すぎる。 ---- **評価点 -4500題と豊富な問題数。クイズも小学校低学年・中学年・高学年まで対応している。 -学習漢字はもちろん、地名・人物名なども常用漢字レベルの字はほとんど網羅しており、GBながら不完全さを感じさせない。 --地図記号、筆算、八分休符などの音楽記号も直接表示される。 --クイズ終了後の顔グラは非常に出来が良く、カラーであることも相まって雰囲気がある。 -一部なかなかセンスのいい問題もある。 --2文の間の適切な接続詞を選ぶ問題など、テスト向けにしっかり学習できる問題。 --「テニスや卓球で、ボールを何度も打ち合うことをなんという?1.ラリー、2.レース、3.グランプリ」 --「『鉄人兵団』でのび太が作ったロボットは?1.ザンダクロス、2.ラッコちゃん、3.ミクラス(正解:1((ミクラスは物語冒頭でスネ夫が持ってきたロボット、ラッコちゃんはザンダクロスの名前としてしずかが提案したもの。)))」 -問題の質はともかく、ゲームモードのシステム面には大きな穴はない。アップダウンクイズなどは自分に合った設定をすればそれなりにエキサイトできる。 --「''大人がやると楽しかった''」との声もある。もっとも本来のターゲット層を外している事実は覆らないが。 -大人向けに近いハードなドラえもんクイズを収録した作品は後にも先にもなく、これに限っては現在においても価値ある部分である。 ---- **総評 ''問題に問題が多く''、「教育」ジャンルとしては不出来な作品になってしまった。パーティーゲーム的な要素もあって佳作以上の素質があるだけに、問題の作り込みが甘いことが悔やまれる。~ ドラえもんマニアにはドラえもんクイズが楽しいかもしれないが… ---- **余談 -実は、出木杉をプレイヤーキャラとして使えるゲームは今作が初である。 -2002年には続編『ドラえもんのクイズボーイ2』が発売されている。 -タイトル画面のイラストは『ドラえもんのスタディボーイ6』のカセットのイラストの使い回しである。

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