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ナノノート - (2015/07/26 (日) 10:17:32) の1つ前との変更点

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//「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。 //---- *ナノノート 【なののーと】 |ジャンル|電子手帳|&amazon(B000069U0C)| |対応機種|ゲームボーイ|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|1992年8月7日|~| |定価|4,500円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|ゲームボーイを手帳に&br;パスワードと初期化コマンドを一度でも忘れると使用不能&br;手帳として難のある出来&br;''こんなの作るよりちゃんとした電子手帳を出すべきだった''|~| **概要 -「ゲームボーイを手帳として使おう!」という試みで作られたゲームボーイの中では異色作。 --当時のコナミはゲームソフトだけでなく、ファミコンのRF出力をAV出力に変換できるAVセレクタ・各種連射コントローラなどの周辺機器や、テレビお絵かき玩具「ピクノ」などゲーム寄りの玩具も手がけていた。 --玩具市場では各社よりキャラクター付きの電子手帳が販売されていた。とはいっても当然機能は大人用のそれには及ばす、電卓やLSIゲームに毛が生えた程度のものだった。 **手帳機能 -文字入力 --文字はローマ字入力と英数を使い分けられる。キャンセルはセレクトボタン。 -パスワード --4桁の数字で設定する。ON・OFFが可能。パスワード機能はあらかじめオフにしておくこともできる。デフォルト設定はオフ。 --ちなみに、パスワードは数字4桁、1万通りである。 -カレンダー・スケジューラ --予定入力と休日設定ができる。発売当時は1992年だが、2000年以降にも対応している。 --分刻みでスケジュールが設定できる。 -こづかい帳 --収入・支出の設定、金額集計ができる。 --金額集計は1、6、12ヶ月ごとの集計を表示させることができる。 -電卓 --普通の計算は8桁まで。形や円の面積といった公式を入力して計算させることもできる。 -成績表 --算数、英語、国語、理科、社会、図工、保健、体育、音楽、家庭科の10科目についてテストの得点と平均点を入力する。年間成績をグラフ化して表示できる。 -時間割 --成績表にある10科目のほか、成績表にない道徳、生活、ホームルームも設定できる。 -アドレス帳 --住所、氏名、電話番号、血液型、生年月日を入力する。検索も可能。 --オートダイアラー機能((電話機の送話するほうにゲームボーイのスピーカー部分を当て、登録した電話番号を指定するとモデムが発する音をたてて、電話をかけられるというもの。))対応。2P通信機能でデータの送信ができる。 -カードメモ --文章などを記憶してメモを作成する。2P通信機能で相手に送ることができる。検索も可能。 -パーソナルデータ --名前、郵便番号、住所、電話番号、血液型、誕生日を入力する。~ 2P通信機能で名刺交換ができる。既に入力してあるアドレス帳データを交換できる。 -占い --データ内にある人物同士を相性診断できる。血液型と誕生日はここで使用する。~ 誕生日から12星座を割り出し、血液型と合わせて、相性占いができる。 -オールクリア、オールコピー --オールクリアと同じ手順でオールコピーという操作もできるのだが、ソフトと本体が2個ずつ必要で、それぞれの本体でこの操作をし、受信側はデータがすべて消えるかわりに送信側のデータをコピー。 **問題点 -説明書がA6サイズで82ページと分厚い。文章入力の仕方は説明を読まないとやや理解しづらい。 --文字入力のキーパッドは左側が数字入力、中央が日本語入力、右側がアルファベットという構成になっている。~ 日本語入力はローマ字で、例えば、「か」と打ちたければ、KAと入力するのだが、~ 「が」と入力するときにはGAではなく、KAの後にWの右にある%を押す必要がある。~ そのため、日本語入力は非常に独特で慣れるまでかなり大変。 -「ゲームボーイを手帳として使おう!」ということだが、そもそも手帳として問題が多い。 --早生まれだと学年がずれてしまう(年度始まりが1月)。 --カレンダーは毎日わざわざ自分で設定しなおさなければならない。 --当然学校に持っていってはいけないため、時間割はほとんど意味がない。 ---説明するまでもないと思われるが、ゲームボーイなどのゲーム機の持込が禁止のためである。 ---大概の小学校には時間割が掲示されているし、置き勉しない限り明日必要な教科書を用意しなければならない、という事情もあるが、その場合、時間割機能の存在意義が問われることに…。 --データ交換機能。ひと手間かかるうえ、データ入力する友人がいなければ、意味をなさない。 --成績表も現実の通信簿と様式が大幅に異なる((現実は相対評価と絶対評価と2種類の様式が存在するうえ、成績以外のことも考慮されるようになった))ため信憑度は低い。 --操作性もレスポンスが悪く良好とは言い難い。 -サウンドはカーソル移動の「ピッピッ」などの効果音のみ。 --音楽と言えるような曲はジングルすら用意されておらず操作していて寂しい。 -パスワードを一回忘れてしまうと、そのパスワードを入力するまで使うことができない。 --説明書にセーブデータを初期化するためのコマンドが書いてある。(説明書画像:[[説明書転載1>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=2963&file=F1000070.JPG]] [[説明書転載2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=2963&file=F1000071.JPG]]) --しかし、現在は現存している説明書を見かける機会がほとんどないうえに、パスワードと初期化コマンドを忘れる→セーブデータ初期化という仕様自体困ることには変わりはない。 --強引にセーブデータを初期化したいという場合は、GBメモリーバックアップなどの機器で消す、電池切れまで待つ、中を開けて電池をショートさせる、ゲームボーイアドバンスなどカセットのロック機構がない本体で電源を入れたままカセットを抜き差ししセーブデータを破壊する((セーブが破壊されると起動時にセーブデータを初期化するか聞いてくれるようになる))、という方法がある。 --「パスワードを忘れる→セーブデータ初期化」も個人情報を扱う以上、妥当に思えるかもしれないが、他のゲームやサービスはわざわざ消去しなくてもいいように「秘密の質問」といった救済措置が用意されている。 **評価点 -電卓機能は公式を使って簡単に計算できるなど凝っている。 -相性診断もできる占い機能も便利ではある。 **総評 小中学生向けにターゲットを絞り、普通の電子手帳がカバーしきれない成績表や時間割などを盛り込んだ一品。~ だが、電子手帳としては問題点も多く、使い勝手等に難のある仕上がりになった。~ 高性能な電子手帳が多く出回っている現代ではとても扱いづらい代物だが、低年齢層に向けて本作を世に送り出したのは、時代を先取りしたといえよう。 **余談 中古で売られているものはパスワード紛失によるゲーム進行不能状態である可能性があり、~ おそらくそれはそのままでは使用できない状態になっているので、説明書なしであれば買うのはお勧めできない。~ セーブデータが消せない仕様は『[[遊☆戯☆王デュエルモンスターズ]]』でもやらかしてしまってる。
//「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。 「[[修正依頼]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。 ---- *ナノノート 【なののーと】 |ジャンル|電子手帳|&amazon(B000069U0C)| |対応機種|ゲームボーイ|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|1992年8月7日|~| |定価|4,500円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|ゲームボーイを手帳に&br;パスワードと初期化コマンドを一度でも忘れると使用不能&br;手帳として難のある出来&br;''こんなの作るよりちゃんとした電子手帳を出すべきだった''|~| **概要 -「ゲームボーイを手帳として使おう!」という試みで作られたゲームボーイの中では異色作。 --当時のコナミはゲームソフトだけでなく、ファミコンのRF出力をAV出力に変換できるAVセレクタ・各種連射コントローラなどの周辺機器や、テレビお絵かき玩具「ピクノ」などゲーム寄りの玩具も手がけていた。 --玩具市場では各社よりキャラクター付きの電子手帳が販売されていた。とはいっても当然機能は大人用のそれには及ばす、電卓やLSIゲームに毛が生えた程度のものだった。 **手帳機能 -文字入力 --文字はローマ字入力と英数を使い分けられる。キャンセルはセレクトボタン。 -パスワード --4桁の数字で設定する。ON・OFFが可能。パスワード機能はあらかじめオフにしておくこともできる。デフォルト設定はオフ。 --ちなみに、パスワードは数字4桁、1万通りである。 -カレンダー・スケジューラ --予定入力と休日設定ができる。発売当時は1992年だが、2000年以降にも対応している。 --分刻みでスケジュールが設定できる。 -こづかい帳 --収入・支出の設定、金額集計ができる。 --金額集計は1、6、12ヶ月ごとの集計を表示させることができる。 -電卓 --普通の計算は8桁まで。形や円の面積といった公式を入力して計算させることもできる。 -成績表 --算数、英語、国語、理科、社会、図工、保健、体育、音楽、家庭科の10科目についてテストの得点と平均点を入力する。年間成績をグラフ化して表示できる。 -時間割 --成績表にある10科目のほか、成績表にない道徳、生活、ホームルームも設定できる。 -アドレス帳 --住所、氏名、電話番号、血液型、生年月日を入力する。検索も可能。 --オートダイアラー機能((電話機の送話するほうにゲームボーイのスピーカー部分を当て、登録した電話番号を指定するとモデムが発する音をたてて、電話をかけられるというもの。))対応。2P通信機能でデータの送信ができる。 -カードメモ --文章などを記憶してメモを作成する。2P通信機能で相手に送ることができる。検索も可能。 -パーソナルデータ --名前、郵便番号、住所、電話番号、血液型、誕生日を入力する。~ 2P通信機能で名刺交換ができる。既に入力してあるアドレス帳データを交換できる。 -占い --データ内にある人物同士を相性診断できる。血液型と誕生日はここで使用する。~ 誕生日から12星座を割り出し、血液型と合わせて、相性占いができる。 -オールクリア、オールコピー --オールクリアと同じ手順でオールコピーという操作もできるのだが、ソフトと本体が2個ずつ必要で、それぞれの本体でこの操作をし、受信側はデータがすべて消えるかわりに送信側のデータをコピー。 **問題点 -説明書がA6サイズで82ページと分厚い。文章入力の仕方は説明を読まないとやや理解しづらい。 --文字入力のキーパッドは左側が数字入力、中央が日本語入力、右側がアルファベットという構成になっている。~ 日本語入力はローマ字で、例えば、「か」と打ちたければ、KAと入力するのだが、~ 「が」と入力するときにはGAではなく、KAの後にWの右にある%を押す必要がある。~ そのため、日本語入力は非常に独特で慣れるまでかなり大変。 -「ゲームボーイを手帳として使おう!」ということだが、そもそも手帳として問題が多い。 --早生まれだと学年がずれてしまう(年度始まりが1月)。 --カレンダーは毎日わざわざ自分で設定しなおさなければならない。 --当然学校に持っていってはいけないため、時間割はほとんど意味がない。 ---説明するまでもないと思われるが、ゲームボーイなどのゲーム機の持込が禁止のためである。 ---大概の小学校には時間割が掲示されているし、置き勉しない限り明日必要な教科書を用意しなければならない、という事情もあるが、その場合、時間割機能の存在意義が問われることに…。 --データ交換機能。ひと手間かかるうえ、データ入力する友人がいなければ、意味をなさない。 --成績表も現実の通信簿と様式が大幅に異なる((現実は相対評価と絶対評価と2種類の様式が存在するうえ、成績以外のことも考慮されるようになった))ため信憑度は低い。 --操作性もレスポンスが悪く良好とは言い難い。 -サウンドはカーソル移動の「ピッピッ」などの効果音のみ。 --音楽と言えるような曲はジングルすら用意されておらず操作していて寂しい。 -パスワードを一回忘れてしまうと、そのパスワードを入力するまで使うことができない。 --説明書にセーブデータを初期化するためのコマンドが書いてある。(説明書画像:[[説明書転載1>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=2963&file=F1000070.JPG]] [[説明書転載2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=2963&file=F1000071.JPG]]) --しかし、現在は現存している説明書を見かける機会がほとんどないうえに、パスワードと初期化コマンドを忘れる→セーブデータ初期化という仕様自体困ることには変わりはない。 --強引にセーブデータを初期化したいという場合は、GBメモリーバックアップなどの機器で消す、電池切れまで待つ、中を開けて電池をショートさせる、ゲームボーイアドバンスなどカセットのロック機構がない本体で電源を入れたままカセットを抜き差ししセーブデータを破壊する((セーブが破壊されると起動時にセーブデータを初期化するか聞いてくれるようになる))、という方法がある。 --「パスワードを忘れる→セーブデータ初期化」も個人情報を扱う以上、妥当に思えるかもしれないが、他のゲームやサービスはわざわざ消去しなくてもいいように「秘密の質問」といった救済措置が用意されている。 **評価点 -電卓機能は公式を使って簡単に計算できるなど凝っている。 -相性診断もできる占い機能も便利ではある。 **総評 小中学生向けにターゲットを絞り、普通の電子手帳がカバーしきれない成績表や時間割などを盛り込んだ一品。~ だが、電子手帳としては問題点も多く、使い勝手等に難のある仕上がりになった。~ 高性能な電子手帳が多く出回っている現代ではとても扱いづらい代物だが、低年齢層に向けて本作を世に送り出したのは、時代を先取りしたといえよう。 **余談 中古で売られているものはパスワード紛失によるゲーム進行不能状態である可能性があり、~ おそらくそれはそのままでは使用できない状態になっているので、説明書なしであれば買うのはお勧めできない。~ セーブデータが消せない仕様は『[[遊☆戯☆王デュエルモンスターズ]]』でもやらかしてしまってる。

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