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*バトルガレッガ 【ばとるがれっが】 |ジャンル|シューティング|&image(bg.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B000069SH4,width=160)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3119&file=bgo.jpg]] [[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3119&file=bgb.jpg]]|#image(弾幕.png)| |対応機種|アーケード&br()セガサターン&br()プレイステーション4(Rev.2016)|~|~| |販売元|エイティング|~|~| |開発元|ライジング|~|~| |稼働開始日|1996年2月|~|~| |判定|BGCOLOR(lightsteelblue):''スルメゲー''|~|~| |ポイント|何をするにも付きまとう''ランク''の存在&br;BGM及び演出は一級品|~|~| ---- #contents(fromhere) ---- **ストーリー  田舎町で工場を営んでいたウェイン兄弟。非凡な才能を持った彼等は、連邦国家に兵器開発主任として抜擢された。競うように、無邪気に開発を進めていった二人だったが、自分達の作り上げてきた航空機が大陸を蹂躙する破壊兵器として使われていた事に気づき絶望する。彼等は開発中の戦闘機4機を持ち出し逃走。自らが犯した罪を償うかの如く、大陸最強の連邦国家に対し、たった二人の造反が始まった。 ---- **概要 -''体裁''は一般的な縦STG(後述)。パワーアップアイテムを取る事で自機のメインショットがパワーアップし、オプションアイテムを取る毎に子機を1機ずつ増やす事が出来る(全機体共通で最大4機)。 -子機は弾消し効果の無い攻撃補佐用。フォーメーションボタンを押す事で様々な角度に攻撃する事が可能。さらに一定の条件を満たす事で、隠しフォーメーションに切り替える事もできる。 -ボムは本作では''「スペシャルウェポン」''(以降ウェポン)と称される。ウェポンのシステムは少し変則的で、小ウェポンアイテムを40個集めると大ウェポン1発分がストックされる疑似ゲージ制を採用しているが、大ウェポン1発分に満たなくても小ウェポン全消費でウェポンを使う事ができる。その場合、ウェポンの効果は個数分に相応の持続時間と威力になる。 --極端な場合では、小ウェポン1個を取って発射、すぐ1個を取って発射…と連発することも可能で、スコア稼ぎのためにそのような行為が実際に行われることもある。 -自機の喰らい判定は発売当時までのシューティングとしてはかなり珍しいことにコクピット付近の非常に小さな範囲のみ。一見敵の攻撃は熾烈だが、スイスイと回避できる。 --自機を選択したときに押したボタンにより性能が変化し、それぞれ専用のカラーリングと名前が用意されている。特に「装甲強化型」とされている機体は当たり判定が更に小さくなる。当然今作の激しい攻撃を避けるためには優位なのだが、''アイテム取得判定と当たり判定が共通''なため、アイテムを取りにくいとあえて装甲強化型を使わないプレーヤーもいる。 -隠しコマンドを入力すると、エイティング/ライジングの過去作品『魔法大作戦』からのゲストキャラクターが使えるようになる。 ---- **長所 -「さんたるる」こと並木学氏が担当したサウンドが好評を博している。NMKからライジング移籍後最初の音響担当作品でもある。クオリティが大変高く、SEは破壊の爽快感を小気味よく演出しているし、STGの新しい時代を感じさせるテクノ調のBGMも秀逸。 --特にステージBGMは画面の重厚さに反して明るい曲が多いが、皆評価が高く、個人の好みで評価が分かれる曲はあっても「捨て曲(明らかに出来の低い曲)」は一曲もないと言って良い。 --ステージ1で流れ、物悲しくもストーリーとマッチした曲「Fly To The Leaden Sky」(鈍色の空へ飛ぶ)、続くステージ2の「Underwater Rampart」など、どれもこれも耳に残る名曲ばかり。ついつい先の面の曲を聴きたくて、ガレッガにハマりこんだ人も決して少なくない。 --曲はデトロイトテクノ、ドラムンベースやロッテルダムテクノ(ガバ)に分類されるクラブミュージック系統で、当時の日本のゲーマー層には耳慣れない目新しいものだった。人気の高い2面のBGMもデトロイトテクノにジャズの手法を持ち込んだアメリカ・Underground Resistanceの名曲「Jupiter Jazz」のオマージュ。ゲームミュージックの世界に、そういった新しい風を吹き込んだ功績も大きい。 --実は音源が非常にプアで、基板自体が[[究極タイガー]]で使われていたのがベースだった関係で、使える和音数がFM8音+ADPCM2音+効果音2音と少ない上、PCM部分も圧縮音源であるADPCMなのでノイズが交じるという物。並木曰く「一杯鳴らせたナムコさんが羨ましい((例えば1993年リリースのリッジレーサーはPCM20音+効果音12音を同時に鳴らせた))」と嘆いていた中、これだけの物を作り上げたというのも賞賛に値する。 -ドットの書き込みは背景・キャラクターともに非常に細かく、第一次世界大戦レベルのスチームパンクな世界観とあわせて大変美しい。 --そしてBGM同様グラフィックス系も非常にプアな環境で、スプライトの回転機能すら持っていなかった中、多数の回転グラフィックを上手くアニメーションさせることでスムーズな動きを実現させた1ボス背面砲台(通称ドリーム砲)や、グルグル回り続ける2ボス、有機的な腕の動きを見せる6ボス等プログラムと書き込みは見事。 -終盤のボス「ブラックハート」及び「ブラックハートMk2」の圧倒的存在感。多Way高速弾の超連射を左右に振り、その合間を避けさせる攻撃(通称・ワインダー)は多くのシューターに衝撃を与えた。その結果「銀河一後方に強い戦闘機」という名誉だか不名誉だか解らない称号が与えられ、カリスマ的ボスとして伝説と化した。 --戦闘中に流れる空中ボス共通曲「Stab and Stomp!」と併せて人気も高く、シューティング界では火蜂などと並ぶ人気ボスである。 -ラスボス「グロウスクィード」は前座のMk2に比べて陰が薄いとも言われているが、ガバ調の異様に激しい専用BGM「Erupter」と最終形態の「脱出ポッドらしきものが滅茶苦茶な軌道で超高速で飛び回り、狂ったように攻撃をまき散らす」というクレイジーな光景はやはりインパクト大。 --グロウスクイードは純粋な連射攻撃とランダム要素が非常に多いため、本作中最もランクの影響を受けるボスでもある。ある意味本作の集大成とも言える存在。 ---あまり知られていないが、''スコアラーの極まったプレイなどでランクが非常に高い場合、Mk2が赤子同然にも見えるほど攻撃が激しくなる。'' ---ラスボスだけあってタイムオーバーになっても、他のボスとは違い即終了とはならず((他のボスはタイムオーバーになった場合画面下に移動してきて、そのまま画面外に消える。通称「帰宅」))、''自機の位置をサーチして超高速で弾をばら撒きながら体当たりし続けてくる。''速攻で倒さないと、待っているのはゲームオーバーのみ((それでも一部の超人は、タイムアップ寸前まで破壊可能弾と誘導ミサイルで稼ぎ続けるという離れ業に出る。その際の彼我の動きはクレイジーの一言に尽きる。))((タイムオーバーでも帰宅しないというのはウソで、体当たりモードに切り替わってから更にコンテニュー連打で粘っていると、やっぱり帰宅する))。 --ボス最終形態の性能・音楽ともに本作メインプログラマー矢川忍の過去作品『[[サマーカーニバル'92 烈火>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/479.html]]』のラスボスとほぼ同様である。 ---最終形態以外の見た目は、エイティング/ライジングの過去作品『疾風魔法大作戦』の自機のなかの1キャラであるキックル&レイクル搭乗機であるソーサーストライカーにそっくりだったりする。 -得点稼ぎの部分が非常に凝って作られている。以下が代表的なもの。 --得点アイテムの勲章は100点だが、画面内から落とさずに取り続けると点数が上昇し、最大で1個10000点になる。ただし1個でも落とすと100点に戻るばかりかランクも上がりやすくなるので、敵弾をかいくぐりながらの勲章集めが非常に熱い。 --ウェポンで破壊すると高得点となる敵がいたり、ウェポンでのみ破壊できる背景オブジェクトからも勲章が出て来たりする。ランクの都合に加え死ぬとウェポンがある程度補充される仕様もあり、それを目的に稼ぎ場所の前で自爆することも多い。 ---最も代表的なものが2面において一気に100万点~300万点ほどの莫大なスコアを一気に稼げる最大のボーナスエリア「鳥」。 --ボスが多くのパーツで構成されている。当然、これも重要な得点源。 ---その最たる例が2ボス。普通に破壊すると20万点程度だが、全てのパーツを破壊することで100万点以上を得ることができる。しかし、ショットが届かない場所にもパーツがあるため、それらも全て破壊するのは工夫が必要である。 --そしてこの得点稼ぎフィーチャーの多さは、上述してきたように後述する本作ならではの「ランク」が密接に関わってくる。~ 最たる例として、上述のウェポン稼ぎが成功すると即エクステンド出来る基本設定および、''撃ちこみ点が「ランク」に比例して上昇していく''仕様がある。 ---- **賛否両論点 -本作を「ランクゲー」たらしめる極端な難易度上昇システム。 --一般的なシューティングゲームがそうであるように、パワーアップなどに応じて難易度が上昇していく「ランク」というシステムが本作にも搭載されているが、その上がり幅があまりにも極端すぎ、かつ比較的簡単にランクが上昇してしまう条件のせいで、稼働当初は''普通にプレイしていてもクリア不可能''とまで言われていたほど((事実、アーケードゲーム雑誌「ゲーメスト」、及び当時ハイスコア集計を行っていた「マイコンBASICマガジン」のハイスコア集計においては、初回ではALLクリアしたスコアさえ出なかった。永きに続けられ、猛者が集まる同誌のハイスコア集計においては稀な事態である。))。 ---ランクが上昇した時の6面以降の難易度は絶望的。6面は前半の大型機ラッシュ、後半のレーザー砲台+ザコ戦車ラッシュとただでさえ難所が多いのだが、そこに難易度上昇が絡むと敵は硬くなるし弾は増えるしで地獄絵図と化す。 --その後、アイテムを取らずに最低限のパワーアップを行う、ショットも連射せず必要なだけ撃つとランク上昇が抑えられる、死ぬとランクが下がる&残機がギリギリになる程下がり方が激しくなるなどの要素が発見された事で、本作のゲームクリアが達成され始めると状況は一変。攻略可能なランクに調整するために''自主的に縛りプレイを行うことで攻略していくゲーム''という認識がされていった。 ---アイテムキャリアの類は無く、空中のザコ敵を何体か破壊する毎=高頻度でパワーアップアイテムが出現する。そしてランクを無闇に上げないためには、落としてくるパワーアップアイテムをも避けなければならない。 ---「ギリギリの環境でプレイするゲーム」と割り切れるなら、途端にこの短所は「スリルを与える最高の要素」と言う長所に化けてしまう。そのため、この作品の評価は縛りプレイ好きか、破壊感重視なゲーマー・たしなみ程度にシューティングをやるプレイヤーなどで極端にバラバラになる。 --%%%デフォルトのエクステンド設定は100万点ごとに1UP%%%と、数多いスコアフィーチャーと比べると緩めとなっている。~ 稼ぎプレイにおいては爆発的に上昇していくランクに対抗するため、スコアエクステンドで潤沢に手に入っていく残機を''即自殺させることでランク調整に使う''という攻略法が考案される。 ---こうして生まれた''ランクを下げすぎると打ち込み点が稼げず、逆に上がりすぎるとクリア出来なくなる''…という「稼ぎと難易度の絶妙な相互関係」がシューターに大ウケ、本作を傑作たらしめる要素とも言われている。 ---逆にこうしたランク調整に煩わしさを感じ、本作を敬遠するプレイヤーも少なくない。 ---と、ここまで書くと「絶対稼ぎ&自爆プレイしなきゃクリアできないの?」と思うかもしれないが、イメージとは裏腹に''ノーミスノーボムクリア''も実は可能。パワーアップしなくてもショットやオプションの攻撃力が高い機体(4号機やミヤモト)を使い、必要最低限のアイテム取得、ショットも必要最低限の発射のみで進めば、ランク上昇は無理ゲーにならない程度にとどまり、ボスは弱点のみを狙撃して速攻することで十分達成可能な難易度に落ち着く((当然ミス有りのプレイよりはランクが上がり難しくなる。またメインショット、オプションにもあまり頼れる物が無いチッタでもノーミスノーボムが確認された))。 #region(余談。本作のランクシステムについて) -難易度が上昇する条件:基本的に移動とノーマルのオプションフォーメーション変更以外の自機が生き残る為の行動ほぼ全てが蓄積してランク上昇に繋がる。 --時間経過 ---本作には「ショットボタン押しっぱなしの自動連射速度は、手動連射での最高速度がそのまま維持される」という仕様があるが、この''最高連射速度が速いほど時間経過によるランク増加速度も上昇する''。~ なお一度速くなった連射速度を遅くすることはそのプレイ中では不可能((なのでRev.2016の取説には「連射速度を上げるときだけ連射ボタンを押して下さい」という記述がある))。処理落ち等で連射がずれ、予想以上の連射数がセットされると悲惨な事に。~ この仕様が見つかった事で、ガレッガには最低限10/12/15連を切り替え可能のシンクロ連射装置が必須となり((更にスコアを狙うと「自動連射速度を10連にセットして、そのボタンを8.6連で連射する」などのトリッキーな動作が必要となるため、8.6/10/12/15/20/30連の6段切り替えが必要になる。))、更にハードルを上げてしまった感がある。~ なおクリア目的の場合、ダメージ効率が最も高いのは15連なので((ダメージ判定が2f/1回なため))、それ以上は使わなくても良い。20連、30連を入れる時は「ランクを上げて稼ぎたい時」のみである。 ---この他、「小ショットアイテムの取得によりショット段階を上げた場合」「ワイド以外の特殊フォーメーション発動毎(維持時間は不問)」でも時間経過でのランク増加速度が一定ずつ上がる。 --ショットを撃つ ---一部の機体(2号機、4号機、ガインのオプション)が持つ貫通弾や、ミヤモトのオプションの爆発弾といった威力が高いショットは、撃つだけで上がるランクの量が他の機体・ショットより大きい。 --ウェポンを撃つ ---1回毎のランク上昇量は一律で固定(大ウェポン、小ウェポン39個、小ウェポン1個いずれも上昇ランクは変わらない)。 --アイテムを取る(種類を問わず) ---ショットとウェポンは大アイテムと小アイテムがあるが、大を取ってレベルアップした時より、小を取ってレベルアップしたほうが上昇するランクの総量は大きくなる。 ---ショット・オプションのパワーアップアイテム取得時は最もランクの上げ幅が激しいが、限界までパワーアップしている状態だとランク上昇量は若干だがさらに増える。 ---得点が入る勲章アイテムのランク上昇は微々たるものだが、中途半端に育っている状態のほうがランクは上がりやすい。(=落として育て直すたびにきつくなる)、背景から勲章を大量登場させられる場所も多いが、1万点以外で出すのはかなりリスキー。 --弾封じ ---接触判定のない地上判定の敵に重なることで攻撃を封じるというシステムがあるが、それにより止めた弾の分だけランクが増加する。弾数が多いスレイヤー機首の回転砲台を弾封じすると、パワーアップ取得が笑えるレベルでランクがもりっと上がる。 -難易度が低下する条件:ミス(敵弾・敵への接触による残機の減少) ---ランクの減少率は、残機数に反比例して大きくなる。~ つまり自機数を多くストックしておくことは、ミスしてもランクが減少しにくいというデメリットを抱えることになる。 -こういった以上のランク値の上下する条件は、PS4版への移植にあたって完全に検証された。~ 以前は「1万点勲章を落とすとランクが下がる」や、「ショットボタンを押した/離した回数で上がる」「画面外に弾を出すと上がる((ちなみに本家ガンフロでもこれは否定された))」などといった意見があったが、これらはすべて否定された。~ こんな感じでランクの上がり下がりはかなりオカルトじみた物も多かったのである。 -ランクの影響度がたしかに著しい設計ではあるものの、ベースのステージ構造などが極端に簡単というわけではない。~ 後述のPS4版制作にあたり、最初期では「ランク0%固定で充分イージーなんじゃないか」と検証されたものの、それでも初心者がプレイするのには厳しかったとのことで「スーパーイージーモード」は独自の調整をされることになった。 #endregion ---- **短所 -敵弾が背景に混じって非常に見難い。一番小さい弾は銃弾型なのだが、細い上に茶色だったり灰色だったりするせいで、敵の破片かと間違えやすい。 --特に1面は最も見づらく、機体によっては''茶色い背景・茶色い敵・茶色い敵弾・茶色い煙・茶色い自機・茶色いオプション・茶色いショット・茶色いアイテム''と、うんざりするほど茶色づくし。 --SS移殖版や後述のRev2016では明るく分かりやすい色の敵弾へ種類を変更する事もオプションで可能に。かなり見やすくなっている。 ---SS版の敵弾変更は、海外の一部地域でのみひっそり発売されているバージョン『バトルガレッガ TYPE-2』に完全準拠。SS版は実質的にTYPE-2のグラフィックも同時収録している事になる((ちなみにアーケード版TYPE-2はエブリエクステンド設定が廃止されてしまっており、ノーコンティニュークリアを目指す上でのプレイ方法が極めて限定されてしまう駄作である。))。 --続編の『バトライダー』では、ほぼ全ての敵弾が明るい色で輝き非常に見やすく改善されている。 -隠しコマンドを入力せずに選べる通常機体4機が、4号機を除いて弱めの調整。慣れないうちは機体選択の幅が狭め。 --4号機は移動速度にやや欠けるものの、弾幕が基本の本作においてはむしろ微調整がしやすいという長所になっているのも大きい。 --また、隠しコマンドを入れて出る機体も癖のある機体ばかり。ボーンナムが移動速度以外は癖が無い程度。 -結果として自殺が推奨されることになったゲームシステム。前述の通り、上昇したゲームランクを下げるために「稼いでエクステンドしたら、死んでランクを下げる」の流れを繰り返すのだが、クリアするために「自ら死ぬ」という事に抵抗感のあるプレイヤーが少なくない。 ---この「残機潰し」が特にユーザーの評価を分けることとなった。ゲーマー達にとってノーミスという言葉が一つのステータスとなっている中、「何故自分が悪くもないのにわざとミスしなければならないのか」という疑問を生んだ事による。 -スコアは7桁までだが、前述のとおり1000万点以上の得点も記録されていく。プレイ中は1000万の位が存在せず100万点の位がアルファベットに突入するというやや分かりにくい表示仕様。 --900万点の次は「A00万」、その次は「B00万」という風にカウントしていく((「Z00万」の次は「a00万」と小文字になる。Rev2016のプレミアムモードでは実際に突入する))。現非公式ハイスコア2000万台の場合は「K00万((スキージャンプになぞらえて「K点超え」とよく言われる))」。100万エブリが基本という点では分かりやすくはあるが…。 ---この表示方式はどういうわけか矢川氏が手掛けた『鋳薔薇』(AMI/ケイブ)にも導入されている。 ---また、ランキング画面ではさらに表示ルールが異なるため、100万点の位に表示される記号の順番を覚えていないと何点なのかが判別できない((SS版ではプレイ画面中のアルファベット表示と対応するように変更されている。またRev.2016ではプレイ画面外に表示される追加スコアカウンターに普通に1000万点以上も表示される))。 ---余談だが、後述する永パにより6399,9990点でカンストする事が一応確認されている。 //シューターにもいろんな種類がいるだろうから表現を変えてみました。 ---- **総評 シューティングを語る上で欠かす事の出来ない名作と誉れ高いが、そのユニークなゲームシステムと要求される知識量が多いゆえに永久に賛否が分かれるであろう作品。&br() しかし難易度上昇を抜きにして見ると、グラフィックもサウンドもクオリティが高く、そこそこのシューターであれば5面までは安定して進める。 ちなみに、このゲームに触発されたケイブのスタッフが製作したのが、かの『[[怒首領蜂]]』である。~ そのため''弾幕シューティングの祖''と言われることもあり、良くも悪くもシューティング界に大きな影響を及ぼした作品であると言える。 ---- ---- **移殖 -長らく本作の正式移植はSSのみだった。しかも出回りが少ないので値割れがほとんどされておらず、万単位のプレミア価格が付いている。処理落ちのかかり方が弱いので、オリジナル版より難易度が上がっている。~ それでも当時の移植としてはかなり頑張っている方で、元全一プレイヤーに「処理落ちとBGM読み込みで一瞬止まるのを除けばほぼ同等」と言わしめるほど。 --隠しオプションで無敵化出来たり、スーパープレーのリプレイを再生することが可能((ムービーでは無く、乱数を特定の配列にセットした状態で、キー入力をソフトから流し込むリプレイ形式。そのため偶にdesyncしてプレイが狂うのはご愛嬌。キー入力の割り込みを受け付けているためか、リプレイ中に出鱈目にパッドを押していると確実に狂ってしまう。))。CD-DA再生のアレンジBGMも搭載されている。 --CDをPCに挿入すると、以前同人誌で頒布された「バトルガレッガハンドブック」が閲覧可能。~ 有益な情報も載っているが、上記の1万点勲章を落とすとランクが下がる等、一部間違った事も載っているので注意が必要。 -ガレッガ20周年となる2016年12月15日、PS4に「バトルガレッガ Rev.2016」として移植された。移植担当は現在並木学氏が所属している有限会社M2((余談だがこれがM2初の自社販売作品となる。お陰で「手間がかかると知ってたらやらなかった」とまで気合の入りすぎた活動・追加要素や限定版が世に出た。))。 --新要素としてゲーム中のマスクパラメータなどを表示する「ガジェット」および、ランク要素を完全撤廃した「スーパーイージーモード」の追加等がある。 --セガ3D復刻プロジェクト等で見せてきた変態移植集団M2ならではの追加要素をぶち込みつつ、基本的なところは(後述の永久パターンを除き)完全移植――正確には''完全エミュレーション''を実現((なのでエミュレーター自体を変更することで、理論上はWiiやPCでも動作させることが可能。前者はバーチャルコンソールアーケード向けの試作が行われており、後者はHeyでのロケテスト専用AC版で使用された。))。~ 態々移植度を確かめるために、家庭用ゲームでありながら最終集計全一プレーヤーのホームである秋葉原Heyで&i(){アーケード版としてロケテストを行い}、1週間((当初は3日だったが延長された))の間に2度調整版を持ち込む等、一つのAC新作でもそうそうないほどに気合の入った作品となっている。~ その後発売直前に体験会と称して再びHeyに持ち込まれ、初日から最終全一プレーヤーによる「MAXランクブラックハートMK2を乗り越えてクリア」という驚愕のシーンが見られた。~ そして発売直後のプレミアムアレンジモード体験会でも、同じプレイヤーが気合の入ったプレイを見せつけている。 --サウンド面でも普通はPS4用にやりたい放題サンプリングする所を、わざわざPCM音源チップをエミュレーションし、当時同等のFM音源をエミュレーションし、それをエミュレーションしたZ80で合成して再生するという、さながら『並木学が1996年当時に望む音源を手に入れたら…』というifを再現するような手間をかけている。お陰でPS4のマシンスペックでありながら多重エミュレーションのせいで処理落ちを起こすレベルになっていたとか((Heyでのテスト中にも数回このサウンドエミュレーション周りでバグが発生し、再生スピードや音階が狂う場面が見られた))。 ---ここまでやっても基板版と互換性を保っているため、6MHz版のZ80に換装し、PCMチップを実際のROMに焼き込み、サウンド周りのROMを変更することで、理論上は稼働中の基板でもPS4用にアレンジされたサウンドを鳴らす事が可能だという。 ---これ以外にも1996年当時のArcade Original、SS版に搭載されたSaturn Arrange Version、直前に発売されたバトルガレッガ・コンプリートサウンドトラックに収録されたRemix 2016 Versionの4通りに切替が可能。後者2つは新設計したPCMチップ機能に実装されたストリーム再生機能を用いることで、SS版にあった読み込みでBGMが一瞬止まる現象も解消している。 --ゲーム面で一番大きいのは「M2ガジェット」と称される、画面外を利用した追加表示パネル群。これにより今まで見ることの出来なかったランクが丸裸になった、というのが一番大きい。~ 他にもオプション隠しフォーメーションの仕込み状況や、弾の着色機能等、今まで敷居が高かった部分を上手く緩和してくれている。 --追加難易度としてオートウェポン完備の「スーパーイージーモード」と「M2プレミアムアレンジ」が追加された。これらはソースコード単位の解析により作成されているため、BGM同様理論上は実機でも動作可能。~ ---スーパーイージーはランク0%固定に加えさらに敵耐久力や発射数の引き下げなども行われ、''接待ガレッガ''なんて電波ワードが飛び出すほどビギナー向けの仕上がり。 ---M2プレミアムアレンジは「オールドスクールなSTG」といった趣。オートウェポンこそあるが、ボスへの打ち込み点が超大幅減少したり、スコアエクステンドが2回しか無い・2面と3面が入れ替わる等の大幅アレンジがなされている。特にエクステンドとスコア稼ぎ手段が限定されたことにより、残機と速攻撃破の価値が大幅に高まり、自爆に抵抗のあるプレーヤー向けに。~ 加えて「カスタムモード」も実装され、全てがランキング対象になっている。~ 例えばスーパーイージーをベースにオートウェポンだけ無くす等、俺だけのガレッガを構築することも可能。~ 最初はスーパーイージーから始めて、慣れたらちょっとずつアーケードに近づけていって欲しいとは堀井社長の弁。 //↑発売後三か月未満のゲームに関して必要以上に語りすぎているのでCO。「このWikiで扱う作品」の「「稼動・発売前のゲーム」について」を見るべし。 -その後、2017年9月にXbox One向けにもRev.2016が移植されている。プログラムはそのままのエミュレーター変更による移植となる。これに合わせPS4版もアップデートで既存不具合修整+XO版で新たに加えられた機能が追加されている。 ---- **余談 -ガレッガ以前のSTGは誘導弾等の特殊攻撃が主になりつつあった中、ガレッガや怒首領蜂シリーズは基本的にまっすぐ飛ぶ弾が敵味方ともに主力である。 --ゲーメスト誌のインタビューにて、怒首領蜂ディレクターのIKD氏は本作のランク上昇時の無茶苦茶な敵の攻撃について「こんなにも単純にまっすぐ飛んでくる弾をよけるのがむちゃくちゃ面白いとは」と語った。 -子機の隠しフォーメーション使用方法は公式サイトに掲載されている。基本的には「特定のアイテムを5個ちょうど画面外に落としてからオプションを取得」。ショットのスペシャルパワーアップも同様に「4段階パワーアップさせた後、ショットアイテムを5個ちょうど画面外に落としてからショットアイテムを取得」。 --[[バトルガレッガ公式サイト>http://www.8ing.net/prd/garegga/]] -続編の『[[アームドポリス バトライダー]]』の隠し自機として本作の通常機体が16機種全てゲスト出演を果たしている(時間切れorABC同時押し決定の機体は、スタートボタン決定で出現)。 --また、隠しボスとしてブラックハート・ブラックハートMK2・グロウスクイードもゲスト出演。戦闘曲として本作の人気曲「Stab and Stomp!」のアレンジ版である「Stab And Stomp!」が使用されている(Aは大文字)。ハンドクラップが多用されるなどバトライダーらしいライトさを兼ねた良アレンジなので、機会があればぜひ聴き比べてみてほしい。 -本作のゲーム内容は『[[ガンフロンティア]]』および『[[サマーカーニバル'92 烈火]]』を強く意識しており、これらへのオマージュが垣間見られる。 --針状弾・「集めるボム」というアイディア・特定の地形にボムを撃つことで変化やボーナスが発生するギミック・主人公機である1号機のボム「方向指定が可能な絨毯爆撃」は全てガンフロンティアでも見られたもの。 --一方、最終ボスの攻撃パターンとクレイジーなBGM・オプションのフォーメーション・大量のパワーアップアイテムを時に「避けさせる」というゲームデザインは烈火に近い。 ---本作のメインプログラマーである矢川忍は烈火のプログラマーでもある。また、BGMを担当した並木学も烈火へのリスペクトを込めて本作に参加していたとのこと。本作のタイトル自体も「RECCA」とかけたものだという説もある。 -新声社から「ゲーメストビデオ」シリーズで攻略ビデオが発売された事がある。この時はカプコン・ネオジオ等の対戦格闘全盛期で、対戦格闘以外のゲームのグッズ化は珍しかった。 --途中で1箇所ポカミスしてしまったのを「DEAD POINT(残機潰しポイント)」の字幕でごまかしたとか。 --しかも付録としてサウンドトラックCD付き。何度も言うが本作は名曲揃いである。にも関わらずCD化はそれが初めてであった。 #region(原因?) -実は当時、さんたるる氏がX68000で再生可能な「MDXファイル」(*MIDIファイルのようなもので、いわゆる"マスター音源[YM2151/MSM6258V]用の演奏ファイル")を&italic(){全曲分}&u(){本人が}''インターネット上に流してしまう''という事件が起きた。本人曰く「どーせサントラ出ないし、草の根BBSで流せばそんな広まらないだろうし、これ聞きたさにゲームをやってくれるんじゃないかと思った」とのこと((前所属のNMKでは、サントラが基本的に出なかった))。 --しかしながら「GR_ALL.lzh」は本人の予想を遥かに超えるペースで各地に触れ回り、さんたるる氏のコメントファイルまで入っていた上に、会社にバレて大問題に。これによりサントラ単体の発売ができなくなってしまったとの説が有力。それもその筈、マスター音源故に、環境さえ整っていれば高音質どころの話ではない&bold(){"頂点音質"}で聞けてしまったのである。 --その後この問題が収束したと判断されたのか、ガレッガRev2016の発表とほぼ同時に「オリジナルver、SSアレンジver、リミックスver」を収録するサントラが発売されることが決定した。またRev2016初回限定盤にはRev.2016 Perfect Editionのサントラが付属していた。 #endregion -その後株式会社アイエヌエイチより「INSANITY DVD」シリーズ第1弾として「THE MADNESS BATTLE GAREGGA」発売(既に完売)。こちらもおまけサントラCD付き、しかもサターン版のアレンジバージョン等が追加された。 -タイトルは「ガレッ''カ''」と間違えられやすい。 --かつてゲーメスト誌で行われていたパズルコーナーでも、該当部分を「ガレッ''カ''」として問題文を作成してしまい、シューター達が首を傾げた事があった。 --1976年放送のロボットアニメ『超電磁ロボ コン・バトラーV』のコンバトラーVの武器に「バトルガレッガ''ー''」というものが存在するが、こちらはあまり混同されない。 //また、[[クイズマジックアカデミー]]シリーズの文字パネル(旧「四文字」)クイズでも、選択肢の文字群の中に「カ」が紛れ込んでいるが、こちらではちゃんと「ガ」を2回使うのが正解。 //正しく問題になってるならわざわざ書く事じゃないだろう -ゲーメスト・月刊アルカディアと続くハイスコア集計において、2014年3月、稼働から18年にしてクリア可能な永久パターンの存在が認められ、ついに集計打ち切りとなった。 #region(永パの内容について) -「画面内の敵の全滅」が進行フラグになっている場面があり、道中で出てきた「自機をいつまでも追う雑魚敵」を倒さずに画面内に残し続けることで進行がストップする場面がある。そして「画面最上部の敵にはダメージが入らない」という仕様を使い永パは開発された。 --稼働から早い段階で5面でこの仕様を使った永パ((自機をいつまでも追う空中ザコをうまく画面上端にハメると、ブラックハートがいつまでも出現せず前衛の小型ブラックハートが無限に出現し続ける。若しくは1ボス改の登場前に、残した雑魚を誘導すると画面内をぐるぐる回るようになり、永遠に打ち込み点が稼げる。))が発覚していた。~ ただし永パを実行した場合ランクが上昇しきってクリア不能になるため、ハイスコア争いでは影響が薄いとされていた((ベーマガ、メスト共に「クリアしてない高得点よりクリアした低得点が優先」で集計されてたのに加え、「クリアして出したスコアはハイスコア表示で緑色になる」という仕様があるため「永久パターン実行=絶対クリアできない=ハイスコア表示のフォントが緑色になっていない」という理由でクリアできていない事がしっかりバレる。以前アルカディアでハイスコア悲喜交交的なコラムが掲載され、『この永パ有るけどクリア出来ないからセーフ』も載っていた))。 --十数年後になって、6面のボスを倒すまでの間にも同様の操作を行うことで、ボスを倒した後に残してきたザコ敵への撃ち込み点で無限に得点を稼ぐことが可能という事も発覚。~ 加えて、この頃にはプレイヤースキルと攻略パターンの進化により、ランクが最大まで上がった状態でも理論上7面クリアまで可能と結論づけられたことで、永久パターンは成立したといえる((ランクが可視化されたRev.2016発売前体験会において、実際にMAXランクでのクリアが達成されている))。 --なお、PS4版ではしっかり「時間で移行する仕様」へと修正されていた。Rev.2016初回ロケテスト時点で、5面1ボス改前パターンで全一を叩き出したプレーヤーが実践して曰く「1コイン目で修正されたのが分かったので検証するまでもなかった」と感じるぐらい露骨な修正だったとのこと。 #endregion
*バトルガレッガ 【ばとるがれっが】 |ジャンル|シューティング|&image(bg.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B000069SH4,width=160)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3119&file=bgo.jpg]] [[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3119&file=bgb.jpg]]|#image(弾幕.png)| |対応機種|アーケード&br()セガサターン&br()プレイステーション4(Rev.2016)|~|~| |販売元|エイティング|~|~| |開発元|ライジング|~|~| |稼働開始日|1996年2月|~|~| |判定|BGCOLOR(lightsteelblue):''スルメゲー''|~|~| |ポイント|何をするにも付きまとう''ランク''の存在&br;BGM及び演出は一級品|~|~| ---- #contents(fromhere) ---- **ストーリー  田舎町で工場を営んでいたウェイン兄弟。非凡な才能を持った彼等は、連邦国家に兵器開発主任として抜擢された。競うように、無邪気に開発を進めていった二人だったが、自分達の作り上げてきた航空機が大陸を蹂躙する破壊兵器として使われていた事に気づき絶望する。彼等は開発中の戦闘機4機を持ち出し逃走。自らが犯した罪を償うかの如く、大陸最強の連邦国家に対し、たった二人の造反が始まった。 ---- **概要 -''体裁''は一般的な縦STG(後述)。パワーアップアイテムを取る事で自機のメインショットがパワーアップし、オプションアイテムを取る毎に子機を1機ずつ増やす事が出来る(全機体共通で最大4機)。 -子機は弾消し効果の無い攻撃補佐用。フォーメーションボタンを押す事で様々な角度に攻撃する事が可能。さらに一定の条件を満たす事で、隠しフォーメーションに切り替える事もできる。 -ボムは本作では''「スペシャルウェポン」''(以降ウェポン)と称される。ウェポンのシステムは少し変則的で、小ウェポンアイテムを40個集めると大ウェポン1発分がストックされる疑似ゲージ制を採用しているが、大ウェポン1発分に満たなくても小ウェポン全消費でウェポンを使う事ができる。その場合、ウェポンの効果は個数分に相応の持続時間と威力になる。 --極端な場合では、小ウェポン1個を取って発射、すぐ1個を取って発射…と連発することも可能で、スコア稼ぎのためにそのような行為が実際に行われることもある。 -自機の喰らい判定は発売当時までのシューティングとしてはかなり珍しいことにコクピット付近の非常に小さな範囲のみ。一見敵の攻撃は熾烈だが、スイスイと回避できる。 --自機を選択したときに押したボタンにより性能が変化し、それぞれ専用のカラーリングと名前が用意されている。特に「装甲強化型」とされている機体は当たり判定が更に小さくなる。当然今作の激しい攻撃を避けるためには優位なのだが、''アイテム取得判定と当たり判定が共通''なため、アイテムを取りにくいとあえて装甲強化型を使わないプレーヤーもいる。 -隠しコマンドを入力すると、エイティング/ライジングの過去作品『魔法大作戦』からのゲストキャラクターが使えるようになる。 ---- **長所 -「さんたるる」こと並木学氏が担当したサウンドが好評を博している。NMKからライジング移籍後最初の音響担当作品でもある。クオリティが大変高く、SEは破壊の爽快感を小気味よく演出しているし、STGの新しい時代を感じさせるテクノ調のBGMも秀逸。 --特にステージBGMは画面の重厚さに反して明るい曲が多いが、皆評価が高く、個人の好みで評価が分かれる曲はあっても「捨て曲(明らかに出来の低い曲)」は一曲もないと言って良い。 --ステージ1で流れ、物悲しくもストーリーとマッチした曲「Fly To The Leaden Sky」(鈍色の空へ飛ぶ)、続くステージ2の「Underwater Rampart」など、どれもこれも耳に残る名曲ばかり。ついつい先の面の曲を聴きたくて、ガレッガにハマりこんだ人も決して少なくない。 --曲はデトロイトテクノ、ドラムンベースやロッテルダムテクノ(ガバ)に分類されるクラブミュージック系統で、当時の日本のゲーマー層には耳慣れない目新しいものだった。人気の高い2面のBGMもデトロイトテクノにジャズの手法を持ち込んだアメリカ・Underground Resistanceの名曲「Jupiter Jazz」のオマージュ。ゲームミュージックの世界に、そういった新しい風を吹き込んだ功績も大きい。 --実は音源が非常にプアで、基板自体が[[究極タイガー]]で使われていたのがベースだった関係で、使える和音数がFM8音+ADPCM2音+効果音2音と少ない上、PCM部分も圧縮音源であるADPCMなのでノイズが交じるという物。並木曰く「一杯鳴らせたナムコさんが羨ましい((例えば1993年リリースのリッジレーサーはPCM20音+効果音12音を同時に鳴らせた))」と嘆いていた中、これだけの物を作り上げたというのも賞賛に値する。 -ドットの書き込みは背景・キャラクターともに非常に細かく、第一次世界大戦レベルのスチームパンクな世界観とあわせて大変美しい。 --そしてBGM同様グラフィックス系も非常にプアな環境で、スプライトの回転機能すら持っていなかった中、多数の回転グラフィックを上手くアニメーションさせることでスムーズな動きを実現させた1ボス背面砲台(通称ドリーム砲)や、グルグル回り続ける2ボス、有機的な腕の動きを見せる6ボス等プログラムと書き込みは見事。 -終盤のボス「ブラックハート」及び「ブラックハートMk2」の圧倒的存在感。多Way高速弾の超連射を左右に振り、その合間を避けさせる攻撃(通称・ワインダー)は多くのシューターに衝撃を与えた。その結果「銀河一後方に強い戦闘機」という名誉だか不名誉だか解らない称号が与えられ、カリスマ的ボスとして伝説と化した。 --戦闘中に流れる空中ボス共通曲「Stab and Stomp!」と併せて人気も高く、シューティング界では火蜂などと並ぶ人気ボスである。 -ラスボス「グロウスクィード」は前座のMk2に比べて影が薄いとも言われているが、ガバ調の異様に激しい専用BGM「Erupter」と最終形態の「脱出ポッドらしきものが滅茶苦茶な軌道で超高速で飛び回り、狂ったように攻撃をまき散らす」というクレイジーな光景はやはりインパクト大。 --グロウスクィードは純粋な連射攻撃とランダム要素が非常に多いため、本作中最もランクの影響を受けるボスでもある。ある意味本作の集大成とも言える存在。 ---あまり知られていないが、''スコアラーの極まったプレイなどでランクが非常に高い場合、Mk2が赤子同然にも見えるほど攻撃が激しくなる。'' ---ラスボスだけあってタイムオーバーになっても、他のボスとは違い即終了とはならず((他のボスはタイムオーバーになった場合画面下に移動してきて、そのまま画面外に消える。通称「帰宅」))、''自機の位置をサーチして超高速で弾をばら撒きながら体当たりし続けてくる。''速攻で倒さないと、待っているのはゲームオーバーのみ((それでも一部の超人は、タイムアップ寸前まで破壊可能弾と誘導ミサイルで稼ぎ続けるという離れ業に出る。その際の彼我の動きはクレイジーの一言に尽きる。))((タイムオーバーでも帰宅しないというのはウソで、体当たりモードに切り替わってから更にコンテニュー連打で粘っていると、やっぱり帰宅する))。 --ボス最終形態の性能・音楽ともに本作メインプログラマー矢川忍の過去作品『[[サマーカーニバル'92 烈火>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/479.html]]』のラスボスとほぼ同様である。 ---最終形態以外の見た目は、エイティング/ライジングの過去作品『疾風魔法大作戦』の自機のなかの1キャラであるキックル&レイクル搭乗機であるソーサーストライカーにそっくりだったりする。 -得点稼ぎの部分が非常に凝って作られている。以下が代表的なもの。 --得点アイテムの勲章は100点だが、画面内から落とさずに取り続けると点数が上昇し、最大で1個10000点になる。ただし1個でも落とすと100点に戻るばかりかランクも上がりやすくなるので、敵弾をかいくぐりながらの勲章集めが非常に熱い。 --ウェポンで破壊すると高得点となる敵がいたり、ウェポンでのみ破壊できる背景オブジェクトからも勲章が出て来たりする。ランクの都合に加え死ぬとウェポンがある程度補充される仕様もあり、それを目的に稼ぎ場所の前で自爆することも多い。 ---最も代表的なものが2面において一気に100万点~300万点ほどの莫大なスコアを一気に稼げる最大のボーナスエリア「鳥」。 --ボスが多くのパーツで構成されている。当然、これも重要な得点源。 ---その最たる例が2ボス。普通に撃破すると20万点程度だが、全てのパーツを破壊することで100万点以上を得ることができる。しかし、ショットが届かない場所にもパーツがあるため、それらも全て破壊するのは工夫が必要である。 --そしてこの得点稼ぎフィーチャーの多さは、上述してきたように後述する本作ならではの「ランク」が密接に関わってくる。~ 最たる例として、上述のウェポン稼ぎが成功すると即エクステンド出来る基本設定および、''撃ちこみ点が「ランク」に比例して上昇していく''仕様がある。 ---- **賛否両論点 -本作を「ランクゲー」たらしめる極端な難易度上昇システム。 --一般的なシューティングゲームがそうであるように、パワーアップなどに応じて難易度が上昇していく「ランク」というシステムが本作にも搭載されているが、その上がり幅があまりにも極端すぎ、かつ比較的簡単にランクが上昇してしまう条件のせいで、稼働当初は''普通にプレイしていてもクリア不可能''とまで言われていたほど((事実、アーケードゲーム雑誌「ゲーメスト」、及び当時ハイスコア集計を行っていた「マイコンBASICマガジン」のハイスコア集計においては、初回ではALLクリアしたスコアさえ出なかった。永きに続けられ、猛者が集まる同誌のハイスコア集計においては稀な事態である。))。 ---ランクが上昇した時の6面以降の難易度は絶望的。6面は前半の大型機ラッシュ、後半のレーザー砲台+ザコ戦車ラッシュとただでさえ難所が多いのだが、そこに難易度上昇が絡むと敵は硬くなるし弾は増えるしで地獄絵図と化す。 --その後、アイテムを取らずに最低限のパワーアップを行う、ショットも連射せず必要なだけ撃つとランク上昇が抑えられる、死ぬとランクが下がる&残機がギリギリになる程下がり方が激しくなるなどの要素が発見された事で、本作のゲームクリアが達成され始めると状況は一変。攻略可能なランクに調整するために''自主的に縛りプレイを行うことで攻略していくゲーム''という認識がされていった。 ---アイテムキャリアの類は無く、空中のザコ敵を何体か破壊する毎=高頻度でパワーアップアイテムが出現する。そしてランクを無闇に上げないためには、落としてくるパワーアップアイテムをも避けなければならない。 ---「ギリギリの環境でプレイするゲーム」と割り切れるなら、途端にこの短所は「スリルを与える最高の要素」と言う長所に化けてしまう。そのため、この作品の評価は縛りプレイ好きか、破壊感重視なゲーマー・たしなみ程度にシューティングをやるプレイヤーなどで極端にバラバラになる。 --%%%デフォルトのエクステンド設定は100万点ごとに1UP%%%と、数多いスコアフィーチャーと比べると緩めとなっている。~ 稼ぎプレイにおいては爆発的に上昇していくランクに対抗するため、スコアエクステンドで潤沢に手に入っていく残機を''即自殺させることでランク調整に使う''という攻略法が考案される。 ---こうして生まれた''ランクを下げすぎると打ち込み点が稼げず、逆に上がりすぎるとクリア出来なくなる''…という「稼ぎと難易度の絶妙な相互関係」がシューターに大ウケ、本作を傑作たらしめる要素とも言われている。 ---逆にこうしたランク調整に煩わしさを感じ、本作を敬遠するプレイヤーも少なくない。 ---と、ここまで書くと「絶対稼ぎ&自爆プレイしなきゃクリアできないの?」と思うかもしれないが、イメージとは裏腹に''ノーミスノーボムクリア''も実は可能。パワーアップしなくてもショットやオプションの攻撃力が高い機体(4号機やミヤモト)を使い、必要最低限のアイテム取得、ショットも必要最低限の発射のみで進めば、ランク上昇は無理ゲーにならない程度にとどまり、ボスは弱点のみを狙撃して速攻することで十分達成可能な難易度に落ち着く((当然ミス有りのプレイよりはランクが上がり難しくなる。またメインショット、オプションにもあまり頼れる物が無いチッタでもノーミスノーボムが確認された))。 #region(余談。本作のランクシステムについて) -難易度が上昇する条件:基本的に移動とノーマルのオプションフォーメーション変更以外の自機が生き残る為の行動ほぼ全てが蓄積してランク上昇に繋がる。 --時間経過 ---本作には「ショットボタン押しっぱなしの自動連射速度は、手動連射での最高速度がそのまま維持される」という仕様があるが、この''最高連射速度が速いほど時間経過によるランク増加速度も上昇する''。~ なお一度速くなった連射速度を遅くすることはそのプレイ中では不可能((なのでRev.2016の取説には「連射速度を上げるときだけ連射ボタンを押して下さい」という記述がある))。処理落ち等で連射がずれ、予想以上の連射数がセットされると悲惨な事に。~ この仕様が見つかった事で、ガレッガには最低限10/12/15連を切り替え可能のシンクロ連射装置が必須となり((更にスコアを狙うと「自動連射速度を10連にセットして、そのボタンを8.6連で連射する」などのトリッキーな動作が必要となるため、8.6/10/12/15/20/30連の6段切り替えが必要になる。))、更にハードルを上げてしまった感がある。~ なおクリア目的の場合、ダメージ効率が最も高いのは15連なので((ダメージ判定が2f/1回なため))、それ以上は使わなくても良い。20連、30連を入れる時は「ランクを上げて稼ぎたい時」のみである。 ---この他、「小ショットアイテムの取得によりショット段階を上げた場合」「ワイド以外の特殊フォーメーション発動毎(維持時間は不問)」でも時間経過でのランク増加速度が一定ずつ上がる。 --ショットを撃つ ---一部の機体(2号機、4号機、ガインのオプション)が持つ貫通弾や、ミヤモトのオプションの爆発弾といった威力が高いショットは、撃つだけで上がるランクの量が他の機体・ショットより大きい。 --ウェポンを撃つ ---1回毎のランク上昇量は一律で固定(大ウェポン、小ウェポン39個、小ウェポン1個いずれも上昇ランクは変わらない)。 --アイテムを取る(種類を問わず) ---ショットとウェポンは大アイテムと小アイテムがあるが、大を取ってレベルアップした時より、小を取ってレベルアップしたほうが上昇するランクの総量は大きくなる。 ---ショット・オプションのパワーアップアイテム取得時は最もランクの上げ幅が激しいが、限界までパワーアップしている状態だとランク上昇量は若干だがさらに増える。 ---得点が入る勲章アイテムのランク上昇は微々たるものだが、中途半端に育っている状態のほうがランクは上がりやすい。(=落として育て直すたびにきつくなる)、背景から勲章を大量登場させられる場所も多いが、1万点以外で出すのはかなりリスキー。 --弾封じ ---接触判定のない地上判定の敵に重なることで攻撃を封じるというシステムがあるが、それにより止めた弾の分だけランクが増加する。弾数が多いスレイヤー機首の回転砲台を弾封じすると、パワーアップ取得が笑えるレベルでランクがもりっと上がる。 -難易度が低下する条件:ミス(敵弾・敵への接触による残機の減少) ---ランクの減少率は、残機数に反比例して大きくなる。~ つまり自機数を多くストックしておくことは、ミスしてもランクが減少しにくいというデメリットを抱えることになる。 -こういった以上のランク値の上下する条件は、PS4版への移植にあたって完全に検証された。~ 以前は「1万点勲章を落とすとランクが下がる」や、「ショットボタンを押した/離した回数で上がる」「画面外に弾を出すと上がる((ちなみに本家ガンフロでもこれは否定された))」などといった意見があったが、これらはすべて否定された。~ こんな感じでランクの上がり下がりはかなりオカルトじみた物も多かったのである。 -ランクの影響度がたしかに著しい設計ではあるものの、ベースのステージ構造などが極端に簡単というわけではない。~ 後述のPS4版制作にあたり、最初期では「ランク0%固定で充分イージーなんじゃないか」と検証されたものの、それでも初心者がプレイするのには厳しかったとのことで「スーパーイージーモード」は独自の調整をされることになった。 #endregion ---- **短所 -敵弾が背景に混じって非常に見難い。一番小さい弾は銃弾型なのだが、細い上に茶色だったり灰色だったりするせいで、敵の破片かと間違えやすい。 --特に1面は最も見づらく、機体によっては''茶色い背景・茶色い敵・茶色い敵弾・茶色い煙・茶色い自機・茶色いオプション・茶色いショット・茶色いアイテム''と、うんざりするほど茶色づくし。 --SS移殖版や後述のRev2016では明るく分かりやすい色の敵弾へ種類を変更する事もオプションで可能に。かなり見やすくなっている。 ---SS版の敵弾変更は、海外の一部地域でのみひっそり発売されているバージョン『バトルガレッガ TYPE-2』に完全準拠。SS版は実質的にTYPE-2のグラフィックも同時収録している事になる((ちなみにアーケード版TYPE-2はエブリエクステンド設定が廃止されてしまっており、ノーコンティニュークリアを目指す上でのプレイ方法が極めて限定されてしまう駄作である。))。 --続編の『バトライダー』では、ほぼ全ての敵弾が明るい色で輝き非常に見やすく改善されている。 -隠しコマンドを入力せずに選べる通常機体4機が、4号機を除いて弱めの調整。慣れないうちは機体選択の幅が狭め。 --4号機は移動速度にやや欠けるものの、弾幕が基本の本作においてはむしろ微調整がしやすいという長所になっているのも大きい。 --また、隠しコマンドを入れて出る機体も癖のある機体ばかり。ボーンナムが移動速度以外は癖が無い程度。 -結果として自殺が推奨されることになったゲームシステム。前述の通り、上昇したゲームランクを下げるために「稼いでエクステンドしたら、死んでランクを下げる」の流れを繰り返すのだが、クリアするために「自ら死ぬ」という事に抵抗感のあるプレイヤーが少なくない。 ---この「残機潰し」が特にユーザーの評価を分けることとなった。ゲーマー達にとってノーミスという言葉が一つのステータスとなっている中、「何故自分が悪くもないのにわざとミスしなければならないのか」という疑問を生んだ事による。 -スコアは7桁までだが、前述のとおり1000万点以上の得点も記録されていく。プレイ中は1000万の位が存在せず100万点の位がアルファベットに突入するというやや分かりにくい表示仕様。 --900万点の次は「A00万」、その次は「B00万」という風にカウントしていく((「Z00万」の次は「a00万」と小文字になる。Rev2016のプレミアムモードでは実際に突入する))。現非公式ハイスコア2000万台の場合は「K00万((スキージャンプになぞらえて「K点超え」とよく言われる))」。100万エブリが基本という点では分かりやすくはあるが…。 ---この表示方式はどういうわけか矢川氏が手掛けた『鋳薔薇』(AMI/ケイブ)にも導入されている。 ---また、ランキング画面ではさらに表示ルールが異なるため、100万点の位に表示される記号の順番を覚えていないと何点なのかが判別できない((SS版ではプレイ画面中のアルファベット表示と対応するように変更されている。またRev.2016ではプレイ画面外に表示される追加スコアカウンターに普通に1000万点以上も表示される))。 ---余談だが、後述する永パにより6399,9990点でカンストする事が一応確認されている。 //シューターにもいろんな種類がいるだろうから表現を変えてみました。 ---- **総評 シューティングを語る上で欠かす事の出来ない名作と誉れ高いが、そのユニークなゲームシステムと要求される知識量が多いゆえに永久に賛否が分かれるであろう作品。&br() しかし難易度上昇を抜きにして見ると、グラフィックもサウンドもクオリティが高く、そこそこのシューターであれば5面までは安定して進める。 ちなみに、このゲームに触発されたケイブのスタッフが製作したのが、かの『[[怒首領蜂]]』である。~ そのため''弾幕シューティングの祖''と言われることもあり、良くも悪くもシューティング界に大きな影響を及ぼした作品であると言える。 ---- ---- **移殖 -長らく本作の正式移植はSSのみだった。しかも出回りが少ないので値割れがほとんどされておらず、万単位のプレミア価格が付いている。処理落ちのかかり方が弱いので、オリジナル版より難易度が上がっている。~ それでも当時の移植としてはかなり頑張っている方で、元全一プレイヤーに「処理落ちとBGM読み込みで一瞬止まるのを除けばほぼ同等」と言わしめるほど。 --隠しオプションで無敵化出来たり、スーパープレーのリプレイを再生することが可能((ムービーでは無く、乱数を特定の配列にセットした状態で、キー入力をソフトから流し込むリプレイ形式。そのため偶にdesyncしてプレイが狂うのはご愛嬌。キー入力の割り込みを受け付けているためか、リプレイ中に出鱈目にパッドを押していると確実に狂ってしまう。))。CD-DA再生のアレンジBGMも搭載されている。 --CDをPCに挿入すると、以前同人誌で頒布された「バトルガレッガハンドブック」が閲覧可能。~ 有益な情報も載っているが、上記の1万点勲章を落とすとランクが下がる等、一部間違った事も載っているので注意が必要。 -ガレッガ20周年となる2016年12月15日、PS4に「バトルガレッガ Rev.2016」として移植された。移植担当は現在並木学氏が所属している有限会社M2((余談だがこれがM2初の自社販売作品となる。お陰で「手間がかかると知ってたらやらなかった」とまで気合の入りすぎた活動・追加要素や限定版が世に出た。))。 --新要素としてゲーム中のマスクパラメータなどを表示する「ガジェット」および、ランク要素を完全撤廃した「スーパーイージーモード」の追加等がある。 --セガ3D復刻プロジェクト等で見せてきた変態移植集団M2ならではの追加要素をぶち込みつつ、基本的なところは(後述の永久パターンを除き)完全移植――正確には''完全エミュレーション''を実現((なのでエミュレーター自体を変更することで、理論上はWiiやPCでも動作させることが可能。前者はバーチャルコンソールアーケード向けの試作が行われており、後者はHeyでのロケテスト専用AC版で使用された。))。~ 態々移植度を確かめるために、家庭用ゲームでありながら最終集計全一プレーヤーのホームである秋葉原Heyで&i(){アーケード版としてロケテストを行い}、1週間((当初は3日だったが延長された))の間に2度調整版を持ち込む等、一つのAC新作でもそうそうないほどに気合の入った作品となっている。~ その後発売直前に体験会と称して再びHeyに持ち込まれ、初日から最終全一プレーヤーによる「MAXランクブラックハートMK2を乗り越えてクリア」という驚愕のシーンが見られた。~ そして発売直後のプレミアムアレンジモード体験会でも、同じプレイヤーが気合の入ったプレイを見せつけている。 --サウンド面でも普通はPS4用にやりたい放題サンプリングする所を、わざわざPCM音源チップをエミュレーションし、当時同等のFM音源をエミュレーションし、それをエミュレーションしたZ80で合成して再生するという、さながら『並木学が1996年当時に望む音源を手に入れたら…』というifを再現するような手間をかけている。お陰でPS4のマシンスペックでありながら多重エミュレーションのせいで処理落ちを起こすレベルになっていたとか((Heyでのテスト中にも数回このサウンドエミュレーション周りでバグが発生し、再生スピードや音階が狂う場面が見られた))。 ---ここまでやっても基板版と互換性を保っているため、6MHz版のZ80に換装し、PCMチップを実際のROMに焼き込み、サウンド周りのROMを変更することで、理論上は稼働中の基板でもPS4用にアレンジされたサウンドを鳴らす事が可能だという。 ---これ以外にも1996年当時のArcade Original、SS版に搭載されたSaturn Arrange Version、直前に発売されたバトルガレッガ・コンプリートサウンドトラックに収録されたRemix 2016 Versionの4通りに切替が可能。後者2つは新設計したPCMチップ機能に実装されたストリーム再生機能を用いることで、SS版にあった読み込みでBGMが一瞬止まる現象も解消している。 --ゲーム面で一番大きいのは「M2ガジェット」と称される、画面外を利用した追加表示パネル群。これにより今まで見ることの出来なかったランクが丸裸になった、というのが一番大きい。~ 他にもオプション隠しフォーメーションの仕込み状況や、弾の着色機能等、今まで敷居が高かった部分を上手く緩和してくれている。 --追加難易度としてオートウェポン完備の「スーパーイージーモード」と「M2プレミアムアレンジ」が追加された。これらはソースコード単位の解析により作成されているため、BGM同様理論上は実機でも動作可能。~ ---スーパーイージーはランク0%固定に加えさらに敵耐久力や発射数の引き下げなども行われ、''接待ガレッガ''なんて電波ワードが飛び出すほどビギナー向けの仕上がり。 ---M2プレミアムアレンジは「オールドスクールなSTG」といった趣。オートウェポンこそあるが、ボスへの打ち込み点が超大幅減少したり、スコアエクステンドが2回しか無い・2面と3面が入れ替わる等の大幅アレンジがなされている。特にエクステンドとスコア稼ぎ手段が限定されたことにより、残機と速攻撃破の価値が大幅に高まり、自爆に抵抗のあるプレーヤー向けに。~ 加えて「カスタムモード」も実装され、全てがランキング対象になっている。~ 例えばスーパーイージーをベースにオートウェポンだけ無くす等、俺だけのガレッガを構築することも可能。~ 最初はスーパーイージーから始めて、慣れたらちょっとずつアーケードに近づけていって欲しいとは堀井社長の弁。 //↑発売後三か月未満のゲームに関して必要以上に語りすぎているのでCO。「このWikiで扱う作品」の「「稼動・発売前のゲーム」について」を見るべし。 -その後、2017年9月にXbox One向けにもRev.2016が移植されている。プログラムはそのままのエミュレーター変更による移植となる。これに合わせPS4版もアップデートで既存不具合修整+XO版で新たに加えられた機能が追加されている。 ---- **余談 -ガレッガ以前のSTGは誘導弾等の特殊攻撃が主になりつつあった中、ガレッガや怒首領蜂シリーズは基本的にまっすぐ飛ぶ弾が敵味方ともに主力である。 --ゲーメスト誌のインタビューにて、怒首領蜂ディレクターのIKD氏は本作のランク上昇時の無茶苦茶な敵の攻撃について「こんなにも単純にまっすぐ飛んでくる弾をよけるのがむちゃくちゃ面白いとは」と語った。 -子機の隠しフォーメーション使用方法は公式サイトに掲載されている。基本的には「特定のアイテムを5個ちょうど画面外に落としてからオプションを取得」。ショットのスペシャルパワーアップも同様に「4段階パワーアップさせた後、ショットアイテムを5個ちょうど画面外に落としてからショットアイテムを取得」。 --[[バトルガレッガ公式サイト>http://www.8ing.net/prd/garegga/]] -続編の『[[アームドポリス バトライダー]]』の隠し自機として本作の通常機体が16機種全てゲスト出演を果たしている(時間切れorABC同時押し決定の機体は、スタートボタン決定で出現)。 --また、隠しボスとしてブラックハート・ブラックハートMK2・グロウスクイードもゲスト出演。戦闘曲として本作の人気曲「Stab and Stomp!」のアレンジ版である「Stab And Stomp!」が使用されている(Aは大文字)。ハンドクラップが多用されるなどバトライダーらしいライトさを兼ねた良アレンジなので、機会があればぜひ聴き比べてみてほしい。 -本作のゲーム内容は『[[ガンフロンティア]]』および『[[サマーカーニバル'92 烈火]]』を強く意識しており、これらへのオマージュが垣間見られる。 --針状弾・「集めるボム」というアイディア・特定の地形にボムを撃つことで変化やボーナスが発生するギミック・主人公機である1号機のボム「方向指定が可能な絨毯爆撃」は全てガンフロンティアでも見られたもの。 --一方、最終ボスの攻撃パターンとクレイジーなBGM・オプションのフォーメーション・大量のパワーアップアイテムを時に「避けさせる」というゲームデザインは烈火に近い。 ---本作のメインプログラマーである矢川忍は烈火のプログラマーでもある。また、BGMを担当した並木学も烈火へのリスペクトを込めて本作に参加していたとのこと。本作のタイトル自体も「RECCA」とかけたものだという説もある。 -新声社から「ゲーメストビデオ」シリーズで攻略ビデオが発売された事がある。この時はカプコン・ネオジオ等の対戦格闘全盛期で、対戦格闘以外のゲームのグッズ化は珍しかった。 --途中で1箇所ポカミスしてしまったのを「DEAD POINT(残機潰しポイント)」の字幕でごまかしたとか。 --しかも付録としてサウンドトラックCD付き。何度も言うが本作は名曲揃いである。にも関わらずCD化はそれが初めてであった。 #region(原因?) -実は当時、さんたるる氏がX68000で再生可能な「MDXファイル」(*MIDIファイルのようなもので、いわゆる"マスター音源[YM2151/MSM6258V]用の演奏ファイル")を&italic(){全曲分}&u(){本人が}''インターネット上に流してしまう''という事件が起きた。本人曰く「どーせサントラ出ないし、草の根BBSで流せばそんな広まらないだろうし、これ聞きたさにゲームをやってくれるんじゃないかと思った」とのこと((前所属のNMKでは、サントラが基本的に出なかった))。 --しかしながら「GR_ALL.lzh」は本人の予想を遥かに超えるペースで各地に触れ回り、さんたるる氏のコメントファイルまで入っていた上に、会社にバレて大問題に。これによりサントラ単体の発売ができなくなってしまったとの説が有力。それもその筈、マスター音源故に、環境さえ整っていれば高音質どころの話ではない&bold(){"頂点音質"}で聞けてしまったのである。 --その後この問題が収束したと判断されたのか、ガレッガRev2016の発表とほぼ同時に「オリジナルver、SSアレンジver、リミックスver」を収録するサントラが発売されることが決定した。またRev2016初回限定盤にはRev.2016 Perfect Editionのサントラが付属していた。 #endregion -その後株式会社アイエヌエイチより「INSANITY DVD」シリーズ第1弾として「THE MADNESS BATTLE GAREGGA」発売(既に完売)。こちらもおまけサントラCD付き、しかもサターン版のアレンジバージョン等が追加された。 -タイトルは「ガレッ''カ''」と間違えられやすい。 --かつてゲーメスト誌で行われていたパズルコーナーでも、該当部分を「ガレッ''カ''」として問題文を作成してしまい、シューター達が首を傾げた事があった。 --1976年放送のロボットアニメ『超電磁ロボ コン・バトラーV』のコンバトラーVの武器に「バトルガレッガ''ー''」というものが存在するが、こちらはあまり混同されない。 //また、[[クイズマジックアカデミー]]シリーズの文字パネル(旧「四文字」)クイズでも、選択肢の文字群の中に「カ」が紛れ込んでいるが、こちらではちゃんと「ガ」を2回使うのが正解。 //正しく問題になってるならわざわざ書く事じゃないだろう -ゲーメスト・月刊アルカディアと続くハイスコア集計において、2014年3月、稼働から18年にしてクリア可能な永久パターンの存在が認められ、ついに集計打ち切りとなった。 #region(永パの内容について) -「画面内の敵の全滅」が進行フラグになっている場面があり、道中で出てきた「自機をいつまでも追う雑魚敵」を倒さずに画面内に残し続けることで進行がストップする場面がある。そして「画面最上部の敵にはダメージが入らない」という仕様を使い永パは開発された。 --稼働から早い段階で5面でこの仕様を使った永パ((自機をいつまでも追う空中ザコをうまく画面上端にハメると、ブラックハートがいつまでも出現せず前衛の小型ブラックハートが無限に出現し続ける。若しくは1ボス改の登場前に、残した雑魚を誘導すると画面内をぐるぐる回るようになり、永遠に打ち込み点が稼げる。))が発覚していた。~ ただし永パを実行した場合ランクが上昇しきってクリア不能になるため、ハイスコア争いでは影響が薄いとされていた((ベーマガ、メスト共に「クリアしてない高得点よりクリアした低得点が優先」で集計されてたのに加え、「クリアして出したスコアはハイスコア表示で緑色になる」という仕様があるため「永久パターン実行=絶対クリアできない=ハイスコア表示のフォントが緑色になっていない」という理由でクリアできていない事がしっかりバレる。以前アルカディアでハイスコア悲喜交交的なコラムが掲載され、『この永パ有るけどクリア出来ないからセーフ』も載っていた))。 --十数年後になって、6面のボスを倒すまでの間にも同様の操作を行うことで、ボスを倒した後に残してきたザコ敵への撃ち込み点で無限に得点を稼ぐことが可能という事も発覚。~ 加えて、この頃にはプレイヤースキルと攻略パターンの進化により、ランクが最大まで上がった状態でも理論上7面クリアまで可能と結論づけられたことで、永久パターンは成立したといえる((ランクが可視化されたRev.2016発売前体験会において、実際にMAXランクでのクリアが達成されている))。 --なお、PS4版ではしっかり「時間で移行する仕様」へと修正されていた。Rev.2016初回ロケテスト時点で、5面1ボス改前パターンで全一を叩き出したプレーヤーが実践して曰く「1コイン目で修正されたのが分かったので検証するまでもなかった」と感じるぐらい露骨な修正だったとのこと。 #endregion

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