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パックマン - (2019/03/06 (水) 23:22:49) の1つ前との変更点

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*パックマン 【ぱっくまん】 |ジャンル|アクション|CENTER:&image(http://bandainamcoent.co.jp/mobile/img/contents/s000942/img_sc2.jpg)| |対応機種|アーケード|~| |発売・開発元|ナムコ|~| |稼働開始日|1980年5月22日|~| |プレイ人数|1人|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2007年4月17日/500Wiiポイント&br()【3DS】2012年11月21日/500円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| //|ポイント||~| |>|>|CENTER:''[[パックマンシリーズリンク>パックマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 スペースインベーダーの大ヒットによりゲームセンターはシューティング一色に染まった。それにより客層の偏り、女性が少なくなり殺伐とする事を危惧して開発された「女性向けゲーム」。~ ゲーム史において明確に「女性向け」を打ち出したゲームは本作が初と言われている。 フィールド上に配列されたドット(点)を残らず取得することでクリアになるというシンプルなシステムで、後にこのスタイルのゲームは本作にちなんで「ドットイート型アクション」と呼ばれるようになる。((ただしこのジャンルの先駆と言える作品はヘッドオン(セガ・エンタープライゼス、1979年)が初である)) **システム -操作は4ボタン式1レバー。残機制。 -プレイヤーは黄色い円盤に口がついたキャラクター『パックマン』を操作する。 --パックマンは一度レバーを入れると障害物に当るまで前進し続ける。 -画面内に配置されている全ての黄色い点(クッキー)に触れて(食べて)消滅させる事でステージクリアとなる。 -画面中央にはモンスターの「巣」が存在し(パックマンの侵入は不可)、そこから4匹のモンスターが出現する。パックマンが触れるとミスになる。 --モンスターにはそれぞれ性格がつけられており、異なった追跡をしてくるので、立ち回りをしくじると挟み撃ちにされる事もしばしば。 ---アカベイ/BLINY(ニックネーム:オイカケ/SHADOW)~ モンスターのリーダー格でスピードも最も早く、パックマンにピッタリくっついて追いかけてくる。 ラウンド開始から一定時間が経つと怒りだし、さらにスピードが上昇する。 ---ピンキー/PINKY(ニックネーム:マチブセ/SPEEDY)~ パックマンの居場所の前方を目指すようになっているため、ニックネームの通りパックマンを待ち伏せするような動きをする。 ---アオスケ/INKY(ニックネーム:キマグレ/BASHFUL)~ 普通にパックマンを追いかけることもあるかと思えば、逆にパックマンから逃げるように動くこともある、まさに気まぐれ。 実迷路内のパックマンと点対称の位置を目指すように動くという法則がある。 ---グズタ/CLIDE(ニックネーム:オトボケ/POKEY)~ スピードが遅く、積極的にパックマンを追いかけることをしない。 --モンスターはラウンド開始直後はそれぞれのモンスターに設定された迷路四隅の「縄張り」へと移動し、その後一定時間ごとに通常の動きと縄張りを守る動きとを繰り返している。 -迷路の四隅には通常よりも大きい点がある。これはパワーエサと言い、これを食べる事でパックマンはモンスターを食べる事ができる状態へとパワーアップする。 --パワーエサを食べて一定時間中はモンスター達は青く変色し(イジケ)、パックマンから逃げようとする。連続してイジケモンスターを捕食するとボーナス点が増加して行く。 --捕食したモンスターは目だけの状態で巣に戻り、一定時間後通常状態で復活する。 --ここが上記ヘッドオンとの大きな違いでありヒットした理由でもある。 -一定以上クッキーを食べると果物や鍵(フルーツターゲット)が出現。獲得するとボーナス点が入る。 -迷路の右端と左端中央にはループするワープトンネルがある。トンネル内ではモンスターのスピードが落ちるので、逃げ切るために重要。 --他にも見た目では分からないが、モンスターが一方方向からしか侵入してこないポイントもあり、これを知っているといないのとでは難易度は大きく変わる。 -面が進むと、パワーエサの時間の短縮や、モンスターのスピードの上昇という形で難易度が上がる。21面(鍵の9面)で難易度の上昇は止まり、以降は21面の繰り返しのみ。この時点では、パワーエサはモンスターを一瞬反転させることしかできなくなる。 --255面で画面右半分が崩れ、クリア不可能になる(いわゆるキルスクリーン)。 ---これは、オーバーフローによるメモリ破壊が原因である。同様の現象はギャラガ(強制リセットがかかり、その後も正常動作しない)やディグダグ(敵が自機初期位置に配置され確実に死亡する)でも発生する。 //何故かMAMEでは発生しないので、256面超の記録は確実にエミュ盗品によるプレイと断定できる。 ---また、近年の移植版ではこのバグが発生するかどうかを切り替える事が出来るものもあり、修正した場合は256面以降もゲームを続ける事が出来る。 ---このキルスクリーンは、海外制作の続編(ミズ・パックマン、ジュニアパックマン)でも発生する。 -2面クリア後コーヒー・ブレイクとしてパックマンとモンスターの寸劇が挿入され、一息つける。以後4面ごとに3種類のコーヒー・ブレイクが挿入されるが、21面以降は挿入されなくなる。 --コーヒーブレイク直後の面のみ、パワーエサの時間がほんの少しだけ延長される。 **評価点 -親しみやすいキャラクター・ゲーム内容ながら高いゲーム性 --キャラクターは可愛らしく「敵を倒す」ではなく「敵から逃げつつ食べる」事が目的、コーヒー・ブレイクの存在など「女性にも楽しめるように」作られているが、性格の違うモンスター、パワーエサによる高得点ボーナスなど、内容は練りこまれている。 --普段は逃げることしかできないパックマンが、パワーエサを取った瞬間大逆転! というのも目新しい要素であり、カタルシス性が高い。 **問題点 -実は完全なパターンゲーである。 --つまり同じ面でまったく同じ操作をすれば、モンスターもまったく同じに動くのである。そのため難易度が上昇しない21面以降の完璧なパターンを作ってしまえば(知っていれば)、あとはそのパターンを延々繰り返すだけの作業となってしまう。 //前述のキルスクリーンがあるためエンドレスにはならないが。 //キルスクリーンがなかったらエンドレスになってしまうのが問題点ではないのでCO ---もっとも21面以降はパックマンが遅く、アカベイが速く、モンスターがイジケないという三重苦であるので、パターンをミスってしまった場合もれなく地獄となる。 **総評 シューティング一色であった市場に投げられた本作は爆発的大ヒットを飛ばした。その影響は国内に止まらず、むしろアメリカでの人気が猛烈なものに。 後にアニメも制作され、「80年代のミッキーマウス」と称されるほどの社会現象も巻き起こすほどとなった。 非常にシンプルながらも高いゲーム性を誇り、個性的なキャラクターにシステム面での性格付けをつけた本作は、当初の狙い通り女性客にも評判が良く、現在もなお愛される歴史的傑作となっている。 その偉業は、バンダイナムコとなった今もなお、そのマスコットとして活躍するパックマンの姿が物語っている。 ---- **移植 -[[ATARIに移植>パックマン (ATARI2800)]]された。ATARIで世界一売れたソフトになったが、出来は悲惨であった。 -国内の家庭用向けにはファミコンなどに移植されている。 **余談 -パックマンのデザインは企画中に見た食べかけのピザから着想を得たという((「電視遊戯大全」(テレビゲーム・ミュージアム・プロジェクト)UPU(88年)や「CONTINUE Vol.24」(太田出版)のインタビュー記事「『パックマン』を創った男・岩谷徹」より))。 //-マリオの生みの親、宮本茂氏もパックマンの大ファンであり、元々はナムコに入社する予定だったほど[要出典]。 //宮本さんが任天堂に入社したのは1978年だから、パックマンのファンだからナムコに入社しようとするのはあり得ないと思うけど。両方正しくても、因果関係は無いはず。ソース求む。 //--後に任天堂スタッフとしてパックマンのコラボレーション作品『パックマン vs.』の制作に携わる。 //--その縁があってか、任天堂とナムコが共同開発した『[[マリオカート アーケードグランプリ]]』シリーズにパックマンが登場している。 -大ヒットを受けて、「パクパクモンスター(エポック社)」「ロックンチェイス(データイースト)」などのパクリ作品が横行することとなった((ちなみに、当時はプログラムの模倣は著作権の対象外であり、後日問題化したケースも少なくなかった。))。 --一方で、本家ナムコからも『[[スーパーパックマン]]』『パックマニア』『パックマン・チャンピオンシップエディション』などの新フィーチャーを取り入れたアレンジ作が数多く出ている。 //ミズ・パックマンは後にナムコの許諾を受けたもののクローンゲームでナムコ作ではない。 //---海外では、『ベビーパックマン』、『Jr.パックマン』、『プロフェッサーパックマン』、『ハイパーパックマン』といった派生作品がある。その中のプロフェッサーパックマンはなんとクイズゲームであり、ドットイートではない(一応パックマンらしい演出はしている)。 //↑この部分に関する詳細を知っている方がいらっしゃったら情報提供お願いします。 -アメリカに存在するゲーム博物館的施設において、一番客が殺到するゲームはこのパックマンの筐体であるという。 -海外進出の際に文化の違いからタイトルやデザインが若干変更された。 --タイトルがアメリカで問題視((1文字違いで「FUCKMAN」となってしまう、字面も似ている))され、スペルが変更された(PUCKMAN→PAC-MAN)。 --イラストのパックマンの長い鼻が陰茎をイメージするとされたため、アメリカではデザインが変更され、鼻が短くなっている。この変更はのちに『パックランド』などでも反映された((日本版パックランドでは黒目のみの目に長い鼻、海外版パックランドでは白目のある目に短い鼻))。 --海外で制作されたアニメも、変更後のデザインが元となっている。ちなみに、パックランドはアニメ版準拠。 -2010年、大手インターネット検索サイトGoogleがトップにロゴを模したパックマンのゲームを設置。 --当初は期間限定の予定だったが、想定した以上の反響とユーザーの要望から期間後もファイルを残すこととなった。 -2012年にニューヨーク近代美術館のパーマメント(永久保存品)に選ばれた。 -2014年、『[[大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U]]』にてパックマンの参戦が告知された。 --近年の白目があるデザインではなく、「パックランド」の姿で参戦。一部の技においては初代パックマンのようなピザ欠けの姿に。 --同作がナムコ開発のため、公表される前からゲスト参戦を予想するユーザーも少なからず存在した。 ---一方ディレクターの桜井氏は「今回の開発元はナムコからのゲスト参戦を保証するものではありません」と、参戦しないかのようなコメントを事前にしていたため、裏をかかれたユーザーも多かった((同氏は過去にも似たようなブラフをかけた事がある。詳しくは「大乱闘スマッシュブラザーズDX」の記事で。))。 --スマブラのゲスト参戦キャラにパックマンを推したのは宮本氏である。 -とあるアマチュア映画製作チームが制作した短編映像を原作とするSF映画「ピクセル」にパックマンが出演している。 --地球から送られた友好のメッセージを敵意と勘違いした宇宙人が、メッセージの中に含まれていた有名レトロゲームのキャラクターに擬態して地球侵略に乗り出すという筋書きの作品で、パックマンは原作同様の姿で、ありとあらゆる物体をピクセル化して食い尽くすモンスターとして登場している。 -ゲームセンターあらしに「TVゲームスパイ大作戦」の巻で初登場し、何度かパックマンで戦っている。 --初登場が掲載された第4巻の巻末にパックマンの攻略法が載っている。しかし、当時は研究され尽くされる前であり、小学生向けコミックスなのでそんなガッツリではない。 --しかし、パックマン人気と、当時のゲームセンターあらし人気の相乗効果で4巻が売れたとの逸話も。((コロコロコミックの単行本は売れても再販は殆ど無い為に、買い逃すと後から探すのが至難の業で「4巻だけが無い!」というのが当時よく聞かれた。)) -当時、コピーゲームが横行していた時代の1984年、東京地裁で「ゲームの映像が映画の著作権として認められた」初の判決が出たのがこのパックマン。俗に言う''パックマン事件''である。 -2016年、特撮番組『[[仮面ライダーエグゼイド>仮面ライダーシリーズ]]』ではTVゲームモチーフでスポンサーにバンダイナムコグループが関わっているためか、劇場版やネットムービーにパックマンが重要な要素として登場している。 -これが大ヒットしたおかげでナムコは、中村製作所時代の「屋上遊園で遊具を作る会社」から「ゲームを作る会社」へさらにシフトすることとなる。 --会社へ多大な貢献をしたこともあって、パックマンは現在のバンダイナムコゲームスになっても社のマスコット的キャラクターで扱っている(いわゆるタイトーのインベーダーと同じである)。 --ただし、そうなっても原点である遊具開発や家族向けゲーセンへの遊具販売営業を忘れておらず、今でも家族向けのゲーセンなどでナムコ製品が多くみられるのはこのおかげである。 --多大な貢献に反して、作者には金一封が贈られたのみである。これを不満として、作者はナムコを退職している。原因は個々で違うだろうが、これ以降もナムコではクリエイターの流出が多数発生している。 ---ただ断っておくと、ゲーム業界の他社移籍や退職はナムコに限った話ではない。有名になったクリエイターでも経歴を見ると『元○○』という、いわゆる生え抜きではない人はよく見られる((アーケードとコンシューマーの両方に参入していたりすると社員数も多くなるので『元○○』な人も必然的に増える。))。 ---当時は業界自体がまだ若く、自分の腕が評価される世界である上に、関わった作品に名前が出る事も多いので貴重な人材として注目されやすい事もあって((人材流出を防ぐ目的でスタッフロールにニックネームを使わせていた会社もあった。))移籍や独立も比較的し易い業界であった。が、その風潮は現代でもあまり変わっていないようである…。 -ちなみに、その作者の岩谷氏によるパックマンの評価は「''何が面白いのかはよくわからない。次のステージで飽きてしまった。そんなに面白いゲームとは思ってない''」と身もふたもないモノ。((太田出版「ゲームの流儀」より。)) -Xbox360ライブアーケードで移植された際に世界中でスコアを競い合う企画が行われた事があったが、多数の凄腕プレイヤーによってリーダーボードのスコアがオーバーフロー寸前である999990((カンストではなく、少しでも点を取ると0点に戻ってしまう為、スコアを登録するには意図的に点数を合わせて自滅する必要がある。))で埋め尽くされた為、~ 企画の途中でスコアの最大値が拡張されるという事態が起こった。拡張後も世界レベルのハイレベルなスコアアタックが続き、結果として勝ち残った数名のプレイヤーから優勝者を決める為に用意されたのが『パックマン チャンピオンシップ エディション』である。~ この大会にはかつてパックマンでパーフェクトゲーム(333万3360点)を達成したビリー・ミッチェル氏もエントリーしていた。
*パックマン 【ぱっくまん】 |ジャンル|アクション|CENTER:&image(http://bandainamcoent.co.jp/mobile/img/contents/s000942/img_sc2.jpg)| |対応機種|アーケード|~| |発売・開発元|ナムコ|~| |稼働開始日|1980年5月22日|~| |プレイ人数|1人|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2007年4月17日/500Wiiポイント&br()【3DS】2012年11月21日/500円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| //|ポイント||~| |>|>|CENTER:''[[パックマンシリーズリンク>パックマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 スペースインベーダーの大ヒットによりゲームセンターはシューティング一色に染まった。それにより客層の偏り、女性が少なくなり殺伐とする事を危惧して開発された「女性向けゲーム」。~ ゲーム史において明確に「女性向け」を打ち出したゲームは本作が初と言われている。 フィールド上に配列されたドット(点)を残らず取得することでクリアになるというシンプルなシステムで、後にこのスタイルのゲームは本作にちなんで「ドットイート型アクション」と呼ばれるようになる。((ただしこのジャンルの先駆と言える作品はヘッドオン(セガ・エンタープライゼス、1979年)が初である)) **システム -操作は4ボタン式1レバー。残機制。 -プレイヤーは黄色い円盤に口がついたキャラクター『パックマン』を操作する。 --パックマンは一度レバーを入れると障害物に当るまで前進し続ける。 -画面内に配置されている全ての黄色い点(クッキー)に触れて(食べて)消滅させる事でステージクリアとなる。 -画面中央にはモンスターの「巣」が存在し(パックマンの侵入は不可)、そこから4匹のモンスターが出現する。パックマンが触れるとミスになる。 --モンスターにはそれぞれ性格がつけられており、異なった追跡をしてくるので、立ち回りをしくじると挟み撃ちにされる事もしばしば。 ---アカベイ/BLINY(ニックネーム:オイカケ/SHADOW)~ モンスターのリーダー格でスピードも最も早く、パックマンにピッタリくっついて追いかけてくる。 ラウンド開始から一定時間が経つと怒りだし、さらにスピードが上昇する。 ---ピンキー/PINKY(ニックネーム:マチブセ/SPEEDY)~ パックマンの居場所の前方を目指すようになっているため、ニックネームの通りパックマンを待ち伏せするような動きをする。 ---アオスケ/INKY(ニックネーム:キマグレ/BASHFUL)~ 普通にパックマンを追いかけることもあるかと思えば、逆にパックマンから逃げるように動くこともある、まさに気まぐれ。 実迷路内のパックマンと点対称の位置を目指すように動くという法則がある。 ---グズタ/CLIDE(ニックネーム:オトボケ/POKEY)~ スピードが遅く、積極的にパックマンを追いかけることをしない。 --モンスターはラウンド開始直後はそれぞれのモンスターに設定された迷路四隅の「縄張り」へと移動し、その後一定時間ごとに通常の動きと縄張りを守る動きとを繰り返している。 -迷路の四隅には通常よりも大きい点がある。これはパワーエサと言い、これを食べる事でパックマンはモンスターを食べる事ができる状態へとパワーアップする。 --パワーエサを食べて一定時間中はモンスター達は青く変色し(イジケ)、パックマンから逃げようとする。連続してイジケモンスターを捕食するとボーナス点が増加して行く。 --捕食したモンスターは目だけの状態で巣に戻り、一定時間後通常状態で復活する。 --ここが上記ヘッドオンとの大きな違いでありヒットした理由でもある。 -一定以上クッキーを食べると果物や鍵(フルーツターゲット)が出現。獲得するとボーナス点が入る。 -迷路の右端と左端中央にはループするワープトンネルがある。トンネル内ではモンスターのスピードが落ちるので、逃げ切るために重要。 --他にも見た目では分からないが、モンスターが一方方向からしか侵入してこないポイントもあり、これを知っているといないのとでは難易度は大きく変わる。 -面が進むと、パワーエサの時間の短縮や、モンスターのスピードの上昇という形で難易度が上がる。21面(鍵の9面)で難易度の上昇は止まり、以降は21面の繰り返しのみ。この時点では、パワーエサはモンスターを一瞬反転させることしかできなくなる。 --255面で画面右半分が崩れ、クリア不可能になる(いわゆるキルスクリーン)。 ---これは、オーバーフローによるメモリ破壊が原因である。同様の現象はギャラガ(強制リセットがかかり、その後も正常動作しない)やディグダグ(敵が自機初期位置に配置され確実に死亡する)でも発生する。 //何故かMAMEでは発生しないので、256面超の記録は確実にエミュ盗品によるプレイと断定できる。 ---また、近年の移植版ではこのバグが発生するかどうかを切り替える事が出来るものもあり、修正した場合は256面以降もゲームを続ける事が出来る。 ---このキルスクリーンは、海外制作の続編(ミズ・パックマン、ジュニアパックマン)でも発生する。 -2面クリア後コーヒー・ブレイクとしてパックマンとモンスターの寸劇が挿入され、一息つける。以後4面ごとに3種類のコーヒー・ブレイクが挿入されるが、21面以降は挿入されなくなる。 --コーヒーブレイク直後の面のみ、パワーエサの時間がほんの少しだけ延長される。 **評価点 -親しみやすいキャラクター・ゲーム内容ながら高いゲーム性 --キャラクターは可愛らしく「敵を倒す」ではなく「敵から逃げつつ食べる」事が目的、コーヒー・ブレイクの存在など「女性にも楽しめるように」作られているが、性格の違うモンスター、パワーエサによる高得点ボーナスなど、内容は練りこまれている。 --普段は逃げることしかできないパックマンが、パワーエサを取った瞬間大逆転! というのも目新しい要素であり、カタルシス性が高い。 **問題点 -実は完全なパターンゲーである。 --つまり同じ面でまったく同じ操作をすれば、モンスターもまったく同じに動くのである。そのため難易度が上昇しない21面以降の完璧なパターンを作ってしまえば(知っていれば)、あとはそのパターンを延々繰り返すだけの作業となってしまう。 //前述のキルスクリーンがあるためエンドレスにはならないが。 //キルスクリーンがなかったらエンドレスになってしまうのが問題点ではないのでCO ---もっとも21面以降はパックマンが遅く、アカベイが速く、モンスターがイジケないという三重苦であるので、パターンをミスってしまった場合もれなく地獄となる。 **総評 シューティング一色であった市場に投げられた本作は爆発的大ヒットを飛ばした。その影響は国内に止まらず、むしろアメリカでの人気が猛烈なものに。 後にアニメも制作され、「80年代のミッキーマウス」と称されるほどの社会現象も巻き起こすほどとなった。 非常にシンプルながらも高いゲーム性を誇り、個性的なキャラクターにシステム面での性格付けをつけた本作は、当初の狙い通り女性客にも評判が良く、現在もなお愛される歴史的傑作となっている。 その偉業は、バンダイナムコとなった今もなお、そのマスコットとして活躍するパックマンの姿が物語っている。 ---- **移植 -[[ATARIに移植>パックマン (ATARI2800)]]された。ATARIで世界一売れたソフトになったが、出来は悲惨であった。 -国内の家庭用向けにはファミコンなどに移植されている。 **余談 -パックマンのデザインは企画中に見た食べかけのピザから着想を得たという((「電視遊戯大全」(テレビゲーム・ミュージアム・プロジェクト)UPU(88年)や「CONTINUE Vol.24」(太田出版)のインタビュー記事「『パックマン』を創った男・岩谷徹」より))。 //-マリオの生みの親、宮本茂氏もパックマンの大ファンであり、元々はナムコに入社する予定だったほど[要出典]。 //宮本さんが任天堂に入社したのは1978年だから、パックマンのファンだからナムコに入社しようとするのはあり得ないと思うけど。両方正しくても、因果関係は無いはず。ソース求む。 //--後に任天堂スタッフとしてパックマンのコラボレーション作品『パックマン vs.』の制作に携わる。 //--その縁があってか、任天堂とナムコが共同開発した『[[マリオカート アーケードグランプリ]]』シリーズにパックマンが登場している。 -大ヒットを受けて、「パクパクモンスター(エポック社)」「ロックンチェイス(データイースト)」などのパクリ作品が横行することとなった((ちなみに、当時はプログラムの模倣は著作権の対象外であり、後日問題化したケースも少なくなかった。))。 --一方で、本家ナムコからも『[[スーパーパックマン]]』『パックマニア』『パックマン・チャンピオンシップエディション』などの新フィーチャーを取り入れたアレンジ作が数多く出ている。 //ミズ・パックマンは後にナムコの許諾を受けたもののクローンゲームでナムコ作ではない。 //---海外では、『ベビーパックマン』、『Jr.パックマン』、『プロフェッサーパックマン』、『ハイパーパックマン』といった派生作品がある。その中のプロフェッサーパックマンはなんとクイズゲームであり、ドットイートではない(一応パックマンらしい演出はしている)。 //↑この部分に関する詳細を知っている方がいらっしゃったら情報提供お願いします。 -アメリカに存在するゲーム博物館的施設において、一番客が殺到するゲームはこのパックマンの筐体であるという。 -海外進出の際に文化の違いからタイトルやデザインが若干変更された。 --タイトルがアメリカで問題視((1文字違いで「FUCKMAN」となってしまう、字面も似ている))され、スペルが変更された(PUCKMAN→PAC-MAN)。 --イラストのパックマンの長い鼻が陰茎をイメージするとされたため、アメリカではデザインが変更され、鼻が短くなっている。この変更はのちに『パックランド』などでも反映された((日本版パックランドでは黒目のみの目に長い鼻、海外版パックランドでは白目のある目に短い鼻))。 --海外で制作されたアニメも、変更後のデザインが元となっている。ちなみに、パックランドはアニメ版準拠。 -2010年、大手インターネット検索サイトGoogleがトップにロゴを模したパックマンのゲームを設置。 --当初は期間限定の予定だったが、想定した以上の反響とユーザーの要望から期間後もファイルを残すこととなった。 -2012年にニューヨーク近代美術館のパーマメント(永久保存品)に選ばれた。 -2014年、『[[大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U]]』にてパックマンの参戦が告知された。 --近年の白目があるデザインではなく、「パックランド」の姿で参戦。一部の技においては初代パックマンのようなピザ欠けの姿に。 --同作がナムコ開発のため、公表される前からゲスト参戦を予想するユーザーも少なからず存在した。 ---一方ディレクターの桜井氏は「今回の開発元はナムコからのゲスト参戦を保証するものではありません」と、参戦しないかのようなコメントを事前にしていたため、裏をかかれたユーザーも多かった((同氏は過去にも似たようなブラフをかけた事がある。詳しくは「大乱闘スマッシュブラザーズDX」の記事で。))。 --スマブラのゲスト参戦キャラにパックマンを推したのは宮本氏である。 -とあるアマチュア映画製作チームが制作した短編映像を原作とするSF映画「ピクセル」にパックマンが出演している。 --地球から送られた友好のメッセージを敵意と勘違いした宇宙人が、メッセージの中に含まれていた有名レトロゲームのキャラクターに擬態して地球侵略に乗り出すという筋書きの作品で、パックマンは原作同様の姿で、ありとあらゆる物体をピクセル化して食い尽くすモンスターとして登場している。 -ゲームセンターあらしに「TVゲームスパイ大作戦」の巻で初登場し、何度かパックマンで戦っている。 --初登場が掲載された第4巻の巻末にパックマンの攻略法が載っている。しかし、当時は研究され尽くされる前であり、小学生向けコミックスなのでそんなガッツリではない。 --しかし、パックマン人気と、当時のゲームセンターあらし人気の相乗効果で4巻が売れたとの逸話も。((コロコロコミックの単行本は売れても再販は殆ど無い為に、買い逃すと後から探すのが至難の業で「4巻だけが無い!」というのが当時よく聞かれた。)) -当時、コピーゲームが横行していた時代の1984年、東京地裁で「ゲームの映像が映画の著作権として認められた」初の判決が出たのがこのパックマン。俗に言う''パックマン事件''である。 -2016年、特撮番組『[[仮面ライダーエグゼイド>仮面ライダーシリーズ]]』ではTVゲームモチーフでスポンサーにバンダイナムコグループが関わっているためか、劇場版やネットムービーにパックマンが重要な要素として登場している。 -これが大ヒットしたおかげでナムコは、中村製作所時代の「屋上遊園で遊具を作る会社」から「ゲームを作る会社」へさらにシフトすることとなる。 --会社へ多大な貢献をしたこともあって、パックマンは現在のバンダイナムコゲームスになっても社のマスコット的キャラクターで扱っている(いわゆるタイトーのインベーダーと同じである)。 --ただし、そうなっても原点である遊具開発や家族向けゲーセンへの遊具販売営業を忘れておらず、今でも家族向けのゲーセンなどでナムコ製品が多くみられるのはこのおかげである。 --多大な貢献に反して、作者には金一封が贈られたのみである。これを不満として、作者はナムコを退職している。原因は個々で違うだろうが、これ以降もナムコではクリエイターの流出が多数発生している。 ---ただ断っておくと、ゲーム業界の他社移籍や退職はナムコに限った話ではない。有名になったクリエイターでも経歴を見ると『元○○』という、いわゆる生え抜きではない人はよく見られる((アーケードとコンシューマーの両方に参入していたりすると社員数も多くなるので『元○○』な人も必然的に増える。))。 ---当時は業界自体がまだ若く、自分の腕が評価される世界である上に、関わった作品に名前が出る事も多いので貴重な人材として注目されやすい事もあって((人材流出を防ぐ目的でスタッフロールにニックネームを使わせていた会社もあった。))移籍や独立も比較的し易い業界であった。が、その風潮は現代でもあまり変わっていないようである…。 -ちなみに、その作者の岩谷氏によるパックマンの評価は「''何が面白いのかはよくわからない。次のステージで飽きてしまった。そんなに面白いゲームとは思ってない''」と身もふたもないモノ。((太田出版「ゲームの流儀」より。)) -ギネスレコードに1980年より7年間で総販売枚数293,822枚を記録したとして認定されている。 -様々な機種に移植されたが、PC-8801版の移植をしたプログラマーは遅延や中止で悪名高い多部田俊雄。 -Xbox360ライブアーケードで移植された際に世界中でスコアを競い合う企画が行われた事があったが、多数の凄腕プレイヤーによってリーダーボードのスコアがオーバーフロー寸前である999990((カンストではなく、少しでも点を取ると0点に戻ってしまう為、スコアを登録するには意図的に点数を合わせて自滅する必要がある。))で埋め尽くされた為、~ 企画の途中でスコアの最大値が拡張されるという事態が起こった。拡張後も世界レベルのハイレベルなスコアアタックが続き、結果として勝ち残った数名のプレイヤーから優勝者を決める為に用意されたのが『パックマン チャンピオンシップ エディション』である。~ この大会にはかつてパックマンでパーフェクトゲーム(333万3360点)を達成したビリー・ミッチェル氏もエントリーしていた。

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