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フライングパワーディスク - (2019/09/21 (土) 08:17:56) の1つ前との変更点
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*フライングパワーディスク
【ふらいんぐぱわーでぃすく】
|ジャンル|ニューバトルスポーツゲーム|CENTER:&image(furaingupawadexisuku.jpg,height=160)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3349&file=furaingupawadexisuku.jpg]]|
|対応機種|アーケード(MVS)|~|
|販売・開発元|データイースト|~|
|稼働開始日|1994年|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
フリスビーを使った見下ろし型スポーツゲーム。~
ゲームシステムは[[Pong]]やエアホッケーに近いもので、ボールやパックをフリスビーに置き換えたものと考えてよい。~
シンプルなゲーム性にフリスビーという「宙を飛ぶもの」を利用する事で、新たな駆け引きを生み出した名作。
**システム
-四角形のフィールドでフライングディスクを投げ合い、画面端にあるゴールに投げ入れる事で得点を獲得、時間内に獲った点の多い方が1セット取得となる。
--ゴールは3つの線で区切られており、どの位置に入ったかで点数が変わってくる。基本的には広い2枠の3点と狭い1枠の5点だが、ステージによって1枠の広さや点数の割当も異なる。
--1セット30秒、先に2セット制した方の勝利となる。
-ディスクは上下の壁や障害物にぶつかると物理法則に従って跳ね返る。フリスビーに接触する事で受け止める事が出来る。
-操作は八方向レバー、シュートボタンとロブボタン。ディスクを持っていない状態でレバー入力したままシュートボタンを押せばその方向にスライディングが出来る。
--ディスクを受け止める瞬間にシュートボタンでレシーブ、ディスクを空高く打ち上げる事が出来る。
--ロブボタンを押すとディスクを放り投げて相手コート内に落とす事ができる。ロブを含め、コート内にディスクを落としてしまった場合は2ポイントの失点となる。
-自機は様々な国出身のキャラクターから選べ、それぞれスピード・パワー・必殺技が違う。
--ディスク落下地点でパワーを貯める事で、物理法則を無視した投げ方をする必殺技が発動。必殺技は受け止める事で阻止できる上、必殺技をそのまま返す事もできる。
--パワーの低いキャラクターがパワーの強いキャラクターの投げを受け止めると後方に滑る。ディスクもろともゴールに押し込まれてしまった場合も失点となる。
---ディスクを受け止め損ねると1秒程度気絶(眩暈を起す)し、ディスクは空中を舞う。そのため、パワーで押すかスピードで着実に取るかで戦略差が生まれる。
-全6ヶ国、同キャラ対戦ありで6ヶ国全てに勝利すればクリアとなる。
--2ヶ国クリア毎(2・3ヶ国間と4・5ヶ国間)にボーナスステージが挿入される。
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**長所
-システムは見ただけで解り、とっつきやすさは相当な物。
--タイトル通りパワー溢れるゲーム展開と速さで、普段スポーツゲームをやらない人でも楽しめる。
-キャラクター達は必殺技のたびに叫び、観客の喚声もあって非常に軽快。スコアが入る時もジャッジの声が流れ、5Pointの時にはさらに力強くコールしてくれるのでとても雰囲気を盛り上げてくれる。
--BGMもスポーツらしさが感じられる。ゲーム展開と効果音で印象には残り難いが。
-非常に展開が早く、中だるみが無い。勝っていても負けていても常に緊張感がある。
-単純ながら駆け引きは豊富で、おそらくスポーツゲームジャンル範囲でもっとも対戦が熱い。
-面白いアイディアのボーナスステージ。
--1つ目は宙を飛ぶディスクとそれを追いかける犬というフリスビーのイメージ通りなゲームなのだが、2つ目はなんと''ディスクを使ったボウリング''というこのゲームのシステムを上手く活かしたものとなっている。
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**短所
-終盤のNPC反応速度がまさにCPUと言うほどで、プレイヤーの集中力を猛烈な勢いで削っていく。
--理不尽かつクリアできない程ではないが、難易度が異様に高い。
-テンポが良くスピード感に優れているが、1試合30秒なので極端に下手・上手い場合は即終わってしまいプレイ時間が短い。
--とは言え全セットを取っても6分+ボーナスステージで最速でも8分はかかる。
-キャラ選択時の顔グラのカラーリングと試合時の操作キャラのカラーリングが合っておらず、違和感が大きい。
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**総評
既存のスポーツのいいとこどり。まさにこの一言に尽きる作品である。~
それぞれのスポーツの戦略や駆け引きを見事一つにまとめ、しかも簡潔な操作性にする事で誰もが楽しめる作品に仕上がった。~
それだけでなく、その面白さを豪快な技やスピードといった演出面でも伝えられている。
爽やかさと熱さ、一見反する二つの要素を見事融合させた傑作と言えるだろう。
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**その他
-海外タイトルは「Windjammers」。
--ヨーロッパ版のみイギリス代表「スティーブ・ミラー」が韓国代表「Beeho Yoo」に変更されている。キャラのグラフィックは同じだがボイスが若干異なる。
---「スティーブ・ミラー」の由来は当時データーイースト社員で現在UBIソフト日本法人社長のスティーヴ・ミラー氏((マニアの間ではACにおける「デコゲー英語ボイスの代表格の人」としても知られている))。
-データイーストらしくない、極めて硬派かつ堅実なゲームと言われる。
-発売された時期が対戦格闘ブーム時だったので出回りはあまり悪くはなかったものの、商業的には失敗におわった。
-SNKからネオジオやネオジオCD版が販売されている。
--Wiiのバーチャルコンソールにてネオジオ版が900ポイントで配信されていたが、2013年12月24日をもって配信終了してしまった。
--2017年8月29日にPlayStation 4/PlayStation Vita向け移植作が配信開始。開発・販売はフランスのレトロゲーム復刻会社「DotEmu」が担当。また、2018年10月23日にはSwitch版も配信が開始されている。ちなみにタイトルは『フライングパワーディスク:Windjammers』で日本版と海外版のタイトルがくっついた形になっている。移植にあたりオンライン対戦機能が追加された。
-続編の企画があったが、開発途中にデータイーストが倒産したため発売されなかった。当時社員だった美少女絵師「Tony」がキャラクターデザインを担当していた。[[4gamer.netインタビュー記事>https://www.4gamer.net/games/189/G018944/20130424001/]]
--その後、PS4/PSV/Switch移植版を出したDotEmuから続編である『Windjammers 2』を2019年に発売することが発表された。対応プラットフォームはSwitchとPC。
-尚、本作の版権は現在、パオン・ディーピーが保有している((本作以外では『カルノフ』、『チェルノブ』、『空牙シリーズ』、『ヘラクレスの栄光シリーズ』の版権を保有している))((前身であったパオン自体元々はデータイーストの仙台開発室が独立・継承した会社でもある。))
*フライングパワーディスク
【ふらいんぐぱわーでぃすく】
|ジャンル|ニューバトルスポーツゲーム|CENTER:&image(furaingupawadexisuku.jpg,height=160)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3349&file=furaingupawadexisuku.jpg]]|
|対応機種|アーケード(MVS)|~|
|販売・開発元|データイースト|~|
|稼働開始日|1994年|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
フリスビーを使った見下ろし型スポーツゲーム。~
ゲームシステムは[[Pong]]やエアホッケーに近いもので、ボールやパックをフリスビーに置き換えたものと考えてよい。~
シンプルなゲーム性にフリスビーという「宙を飛ぶもの」を利用する事で、新たな駆け引きを生み出した名作。
**システム
-四角形のフィールドでフライングディスクを投げ合い、画面端にあるゴールに投げ入れる事で得点を獲得、時間内に獲った点の多い方が1セット取得となる。
--ゴールは3つの線で区切られており、どの位置に入ったかで点数が変わってくる。基本的には広い2枠の3点と狭い1枠の5点だが、ステージによって1枠の広さや点数の割当も異なる。
--1セット30秒、先に2セット制した方の勝利となる。
-ディスクは上下の壁や障害物にぶつかると物理法則に従って跳ね返る。フリスビーに接触する事で受け止める事が出来る。
-操作は八方向レバー、シュートボタンとロブボタン。ディスクを持っていない状態でレバー入力したままシュートボタンを押せばその方向にスライディングが出来る。
--ディスクを受け止める瞬間にシュートボタンでレシーブ、ディスクを空高く打ち上げる事が出来る。
--ロブボタンを押すとディスクを放り投げて相手コート内に落とす事ができる。ロブを含め、コート内にディスクを落としてしまった場合は2ポイントの失点となる。
-自機は様々な国出身のキャラクターから選べ、それぞれスピード・パワー・必殺技が違う。
--ディスク落下地点でパワーを貯める事で、物理法則を無視した投げ方をする必殺技が発動。必殺技は受け止める事で阻止できる上、必殺技をそのまま返す事もできる。
--パワーの低いキャラクターがパワーの強いキャラクターの投げを受け止めると後方に滑る。ディスクもろともゴールに押し込まれてしまった場合も失点となる。
---ディスクを受け止め損ねると1秒程度気絶(眩暈を起す)し、ディスクは空中を舞う。そのため、パワーで押すかスピードで着実に取るかで戦略差が生まれる。
-全6ヶ国、同キャラ対戦ありで6ヶ国全てに勝利すればクリアとなる。
--2ヶ国クリア毎(2・3ヶ国間と4・5ヶ国間)にボーナスステージが挿入される。
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**長所
-システムは見ただけで解り、とっつきやすさは相当な物。
--タイトル通りパワー溢れるゲーム展開と速さで、普段スポーツゲームをやらない人でも楽しめる。
-キャラクター達は必殺技のたびに叫び、観客の喚声もあって非常に軽快。スコアが入る時もジャッジの声が流れ、5Pointの時にはさらに力強くコールしてくれるのでとても雰囲気を盛り上げてくれる。
--BGMもスポーツらしさが感じられる。ゲーム展開と効果音で印象には残り難いが。
-非常に展開が早く、中だるみが無い。勝っていても負けていても常に緊張感がある。
-単純ながら駆け引きは豊富で、おそらくスポーツゲームジャンル範囲でもっとも対戦が熱い。
-面白いアイディアのボーナスステージ。
--1つ目は宙を飛ぶディスクとそれを追いかける犬というフリスビーのイメージ通りなゲームなのだが、2つ目はなんと''ディスクを使ったボウリング''というこのゲームのシステムを上手く活かしたものとなっている。
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**短所
-終盤のNPC反応速度がまさにCPUと言うほどで、プレイヤーの集中力を猛烈な勢いで削っていく。
--理不尽かつクリアできない程ではないが、難易度が異様に高い。
-テンポが良くスピード感に優れているが、1試合30秒なので極端に下手・上手い場合は即終わってしまいプレイ時間が短い。
--とは言え全セットを取っても6分+ボーナスステージで最速でも8分はかかる。
-キャラ選択時の顔グラのカラーリングと試合時の操作キャラのカラーリングが合っておらず、違和感が大きい。
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**総評
既存のスポーツのいいとこどり。まさにこの一言に尽きる作品である。~
それぞれのスポーツの戦略や駆け引きを見事一つにまとめ、しかも簡潔な操作性にする事で誰もが楽しめる作品に仕上がった。~
それだけでなく、その面白さを豪快な技やスピードといった演出面でも伝えられている。
爽やかさと熱さ、一見反する二つの要素を見事融合させた傑作と言えるだろう。
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**その他
-海外タイトルは「Windjammers」。
--ヨーロッパ版のみイギリス代表「スティーブ・ミラー」が韓国代表「Beeho Yoo」に変更されている。キャラのグラフィックは同じだがボイスが若干異なる。
---「スティーブ・ミラー」の由来は当時データーイーストの海外営業部門の社員で、現在UBIソフト日本法人社長を務めるスティーヴ・ミラー氏((マニアの間ではACにおける「デコゲー英語ボイスの代表格の人」としても知られている。ちなみにこのキャラのボイスもミラー氏本人が担当している。))。
-データイーストらしくない、極めて硬派かつ堅実なゲームと言われる。
-発売された時期が対戦格闘ブーム時だったので出回りはあまり悪くはなかったものの、商業的には失敗におわった。
-SNKからネオジオやネオジオCD版が販売されている。
--Wiiのバーチャルコンソールにてネオジオ版が900ポイントで配信されていたが、2013年12月24日をもって配信終了してしまった。
--2017年8月29日にPlayStation 4/PlayStation Vita向け移植作が配信開始。開発・販売はフランスのレトロゲーム復刻会社「DotEmu」が担当。また、2018年10月23日にはSwitch版も配信が開始されている。ちなみにタイトルは『フライングパワーディスク:Windjammers』で日本版と海外版のタイトルがくっついた形になっている。移植にあたりオンライン対戦機能が追加された。
-続編の企画があったが、開発途中にデータイーストが倒産したため発売されなかった。当時社員だった美少女絵師「Tony」がキャラクターデザインを担当していた。[[4gamer.netインタビュー記事>https://www.4gamer.net/games/189/G018944/20130424001/]]
--その後、PS4/PSV/Switch移植版を出したDotEmuから続編である『Windjammers 2』を2019年に発売することが発表された。対応プラットフォームはSwitchとPC。
-尚、本作の版権は現在、パオン・ディーピーが保有している((本作以外では『カルノフ』、『チェルノブ』、『空牙シリーズ』、『ヘラクレスの栄光シリーズ』の版権を保有している))((前身であったパオン自体元々はデータイーストの仙台開発室が独立・継承した会社でもある。))