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がんばれゴエモン3 ~獅子重禄兵衛のからくり卍固め~ - (2018/07/26 (木) 17:24:28) の1つ前との変更点

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*がんばれゴエモン3 ~獅子重禄兵衛のからくり卍固め~ 【がんばれごえもんすりー ししじゅうろくべえのからくりまんじがため】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|&image(http://ec2.images-amazon.com/images/I/619080Z05IL.SL200.jpg)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|16MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|1994年12月16日|~| |定価|9,800円(税抜)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2009年9月15日/800Wiiポイント&br()【WiiU】2013年10月16日/800円&br()【New3DS】2017年8月23日/823円(税8%込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[がんばれゴエモンシリーズ・関連作品リンク>がんばれゴエモンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- *ストーリー >伊賀の物知り爺さんがたいむましんを開発。~ 実験は成功し未来のぎゃるを追っかけ回していた爺さんだったが、~ 未来の大江戸を牛耳る「からくり盗賊団」の幹部シスタービスまるに捕まり、たいむましんも奪われてしまう。~ ゴエモンとエビス丸は爺さんの言葉を頼りにもう一つのたいむましんを発見、道中でサスケとヤエを仲間に加えるが、~ そこにビスまるがあらわれ、江戸の町をめちゃくちゃにした挙げ句おみっちゃんをさらっていってしまう。~ ビスまるを追って未来へたどり着いたゴエモンたちは、おみっちゃんと爺さんを取り戻すべく~ 獅子重禄兵衛率いるからくり盗賊団に挑むのであった。 ---- *概要 コナミの人気アクションゲーム『がんばれゴエモン』シリーズのSFC版第三作目。今までの横・見下ろし型の純アクションから、アクションアドベンチャーになっている。 ゴエモン、エビス丸、サスケに加え、外伝作「消えた黄金キセル」からのゲストキャラであった『くのいち・ヤエ』がプレイヤーキャラに昇格。~ これ以後、この4人組がレギュラーとして定着し、キャラクターを切り替えつつ各々の能力を活かして進むという後に続くスタイルが確立された。 前作で確立された奇想天外なSF時代劇コメディの路線を更に発展させて「未来世界とタイムトラベル」がテーマとなっており、SF色を強めた作風となっている。 ---- *特徴 ''ゲームジャンルの変化'' -前作から一転して''仕掛け・謎解き要素多めのアクションアドベンチャー''に変化した。 --ステージクリア型の前作までと異なり、フィールド・ダンジョン共にアイテムや技を駆使して謎を解きながら進む形式となっている。~ システム面では『[[ゼルダの伝説 神々のトライフォース]]』との共通点が多い --地上マップは見下ろし型視点の地続きのフィールドで構成されており、町及び屋外フィールドからなっている。 ---町ではRPGのように町人に話しかけられるようになり、仕掛け・謎解き要素の増加に伴って情報収集の要素も加えられた。また、フラグ立てによって発生するイベントも用意され、従来では通過点に過ぎなかった町の役割が大きくなっている。 --ダンジョンに入ると旧作同様、横視点の2Dアクションステージに移行するが、こちらも大きく様変わりしている。 ---数画面から構成される複数のマップが出入口のアイコンによって繋げられた広大かつ入り組んだダンジョンになっており、仕掛けを解いたり鍵を探したりして探索を進め、最奥部を目指す。 ''性能面におけるキャラクターの個性の確立''~ プレイヤーキャラにヤエが追加され、ゴエモン・エビス丸・サスケも含めて各キャラクターに明確な性能差が与えられるようになった。 -''ゴエモン'' --主人公らしく平均的な性能。攻撃力が比較的高め。 --武器:『黄金キセル』 ---強化後:『チェーンキセル』:特定のブロックにひっかけることで移動に使うことができる。 --サブウェポン:『小判投げ』 ---溜め撃ち:『貫通小判』攻撃力が高く文字通り貫通性能もあり、その貫通性で仕掛けを解く機会も多い。 --術:『一触即発の術』。一定時間、2倍のダメージを受けるようになるのと引き換えに攻撃力が2倍になる。使用時に巻物を10本消費する。 -''エビス丸'' --見た目通り機動力は最低。 --武器:『フラフープ』 ---全方向攻撃なのでアクションアドベンチャーパートでは重宝する。ただし、武器レベルが上がるまでは上方向への攻撃ができない。 ---強化後『本場のフラフープ』~ Y+B同時押しで上方向にフラフープを掲げ、その状態でジャンプすることで壁のピンに引っかけられるようになる。~ ピンを活かして移動する場面が用意されている他、上方向への攻撃にも利用できる。~ Yボタン連打で広範囲を攻撃できるが、目を回して少しの間行動不能になってしまう。 --サブウェポン:『手裏剣』:伏せて撃った場合、地形に沿って飛ぶ。 ---溜め撃ち:『反射手裏剣』。イベントクリア後に入手。壁にぶつかると反射して跳ね返る。これを活かして手の届かないスイッチを押す仕掛けもある。 --術:『ちびエビスンの術』:小人になって狭い場所を通ることができる。使用中は攻撃不可かつ2倍のダメージを受ける。巻物は消費しない。 -''サスケ'' --機動力は最高。Yボタンなしで常にダッシュ状態で移動可能。 --武器:『くない』『ちょんまげ』~ 前作では攻撃力が高い代わりにリーチが短かったが、今作ではどちらも普通程度になった。~ また、『2』同様、全キャラで唯一、空中での上攻撃ができず、しゃがみ攻撃及び上攻撃はちょんまげ攻撃となる。 ---強化後:『波動くない』。リーチが増し、特定障害物を斬れるようになる。 --サブウェポン:『花火爆弾』 ---イベントをこなすことで入手。特定の壁を破壊することができる。溜め撃ちは使用不可。 --術『くない撃炎破の術』 ---町ステージでは八方向、2Dアクションステージでは上向きの五方向にくない型の波動を放つ。攻撃専用で謎解き用の使い道は無い。 -''ヤエ'' --機動性はサスケに並ぶ。サスケ同様、Yボタンなしで常にダッシュ状態で移動可能。 --武器:『忍者刀』。唯一パワーアップしない。ジャンプ中に''Y+下キー''で下突き攻撃が可能。 --サブウェポン:『ヤエバズーカ』:敵への攻撃のほか、通路をふさぐ栓を吹き飛ばせる。溜め撃ちは不可。 --術:『人魚変化の術』:Aボタンで人魚に変身する。水中にて8方向に自在に移動でき、高速移動も兼ねた突進攻撃で敵を倒せる。~ この他、水面をスピーディに泳げ、浅瀬の橋の下を潜って通り抜けることも可能。~ 変身は水面でしか行えず、地上で出すと変身に失敗して身動きができなくなる。巻物は消費しない。~ また、陸上での変身中は動けない代わりにあらゆる攻撃を無効化できる特性がつく。 --Y+B同時押しで無敵状態になって敵からのあらゆる攻撃を受け流す「剣シールド」を出せる。(ダメージ地形に対しては無効) ---ただし、左右キーを押すと移動が優先されるため強制解除してしまう、YとBは攻撃とジャンプに使うボタンなのでとっさに出し難い((アクションステージで同時押しするとジャンプ攻撃してから防御態勢を取るので隙ができる。))という欠点がある。~ 厳密には必ず同タイミングで同時押しする必要はなく、片方のボタンを押しっぱなしした状態でもう片方のボタンを押しっぱなしにすることでも出せる。 ''ライフゲージ'' -体力ゲージは全キャラクターで共有となっており、敵本体・敵の攻撃・ダメージ罠への接触・穴への落下でダメージを受け、ライフが0になるとミスとなる。(通常ステージ及びパニックステージ共通) --即死穴に落ちたり何かに押し潰されるといった即死要素は無くなり、前述の通り穴に落ちるとダメージを受けて、直前の地点に戻る仕様になった。 --本作でのライフは初期状態でハート5、「金の招き猫」「銀の招き猫」の取得により最大で16まで増加する。~ 更に1メモリに付き2発の攻撃に耐えられる(例外あり)ので、初期状態でも10発、最大では32発の攻撃に耐えられることになり、過去作に比べるとかなり耐久力が増している。 ''招き猫システムの変更'' -本作では武器のパワーアップはイベントこなすことによって行われるようになり、これまで武器のパワーアップ用アイテムであった「銀の招き猫」は、体力増強用アイテム「金の招き猫」の下位アイテムに変更された。 --「金の招き猫1つ」もしくは「銀の招き猫4つ」でライフゲージが1つアップする。 --また、招き猫をすべて集め、ライフゲージが最大の状態でエンディングを迎えることで隠しイベントが発生する。 ''からくりうぉーかー'' -物知りじいさんが製作した一人乗り専用の搭乗型からくりマシン。一言で言えばゴエモン版[[ライドアーマー>ロックマンX]]。 --攻撃力の高いパンチが繰り出せるだけでなく、道中で火炎放射や液体窒素発射などの特殊機能が追加され、火炎放射で鉄の扉を溶かしたり、液体窒素で敵や水を凍らせて足場にしたりといった使い方がある。 --どこで乗り捨てようとも、ダンジョン内の転送装置や街の大江戸ツーリストから自由に呼び出す事が可能。 --圧倒的な攻撃力と機動力が魅力的だが、狭い所に入れない点や、独特な挙動のジャンプやダッシュなど若干癖の強い性能になっている。 --前作の乗り物メカと違い、ダメージの肩代わりはしてくれない(逆にうぉーかー自体が破壊される事はない)。また、2人プレイでも一人分しか使用することができない。 ''ステージ構成''~ フィールド・ダンジョンのほかにストーリーの合間に以下のようなステージが挿入される。 -ダンジョン奥でのボス戦。 --ボス戦も謎解き要素が強く、単純にダメージを与えて倒すだけではなく「敵の弾を跳ね返す」など攻略に一定のパターンが用意されている戦いが多い。 -パニックステージ --特定のダンジョンクリア後に挿入される特殊ステージ。うぉーかーに乗ったキャラを操作し、画面奥から迫り来る巨大メカの攻撃を回避しながら一定距離を逃げる。 --キャラ単体・全体に対する攻撃はキャラにカーソルを合わせてジャンプボタンを押すことで回避させ、巨大メカの体当たりによる全体攻撃はA(Y)ボタンを押すことで発動する緊急回避ダッシュで回避する。 -インパクト戦ステージ --激震インパクトステージ~ インパクト戦前の準備段階として敵や障害物を破壊しエネルギーや残弾数を稼ぐ前哨戦ステージ。~ 前作の「強制横スクロール高速アクションステージ」と同様の位置付けだが、「ターボスイッチが故障した」という設定のため高速移動はできず、ゆっくりと低速で移動しながら画面内の敵や障害物に攻撃していく。~ 前作と異なり、Aボタンによる小判弾発射とYボタンと十字キーの組み合わせによるパンチ攻撃がメインとなり、ジャンプアクション要素はない。~ ジャンプすると地響きを起こして一部の敵に攻撃できる代わりにエネルギーが大幅に減少する ---前作の高速スクロールステージでは1人プレイ時に使用できなかった小判弾を使えるようになった。 ---インパクト戦共に、時間経過によるエネルギー自動消費は廃止された。 ---前作と異なり敗北後のリトライ時は常に激震インパクトステージからの再開となる((激震インパクトステージが存在しないバトルを除く。また、激震インパクトステージ開始前にセーブするかどうかを訪ねられ、しなかった場合は最後にセーブした地点からの再開になる)) --ゴエモンインパクトVSボスステージ~ 激震インパクトステージ終了後に開始される、主観画面視点での対巨大メカ戦アクションバトル。~ 基本システムは前作を踏襲しつつ様々な追加要素が施されている。 ---基本攻撃は前作を踏襲しつつ、格闘ゲーム風のコマンド式必殺技が追加された。 ---パンチゲージや小判ゲージの導入。ゲージを消費する強力な技が使えるようになった。 ---前作よりも戦闘回数が増えている他、敵の攻撃を掻い潜りながら敵施設を破壊するという特殊なミッションもある。 ''2人プレイの新仕様'' -2人プレイでは前作までの「おんぶシステム」に代わり「ひょうたんシステム」が登場。 --L+R+Aボタンでひょうたんになり、もう片方のキャラについていく。 --このおかげで「片方が引っかかるせいで、もう片方がスムーズに進めない」といった事態を避けられるようになり、アクションアドベンチャーとしては操作性が向上した。 --一方で、前作までの協力(というかある意味足の引っ張り合い)プレイも魅力の一つだったという声もあり、賛否両論ではある。 --アクションアドベンチャーというジャンルでなおかつ、プレイヤー2人でライフや残機が共有なこともあり、本作の2人プレイは「一応そういうことも出来る」程度のおまけ要素くらいに捉えた方が良いかもしれない。 -また、「特定のキャラでしか進めない」要素が多数追加されたために、2人プレイでも同キャラで遊ぶことができるようになった。 ---- *評価点 ''キャラクターの個性の確立'' -前作まではジャンプ力や攻撃力に多少の違いがある程度だったが、今作では「そのキャラクターでなければ攻略できない」箇所が多く設定され、役割分担がはっきりするようになった。 --今作で設定されたキャラクターの個性は以降のシリーズにおいても踏襲されており、キャラクターを切り替え各々の性能を活かしてステージをクリアするという仕様は完成されたと言える。 ---ファンの中には『マッギネス』までのように「どんなキャラクターでも全面クリアできる」仕様の方がテンポが良いという声もあるが、~ 開発者によると前作でボリューム不足を指摘された事を受け、本作ではアドベンチャー要素を増やして長く遊べるゲームを目指したとの事である。~ 結果としてボリュームが増し、以降のシリーズの方向性を見出すことにも繋がったことを考えればこの変更は正解だったと言える。~ また、ワンボタンで即座にキャラチェンジができるため、ゲームテンポ面での不満そのものは少ない。 ''インパクト戦'' -前作に比べて格段に進化している。 --メインの攻撃が単発のパンチしかなかった前作に比べ、必殺技の導入により攻撃方法が多彩かつ派手になり、敵にダメージを与えやすくなって爽快感が増した。~ 前作での難点でもあったエネルギーの自動消費制も廃止され、じっくり落ち着いて戦いに集中できる。 --敵もデザインや行動パターン共に個性的で飽きさせず、ハードの拡大縮小機能を活かした演出も更に迫力を増し、近未来を舞台にした巨大メカ同士の戦いの醍醐味を存分に味わえる。 ---特にラストバトルでは驚きの展開が待っており、前作のインパクト戦BGMが流れたりと、ニクい演出となっている。 --後のシリーズにおけるインパクト戦の多くが今作のシステムをベースにしていることからも、今作でインパクト戦のシステムはほぼ完成されたと言える。また、演出が強化された一方で前作同様バトル展開もスピード感を保っておりテンポがよい。 --敵の接近攻撃の際にコクピットのモニターが大きく開閉する演出が入るなど、演出面の迫力も増している。 --敵メカとの戦いのほか、敵の施設を破壊するというミッションも追加されてバリエーションが増した。 -搭乗デモでの小ネタも健在の他、今作ではインパクト戦ステージの開始毎にコクピット前面に表示されるキャラクターがランダムで変化((キャラクターの決定は激震インパクトステージ突入時点で行われるらしく、戦闘開始前にセーブした場合、セーブデータからの再開時は常に同じキャラの組み合わせで固定となる))する。 --戦闘中のリアクションも追加され、被ダメージ時に驚いたりムッとした顔をしたり、勝利した際には喜びの表情でお互いに顔を見合わせるなど、演出面もよりにぎやかになった。 ''相変わらず質の高いBGM''。 -時代劇と近未来SFの要素を併せ持つ世界観に応じて、和楽を基調にテクノ系を主体としたサイバーチックなテイストの楽曲を取り入れており、それでいてゴエモンシリーズならではの音楽性をきっちりと踏襲している。 --「うぉーかー工場」や「からくりタワー」「からくり温泉」のBGMは特に評価が高い。 ---- *賛否両論点 ''作風の大幅な変化'' -前述のように、本作は任天堂のアクションアドベンチャー「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」との共通点が多い。 --ジャンル自体の変化ももちろんだが、そうした他作品との類似性についての賛否両論の声も当初は大きかった。 --ダンジョンは前2作のアクションステージ同様に横スクロールステージとなるが、ギミックや仕掛けをジャンプアクションで乗り越えていくよりも謎解き要素の方が中心になるので、純粋なアクション性はこれまでと比べると控えめ。 ''激震インパクトステージ'' -怪獣映画を髣髴とさせる重厚な雰囲気を楽しめる代わりに、前作の高速スクロールステージに比べてスピード感はなくなった。 -今作では基本的にパンチや鼻小判で群がる敵を倒していくのがメインで、ジャンプアクションの要素がなくなっているため、アクション性の面では前作よりやや劣っている。 -ジャンプによる攻撃はいわゆる「メガクラッシュ」に相当する扱いで敵を一掃できるのと引き換えに大量に油を消費してしまうため、気軽にジャンプできないのも窮屈な印象を強くしている。 ---- *問題点 ''コンテニューの仕様'' -本作ではゲームオーバー後のコンテニューは最後にセーブした地点からのやり直しとなる。 --特に「からくりタワー」は物凄く長い上にボスも中々強いので、ゲームオーバーになると気力を大きく削がれ易い。 ''キャラ性能のバランス'' -各キャラに個性は出たが、使う場面に差がありすぎる。 --フラフープぶら下がりを多用する場面が多いエビスや、機動力が高く唯一の水中移動能力と二つもの無敵技を持つヤエは使用する機会が多い。 ---特に、ヤエは無敵技の存在がかなり便利である上、剣シールドよりもとっさに出しやすい人魚変化の術での無敵効果が強力なため、この点だけでもキャラバランスが崩れてしまっている。 --逆にサスケは劣化ヤエといった性能で、花火爆弾でブロックを壊すだけの存在になりがち。~ ゴエモンに至ってはチェーンキセルが手に入るのが終盤であり、それまでは貫通小判でスイッチを押すだけの存在になりがち。 -ゴエモンとサスケの術は使いどころがあまり無い。 --ゴエモンの「一触即発の術」は耐久力の多い敵や一部のボス戦で活用できるが、うぉーかーでも十分な攻撃力があり、ボス戦も「攻撃を跳ね返してダメージを与える」という攻略法のボスが多いので使いどころは限られる。 --サスケの「くない撃炎破の術」は謎解きでの使い道がない上、巻物を10個消費するコストに性能が見合っておらず、そもそも敵に囲まれるような場面や広範囲攻撃が必要になる場面が少ない。 ''便利すぎる「からくりうぉーかー」'' -うぉーかーは誰が操作しても性能や特殊武器に何の変化も無く、必要な場面も多い為、常に乗っていることが多い。このため、せっかくのキャラの個性が薄れてしまっている。 --機動力が低いというハンディも無くなる為、からくりタワーでは殆どうぉーかーに乗ったエビスを操作することになるだろう。 --また、上述のように2人プレイでも一台しかうぉーかーを使うことができないため、町中では大抵もう一人のプレイヤーはひょうたん状態でうぉーかーに付いていくことになる。 ''パニックステージの仕様'' -特定のダンジョンクリア後に発生するのは前述の通りだが、ダンジョンクリア時のライフ残量を引き継いだ状態でスタートする。 --ステージ攻略中に受けたダメージは一切回復できない上、初回の段階で前触れもなく全く異なるシチュエーションに放り込まれることになるので慣れない内は難しい。特にアクションに不慣れなプレイヤーだと直前のダンジョンでライフを消耗した状態で挑むことになりがちになるためやや厳しい。 ---ただし、通常ステージ同様、ライフを失うと残機が減少した上でパニックステージからの再開になり、ステージ開始直前にセーブの機会がきちんとあるので、このステージでミスしたことで苦労させられることはない。 ''ミニゲームが存在しない''~ -本作では本編の進行にかかわる術習得イベントを除きミニゲームの類が一切ないため、そこまで高額な金が必要になる局面はないものの、金策面でやや不便((その分、5両の銀貨と50両の大判が追加され敵から手に入るお金の額は過去作より増えてはいる。))であるとともに、本筋以外の遊びの幅が乏しくなってしまっている。 --後述のダンジョンのボリュームのバランスの悪さを踏まえるに、恐らく容量の都合上の措置であると思われ致し方ない点ではあるが、ゲーム本編の息抜き要素として彩りを添える要素だっただけに寂しいところである。 //---また、後のアクションADV系列の作品でも本作同様ミニゲームはない。 ''物語が終盤に近付くと極端な尻すぼみになる'' -未来のダンジョンはボリュームの差が激しい。中盤の「からくりタワー」が最も長く十数画面分もあるのに対して、終盤になるほど''入ってすぐにボス部屋という仕掛け皆無のダンジョンが増えてくる''ので、未来編のダンジョンは実質3つしかない((さらに、それらのダンジョンのBGMはうぉーかー工場のBGMを少しいじっただけのものが使われており、手抜き・尻すぼみ感に拍車がかかっている))。 --従って、本作にはラストダンジョンと呼べるダンジョンが存在しない。暗号プレートセット後はインパクトステージやボス戦の連続でそのままラスボス戦へ。敵の本拠地はそれらイベントの通過点に過ぎない。 --一応、暗号プレート設置場所までは「からくりパーク」と言うそこそこ長い地域を歩くのだが、果たしてこれをラストダンジョンと呼んで良いものか。 --また、「暗号プレート」は各ダンジョンをクリアすることで手に入るはずなのだが、全てのダンジョンをクリアしても5枚しか手に入らず、残りの3枚はイベントで一気に手に入ってしまう。「容量をからくりタワーで使い果たしたため」だともいわれるが、アクションアドベンチャーとしては中途半端な出来になってしまっている。((ただし、後者については3枚一気に手に入ることに一応の理由が付けられており、さらに過去である手順を踏んでおくと楽にパスできるなど、イベントの内容に工夫は見られる。)) ''インパクト戦'' -全体的に大味なバランスで難易度は前作よりも低く、操作に慣れてしまえば特定の技を連発しているだけで勝ててしまう。 --パンチゲージは3秒ほどで満タンになるので、百烈パンチなどの大技はガンガン連発できる。 --敵の近接攻撃や突進攻撃は百烈パンチで簡単に返り討ちにできる上に、弱パンチからのコンボ・強パンチ・溜め小判弾・キセルバリアなどと対処法も豊富なので脅威になりにくい。 --溜め小判弾の性能が非常に高く、小判に余裕があれば溜め小判弾を連発するだけでも、敵の行動を阻止しつつ攻撃できてかなり強い。小判消費量はたったの8で、大抵は数十発も使える。 --前作に比べてキセルボムの威力が格段に高くなっており、2発も使えば敵の体力を一気に半分以下にまで減らせる。 ---どちらかといえば初心者の救済措置と考えた方がいいかもしれない。 --キセルバリアは使用に制限が無く、敵が攻撃してくるたびに連発可能。 //---一定時間で解除される(しかもいつ切れたのか分かりにくい)ので、貼り直すまでの切れ目に被弾するのは避けられないが。 --溜め強パンチの威力は90ダメージとやや強すぎる(激烈アッパーや百烈パンチ全段ヒットで99ダメージ) --その反面、ぐりぐりパンチという技は、操作が特殊で出しにくい割に1ダメージしか与えられず、死に技になっている。 ---判定が長く持続するという特徴から敵の攻撃を迎撃するのに使えそうだが、タイミングを合わせて小判や強弱のパンチで迎撃する方が有効。 --最後に戦う敵は攻撃速度が速めで攻撃力も高く、的確に対応する必要があるので初見では手強く、インパクト戦が苦手なプレイヤーには厳しいものがある ---それでもこちらはキセルボムを2個持っている上、強パンチや溜め小判弾で迎撃するだけでも勝ててしまえる。 -難易度そのものは低めになってはいるが、できることが増えた分、コマンド入力が苦手な人には難しい。~ その一方で、前作同様ゲーム中でのチュートリアルや自由に練習できるモードといった配慮がないため、やはり初戦でぶっつけ本番の戦いを要求されることになる。前作をプレイ済みの人ならともかく、未プレイの人には少々辛いところ。 --ただ、上述の要因から難易度そのものは低く、各種必殺技をきっちり使いこなせなければ勝てないというバランス取りにはなっていないのでそこまで大きな問題にはなっていない。 --また、格闘ゲームのような操作形態なので、慣れない内は焦って素早くボタンを押そうとしてしまいがちだが、実はゆっくりとテンポよく押した方が安定して出せる。 -前作に存在した、敵が特定の行動時に台詞を喋る演出が無くなってしまったのがやや寂しい。 -前作と同様、作り込みの高さの割には一度倒した敵とは二度と戦えず、自由にインパクト戦を楽しめるようなモードもないのが勿体ない。 --前作のラスボス戦は一度クリアするともう再戦できなかったが、今作では最後のインパクト戦を含む一連のラストバトルは繰り返し遊べる。 --セーブデータは前作と同様3つまで作成でき、今作のインパクト戦は序盤・中盤・終盤の3箇所におおまかに分かれているので、それらの戦闘直前のセーブデータを残しておくと良い。 ''取り返しのつかない要素'' -招き猫の取り逃がし --現代の大江戸のダンジョンはクリアすると二度と入れない上に、ストーリーが進んで未来に行った後は現代に戻ることができず、後から取り逃した分をまとめて集められる機会を設けるといった救済措置も存在しない。隠しボスを出したい人にとっては特に頭の痛い問題で、1つでも取り逃すと初めからやり直さざるを得なくなってしまう。 --江戸時代に3つあるダンジョンにはそれぞれ銀の招き猫が4つずつ配置されている。従ってダンジョンをクリアした時点でライフゲージが増えていなければ取り逃しがあることになるので、旅日記をつけずにやり直せばまだ取り返しはつく。 ---スタート地点であるはぐれ町の住民の中に、このことに関するヒントを言ってくれる人もいるが、初見プレイ時では見落としやすい。 ''ゲーム進行を阻害するバグが多い''~ -未来編におけるエビス丸の反射手裏剣とサスケの波動くないの入手イベントにバグがある。 --前者はイベントをこなしていないのに反射手裏剣がもらえることがあり、後者ではイベントをこなしたのに波動くないがもらえない上にサスケの通常攻撃そのものが使えなくなってしまうことがままある。~ 前者はそれ以後問題なく進行できるのでまだいいが、後者は通常攻撃そのものが使えなくなるのでその先、進行不能となり詰んでしまう。 ---いずれも初期版で確認されたバグで、後期版では修正されている。 -からくりパークで特定アイテムを初めて購入した際にトンビが飛来し、その後、パーク内にあるスイッチを押すことで入り口の障害物を壊せるようになるが、スイッチを押す前に死ぬとアイテムを入手してもトンビが来なくなり、障害物を壊せなくなる。この状態でセーブしてしまうと進行不能になって詰む。 -過去の時代に戻るバグ技が存在するが、実行すると意図しない動作を引き起こし、最悪、最初からやり直さなくてはならなくなる。但し、こちらは意図的に行わない限りは発生しない。 -からくりタワーのマップの一部に、うぉーかーに乗った状態で入り込むとはまったまま出られなくなる場所がある。こちらは対処法はある。 ---- *総評 アクションとしての面白さは従来通りに、謎解きと探索の要素を加えた意欲作。キャラの個性を確立した功績も大きい。~ キャラ性能やダンジョンのバランスの悪さなどと言った問題点こそあれど、以降の作品にも多大な影響を与えた、シリーズの転換点の一つと言える。 ---- *余談 -今作のサブタイトルの一部であり、ラスボス獅子重禄兵衛の必殺技の名前でもある「からくり卍固め」は、ゲーム内では不発に終わりただの一発ギャグとなってしまったが、『コミックボンボン』で連載されていた帯ひろ志氏作の漫画版では''「獅子重禄兵衛が操縦しているラスボスメカがインパクトに卍固めをかける」''という展開で、「からくりメカが卍固めする」=「からくり卍固め」とうまくひっかけている。 --ちなみに、作中で不発に終わった理由は開発スケジュールが厳しくてどんな技にするかが最後の最後まで決まらなかったためらしい。 -先に紹介した「陸上人魚変化で無敵になる」というのは実はバグであるらしく、次回作のきらきら道中では陸上で人魚変化をしても無敵状態にはならなくなった。 -本作のウリの1つに''「ギャグシーンで笑い声が起こる」''という演出(通称:笑システム)がある。パッケージ裏の説明曰く「画期的なシステム」らしいが、ややスベり気味。~ 以降の作品でも思い出したように使われることがあったが、結局定着はしなかった。 --「シットコム(シチュエーションコメディ)」と呼ばれるアメリカのコメディドラマやバラエティ番組といったテレビ番組でよく使われる演出手法で、日本のテレビ業界でも一時期流行していたため、それを真似たものと思われるがゴエモンシリーズのギャグはそれらの番組ほど直接的に笑いをとるギャグではないのでミスマッチな演出になっている。 ---とはいえ、パッケージ裏の解説には「''さむ~いギャグ''にも温かい笑いで、すかさずフォローします」と書かれてるので、恐らくは意図してやっているのだろう。うたい文句通り「ギャグが寒いからこそフォローになってる」という声もないわけではない。 -「うぉーかー工場」と「からくりタワー」はプレイヤーに強い印象を残し(特に後者)、本作を語る上で外せない要素となった。 --具体的には、長い上に難易度高めで長丁場になりがち、さらにBGMが陰鬱((突入時のBGMは上述の通り評価は高いが、ダンジョンの内部に入ることでそれが別の陰鬱なものに変化する。しかも長丁場故にそれを延々聴かされ続ける…))と思わず心が折れそうになる要素がめじろ押し。 --その分、クリアした時の達成感と開放感(BGMもダンジョン終盤で突入時のものに戻る)はひとしおであり、特にからくりタワー最上部でゴールドキーを取った時の演出は秀逸の一言。 --ここまで書いておいて何だが、''決してネガティブな話ではない''ので注意。 -また、今作にはコナミの名作シューティングゲームが収録されていない。その代わりなのか『[[沙羅曼蛇]]』のゴーレムをモチーフにしたボスが登場する。 --BGMも「Poison of Snake」のアレンジが使用されている。 --この事を受けてか、本作から約1年後に発売されたSFC『[[実況おしゃべりパロディウス]]』では、がんばれゴエモンシリーズをモチーフにしたステージ4のボスとして同じくゴーレムをモチーフにしている「ゴエモンコンパクト」が登場しており、パロディウス側のパロディ返しとも言うべき事例が発生した。 -今作でシリーズ初登場となるヤエのサブウェポン『ヤエバズーカ』は、『[[ゆき姫救出絵巻>がんばれゴエモン ~ゆき姫救出絵巻~]]』の漫画版にてヤエが使っていたバズーカに由来する。 --ただし今作のバズーカはロケット弾ではなく、圧縮した空気の塊を発射する空気砲という設定になっている。 -今作のゴエモンインパクトの技の一つである「口からレーザー」は、後の必殺技「んが砲」の原型である。 -今作のゴエモンインパクトへの主な搭乗方法は、インパクトが自分の頭髪部を左右に開いてそこにゴエモン達を放り込むというものだが、これは映画「トータル・リコール」の有名な顔が割れるシーンのパロディではないかという指摘がある。 --[[前作>がんばれゴエモン2 ~奇天烈将軍マッギネス~]]でも同様に、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の有名映画を露骨に元ネタにした部分があった。 -本作発売時にキャンペーンが催され、抽選でグッズが配布された。 --A賞はオリジナルテレホンカード、B賞は『[[ゆき姫救出絵巻>がんばれゴエモン ~ゆき姫救出絵巻~]]』発売時に抽選配布されたOVA『次元城の悪夢』。 -シリーズで初めてキャラにボイスがついた。 --ただしメインキャラではなく''大江戸ツーリストの受付嬢としてゲスト出演しているパステル([[ツインビーシリーズ]])と藤崎詩織([[ときめきメモリアル]])である。'' -今作中盤のイベントで登場する鬼六は次回作の『[[きらきら道中>がんばれゴエモン きらきら道中 ~僕がダンサーになった理由~]]』以降ゲームオーバーの画面に登場するようになり、BGMもこの時のものが使われるようになった。 -今回のタイトルにも入ってる、敵の大ボス「獅子重禄兵衛」は本作の後、『[[宇宙海賊アコギング>がんばれゴエモン ~宇宙海賊アコギング~]]』にもゲスト出演する。改心した彼は非常に気の良い人物になっている様だ。 --一方その相方「ビスまる」はというと、『[[でろでろ道中>がんばれゴエモン ~でろでろ道中 オバケてんこ盛り~]]』にてとんでもない騒ぎを引き起こすことになる。 ----
*がんばれゴエモン3 ~獅子重禄兵衛のからくり卍固め~ 【がんばれごえもんすりー ししじゅうろくべえのからくりまんじがため】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|&image(http://ec2.images-amazon.com/images/I/619080Z05IL.SL200.jpg)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|16MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|1994年12月16日|~| |定価|9,800円(税抜)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2009年9月15日/800Wiiポイント&br()【WiiU】2013年10月16日/800円&br()【New3DS】2017年8月23日/823円(税8%込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[がんばれゴエモンシリーズ・関連作品リンク>がんばれゴエモンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- *ストーリー >伊賀の物知り爺さんがたいむましんを開発。~ 実験は成功し未来のぎゃるを追っかけ回していた爺さんだったが、~ 未来の大江戸を牛耳る「からくり盗賊団」の幹部シスタービスまるに捕まり、たいむましんも奪われてしまう。~ ゴエモンとエビス丸は爺さんの言葉を頼りにもう一つのたいむましんを発見、道中でサスケとヤエを仲間に加えるが、~ そこにビスまるがあらわれ、江戸の町をめちゃくちゃにした挙げ句おみっちゃんをさらっていってしまう。~ ビスまるを追って未来へたどり着いたゴエモンたちは、おみっちゃんと爺さんを取り戻すべく~ 獅子重禄兵衛率いるからくり盗賊団に挑むのであった。 ---- *概要 コナミの人気アクションゲーム『がんばれゴエモン』シリーズのSFC版第三作目。今までの横・見下ろし型の純アクションから、アクションアドベンチャーになっている。 ゴエモン、エビス丸、サスケに加え、外伝作「消えた黄金キセル」からのゲストキャラであった『くのいち・ヤエ』がプレイヤーキャラに昇格。~ これ以後、この4人組がレギュラーとして定着し、キャラクターを切り替えつつ各々の能力を活かして進むという後に続くスタイルが確立された。 前作で確立された奇想天外なSF時代劇コメディの路線を更に発展させて「未来世界とタイムトラベル」がテーマとなっており、SF色を強めた作風となっている。 ---- *特徴 ''ゲームジャンルの変化'' -前作から一転して''仕掛け・謎解き要素多めのアクションアドベンチャー''に変化した。 --ステージクリア型の前作までと異なり、フィールド・ダンジョン共にアイテムや技を駆使して謎を解きながら進む形式となっている。~ システム面では『[[ゼルダの伝説 神々のトライフォース]]』との共通点が多い --地上マップは見下ろし型視点の地続きのフィールドで構成されており、町及び屋外フィールドからなっている。 ---町ではRPGのように町人に話しかけられるようになり、仕掛け・謎解き要素の増加に伴って情報収集の要素も加えられた。また、フラグ立てによって発生するイベントも用意され、従来では通過点に過ぎなかった町の役割が大きくなっている。~ 現代の江戸編、未来編共に町人に攻撃すると前作同様役人が出動してくるようになっているが、BGMは変化しない。 --ダンジョンに入ると旧作同様、横視点の2Dアクションステージに移行するが、こちらも大きく様変わりしている。 ---数画面から構成される複数のマップが出入口のアイコンによって繋げられた広大かつ入り組んだダンジョンになっており、仕掛けを解いたり鍵を探したりして探索を進め、最奥部を目指す。 ''性能面におけるキャラクターの個性の確立''~ プレイヤーキャラにヤエが追加され、ゴエモン・エビス丸・サスケも含めて各キャラクターに明確な性能差が与えられるようになった。 -''ゴエモン'' --主人公らしく平均的な性能。攻撃力が比較的高め。 --武器:『黄金キセル』 ---強化後:『チェーンキセル』:特定のブロックにひっかけることで移動に使うことができる。 --サブウェポン:『小判投げ』 ---溜め撃ち:『貫通小判』攻撃力が高く文字通り貫通性能もあり、その貫通性で仕掛けを解く機会も多い。 --術:『一触即発の術』。一定時間、2倍のダメージを受けるようになるのと引き換えに攻撃力が2倍になる。使用時に巻物を10本消費する。 -''エビス丸'' --見た目通り機動力は最低。 --武器:『フラフープ』 ---全方向攻撃なのでアクションアドベンチャーパートでは重宝する。ただし、武器レベルが上がるまでは上方向への攻撃ができない。 ---強化後『本場のフラフープ』~ Y+B同時押しで上方向にフラフープを掲げ、その状態でジャンプすることで壁のピンに引っかけられるようになる。~ ピンを活かして移動する場面が用意されている他、上方向への攻撃にも利用できる。~ Yボタン連打で広範囲を攻撃できるが、目を回して少しの間行動不能になってしまう。 --サブウェポン:『手裏剣』:伏せて撃った場合、地形に沿って飛ぶ。 ---溜め撃ち:『反射手裏剣』。イベントクリア後に入手。壁にぶつかると反射して跳ね返る。これを活かして手の届かないスイッチを押す仕掛けもある。 --術:『ちびエビスンの術』:小人になって狭い場所を通ることができる。使用中は攻撃不可かつ2倍のダメージを受ける。巻物は消費しない。 -''サスケ'' --機動力は最高。Yボタンなしで常にダッシュ状態で移動可能。 --武器:『くない』『ちょんまげ』~ 前作では攻撃力が高い代わりにリーチが短かったが、今作ではどちらも普通程度になった。~ また、『2』同様、全キャラで唯一、空中での上攻撃ができず、しゃがみ攻撃及び上攻撃はちょんまげ攻撃となる。 ---強化後:『波動くない』。リーチが増し、特定障害物を斬れるようになる。 --サブウェポン:『花火爆弾』 ---イベントをこなすことで入手。特定の壁を破壊することができる。溜め撃ちは使用不可。 --術『くない撃炎破の術』 ---町ステージでは八方向、2Dアクションステージでは上向きの五方向にくない型の波動を放つ。攻撃専用で謎解き用の使い道は無い。 -''ヤエ'' --機動性はサスケに並ぶ。サスケ同様、Yボタンなしで常にダッシュ状態で移動可能。 --武器:『忍者刀』。唯一パワーアップしない。ジャンプ中に''Y+下キー''で下突き攻撃が可能。 --サブウェポン:『ヤエバズーカ』:敵への攻撃のほか、通路をふさぐ栓を吹き飛ばせる。溜め撃ちは不可。 --術:『人魚変化の術』:Aボタンで人魚に変身する。水中にて8方向に自在に移動でき、高速移動も兼ねた突進攻撃で敵を倒せる。~ この他、水面をスピーディに泳げ、浅瀬の橋の下を潜って通り抜けることも可能。~ 変身は水面でしか行えず、地上で出すと変身に失敗して身動きができなくなる。巻物は消費しない。~ また、陸上での変身中は動けない代わりにあらゆる攻撃を無効化できる特性がつく。 --Y+B同時押しで無敵状態になって敵からのあらゆる攻撃を受け流す「剣シールド」を出せる。(ダメージ地形に対しては無効) ---ただし、左右キーを押すと移動が優先されるため強制解除してしまう、YとBは攻撃とジャンプに使うボタンなのでとっさに出し難い((アクションステージで同時押しするとジャンプ攻撃してから防御態勢を取るので隙ができる。))という欠点がある。~ 厳密には必ず同タイミングで同時押しする必要はなく、片方のボタンを押しっぱなしした状態でもう片方のボタンを押しっぱなしにすることでも出せる。 ''ライフゲージ'' -体力ゲージは全キャラクターで共有となっており、敵本体・敵の攻撃・ダメージ罠への接触・穴への落下でダメージを受け、ライフが0になるとミスとなる。(通常ステージ及びパニックステージ共通) --即死穴に落ちたり何かに押し潰されるといった即死要素は無くなり、前述の通り穴に落ちるとダメージを受けて、直前の地点に戻る仕様になった。 --本作でのライフは初期状態でハート5、「金の招き猫」「銀の招き猫」の取得により最大で16まで増加する。~ 更に1メモリに付き2発の攻撃に耐えられる(例外あり)ので、初期状態でも10発、最大では32発の攻撃に耐えられることになり、過去作に比べるとかなり耐久力が増している。 ''招き猫システムの変更'' -本作では武器のパワーアップはイベントこなすことによって行われるようになり、これまで武器のパワーアップ用アイテムであった「銀の招き猫」は、体力増強用アイテム「金の招き猫」の下位アイテムに変更された。 --「金の招き猫1つ」もしくは「銀の招き猫4つ」でライフゲージが1つアップする。 --また、招き猫をすべて集め、ライフゲージが最大の状態でエンディングを迎えることで隠しイベントが発生する。 ''からくりうぉーかー'' -物知りじいさんが製作した一人乗り専用の搭乗型からくりマシン。一言で言えばゴエモン版[[ライドアーマー>ロックマンX]]。 --攻撃力の高いパンチが繰り出せるだけでなく、道中で火炎放射や液体窒素発射などの特殊機能が追加され、火炎放射で鉄の扉を溶かしたり、液体窒素で敵や水を凍らせて足場にしたりといった使い方がある。 --どこで乗り捨てようとも、ダンジョン内の転送装置や街の大江戸ツーリストから自由に呼び出す事が可能。 --圧倒的な攻撃力と機動力が魅力的だが、狭い所に入れない点や、独特な挙動のジャンプやダッシュなど若干癖の強い性能になっている。 --前作の乗り物メカと違い、ダメージの肩代わりはしてくれない(逆にうぉーかー自体が破壊される事はない)。また、2人プレイでも一人分しか使用することができない。 ''ステージ構成''~ フィールド・ダンジョンのほかにストーリーの合間に以下のようなステージが挿入される。 -ダンジョン奥でのボス戦。 --ボス戦も謎解き要素が強く、単純にダメージを与えて倒すだけではなく「敵の弾を跳ね返す」など攻略に一定のパターンが用意されている戦いが多い。 -パニックステージ --特定のダンジョンクリア後に挿入される特殊ステージ。うぉーかーに乗ったキャラを操作し、画面奥から迫り来る巨大メカの攻撃を回避しながら一定距離を逃げる。 --キャラ単体・全体に対する攻撃はキャラにカーソルを合わせてジャンプボタンを押すことで回避させ、巨大メカの体当たりによる全体攻撃はA(Y)ボタンを押すことで発動する緊急回避ダッシュで回避する。 -インパクト戦ステージ --激震インパクトステージ~ インパクト戦前の準備段階として敵や障害物を破壊しエネルギーや残弾数を稼ぐ前哨戦ステージ。~ 前作の「強制横スクロール高速アクションステージ」と同様の位置付けだが、「ターボスイッチが故障した」という設定のため高速移動はできず、ゆっくりと低速で移動しながら画面内の敵や障害物に攻撃していく。~ 前作と異なり、Aボタンによる小判弾発射とYボタンと十字キーの組み合わせによるパンチ攻撃がメインとなり、ジャンプアクション要素はない。~ ジャンプすると地響きを起こして一部の敵に攻撃できる代わりにエネルギーが大幅に減少する ---前作の高速スクロールステージでは1人プレイ時に使用できなかった小判弾を使えるようになった。 ---インパクト戦共に、時間経過によるエネルギー自動消費は廃止された。 ---前作と異なり敗北後のリトライ時は常に激震インパクトステージからの再開となる((激震インパクトステージが存在しないバトルを除く。また、激震インパクトステージ開始前にセーブするかどうかを訪ねられ、しなかった場合は最後にセーブした地点からの再開になる)) --ゴエモンインパクトVSボスステージ~ 激震インパクトステージ終了後に開始される、主観画面視点での対巨大メカ戦アクションバトル。~ 基本システムは前作を踏襲しつつ様々な追加要素が施されている。 ---基本攻撃は前作を踏襲しつつ、格闘ゲーム風のコマンド式必殺技が追加された。 ---パンチゲージや小判ゲージの導入。ゲージを消費する強力な技が使えるようになった。 ---前作よりも戦闘回数が増えている他、敵の攻撃を掻い潜りながら敵施設を破壊するという特殊なミッションもある。 ''2人プレイの新仕様'' -2人プレイでは前作までの「おんぶシステム」に代わり「ひょうたんシステム」が登場。 --L+R+Aボタンでひょうたんになり、もう片方のキャラについていく。 --このおかげで「片方が引っかかるせいで、もう片方がスムーズに進めない」といった事態を避けられるようになり、アクションアドベンチャーとしては操作性が向上した。 --一方で、前作までの協力(というかある意味足の引っ張り合い)プレイも魅力の一つだったという声もあり、賛否両論ではある。 --アクションアドベンチャーというジャンルでなおかつ、プレイヤー2人でライフや残機が共有なこともあり、本作の2人プレイは「一応そういうことも出来る」程度のおまけ要素くらいに捉えた方が良いかもしれない。 -また、「特定のキャラでしか進めない」要素が多数追加されたために、2人プレイでも同キャラで遊ぶことができるようになった。 ---- *評価点 ''キャラクターの個性の確立'' -前作まではジャンプ力や攻撃力に多少の違いがある程度だったが、今作では「そのキャラクターでなければ攻略できない」箇所が多く設定され、役割分担がはっきりするようになった。 --今作で設定されたキャラクターの個性は以降のシリーズにおいても踏襲されており、キャラクターを切り替え各々の性能を活かしてステージをクリアするという仕様は完成されたと言える。 ---ファンの中には『マッギネス』までのように「どんなキャラクターでも全面クリアできる」仕様の方がテンポが良いという声もあるが、~ 開発者によると前作でボリューム不足を指摘された事を受け、本作ではアドベンチャー要素を増やして長く遊べるゲームを目指したとの事である。~ 結果としてボリュームが増し、以降のシリーズの方向性を見出すことにも繋がったことを考えればこの変更は正解だったと言える。~ また、ワンボタンで即座にキャラチェンジができるため、ゲームテンポ面での不満そのものは少ない。 ''インパクト戦'' -前作に比べて格段に進化している。 --メインの攻撃が単発のパンチしかなかった前作に比べ、必殺技の導入により攻撃方法が多彩かつ派手になり、敵にダメージを与えやすくなって爽快感が増した。~ 前作での難点でもあったエネルギーの自動消費制も廃止され、じっくり落ち着いて戦いに集中できる。 --敵もデザインや行動パターン共に個性的で飽きさせず、ハードの拡大縮小機能を活かした演出も更に迫力を増し、近未来を舞台にした巨大メカ同士の戦いの醍醐味を存分に味わえる。 ---特にラストバトルでは驚きの展開が待っており、前作のインパクト戦BGMが流れたりと、ニクい演出となっている。 --後のシリーズにおけるインパクト戦の多くが今作のシステムをベースにしていることからも、今作でインパクト戦のシステムはほぼ完成されたと言える。また、演出が強化された一方で前作同様バトル展開もスピード感を保っておりテンポがよい。 --敵の接近攻撃の際にコクピットのモニターが大きく開閉する演出が入るなど、演出面の迫力も増している。 --敵メカとの戦いのほか、敵の施設を破壊するというミッションも追加されてバリエーションが増した。 -搭乗デモでの小ネタも健在の他、今作ではインパクト戦ステージの開始毎にコクピット前面に表示されるキャラクターがランダムで変化((キャラクターの決定は激震インパクトステージ突入時点で行われるらしく、戦闘開始前にセーブした場合、セーブデータからの再開時は常に同じキャラの組み合わせで固定となる))する。 --戦闘中のリアクションも追加され、被ダメージ時に驚いたりムッとした顔をしたり、勝利した際には喜びの表情でお互いに顔を見合わせるなど、演出面もよりにぎやかになった。 ''相変わらず質の高いBGM''。 -時代劇と近未来SFの要素を併せ持つ世界観に応じて、和楽を基調にテクノ系を主体としたサイバーチックなテイストの楽曲を取り入れており、それでいてゴエモンシリーズならではの音楽性をきっちりと踏襲している。 --「うぉーかー工場」や「からくりタワー」「からくり温泉」のBGMは特に評価が高い。 ---- *賛否両論点 ''作風の大幅な変化'' -前述のように、本作は任天堂のアクションアドベンチャー「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」との共通点が多い。 --ジャンル自体の変化ももちろんだが、そうした他作品との類似性についての賛否両論の声も当初は大きかった。((基本的なゲーム仕様の他、遠くに引っ掛けて移動に利用できる武器、炎と氷の属性を併せ持つ敵や、細かいところでは重要アイテムを手に入れた際の演出とキャラのポーズなど、類似点は多い。)) ---ただし、FC版からくり道中における地下通路への移動方法や、前作で横スクロールアクション化した点など、任天堂の著名作を意識したと思しき点については本作に限らず、過去作にも見受けられていた点でもある。(特に前者は開発者自身が開発ブログで暗にほのめかしている) --ダンジョンは前2作のアクションステージ同様に横スクロールステージとなるが、ギミックや仕掛けをジャンプアクションで乗り越えていくよりも謎解き要素の方が中心になるので、純粋なアクション性はこれまでと比べると控えめ。 ''激震インパクトステージ'' -怪獣映画を髣髴とさせる重厚な雰囲気を楽しめる代わりに、前作の高速スクロールステージに比べてスピード感はなくなった。 -今作では基本的にパンチや鼻小判で群がる敵を倒していくのがメインで、ジャンプアクションの要素がなくなっているため、アクション性の面では前作よりやや劣っている。 -ジャンプによる攻撃はいわゆる「メガクラッシュ」に相当する扱いで敵を一掃できるのと引き換えに大量に油を消費してしまうため、気軽にジャンプできないのも窮屈な印象を強くしている。 ---- *問題点 ''コンテニューの仕様'' -本作ではゲームオーバー後のコンテニューは最後にセーブした地点からのやり直しとなる。 --特に「からくりタワー」は物凄く長い上にボスも中々強いので、ゲームオーバーになると気力を大きく削がれ易い。 ''キャラ性能のバランス'' -各キャラに個性は出たが、使う場面に差がありすぎる。 --フラフープぶら下がりを多用する場面が多いエビスや、機動力が高く唯一の水中移動能力と二つもの無敵技を持つヤエは使用する機会が多い。 ---特に、ヤエは無敵技の存在がかなり便利である上、剣シールドよりもとっさに出しやすい人魚変化の術での無敵効果が強力なため、この点だけでもキャラバランスが崩れてしまっている。 --逆にサスケは劣化ヤエといった性能で、花火爆弾でブロックを壊すだけの存在になりがち。~ ゴエモンに至ってはチェーンキセルが手に入るのが終盤であり、それまでは貫通小判でスイッチを押すだけの存在になりがち。 -ゴエモンとサスケの術は使いどころがあまり無い。 --ゴエモンの「一触即発の術」は耐久力の多い敵や一部のボス戦で活用できるが、うぉーかーでも十分な攻撃力があり、ボス戦も「攻撃を跳ね返してダメージを与える」という攻略法のボスが多いので使いどころは限られる。 --サスケの「くない撃炎破の術」は謎解きでの使い道がない上、巻物を10個消費するコストに性能が見合っておらず、そもそも敵に囲まれるような場面や広範囲攻撃が必要になる場面が少ない。 ''便利すぎる「からくりうぉーかー」'' -うぉーかーは誰が操作しても性能や特殊武器に何の変化も無く、必要な場面も多い為、常に乗っていることが多い。このため、せっかくのキャラの個性が薄れてしまっている。 --機動力が低いというハンディも無くなる為、からくりタワーでは殆どうぉーかーに乗ったエビスを操作することになるだろう。 --また、上述のように2人プレイでも一台しかうぉーかーを使うことができないため、町中では大抵もう一人のプレイヤーはひょうたん状態でうぉーかーに付いていくことになる。 ''パニックステージの仕様'' -特定のダンジョンクリア後に発生するのは前述の通りだが、ダンジョンクリア時のライフ残量を引き継いだ状態でスタートする。 --ステージ攻略中に受けたダメージは一切回復できない上、初回の段階で前触れもなく全く異なるシチュエーションに放り込まれることになるので慣れない内は難しい。特にアクションに不慣れなプレイヤーだと直前のダンジョンでライフを消耗した状態で挑むことになりがちになるためやや厳しい。 ---ただし、通常ステージ同様、ライフを失うと残機が減少した上でパニックステージからの再開になり、ステージ開始直前にセーブの機会がきちんとあるので、このステージでミスしたことで苦労させられることはない。 ''ミニゲームが存在しない''~ -本作では本編の進行にかかわる術習得イベントを除きミニゲームの類が一切ないため、そこまで高額な金が必要になる局面はないものの、金策面でやや不便((その分、5両の銀貨と50両の大判が追加され敵から手に入るお金の額は過去作より増えてはいる。))であるとともに、本筋以外の遊びの幅が乏しくなってしまっている。 --後述のダンジョンのボリュームのバランスの悪さを踏まえるに、恐らく容量の都合上の措置であると思われ致し方ない点ではあるが、ゲーム本編の息抜き要素として彩りを添える要素だっただけに寂しいところである。 //---また、後のアクションADV系列の作品でも本作同様ミニゲームはない。 ''物語が終盤に近付くと極端な尻すぼみになる'' -未来のダンジョンはボリュームの差が激しい。中盤の「からくりタワー」が最も長く十数画面分もあるのに対して、終盤になるほど''入ってすぐにボス部屋という仕掛け皆無のダンジョンが増えてくる''ので、未来編のダンジョンは実質3つしかない((さらに、それらのダンジョンのBGMはうぉーかー工場のBGMを少しいじっただけのものが使われており、手抜き・尻すぼみ感に拍車がかかっている))。 --従って、本作にはラストダンジョンと呼べるダンジョンが存在しない。暗号プレートセット後はインパクトステージやボス戦の連続でそのままラスボス戦へ。敵の本拠地はそれらイベントの通過点に過ぎない。 --一応、暗号プレート設置場所までは「からくりパーク」と言うそこそこ長い地域を歩くのだが、果たしてこれをラストダンジョンと呼んで良いものか。 --また、「暗号プレート」は各ダンジョンをクリアすることで手に入るはずなのだが、全てのダンジョンをクリアしても5枚しか手に入らず、残りの3枚はイベントで一気に手に入ってしまう。「容量をからくりタワーで使い果たしたため」だともいわれるが、アクションアドベンチャーとしては中途半端な出来になってしまっている。((ただし、後者については3枚一気に手に入ることに一応の理由が付けられており、さらに過去である手順を踏んでおくと楽にパスできるなど、イベントの内容に工夫は見られる。)) ''インパクト戦'' -全体的に大味なバランスで難易度は前作よりも低く、操作に慣れてしまえば特定の技を連発しているだけで勝ててしまう。 --パンチゲージは3秒ほどで満タンになるので、百烈パンチなどの大技はガンガン連発できる。 --敵の近接攻撃や突進攻撃は百烈パンチで簡単に返り討ちにできる上に、弱パンチからのコンボ・強パンチ・溜め小判弾・キセルバリアなどと対処法も豊富なので脅威になりにくい。 --溜め小判弾の性能が非常に高く、小判に余裕があれば溜め小判弾を連発するだけでも、敵の行動を阻止しつつ攻撃できてかなり強い。小判消費量はたったの8で、大抵は数十発も使える。 --前作に比べてキセルボムの威力が格段に高くなっており、2発も使えば敵の体力を一気に半分以下にまで減らせる。 ---どちらかといえば初心者の救済措置と考えた方がいいかもしれない。 --キセルバリアは使用に制限が無く、敵が攻撃してくるたびに連発可能。 //---一定時間で解除される(しかもいつ切れたのか分かりにくい)ので、貼り直すまでの切れ目に被弾するのは避けられないが。 --溜め強パンチの威力は90ダメージとやや強すぎる(激烈アッパーや百烈パンチ全段ヒットで99ダメージ) --その反面、ぐりぐりパンチという技は、操作が特殊で出しにくい割に1ダメージしか与えられず、死に技になっている。 ---判定が長く持続するという特徴から敵の攻撃を迎撃するのに使えそうだが、タイミングを合わせて小判や強弱のパンチで迎撃する方が有効。 --最後に戦う敵は攻撃速度が速めで攻撃力も高く、的確に対応する必要があるので初見では手強く、インパクト戦が苦手なプレイヤーには厳しいものがある ---それでもこちらはキセルボムを2個持っている上、強パンチや溜め小判弾で迎撃するだけでも勝ててしまえる。 -難易度そのものは低めになってはいるが、できることが増えた分、コマンド入力が苦手な人には難しい。~ その一方で、前作同様ゲーム中でのチュートリアルや自由に練習できるモードといった配慮がないため、やはり初戦でぶっつけ本番の戦いを要求されることになる。前作をプレイ済みの人ならともかく、未プレイの人には少々辛いところ。 --ただ、上述の要因から難易度そのものは低く、各種必殺技をきっちり使いこなせなければ勝てないというバランス取りにはなっていないのでそこまで大きな問題にはなっていない。 --また、格闘ゲームのような操作形態なので、慣れない内は焦って素早くボタンを押そうとしてしまいがちだが、実はゆっくりとテンポよく押した方が安定して出せる。 -前作に存在した、敵が特定の行動時に台詞を喋る演出が無くなってしまったのがやや寂しい。 -前作と同様、作り込みの高さの割には一度倒した敵とは二度と戦えず、自由にインパクト戦を楽しめるようなモードもないのが勿体ない。 --前作のラスボス戦は一度クリアするともう再戦できなかったが、今作では最後のインパクト戦を含む一連のラストバトルは繰り返し遊べる。 --セーブデータは前作と同様3つまで作成でき、今作のインパクト戦は序盤・中盤・終盤の3箇所におおまかに分かれているので、それらの戦闘直前のセーブデータを残しておくと良い。 ''取り返しのつかない要素'' -招き猫の取り逃がし --現代の大江戸のダンジョンはクリアすると二度と入れない上に、ストーリーが進んで未来に行った後は現代に戻ることができず、後から取り逃した分をまとめて集められる機会を設けるといった救済措置も存在しない。隠しボスを出したい人にとっては特に頭の痛い問題で、1つでも取り逃すと初めからやり直さざるを得なくなってしまう。 --江戸時代に3つあるダンジョンにはそれぞれ銀の招き猫が4つずつ配置されている。従ってダンジョンをクリアした時点でライフゲージが増えていなければ取り逃しがあることになるので、旅日記をつけずにやり直せばまだ取り返しはつく。 ---スタート地点であるはぐれ町の住民の中に、このことに関するヒントを言ってくれる人もいるが、初見プレイ時では見落としやすい。 ''ゲーム進行を阻害するバグが多い''~ -未来編におけるエビス丸の反射手裏剣とサスケの波動くないの入手イベントにバグがある。 --前者はイベントをこなしていないのに反射手裏剣がもらえることがあり、後者ではイベントをこなしたのに波動くないがもらえない上にサスケの通常攻撃そのものが使えなくなってしまうことがままある。~ 前者はそれ以後問題なく進行できるのでまだいいが、後者は通常攻撃そのものが使えなくなるのでその先、進行不能となり詰んでしまう。 ---いずれも初期版で確認されたバグで、後期版では修正されている。 -からくりパークで特定アイテムを初めて購入した際にトンビが飛来し、その後、パーク内にあるスイッチを押すことで入り口の障害物を壊せるようになるが、スイッチを押す前に死ぬとアイテムを入手してもトンビが来なくなり、障害物を壊せなくなる。この状態でセーブしてしまうと進行不能になって詰む。 -過去の時代に戻るバグ技が存在するが、実行すると意図しない動作を引き起こし、最悪、最初からやり直さなくてはならなくなる。但し、こちらは意図的に行わない限りは発生しない。 -からくりタワーのマップの一部に、うぉーかーに乗った状態で入り込むとはまったまま出られなくなる場所がある。こちらは対処法はある。 ---- *総評 アクションとしての面白さは従来通りに、謎解きと探索の要素を加えた意欲作。キャラの個性を確立した功績も大きい。~ キャラ性能やダンジョンのバランスの悪さなどと言った問題点こそあれど、以降の作品にも多大な影響を与えた、シリーズの転換点の一つと言える。 ---- *余談 -今作のサブタイトルの一部であり、ラスボス獅子重禄兵衛の必殺技の名前でもある「からくり卍固め」は、ゲーム内では不発に終わりただの一発ギャグとなってしまったが、『コミックボンボン』で連載されていた帯ひろ志氏作の漫画版では''「獅子重禄兵衛が操縦しているラスボスメカがインパクトに卍固めをかける」''という展開で、「からくりメカが卍固めする」=「からくり卍固め」とうまくひっかけている。 --ちなみに、作中で不発に終わった理由は開発スケジュールが厳しくてどんな技にするかが最後の最後まで決まらなかったためらしい。 -先に紹介した「陸上人魚変化で無敵になる」というのは実はバグであるらしく、次回作のきらきら道中では陸上で人魚変化をしても無敵状態にはならなくなった。 -本作のウリの1つに''「ギャグシーンで笑い声が起こる」''という演出(通称:笑システム)がある。パッケージ裏の説明曰く「画期的なシステム」らしいが、ややスベり気味。~ 以降の作品でも思い出したように使われることがあったが、結局定着はしなかった。 --「シットコム(シチュエーションコメディ)」と呼ばれるアメリカのコメディドラマやバラエティ番組といったテレビ番組でよく使われる演出手法で、日本のテレビ業界でも一時期流行していたため、それを真似たものと思われるがゴエモンシリーズのギャグはそれらの番組ほど直接的に笑いをとるギャグではないのでミスマッチな演出になっている。 ---とはいえ、パッケージ裏の解説には「''さむ~いギャグ''にも温かい笑いで、すかさずフォローします」と書かれてるので、恐らくは意図してやっているのだろう。うたい文句通り「ギャグが寒いからこそフォローになってる」という声もないわけではない。 -「うぉーかー工場」と「からくりタワー」はプレイヤーに強い印象を残し(特に後者)、本作を語る上で外せない要素となった。 --具体的には、長い上に難易度高めで長丁場になりがち、さらにBGMが陰鬱((突入時のBGMは上述の通り評価は高いが、ダンジョンの内部に入ることでそれが別の陰鬱なものに変化する。しかも長丁場故にそれを延々聴かされ続ける…))と思わず心が折れそうになる要素がめじろ押し。 --その分、クリアした時の達成感と開放感(BGMもダンジョン終盤で突入時のものに戻る)はひとしおであり、特にからくりタワー最上部でゴールドキーを取った時の演出は秀逸の一言。 --ここまで書いておいて何だが、''決してネガティブな話ではない''ので注意。 -また、今作にはコナミの名作シューティングゲームが収録されていない。その代わりなのか『[[沙羅曼蛇]]』のゴーレムをモチーフにしたボスが登場する。 --BGMも「Poison of Snake」のアレンジが使用されている。 --この事を受けてか、本作から約1年後に発売されたSFC『[[実況おしゃべりパロディウス]]』では、がんばれゴエモンシリーズをモチーフにしたステージ4のボスとして同じくゴーレムをモチーフにしている「ゴエモンコンパクト」が登場しており、パロディウス側のパロディ返しとも言うべき事例が発生した。 -今作でシリーズ初登場となるヤエのサブウェポン『ヤエバズーカ』は、『[[ゆき姫救出絵巻>がんばれゴエモン ~ゆき姫救出絵巻~]]』の漫画版にてヤエが使っていたバズーカに由来する。 --ただし今作のバズーカはロケット弾ではなく、圧縮した空気の塊を発射する空気砲という設定になっている。 -今作のゴエモンインパクトの技の一つである「口からレーザー」は、後の必殺技「んが砲」の原型である。 -今作のゴエモンインパクトへの主な搭乗方法は、インパクトが自分の頭髪部を左右に開いてそこにゴエモン達を放り込むというものだが、これは映画「トータル・リコール」の有名な顔が割れるシーンのパロディではないかという指摘がある。 --[[前作>がんばれゴエモン2 ~奇天烈将軍マッギネス~]]でも同様に、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の有名映画を露骨に元ネタにした部分があった。 -本作発売時にキャンペーンが催され、抽選でグッズが配布された。 --A賞はオリジナルテレホンカード、B賞は『[[ゆき姫救出絵巻>がんばれゴエモン ~ゆき姫救出絵巻~]]』発売時に抽選配布されたOVA『次元城の悪夢』。 -シリーズで初めてキャラにボイスがついた。 --ただしメインキャラではなく''大江戸ツーリストの受付嬢としてゲスト出演しているパステル([[ツインビーシリーズ]])と藤崎詩織([[ときめきメモリアル]])である。'' -今作中盤のイベントで登場する鬼六は次回作の『[[きらきら道中>がんばれゴエモン きらきら道中 ~僕がダンサーになった理由~]]』以降ゲームオーバーの画面に登場するようになり、BGMもこの時のものが使われるようになった。 -今回のタイトルにも入ってる、敵の大ボス「獅子重禄兵衛」は本作の後、『[[宇宙海賊アコギング>がんばれゴエモン ~宇宙海賊アコギング~]]』にもゲスト出演する。改心した彼は非常に気の良い人物になっている様だ。 --一方その相方「ビスまる」はというと、『[[でろでろ道中>がんばれゴエモン ~でろでろ道中 オバケてんこ盛り~]]』にてとんでもない騒ぎを引き起こすことになる。 ----

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