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スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー - (2020/06/05 (金) 19:41:47) の1つ前との変更点

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*スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー 【すーぱーどんきーこんぐつー でぃくしー あんど でぃでぃー】 |ジャンル|アクション|CENTER:&image(https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3623&file=61YCKKKVS0L.jpg,height=200)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3623&file=61YCKKKVS0L.jpg]] [[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3623&file=51535H2SJNL.jpg]]&br;&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/68c31f1cf1a9fc64a0d300a327c7b3232c7bc9273107c779b9e8c625d5497acf.jpg,height=140)| //画像が死んでいたため復帰(2017/1/12) |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|レア|~| |発売日|1995年11月21日|~| |定価|10,094円(税3%込)|~| |プレイ人数|【SFC/Wii/WiiU】1~2人&br;【New3DS】1人|~| |セーブデータ|3個(バッテリーバックアップ)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br;※バーチャルコンソール版より付加|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2007年10月23日/800Wiiポイント(税5%込)&br()【WiiU】2014年11月26日/823円(税8%込)&br()【New3DS】2016年4月6日/823円(税5%込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|前作から正統進化、シリーズ最高傑作と名高い&br;やり込み要素の大幅拡充&br;印象に残るギミックが満載のステージ&br;セーブの不親切さはあまり改善されず|~| |>|>|CENTER:''[[ドンキーコングシリーズ・関連作品リンク>ドンキーコングシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 任天堂・レア社のタッグで制作された名作『[[スーパードンキーコング]]』の続編。~ シンプルな操作とやりごたえのある難易度はそのままに、新アクションや斬新なギミックを施したステージが豊富に用意されており、ドンキーコングシリーズの中でも屈指の人気を誇る名作である。 ---- **ストーリー >ある月の綺麗な夜の事。お気に入りの浜辺へ散歩に出かけたドンキーコングの帰りが遅いので、~ 心配したディディーと彼のガールフレンドのディクシーはドンキーを捜しに出かけました。~ 浜辺に着くと、ディディーとディクシーはドンキーコングを探しましたが、何処にも姿がありません。~ 不安になったディディーが波打ち際まで歩いて行くと、そこに壊れたビーチチェアと無数の足跡を見つけました。~ 「クレムリンの足跡だ!」~ 息をのむディディー。そして壊れたビーチチェアの上に置かれたメモを読みました。 >''臆病者のコングファミリーへ。わっはっは!ドンキーを捕まえた。返して欲しけりゃバナナをよこせ。''~ ''キャプテン・クルールより''((ちなみにこの文は多少変更されているが一番最初のステージで見ることが出来る。)) >「何てこった、ドンキーがさらわれるなんて…」 >早速コングファミリーが集まりました。~ 「またあいつらの仕業かい」~ クランキーコングの妻のリンクリーが溜息をつきました。~ 「言われた通りバナナを渡してしまおうか」~ クランキーが呟いた途端、ディディーが叫びました。~ 「冗談じゃない、この前やっとバナナを取り返したばかりじゃないか!僕がドンキーを助けに行く!!」~ そう、その上上手くいけば、自分もゲーム界のスターとして、皆に認められるかもしれない。~ 「この前の冒険だけで、もうヒーロー気取りかね。お前にはまだ無理じゃよ」~ クランキーの皮肉な言葉を横で聞いていたディクシーは、すぐに反対しました。~ 「ディディーにチャンスを与えてあげて。私も彼と一緒に行くつもりよ!」~ この言葉にはコングファミリーの誰もがびっくり。中でも一番驚いたのはディディーでした。 >「わかったよ。無事にあのろくでなしを連れて帰ってきたら、お前達の力を認めてやろう」~ クランキーの言葉を聞くと、ディディ-とディクシーはすっと立ち上がり、皆の前で誇らしげに宣言しました。~ 「ドンキーを連れ戻してみせる!必ずね!!」~ 周りのコングファミリーは、彼らを暖かく励ましました。~ リンクリーは優しく微笑み、古い付き合いのファンキーコングは「しっかりやれよ、兄弟!」と言って~ ディディーの手を軽く叩いてくれました。~ 間も無く太陽が顔を出し、この勇敢な二人連れは冒険の旅へと出発していきました。~ (説明書より抜粋) ---- **新要素 ''新キャラクター「ディクシー」'' -ドンキーに代わるディディーの相棒としてガールフレンドのディクシーが初登場。 --移動速度はディディーより遅いが、自慢のポニーテールで敵を攻撃したりタルを投げたりできるうえに、空中でボタンを押し続けるとゆっくりと降下できる「ポニーテールスピン」が使える。 --ポニーテールスピンを使っているときも左右に移動できるので、通常のジャンプでは届かない場所に行くこともできる。足場の不安定なステージでは使用することで難易度を下げることができるため、初心者救済の要素にもなっている。 ''チームアップ'' -2匹とも揃っている時にのみ使用可能。相方を肩車して投げることで、通常では届かない場所に移動したりアイテムを取ることができる。踏みつけやローリングアタックが効かない一部の敵も倒すことができる。 ''アニマルフレンドの追加・変更'' -コンテナを壊して中のアニマルフレンドに乗るほかに、「アニマルバレル」というタルに入ることでそのタルに描かれたアニマルフレンドにコング自身が変身できるようになった。 --アニマルフレンドによっては特殊な操作が要求されるため、難易度が上昇することもある。 -アニマルフレンドが登場するステージには必ず「アニマル禁止サイン」と呼ばれる看板が有り、横切るとそのアニマルが消滅してしまう(変身の場合は解除されコングの姿に戻る)が、代わりに何らかのアイテムが出現する。 -今作に登場するアニマルフレンドは以下の通り。 #region(詳細) 前作に登場したウィンキーとエクスプレッソがリストラされた代わりに新アニマルが追加されている。 -''ランビ'' --前作から引き続き登場のサイのアニマルフレンド。新アクションとして、高速で突進する「スーパーダッシュ」が追加された。 -''エンガード'' --前作から引き続き登場のカジキのアニマルフレンド。こちらも新アクション「スーパーダッシュ」が追加されている。 -''スコークス'' --前作から引き続き登場のオウムのアニマルフレンド。前作に比べ巨大化しており、コングたちをつかんで飛ぶことができ、卵を吐き出して攻撃することもできる。 ---他のアニマルは乗っているときにダメージを受けると驚いて逃げてしまうが、スコークスの場合はつかまっているコングが下に落ちる。 ---実は卵の吐き出し攻撃は、フレンドの時と変身した時とで挙動が違う。フレンドの時は結構速く、連射も利くのだが、変身時は目に見えるほど遅い。このため、フレンド時と同じ感覚で使うと思わぬ被害を被ることもあるため注意が必要。次回作『3』ではほぼ同じ速度に統一された。 -''コークス'' --初登場のオウムのアニマルフレンド。外見はスコークスの色違いだが、上昇したり卵を吐いて攻撃することができず、パラシュートのように下に降りていくだけの役割になっている。ステージ5-4「パラシュートパニック」にのみ登場する((実はこのコース、コークスを使わない方が楽にクリアできる。原因はコークスに掴まることによりキャラの高さが上がってしまうためで、多数配置されたジンガーの間をゆっくり下降しながらすり抜けて進む際に頭身が変わらないディクシーのポニーテールスピンのほうが圧倒的に進みやすい。コークスを使う利点は、落下速度を調整してタイミングを計れることくらいか。))。 -''ラトリー'' --初登場のヘビのアニマルフレンド。バネのようになったしっぽが特徴。前作のウィンキー同様、高くジャンプするのが得意で、横移動も小ジャンプを繰り返すように進むのも同じ。通常より高く跳ぶ「スーパージャンプ」ができる。 ---ディディー達と同じく特定条件下((ラトリーの場合はジャンプを使用せず空中にいる際に使用可能。横移動が小ジャンプを繰り返す性質であるため、ブレなくいつでも通常ジャンプ入力を受け付ける仕様と言える。))に限り空中ジャンプが可能。 -''スクイッター'' --初登場のクモのアニマルフレンド。クモの巣を使ったアクションが得意で、正面三方向に撃ち分けが可能な攻撃用のクモの巣と足場用のクモの巣を使い分けることができる。 ---敵を踏んで倒すことができない(普通にダメージを受ける)が、攻撃用のクモの巣が素直な弾道かつ連射が利くため非常に強力。 -''クラッパー'' --初登場のアザラシのアニマルフレンド。乗ることはできないが、踏みつけると氷の息を吐き出し、一定時間熱湯を冷ましたり水面を凍らせる。コンテナやバレルがない、完全なサポート役。 -''グリマー'' --初登場のチョウチンアンコウのアニマルフレンド。ステージ3-2「くらやみダイビング」にのみ登場し、暗い水中を照らしてくれる。前作におけるスコークスのような存在で、やはり完全なサポート役。 #endregion() ---- **評価点 ''前作から更に進化したCG'' -本作の発売当時は、次世代機であるプレイステーションやセガサターンが発売して1年が経過しようとしていたが、それらで発売されたゲームに勝るとも劣らない。 -雄大な自然の風景をメインにしたステージ構成が、本作ではさらに進化。 --マグマの噴き出る火山や鉱物できらきら輝く鉱山、ハチミツの滴るジンガーの巣、更に遊園地などの近代的な建造物が登場したりとより多彩になり、バラエティ豊かでリアルかつ美しく描かれた情景がプレイヤーを魅了する。 --水面の角度に変化がつけられるようになった。これは次回作『3』にもない演出である。 ''やりこみ要素のパワーアップ'' -クレムコイン --ボーナスステージは、前作は入るだけで達成率が上がる仕組みだったが、本作ではボーナスステージ内の「クレムコイン」を入手することで上がるようになっている。また本作から水中ステージにもボーナスステージが設置された。 --各ボスを倒したときにも入手でき、これをワールド2~6にいる「クラッバ」に15枚ずつ渡すことで高難易度のステージが待ち受ける「ロストワールド」に行けるようになる((クレムコインが最初から必要な分揃う裏技もあるが、ゲームの達成率はボーナスステージをクリアしないと上がらない。))。ロストワールドの全ステージを制覇することで真のラスボスと戦うことができる((作中ではキャプテンクルールを倒すことも条件とされているが、裏技でクレムコインを入手すれば先に挑むことができる。))。 -DKコイン --「ヒーローになるためのコイン」(クランキー談)こと「DKコイン」が初登場。各ステージに1枚ずつ隠されており、すべて集めるにはボーナスステージと同様になかなか骨が折れる。 --ゲームクリア時にランキングが発表されるが、集めているのはなんとリンク、ヨッシー、マリオと任天堂の有名キャラクターたち。最高位のマリオより上に立つにはすべてのコインを集める(=すべてのボーナスステージ制覇&隠しボス撃破)必要がある。 -前作では隠されたボーナスステージに入るためのヒントが少なかったが、今作ではバナナで誘導したり怪しげなルートがあったりと、ステージをくまなく探索すれば自力で見つけることができる工夫がされている。 --またクランキーコングにバナナコインを渡すといくつかのボーナスステージに関するヒントが貰えるが、中にはボーナスとは関係ないヒントも混じっている。 ''前作同様よく練られたゲームバランスとマップデザイン'' -本作の舞台はドンキーをさらった海賊のアジト。海賊船から始まって敵の本拠地に乗り込んでいくマップに合わせるかのように、序盤は残機を稼ぐポイントも多くそれほど難しくはないが、中盤~終盤から一気に難易度が上がってくる。 -ステージの仕掛けも1つ1つが特徴的で、特に「''とげとげタルめいろ''」「''ランビといっしょ''」「''ゴーストコースター''」「''クラッシュエレベーター''」「''どくどくタワー''」などがBGMとともに深い印象を良くも悪くもプレイヤーに与えた。 -単に敵の数が増えるだけではなく、場面ごとに要求されるアクションが異なり、段階的に難易度が高くなっていくなど、非常に良く考えられた難易度設定になっている。 -ステージ構成もバリエーション豊かになった。前作では水中ステージ以外は左から右へ進んでいくステージしかなかったが、本作では上へ登っていくステージや逆に下へ降りていくステージ、水中ステージを地上に出したような上下左右にあらゆる方向へ進むステージなど。 ''キャラ性能差の改善'' -前作ではドンキーコングの性能が低く(移動速度が遅い、ジャンプ力が低い、当たり判定が大きい)、ほぼディディーの劣化でしかないという性能差があったが、本作のディクシーコングはポニーテールスピンという非常に便利なアクションを使えるので、性能差は縮まった。 -むしろポニーテールスピンが便利すぎて、逆にディディーの存在価値が減ってしまったほど。 --とは言えスピードやジャンプ、タルの投擲など基本性能はディディーの方が高く、スピンが有効に使えなかったり細かい操作を要求されるステージや、タイムアタックを目指す場合はディディーの方が有効であり、バランスの取れた差別化がされているといえる。 ''良質な音楽'' -BGMはDavid Wise氏が単独で担当。 --海賊船コースの板のきしむ音、溶岩コースのマグマが泡立つ音、マストを登っていくコースの雨風の音などBGMの中に環境音を織り交ぜており、臨場感も高まる。ファンにとっては「''曲が素晴らしいから鬼畜でも投げずに頑張れる''」のだそうな。 --特に茨ステージの曲『Stickerbrush Symphony』(日本語名:とげとげタルめいろ((このBGMが演奏される最初のステージの名前から。他の曲の日本語題も使用されたステージから付けられている。)))、森ステージの『Enchanted woods』、「クレムクエイ」船ステージ((「ラトリーに大へんしん」の専用曲と勘違いされるが「くらやみダイビング」のゴール付近でも使用されているため。))の『Snakey Chantey』、鉱山ステージの『Mining Melancholy』、「ゴーストコースター」の『Haunted Chase』などの人気が高い。中でも『とげとげタルめいろ』はゲーム史においても指折りの名曲と評されている。 ---なお、前作のBGMがジャングルや自然の素朴さや野性的な雰囲気を押し出していたのに対し、今作では明るくポップで現代的な雰囲気のBGMも多い。下記のディディー、ディクシーのゴール曲などがその一例。 ---打ち込み技術もその品質の高さで知られた前作からさらに上がり、短いサンプルや簡易的な残響効果しか使えないSFCでアナログシンセをリアルタイムでいじっているようなサウンド((実際にアナログシンセをいじった音を多数録音し、綿密な計算のうえで並べている。打ち込み経験者なら、その大変さが想像できるだろう。))を実現してしまった。上述のBGMを含めかなりの楽曲に使われており((『トゲトゲタルめいろ』ではイントロ中頃から最後まで絶え間なく使われている。『Enchanted woods』のイントロや、『Mining Melancholy』の中盤の滑らかなシンセリードもこれ。))、テクノ色の強い曲では勿論のこと、オーケストラものである『Haunted Chase』ですら効果的に使われている。上記の現代的な雰囲気に多大な貢献をしている。 --効果音にもこだわっており、甲板コースや沼地コースで敵を倒すと水のはねるエフェクトとともに「チャポン」という音が、溶岩コースではマグマのはねるエフェクトとともにほわっと煙が立ち、更に「コポコポ」と泡立つ音まで聞こえる。 ---特に甲板ステージでは、''倒した敵によっては効果音とエフェクトが若干違う''という細かい違いまであるほど。~ ちなみにマグマステージのエフェクトは、ステージによっては手前の背景のせいで見えないことも。また、マグマステージで落下死すると、これまた違う効果音が流れる。結構生々しくもあり、トラウマもの…というより''どう見ても敵味方共々マグマダイブ''している((世界観的にワニがマグマを泳いでいたりもするため、「マグマに落ちる=焼死」という訳ではないのだろうが。))。 ---前作では甲高くやたらと生々しかったジンガーを倒した時のSEもトーンの低いマイルドなものに修正された。 --ゴールのアイテム獲得時に流れる曲はディディーとディクシーで異なるものが用意されているうえに、溶岩コースでは反響しているように聞こえるなどステージによって異なるアレンジが施されている((特に歌の後に楽器によるメロディーが入るディディーの方に顕著。))。さらに、ミスをした時の曲もステージ毎のBGMの雰囲気に合わせたアレンジが施されている。 ''その他の評価点'' -両方のプレイヤーがいる状態で空中のDKバレルに触れると消滅しなくなった為、DKバレルがプレイヤーがやられた際の保険として扱いやすくなった。 ---- **賛否両論点 ''ドンキーコングが空気'' -話の都合上、今作ではドンキーコングは敵に捕まってしまっているため、タイトルの冠に据えられていながらゲーム中にはほとんど登場しない。 --そればかりか、少ない出番であるエンディングに至っては「無様」としか言い様の無い形での出演である。 ---ただし、一応「キャプテンクルールにトドメを刺す」という美味しい見せ場もある。 //『3』の記事の問題点にも同じものがあったので統一のためこちらにも追加(個人的に別に問題点でもなんでもないような気もしますが) ---- **問題点 ''相変わらず不自由なセーブ、ワールド移動'' -前作の大きな問題点だった、セーブを自由にできないという点が、あまり改善されていない。 --前作と同じく、新しいワールドに入ってからセーブできるようになるまでに複数のステージをクリアする必要があり、その間はセーブできない。ゲームオーバーになると最後にセーブしたところからやり直しになるため、同じステージを繰り返さなければならない可能性がある。 --前作はセーブポイントかワールド移動ポイントが登場するまで2~5ステージクリアが必要だったが、今作は1~3ステージクリアで登場するため、一応ややセーブしやすくなってはいる。 --セーブは初回は無料だが、''2回目以降はなんと有料''で、バナナコイン1枚を支払わなければならない。この点は前作からさらに不自由になってしまった。 ---ワールド7だけ初回でも1枚必要。この時だけ「1バナナコイン!」という「!マークつきの表記」になっており、意図したゲームバランスにしていた可能性がある。 --一方ファンキーコングによるワールド移動は、バナナコイン2枚を支払う必要があるが、ラスボスを倒した後はタダで移動できるようになる。 ---バナナコインは電源を切ってロードしなおすと残枚数がリセットされてしまうので、これらの機能を使おうとすると、そのたびにバナナコインを稼ぐ必要があり煩わしい。 --ちなみにこの仕様はやはり「ゲームの都合」とのことだが、ハードの発売から既に4年近くが経過している時期のSFCのゲームとしてはかなり不親切な部類。ロードしたらまずは最低3枚はコインを手元にキープしておくといい。 -残機稼ぎとしては「スワンキーのクイズショー」というライフバルーンが貰えるミニゲームがある。「おてがるコ~ス」で1UP、「ちょいムズコ~ス」で2UP、「ばりムズコ~ス」で3UPできるのだが、一度正解すると再挑戦できないためゲーム再開時の残機稼ぎには使えず、やり込み要素以外の存在意義は薄い。 ''一部のボーナスステージ・DKコインの難易度が高い'' -ボーナスステージの課題自体はあまり難しくないのだが、ボーナスバレルに入れるタイミングがほんの一瞬しかなかったり、一度失敗するとクリアするまで再挑戦できないようになっていたりするものが多く、この点が難易度を上げている。 --2-2「タルタルこうざん」にはなんとボーナスステージ内にDKコインが存在する。クランキーのヒントはばっちり正解を射抜いているのだが、気付かない人はとことん気付かなかったと思われる。 -他にゴールポストのアイテムの中にDKコインがあるステージが2つ存在する。4-5「ドロドロみどろがぬま」と5-5「きりのもり」の2つが該当し、前者はタルを踏む、後者は表示されるのが一瞬と、ゲーム内のアクションに慣れないとタイミングがシビア。他のステージと違いミスしたら(ゴールを踏んでしまうためにそのままゴールする都合上)最初からやり直しな点が辛い。 -隠し通路の先にボーナスステージがあることも多いが、かなり見つけづらい場所も多く、ノーヒントでコンプリートするのは相当な難易度。 ''今作以降、ボーナスステージが「ボーナス」ではなくなってしまった'' -前作同様「完全クリアのための課題」で、凝った作りの挑みがいのあるものになっているのだが、前作とは違ってバナナや1UPなどは出てないため''ボーナス感''は無くなってしまった。 //--後の『[[ドンキーコング リターンズ]]』では、取るべきアイテムがバナナやコイン、1UPとなっており、クリアに失敗しても取った分はもらえるため、ボーナスステージらしさを取り戻している。 //『リターンズ』の話は『リターンズ』の記事に書けばいい話であり、ここにまで書く必要性はないのでCO ''一部マップとミスマッチなコースの存在'' -特に「クレムクエイ」の後半ステージ、「ラトリーに大へんしん」の船ステージはワールド1の海の色を変えただけのもので少々不自然。 //このあとの「とげとげタルめいろ」も沼ステージだったものがいきなり空中の茨ステージになったりなど((GB『ドンキーコングランド』では「クレムランド」に移っている。))。 //↑「とげとげタルめいろ」はクレムクエイでも沼地帯から大きく離れた、それこそマップ画面で雲が掛かっているほど高い位置に存在するコースなので逆に沼であった方が不自然に感じるし、そこが空中の茨であってもそこまでおかしいとは思えない。 ''3-2「くらやみダイビング」での激しいフラッシュ'' -このステージはアニマルフレンド「グリマー」の力を借りてくらやみを照らして進むステージなのだが、方向転換した際こちら(プレイヤーの方)を向いてから反転するので、一瞬だけ画面全体がフラッシュする。 --一瞬画面が見えなくなるのは厄介ではあるが、リアルな演出で特に気にならないという意見の一方で、目が痛くなるというプレイヤーもいた。具体的には以下の点が挙げられる。 ---グリマーは強制出現(無視できない)。前作でも同様の演出(問題点)はあったが、右に進むだけだったのでフラッシュ演出を回避することは可能だった。 ---ステージ構成も、方向転換なしではクリアできないようにできている。敵を一度引き付けてから移動するなどの仕掛けがあるので一発クリアしたとしても10回近く方向転換することになる。 ---いやらしいことに、クリア直前にひっかけのような配置が2個もある。 ---フラッシュで画面が見えない・目が痛くて集中できない・ひっかけでクリアを逃すの三重苦で目が酷使される。 ---- **総評 ユーザビリティに関する欠点もあるが、それを補って余りある数々の良要素を備えた、SFCのアクションゲームを代表する傑作の1つ。~ 特筆すべきは、それら良要素の多くが何か目新しい新要素や奇抜なゲームスタイルにあるのではなく、バランス・グラフィック・音楽・ステージ構成といった、「ゲーム」を織りなす最も基本的な部分にあることである。~ だからこそ、一見シンプルなアクションゲームながらも、長年に渡ってプレイヤーの心を掴んで離さない作品となったのだろう。 ---- ---- **余談・その後の展開 -DKコインランキング画面には上記の通り有名任天堂キャラクターが立っているが端にある''ゴミ箱''には''「NO HOPERS(望みのない人物)」''と看板が掛けられており、そばには''[[青いハリネズミ>ソニックシリーズ]]の靴とミミズ((『アー〇ワー〇・ジ〇』の主人公))のプラズマビームが放置してある''。 -新規ファイルのプレイ人数を選ぶ画面の下で十字ボタンの下を押し続けるとサウンドテストが出現し、さらに下を押し続けると、レア社ではおなじみの「チートモード」が登場する。 --このチートモード、ボタンを押しても特に反応しないので一部の攻略本では「ニセモノのモードで何もできない」などと書かれていた((どうやら『Cheat』を安直に「騙す」という意味にとらえ、プレイヤーへのひっかけだと解釈してしまった模様。まだ日本で「チート」という言葉が普及していなかった時代であるし、攻略本のスタッフを責めることはできない。))が、実は特定のコマンドを入力することでDKバレルを消したり、残機を50に増やしたりできる((コマンド自体が微妙に長く、通常のプレイで気付くことはほぼ不可能。))。 -沼ステージのBGM『Bayou Boogie』のドラムがフィル・コリンズ氏の1981年のヒット曲『夜の囁き(In The Air Tonight)』のイントロに酷似している((テンポが早くなったことと、ギロ風の音が足されている以外はほとんど同じ。))が、これはどちらの楽曲でもローランド社の『CR-78』というリズムマシン((ドラムの代わりとしてリズムを刻む機械のこと。当時の技術的限界で全然実物に似ていないサウンドが逆に重宝された。))に内蔵されているリズム『Disco 2』がそのまま利用されているため。 --今作ではそのリズムマシンをドラム音源の1つとして使っており、コースターステージ(『Disco Train』)など他のBGMでも使われているため、このリズムはわざわざ打ち込み直したものである((そもそもリズムを録音したところで、SFC音源のファイルサイズ制限上音質が非常に悪くなるため、打ち込み直さざるを得ない。))ことが分かる。ひょっとすると、『Bayou Boogie』は、『Disco 2』のリズムを聞きながら作曲したのだろうか。 -このゲームのサントラは流通数が非常に少ない上販売元のNTT出版も存在しないため、ゲームサントラトップクラスのプレミア価格(最低でも2万円台、場所によっては''10万円台'')が付いている。 //駿河屋にブックオフで買った擦り傷だらけの物(300円)を売って28000円になった時はマジで仰天した。 -海外版の副題は"Diddy's Kong Quest"となっている。「ディディーの冒険」を指すなら"Diddy Kong's Quest"とすべきであるが、これは"Kong Quest"を"Conquest(征服)"とかけたジョークではないかと海外のプレイヤーの間で推測されている。 --敵の本拠地であるクレムリン島を攻略していくことを比喩したものと思われるが、主人公側にこのような悪役らしい表現を用いるのはなかなかにブラックである。 -GBに『[[ドンキーコングランド]]』というタイトルでアレンジ移植されている。 --コース設計はまったくの別物で、難易度もやや上昇している。GBとしての難点はあるが、GB版の前作『[[スーパードンキーコングGB]]』よりも操作性を向上させ、GBというハード制約に挑んだ意欲作である。 --詳細については当該記事にて。 -2004年に[[GBAでリメイク>スーパードンキーコング2 (GBA)]]された。 --マップのグラフィックが新規のものになり、どこでもセーブできるようになるなど改良された点も多いのだが、音質の劣化や不自然な追加ボスなど問題点も多い。 --詳細については当該記事にて。 -2007年10月23日から2012年12月7日の期間、Wiiバーチャルコンソールで配信。 --2014年11月26日より、Wii Uバーチャルコンソールの配信に合わせて、『1』『3』と共にWiiバーチャルコンソールで配信が再開された。 --2016年4月6日にはNew3DS向けにも配信。 ---- *スーパードンキーコング2 【すーぱーどんきーこんぐつー】 |ジャンル|アクション|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51HJMYXJZ5L.jpg,height=160)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |メディア|64MbitROMカートリッジ|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|レア|~| |発売日|2004年7月1日|~| |定価|4,571円(税別)|~| |プレイ人数|1~4人|~| |セーブデータ|3個(ERPROM)|~| |レーティング|CERO:全年齢(全年齢対象)|~| |周辺機器|GBA専用通信ケーブル対応|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~| |ポイント|音楽の大幅劣化&br()謎の追加ボス「ケロゾーン」|~| |>|>|CENTER:''[[ドンキーコングシリーズ・関連作品リンク>ドンキーコングシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 1995年にSFCで発売された『[[スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー]]』のリメイク作品。~ 基本システム・ステージ構成((ただし、難易度調整のためかステージの順序が変わっているマップがある。GBAリメイク3作いずれにもみられる特徴であるが、2以降は頻度が減っている。))などは原作のままだが、フィールドマップやコングファミリーのグラフィックなどが書き換えられていたり、ミニゲーム・ボスなどの追加要素がある。 ---- **問題点 ''音楽の大幅劣化'' -GBA音源であることを考慮してもあまりに出来が悪い。GB『[[ドンキーコングランド]]』の方が頑張っていたと言われるほどである。 --特に屈指の名曲であった茨ステージと空耳で有名なジャングルステージは、人によっては曲の最初から酷いと感じるほど。 --OPの演出がSFC版に比べて明らかにショボい上に社名ロゴが飛ばせない。(ボタン連打で早送りはできるが。)使われていたBGMも削除されている。 --ステージ『ランビといっしょ』でキングBから逃げる際に流れる曲が「ラン、ランビ、ラン!」ではなく、何故か『スクリーチレース』でレースの際に使われる曲である「バッドバードのラグ」になっている。((『ドンキーコングランド』では『ランビといっしょ』のキングBから逃げるシーンがカットされた代わりに『スクリーチレース』で「ラン、ランビ、ラン!」が使われているので真逆の格好になっている。ただ、そちらは容量不足が主な原因だと思われるが…))''サウンドテストではちゃんと収録されている''のでBGMの設定ミスである可能性が高い。『ドンキーコングランド』でもBGMの設定ミスと思われるステージが存在する。 --森ステージのBGMの曲名が「かぜの''こうざん''」。どう考えても「かぜのもり」の間違いである。 --SFC版では微妙なアレンジ違いだったボーナスステージ開始前のBGMと、スワンキーのクイズショーのBGMが''全く同じ曲''になってしまった。 --ディディーやディクシー、敵キャラクターのボイスが差し替えられており、SFC版のプレイヤーは違和感を感じる。特にボスに驚くコングたちの叫び声がひどいことになっている。 --また、ステージごとに異なっていたミスした時のBGMが、ディディーかディクシーで異なるだけになってしまった。 ''爽快感の減少'' -1と同様にマップが広大になり、移動スピードも遅くなっているため、マップ移動のテンポがやや悪くなっている。 --ローリングアタックで敵を倒した際の加速がSFC版に比べて弱まっている。 -チームアップ時、跳んで上に乗るモーションが追加された。 --長いモーションではないが、チームアップを使う機会は多いため、SFC版に比べてややテンポが悪くなっている。 -ディディーとディクシー2匹で居る時に操作キャラを入れ替える際の固有モーションが削除された。 --SFC版ではディディーはディクシーを両手で上に放り投げる形で、ディクシーはディディーを上に蹴り上げる形で自分が前に出て来るものだったが、GBA版では操作される側になる方は、前方にいる現在操作している方を飛び越え、後ろに下がる方はタルで発射された時の体を丸めたモーションで後ろに下がるようになっている。 -その他、全体的にスピードが減少。 --特に4-4「コースターレース」はコースターの最高速度がかなり低下し、落下死の可能性が低くなった代わりにDKコインの入手が難しくなった。 ---そのうえ、中間部にコンティニューバレルが追加されたが、よりによってコンティニュー時は''最下位から始まる''ためにDKコインは入手不可能。そのためDKコインの取得がことさら面倒になってしまった。本来ならプレイヤー救済のための要素が完全に足かせになってしまっている。 --GBAリメイクに共通だが、戦闘前後にクランキー・一部ステージでキャプテンクルールとの会話シーンが追加されており、これも正直蛇足と言える。 ''謎の追加ボス'' -SFC版ではイベント((捕まっていたドンキーと出会うが、またすぐに空中戦艦に連れ去られてしまい、その後を追って戦艦へと向かうというもの。))が起こるだけだった「さいかい!ドンキーコング」になぜか「ケロゾーン」という巨大な赤い怪獣のようなマッチョのワニのボスが追加された。 --ボス追加でイベント自体が変更されたことにより、GBA版では「さいかい!ドンキーコング」というステージ名にもかかわらず''ドンキーは一瞬たりとも登場せず''、なぜ最終エリアに行くのかが分からなくなってしまっている。砦ではなく最初から戦艦に捕らわれており、キャプテンクルールの戦艦に向かっていると考えれば納得できなくもないが… --またこのケロゾーン、「世界観から浮いたデザイン」「弱い」「ネーミングセンス皆無」と三拍子揃って不評((因みに、攻撃パターンはGB版『ドンキーコング』のラスボス、巨大化ドンキーコングに似ている。そういう意味の「さいかい!」ではないはずだが。また上記の通り戦闘後にクランキーコングが登場するため「さいかい!初代ドンキーコング」とネタにされている。))。しかも他のボスに比べて無駄にしぶとい。ワールド2のボス「クリーバー」を武器として使用することも。 --グラフィックの質も微妙で、ダメージ時の動作は上記の飛ばせないロゴと合わせて[[デス様>デスクリムゾン]]OPに出てくるアレを彷彿とさせる。 ''面倒な収集要素'' -前作にあった写真は今回も健在で、前作以上に面倒になっている。 --敵から入手するものは倒す条件がなくなった代わりに特定の敵からしか入手できなくなった。多くはステージの道中にいるものの、一部は隠れた場所にいる事もあり、探すが面倒。 --前作同様、ミニゲームのクリアによっても写真が手に入るが、ファンキーのミニゲームは前作より難易度が高く、クランキーのミニゲームも難しめ。((スワンキーのクイズは概ねSFC版と同様で難易度は低い)) --写真の入手法はリンクリーから教えてもらえるが、1ページにつきバナナコイン10枚と高額。 -クランキーのミニゲームで必要な羽が各コースに1枚ずつあるのだが、どこにあるのかゲーム内ではノーヒント。ボーナスやDKコインを見つける過程で見つかることも多いが、一部は見えない場所にあったりなど非常に分かりにくい。 ''ほとんど意味のないDKコインの増量'' -DKコインの枚数がSFC版から29枚増えている。((ロストワールドのクルールからDKコインが手に入らなくなったので、実際は28枚))その内の15枚はスクラップブックのページを埋める毎に1枚、残りの14枚はファンキーとクランキーのミニゲームをクリアする毎に1枚もらえるのだが… --リンクリーからもらえる15枚の内、1枚は''リンクリー以外の全ての写真を手に入れること''が条件。 --ファンキーとクランキーのミニゲームを全てクリアすることでそれぞれ写真が一つ手に入るため、残りの14枚も存在意義なし。 //1や3のようにライフやバナナが手に入るようにすればよかったのでは? ''セーブされる情報の問題'' -プレイヤーの状況は記録されないようで、再開時は必ずディディーだけになる。 --普通にプレイする分には問題ないが、タイムアタックをする際にはタイムロスの要因となり、地味に不親切。 ''ニューゲームが不可'' -一応本編のデータ消去は可能だがミニゲームなどのハイスコアは消去不可。 ---- **評価点 -OPによるストーリー導入部が追加されたことで、ドンキーがどのような形でさらわれたのかが分かるようになった。((説明書のストーリーでもさらわれた後から話が始まっており、ゲーム中でも「ドンキー返してほしけりゃバナナよこせ」という置き手紙しかないため、さらわれた経緯が全く分からなかった。)) -リンクリーやファンキーの所に行かなくても、いつでもセーブやワールド移動が可能になり、バナナコインを消費する必要もなくなった。 -セーブ時に残機数とバナナコインの枚数も保存されるようになった。特に残機が残るのは嬉しい点である。 -『ロストワールド』は、各ワールドで一度ステージを出現させておけばどのワールドから入っても出現させたステージをプレイできるようになり、『ドンキーコングランド』とほぼ同様の仕様に変更された。 --SFC版では、ワールド2~6ごとに決まったステージにしか入れなかったため、他のステージに行きたい場合、わざわざ移動する必要があった。 -ある難しいステージのコンティニューバレルの位置が見直され、最難箇所の直前から再開できるようになった。 -ボーナスステージの「みんな やっつけろ!」で倒す敵の数が分かるようになった。 ---- **総評 シリーズのファンから特に高い人気を誇る「2」のリメイクという事、同じGBAでリメイクされた初代の完成度もあって期待は高かったが、BGMを筆頭に、ハードのスペック差という理由で擁護するのも難しい程に大きな劣化点が随所に目立つ、残念な作品となってしまった。~ 単純な完成度で見ても、同じハードで製作された筈の前作よりもなぜか劣化した操作性、目玉となる筈だった追加要素の多くもことごとく裏目に出てしまっているなど、風呂敷の広め方を誤った典型的な微妙リメイクゲーである。 リメイクとして純粋に評価できる点もあるにはあるのだが、本作の完成度や評判の低さを払拭できるかと言われると首を傾げざるを得ないところであり、現在ではSFC版がWii・wiiuやnew3DSのバーチャルコンソールで配信されているため、今からわざわざこのGBA版をプレイする意義はあまり無いだろう。 ---- **余談 -タイトル画面の背景は沼地のエリアのためワールド3「船のはかば クレムクエイ」の一幕と思われる。実はこの背景は日本版のみに採用されているもの。北米版では船上での一幕である為、これはSFC版のパッケージの構図を基にしている模様。欧州版は船倉での一幕で、GB版のパッケージ構図でほぼそのまま流用している具合。販売地域毎にタイトル画面の背景が違う理由は不明である。
*スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー 【すーぱーどんきーこんぐつー でぃくしー あんど でぃでぃー】 |ジャンル|アクション|CENTER:&image(https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3623&file=61YCKKKVS0L.jpg,height=200)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3623&file=61YCKKKVS0L.jpg]] [[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3623&file=51535H2SJNL.jpg]]&br;&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/68c31f1cf1a9fc64a0d300a327c7b3232c7bc9273107c779b9e8c625d5497acf.jpg,height=140)| //画像が死んでいたため復帰(2017/1/12) |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|レア|~| |発売日|1995年11月21日|~| |定価|10,094円(税3%込)|~| |プレイ人数|【SFC/Wii/WiiU】1~2人&br;【New3DS】1人|~| |セーブデータ|3個(バッテリーバックアップ)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br;※バーチャルコンソール版より付加|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2007年10月23日/800Wiiポイント(税5%込)&br()【WiiU】2014年11月26日/823円(税8%込)&br()【New3DS】2016年4月6日/823円(税5%込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|前作から正統進化、シリーズ最高傑作と名高い&br;やり込み要素の大幅拡充&br;印象に残るギミックが満載のステージ&br;セーブの不親切さはあまり改善されず|~| |>|>|CENTER:''[[ドンキーコングシリーズ・関連作品リンク>ドンキーコングシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 任天堂・レア社のタッグで制作された名作『[[スーパードンキーコング]]』の続編。~ シンプルな操作とやりごたえのある難易度はそのままに、新アクションや斬新なギミックを施したステージが豊富に用意されており、ドンキーコングシリーズの中でも屈指の人気を誇る名作である。 ---- **ストーリー >ある月の綺麗な夜の事。お気に入りの浜辺へ散歩に出かけたドンキーコングの帰りが遅いので、~ 心配したディディーと彼のガールフレンドのディクシーはドンキーを捜しに出かけました。~ 浜辺に着くと、ディディーとディクシーはドンキーコングを探しましたが、何処にも姿がありません。~ 不安になったディディーが波打ち際まで歩いて行くと、そこに壊れたビーチチェアと無数の足跡を見つけました。~ 「クレムリンの足跡だ!」~ 息をのむディディー。そして壊れたビーチチェアの上に置かれたメモを読みました。 >''臆病者のコングファミリーへ。わっはっは!ドンキーを捕まえた。返して欲しけりゃバナナをよこせ。''~ ''キャプテン・クルールより''((ちなみにこの文は多少変更されているが一番最初のステージで見ることが出来る。)) >「何てこった、ドンキーがさらわれるなんて…」 >早速コングファミリーが集まりました。~ 「またあいつらの仕業かい」~ クランキーコングの妻のリンクリーが溜息をつきました。~ 「言われた通りバナナを渡してしまおうか」~ クランキーが呟いた途端、ディディーが叫びました。~ 「冗談じゃない、この前やっとバナナを取り返したばかりじゃないか!僕がドンキーを助けに行く!!」~ そう、その上上手くいけば、自分もゲーム界のスターとして、皆に認められるかもしれない。~ 「この前の冒険だけで、もうヒーロー気取りかね。お前にはまだ無理じゃよ」~ クランキーの皮肉な言葉を横で聞いていたディクシーは、すぐに反対しました。~ 「ディディーにチャンスを与えてあげて。私も彼と一緒に行くつもりよ!」~ この言葉にはコングファミリーの誰もがびっくり。中でも一番驚いたのはディディーでした。 >「わかったよ。無事にあのろくでなしを連れて帰ってきたら、お前達の力を認めてやろう」~ クランキーの言葉を聞くと、ディディ-とディクシーはすっと立ち上がり、皆の前で誇らしげに宣言しました。~ 「ドンキーを連れ戻してみせる!必ずね!!」~ 周りのコングファミリーは、彼らを暖かく励ましました。~ リンクリーは優しく微笑み、古い付き合いのファンキーコングは「しっかりやれよ、兄弟!」と言って~ ディディーの手を軽く叩いてくれました。~ 間も無く太陽が顔を出し、この勇敢な二人連れは冒険の旅へと出発していきました。~ (説明書より抜粋) ---- **新要素 ''新キャラクター「ディクシー」'' -ドンキーに代わるディディーの相棒としてガールフレンドのディクシーが初登場。 --移動速度はディディーより遅いが、自慢のポニーテールで敵を攻撃したりタルを投げたりできるうえに、空中でボタンを押し続けるとゆっくりと降下できる「ポニーテールスピン」が使える。 --ポニーテールスピンを使っているときも左右に移動できるので、通常のジャンプでは届かない場所に行くこともできる。足場の不安定なステージでは使用することで難易度を下げることができるため、初心者救済の要素にもなっている。 ''チームアップ'' -2匹とも揃っている時にのみ使用可能。相方を肩車して投げることで、通常では届かない場所に移動したりアイテムを取ることができる。踏みつけやローリングアタックが効かない一部の敵も倒すことができる。 ''アニマルフレンドの追加・変更'' -コンテナを壊して中のアニマルフレンドに乗るほかに、「アニマルバレル」というタルに入ることでそのタルに描かれたアニマルフレンドにコング自身が変身できるようになった。 --アニマルフレンドによっては特殊な操作が要求されるため、難易度が上昇することもある。 -アニマルフレンドが登場するステージには必ず「アニマル禁止サイン」と呼ばれる看板が有り、横切るとそのアニマルが消滅してしまう(変身の場合は解除されコングの姿に戻る)が、代わりに何らかのアイテムが出現する。 -今作に登場するアニマルフレンドは以下の通り。 #region(詳細) 前作に登場したウィンキーとエクスプレッソがリストラされた代わりに新アニマルが追加されている。 -''ランビ'' --前作から引き続き登場のサイのアニマルフレンド。新アクションとして、高速で突進する「スーパーダッシュ」が追加された。 -''エンガード'' --前作から引き続き登場のカジキのアニマルフレンド。こちらも新アクション「スーパーダッシュ」が追加されている。 -''スコークス'' --前作から引き続き登場のオウムのアニマルフレンド。前作に比べ巨大化しており、コングたちをつかんで飛ぶことができ、卵を吐き出して攻撃することもできる。 ---他のアニマルは乗っているときにダメージを受けると驚いて逃げてしまうが、スコークスの場合はつかまっているコングが下に落ちる。 ---実は卵の吐き出し攻撃は、フレンドの時と変身した時とで挙動が違う。フレンドの時は結構速く、連射も利くのだが、変身時は目に見えるほど遅い。このため、フレンド時と同じ感覚で使うと思わぬ被害を被ることもあるため注意が必要。次回作『3』ではほぼ同じ速度に統一された。 -''コークス'' --初登場のオウムのアニマルフレンド。外見はスコークスの色違いだが、上昇したり卵を吐いて攻撃することができず、パラシュートのように下に降りていくだけの役割になっている。ステージ5-4「パラシュートパニック」にのみ登場する((実はこのコース、コークスを使わない方が楽にクリアできる。原因はコークスに掴まることによりキャラの高さが上がってしまうためで、多数配置されたジンガーの間をゆっくり下降しながらすり抜けて進む際に頭身が変わらないディクシーのポニーテールスピンのほうが圧倒的に進みやすい。コークスを使う利点は、落下速度を調整してタイミングを計れることくらいか。))。 -''ラトリー'' --初登場のヘビのアニマルフレンド。バネのようになったしっぽが特徴。前作のウィンキー同様、高くジャンプするのが得意で、横移動も小ジャンプを繰り返すように進むのも同じ。通常より高く跳ぶ「スーパージャンプ」ができる。 ---ディディー達と同じく特定条件下((ラトリーの場合はジャンプを使用せず空中にいる際に使用可能。横移動が小ジャンプを繰り返す性質であるため、ブレなくいつでも通常ジャンプ入力を受け付ける仕様と言える。))に限り空中ジャンプが可能。 -''スクイッター'' --初登場のクモのアニマルフレンド。クモの巣を使ったアクションが得意で、正面三方向に撃ち分けが可能な攻撃用のクモの巣と足場用のクモの巣を使い分けることができる。 ---敵を踏んで倒すことができない(普通にダメージを受ける)が、攻撃用のクモの巣が素直な弾道かつ連射が利くため非常に強力。 -''クラッパー'' --初登場のアザラシのアニマルフレンド。乗ることはできないが、踏みつけると氷の息を吐き出し、一定時間熱湯を冷ましたり水面を凍らせる。コンテナやバレルがない、完全なサポート役。 -''グリマー'' --初登場のチョウチンアンコウのアニマルフレンド。ステージ3-2「くらやみダイビング」にのみ登場し、暗い水中を照らしてくれる。前作におけるスコークスのような存在で、やはり完全なサポート役。 #endregion() ---- **評価点 ''前作から更に進化したCG'' -本作の発売当時は、次世代機であるプレイステーションやセガサターンが発売して1年が経過しようとしていたが、それらで発売されたゲームに勝るとも劣らない。 -雄大な自然の風景をメインにしたステージ構成が、本作ではさらに進化。 --マグマの噴き出る火山や鉱物できらきら輝く鉱山、ハチミツの滴るジンガーの巣、更に遊園地などの近代的な建造物が登場したりとより多彩になり、バラエティ豊かでリアルかつ美しく描かれた情景がプレイヤーを魅了する。 --水面の角度に変化がつけられるようになった。これは次回作『3』にもない演出である。 ''やりこみ要素のパワーアップ'' -クレムコイン --ボーナスステージは、前作は入るだけで達成率が上がる仕組みだったが、本作ではボーナスステージ内の「クレムコイン」を入手することで上がるようになっている。また本作から水中ステージにもボーナスステージが設置された。 --各ボスを倒したときにも入手でき、これをワールド2~6にいる「クラッバ」に15枚ずつ渡すことで高難易度のステージが待ち受ける「ロストワールド」に行けるようになる((クレムコインが最初から必要な分揃う裏技もあるが、ゲームの達成率はボーナスステージをクリアしないと上がらない。))。ロストワールドの全ステージを制覇することで真のラスボスと戦うことができる((作中ではキャプテンクルールを倒すことも条件とされているが、裏技でクレムコインを入手すれば先に挑むことができる。))。 -DKコイン --「ヒーローになるためのコイン」(クランキー談)こと「DKコイン」が初登場。各ステージに1枚ずつ隠されており、すべて集めるにはボーナスステージと同様になかなか骨が折れる。 --ゲームクリア時にランキングが発表されるが、集めているのはなんとリンク、ヨッシー、マリオと任天堂の有名キャラクターたち。最高位のマリオより上に立つにはすべてのコインを集める(=すべてのボーナスステージ制覇&隠しボス撃破)必要がある。 -前作では隠されたボーナスステージに入るためのヒントが少なかったが、今作ではバナナで誘導したり怪しげなルートがあったりと、ステージをくまなく探索すれば自力で見つけることができる工夫がされている。 --またクランキーコングにバナナコインを渡すといくつかのボーナスステージに関するヒントが貰えるが、中にはボーナスとは関係ないヒントも混じっている。 ''前作同様よく練られたゲームバランスとマップデザイン'' -本作の舞台はドンキーをさらった海賊のアジト。海賊船から始まって敵の本拠地に乗り込んでいくマップに合わせるかのように、序盤は残機を稼ぐポイントも多くそれほど難しくはないが、中盤~終盤から一気に難易度が上がってくる。 -ステージの仕掛けも1つ1つが特徴的で、特に「''とげとげタルめいろ''」「''ランビといっしょ''」「''ゴーストコースター''」「''クラッシュエレベーター''」「''どくどくタワー''」などがBGMとともに深い印象を良くも悪くもプレイヤーに与えた。 -単に敵の数が増えるだけではなく、場面ごとに要求されるアクションが異なり、段階的に難易度が高くなっていくなど、非常に良く考えられた難易度設定になっている。 -ステージ構成もバリエーション豊かになった。前作では水中ステージ以外は左から右へ進んでいくステージしかなかったが、本作では上へ登っていくステージや逆に下へ降りていくステージ、水中ステージを地上に出したような上下左右にあらゆる方向へ進むステージなど。 ''キャラ性能差の改善'' -前作ではドンキーコングの性能が低く(移動速度が遅い、ジャンプ力が低い、当たり判定が大きい)、ほぼディディーの劣化でしかないという性能差があったが、本作のディクシーコングはポニーテールスピンという非常に便利なアクションを使えるので、性能差は縮まった。 -むしろポニーテールスピンが便利すぎて、逆にディディーの存在価値が減ってしまったほど。 --とは言えスピードやジャンプ、タルの投擲など基本性能はディディーの方が高く、スピンが有効に使えなかったり細かい操作を要求されるステージや、タイムアタックを目指す場合はディディーの方が有効であり、バランスの取れた差別化がされているといえる。 ''良質な音楽'' -BGMはDavid Wise氏が単独で担当。 --海賊船コースの板のきしむ音、溶岩コースのマグマが泡立つ音、マストを登っていくコースの雨風の音などBGMの中に環境音を織り交ぜており、臨場感も高まる。ファンにとっては「''曲が素晴らしいから鬼畜でも投げずに頑張れる''」のだそうな。 --特に茨ステージの曲『Stickerbrush Symphony』(日本語名:とげとげタルめいろ((このBGMが演奏される最初のステージの名前から。他の曲の日本語題も使用されたステージから付けられている。)))、森ステージの『Enchanted woods』、「クレムクエイ」船ステージ((「ラトリーに大へんしん」の専用曲と勘違いされるが「くらやみダイビング」のゴール付近でも使用されているため。))の『Snakey Chantey』、鉱山ステージの『Mining Melancholy』、「ゴーストコースター」の『Haunted Chase』などの人気が高い。中でも『とげとげタルめいろ』はゲーム史においても指折りの名曲と評されている。 ---なお、前作のBGMがジャングルや自然の素朴さや野性的な雰囲気を押し出していたのに対し、今作では明るくポップで現代的な雰囲気のBGMも多い。下記のディディー、ディクシーのゴール曲などがその一例。 ---打ち込み技術もその品質の高さで知られた前作からさらに上がり、短いサンプルや簡易的な残響効果しか使えないSFCでアナログシンセをリアルタイムでいじっているようなサウンド((実際にアナログシンセをいじった音を多数録音し、綿密な計算のうえで並べている。打ち込み経験者なら、その大変さが想像できるだろう。))を実現してしまった。上述のBGMを含めかなりの楽曲に使われており((『トゲトゲタルめいろ』ではイントロ中頃から最後まで絶え間なく使われている。『Enchanted woods』のイントロや、『Mining Melancholy』の中盤の滑らかなシンセリードもこれ。))、テクノ色の強い曲では勿論のこと、オーケストラものである『Haunted Chase』ですら効果的に使われている。上記の現代的な雰囲気に多大な貢献をしている。 --効果音にもこだわっており、甲板コースや沼地コースで敵を倒すと水のはねるエフェクトとともに「チャポン」という音が、溶岩コースではマグマのはねるエフェクトとともにほわっと煙が立ち、更に「コポコポ」と泡立つ音まで聞こえる。 ---特に甲板ステージでは、''倒した敵によっては効果音とエフェクトが若干違う''という細かい違いまであるほど。~ ちなみにマグマステージのエフェクトは、ステージによっては手前の背景のせいで見えないことも。また、マグマステージで落下死すると、これまた違う効果音が流れる。結構生々しくもあり、トラウマもの…というより''どう見ても敵味方共々マグマダイブ''している((世界観的にワニがマグマを泳いでいたりもするため、「マグマに落ちる=焼死」という訳ではないのだろうが。))。 ---前作では甲高くやたらと生々しかったジンガーを倒した時のSEもトーンの低いマイルドなものに修正された。 --ゴールのアイテム獲得時に流れる曲はディディーとディクシーで異なるものが用意されているうえに、溶岩コースでは反響しているように聞こえるなどステージによって異なるアレンジが施されている((特に歌の後に楽器によるメロディーが入るディディーの方に顕著。))。さらに、ミスをした時の曲もステージ毎のBGMの雰囲気に合わせたアレンジが施されている。 ''その他の評価点'' -両方のプレイヤーがいる状態で空中のDKバレルに触れると消滅しなくなった為、DKバレルがプレイヤーがやられた際の保険として扱いやすくなった。 ---- **賛否両論点 ''ドンキーコングが空気'' -話の都合上、今作ではドンキーコングは敵に捕まってしまっているため、タイトルの冠に据えられていながらゲーム中にはほとんど登場しない。 --そればかりか、少ない出番であるエンディングに至っては「無様」としか言い様の無い形での出演である。 ---ただし、一応「キャプテンクルールにトドメを刺す」という美味しい見せ場もある。 //『3』の記事の問題点にも同じものがあったので統一のためこちらにも追加(個人的に別に問題点でもなんでもないような気もしますが) ---- **問題点 ''相変わらず不自由なセーブ、ワールド移動'' -前作の大きな問題点だった、セーブを自由にできないという点が、あまり改善されていない。 --前作と同じく、新しいワールドに入ってからセーブできるようになるまでに複数のステージをクリアする必要があり、その間はセーブできない。ゲームオーバーになると最後にセーブしたところからやり直しになるため、同じステージを繰り返さなければならない可能性がある。 --前作はセーブポイントかワールド移動ポイントが登場するまで2~5ステージクリアが必要だったが、今作は1~3ステージクリアで登場するため、一応ややセーブしやすくなってはいる。 --セーブは初回は無料だが、''2回目以降はなんと有料''で、バナナコイン1枚を支払わなければならない。この点は前作からさらに不自由になってしまった。 ---ワールド7だけ初回でも1枚必要。この時だけ「1バナナコイン!」という「!マークつきの表記」になっており、意図したゲームバランスにしていた可能性がある。 --一方ファンキーコングによるワールド移動は、バナナコイン2枚を支払う必要があるが、ラスボスを倒した後はタダで移動できるようになる。 ---バナナコインは電源を切ってロードしなおすと残枚数がリセットされてしまうので、これらの機能を使おうとすると、そのたびにバナナコインを稼ぐ必要があり煩わしい。 --ちなみにこの仕様はやはり「ゲームの都合」とのことだが、ハードの発売から既に4年近くが経過している時期のSFCのゲームとしてはかなり不親切な部類。ロードしたらまずは最低3枚はコインを手元にキープしておくといい。 -残機稼ぎとしては「スワンキーのクイズショー」というライフバルーンが貰えるミニゲームがある。「おてがるコ~ス」で1UP、「ちょいムズコ~ス」で2UP、「ばりムズコ~ス」で3UPできるのだが、一度正解すると再挑戦できないためゲーム再開時の残機稼ぎには使えず、やり込み要素以外の存在意義は薄い。 ''一部のボーナスステージ・DKコインの難易度が高い'' -ボーナスステージの課題自体はあまり難しくないのだが、ボーナスバレルに入れるタイミングがほんの一瞬しかなかったり、一度失敗するとクリアするまで再挑戦できないようになっていたりするものが多く、この点が難易度を上げている。 --2-2「タルタルこうざん」にはなんとボーナスステージ内にDKコインが存在する。クランキーのヒントはばっちり正解を射抜いているのだが、気付かない人はとことん気付かなかったと思われる。 -他にゴールポストのアイテムの中にDKコインがあるステージが2つ存在する。4-5「ドロドロみどろがぬま」と5-5「きりのもり」の2つが該当し、前者はタルを踏む、後者は表示されるのが一瞬と、ゲーム内のアクションに慣れないとタイミングがシビア。他のステージと違いミスしたら(ゴールを踏んでしまうためにそのままゴールする都合上)最初からやり直しな点が辛い。 -隠し通路の先にボーナスステージがあることも多いが、かなり見つけづらい場所も多く、ノーヒントでコンプリートするのは相当な難易度。 ''今作以降、ボーナスステージが「ボーナス」ではなくなってしまった'' -前作同様「完全クリアのための課題」で、凝った作りの挑みがいのあるものになっているのだが、前作とは違ってバナナや1UPなどは出てないため''ボーナス感''は無くなってしまった。 //--後の『[[ドンキーコング リターンズ]]』では、取るべきアイテムがバナナやコイン、1UPとなっており、クリアに失敗しても取った分はもらえるため、ボーナスステージらしさを取り戻している。 //『リターンズ』の話は『リターンズ』の記事に書けばいい話であり、ここにまで書く必要性はないのでCO ''一部マップとミスマッチなコースの存在'' -特に「クレムクエイ」の後半ステージ、「ラトリーに大へんしん」の船ステージはワールド1の海の色を変えただけのもので少々不自然。 //このあとの「とげとげタルめいろ」も沼ステージだったものがいきなり空中の茨ステージになったりなど((GB『ドンキーコングランド』では「クレムランド」に移っている。))。 //↑「とげとげタルめいろ」はクレムクエイでも沼地帯から大きく離れた、それこそマップ画面で雲が掛かっているほど高い位置に存在するコースなので逆に沼であった方が不自然に感じるし、そこが空中の茨であってもそこまでおかしいとは思えない。 ''3-2「くらやみダイビング」での激しいフラッシュ'' -このステージはアニマルフレンド「グリマー」の力を借りてくらやみを照らして進むステージなのだが、方向転換した際こちら(プレイヤーの方)を向いてから反転するので、一瞬だけ画面全体がフラッシュする。 --一瞬画面が見えなくなるのは厄介ではあるが、リアルな演出で特に気にならないという意見の一方で、目が痛くなるというプレイヤーもいた。具体的には以下の点が挙げられる。 ---グリマーは強制出現(無視できない)。前作でも同様の演出(問題点)はあったが、右に進むだけだったのでフラッシュ演出を回避することは可能だった。 ---ステージ構成も、方向転換なしではクリアできないようにできている。敵を一度引き付けてから移動するなどの仕掛けがあるので一発クリアしたとしても10回近く方向転換することになる。 ---いやらしいことに、クリア直前にひっかけのような配置が2個もある。 ---フラッシュで画面が見えない・目が痛くて集中できない・ひっかけでクリアを逃すの三重苦で目が酷使される。 ---- **総評 ユーザビリティに関する欠点もあるが、それを補って余りある数々の良要素を備えた、SFCのアクションゲームを代表する傑作の1つ。~ 特筆すべきは、それら良要素の多くが何か目新しい新要素や奇抜なゲームスタイルにあるのではなく、バランス・グラフィック・音楽・ステージ構成といった、「ゲーム」を織りなす最も基本的な部分にあることである。~ だからこそ、一見シンプルなアクションゲームながらも、長年に渡ってプレイヤーの心を掴んで離さない作品となったのだろう。 ---- ---- **余談・その後の展開 -DKコインランキング画面には上記の通り有名任天堂キャラクターが立っているが端にある''ゴミ箱''には''「NO HOPERS(望みのない人物)」''と看板が掛けられており、そばには''[[青いハリネズミ>ソニックシリーズ]]の靴とミミズ((『アー〇ワー〇・ジ〇』の主人公))のプラズマビームが放置してある''。 -新規ファイルのプレイ人数を選ぶ画面の下で十字ボタンの下を押し続けるとサウンドテストが出現し、さらに下を押し続けると、レア社ではおなじみの「チートモード」が登場する。 --このチートモード、ボタンを押しても特に反応しないので一部の攻略本では「ニセモノのモードで何もできない」などと書かれていた((どうやら『Cheat』を安直に「騙す」という意味にとらえ、プレイヤーへのひっかけだと解釈してしまった模様。まだ日本で「チート」という言葉が普及していなかった時代であるし、攻略本のスタッフを責めることはできない。))が、実は特定のコマンドを入力することでDKバレルを消したり、残機を50に増やしたりできる((コマンド自体が微妙に長く、通常のプレイで気付くことはほぼ不可能。))。 -沼ステージのBGM『Bayou Boogie』のドラムがフィル・コリンズ氏の1981年のヒット曲『夜の囁き(In The Air Tonight)』のイントロに酷似している((テンポが早くなったことと、ギロ風の音が足されている以外はほとんど同じ。))が、これはどちらの楽曲でもローランド社の『CR-78』というリズムマシン((ドラムの代わりとしてリズムを刻む機械のこと。当時の技術的限界で全然実物に似ていないサウンドが逆に重宝された。))に内蔵されているリズム『Disco 2』がそのまま利用されているため。 --今作ではそのリズムマシンをドラム音源の1つとして使っており、コースターステージ(『Disco Train』)など他のBGMでも使われているため、このリズムはわざわざ打ち込み直したものである((そもそもリズムを録音したところで、SFC音源のファイルサイズ制限上音質が非常に悪くなるため、打ち込み直さざるを得ない。))ことが分かる。ひょっとすると、『Bayou Boogie』は、『Disco 2』のリズムを聞きながら作曲したのだろうか。 -このゲームのサントラは流通数が非常に少ない上販売元のNTT出版も存在しないため、ゲームサントラトップクラスのプレミア価格(最低でも2万円台、場所によっては''10万円台'')が付いている。 //駿河屋にブックオフで買った擦り傷だらけの物(300円)を売って28000円になった時はマジで仰天した。 -海外版の副題は"Diddy's Kong Quest"となっている。「ディディーの冒険」を指すなら"Diddy Kong's Quest"とすべきであるが、これは"Kong Quest"を"Conquest(征服)"とかけたジョークではないかと海外のプレイヤーの間で推測されている。 --敵の本拠地であるクレムリン島を攻略していくことを比喩したものと思われるが、主人公側にこのような悪役らしい表現を用いるのはなかなかにブラックである。 -GBに『[[ドンキーコングランド]]』というタイトルでアレンジ移植されている。 --コース設計はまったくの別物で、難易度もやや上昇している。GBとしての難点はあるが、GB版の前作『[[スーパードンキーコングGB]]』よりも操作性を向上させ、GBというハード制約に挑んだ意欲作である。 --詳細については当該記事にて。 -2004年に[[GBAでリメイク>スーパードンキーコング2 (GBA)]]された。 --マップのグラフィックが新規のものになり、どこでもセーブできるようになるなど改良された点も多いのだが、音質の劣化や不自然な追加ボスなど問題点も多い。 --詳細については当該記事にて。 -2007年10月23日から2012年12月7日の期間、Wiiバーチャルコンソールで配信。 --2014年11月26日より、Wii Uバーチャルコンソールの配信に合わせて、『1』『3』と共にWiiバーチャルコンソールで配信が再開された。 --2016年4月6日にはNew3DS向けにも配信。 ----

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