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スターフォックス64 - (2016/05/01 (日) 19:19:47) の1つ前との変更点

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#contents ---- *スターフォックス64 【すたーふぉっくすろくじゅうよん】 |ジャンル|体感3Dシューティング|CENTER:&image(198759_14040_front.jpg,height=160)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3681&file=198759_14040_front.jpg]]&br;[[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3681&file=198759_14040_back.jpg]]| |対応機種|ニンテンドウ64|~| |メディア|96MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|1997年4月27日|~| |定価|8,700円((振動パック同梱))|~| |廉価版|1998年3月2日/4,800円((ソフト単品))|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2007年4月17日/1,000Wiiポイント|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[スターフォックスシリーズリンク>スターフォックスシリーズ]]''| **概要 開発中止となったSFC『スターフォックス2』を受け継いだ、スターフォックスシリーズの2作目。~ プレイヤーはやとわれ遊撃隊・スターフォックスのリーダーであるフォックス・マクラウドとして、様々な惑星を駆け巡ることになる。 国内では約64万本、アメリカでは約276万本、世界では400万本以上を売り上げ、「最も売れたシューティングゲーム」としてギネス記録に登録されている。~ 未だに家庭用STG史上に残る傑作との呼び声が高い作品。 本作はSFC版シリーズのリメイクに近い作品であり、そしてSFC版初代との時系列や設定上の関連性がない独立した作品になったが、以降のシリーズは全て本作での設定等がベースとなっている。 **評価点 -登場キャラクターが皆個性的 --任天堂のキャラにありがちな「プレイヤーの分身的没個性キャラ」ではなく、かと言って最近のキャラゲーのように何から何まで決められているわけでもなく、ゲームを楽しむために過不足なくキャラ付けが為されている。 --そんな仲間や敵による雑談から攻略のヒント・救援要請に至るまで様々な会話がステージの各所に挿入され、ゲームを盛り上げるのに大きく貢献している。 ---前作から改変もしくは付記された設定も多々あり、「ファルコは好戦的」、「ペッピーは壮年のベテランパイロット」、「スリッピーは戦闘は苦手だがメカに強いお調子者」とメンバーに個性がつけられた。それによって各自機体の動きなどに個性が見られるようになった。 --前作では同じ場面ならどの仲間から通信が来るのかがランダムであり役割分担もなかったが、本作では仲間に個別にヒントを出す役割が与えられている((ファルコはルート分岐の条件を暗示してくれる。ペッピーは各種操作のアドバイスやボスの攻略法を教えてくれる。スリッピーは比較的窮地に陥りやすい傾向にあるがボスの耐久力ゲージを表示してくれる。))。仲間が1人でもいない場合は対応するヒントがなくなってしまうため、仲間の離脱の影響が大きく増した。 ---前作では仲間は一度撃墜されたらもう登場しなくなる仕様だったが、本作では仲間は「撃墜される寸前に逃げる」ため、基本的に「今のステージと次のステージだけお休み」にとどまる。そうした意味での離脱のリスクは逆に減っているが、ステージごとの耐久力はむしろ減っているため、ピンチを素早く救えないとあっという間にやられてしまうことが多い。((味方の耐久力は持ち越しでステージのスコアに応じて作戦終了時に回復する。スコアが低いとほんの少ししか回復しないので、次のステージでは耐久が殆ど無い状態でスタートという事もあり。)) ---勿論彼らの役割はヒントにとどまらず、一部の場面では障害物を破壊してくれたり、アイテムを出現させてくれたりもする。他、スターウルフ戦は味方がいるかいないかで難易度に雲泥の差がある。((スターウルフはそれぞれ4機別れて攻撃してくるが、味方が離脱してしまった分だけ攻撃がプレイヤーに集中してしまう。)) --任天堂初のフルボイス ---前作では効果音に近かったキャラの声は、本作ではステージ中はもちろん、ステージ前後のイベントシーンやエンディングの一幕に至るまでフルボイスである。 ---登場人物は多いが、これらのキャラをたった6名で演じ分けている((さすがに後年の作品ではほとんどのキャラに専任の声優を充てるようになったが、ナウス64とアンドリューなど兼役のキャラも居る。))。ちなみに本作出演者は全て青二プロダクション所属の声優で統一されている。 ---ちなみに容量削減のための音声圧縮の都合上どうしても入ってしまうノイズも、「通信時のノイズ」と割り切りプレイヤーに違和感を与えない設定といえる。 -1周7面のクリアまでに、''25通りものルート分岐''が存在する。本作になかなか飽きがこない要因の一つ。 --その分岐の方法も「ステージで一定以上のスコアをとる」「出現したボスを一定時間以内に倒す」といったシンプルなものから「ステージ中に特定のポイントを通る」「ボスを無視して特定の手順を踏む」といった特殊なものまで様々。 --通ってきたステージによっては、そのステージ内に前ステージの友軍キャラが登場するなどの嬉しいイベントがある。 --図らずも高難易度ルートを出現させてしまった場合も、ステージ開始前にて低難度ルートのまま進行し続ける選択が可能。 -戦闘機以外にも、戦車や潜水艦を操ることになるステージもある。 --アーウィン以外を操るステージは1周の中で最多でも2ステージ、ルート分岐を駆使すれば一切通過しないことも可能であり、あくまでメインはアーウィンによる戦闘である。 --これに対してシューティングとしての正当な続編と言える『[[スターフォックス アサルト]]』では白兵戦込のオールレンジステージが多く(というよりは通常のシューティングステージが3しかない)、アーウィンをないがしろにされたという批判が生まれることとなる。 -''トレーニングモードが搭載''されており、ゲーム中に必要な操作やアイテムの効果は全てここで理解することができる。 --トレーニングモードで撃墜されることはまずないが、ステージ中に存在する100個の輪を全てくぐるのは存外難しく、これにハマってしまう初心者もいる。 --なお、フルボイスの唯一の例外はこのトレーニングモードのガイドキャラ『ヤル・デ・ポン』である。彼だけ何故か乾いたタイプ音のような音でしゃべる。 -BGMも秀逸なものが多い。 --曲全体を見てもステージや状況によく合っている。さらに、ステージが盛り上がる部分ではBGMも盛り上がるなどの配慮がよくなされており、どのBGMも耳に残りやすい。 ---中でもエリア6のBGMは、まさに決戦の場に相応しい名曲とされており、『[[スマブラX>大乱闘スマッシュブラザーズX]]』では原曲に近いアレンジを加えた物とピコ音でアレンジした物の2種収録されている他、コマンドではフォックスの専用BGMにもなっているほど。 --後に『[[ピクミンシリーズ]]』を担当した若井淑氏がステージBGMを、『[[マリオシリーズ]]』などでおなじみとなる近藤浩治氏がメインテーマを含むそれ以外のBGMを作曲している。 -そして、本作最大の長所は''初心者から上級者まで飽きさせない数多のやり込み要素''にある。 --スコアアタックの第一歩として、各ステージごとに目標スコアが設定されており、全員生存の状態でそのスコアを越えると勲章が得られる。~ そして、全ステージに勲章をつけることで敵数増加、機体防御力減少、両翼耐久力減少の''エクストラモードに挑戦することができる''ようになる。 --スコアリング上必然的に敵の全滅を狙うことになるが、レーザーだけで達成するのはほぼ不可能。着弾時の爆風で巻き込みボーナスのあるチャージ弾や、ノーボーナス・回数制限だがさらに広範囲の敵を一掃するスマートボムを使い分ける必要がある。 --本作で基本となる稼ぎ方は「敵を溜め撃ちでまとめて倒せばスコア倍増」。実に単純だが、敵集団のどの敵にロックオンするか、いつ発射するかによってそのボーナスは変動する。これを活かせるかは機体や照準の位置取り、発射のタイミングなどが絡んでくる。 --これだけでも極めれば合計1,800点程度には到達できるのだが、上級者はここでは終わらない。的ではなく地表に当てたチャージ弾の爆風で敵を誘爆する、さらには何もない空間にチャージ弾を撃ち、その爆風で出現直後の敵を誘爆すると言った芸当を組み合わせれば2,000点を越える事も可能。 --ボス撃墜ボーナスなども含め、プレイ中に得られるボーナス点も多数用意されている。~ 練習すれば着実に「点数の伸び」という形で自分の実力の伸びを実感できるのがモチベーション維持のうえで極めて大きい。 ---ちなみに1周にかかる所要時間は約一時間。 -最大4人対戦が可能なバトルモードも用意されている。多人数でやれば熱くなること間違いなし。 --バトルモードではステージは、コーネリア、カタリナ、セクターZの3種類から選択できる。ルールは相手を倒して一番最初に規定数のポイント得た物が勝利となる「ポイントマッチ」、撃墜されれば即座に敗退となる「バトルロイヤル」、飛び回ってる雑魚敵を倒して得点を競う「タイムバトル」が選択可能。ハンディキャップも設定できる。 --さらに本編で条件を満たすと「ランドマスター」と生身で戦う「パイロット」が選択でき遊びの幅が広がる。因みにクリエーターの清水隆雄氏によるとパイロットは「ストーリーモードでも使用可能の予定だったが納期の都合でバトルのみの登場となった」とのこと。 -エクストラモードに挑戦可能になっている状態の場合、メニュー画面でメインゲームの項目を「エクストラ」に指定した状態なら、トレーニングやバトルモードもちゃんとエクストラ仕様になっている。 **問題点 -ランキングシステムが不親切。 --多くのルート分岐や2段階の難易度設定がありながら、ランキングはそれらを全部一まとめにして10位までしか残らない。&br;結果的に、特定の難易度・ルートのものが占めてしまうことが多い。 -各ステージを楽しみたいプレイヤーにとっては不親切な仕様。 --ステージごとに遊べるというモードがなく、特定のステージを遊びたくとも最初から始めなければならない。 --ようやく辿り着いて、そのステージにおけるスコアアタックに挑もうにも、「ステージをやり直す」を選択すると残機を1失うばかりか、今まで強化してきたレーザーやボムの個数も初期値に戻ってしまう。 --ランキングもあくまで総合点で決まるため、お気に入りのステージの点数がよくても総合点が悪ければランキングから外れてしまう。 -操作コンフィグがない。 --本作では上下移動の操作が強制的に反転しているため、人によってはかなり致命的なポイントとなる。 -セクターZの勲章獲得の難度が非常に高い。 --グレートフォックスに三度向かってくる計6基のミサイル撃破を目指すステージ「セクターZ((ミサイルを全て撃墜したか、一つでも被弾させてしまったかでルート分岐。被弾した時点でステージ終了し、低難度ルートへの進行が確定する))」の勲章スコアは100hit必要。このステージは終始オールレンジであり雑魚敵も散り散りに襲ってくるのでhit数を伸ばすのが難しく、チャージ弾やボムも活用し辛い。 --ミサイルの撃墜スコアには+10のボーナスがある。ただ、このステージでは仲間も積極的にミサイル破壊を行うのが障害になっており、1基でも撃墜を奪われると勲章獲得はほぼ不可能(仲間の誰かが離脱してもアウト)になってしまうので運の要素も絡んでくる。 --ただでさえ難易度が高く、更にスコアを稼ぎ辛いステージである為、通常のプレイにおいてもセクターZ経由ルートではなく一つ下の難易度となる惑星マクベス経由ルートを選択するプレイヤーはかなり多い((惑星マクベスの場合、特定の手順を踏めばボスとまともに戦う事無く高難度ルートへ進行できる上、その過程でスコアをたっぷり稼げる))。 -バグがある。 --ベノム2で基地内の突入デモへと切り替わるシーンで、この時に自機が突入口の真上にいると、フォックスは突入口の辺りを無限ループしてしまい詰む。~ スターウルフを倒した後は基地から離れるのを意識しておくこと。 **総評 本作の魅力はゲームの攻略(中でもスコアアタック)に集約されていると言える。~ システムは至って単純だが、ギミックや敵の配置、その登場・退場タイミングは練られており、~ 自分の工夫1つで見る見るうちに点数が伸びる喜びや、操作のちょっとしたズレがスコアに現れていくなどやりこみの深さをもたらしている。 ストーリーもあらすじが「侵略してきたアンドルフを倒す」という単純なものであるが、その演出においては第三者の視点でシナリオを傍観するのではなく、~ プレイヤー自身がキャラクターからアドバイスや応援を受けているような気分で楽しめるようになっている。 シンプルだが味わい深いゲームは現代においてもなかなか見つけることはできない。~ ファンだけでは無く、他社の開発者からも注目され、後のゲームに影響を与えたことも、本作の高評価が本物である証拠だろう。 **移植 -WiiのVCでも配信されている。主な違いは以下の通り。 --N64版では振動機能があるが、VC版では振動機能が無い。 --アーウィンのエンジンから噴出する炎のエフェクトが半透明になっている。 --エリア6のボスのビームの色はN64版では黄、橙、赤、ピンク、白が鮮やかでペカペカした目に悪い色だが、&br;VC版では黄、橙、赤、ピンク、白が薄く、ピンク色だけ伸びている。 --アンドルフを倒した後の脱出時、VC版では画面全体が若干暗くなっている。 --ダメージを受けたときなどのフラッシュ効果が控えめになっている。 --惑星マクベスのボスを倒した後のフラッシュ効果が削除されている。 --処理落ちが無くなった影響で一部の演出が変わって見える。 **余談 -キャラクターや戦闘機、惑星のデータ等の、本編では語られない細かい裏設定が豊富に施されている。 --そうした設定の一部は公式攻略本によって公開されていた。 -[[大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ]]にフォックス・『DX』からファルコ・『X』のみウルフが参戦している。 --フォックスは『[[初代>ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ]]』から『for』まで皆勤賞。フォックス・ファルコともにスピードタイプ寄りのファイターでシリーズ通して上位の強さを持っている。 ---- *スターフォックス64 3D 【すたーふぉっくすろくじゅうよん すりーでぃー】 |ジャンル|シューティング|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/61z%2BY8IpgzL.jpg,width=160)| |対応機種|ニンテンドー3DS|~| |メディア|1Gbyte3DSカード|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|任天堂、キューゲームス|~| |発売日|パッケージ:2011年7月14日&br;ダウンロード:2012年11月1日|~| |定価|4,800円(税5%込)|~| |プレイ人数|1~4人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **追加要素・変更点(3DS) -ジャイロ操作に対応した「ニンテンドー3DSモード」が追加され、直感的な操作が可能になった。なおスライドパッドでの操作にも同時に対応しているので、新ハードにありがちな「新要素を無理やり使わされている」といった感覚は全くない。 --従来の遊び心地をそのまま再現した「ニンテンドウ64モード」も搭載されている。 -グラフィックが格段に進化した。 --背景が鮮明になったことが特に高い評価を受けている。宇宙ステージでは「星空が美しい」、海中ステージでは「水の質感が伝わってくる」など。 -『[[アサルト>スターフォックス アサルト]]』に倣い、1度クリアしたステージは「スコアアタックモード」で何度も遊べるようになった。 --64版での最大の欠点だった「ステージ2以降を遊びたくても最初から進めなければならない」という不満点が解消された。 --また、64版では1つしかなかった勲章がステージごとに3つ用意された。自分のレベルに合わせた目標を設定することができ、プレイヤーの間口を広げている。 -バトルモードにも進化が見られる。これも『[[アサルト>スターフォックス アサルト]]』を意識した追加要素が多い。 --遊びごたえのなかったステージ((64版は平面に障害物をいくつか置いただけの簡素なものだった。))を一新し、バトルモード専用のステージが用意された。 --ボムとレーザーしかなかったアイテムにもバトルモード専用のものが追加された。 --1人でもコンピューターを相手に遊べるようになった。ただし、『アサルト』と違ってバトルにそこまで重点を置いたゲームではないので、一人で遊ぶには微妙な出来。 --対戦時にはカメラでプレイヤーの顔を認識する機能がある。ちょっとしたお遊びにどうぞ。 -1ステージクリアするごとにオートセーブされるようになり、プレイを中断できるようになった。 --スコアアタック面で考えると、ステージ途中でリセットすればレーザー・ボムの状態を維持したままステージのやり直しができるようになった。これにより、良く言えば「納得のいくスコアが出しやすくなった」、悪く言えば「一発勝負の緊張感がなくなった」と言える。 --ただし、中断・再開を行わずにクリアすると、その証がクリア後のランキングに載るため、そのために一発勝負で決める遊び方も残されている。 **賛否両論・問題点(3DS) -CVが一新された。 --64版をやり込んだ人ほど違和感を覚えてしまう。 --ただしできる限り64版に近い声を再現しようとしたのか、「慣れれば何とも思わない」という意見も少なくない。 ---なお、CVが一新されたのは64版でペパー将軍などを担当した郷里大輔氏が2010年に他界した為であると、ニンテンドードリーム第209号のインタビューにて語られている。 ---もっと言うと今作のキャストは全員が賢プロダクションに所属している面々で統一されている。このためか現在でもベテランで活躍している江川央生氏(ファルコ)や阪口大助氏(ナウス)も変更されている。 -ランドマスター戦とパイロット戦が廃止された。またオンライン対戦にも対応していない。 **総評(3DS) 64版の魅力を一切殺すことなく、新ハードの特性や『アサルト』のシステムを上手くとりいれることで、より多くの人がより快適に遊べる作品となった。~ 一月前に発売された『[[ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D>ゼルダの伝説 時のオカリナ]]』に話題を持っていかれてしまったことは否めないが、同じニンテンドウ64における名作のリメイク作としての出来は、こちらも決して引けを取らない。~ シリーズの低迷が続いていた為か、国内では売り上げは約13万本と残念な結果になってしまったが、64版をやり込んだ人でも十分に楽しめる、3Dシューター復活の一作である。~ ファンにも新規ユーザーにも是非、一度は手に取って見て欲しい。 ----
#contents ---- *スターフォックス64 【すたーふぉっくすろくじゅうよん】 |ジャンル|体感3Dシューティング|CENTER:&image(198759_14040_front.jpg,height=160)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3681&file=198759_14040_front.jpg]]&br;[[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3681&file=198759_14040_back.jpg]]| |対応機種|ニンテンドウ64|~| |メディア|96MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|1997年4月27日|~| |定価|8,700円((振動パック同梱))|~| |廉価版|1998年3月2日/4,800円((ソフト単品))|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2007年4月17日/1,000Wiiポイント|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[スターフォックスシリーズリンク>スターフォックスシリーズ]]''| **概要 開発中止となったSFC『スターフォックス2』を受け継いだ、スターフォックスシリーズの2作目。~ プレイヤーはやとわれ遊撃隊・スターフォックスのリーダーであるフォックス・マクラウドとして、様々な惑星を駆け巡ることになる。 国内では約64万本、アメリカでは約276万本、世界では400万本以上を売り上げ、「最も売れたシューティングゲーム」としてギネス記録に登録されている。~ 未だに家庭用STG史上に残る傑作との呼び声が高い作品。 本作はSFC版シリーズのリメイクに近い作品であり、そしてSFC版初代との時系列や設定上の関連性がない独立した作品になったが、以降のシリーズは全て本作での設定等がベースとなっている。 **評価点 -登場キャラクターが皆個性的 --任天堂のキャラにありがちな「プレイヤーの分身的没個性キャラ」ではなく、かと言って最近のキャラゲーのように何から何まで決められているわけでもなく、ゲームを楽しむために過不足なくキャラ付けが為されている。 --そんな仲間や敵による雑談から攻略のヒント・救援要請に至るまで様々な会話がステージの各所に挿入され、ゲームを盛り上げるのに大きく貢献している。 ---前作から改変もしくは付記された設定も多々あり、「ファルコは好戦的」、「ペッピーは壮年のベテランパイロット」、「スリッピーは戦闘は苦手だがメカに強いお調子者」とメンバーに個性がつけられた。それによって各自機体の動きなどに個性が見られるようになった。 --前作では同じ場面ならどの仲間から通信が来るのかがランダムであり役割分担もなかったが、本作では仲間に個別にヒントを出す役割が与えられている((ファルコはルート分岐の条件を暗示してくれる。ペッピーは各種操作のアドバイスやボスの攻略法を教えてくれる。スリッピーは比較的窮地に陥りやすい傾向にあるがボスの耐久力ゲージを表示してくれる。))。仲間が1人でもいない場合は対応するヒントがなくなってしまうため、仲間の離脱の影響が大きく増した。 ---前作では仲間は一度撃墜されたらもう登場しなくなる仕様だったが、本作では仲間は「撃墜される寸前に逃げる」ため、基本的に「今のステージと次のステージだけお休み」にとどまる。そうした意味での離脱のリスクは逆に減っているが、ステージごとの耐久力はむしろ減っているため、ピンチを素早く救えないとあっという間にやられてしまうことが多い。((味方の耐久力は持ち越しで、ステージ終了毎にHIT数に比例して回復する。このため、HIT数を稼ぎにくいステージでは味方の回復はかなりしにくい。)) ---勿論彼らの役割はヒントにとどまらず、一部の場面では障害物を破壊してくれたり、アイテムを出現させてくれたりもする。他、スターウルフ戦は味方がいるかいないかで難易度に雲泥の差がある。((スターウルフはそれぞれ4機別れて攻撃してくるが、味方が離脱してしまった分だけ攻撃がプレイヤーに集中してしまう。)) --任天堂初のフルボイス ---前作では効果音に近かったキャラの声は、本作ではステージ中はもちろん、ステージ前後のイベントシーンやエンディングの一幕に至るまでフルボイスである。 ---登場人物は多いが、これらのキャラをたった6名で演じ分けている((さすがに後年の作品ではほとんどのキャラに専任の声優を充てるようになったが、ナウス64とアンドリューなど兼役のキャラも居る。))。ちなみに本作出演者は全て青二プロダクション所属の声優で統一されている。 ---ちなみに容量削減のための音声圧縮の都合上どうしても入ってしまうノイズも、「通信時のノイズ」と割り切りプレイヤーに違和感を与えない設定といえる。 -1周7面のクリアまでに、''25通りものルート分岐''が存在する。本作になかなか飽きがこない要因の一つ。 --その分岐の方法も「ステージで一定以上のスコアをとる」「出現したボスを一定時間以内に倒す」といったシンプルなものから「ステージ中に特定のポイントを通る」「ボスを無視して特定の手順を踏む」といった特殊なものまで様々。 --通ってきたステージによっては、そのステージ内に前ステージの友軍キャラが登場するなどの嬉しいイベントがある。 --図らずも高難易度ルートを出現させてしまった場合も、ステージ開始前にて低難度ルートのまま進行し続ける選択が可能。 -戦闘機以外にも、戦車や潜水艦を操ることになるステージもある。 --アーウィン以外を操るステージは1周の中で最多でも2ステージ、ルート分岐を駆使すれば一切通過しないことも可能であり、あくまでメインはアーウィンによる戦闘である。 --これに対してシューティングとしての正当な続編と言える『[[スターフォックス アサルト]]』では白兵戦込のオールレンジステージが多く(というよりは通常のシューティングステージが3しかない)、アーウィンをないがしろにされたという批判が生まれることとなる。 -''トレーニングモードが搭載''されており、ゲーム中に必要な操作やアイテムの効果は全てここで理解することができる。 --トレーニングモードで撃墜されることはまずないが、ステージ中に存在する100個の輪を全てくぐるのは存外難しく、これにハマってしまう初心者もいる。 --なお、フルボイスの唯一の例外はこのトレーニングモードのガイドキャラ『ヤル・デ・ポン』である。彼だけ何故か乾いたタイプ音のような音でしゃべる。 -BGMも秀逸なものが多い。 --曲全体を見てもステージや状況によく合っている。さらに、ステージが盛り上がる部分ではBGMも盛り上がるなどの配慮がよくなされており、どのBGMも耳に残りやすい。 ---中でもエリア6のBGMは、まさに決戦の場に相応しい名曲とされており、『[[スマブラX>大乱闘スマッシュブラザーズX]]』では原曲に近いアレンジを加えた物とシンセ音でアレンジした物の2種収録されている他、コマンドではフォックスの専用BGMにもなっているほど。 --後に『[[ピクミンシリーズ]]』を担当した若井淑氏がステージBGMを、『[[マリオシリーズ]]』などでおなじみとなる近藤浩治氏がメインテーマを含むそれ以外のBGMを作曲している。 -そして、本作最大の長所は''初心者から上級者まで飽きさせない数多のやり込み要素''にある。 --スコアアタックの第一歩として、各ステージごとに目標スコアが設定されている。これを達成すればスコア表示が赤く光り、その状態で全員生存させるとそのステージにおける勲章が得られる。~ 全ステージそれぞれで1回以上勲章を獲得する(獲得状況は次周に引き継がれる)と、敵数が増加するだけでなく、シールドと両翼の耐久力が減少した''エクストラモード''に挑戦することができるようになる。 --スコアリング上必然的に敵の全滅を狙うことになるが、レーザーだけで達成するのはほぼ不可能。着弾時の爆風で巻き込みボーナスのあるチャージ弾や、ノーボーナス・回数制限だが非常に広範囲の敵を一掃するスマートボムを使い分ける必要がある。 --本作で基本となる稼ぎ方は「敵を溜め撃ちでまとめて攻撃すればスコア倍増」。実に単純だが、敵集団のどの敵にロックオンするか、いつ発射するかによってそのボーナスは変動する。これを活かせるかは機体や照準の位置取り、発射のタイミングなどが絡んでくる。 --これだけでも極めれば合計1,800点程度には到達できるのだが、上級者はここでは終わらない。的ではなく地表に当てたチャージ弾の爆風で敵を誘爆する、さらには何もない空間にチャージ弾を撃ち、その爆風で出現直後の敵を誘爆すると言った芸当を組み合わせれば2,000点を越える事も可能。 --ボス撃墜ボーナスなども含め、プレイ中に得られるボーナス点も多数用意されている。~ 練習すれば着実に「点数の伸び」という形で自分の実力の伸びを実感できるのがモチベーション維持のうえで極めて大きい。 ---ちなみに1周にかかる所要時間は約一時間。 -最大4人対戦が可能なバトルモードも用意されている。多人数でやれば熱くなること間違いなし。 --バトルモードではステージは、コーネリア、カタリナ、セクターZの3種類から選択できる。ルールは相手を倒して一番最初に規定数のポイント得た物が勝利となる「ポイントマッチ」、撃墜されれば即座に敗退となる「バトルロイヤル」、飛び回ってる雑魚敵を倒して得点を競う「タイムバトル」が選択可能。ハンディキャップも設定できる。 --さらに本編で条件を満たすと「ランドマスター」と生身で戦う「パイロット」が選択でき遊びの幅が広がる。因みにクリエーターの清水隆雄氏によるとパイロットは「ストーリーモードでも使用可能の予定だったが納期の都合でバトルのみの登場となった」とのこと。 -エクストラモードに挑戦可能になっている状態の場合、メニュー画面でメインゲームの項目を「エクストラ」に指定した状態なら、トレーニングやバトルモードもちゃんとエクストラ仕様になっている。 **問題点 -ランキングシステムが不親切。 --多くのルート分岐や2段階の難易度設定がありながら、ランキングはそれらを全部一まとめにして10位までしか残らない。&br;結果的に、特定の難易度・ルートのものが占めてしまうことが多い。 -各ステージを楽しみたいプレイヤーにとっては不親切な仕様。 --ステージごとに遊べるというモードがなく、特定のステージを遊びたくとも最初から始めなければならない。 --ようやく辿り着いて、そのステージにおけるスコアアタックに挑もうにも、「ステージをやり直す」を選択すると残機を1失うばかりか、今まで強化してきたレーザーやボムの個数も初期値に戻ってしまう。 --ランキングもあくまで総合点で決まるため、お気に入りのステージの点数がよくても総合点が悪ければランキングから外れてしまう。 -操作コンフィグがない。 --本作では上下移動の操作が強制的に反転しているため、人によってはかなり致命的なポイントとなる。 -セクターZの勲章獲得の難度が非常に高い。 --グレートフォックスに三度向かってくる計6基のミサイル撃破を目指すステージ「セクターZ((ミサイルを全て撃墜したか、一つでも被弾させてしまったかでルート分岐。被弾した時点でステージ終了し、低難度ルートへの進行が確定する))」の勲章スコアは100hit必要。このステージは終始オールレンジであり雑魚敵も散り散りに襲ってくるのでhit数を伸ばすのが難しく、チャージ弾やボムも活用し辛い。 --ミサイルの撃墜スコアには+10のボーナスがある。ただ、このステージでは仲間も積極的にミサイル破壊を行うのが障害になっており、1基でも撃墜を奪われると勲章獲得はほぼ不可能(仲間の誰かが離脱してもアウト)になってしまうので運の要素も絡んでくる。 --ただでさえ難易度が高く、更にスコアを稼ぎ辛いステージである為、通常のプレイにおいてもセクターZ経由ルートではなく一つ下の難易度となる惑星マクベス経由ルートを選択するプレイヤーはかなり多い((惑星マクベスの場合、特定の手順を踏めばボスとまともに戦う事無く高難度ルートへ進行できる上、その過程でスコアをたっぷり稼げる))。 -バグがある。 --ベノム2で基地内の突入デモへと切り替わるシーンで、この時に自機が突入口の真上にいると、フォックスは突入口の辺りを無限ループしてしまい詰む。~ スターウルフを倒した後は基地から離れるのを意識しておくこと。 **総評 本作の魅力はゲームの攻略(中でもスコアアタック)に集約されていると言える。~ システムは至って単純だが、ギミックや敵の配置、その登場・退場タイミングは練られており、~ 自分の工夫1つで見る見るうちに点数が伸びる喜びや、操作のちょっとしたズレがスコアに現れていくなどやりこみの深さをもたらしている。 ストーリーもあらすじが「侵略してきたアンドルフを倒す」という単純なものであるが、その演出においては第三者の視点でシナリオを傍観するのではなく、~ プレイヤー自身がキャラクターからアドバイスや応援を受けているような気分で楽しめるようになっている。 シンプルだが味わい深いゲームは現代においてもなかなか見つけることはできない。~ ファンだけでは無く、他社の開発者からも注目され、後のゲームに影響を与えたことも、本作の高評価が本物である証拠だろう。 **移植 -WiiのVCでも配信されている。主な違いは以下の通り。 --N64版では振動機能があるが、VC版では振動機能が無い。 --アーウィンのエンジンから噴出する炎のエフェクトが半透明になっている。 --エリア6のボスのビームの色はN64版では黄、橙、赤、ピンク、白が鮮やかでペカペカした目に悪い色だが、&br;VC版では黄、橙、赤、ピンク、白が薄く、ピンク色だけ伸びている。 --アンドルフを倒した後の脱出時、VC版では画面全体が若干暗くなっている。 --ダメージを受けたときなどのフラッシュ効果が控えめになっている。 --惑星マクベスのボスを倒した後のフラッシュ効果が削除されている。 --処理落ちが無くなった影響で一部の演出が変わって見える。 **余談 -キャラクターや戦闘機、惑星のデータ等の、本編では語られない細かい裏設定が豊富に施されている。 --そうした設定の一部は公式攻略本によって公開されていた。 -[[大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ]]にフォックス・『DX』からファルコ・『X』のみウルフが参戦している。 --フォックスは『[[初代>ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ]]』から『for』まで皆勤賞。フォックス・ファルコともにスピードタイプ寄りのファイターでシリーズ通して上位の強さを持っている。 ---- *スターフォックス64 3D 【すたーふぉっくすろくじゅうよん すりーでぃー】 |ジャンル|シューティング|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/61z%2BY8IpgzL.jpg,width=160)| |対応機種|ニンテンドー3DS|~| |メディア|1Gbyte3DSカード|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|任天堂、キューゲームス|~| |発売日|パッケージ:2011年7月14日&br;ダウンロード:2012年11月1日|~| |定価|4,800円(税5%込)|~| |プレイ人数|1~4人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **追加要素・変更点(3DS) -ジャイロ操作に対応した「ニンテンドー3DSモード」が追加され、直感的な操作が可能になった。なおスライドパッドでの操作にも同時に対応しているので、新ハードにありがちな「新要素を無理やり使わされている」といった感覚は全くない。 --従来の遊び心地をそのまま再現した「ニンテンドウ64モード」も搭載されている。 -グラフィックが格段に進化した。 --背景が鮮明になったことが特に高い評価を受けている。宇宙ステージでは「星空が美しい」、海中ステージでは「水の質感が伝わってくる」など。 -『[[アサルト>スターフォックス アサルト]]』に倣い、1度クリアしたステージは「スコアアタックモード」で何度も遊べるようになった。 --64版での最大の欠点だった「ステージ2以降を遊びたくても最初から進めなければならない」という不満点が解消された。 --また、64版では1つしかなかった勲章がステージごとに3つ用意された。自分のレベルに合わせた目標を設定することができ、プレイヤーの間口を広げている。 -バトルモードにも進化が見られる。これも『[[アサルト>スターフォックス アサルト]]』を意識した追加要素が多い。 --遊びごたえのなかったステージ((64版は平面に障害物をいくつか置いただけの簡素なものだった。))を一新し、バトルモード専用のステージが用意された。 --ボムとレーザーしかなかったアイテムにもバトルモード専用のものが追加された。 --1人でもコンピューターを相手に遊べるようになった。ただし、『アサルト』と違ってバトルにそこまで重点を置いたゲームではないので、一人で遊ぶには微妙な出来。 --対戦時にはカメラでプレイヤーの顔を認識する機能がある。ちょっとしたお遊びにどうぞ。 -1ステージクリアするごとにオートセーブされるようになり、プレイを中断できるようになった。 --スコアアタック面で考えると、ステージ途中でリセットすればレーザー・ボムの状態を維持したままステージのやり直しができるようになった。これにより、良く言えば「納得のいくスコアが出しやすくなった」、悪く言えば「一発勝負の緊張感がなくなった」と言える。 --ただし、中断・再開を行わずにクリアすると、その証がクリア後のランキングに載るため、そのために一発勝負で決める遊び方も残されている。 **賛否両論・問題点(3DS) -CVが一新された。 --64版をやり込んだ人ほど違和感を覚えてしまう。 --ただしできる限り64版に近い声を再現しようとしたのか、「慣れれば何とも思わない」という意見も少なくない。 ---なお、CVが一新されたのは64版でペパー将軍などを担当した郷里大輔氏が2010年に他界した為であると、ニンテンドードリーム第209号のインタビューにて語られている。 ---もっと言うと今作のキャストは全員が賢プロダクションに所属している面々で統一されている。このためか現在でもベテランで活躍している江川央生氏(ファルコ)や阪口大助氏(ナウス)も変更されている。 -ランドマスター戦とパイロット戦が廃止された。またオンライン対戦にも対応していない。 **総評(3DS) 64版の魅力を一切殺すことなく、新ハードの特性や『アサルト』のシステムを上手くとりいれることで、より多くの人がより快適に遊べる作品となった。~ 一月前に発売された『[[ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D>ゼルダの伝説 時のオカリナ]]』に話題を持っていかれてしまったことは否めないが、同じニンテンドウ64における名作のリメイク作としての出来は、こちらも決して引けを取らない。~ シリーズの低迷が続いていた為か、国内では売り上げは約13万本と残念な結果になってしまったが、64版をやり込んだ人でも十分に楽しめる、3Dシューター復活の一作である。~ ファンにも新規ユーザーにも是非、一度は手に取って見て欲しい。 ----

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