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「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。~ 依頼内容は評価点の追記です。~ &color(red){''2017年9月16日でに改善されない場合は削除対応します。''} ---- *ブリガンダイン グランドエディション 【ぶりがんだいん ぐらんどえでぃしょん】 |ジャンル|ファンタジーシミュレーション|&amazon(B00005OVT4)| |対応機種|プレイステーション|~| |メディア|CD-ROM 2枚組|~| |発売・開発元|イースリースタッフ(ハーティロビン)|~| |発売日|2000年5月18日|~| |定価|6,800円 (税抜)|~| |プレイ人数|1人〜6人|~| |レーティング|CERO:A (全年齢対象)|~| |配信|ゲームアーカイブス:&br;2008年12月24日/617円(税込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:%%公式サイト%%(閉鎖中)→[[サルベージ>http://web.archive.org/web/20041103065502/http://www.happinetrobin.co.jp/e3/brigandine/]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ハーティロビン(現:ハピネット)のブランド「イースリースタッフ」が1998年に発売したファンタジー世界を舞台とした戦略SLG『ブリガンダイン 幻想大陸戦記』のリメイク版。今作ではさらなるバランス調整を始めとして様々な要素が追加されている。 -本作および前作の基本システムは国盗りSLGであり、大陸に或る6国の中から1国を選んで勢力を拡大し大陸の統一を目指す。 **特徴(前作含む) ***騎士とモンスター -それぞれの国には『ルーンの騎士』がいて、数字で著わされるだけの『兵士』ではなく1体毎に名前(変更可能)がついていてレベルも設定されている『モンスター』を率いることができる(1人につき最大6体)。戦場ではこれが1部隊となる。 --騎士の能力には『統魔力』という値があり、この値が許す限りのモンスターを率いることができる。このため騎士の能力で最も重要なのは、本人の強さよりもこの『統魔力』である。 -モンスターはこのゲームの真の主役といえる存在。他の国盗りSLGにおける『兵士』のような役割を担っているが、レベルが設定されていて戦うごとに成長していく。 --モンスターには種類とクラスごとに『統魔コスト』が設定されており、基本的に強力なモンスターほどこの値が高く騎士の『統魔力』を多く占有する。 --都市から得られる収入物『マナ』を消費して召喚することで増やせるが、召喚した後も毎節ごとに維持マナを支払わなければならない。ちなみに維持マナは種類とクラスだけでなくレベルによっても上昇する。 -騎士にもモンスターにもレベルがあり、10ごとに上級・最上級クラスに昇格(一部例外有り)して全体的に能力を上げることができる。 --騎士もモンスターもレベルは最大30だが、ここまで上げても決して無敵になるわけではない。レベル1のモンスターや騎士でも、属性の相克関係を利用したり複数体で囲んだりすれば充分倒すことが可能なバランスになっている。 --騎士はそのクラスで5レベルアップするとクラスチェンジ後も特性を引き継ぐことができるため、初期レベルの低い騎士ほど育てるのは大変だが多くの特性を身につけることができる。 --モンスターは昇格することで強くなると同時に統魔コストも上昇するが、コストが同じでもじっくり育てた上級クラスのモンスターの方が明らかに強い。 ---一例を挙げると『グール』。最初は捨て駒くらいにしかならない強さだが根気よく育てて最上級クラスのバンパイアロード(コスト70)にすると、攻撃力こそ及ばないもののコスト75のドラゴンより有用なユニットとなる。 -騎士は『クエスト』のコマンドで武者修行に出すことによって、時には負傷してしまうこともあるが『アイテムを得る』『能力が上昇する』等様々なイベントが起きる。さらには特殊なイベントが起きて在野の騎士が仕官してくることもある。 ***戦場 -戦闘は六角形のHEX戦で行われ、モンスターを率いた騎士を3人ずつ出撃させて戦う。1つの都市に対して複数の都市から部隊を送れるため、三方向から戦力を分割して攻め込むこともできる。 -戦闘中に騎士が倒されるとその部隊は壊滅し、率いていたモンスターは自動的に退却する。 --倒された騎士はモンスターと離れて首都に送還される上、負傷して1節の間行動出来なくなる。こうなると立て直しに大幅な時間を食ってしまう。 --さらにこの時モンスターが『逃げ遅れる』とそのモンスターはその場で行動不能になり、戦闘が終了すると勝利した側の所属になる。運が良ければレベルの高い敵モンスターを接収することが可能なため、あえて敵モンスターを倒さないのも手。 --倒された騎士が君主だった場合、全ての部隊が自動的に退却する。君主はみな専用クラスの強力なユニットだが、より注意が必要。 --倒される前に引き際を弁えて『退却』すれば、上記の不利も無く安全に隣の都市まで退却できる。ただし孤立した都市だと『強制離脱』となり、騎士は負傷しないがモンスターは逃げ遅れることがある。 -騎士は倒されても一時的に負傷するだけで死にはしないが、モンスターは倒されるとそのまま消滅する。 --そのためモンスターを犠牲にして騎士を守っても、戦後の戦力ダウンを招いてしまう。戦闘に勝つためには騎士を守ることが重要だが、戦略で勝つためにはモンスターを守ることも重要。ちなみにモンスターのみを『退却』させることは不可能。 -騎士には『統魔力』の他に『統魔範囲』の値が設定されており、騎士を中心としたこの範囲のHEXから出たモンスターは能力が大幅に減少する。 --そのため騎士とモンスターを引き離し過ぎると不利になる。アイテムでしか強化することはできない値であるため、この値の高さ(広さ)も騎士には重要。 -勝利した側のユニットにはボーナスとして全員200の経験値が貰えるため、レベルが低かったり前線で敵を倒すのに向いてないユニットも敵を倒さずに成長させていくことができる。 **主な追加要素 ***戦場 -新たに『包囲効果』が設定され、戦争での部隊の位置取りがさらに重要となった。 -12ターン経過時に攻撃側が城を奪っていると攻撃側の勝利となるため、逃げ回って拠点を守りきることはできなくなった。 -モンスターにもアイテムが装備可能に。また、敵を倒すと装備していたアイテムが手に入るようになった。 -維持マナが払えない状態で出撃するとモンスターの最大HPが一時的に減少するため、マナの確保がより重要となった。 -属性の相克関係が変更されて赤青緑は三すくみとなったため、力のぶつかり合いだけではなく属性を読むことが重要になった。 -防御力に対するAGIの影響が無くなったため、AGIの高いユニットが極端に強くなることはなくなった。 ***その他 -エストレガレス帝国でプレイできるようになった。君主ゼメキスはラスボスではなくなったため弱体化。(ライトニングボウ、ジェノサンダー削除) -イベントに音声・ムービーが追加された。それに加え『リコレクション』モード(これも新たに追加)では、なんとゲーム中のほぼ全てのイベントと台詞を回顧することができる。 -複数人プレイができる『マルチプレイ』モードが追加された。初期状態のシナリオだけではなく、年代が経って状況が変化したシナリオもある。 -大陸を統一した後、黒幕である魔導士との決戦イベントが追加された。これまで鍛えてきたユニットの強さが試される。 -モンスターにも顔グラフィックが用意された。(しかもかっこいい) -在野の騎士が大量に追加された。 ---- **評価点 ''シナリオ面'' -特徴的な各国 --全部で6か国と数を絞ってあるだけに、どの国も特徴的でシナリオもしっかりしている。 ---国を追われた王子が再起と復興を図る王道とも言える西アルメキア、和平寄りの魔法国家カーレオン、山に囲まれた僧侶の国レオニア、戦争を機に大陸統一に乗り出した強国ノルガルド、狂王率いる好戦的なイスカリオ、反乱で国を乗っ取り戦乱を引き越したエストレガレス帝国と、どの国も魅力的。 ---隣接しており平和的な解決を望む西アルメキアとカーレオンは作中唯一同盟を組むことも可能になっている。 -どのキャラクターも設定がしっかり練りこまれている。 --選んだ国の主要人物のシナリオは国の領土を広げるごとに進んでいく。 --各国のサブキャラも条件を満たすことでシナリオが発生する。 --在野の騎士も含め、どのキャラにも関連人物は設定されており、戦場で対峙した際には特殊な会話が発生する。 ---サブキャラとして特徴的なのが、家名を残す為に各国に散らばった3兄弟。誰かの国が勝てば良いという考えで散らばったのだが、末妹は兄弟で争うのを嫌がっており、彼女をきっかけに兄弟が集合和解するイベントまで用意されている。戦場会話も1対1、2対1で全パターン会話が用意されている凝りよう。 ---国が滅んだ際には、自国を滅ぼした国に付き従う者、敵対する国へ移る物が分かれており、元同僚との戦闘会話も用意されている。 ''戦闘面'' -騎士とモンスター --死ぬ事はない各部隊のリーダーと、一般兵扱いのモンスターという部隊編成でメリハリが効いている。 ---モンスターは死んだらロストする、リーダーが撤退前に戦闘不能に陥るとフリー兵士として戦場に残る等、使い捨ての戦闘力ではあるが、しっかり育成すれば非常に強力に育つ。シナリオは発生しないものの、個別の名前は付けられており、長く戦場で使っていくうちに愛着もわいてくる為、ミスで死なせてしまった場合には非常につらい。 -地形 --各国の地形は戦場マップにも活かされており、例えばレオニアは山で道が狭められている場所が多く、攻めにくく守りやすくなっている。 **問題点 -ゲーム後半味方が育ってきた頃には、敵国には育っていないモンスターしかいなくなっており折角の強さを発揮することが出来ない。敵AIはある程度戦力差があると逃げるので戦闘すら出来ないことも。 -キャラクターが個性的で魅力的なだけに、イベントの少なさがさびしく感じるかもしれない。 -黒幕との最終戦が追加されたためシナリオが変更されたが、展開はやや強引。最初の登場イベントが必須ではない(というより、見る方が困難な勢力もある)ため、見逃すと中~終盤でいきなり名前が出てきて「えっ、誰?」と思ってしまう。 --また最終戦の存在は説明書でも明かされてはいないため、初見では統一した後になって戦わされるボスの強さに泣きを見る。 ---加えて、それまではほぼ時間制限がないと言ってもいいのが最終戦はきびしめの時間制限があるため、統一後にセーブすると詰む場合がある。 -バランス調整のため削除された要素もある。 --ムービーやボイスを入れたためか、3Dアニメの戦闘が削除された。戦闘はマップ上でのドットアニメで処理される。ドットアニメ自体は新規に作られたもので見栄えは悪くない。(3Dアニメはロードが長くテンポが悪かった) --青魔法の『フォッグ』は三種属性のバランスを取るために削除された。代わりに『レジスト』が追加されている。 -特殊クラス『シャドウマスター』が強すぎる。 --特定の騎士を配下にしないとなれないクラスではあるものの、二回行動・ヒット&アウェイ・一部魔法使用可・通常攻撃で毒追加・移動後遠距離攻撃可能と超強力。 --しかも前作ではマスターするのに10レベル必要だったのが今作では通常の5レベルになったため、これに加えてさらに特性を増やすこともできる。 --シャドウマスターは隠しクラスであり手に入れるのには普通にクリアするより手間がかかるのでバランスブレイカーというより最強を求めたい人向けの趣味の領域かと。 -声優陣は非常に豪華だが、一部明らかに未熟で棒読みのキャラがいる。また新しい在野の騎士の顔グラフィックは少し下手で違和感がある。 ---- **総評 メーカーが無名であることと前作があくまでそこそこの出来だったために出荷本数も少ないマイナーな作品となってしまったが、良好なゲームバランスと数十体ものモンスターの育成要素を兼ね備えた良作として本作は高い評価を得ている。もちろん現在でも続編や再リメイクを望む声が絶えない。~ そのためPSソフトとしても有数のプレミアゲーであり、長らく中古市場が高騰していたが、ゲームアーカイブスで配信され、低価格でも入手できるようになった。 &br
「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。~ 依頼内容は評価点の追記です。~ &color(red){''2017年9月16日でに改善されない場合は削除対応します。''} ---- *ブリガンダイン グランドエディション 【ぶりがんだいん ぐらんどえでぃしょん】 |ジャンル|ファンタジーシミュレーション|&amazon(B00005OVT4)| |対応機種|プレイステーション|~| |メディア|CD-ROM 2枚組|~| |発売・開発元|イースリースタッフ(ハーティロビン)|~| |発売日|2000年5月18日|~| |定価|6,800円 (税抜)|~| |プレイ人数|1人〜6人|~| |レーティング|CERO:A (全年齢対象)|~| |配信|ゲームアーカイブス:&br;2008年12月24日/617円(税込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:%%公式サイト%%(閉鎖中)→[[サルベージ>http://web.archive.org/web/20041103065502/http://www.happinetrobin.co.jp/e3/brigandine/]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ハーティロビン(現:ハピネット)のブランド「イースリースタッフ」が1998年に発売したファンタジー世界を舞台とした戦略SLG『ブリガンダイン 幻想大陸戦記』のリメイク版。今作ではさらなるバランス調整を始めとして様々な要素が追加されている。 -本作および前作の基本システムは国盗りSLGであり、大陸に或る6国の中から1国を選んで勢力を拡大し大陸の統一を目指す。 **特徴(前作含む) ***騎士とモンスター -それぞれの国には『ルーンの騎士』がいて、数字で著わされるだけの『兵士』ではなく1体毎に名前(変更可能)がついていてレベルも設定されている『モンスター』を率いることができる(1人につき最大6体)。戦場ではこれが1部隊となる。 --騎士の能力には『統魔力』という値があり、この値が許す限りのモンスターを率いることができる。このため騎士の能力で最も重要なのは、本人の強さよりもこの『統魔力』である。 -モンスターはこのゲームの真の主役といえる存在。他の国盗りSLGにおける『兵士』のような役割を担っているが、レベルが設定されていて戦うごとに成長していく。 --モンスターには種類とクラスごとに『統魔コスト』が設定されており、基本的に強力なモンスターほどこの値が高く騎士の『統魔力』を多く占有する。 --都市から得られる収入物『マナ』を消費して召喚することで増やせるが、召喚した後も毎節ごとに維持マナを支払わなければならない。ちなみに維持マナは種類とクラスだけでなくレベルによっても上昇する。 -騎士にもモンスターにもレベルがあり、10ごとに上級・最上級クラスに昇格(一部例外有り)して全体的に能力を上げることができる。 --騎士もモンスターもレベルは最大30だが、ここまで上げても決して無敵になるわけではない。レベル1のモンスターや騎士でも、属性の相克関係を利用したり複数体で囲んだりすれば充分倒すことが可能なバランスになっている。 --騎士はそのクラスで5レベルアップするとクラスチェンジ後も特性を引き継ぐことができるため、初期レベルの低い騎士ほど育てるのは大変だが多くの特性を身につけることができる。 --モンスターは昇格することで強くなると同時に統魔コストも上昇するが、コストが同じでもじっくり育てた上級クラスのモンスターの方が明らかに強い。 ---一例を挙げると『グール』。最初は捨て駒くらいにしかならない強さだが根気よく育てて最上級クラスのバンパイアロード(コスト70)にすると、攻撃力こそ及ばないもののコスト75のドラゴンより有用なユニットとなる。 -騎士は『クエスト』のコマンドで武者修行に出すことによって、時には負傷してしまうこともあるが『アイテムを得る』『能力が上昇する』等様々なイベントが起きる。さらには特殊なイベントが起きて在野の騎士が仕官してくることもある。 ***戦場 -戦闘は六角形のHEX戦で行われ、モンスターを率いた騎士を3人ずつ出撃させて戦う。1つの都市に対して複数の都市から部隊を送れるため、三方向から戦力を分割して攻め込むこともできる。 -戦闘中に騎士が倒されるとその部隊は壊滅し、率いていたモンスターは自動的に退却する。 --倒された騎士はモンスターと離れて首都に送還される上、負傷して1節の間行動出来なくなる。こうなると立て直しに大幅な時間を食ってしまう。 --さらにこの時モンスターが『逃げ遅れる』とそのモンスターはその場で行動不能になり、戦闘が終了すると勝利した側の所属になる。運が良ければレベルの高い敵モンスターを接収することが可能なため、あえて敵モンスターを倒さないのも手。 --倒された騎士が君主だった場合、全ての部隊が自動的に退却する。君主はみな専用クラスの強力なユニットだが、より注意が必要。 --倒される前に引き際を弁えて『退却』すれば、上記の不利も無く安全に隣の都市まで退却できる。ただし孤立した都市だと『強制離脱』となり、騎士は負傷しないがモンスターは逃げ遅れることがある。 -騎士は倒されても一時的に負傷するだけで死にはしないが、モンスターは倒されるとそのまま消滅する。 --そのためモンスターを犠牲にして騎士を守っても、戦後の戦力ダウンを招いてしまう。戦闘に勝つためには騎士を守ることが重要だが、戦略で勝つためにはモンスターを守ることも重要。ちなみにモンスターのみを『退却』させることは不可能。 -騎士には『統魔力』の他に『統魔範囲』の値が設定されており、騎士を中心としたこの範囲のHEXから出たモンスターは能力が大幅に減少する。 --そのため騎士とモンスターを引き離し過ぎると不利になる。アイテムでしか強化することはできない値であるため、この値の高さ(広さ)も騎士には重要。 -勝利した側のユニットにはボーナスとして全員200の経験値が貰えるため、レベルが低かったり前線で敵を倒すのに向いてないユニットも敵を倒さずに成長させていくことができる。 **主な追加要素 ***戦場 -新たに『包囲効果』が設定され、戦争での部隊の位置取りがさらに重要となった。 -12ターン経過時に攻撃側が城を奪っていると攻撃側の勝利となるため、逃げ回って拠点を守りきることはできなくなった。 -モンスターにもアイテムが装備可能に。また、敵を倒すと装備していたアイテムが手に入るようになった。 -維持マナが払えない状態で出撃するとモンスターの最大HPが一時的に減少するため、マナの確保がより重要となった。 -属性の相克関係が変更されて赤青緑は三すくみとなったため、力のぶつかり合いだけではなく属性を読むことが重要になった。 -防御力に対するAGIの影響が無くなったため、AGIの高いユニットが極端に強くなることはなくなった。 ***その他 -エストレガレス帝国でプレイできるようになった。君主ゼメキスはラスボスではなくなったため弱体化。(ライトニングボウ、ジェノサンダー削除) -イベントに音声・ムービーが追加された。それに加え『リコレクション』モード(これも新たに追加)では、なんとゲーム中のほぼ全てのイベントと台詞を回顧することができる。 -複数人プレイができる『マルチプレイ』モードが追加された。初期状態のシナリオだけではなく、年代が経って状況が変化したシナリオもある。 -大陸を統一した後、黒幕である魔導士との決戦イベントが追加された。これまで鍛えてきたユニットの強さが試される。 -モンスターにも顔グラフィックが用意された。(しかもかっこいい) -在野の騎士が大量に追加された。 ---- **評価点 ''シナリオ面'' -特徴的な各国 --全部で6か国と数を絞ってあるだけに、どの国も特徴的でシナリオもしっかりしている。 ---国を追われた王子が再起と復興を図る王道とも言える西アルメキア、和平寄りの魔法国家カーレオン、山に囲まれた僧侶の国レオニア、戦争を機に大陸統一に乗り出した強国ノルガルド、狂王率いる好戦的なイスカリオ、反乱で国を乗っ取り戦乱のきっかけを作ったエストレガレス帝国と、どの国も魅力的。 ---隣接しており平和的な解決を望む西アルメキアとカーレオンは作中唯一同盟を組むことも可能になっている。 -どのキャラクターも設定がしっかり練りこまれている。 --選んだ国の主要人物のシナリオは国の領土を広げるごとに進んでいく。 --各国のサブキャラも条件を満たすことでシナリオが発生する。 --在野の騎士も含め、どのキャラにも関連人物は設定されており、戦場で対峙した際には特殊な会話が発生する。 ---サブキャラとして特徴的なのが、家名を残す為に各国に散らばった3兄弟。誰かの国が勝てば良いという考えで散らばったのだが、末妹は兄弟で争うのを嫌がっており、彼女をきっかけに兄弟が集合和解するイベントまで用意されている。戦場会話も1対1、2対1で全パターン会話が用意されている凝りよう。 ---国が滅んだ際には、自国を滅ぼした国に付き従う者、敵対する国へ移る物が分かれており、元同僚との戦闘会話も用意されている。 ''戦闘面'' -騎士とモンスター --死ぬ事はない各部隊のリーダーと、一般兵扱いのモンスターという部隊編成でメリハリが効いている。 ---モンスターは死んだらロストする、リーダーが撤退前に戦闘不能に陥るとフリー兵士として戦場に残る等、使い捨ての戦闘力ではあるが、しっかり育成すれば非常に強力に育つ。シナリオは発生しないものの、個別の名前は付けられており、長く戦場で使っていくうちに愛着もわいてくる為、ミスで死なせてしまった場合には非常につらい。 -地形 --各国の地形は戦場マップにも活かされており、例えばレオニアは山で道が狭められている場所が多く、攻めにくく守りやすくなっている。 **問題点 -ゲーム後半味方が育ってきた頃には、敵国には育っていないモンスターしかいなくなっており折角の強さを発揮することが出来ない。敵AIはある程度戦力差があると逃げるので戦闘すら出来ないことも。 -キャラクターが個性的で魅力的なだけに、イベントの少なさがさびしく感じるかもしれない。 -黒幕との最終戦が追加されたためシナリオが変更されたが、展開はやや強引。最初の登場イベントが必須ではない(というより、見る方が困難な勢力もある)ため、見逃すと中~終盤でいきなり名前が出てきて「えっ、誰?」と思ってしまう。 --また最終戦の存在は説明書でも明かされてはいないため、初見では統一した後になって戦わされるボスの強さに泣きを見る。 ---加えて、それまではほぼ時間制限がないと言ってもいいのが最終戦はきびしめの時間制限があるため、統一後にセーブすると詰む場合がある。 -バランス調整のため削除された要素もある。 --ムービーやボイスを入れたためか、3Dアニメの戦闘が削除された。戦闘はマップ上でのドットアニメで処理される。ドットアニメ自体は新規に作られたもので見栄えは悪くない。(3Dアニメはロードが長くテンポが悪かった) --青魔法の『フォッグ』は三種属性のバランスを取るために削除された。代わりに『レジスト』が追加されている。 -特殊クラス『シャドウマスター』が強すぎる。 --特定の騎士を配下にしないとなれないクラスではあるものの、二回行動・ヒット&アウェイ・一部魔法使用可・通常攻撃で毒追加・移動後遠距離攻撃可能と超強力。 --しかも前作ではマスターするのに10レベル必要だったのが今作では通常の5レベルになったため、これに加えてさらに特性を増やすこともできる。 --シャドウマスターは隠しクラスであり手に入れるのには普通にクリアするより手間がかかるのでバランスブレイカーというより最強を求めたい人向けの趣味の領域かと。 -声優陣は非常に豪華だが、一部明らかに未熟で棒読みのキャラがいる。また新しい在野の騎士の顔グラフィックは少し下手で違和感がある。 ---- **総評 メーカーが無名であることと前作があくまでそこそこの出来だったために出荷本数も少ないマイナーな作品となってしまったが、良好なゲームバランスと数十体ものモンスターの育成要素を兼ね備えた良作として本作は高い評価を得ている。もちろん現在でも続編や再リメイクを望む声が絶えない。~ そのためPSソフトとしても有数のプレミアゲーであり、長らく中古市場が高騰していたが、ゲームアーカイブスで配信され、低価格でも入手できるようになった。 &br

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