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LIMBO - (2014/03/07 (金) 01:10:30) の1つ前との変更点

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*LIMBO 【りんぼ】 |ジャンル|アドベンチャー((PSNの分類によるとアドベンチャーとなっているが、内容は下記のとおりアクションに近い。))| |対応機種|Xbox360(Xbox LIVE ARCADE)&br()プレイステーション3、プレイステーション・ヴィータ(PlayStation Store)&br()Windowse、Macintosh(Steam)| |メディア|ダウンロード専売ソフト| |発売・開発元|Playdead| |発売日|【360】2010年7月21日&br()【PS3】2011年8月4日&br()【PSV】2013年6月18日&br()【Steam】2011年8月3日| |定価|【360】1,200マイクロソフトポイント&br()【PS3/PSV】1,200円&br()【Steam】9.99ドル| |プレイ人数|1人| |レーティング|CERO:D(17歳以上対象)| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''| #contents(fromhere) ---- **概要 謎と悪意に満ちた世界で、妹を探して彷徨うパズル要素の強いアクション。~ タイトルは「辺獄」、つまり「地獄に近い場所」の意味。~ 見た目も操作も簡素だが、それだけにハマる人はとことんハマる。上記のコンシューマー版だけでなくWindowsPC及びiOS版も存在し、全世界で数百万単位のDLを記録した。 ---- **特徴 -操作の基本は三つだけ --方向キーでの左右移動と、あとはジャンプとアクションのみ。最初から最後まで、それらを組み合わせた操作しか存在しない。 --「オブジェクトを押す/引っ張る」「タイミングを合わせて○○する」というのがこのゲームの基本であり殆どである。 -モノクロームの世界 --画像は全て白黒で、濃淡の差以外に描画の違いはない。主人公にしても、目玉の部分が白丸になっているだけで後はシルエット同然。 -その世界観や操作性、謎解き等から[[リトルビッグプラネット]]と[[SILENT HILL]]から影響を受けたのではと言われている。 ---- **評価点 -心地よい「不親切感」 --何をするべきかどころか、どういう物語なのかすら全く提示されず、更に謎解きも一切ヒントは貰えない。主人公は無力な少年なので、悪意に満ちたトラップに掛かればすぐに死んでしまう。 --ついでに言えば、「妹を探すため辺獄に足を踏み入れる」というストーリーでさえ、ゲーム内で語られる事はない。公式サイト等で僅かに語られる程度。 --しかし、だからこそ「思考する楽しみ」が非常に大きい。オブジェクトの意味や周囲の変化などを文字通り死んで覚えつつ、少しずつ先へと進んでいく楽しさはプリミティブだが非常に良い。 --謎解きも理不尽ではなく、周囲をよく観察すれば必ず答えは導き出せる。例えば序盤の蜘蛛のシーンは、そのままでは只殺されるだけだが「攻撃を空撃ちさせて振動を起こし、引っかかっているトラバサミを持ってきて罠にする」という手法に気づけば後はタイミングさえ計れば突破可能。 -無駄をそぎ落とした、超理詰めパズル要素 --もはや物理演算モデルのようで、偶然性を一切もたないシンプルなもの。しかし、運不運でも腕前でもなく思考だけがキーになるというパズルゲームの原理のようなゲームデザインになっている。 -グラフィック・SE・演出 --上記のとおり世界はすべて白黒の濃淡であり、システムと同じく非常にシンプル。余計な色味がないからこそ幻想的な雰囲気がしっかりと出ており、それ自体が現代美術のよう。 ---白黒の雰囲気によるものだけではない。僅か1000円そこそこの作品ながらグラフィックは極めて高品質、風で揺れる草花や滴り落ちる水滴等もきっちりリアルに描写されている。逆を言えば、グラフィックに手を抜いていないからこそ芸術的な世界観がより映えるのだろう。 --SE(=サウンドエフェクト)もリアル・・・というか''リアルすぎる''。 ---白黒の画面・残虐な罠・奇怪な怪物などリアルとは程遠い世界観の本作であるが、ありとあらゆる音が異常までにリアルであるため、高品質のグラフィックも相まって奇妙な現実感を連想させる。 --演出も練られており、特に中盤の「妹との再会」の描写は非常に上手い。誰もが絶望した事だろう。 ---- **賛否両論点 -人を選びすぎる描写の数々 --主人公の死に様はとにかく酷く、容赦がない。人によっては不快感を持つかもしれない。 ---「トラバサミに鋏まれ、直立したまま首だけが転げ落ちる((本作のトラバサミは大型で、踏んだ際にちょうど首のところで歯が噛み合うようになっている))」「バズソーに切り刻まれる」「水に落ちて苦悶のまま水死」「足場に流れていた電気にやられ、焼け焦げて死亡」など。 ---死によるペナルティはなく、その直前から復活する。 --「妹を助けに辺獄に入った」という設定以外に公式に語られているストーリーはなく、ユーザーの想像による部分が多い。Web上には多くの「考察」があるが、それが正しいのかは誰にもわからない。 -PS3版で追加された隠しルートが難しいと言うより''理不尽'' --真っ暗な中、音と発光だけで罠を回避していくルートである為、とんでもない難易度になっている。 ---トロフィー獲得以外にはこれといって意味はないので、本編以上の難易度を求めた人向けのやりこみ要素ではあるのだが、それにしても内容が人を選び過ぎる。 ---- **問題点 -後半は謎解き要素がほぼなくなる --「何がどうなってるか」は初見で分からずとも一度引っかかればわかる事が多く、「いかにタイミングよくアクションを起こすか」が問題になる事が多くなる。 ---その為、「謎は解けてるのに、いつまで経ってもアクションで成功しない」といった事態が増えてしまう。 ---- **総評 かなり人を選ぶ内容ではあるのもの、パズルゲームとしては秀逸。トライ&エラーを繰り返し、じっくりと歩んでいく姿勢が求められる。~ この手の思考パズルが好きな方、あるいは死に描写を楽しめる方にはオススメ。 ---- **結末についての一考察 #region(ネタバレ注意) -数々の残虐なトラップを潜り抜け、少年は遂に妹を発見する。その後、スタッフロールが流れエンディングが始まる。 --スタッフロールが終わった後、「壊れた梯子とハエの集った2つの死体」が映し出され、ゲームは終了する・・・という結末である。 -本作のタイトルであるLIMBOとは、キリスト教における「辺獄」の意味であり、「原罪から解放されていない死亡した幼児が行きつく場所」とされている。 --映し出される梯子は恐らく「ヤコブの梯子」、同じくキリスト教における「天国へと続く梯子」である。 --壊れたヤコブの梯子、ハエが集った2つの死体、ここまで言えば猿でも判ると思うが''恐ろしく救いようのない結末である''。 -- #endregion //色んな考察がされてるゲームの一考察をいかにも確定情報みたいに書くのはどうかと・・・ ---- ----
*LIMBO 【りんぼ】 |ジャンル|アドベンチャー((PSNの分類によるとアドベンチャーとなっているが、内容は下記のとおりアクションに近い。))|&ref(Limbo.jpg)| |対応機種|Xbox360&br()PlayStation 3 / PlayStation Vita&br()Windowse / Macintosh&br()※それぞれXbox LIVE、PS Store、Steamから販売|~| |メディア|ダウンロード専売ソフト|~| |発売・開発元|Playdead|~| |発売日・価格|【360】2010年7月21日 1,200MSP&br()【PS3】2011年8月4日 1,200円&br()【PSV】2013年6月18日 1,200円&br()【Steam】2011年8月3日 9.99ドル|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:D(17歳以上対象)|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| #contents(fromhere) ---- **概要 謎と悪意に満ちた世界で、妹を探して彷徨うパズル要素の強いアクション。~ タイトルは「辺獄」、つまり「地獄に近い場所」の意味。~ 見た目も操作も簡素だが、それだけにハマる人はとことんハマる。上記のコンシューマー版だけでなくWindowsPC及びiOS版も存在し、全世界で数百万単位のDLを記録した。 ---- **特徴 -操作の基本は三つだけ --方向キーでの左右移動と、あとはジャンプとアクションのみ。最初から最後まで、それらを組み合わせた操作しか存在しない。 --「オブジェクトを押す/引っ張る」「タイミングを合わせて○○する」というのがこのゲームの基本であり殆どである。 -モノクロームの世界 --画像は全て白黒で、濃淡の差以外に描画の違いはない。主人公にしても、目玉の部分が白丸になっているだけで後はシルエット同然。 -その世界観や操作性、謎解き等から[[リトルビッグプラネット]]と[[SILENT HILL]]から影響を受けたのではと言われている。 ---- **評価点 -心地よい「不親切感」 --何をするべきかどころか、どういう物語なのかすら全く提示されず、更に謎解きも一切ヒントは貰えない。主人公は無力な少年なので、悪意に満ちたトラップに掛かればすぐに死んでしまう。 --ついでに言えば、「妹を探すため辺獄に足を踏み入れる」というストーリーでさえ、ゲーム内で語られる事はない。公式サイト等で僅かに語られる程度。 --しかし、だからこそ「思考する楽しみ」が非常に大きい。オブジェクトの意味や周囲の変化などを文字通り死んで覚えつつ、少しずつ先へと進んでいく楽しさはプリミティブだが非常に良い。 --謎解きも理不尽ではなく、周囲をよく観察すれば必ず答えは導き出せる。例えば序盤の蜘蛛のシーンは、そのままでは只殺されるだけだが「攻撃を空撃ちさせて振動を起こし、引っかかっているトラバサミを持ってきて罠にする」という手法に気づけば後はタイミングさえ計れば突破可能。 -無駄をそぎ落とした、超理詰めパズル要素 --もはや物理演算モデルのようで、偶然性を一切もたないシンプルなもの。しかし、運不運でも腕前でもなく思考だけがキーになるというパズルゲームの原理のようなゲームデザインになっている。 -グラフィック・SE・演出 --上記のとおり世界はすべて白黒の濃淡であり、システムと同じく非常にシンプル。余計な色味がないからこそ幻想的な雰囲気がしっかりと出ており、それ自体が現代美術のよう。 ---白黒の雰囲気によるものだけではない。僅か1000円そこそこの作品ながらグラフィックは極めて高品質、風で揺れる草花や滴り落ちる水滴等もきっちりリアルに描写されている。逆を言えば、グラフィックに手を抜いていないからこそ芸術的な世界観がより映えるのだろう。 --SE(=サウンドエフェクト)もリアル・・・というか''リアルすぎる''。 ---白黒の画面・残虐な罠・奇怪な怪物などリアルとは程遠い世界観の本作であるが、ありとあらゆる音が異常までにリアルであるため、高品質のグラフィックも相まって奇妙な現実感を連想させる。 --演出も練られており、特に中盤の「妹との再会」の描写は非常に上手い。誰もが絶望した事だろう。 ---- **賛否両論点 -人を選びすぎる描写の数々 --主人公の死に様はとにかく酷く、容赦がない。人によっては不快感を持つかもしれない。 ---「トラバサミに鋏まれ、直立したまま首だけが転げ落ちる((本作のトラバサミは大型で、踏んだ際にちょうど首のところで歯が噛み合うようになっている))」「バズソーに切り刻まれる」「水に落ちて苦悶のまま水死」「足場に流れていた電気にやられ、焼け焦げて死亡」など。 ---死によるペナルティはなく、その直前から復活する。 --「妹を助けに辺獄に入った」という設定以外に公式に語られているストーリーはなく、ユーザーの想像による部分が多い。Web上には多くの「考察」があるが、それが正しいのかは誰にもわからない。 -PS3版で追加された隠しルートが難しいと言うより''理不尽'' --真っ暗な中、音と発光だけで罠を回避していくルートである為、とんでもない難易度になっている。 ---トロフィー獲得以外にはこれといって意味はないので、本編以上の難易度を求めた人向けのやりこみ要素ではあるのだが、それにしても内容が人を選び過ぎる。 ---- **問題点 -後半は謎解き要素がほぼなくなる --「何がどうなってるか」は初見で分からずとも一度引っかかればわかる事が多く、「いかにタイミングよくアクションを起こすか」が問題になる事が多くなる。 ---その為、「謎は解けてるのに、いつまで経ってもアクションで成功しない」といった事態が増えてしまう。 ---- **総評 かなり人を選ぶ内容ではあるのもの、パズルゲームとしては秀逸。トライ&エラーを繰り返し、じっくりと歩んでいく姿勢が求められる。~ この手の思考パズルが好きな方、あるいは死に描写を楽しめる方にはオススメ。 ---- **結末についての一考察 #region(ネタバレ注意) -数々の残虐なトラップを潜り抜け、少年は遂に妹を発見する。その後、スタッフロールが流れエンディングが始まる。 --スタッフロールが終わった後、「壊れた梯子とハエの集った2つの死体」が映し出され、ゲームは終了する・・・という結末である。 -本作のタイトルであるLIMBOとは、キリスト教における「辺獄」の意味であり、「原罪から解放されていない死亡した幼児が行きつく場所」とされている。 --映し出される梯子は恐らく「ヤコブの梯子」、同じくキリスト教における「天国へと続く梯子」である。 --壊れたヤコブの梯子、ハエが集った2つの死体、ここまで言えば猿でも判ると思うが''恐ろしく救いようのない結末である''。 -- #endregion //色んな考察がされてるゲームの一考察をいかにも確定情報みたいに書くのはどうかと・・・ ----

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