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コロコロカービィ - (2018/02/25 (日) 19:31:36) の1つ前との変更点

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*コロコロカービィ 【ころころかーびぃ】 |ジャンル|アクション|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/5151H0AWY5L.jpg,height=200)&br;&image(gamen08.jpg,width=160)| |対応機種|ゲームボーイカラー(専用)|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|ハル研究所|~| |発売日|2000年8月23日|~| |定価|4,500円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|3個(EEPROM)|~| |備考|カートリッジに動きセンサー内蔵|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|世界初「動きセンサーカートリッジ」搭載ソフト&br;カービィとしては異色だが出来自体は良好&br;GBCでは珍しくセーブがフラッシュメモリ式|~| |>|>|CENTER:''[[星のカービィシリーズリンク>星のカービィシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 星のカービィシリーズの番外作品。~ 『[[カービィボウル]]』以来またしてもプププランドの星を奪ったデデデ大王を成敗すべく、カービィが冒険に旅立つ。 ゲームボーイカラー唯一のカービィにして、ゲーム機自体の動きをリアルにゲーム内へ反映させた「''動きセンサーカートリッジ''」を、世界で初めて搭載した貴重なソフトでもある。~ その他、ゲームボーイカラーのソフトとしては珍しく、バックアップにフラッシュメモリ形式を採用しているのも特徴である。 ---- **特徴 -前述のように本作は、動きセンサーカートリッジの性能をふんだんに生かした直感的な操作が最大の特徴である。 --ゲームボーイを傾けるとその向きへカービィが転がり、GBC本体を跳ね上げるとカービィも飛び上がる。また傾ける角度が大きいほど早く転がるが、必要以上に傾けなくてもOK。 --跳ね上げはこのゲームで特に重要なアクション。穴を飛び越えたり、アイテム以外でザコキャラを倒したり、アイテムを変化させる時など、用途は幅広い。 --一方のボタン操作は(ステージ中では)基本的にAボタンしか使わないが、状況によってはBボタンも使う。十字キーは画面をずらして遠くを見たい時に使うといった程度。 --厳密な仕組みこそ異なるものの、後のニンテンドー3DSに搭載された「ジャイロセンサー」に通じるものがある。 -1レベル4コースから成る全8レベルの面クリア形式で、『[[スーパーデラックス>星のカービィ スーパーデラックス]]』内の「メタナイトの逆襲」以来のタイム制。 --各コースは前半・後半の2エリアに分かれており、中間ゲートをくぐると後半のタイムが現在のタイムに追加される。 --さらに初挑戦のレベルに限り、ゴール時に残っているタイムを次のステージへ引き継ぎ加算することが可能。余裕をもってプレイしやすい。 --各レベルの4コース目では最後にボスが待ち受け、これを倒すとそのレベルはクリアとなる。 -従来のアクション系カービィとは異なるゲーム性ゆえに、本家では無かったギミックや仕様、従来と異なる点が多い。 --コース上の敵は普通にぶつかるとダメージを受けるが、前述の跳ね上げアクションで退治可能。 ---ただしこれが効かない敵もおり、その場合は基本的に無敵状態の体当たりのみ有効。 --カービィの動きに直接影響を与えるギミックが多数あり、これを活かすことが攻略のキモとなる。以下に例を挙げる。 #region(ギミックの一例) --バンパー...スマブラに登場する妨害アイテムのバンパーと似たようなトラップ。触れると弾き飛ばされる。円形のものから棒状、巨大な円形とバリエーション豊か。色によって吹っ飛び具合は異なるが、狭い足場などでは基本的に邪魔者。 --ジャンプ穴...カービィが穴に入るとスッポリ収まり、Aボタンで矢印の方向に飛ばす。中には自分で傾けて方向を決めたり、矢印がグルグル回転するものまである。 --ダッシュ床...乗ると矢印の方向へ強制的に高速移動する。その多くが出戻りさせるためのトラップとして配置されている。 #endregion() --今回は無敵キャンディーを取らなくても、上述のバンパー・ジャンプ穴を使って一時的に無敵化する方法がある。 ---やり方は至って単純で、バンパーに連続で跳ね返されたりジャンプ穴をひたすら跳び継いでいけばカービィが光りだして無敵になる。 --前述の跳ね上げを用いると、コース内の「星のかけらパネル」と「タイムパネル」を入れ替えることが出来る。 ---前者は100個集めると残り人数が1UPし、後者はパネル1枚につきタイムが3秒加算される。残機を取るか、タイムにゆとりを持たせるかはプレイヤーの考え次第。 ---カービィ自身が動けない状況でも傾きセンサーは反応してくれるので、ゲームボーイを跳ね上げさえすればいつでも入れ替えが可能。 --コースによってはウィスピーウッズがどこかに隠れている。 ---今回は戦いにならず、接触すると今より先のレベルへ飛ぶかどうかを選択できる(マリオで言うワープ土管の要領)。 -やりこみ要素は本作でも健在。 --各コースには必ず「レッドスター」と呼ばれるオブジェクトが隠されており、達成率を100%まで極めるには絶対欠かせない。場所によっては初見で気付かないようなものも…。 --一方、同じ要領で「ブルースター」を入手すると、ゴール後に5つのサブゲームの中から1つ選んでクリアすれば残機アップを狙える。 --サブゲームはいずれも傾きセンサーの特徴を活かした楽しい内容である。条件を満たせばブルースターを取らなくてもプレイ可能。 --ちなみにレッドスターを全て集めた状態で本編をクリアすると、初代にも存在したいわゆる「裏面」であるエクストラモードが解禁される。上級者向けに再調整された難コースの数々がプレイヤーを待ち受けている。 ---- **評価点 -十字キーにとらわれない斬新な操作方法。 --これまでの一般的なアクションゲームでは、ダッシュ移動ひとつとっても「方向キー2度押しor同時に別のボタンを押しながら...」と、作品によって具体的なコマンド入力が異なる場合が多く、ゲーム初心者にとってはいちいち覚えづらい。 --しかし、本作は単純にゲームボーイ本体を傾ける深さでスピードを調節する、跳ね上げてジャンプする等といった直接的な操作が中心となる。ボタン操作を使う大多数の普通のゲームと比べると異色であり、慣れないうちはとっつきにくさを感じたりして戸惑いがちであるが、複雑さをあまり感じることなく遊ぶ事が可能。 //「ボタン操作はちょっと…」という方でも、複雑さや煩わしさをあまり感じることなく安心して遊べる。 //↑正直どう考えてもボタン操作の方に慣れている人が大多数で、こういった操作の方が煩わしいとかとっつきにくいと感じている人が多そうなので記述を変更 -良く練られたステージデザイン。 --コースごとに敵の配置やギミック・地形は大きく異なり、同じ系統のコースであっても決してマンネリを感じさせない。 --ただ転がすだけではクリアできない巧妙な設計が成されているがゆえに、挑み甲斐がある。 -歯ごたえのあるエクストラモード。 --そもそも普段のカービィと明らかに操作体系が異なるもの一因だが、本作がとりわけ難しいとされる理由は前述のエクストラモードにある。 --シリーズ中でも上位に食い込む高難度を誇り、平均的にかなり短い残りタイム、敵・ギミックの追加や配置変更も相まって攻略は一筋縄ではいかない。 ---例えば最初のステージは開始直後のタイムがいきなり''50秒''。スタートした初っ端から「''いそいで!''」の警告と共にアラームが鳴り響きBGMがスピードアップするので否応無しにヒヤヒヤさせられる。''残りタイムが30秒を切ると画面中央でカウントダウンが開始する''のもプレイヤーの焦りを一層掻き立てる。 ---バンパーは特に変貌が激しく、荒れ狂うように振動していたり表面では動かなかったものが移動タイプになっていたりと、道中がひたすら悩ましい。 ---ボス戦も例外ではなく、よりカービィが不利になるようなフィールドに設計されている。 --そんな有様ゆえに、前述のタイムパネルを集めるか否かで難しさが段違いに変化する。 --裏面にもレッドスターは当然のごとく配置されている為、完全クリアは更に困難を極める。 --サブゲームもより難しく調整され、簡単には残機アップもハイスコア更新も達成できない。 ---- **問題点 -本作の大きな特徴である独特な操作方法。 --ボタン操作を使う大多数の普通のゲームと異なり、「ゲーム機そのものを動かす」という独特な操作方法が求められるため、慣れないうちはとっつきにくさを感じる可能性が高い。 ---また、その操作方法故に公衆の面前でプレイするのは人によって抵抗感があるかも知れない。勿論、自宅などで遊ぶ分には何ら問題無い。 -定番アクションのオミット。 --シリーズの顔とも言えるコピー能力が存在しない。しかし有ったら有ったで操作が複雑になる可能性があるので、これで良いという声も。 --今回のカービィは転がっての移動がメインであり、いつものようにホバリングして落下死を防ぐことができない。ちょっとでも足場を踏み外せば即ミスである。 ---一応、特定のアイテムを取ることで初代のやきいもの要領で15秒間浮遊&空気弾の発射が可能になるという要素はある。 --他にもカービィお得意の吸い込みは、とあるギミックの演出として見られるのみ。 -ボスの種類が少ない。 --今までの中ボスに該当するポジションのキャラがおらず、基本的にボスは各レベルの最終ステージのみに登場。 --本作オリジナルキャラの一つ目ボール「メガイター」、シリーズおなじみの「クラッコ」、そして黒幕「デデデ大王」の3種類と非常に少ない。 --特にメガイターはあらゆるレベルの最後で色違いとしてもしょっちゅう見かけるので、やや食傷気味になりがち。 ---ただし、この敵は色ごとにダメージを受けた後の反撃内容が異なる。緑タイプは直線的に跳ね返りながら突進、茶色タイプは大ジャンプで踏み潰すと同時に足場を脆くする攻撃を使用、青タイプは更にスピードアップした突進を使用、最強の個体である黒タイプは青の特徴に加えまばたきで攻撃をガードする、といった違いがある。加えて、ボス戦の舞台となる専用フィールドにもそれぞれギミックが仕込まれており、マンネリ化を防ぐ工夫はある程度なされている。 -一度エクストラモードに入ると最初の状態へリセットされ、そのデータでは2度と通常ステージに入れない。 --このため、通常ステージでも遊びたいという人は気をつける必要がある。 -サウンドテストの収録数が中途半端。 --特に完成度の高いエンディングのメドレーが収録されてないのは残念。 ---- **総評 「傾けて動かす」という、至ってシンプルかつ異端なゲーム性で知られる本作だが、アクションゲームとしての出来も秀逸であり十分に楽しめる。~ 動きセンサーカートリッジの秘めたる可能性を知らしめ、後のジャイロセンサーのはしりにもなったと考えると、残していった功績は決して小さなものではないだろう。 ---- **余談 -動きセンサーカートリッジは後にGBA専用ソフトの『[[まわるメイドインワリオ]]』『[[ヨッシーの万有引力]]』などにも組み込まれた。 -世界初の動きセンサー(加速度センサー)搭載型ゲームという事で、なんと東京都江東区の日本科学未来館に本作のカートリッジが展示されていた。 -動きセンサーを使った操作の都合上仕方ないかもしれないが、星のカービィシリーズでは未だにバーチャルコンソール化されていないが、ニンテンドー3DSには本作のカートリッジ仕様を彷彿とさせるジャイロセンサーが登載されているので、それを応用する形でVC配信が実現できるかも知れない。 --と言いたい所だが、3DSのVCは2016年3月配信分より新規タイトルのラインナップがゲームボーイからスーパーファミコンに方向転換した為、本作のVC化は絶望的とも言える現状である。 -サビなしバージョンの「デデデ大王のテーマ」が使われた最後の作品。 --サビありバージョンが最初に使用されたのは『スーパーデラックス』。その『スーパーデラックス』よりも後に発売された作品で、サビなしバージョンを使っているのは本作のみである。 -真の意味でのゲームボーイカラー''専用''ソフトと言われることがある。 --センサーの関係上、GBCや初代GBAでは遊ぶことが可能だが、ゲームボーイアドバンスSPやゲームボーイプレーヤーで遊ぶことは非常に困難であるため。 --だからこそ、あえてゲームボーイプレーヤーでプレイする猛者も居たりするのだが。&link(参考動画){http://dic.nicovideo.jp/v/sm8092012}
*コロコロカービィ 【ころころかーびぃ】 |ジャンル|アクション|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/5151H0AWY5L.jpg,height=200)&br;&image(gamen08.jpg,width=160)| |対応機種|ゲームボーイカラー(専用)|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|ハル研究所|~| |発売日|2000年8月23日|~| |定価|4,500円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|3個(EEPROM)|~| |備考|カートリッジに動きセンサー内蔵|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|世界初「動きセンサーカートリッジ」搭載ソフト&br;カービィとしては異色だが出来自体は良好&br;GBCでは珍しくセーブがフラッシュメモリ式|~| |>|>|CENTER:''[[星のカービィシリーズリンク>星のカービィシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 星のカービィシリーズの番外作品。~ 『[[カービィボウル]]』以来またしてもプププランドの星を奪ったデデデ大王を成敗すべく、カービィが冒険に旅立つ。 ゲームボーイカラー唯一のカービィにして、ゲーム機自体の動きをリアルにゲーム内へ反映させた「''動きセンサーカートリッジ''」を、世界で初めて搭載した貴重なソフトでもある。~ その他、ゲームボーイカラーのソフトとしては珍しく、バックアップにフラッシュメモリ形式を採用しているのも特徴である。 ---- **特徴 -前述のように本作は、動きセンサーカートリッジの性能をふんだんに生かした直感的な操作が最大の特徴である。 --ゲームボーイを傾けるとその向きへカービィが転がり、GBC本体を跳ね上げるとカービィも飛び上がる。また傾ける角度が大きいほど早く転がるが、必要以上に傾けなくてもOK。 --跳ね上げはこのゲームで特に重要なアクション。穴を飛び越えたり、アイテム以外でザコキャラを倒したり、アイテムを変化させる時など、用途は幅広い。 --一方のボタン操作は(ステージ中では)基本的にAボタンしか使わないが、状況によってはBボタンも使う。十字キーは画面をずらして遠くを見たい時に使うといった程度。 --厳密な仕組みこそ異なるものの、後のニンテンドー3DSに搭載された「ジャイロセンサー」に通じるものがある。 -1レベル4コースから成る全8レベルの面クリア形式で、『[[スーパーデラックス>星のカービィ スーパーデラックス]]』内の「メタナイトの逆襲」以来のタイム制。 --各コースは前半・後半の2エリアに分かれており、中間ゲートをくぐると後半のタイムが現在のタイムに追加される。 --さらに初挑戦のレベルに限り、ゴール時に残っているタイムを次のステージへ引き継ぎ加算することが可能。余裕をもってプレイしやすい。 --各レベルの4コース目では最後にボスが待ち受け、これを倒すとそのレベルはクリアとなる。 -従来のアクション系カービィとは異なるゲーム性ゆえに、本家では無かったギミックや仕様、従来と異なる点が多い。 --コース上の敵は普通にぶつかるとダメージを受けるが、前述の跳ね上げアクションで退治可能。 ---ただしこれが効かない敵もおり、その場合は基本的に無敵状態の体当たりのみ有効。 --カービィの動きに直接影響を与えるギミックが多数あり、これを活かすことが攻略のキモとなる。以下に例を挙げる。 #region(ギミックの一例) --バンパー...スマブラに登場する妨害アイテムのバンパーと似たようなトラップ。触れると弾き飛ばされる。円形のものから棒状、巨大な円形とバリエーション豊か。色によって吹っ飛び具合は異なるが、狭い足場などでは基本的に邪魔者。 --ジャンプ穴...カービィが穴に入るとスッポリ収まり、Aボタンで矢印の方向に飛ばす。中には自分で傾けて方向を決めたり、矢印がグルグル回転するものまである。 --ダッシュ床...乗ると矢印の方向へ強制的に高速移動する。その多くが出戻りさせるためのトラップとして配置されている。 #endregion() --今回は無敵キャンディーを取らなくても、上述のバンパー・ジャンプ穴を使って一時的に無敵化する方法がある。 ---やり方は至って単純で、バンパーに連続で跳ね返されたりジャンプ穴をひたすら跳び継いでいけばカービィが光りだして無敵になる。 --前述の跳ね上げを用いると、コース内の「星のかけらパネル」と「タイムパネル」を入れ替えることが出来る。 ---前者は100個集めると残り人数が1UPし、後者はパネル1枚につきタイムが3秒加算される。残機を取るか、タイムにゆとりを持たせるかはプレイヤーの考え次第。 ---カービィ自身が動けない状況でも傾きセンサーは反応してくれるので、ゲームボーイを跳ね上げさえすればいつでも入れ替えが可能。 --コースによってはウィスピーウッズがどこかに隠れている。 ---今回は戦いにならず、接触すると今より先のレベルへ飛ぶかどうかを選択できる(マリオで言うワープ土管の要領)。 -やりこみ要素は本作でも健在。 --各コースには必ず「レッドスター」と呼ばれるオブジェクトが隠されており、達成率を100%まで極めるには絶対欠かせない。場所によっては初見で気付かないようなものも…。 --一方、同じ要領で「ブルースター」を入手すると、ゴール後に5つのサブゲームの中から1つ選んでクリアすれば残機アップを狙える。 --サブゲームはいずれも傾きセンサーの特徴を活かした楽しい内容である。条件を満たせばブルースターを取らなくてもプレイ可能。 --ちなみにレッドスターを全て集めた状態で本編をクリアすると、初代にも存在したいわゆる「裏面」であるエクストラモードが解禁される。上級者向けに再調整された難コースの数々がプレイヤーを待ち受けている。 ---- **評価点 -十字キーにとらわれない斬新な操作方法。 --これまでの一般的なアクションゲームでは、ダッシュ移動ひとつとっても「方向キー2度押しor同時に別のボタンを押しながら...」と、作品によって具体的なコマンド入力が異なる場合が多く、ゲーム初心者にとってはいちいち覚えづらい。 --しかし、本作は単純にゲームボーイ本体を傾ける深さでスピードを調節する、跳ね上げてジャンプする等といった直接的な操作が中心となる。ボタン操作を使う大多数の普通のゲームと比べると異色であり、慣れないうちはとっつきにくさを感じたりして戸惑いがちであるが、複雑さをあまり感じることなく遊ぶ事が可能。 //「ボタン操作はちょっと…」という方でも、複雑さや煩わしさをあまり感じることなく安心して遊べる。 //↑正直どう考えてもボタン操作の方に慣れている人が大多数で、こういった操作の方が煩わしいとかとっつきにくいと感じている人が多そうなので記述を変更 -良く練られたステージデザイン。 --コースごとに敵の配置やギミック・地形は大きく異なり、同じ系統のコースであっても決してマンネリを感じさせない。 --ただ転がすだけではクリアできない巧妙な設計が成されているがゆえに、挑み甲斐がある。 -歯ごたえのあるエクストラモード。 --そもそも普段のカービィと明らかに操作体系が異なるもの一因だが、本作がとりわけ難しいとされる理由は前述のエクストラモードにある。 --シリーズ中でも上位に食い込む高難度を誇り、平均的にかなり短い残りタイム、敵・ギミックの追加や配置変更も相まって攻略は一筋縄ではいかない。 ---例えば最初のステージは開始直後のタイムがいきなり''50秒''。スタートした初っ端から「''いそいで!''」の警告と共にアラームが鳴り響きBGMがスピードアップするので否応無しにヒヤヒヤさせられる。''残りタイムが30秒を切ると画面中央でカウントダウンが開始する''のもプレイヤーの焦りを一層掻き立てる。 ---バンパーは特に変貌が激しく、荒れ狂うように振動していたり表面では動かなかったものが移動タイプになっていたりと、道中がひたすら悩ましい。 ---ボス戦も例外ではなく、よりカービィが不利になるようなフィールドに設計されている。 --そんな有様ゆえに、前述のタイムパネルを集めるか否かで難しさが段違いに変化する。 --裏面にもレッドスターは当然のごとく配置されている為、完全クリアは更に困難を極める。 --サブゲームもより難しく調整され、簡単には残機アップもハイスコア更新も達成できない。 ---- **問題点 -本作の大きな特徴である独特な操作方法。 --ボタン操作を使う大多数の普通のゲームと異なり、「ゲーム機そのものを動かす」という独特な操作方法が求められるため、慣れないうちはとっつきにくさを感じる可能性が高い。 ---また、その操作方法故に公衆の面前でプレイするのは人によって抵抗感があるかも知れない。勿論、自宅などで遊ぶ分には何ら問題無い。 -定番アクションのオミット。 --シリーズの顔とも言えるコピー能力が存在しない。しかし有ったら有ったで操作が複雑になる可能性があるので、これで良いという声も。 --今回のカービィは転がっての移動がメインであり、いつものようにホバリングして落下死を防ぐことができない。ちょっとでも足場を踏み外せば即ミスである。 ---一応、特定のアイテムを取ることで初代のやきいもの要領で15秒間浮遊&空気弾の発射が可能になるという要素はある。 --他にもカービィお得意の吸い込みは、とあるギミックの演出として見られるのみ。 -ボスの種類が少ない。 --今までの中ボスに該当するポジションのキャラがおらず、基本的にボスは各レベルの最終ステージのみに登場。 --本作オリジナルキャラの一つ目ボール「メガイター」、シリーズおなじみの「クラッコ」、そして黒幕「デデデ大王」の3種類と非常に少ない。 --特にメガイターはあらゆるレベルの最後で色違いとしてもしょっちゅう見かけるので、やや食傷気味になりがち。 ---ただし、この敵は色ごとにダメージを受けた後の反撃内容が異なる。緑タイプは直線的に跳ね返りながら突進、茶色タイプは大ジャンプで踏み潰すと同時に足場を脆くする攻撃を使用、青タイプは更にスピードアップした突進を使用、最強の個体である黒タイプは青の特徴に加えまばたきで攻撃をガードする、といった違いがある。加えて、ボス戦の舞台となる専用フィールドにもそれぞれギミックが仕込まれており、マンネリ化を防ぐ工夫はある程度なされている。 -一度エクストラモードに入ると最初の状態へリセットされ、そのデータでは2度と通常ステージに入れない。 --このため、通常ステージでも遊びたいという人は気をつける必要がある。 -サウンドテストの収録数が中途半端。 --特に完成度の高いエンディングのメドレーが収録されてないのは残念。 ---- **総評 「傾けて動かす」という、至ってシンプルかつ異端なゲーム性で知られる本作だが、アクションゲームとしての出来も秀逸であり十分に楽しめる。~ 動きセンサーカートリッジの秘めたる可能性を知らしめ、後のジャイロセンサーのはしりにもなったと考えると、残していった功績は決して小さなものではないだろう。 ---- **余談 -動きセンサーカートリッジは後にGBA専用ソフトの『[[まわるメイドインワリオ]]』『[[ヨッシーの万有引力]]』などにも組み込まれた。 -世界初の動きセンサー(加速度センサー)搭載型ゲームという事で、なんと東京都江東区の日本科学未来館に本作のカートリッジが展示されていた。 -動きセンサーを使った操作の都合上仕方ないかもしれないが、星のカービィシリーズでは未だにバーチャルコンソール化されていないが、ニンテンドー3DSには本作のカートリッジ仕様を彷彿とさせるジャイロセンサーが登載されているので、それを応用する形でVC配信が実現できるかも知れない。 --と言いたい所だが、3DSのVCは2016年3月配信分より新規タイトルのラインナップがゲームボーイからスーパーファミコンに方向転換した為、本作のVC化は絶望的とも言える現状である。 -サビなしバージョンの「デデデ大王のテーマ」が使われた最後の作品。 --サビありバージョンが最初に使用されたのは『スーパーデラックス』。その『スーパーデラックス』よりも後に発売された作品で、サビなしバージョンを使っているのは本作と『すいこみ大作戦』の2作のみである。 -真の意味でのゲームボーイカラー''専用''ソフトと言われることがある。 --センサーの関係上、GBCや初代GBAでは遊ぶことが可能だが、ゲームボーイアドバンスSPやゲームボーイプレーヤーで遊ぶことは非常に困難であるため。 --だからこそ、あえてゲームボーイプレーヤーでプレイする猛者も居たりするのだが。&link(参考動画){http://dic.nicovideo.jp/v/sm8092012}

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