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*46億年物語 ~THE進化論~
【46おくねんものがたり ざ しんかろん】
|ジャンル|RPG|~|
|対応機種|PC-9801|~|
|メディア|5インチフロッピーディスク 5枚組|~|
|発売元|エニックス|~|
|開発元|46億年物語プロジェクトチーム|~|
|発売日|1990年5月26日|~|
|定価|9,200円(税別)|~|
|プレイ人数 |1人|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
**概要
進化論を題材にしたRPG。~
原初の魚類テローダスからスタートして進化をしていき、やがて人類となり、最終的には地球を導くリーダーとして太陽系の惑星を侵略してきた存在と戦う。全6章構成。~
プロローグ章で有機分子として主人公が誕生する時点で既に、地球誕生から約11億年が経過した「35億年前」((現在の学説的に沿って補完するなら「40億年前」になる。))。~
本編は魚類の時代からであるため、地球誕生から40億年以上経過した時代からスタートすることになる。((開始時点はシルル紀前期の魚類であるテローダス。))
**特徴
-後述のSFC版とはシステムが異なり、1対1のDQI風戦闘形式。
-敵を倒すと進化因子という経験値を得て、それを知力・持久力・体力・攻撃力の各能力値に振り分けて成長させていき、各能力値が規定以上になれば進化できるシステム。
--進化因子は戦闘・イベントでの獲得のほか、自然災害などでダメージを受けたときも獲得できる。
**評価点
-進化のバリエーションは非常に豊富で、進化した生物の説明文もしっかり作ってある。
--特に4章の恐竜時代の量は圧巻。とはいえゲーム終盤になるにつれて架空の生物が増えていくが…。
---なお、終盤の架空生物がネタ的にも笑えるものが多く、さらにそれらに対する説明文のネタ度も高い((4章までは架空生物であればその旨を伝える文言があるが、5章ではそれがなくなる。ただし、架空生物である場合は生息時期が記載されないため架空生物であるかどうかの判別自体は可能。))。
--ただし間違った方向に進化させるとバッドエンドになるが、そのバッドエンドのバリエーションも相当に豊富だったりするのでそれを見るだけでもかなり楽しめる。
---人間(原人?)に進化することもできる。キャラ性能としては固有特殊能力がない分見劣りするかに思えるが「骨」を手に入れ、使うことで攻撃力が大きく上昇。
//上記はSFC版の記述に近いためCO。←そもそもSFC版の記事がないがあってもCOする理由にならない。
-プレイヤーが管理するリソースが少なくとっつきやすいシステムながら、進化のバリエーションが豊富なのでシステムは単純ながら奥が深い。
-どこでもセーブが可能な構成になっており、セーブ可能数も6個と多く、それでいてはまりになるケースも少なめなので安心して楽しめる。
--戦闘に敗北したり進化失敗でバッドエンドにたどり着いたりしてゲームオーバーになってもその直前からゲームを再開できる親切設計。
--また、敵から受けたダメージもダメージを受けない場所でしばらく立ち止っていると自動的に回復するので「ハマリ」の状況にはなりにくい。
-ストーリーもシリアス度が高めで要所要所をしっかり押さえたつくりになっており完成度は高い。
--とはいえ超展開な部分もあるのだが。また、扱っている題材の関係上、種の絶滅や文明滅亡などの鬱展開もそれなりにある。
--なお、後述のSFC版とは異なり最終的には人類に進化しないとクリアできない構成。
-すぎやまこういち氏が手がけたBGMはどれも名曲ぞろい。
**難点
-章によっては進化パターンの量とボリュームがミスマッチしている点がある。
--顕著なのが2章と4章で、2章は道中の長さの割りに進化パターンが少なく、逆に4章は進化パターンが多すぎて進化の最終段階に入る前に章の最後に行き着くこともしばしば。
-イベントの再生機能が搭載されていない。
--進化のバリエーションが豊富ではあるのだが、生物の説明文を読める「進化の辞典」では現在の進化の状態しか参照できない上、今までたどった進化の軌跡をたどる「進化の歴史」では説明文を参照することができない。
--バッドエンドも豊富なのはいいのだが、今までたどり着いたバッドエンドを再参照することはできず、セーブ・ロード機能に頼るしかない。
---もっとも、当時の作品ではそういったイベントの再生機能というものは搭載されていないのが普通なので仕方のない面もあるのだが。
-極端に能力値を振り分けるとその瞬間にBADENDになるので、振り分けの自由度は少なめ。
-ダンジョンの難易度がやや高い。(とはいえ当時のRPGにしてみればまだ簡単な部類)
-同社作品としては異常に知名度が低く、ProjectEGGなどへの配信も行われていないため、遊べる環境を用意するのが今となっては非常に困難。
--企画にダイナミック企画が参加しているため((これは原案者の川又千秋とスーパーバイザーの横倉廣の当時の所属先がダイナミック企画であるため。))、権利関係が複雑な点も絡んでいると思われる。
--また。他作品からのパロディも割と自重していないのも理由に挙げられると思われる((同社作品のドラ○エのほか、ゴ○ラや○ングコ○グ、ド○ゴンボ○ルネタ等々。))。
**総評
メジャーメーカーが出したマイナーゲームとしては出色の出来であり、進化のバリエーションを見ているだけでも楽しいのは非常に大きい。~
今となっては架空生物関連を除いた部分でも最新の学説とは異なる部分はあるものの、生物系の分野に興味を持たせる作品としてはなかなか完成度が高くお勧めの一品。
**余談
後にSFCにて『46億年物語 ~はるかなるエデンへ~』が発売されるが、本作とはまったく別のシステム・ストーリーとなっている。
*46億年物語 ―THE進化論―
【46おくねんものがたり ざしんかろん】
|ジャンル|RPG|&image(http://www.suruga-ya.jp/database/pics/game/155006005.jpg,height=160)|
|対応機種|PC-9801|~|
|メディア|5インチフロッピーディスク 5枚組|~|
|発売元|エニックス|~|
|開発元|46億年物語プロジェクトチーム|~|
|発売日|1990年5月26日|~|
|定価|9,200円(税別)|~|
|プレイ人数 |1人|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
**概要
進化論を題材にしたRPG。~
原初の魚類テローダスからスタートして進化をしていき、やがて人類となり、最終的には地球を導くリーダーとして太陽系の惑星を侵略してきた存在と戦う。全6章構成。~
プロローグ章で有機分子として主人公が誕生する時点で既に、地球誕生から約11億年が経過した「35億年前」((現在の学説的に沿って補完するなら「40億年前」になる。))。~
本編は魚類の時代からであるため、地球誕生から40億年以上経過した時代からスタートすることになる。((開始時点はシルル紀前期の魚類であるテローダス。))
**特徴
-後述のSFC版とはシステムが異なり、1対1の『[[ドラゴンクエスト]]』風戦闘形式。
-敵を倒すと進化因子という経験値を得て、それを知力・持久力・体力・攻撃力の各能力値に振り分けて成長させていき、各能力値が規定以上になれば進化できるシステム。
--進化因子は戦闘・イベントでの獲得のほか、自然災害などでダメージを受けたときも獲得できる。
**評価点
-進化のバリエーションは非常に豊富で、進化した生物の説明文もしっかり作ってある。
--特に4章の恐竜時代の量は圧巻。とはいえゲーム終盤になるにつれて架空の生物が増えていくが…。
---なお、終盤の架空生物がネタ的にも笑えるものが多く、さらにそれらに対する説明文のネタ度も高い((4章までは架空生物であればその旨を伝える文言があるが、5章ではそれがなくなる。ただし、架空生物である場合は生息時期が記載されないため架空生物であるかどうかの判別自体は可能。))。
--ただし間違った方向に進化させるとバッドエンドになるが、そのバッドエンドのバリエーションも相当に豊富だったりするのでそれを見るだけでもかなり楽しめる。
---人間(原人?)に進化することもできる。キャラ性能としては固有特殊能力がない分見劣りするかに思えるが「骨」を手に入れ、使うことで攻撃力が大きく上昇。
//上記はSFC版の記述に近いためCO。←そもそもSFC版の記事がないがあってもCOする理由にならない。
-プレイヤーが管理するリソースが少なくとっつきやすいシステムながら、進化のバリエーションが豊富なのでシステムは単純ながら奥が深い。
-どこでもセーブが可能な構成になっており、セーブ可能数も6個と多く、それでいてはまりになるケースも少なめなので安心して楽しめる。
--戦闘に敗北したり進化失敗でバッドエンドにたどり着いたりしてゲームオーバーになってもその直前からゲームを再開できる親切設計。
--また、敵から受けたダメージもダメージを受けない場所でしばらく立ち止っていると自動的に回復するので「ハマリ」の状況にはなりにくい。
-ストーリーもシリアス度が高めで要所要所をしっかり押さえたつくりになっており完成度は高い。
--とはいえ超展開な部分もあるのだが。また、扱っている題材の関係上、種の絶滅や文明滅亡などの鬱展開もそれなりにある。
--なお、後述のSFC版とは異なり最終的には人類に進化しないとクリアできない構成。
-すぎやまこういち氏が手がけたBGMはどれも名曲ぞろい。
**問題点
-章によっては進化パターンの量とボリュームがミスマッチしている点がある。
--顕著なのが2章と4章で、2章は道中の長さの割りに進化パターンが少なく、逆に4章は進化パターンが多すぎて進化の最終段階に入る前に章の最後に行き着くこともしばしば。
-イベントの再生機能が搭載されていない。
--進化のバリエーションが豊富ではあるのだが、生物の説明文を読める「進化の辞典」では現在の進化の状態しか参照できない上、今までたどった進化の軌跡をたどる「進化の歴史」では説明文を参照することができない。
--バッドエンドも豊富なのはいいのだが、今までたどり着いたバッドエンドを再参照することはできず、セーブ・ロード機能に頼るしかない。
---もっとも、当時の作品ではそういったイベントの再生機能というものは搭載されていないのが普通なので仕方のない面もあるのだが。
-極端に能力値を振り分けるとその瞬間にBADENDになるので、振り分けの自由度は少なめ。
-ダンジョンの難易度がやや高い。(とはいえ当時のRPGにしてみればまだ簡単な部類)
-同社作品としては異常に知名度が低く、ProjectEGGなどへの配信も行われていないため、遊べる環境を用意するのが今となっては非常に困難。
--企画にダイナミック企画が参加しているため((これは原案者の川又千秋とスーパーバイザーの横倉廣の当時の所属先がダイナミック企画であるため。))、権利関係が複雑な点も絡んでいると思われる。
--また。他作品からのパロディも割と自重していないのも理由に挙げられると思われる((同社作品のドラ○エのほか、ゴ○ラや○ングコ○グ、ド○ゴンボ○ルネタ等々。))。
**総評
メジャーメーカーが出したマイナーゲームとしては出色の出来であり、進化のバリエーションを見ているだけでも楽しいのは非常に大きい。~
今となっては架空生物関連を除いた部分でも最新の学説とは異なる部分はあるものの、生物系の分野に興味を持たせる作品としてはなかなか完成度が高くお勧めの一品。
**余談
後にSFCにて『46億年物語 はるかなるエデンへ』が発売されるが、本作とはまったく別のシステム・ストーリーとなっている。