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*ピクミン3 【ぴくみんすりー】 |ジャンル|AIアクション|&amazon(B00CTK1JR2)| |対応機種|Wii U|~| |メディア|Wii U専用12cm高密度光ディスク&br;ダウンロードソフト|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|2013年7月13日|~| |対象年齢|CERO:A(全年齢対象) |~| |定価|パッケージ版:5,985円&br;DL版:5,700円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ピクミンシリーズ]]''| #contents ---- **概要 2013年の夏にWiiUで発売されたピクミンシリーズ最新作。『[[2>ピクミン2]]』から9年ぶりとなる。~ 元々はWii用ソフトとして開発されていたが、開発途中にWiiU用ソフトとして生まれ変わることになった。ちなみにその時点でほとんど完成していたらしいので、実質Wiiの『3』は開発中止になったとも言える。~ またWiiUへのハード変更が発表された時まで何の情報もなかったため「企画倒れ、もしくは開発が難航しているのではないか」という噂もあった。 前作から主要キャラが変更され、新ピクミンが追加されるなど様々な新要素があるが、ピクミンシリーズの名前に恥じない高い完成度を持った作品になっている。 ---- **ストーリー 星暦20XX年。宇宙の果てでとある星が滅びようとしていた。~ その惑星の名前はコッパイ。第五次ベビーブームによる爆発的な人口増加と無計画な気質が原因でコッパイ星の住民はほ とんどの食料を食べ尽くしてしまい、深刻な食料危機に陥ってしまったのだ。そこで、彼らは食料のある星を探すべく、 無人探査機『スパロウ』を多数宇宙のあちこちへと放ったが、一向に成果は上がらなかった。~ 誰もが諦めかけたその時、最後の一機から有力な情報が送られてきた。~ PNF-404と名付けられたその惑星を調査するため、3人の専門家が招集され、送り込まれる事になった。~ 27万9千光年の長い航海を終えて惑星PNF-404にへの着陸体制に入った時、宇宙船・ドレイク号は事故により不時着し、3人はバラバラに散らばってしまう。隊員の1人であるアルフは、降り立った先で動物とも植物ともとれない不思議な生物「ピクミン」と出会うが、コッパイ星に戻るために必要な「ワープドライブ・キー」を紛失したことに気づく。ワープドライブ・キーや他の隊員たち、そして明日を生き、母星を救うための食料を求めてアルフはピクミンを導いていく…。 (Wikipediaから転載) ---- **特徴 -新種のピクミン --従来の赤・青・黄の三種類のピクミンに加え、新たに『岩ピクミン』『羽ピクミン』が新登場。 --&font(#808080){岩ピクミン}&br;ゴツゴツとした体が特徴の黒色のピクミン。従来のピクミンでは破壊できない硬い物を壊せたりと攻撃力が高く、敵の生物に潰されない耐久力もある。ただし他のピクミンと違い、敵生物に張り付くことが出来ないため、ボス戦では状況に応じて使い分けることが必須。また、捕食されないわけではないので注意。 --&font(#f09199){羽ピクミン}&br;空中や水上の飛行が可能なピンク色のピクミン。全ピクミンの中で最も機動力が高く、高い部分の仕掛けを解けたり、地上の生物にあまり干渉されずに運搬することも可能。ただし五色のピクミンの中で攻撃力が最低なので、戦闘に関しては一部のボスを除いて微妙。 --『2』で新規登場した『紫』『白』は残念ながらストーリーでは登場しない。ミッションモード、ビンゴバトルモードにのみ登場。 -ストーリーモード --今作のメインモード。主人公は『[[1>ピクミン]]』『2』の主人公であるホコタテ星人のオリマーでは無く、そのホコタテ星の隣にある惑星『コッパイ星』からやってきた『アルフ』『チャーリー』『ブリトニー』が務める。この三人がピクミンとともに力を合わせ難題を乗り越えていく。 ---ちなみにオリマーやルーイは登場しないのか、というと…それはゲームをプレイしていただきたい。 --今回は食料が無いと空腹でゲームオーバーになるため、エリアに落ちている果物を回収する必要がある。 --そして今作のストーリーモード最大の特徴は、「食料が無いからこの先進めても詰みに近い」とか「このプレイは無駄が多かったからやり直したい」という場合に指定した過去に戻ってやり直せることである。 --三人制なので、一人でやるのは困難な部分は、他のキャラと手分けして探索・討伐・運搬することが可能になっている。 -ミッションモード --様々なミッションをこなしていくモード。時間内にお宝を集める・原住生物を倒す・巨大生物を倒す3種類のミッションがある。 --初回プレイではマップの把握すら難しいが、うまく立ち回りピクミンを段取りよく指示する事でパーフェクトクリアも可能。その先はタイムボーナスを極めることになる。 --巨大生物との戦いはピクミンや時間の制限もあるが、ボスと好きな時に戦える。過去作ではチャレンジモードで再戦できるボスもいたが、今回は地形も同じため練習にもなる。 --今回はDLCも存在。2013年12月に無料の追加ミッションと、有料の追加コンテンツが更新された。 --世界ランキングにも対応。日々世界のユーザーと競い合える。また2013年10月の更新で画面が一新され詳細になった。 -ビンゴバトルモ-ド --対戦用モード。指定されたアイテムを集めてビンゴで対戦が出来る。 --相手にピクミンを投げたりと、熱い対戦要素も搭載されている。前作は能力に差のない赤と青のピクミンだったが、本作では葉っぱの光でチーム分けされたため通常プレイ同様に色の使い分けが重要になった。 -操作や新要素など --今回はゲームパッドにマップを映して、マップをなぞり自動的に移動したり、エリアのどこに何があるかなどを確認できる。またパッドオンリープレイにも対応。 --PROコンでの操作、Wiiで遊ぶピクミンシリーズでも使われたリモコン&ヌンチャクにも対応している。好みに合わせ使い分けると良いだろう。 --ゲーム性の新要素はロックオン機能が登場した。敵の生物に狙いを定めてピクミンを投げられる。 --またピクミンの操作に敵の攻撃を回避する回避アクションや、突撃アクションが追加された。 -Miiverse --WiiUのSNS機能であるMiiverseにも対応。WiiUのソフトの中では人気なので書き込み数は多い。~ またスクショを撮影できる。他のユーザーに見せたり、高精細なグラフィックを眺めて楽しめる。~ ゲームパッドから風景を隊員視点で見渡せるカメラモードも付いており、アップのピクミンの群れや隊員から見た原生生物などの景色も見られる。 ---- **評価点 -美麗なグラフィック --GCのハード性能を存分に発揮した『1』と同様に、今作もWiiUの性能を存分に見せつけている。~ 現行機でもトップレベルの美しいグラフィック。ピクミンや原生生物もかなりリアルになっており、後者は気味の悪さにも磨きがかかっている。また、エリアの水や木々の美しさも相当なもの。 --これだけ美しいグラフィックでありながらフレームレートは60fpsである。また大量のピクミンを連れ歩いても処理落ちはめったに起こらない。 -ゲームパッドを活かした操作性 --ゲームパッドを存分に使いこなしており、広いエリアもマップに描写されることで探索や進行速度の確認が快適に。~ 行ったことのあるエリアならマップで指示することでその場所まで自動で移動できるようになり、時間の無駄がなくなった。 ---また画面で起きたことはほぼ遅延なくパッドに反映される。作中で使われている端末扱いなので、ストーリーモードでは他キャラとの通信画面も映ったりと没頭感を深める演出にも一役買っている。 -臨機応変な操作方法 --パッド操作が苦手でもPROコンやWiiリモコン&ヌンチャクなども使用可能。TVから離れてやる場合はパッド単独プレイ、パッドにマップを映しながらリモコンでプレイなど様々な状況に応じて使い分けられる。~ アップデートによりタッチペン操作も可能になった。タッチスクリーンでピクミンの照準を合わせられ、直感的に操作できるようになった。 -親切になったシステム --ストーリーモードの日数の逆戻しが可能になったのは、初心者だけでなく上級者にもありがたい仕様。~ 単純に難易度が緩和されただけでなく、この日数の逆戻しによって上級者もタイムアタックやピクミンの被害をどこまで減らせるかなどのやり込みが出来るようになっている。 --ストーリーモードでは3人のプレイヤーキャラがいるため、この3人を同時に進行させて謎解きもできる他、単純に作業の効率化もできる。 --味方キャラも投げられるようになったことで、隊列の整理も楽になった。 --ロックオン機能の登場により、好きな対象にロックオンしてピクミンを一気に当てることが出来る。敵だけでなく壊せる壁や大地のエキスの様なピクミンが反応する大抵の物に対応している為便利。 -新ピクミン・新キャラ --今作から新たに登場した『岩』『羽』のピクミンは従来のピクミンに負けず個性的。ストーリーモードで使われる他のピクミンとも差別化されている。 ---羽ピクミンは高いところや水上も通過できるので、黄ピクミンや青ピクミンが不要になったかというとそんなことはなく黄ピクミンでしか突破できない部分や、水中の仕掛けもあるので出番を食われることはない。((ただし、青ピクミンは、出番の遅さ、相性の良いボスは一応いるが、青に頼らない方が戦いやすいこともあって、空気気味。)) --ストーリーモードの新主人公たちも、前作キャラのオリマーやルーイに負けず劣らずの個性的なキャラである。ピクミンシリーズ独特のテキストやキャラの会話も変わらず存在。 --今作で初登場した原生生物も気味の悪さなどが好評。特にストーリーモードのラスボスは必見。 -ミッションモード --ピクミンシリーズで恒例だったスコアアタックなどのやりこみ要素をインターネットによるランキングで競い合えるようになったのは大きい。 --またDLCで発売当初よりもボリュームはかなり増えている。一部無料配信もされているのも親切な所。 -Miiverse --Miiverseを生かしたゲームとの連動要素も好評。他ユーザーとのコミュニケーションやスクショの見せ合いも可能。 --また美しいグラフィックで描写されるピクミンや原生生物のスクショを撮れるようになったのは嬉しい。 ---- **賛否両論点・問題点 -ストーリーモードのボリュームや問題点 --今作のストーリーモードのボリュームが『2』と比べるとやや少ない。プレイヤーにもよるがクリア時間は7~10時間程度。 ---ミッションモードなどが充実しているため全体的にはボリューム不足というわけでは無い。しかし肝心のミッションモードでのやり込みはプレイヤー次第というスタンスの為、過去作と同じ程度の認識をしていたプレイヤーからの評価は芳しくない。 --ストーリーモードのデータは1つしか作れず、「クリア寸前のデータを残したまま初日からプレイする」ことができない。初日からやりたい場合、それまでのデータは消す必要がある。~ また、最終目標である「ワープドライブ・キー」を入手すると果物を全回収していなくても強制的にエンディングになってしまう。 --ストーリーモードの一日が終了した時の回収した果物などの確認シーンのテンポが悪かった。~ 具体的には、回収した果物を確認→ジュース化してビンに入れる→ジュースを飲む→食料の残量の確認…といったことがいちいち繰り返された。&font(l){スキップは一切不可能}。~ アップデートによりスキップ可能になり、従来の数倍のスピードで処理がされるようになった。 --それまでと違う操作を要求される最終ステージ。 ---ネタバレになるので細かい描写は避けるが、追いかけてくる敵から逃げつつ仕掛けを解く必要がある。プレッシャーからミスをしやすくなり、ミスをするとピクミンが一気に死んでしまうので難しい。 -あるキャラの暴走 --ストーリーを進めていくうちにエリアボスからあるキャラを救助するが、助けた翌日に食料を全部盗んで逃げ出し、さらに別のエリアボスに捕まってしまう。~ 日没までにボスを倒す必要はないが、食料を確保しないとゲームオーバーになる。恩を仇で返すクズっぷりは賛否両論。~ このキャラの仲間が「ワープドライブ・キー」を確保しているので、話を進めるためには嫌でも助ける必要がある。 -一部の操作が不親切 --今作はWiiリモコン&ヌンチャクでプレイが可能だが、このプレイの場合でもゲームパッドの電池が切れるとプレイが中断されるという極めて不親切な仕様。 --リモコンプレイの場合はパッドも使えるが、必要としないユーザーも多い。なぜパッドに依存する仕様にしたのか。 --またパッドに映されているマップは、タッチ操作でしかマップを動かして見渡すことは出来ず、スティックによるマップ操作は出来ない。 --今作の新要素『ロックオン』も好評ではあるが、ポインターの反応が悪いという指摘も多い。 ---WiiUのゲームパッドを活用したゲームが少ない中で頑張ったほうだが、使いあぐねている感は否めない。 --『1』『2』でできた隊列操作が不可能になっている。そのため足の遅いピクミンとはぐれやすくなった。 ---上記の仕様のためなのか、本作はピクミンの回避アクションの追加などが行われている。しかし結果的に探索のしやすさがこの点においては劣化している。 -『1』『2』にあった要素の削除・変更 --本作は『1』と『2』で言うと『1』よりの作りである。そのため『2』で追加された地下の探索や『2』のチャレンジモードを好むユーザーからは不評。 --前作のような黒いネタなどが少ないという指摘もある。一応本作にもトラウマ的な敵生物は存在するが。 --前述のとおり『2』で初登場した紫・白ピクミンがストーリーモードで使えない。~ 一応ピクミンの種類が多いと隊列の整理に支障が出ることや、岩・羽ピクミンの役割を減らさないようにする配慮もあったのだろうが。 ---本作の発売前のPVや紹介などに紫や白がいなかったため、「新ピクミンと引き換えに消されたのではないか」と一部から誤解された。 --終盤のストーリーに「ご想像にお任せする」部分がある。前作ではこういう細かい設定の補完は生物図鑑で行っていたのだが、本作は図鑑が無いので謎のまま終わってしまう。ただシリーズを通してボカしている設定も多く、おかげで考察が賑わっているが。 --集めるのが果物のみなのも『1』の宇宙船のパーツや『2』のバラエティに飛んだお宝と比べると味気ない。~ 目的は(栽培して増やせる)食料なのでせめて野菜も欲しかったところ。 ---- **総評 9年ぶりの新作ながらWiiUというハードをうまく使いこなしており、完成度は高い。~ 美しいグラフィック、高いゲーム性、誰にでも楽しめる難易度と、ゲームソフトとして大事な部分がしっかりと作りこまれている。~ ただし前作である『2』からの進化系というよりは、『1』への原点回帰が意識されている面もあり『2』の路線を好んだユーザーからは賛否分かれる面もある。~ しかし高い完成度であるのは間違いないので、ピクミンシリーズに触れたことのない人と前作までのシリーズユーザーのどちらにもおすすめできる作品である。 ---- **余談 -お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志氏は、本シリーズと宮本氏の熱烈なファンであることを公言している。 --そのハマリっぷりはかなりの物で、NHKの番組内で氏を対談のゲストとして招いた際に熱弁を振るった。 ---松本氏は「次の『3』は一体いつ出るのか」と質問し、これに対して宮本氏は「(E3等の)イベントに出るたび開発状況について毎年触れている」と返した。 --2013年の6月に放送された『ピクミン3 Direct』では、松本氏が発売前の本作を一足先にプレイしている。 ---同放送では宮本茂氏も出演しており、松本氏との対談もしている。宮本茂氏のファンなら興味深い話が多いので見ておくべき。またダイレクトの動画はピクミン3の公式サイトで観覧できる。 -本作の主人公であるアルフは2014年に発売された『[[大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U]]』にて、オリマーのカラーバリエーション扱いとしてだがプレイキャラとして参戦している。 -2014年11月6日よりニンテンドーeショップから体験版が配信された。
*ピクミン3 【ぴくみんすりー】 |ジャンル|AIアクション|&amazon(B00CTK1JR2)| |対応機種|Wii U|~| |メディア|Wii U専用12cm高密度光ディスク&br;ダウンロードソフト|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|2013年7月13日|~| |対象年齢|CERO:A(全年齢対象) |~| |定価|パッケージ版:5,985円&br;DL版:5,700円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ピクミンシリーズ]]''| #contents ---- **概要 2013年の夏にWiiUで発売されたピクミンシリーズ最新作。『[[2>ピクミン2]]』から9年ぶりとなる。~ 元々はWii用ソフトとして開発されていたが、開発途中にWiiU用ソフトとして生まれ変わることになった。ちなみにその時点でほとんど完成していたらしいので、実質Wiiの『3』は開発中止になったとも言える。~ またWiiUへのハード変更が発表された時まで何の情報もなかったため「企画倒れ、もしくは開発が難航しているのではないか」という噂もあった。 前作から主要キャラが変更され、新ピクミンが追加されるなど様々な新要素があるが、ピクミンシリーズの名前に恥じない高い完成度を持った作品になっている。 ---- **ストーリー 星暦20XX年。宇宙の果てでとある星が滅びようとしていた。 その惑星の名前はコッパイ。第五次ベビーブームによる爆発的な人口増加と無計画な気質が原因でコッパイ星の住民はほ とんどの食料を食べ尽くしてしまい、深刻な食料危機に陥ってしまったのだ。そこで、彼らは食料のある星を探すべく、 無人探査機『スパロウ』を多数宇宙のあちこちへと放ったが、一向に成果は上がらなかった。 誰もが諦めかけたその時、最後の一機から有力な情報が送られてきた。 PNF-404と名付けられたその惑星を調査するため、3人の専門家が招集され、送り込まれる事になった。 27万9千光年の長い航海を終えて惑星PNF-404にへの着陸体制に入った時、宇宙船・ドレイク号は事故により不時着し、3人はバラバラに散らばってしまう。隊員の1人であるアルフは、降り立った先で動物とも植物ともとれない不思議な生物「ピクミン」と出会うが、コッパイ星に戻るために必要な「ワープドライブ・キー」を紛失したことに気づく。ワープドライブ・キーや他の隊員たち、そして明日を生き、母星を救うための食料を求めてアルフはピクミンを導いていく…。 (Wikipediaから転載) ---- **特徴 -新種のピクミン --従来の赤・青・黄の三種類のピクミンに加え、新たに『岩ピクミン』『羽ピクミン』が新登場。 --&font(#808080){岩ピクミン}&br;ゴツゴツとした体が特徴の黒色のピクミン。従来のピクミンでは破壊できない硬い物を壊せたりと攻撃力が高く、敵の生物に潰されない耐久力もある。ただし他のピクミンと違い、敵生物に張り付くことが出来ないため、ボス戦では状況に応じて使い分けることが必須。また、捕食されないわけではないので注意。 --&font(#f09199){羽ピクミン}&br;空中や水上の飛行が可能なピンク色のピクミン。全ピクミンの中で最も機動力が高く、高い部分の仕掛けを解けたり、地上の生物にあまり干渉されずに運搬することも可能。ただし五色のピクミンの中で攻撃力が最低なので、戦闘に関しては一部のボスを除いて微妙。 --『2』で新規登場した『紫』『白』は残念ながらストーリーでは登場しない。ミッションモード、ビンゴバトルモードにのみ登場。 -ストーリーモード --今作のメインモード。主人公は『[[1>ピクミン]]』『2』の主人公であるホコタテ星人のオリマーでは無く、そのホコタテ星の隣にある惑星『コッパイ星』からやってきた『アルフ』『チャーリー』『ブリトニー』が務める。この三人がピクミンとともに力を合わせ難題を乗り越えていく。 ---ちなみにオリマーやルーイは登場しないのか、というと…それはゲームをプレイしていただきたい。 --今回は食料が無いと空腹でゲームオーバーになるため、エリアに落ちている果物を回収する必要がある。 --そして今作のストーリーモード最大の特徴は、「食料が無いからこの先進めても詰みに近い」とか「このプレイは無駄が多かったからやり直したい」という場合に指定した過去に戻ってやり直せることである。 --三人制なので、一人でやるのは困難な部分は、他のキャラと手分けして探索・討伐・運搬することが可能になっている。 -ミッションモード --様々なミッションをこなしていくモード。時間内にお宝を集める・原住生物を倒す・巨大生物を倒す3種類のミッションがある。 --初回プレイではマップの把握すら難しいが、うまく立ち回りピクミンを段取りよく指示する事でパーフェクトクリアも可能。その先はタイムボーナスを極めることになる。 --巨大生物との戦いはピクミンや時間の制限もあるが、ボスと好きな時に戦える。過去作ではチャレンジモードで再戦できるボスもいたが、今回は地形も同じため練習にもなる。 --今回はDLCも存在。2013年12月に無料の追加ミッションと、有料の追加コンテンツが更新された。 --世界ランキングにも対応。日々世界のユーザーと競い合える。また2013年10月の更新で画面が一新され詳細になった。 -ビンゴバトルモ-ド --対戦用モード。指定されたアイテムを集めてビンゴで対戦が出来る。 --相手にピクミンを投げたりと、熱い対戦要素も搭載されている。前作は能力に差のない赤と青のピクミンだったが、本作では葉っぱの光でチーム分けされたため通常プレイ同様に色の使い分けが重要になった。 -操作や新要素など --今回はゲームパッドにマップを映して、マップをなぞり自動的に移動したり、エリアのどこに何があるかなどを確認できる。またパッドオンリープレイにも対応。 --PROコンでの操作、Wiiで遊ぶピクミンシリーズでも使われたリモコン&ヌンチャクにも対応している。好みに合わせ使い分けると良いだろう。 --ゲーム性の新要素はロックオン機能が登場した。敵の生物に狙いを定めてピクミンを投げられる。 --またピクミンの操作に敵の攻撃を回避する回避アクションや、突撃アクションが追加された。 -Miiverse --WiiUのSNS機能であるMiiverseにも対応。WiiUのソフトの中では人気なので書き込み数は多い。~ またスクショを撮影できる。他のユーザーに見せたり、高精細なグラフィックを眺めて楽しめる。~ ゲームパッドから風景を隊員視点で見渡せるカメラモードも付いており、アップのピクミンの群れや隊員から見た原生生物などの景色も見られる。 ---- **評価点 -美麗なグラフィック --GCのハード性能を存分に発揮した『1』と同様に、今作もWiiUの性能を存分に見せつけている。~ 現行機でもトップレベルの美しいグラフィック。ピクミンや原生生物もかなりリアルになっており、後者は気味の悪さにも磨きがかかっている。また、エリアの水や木々の美しさも相当なもの。 --これだけ美しいグラフィックでありながらフレームレートは60fpsである。また大量のピクミンを連れ歩いても処理落ちはめったに起こらない。 -ゲームパッドを活かした操作性 --ゲームパッドを存分に使いこなしており、広いエリアもマップに描写されることで探索や進行速度の確認が快適に。~ 行ったことのあるエリアならマップで指示することでその場所まで自動で移動できるようになり、時間の無駄がなくなった。 ---また画面で起きたことはほぼ遅延なくパッドに反映される。作中で使われている端末扱いなので、ストーリーモードでは他キャラとの通信画面も映ったりと没頭感を深める演出にも一役買っている。 -臨機応変な操作方法 --パッド操作が苦手でもPROコンやWiiリモコン&ヌンチャクなども使用可能。TVから離れてやる場合はパッド単独プレイ、パッドにマップを映しながらリモコンでプレイなど様々な状況に応じて使い分けられる。~ アップデートによりタッチペン操作も可能になった。タッチスクリーンでピクミンの照準を合わせられ、直感的に操作できるようになった。 -親切になったシステム --ストーリーモードの日数の逆戻しが可能になったのは、初心者だけでなく上級者にもありがたい仕様。~ 単純に難易度が緩和されただけでなく、この日数の逆戻しによって上級者もタイムアタックやピクミンの被害をどこまで減らせるかなどのやり込みが出来るようになっている。 --ストーリーモードでは3人のプレイヤーキャラがいるため、この3人を同時に進行させて謎解きもできる他、単純に作業の効率化もできる。 --味方キャラも投げられるようになったことで、隊列の整理も楽になった。 --ロックオン機能の登場により、好きな対象にロックオンしてピクミンを一気に当てることが出来る。敵だけでなく壊せる壁や大地のエキスの様なピクミンが反応する大抵の物に対応している為便利。 -新ピクミン・新キャラ --今作から新たに登場した『岩』『羽』のピクミンは従来のピクミンに負けず個性的。ストーリーモードで使われる他のピクミンとも差別化されている。 ---羽ピクミンは高いところや水上も通過できるので、黄ピクミンや青ピクミンが不要になったかというとそんなことはなく黄ピクミンでしか突破できない部分や、水中の仕掛けもあるので出番を食われることはない。((ただし、青ピクミンは、出番の遅さ、相性の良いボスは一応いるが、青に頼らない方が戦いやすいこともあって、空気気味。)) --ストーリーモードの新主人公たちも、前作キャラのオリマーやルーイに負けず劣らずの個性的なキャラである。ピクミンシリーズ独特のテキストやキャラの会話も変わらず存在。 --今作で初登場した原生生物も気味の悪さなどが好評。特にストーリーモードのラスボスは必見。 -ミッションモード --ピクミンシリーズで恒例だったスコアアタックなどのやりこみ要素をインターネットによるランキングで競い合えるようになったのは大きい。 --またDLCで発売当初よりもボリュームはかなり増えている。一部無料配信もされているのも親切な所。 -Miiverse --Miiverseを生かしたゲームとの連動要素も好評。他ユーザーとのコミュニケーションやスクショの見せ合いも可能。 --また美しいグラフィックで描写されるピクミンや原生生物のスクショを撮れるようになったのは嬉しい。 ---- **賛否両論点・問題点 -ストーリーモードのボリュームや問題点 --今作のストーリーモードのボリュームが『2』と比べるとやや少ない。プレイヤーにもよるがクリア時間は7~10時間程度。 ---ミッションモードなどが充実しているため全体的にはボリューム不足というわけでは無い。しかし肝心のミッションモードでのやり込みはプレイヤー次第というスタンスの為、過去作と同じ程度の認識をしていたプレイヤーからの評価は芳しくない。 --ストーリーモードのデータは1つしか作れず、「クリア寸前のデータを残したまま初日からプレイする」ことができない。初日からやりたい場合、それまでのデータは消す必要がある。~ また、最終目標である「ワープドライブ・キー」を入手すると果物を全回収していなくても強制的にエンディングになってしまう。 --ストーリーモードの一日が終了した時の回収した果物などの確認シーンのテンポが悪かった。~ 具体的には、回収した果物を確認→ジュース化してビンに入れる→ジュースを飲む→食料の残量の確認…といったことがいちいち繰り返された。&font(l){スキップは一切不可能}。~ アップデートによりスキップ可能になり、従来の数倍のスピードで処理がされるようになった。 --それまでと違う操作を要求される最終ステージ。 ---ネタバレになるので細かい描写は避けるが、追いかけてくる敵から逃げつつ仕掛けを解く必要がある。プレッシャーからミスをしやすくなり、ミスをするとピクミンが一気に死んでしまうので難しい。 -あるキャラの暴走 --ストーリーを進めていくうちにエリアボスからあるキャラを救助するが、助けた翌日に食料を全部盗んで逃げ出し、さらに別のエリアボスに捕まってしまう。~ 日没までにボスを倒す必要はないが、食料を確保しないとゲームオーバーになる。恩を仇で返すクズっぷりは賛否両論。~ このキャラの仲間が「ワープドライブ・キー」を確保しているので、話を進めるためには嫌でも助ける必要がある。 -一部の操作が不親切 --今作はWiiリモコン&ヌンチャクでプレイが可能だが、このプレイの場合でもゲームパッドの電池が切れるとプレイが中断されるという極めて不親切な仕様。 --リモコンプレイの場合はパッドも使えるが、必要としないユーザーも多い。なぜパッドに依存する仕様にしたのか。 --またパッドに映されているマップは、タッチ操作でしかマップを動かして見渡すことは出来ず、スティックによるマップ操作は出来ない。 --今作の新要素『ロックオン』も好評ではあるが、ポインターの反応が悪いという指摘も多い。 ---WiiUのゲームパッドを活用したゲームが少ない中で頑張ったほうだが、使いあぐねている感は否めない。 --『1』『2』でできた隊列操作が不可能になっている。そのため足の遅いピクミンとはぐれやすくなった。 ---上記の仕様のためなのか、本作はピクミンの回避アクションの追加などが行われている。しかし結果的に探索のしやすさがこの点においては劣化している。 -『1』『2』にあった要素の削除・変更 --本作は『1』と『2』で言うと『1』よりの作りである。そのため『2』で追加された地下の探索や『2』のチャレンジモードを好むユーザーからは不評。 --前作のような黒いネタなどが少ないという指摘もある。一応本作にもトラウマ的な敵生物は存在するが。 --前述のとおり『2』で初登場した紫・白ピクミンがストーリーモードで使えない。~ 一応ピクミンの種類が多いと隊列の整理に支障が出ることや、岩・羽ピクミンの役割を減らさないようにする配慮もあったのだろうが。 ---本作の発売前のPVや紹介などに紫や白がいなかったため、「新ピクミンと引き換えに消されたのではないか」と一部から誤解された。 --終盤のストーリーに「ご想像にお任せする」部分がある。前作ではこういう細かい設定の補完は生物図鑑で行っていたのだが、本作は図鑑が無いので謎のまま終わってしまう。ただシリーズを通してボカしている設定も多く、おかげで考察が賑わっているが。 --集めるのが果物のみなのも『1』の宇宙船のパーツや『2』のバラエティに飛んだお宝と比べると味気ない。~ 目的は(栽培して増やせる)食料なのでせめて野菜も欲しかったところ。 ---- **総評 9年ぶりの新作ながらWiiUというハードをうまく使いこなしており、完成度は高い。~ 美しいグラフィック、高いゲーム性、誰にでも楽しめる難易度と、ゲームソフトとして大事な部分がしっかりと作りこまれている。~ ただし前作である『2』からの進化系というよりは、『1』への原点回帰が意識されている面もあり『2』の路線を好んだユーザーからは賛否分かれる面もある。~ しかし高い完成度であるのは間違いないので、ピクミンシリーズに触れたことのない人と前作までのシリーズユーザーのどちらにもおすすめできる作品である。 ---- **余談 -お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志氏は、本シリーズと宮本氏の熱烈なファンであることを公言している。 --そのハマリっぷりはかなりの物で、NHKの番組内で氏を対談のゲストとして招いた際に熱弁を振るった。 ---松本氏は「次の『3』は一体いつ出るのか」と質問し、これに対して宮本氏は「(E3等の)イベントに出るたび開発状況について毎年触れている」と返した。 --2013年の6月に放送された『ピクミン3 Direct』では、松本氏が発売前の本作を一足先にプレイしている。 ---同放送では宮本茂氏も出演しており、松本氏との対談もしている。宮本茂氏のファンなら興味深い話が多いので見ておくべき。またダイレクトの動画はピクミン3の公式サイトで観覧できる。 -本作の主人公であるアルフは2014年に発売された『[[大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U]]』にて、オリマーのカラーバリエーション扱いとしてだがプレイキャラとして参戦している。 -2014年11月6日よりニンテンドーeショップから体験版が配信された。

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