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ミニ四駆シャイニングスコーピオン レッツ&ゴー!! - (2014/02/21 (金) 22:21:39) の1つ前との変更点

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//※正式なジャンル名、初回限定盤・通常版の価格、開発元についての情報をご存じの方がいらっしゃいましたら追記をお願いいたします。 *ミニ四駆シャイニングスコーピオン レッツ&ゴー!! 【みによんくしゃいにんぐすこーぴおん れっつえんどごー】 |ジャンル|シミュレーション|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/410PWkYCwCL.jpg)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売元|アスキー|~| |発売日|1996年12月20日|~| |価格|初回限定版:?円&br()通常版:8,800円(税抜)|~| **概要 雑誌『コロコロコミック』に連載され、第2次ミニ四駆ブーム((ミニ四駆そのものが大ヒットするきっかけとなったのは徳田ザウルスが「コロコロコミック」に連載した『ダッシュ!四駆郎』(と同作のアニメ)であり、アニメ放送の打ち切りとほぼ同時に第1次ブームも終焉した。ちなみに、『レッツ&ゴー!!』の作者こしたてつひろは同時期に「コロコロコミック」で『炎の闘球児 ドッジ弾平』を連載していたが、「別冊コロコロコミック」でも『ミニ四駆RC伝説 燃えろ!アバンテ兄弟』という作品を連載していた。))を牽引した『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』初のゲーム化作品。~ 主なストーリーや登場人物は原作の国内編に準拠しているが、主人公はオリジナルであり原作と異なるところも多い((登場人物のマシンが初めから「スーパーグレートジャパンカップ」出場時のもの(ハリケーンソニック、サイクロンマグナム、スピンコブラ、ネオトライダガーZMC...)になっている、レギュラーキャラクターの中で唯一「J」が登場しないなど。))。 **本作の特徴 基本的には「レースに参加し、優勝して次の大会に出場する」を繰り返していくだけだが、マシンのセッティングが以下のような凝ったシステムになっており、''ミニ四駆のシミュレータ''としての側面を持つ。 -マシンは「ボディ」「シャーシ」「ギア」「モーター」「電池」「ターミナル(電極)」「タイヤ」「ホイール」「ローラー」から構成され、前後で違うタイヤやローラーをつけられるなど、細かなカスタマイズができる(ただし、ストーリーモードではクリアするまでボディとシャーシを変えることができない)。 --それぞれのパーツには耐久度があり、長く使うと劣化して性能が落ちるが、モーターだけは少しだけ消耗した状態(ピーク)で最高の性能が引き出せる。 -マシンはセッティングだけでなく改造やメンテナンスもできる。改造ができるのはボディと特定のタイヤで、ボディはカラーリングの変更や軽量化(肉抜き)、太いタイヤをはかせるための加工などができ、タイヤは溝を掘ることでグリップ力が高められる。メンテナンスはギアやタイヤなどの耐久力を回復させることができ、モーターを慣らし走行(ブレークイン)することで性能を上げられる。 -最後のレースである「スーパーグレートジャパンカップ」の車検に合格すると、そのときのマシンのデータがパスワードで保存される。このパスワードを入力するとフリーバトルモードで自分がセッティングしたマシンが使用できるようになる。 **評価点 -ゲーム中に登場するパーツがタミヤ公式のグレードアップパーツであることをはじめとして、性能や総重量・車高・空気抵抗、改造の有無によってマシンの性能が微妙に変わるところやレース前の「車検((ただし、このゲーム中で車検に落ちる要素は大会ルール外のモーターを付けた場合のみ。他のルール違反要素は全てセッティング画面ではじかれ終了できない仕様になっている。SGJCではモーターの制限も無い為、必ず車検は通過できる。))」の存在など、現実のミニ四駆レースの再現性が高い。 --レース中はミニ四ファイターの実況も入り、コースアウトや1位争いのデッドヒート、終盤での追い上げなどの熱いレース展開を見せることがある(原作に登場したキャラクターでも普通にコースアウトする)。また、フリーバトルモードはパスワードを持ちよれば簡単に対人戦ができることから、現在でもネット上で大会を開く有志がいる。 -ストーリーモードの内容は原作に比べるとはかなり端折られているが、星馬兄弟や三国藤吉、鷹羽リョウたちとレースができるというキャラゲーとしての魅力は十分に発揮されている。ただし、原作と違って(?)彼らのセッティングは本格的であり、マグナムトルネードのような必殺技は使ってこない。大神学園の3人もイベント戦以外では実力勝負をしかけてくる。 **残念な点 本作は''子どものころにクリアできなかったゲーム''として名前を挙げられることが多い。というのも、本作には''実際に走らせる以外にマシンの能力を知る方法がなく、攻略のヒントもほとんどない((中盤になると「ミニ四駆図書館」というセッティングの情報を教えてくれる施設が登場するのだが、ここで得られる情報は大まかなものであり、またこのタイミングで行き忘れるとその情報すら分からないままゲームを進めることになる。))という、文字どおり暗中模索の状態で攻略をしなければならなかった''からである。 -その中で最も分かりにくかったのが''「熟練度」''。レースの優勝や改造・メンテナンス、特定のイベントクリアなどで上昇する経験値のようなもので、熟練度が高いとコースアウトしにくくなる、シャイニングスコーピオンの色が変化しやすくなる((マシンの温度によって模様の色が青→紫→ピンク→赤と変化していき、赤のときに最高速になる。))、ボディを改造してどんなシャーシにも載せられる(クリア後限定)などの効果があるのだが、''ゲーム中では隠しパラメータになっているうえに具体的な効果を誰も教えてくれない''ので、意味がよく分からなかった人も多いのではないだろうか。 -攻略本には「模型店の壁に貼られているランキングシートが多少の目安になる」と書かれているが、正直なところ違いすぎて全く当てにならない。 -セッティングの自由度が高いということは、適切なセッティングを探すのが難しいということでもある。それに加えてパーツの値段はどれも高額であり、選択を間違えると''レースに勝てない→パーツが劣化して速度が落ちる→レースに勝てない…という悪循環に陥って詰む''。 --特に詰みやすいのが、サマーレースとオータムレースの出場権が得られなかったときに参加する「共通予選」。規定タイム内にゴールすればよいだけなのだが、共通予選への参加が決まるとクリアするまで他の町に行けなくなり、負けが込むと態勢が立て直せなくなる。模型店のレースに参加してポイントを稼ぐことはできるが、1回に獲得できるポイントが少ないうえにパーツが劣化しているとここでも勝てなくなり、ジリ貧に追い込まれてしまう。 -また、マシンのセッティングとレース以外のゲーム内容が薄く、単調で飽きやすいこともマイナス点と言わざるを得ない。 --ストーリーモードは原作のあらすじを組み直しただけのシンプルなものであり、進行は先に紹介した共通予選を除けば完全な一本道である。後ろに戻る必要はほとんどない。 ---模型店はランク・段階制になっており、後の町ほどランクの高い模型店が建っていてパーツが多い、というのは普通だが、後の模型店には''前の模型店のパーツは全て売られている''。店舗限定パーツというものも存在しない。終盤の田宮直営模型店に至っては店員自ら「全てのパーツを販売しています」と豪語する。~ 最後の町、S・G・シティーには佐上模型店以外のランクの模型店が全て登場しているが、もちろん田宮直営以外存在価値は無い。 --また、ゲーム内のほとんどのイベントが原作の登場人物どうしの会話で終わってしまうため、主人公の存在意義が薄い。 --当然のことながらプレイヤーはレースに干渉できないので、レース中は自分のマシンを見守るだけになる。盛り上がる場面があるとはいえ、ミニ四駆が走る姿をずっと見ているだけというのはさすがに単調である。ミニ四ファイターの実況のパターンが少ないことも単調さに拍車をかけており、特にコーナーが多いコースでは何度も同じ台詞を見ることになる。 -公式レース限定のBGMが非常に良い出来なのだが、本当に公式レース限定でありフリーバトルでは(公式レースのコースを選択しても)聴くことができず、普通のレースの曲になってしまう。 #region(クリア時のご褒美) SGJCに優勝するとご褒美としてシャイニングスコーピオンのゴールドメッキボディをもらえる。~ が、このボディは''一切改造ができない仕様となっている''。~ 重量は全ボディ中最軽量である為肉抜きは度外視できるが、''カウルを削ることもできない為、大径タイヤが装着できない''。~ 結果、実際のスピードは肉抜き・大径ワンウェイホイール装備の通常のスコーピオンやサイクロンマグナムに負けるという本末転倒なマシンになってしまう。 #endregion **余談 -パッケージの注意書き「&color(red){''烈と豪は入っていません''}」は笑い話として語り草になった。Wikipedia等でも「当たり前のこと」と茶化されている。 -佐上模型店のある最初の町は原作・アニメでは「風鈴町」なのだが、なぜか本作では「''朝日町''」になっている。 **総評 セッティングの自由度の高さや最後までどうなるか分からないレース展開など侮れない面白さを秘めている。~ しかし、当時の購買層である小学生向けのゲームとして見ると、不親切な点や内容の薄さが目立つ。~ 特に、最大の魅力であるはずの「自由なミニ四駆のセッティング」が説明不足のために、ストーリーモードの難易度を高める要因になってしまったのが惜しい。 **その後の展開 -本作のあとも「レッツ&ゴー!!」のゲームは複数発売されている。1作を除いていずれもミニ四駆レースのシミュレーションゲームになっていること、小学生相手とは思えない難易度の高さになっていることが共通している。 --''[[ミニ四駆GB Let's&Go!]]''(1997年 GB/アスキー):リアル寄りだが、「空力」「ダウンフォース」などのキーワードやレース中に1回だけ加速できる「気合」のシステムなど、ある程度の原作再現もある。 --''フルカウルミニ四駆スーパーファクトリー''(1997年 SS/メディアクエスト) --''ミニ四駆爆走兄弟レッツ&ゴー!! WGPハイパーヒート''(1997年 PS/ジャレコ) --''ミニ四駆GB Let's&Go! オールスターバトルMAX''(1998年 GB/アスキー):『ミニ四駆GB Let's&Go!』の続編。 --''爆走兄弟レッツ&ゴー!! エターナルウィングス''(1998年 PS/ジャレコ):続編『爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAX』までのキャラクターが登場。''自分でマシンを操作できる''ようになったが、それはもはやミニ四駆ではない気が…。 --''ミニ四駆レッツ&ゴー!! POWER WGP2''(1998年 SFC/任天堂):''5対5のチーム戦を1人でこなす''忙しさも含めてゲーム性が格段に向上、シナリオもなかなか熱い。実は数少ない''「任天堂制作の版権ゲー」''でもある。 -本作で初登場した「シャイニングスコーピオン」はキット化された((本作の限定版にはパールホワイトボディのシャイニングスコーピオンのボディが付属し、予約者特典としてゲーム中にも登場するゴールドメッキボディがプレゼントされた。また、本作発売後にシャイニングスコーピオンのホワイトボディが一般発売された。))あと原作・アニメにも登場し、国内編ではミニ四ファイター(アニメのみ)、ワールドグランプリ(WGP)編では中国チームの持ちマシンとなった。
//※正式なジャンル名、初回限定盤・通常版の価格、開発元についての情報をご存じの方がいらっしゃいましたら追記をお願いいたします。 *ミニ四駆シャイニングスコーピオン レッツ&ゴー!! 【みによんくしゃいにんぐすこーぴおん れっつえんどごー】 |ジャンル|シミュレーション|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/410PWkYCwCL.jpg)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売元|アスキー|~| |発売日|1996年12月20日|~| |価格|初回限定版:?円&br()通常版:8,800円(税抜)|~| **概要 雑誌『コロコロコミック』に連載され、第2次ミニ四駆ブーム((ミニ四駆そのものが大ヒットするきっかけとなったのは徳田ザウルスが「コロコロコミック」に連載した『ダッシュ!四駆郎』(と同作のアニメ)であり、アニメ放送の打ち切りとほぼ同時に第1次ブームも終焉した。ちなみに、『レッツ&ゴー!!』の作者こしたてつひろは同時期に「コロコロコミック」で『炎の闘球児 ドッジ弾平』を連載していたが、「別冊コロコロコミック」でも『ミニ四駆RC伝説 燃えろ!アバンテ兄弟』という作品を連載していた。))を牽引した『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』初のゲーム化作品。~ 主なストーリーや登場人物は原作の国内編に準拠しているが、主人公はオリジナルであり原作と異なるところも多い((登場人物のマシンが初めから「スーパーグレートジャパンカップ」出場時のもの(ハリケーンソニック、サイクロンマグナム、スピンコブラ、ネオトライダガーZMC...)になっている、レギュラーキャラクターの中で唯一「J」が登場しないなど。))。 **本作の特徴 基本的には「レースに参加し、優勝して次の大会に出場する」を繰り返していくだけだが、マシンのセッティングが以下のような凝ったシステムになっており、''ミニ四駆のシミュレータ''としての側面を持つ。 -マシンは「ボディ」「シャーシ」「ギア」「モーター」「電池」「ターミナル(電極)」「タイヤ」「ホイール」「ローラー」から構成され、前後で違うタイヤやローラーをつけられるなど、細かなカスタマイズができる(ただし、ストーリーモードではクリアするまでボディとシャーシを変えることができない)。 --それぞれのパーツには耐久度があり、長く使うと劣化して性能が落ちるが、モーターだけは少しだけ消耗した状態(ピーク)で最高の性能が引き出せる。 ---ちなみに、劣化はレース中でも容赦なく進行する。長丁場のレースに劣化しやすいパーツなどを使おうものなら終盤で一気にビリになりかねない。 --電池類はぞれぞれ各電池らしい線を描いて劣化していく。 --通常、シャーシごとに使用できるボディが制限されているのだが、条件を満たせばそれを無視する改造が施せる。 --それ以外でも、当時存在するパーツを網羅しているだろうと言えるレベルで実装されており、それぞれにパラメータが設定されている。タイヤはゴムかスポンジか、ローラーは大口径か小口径か、ダウンフォースや重量のバランスなど、色々考える余地はある。 -本作のタイトルにもなっている「シャイニングスコーピオン」はストーリー途中で入手できるいわゆる主人公機。主人公機らしく、走行中に''色が変化していく''という固有の特徴を有している。当然だが、実物にそんな機能はない。 -マシンはセッティングだけでなく改造やメンテナンスもできる。改造ができるのはボディと特定のタイヤで、ボディはカラーリングの変更や軽量化(肉抜き)、太いタイヤをはかせるための加工などができ、タイヤは溝を掘ることでグリップ力が高められる。メンテナンスはギアやタイヤなどの耐久力を回復させることができ、モーターを慣らし走行(ブレークイン)することで性能を上げられる。ただし、大きな改造はある程度メンテナンスなどを繰り返して熟練度(後述)を稼ぐ必要がある。 -最後のレースである「スーパーグレートジャパンカップ」の車検に合格すると、そのときのマシンのデータがパスワードで保存される。このパスワードを入力するとフリーバトルモードで自分がセッティングしたマシンが使用できるようになる。 **評価点 -ゲーム中に登場するパーツがタミヤ公式のグレードアップパーツであることをはじめとして、性能や総重量・車高・空気抵抗、改造の有無によってマシンの性能が微妙に変わるところやレース前の「車検((ただし、このゲーム中で車検に落ちる要素は大会ルール外のモーターを付けた場合のみ。他のルール違反要素は全てセッティング画面ではじかれ終了できない仕様になっている。SGJCではモーターの制限も無い為、必ず車検は通過できる。))」の存在など、現実のミニ四駆レースの再現性が高い。 --レース中はミニ四ファイターの実況も入り、コースアウトや1位争いのデッドヒート、終盤での追い上げなどの熱いレース展開を見せることがある(原作に登場したキャラクターでも普通にコースアウトする)。また、フリーバトルモードはパスワードを持ちよれば簡単に対人戦ができることから、現在でもネット上で大会を開く有志がいる。 -ストーリーモードの内容は原作に比べるとはかなり端折られているが、星馬兄弟や三国藤吉、鷹羽リョウたちとレースができるというキャラゲーとしての魅力は十分に発揮されている。ただし、原作と違って(?)彼らのセッティングは本格的であり、マグナムトルネードのような必殺技は使ってこない。大神学園の3人もイベント戦以外では実力勝負をしかけてくる。 **残念な点 本作は''子どものころにクリアできなかったゲーム''として名前を挙げられることが多い。というのも、本作には''実際に走らせる以外にマシンの能力を知る方法がなく、攻略のヒントもほとんどない((中盤になると「ミニ四駆図書館」というセッティングの情報を教えてくれる施設が登場するのだが、ここで得られる情報は大まかなものであり、またこのタイミングで行き忘れるとその情報すら分からないままゲームを進めることになる。))という、文字どおり暗中模索の状態で攻略をしなければならなかった''からである。 -その中で最も分かりにくかったのが''「熟練度」''。レースの優勝や改造・メンテナンス、特定のイベントクリアなどで上昇する経験値のようなもので、熟練度が高いとコースアウトしにくくなる、シャイニングスコーピオンの色が変化しやすくなる((マシンの温度によって模様の色が青→紫→ピンク→赤と変化していき、赤のときに最高速になる。))、ボディを改造してどんなシャーシにも載せられる(クリア後限定)などの効果があるのだが、''ゲーム中では隠しパラメータになっているうえに具体的な効果を誰も教えてくれない''ので、意味がよく分からなかった人も多いのではないだろうか。 -攻略本には「模型店の壁に貼られているランキングシートが多少の目安になる」と書かれているが、正直なところ違いすぎて全く当てにならない。 -セッティングの自由度が高いということは、適切なセッティングを探すのが難しいということでもある。それに加えてパーツの値段はどれも高額。高価だからといって万能というわけでもないので、選択を間違えると''レースに勝てない→パーツが劣化して速度が落ちる→レースに勝てない…という悪循環に陥って詰む''。 --特に詰みやすいのが、サマーレースとオータムレースの出場権が得られなかったときに参加する「共通予選」。規定タイム内にゴールすればよいだけなのだが、共通予選への参加が決まるとクリアするまで他の町に行けなくなり、負けが込むと態勢が立て直せなくなる。模型店のレースに参加してポイントを稼ぐことはできるが、1回に獲得できるポイントが少ないうえにパーツが劣化しているとここでも勝てなくなり、ジリ貧に追い込まれてしまう。 -また、マシンのセッティングとレース以外のゲーム内容が薄く、単調で飽きやすいこともマイナス点と言わざるを得ない。 --ストーリーモードは原作のあらすじを組み直しただけのシンプルなものであり、進行は先に紹介した共通予選を除けば完全な一本道である。後ろに戻る必要はほとんどない。 ---模型店はランク・段階制になっており、後の町ほどランクの高い模型店が建っていてパーツが多い、というのは普通だが、後の模型店には''前の模型店のパーツは全て売られている''。店舗限定パーツというものも存在しない。終盤の田宮直営模型店に至っては店員自ら「全てのパーツを販売しています」と豪語する。~ 最後の町、S・G・シティーには佐上模型店以外のランクの模型店が全て登場しているが、もちろん田宮直営以外存在価値は無い。 --また、ゲーム内のほとんどのイベントが原作の登場人物どうしの会話で終わってしまうため、主人公の存在意義が薄い。 --当然のことながらプレイヤーはレースに干渉できないので、レース中は自分のマシンを見守るだけになる。盛り上がる場面があるとはいえ、ミニ四駆が走る姿をずっと見ているだけというのはさすがに単調である。ミニ四ファイターの実況のパターンが少ないことも単調さに拍車をかけており、特にコーナーが多いコースでは何度も同じ台詞を見ることになる。 -ミニ四駆シミュレータとして機能するということは、即ちアニメのような理不尽というか突飛というか浪漫溢れるというか、常識を超えた装備や動きをすることはない。せいぜいイベントで描写される程度である。キャラゲーとしてはいささか残念と言えなくもない。 -公式レース限定のBGMが非常に良い出来なのだが、本当に公式レース限定でありフリーバトルでは(公式レースのコースを選択しても)聴くことができず、普通のレースの曲になってしまう。 #region(クリア時のご褒美) SGJCに優勝するとご褒美としてシャイニングスコーピオンのゴールドメッキボディをもらえる。~ が、このボディは''一切改造ができない仕様となっている''。~ 重量は全ボディ中最軽量である為肉抜きは度外視できるが、''カウルを削ることもできない為、大径タイヤが装着できない''。~ 結果、実際のスピードは肉抜き・大径ワンウェイホイール装備の通常のスコーピオンやサイクロンマグナムに負けるという本末転倒なマシンになってしまう。 #endregion **余談 -パッケージの注意書き「&color(red){''烈と豪は入っていません''}」は笑い話として語り草になった。Wikipedia等でも「当たり前のこと」と茶化されている。 -佐上模型店のある最初の町は原作・アニメでは「風鈴町」なのだが、なぜか本作では「''朝日町''」になっている。 **総評 セッティングの自由度の高さや最後までどうなるか分からないレース展開など侮れない面白さを秘めている。~ しかし、当時の購買層である小学生向けのゲームとして見ると、不親切な点や内容の薄さが目立つ。~ 特に、最大の魅力であるはずの「自由なミニ四駆のセッティング」が説明不足のために、ストーリーモードの難易度を高める要因になってしまったのが惜しい。 **その後の展開 -本作のあとも「レッツ&ゴー!!」のゲームは複数発売されている。1作を除いていずれもミニ四駆レースのシミュレーションゲームになっていること、小学生相手とは思えない難易度の高さになっていることが共通している。 --''[[ミニ四駆GB Let's&Go!]]''(1997年 GB/アスキー):リアル寄りだが、「空力」「ダウンフォース」などのキーワードやレース中に1回だけ加速できる「気合」のシステムなど、ある程度の原作再現もある。 --''フルカウルミニ四駆スーパーファクトリー''(1997年 SS/メディアクエスト) --''ミニ四駆爆走兄弟レッツ&ゴー!! WGPハイパーヒート''(1997年 PS/ジャレコ) --''ミニ四駆GB Let's&Go! オールスターバトルMAX''(1998年 GB/アスキー):『ミニ四駆GB Let's&Go!』の続編。 --''爆走兄弟レッツ&ゴー!! エターナルウィングス''(1998年 PS/ジャレコ):続編『爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAX』までのキャラクターが登場。''自分でマシンを操作できる''ようになったが、それはもはやミニ四駆ではない気が…。 --''ミニ四駆レッツ&ゴー!! POWER WGP2''(1998年 SFC/任天堂):''5対5のチーム戦を1人でこなす''忙しさも含めてゲーム性が格段に向上、シナリオもなかなか熱い。実は数少ない''「任天堂制作の版権ゲー」''でもある。 -本作で初登場した「シャイニングスコーピオン」はキット化された((本作の限定版にはパールホワイトボディのシャイニングスコーピオンのボディが付属し、予約者特典としてゲーム中にも登場するゴールドメッキボディがプレゼントされた。また、本作発売後にシャイニングスコーピオンのホワイトボディが一般発売された。))あと原作・アニメにも登場し、国内編ではミニ四ファイター(アニメのみ)、ワールドグランプリ(WGP)編では中国チームの持ちマシンとなった。

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