「スーパーマリオ 3Dワールド」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

スーパーマリオ 3Dワールド - (2021/06/12 (土) 18:28:26) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

本項ではWii U用ソフト『スーパーマリオ 3Dワールド』と、移植作品であるNintendo Switch用ソフト『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』の両方を紹介します。(判定は共に「良作」) ---- #contents(fromhere) ---- *スーパーマリオ 3Dワールド 【すーぱーまりお すりーでぃーわーるど】 |ジャンル|3Dアクション|&amazon(B00FKSUIIG)| |対応機種|Wii U|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|2013年11月21日|~| |定価|5,700円(税別)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|シリーズ初の3Dマルチプレイ対応&br()4人(+1)のキャラ選択が可能&br()マルチプレイを意識しすぎてソロプレイに向かない部分も&br()映像・音ともに、世界観の表現力は当時最高級&br()完成度は高いがハードの不振でゲームそのものの知名度が薄い|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『Nintendo Direct』で電撃発表された、Wii Uでは初の3Dスーパーマリオ。『[[スーパーマリオ 3Dランド]]』(以下、『3Dランド』)のコンセプトを受け継ぎつつ、様々な追加要素を加えたもの。~ 元は3Dランドであることは間違いないのだが、マイナーチェンジ感が強いのがネックな『[[New スーパーマリオブラザーズ U]]』とは違い、本作はわりと純粋なパワーアップを遂げている。~ 2Dと同等のパートが多かった3Dランドと比べると、据え置きハードになったことでより世界観は広がり、背景もより美しくなったことで迫力も増し、より3Dアクションらしくなった。~ WiiUにとっては2013年の最後にぶつけられた、その年の勝負をかけたソフトである。 ---- **特徴 キャラクターが4人(隠しを含めると5人)選択可能。性能は以下の通りで、基本的には『[[スーパーマリオUSA]]』と同じだと思ってもらえばよい。 -マリオ --平均的な性能。 -ルイージ --高いジャンプ力を持つが、滑りやすい。 -ピーチ --空中を少しだけ浮遊出来るが、足が遅い。 -キノピオ --足は速いがジャンプ力が低く、滞空時間が短い。 #region(隠しキャラ1名) -ロゼッタ --スピンによる滞空延長が特徴だが、ピーチと同じく足が遅い。 --ちなみにこの作品から、ロゼッタの声優がメルセーディス・ローズ女史やケリー・ケイン女史からローラ・フェイ・スミス女史に統一されている。 #endregion また、自由選択は出来ないが特殊ステージではプレイアブル版のキノピオとは違うキャラとして、歩行しか出来ないキャラ・キノピオ隊長を使用したミニステージをプレイすることになる。 -3Dマリオ初となる4人同時のマルチプレイが可能に。 --プレイスタイルは従来通り、分担して協力するのもよし、邪魔しあってプレイするもよし。 -ゲームパッドを使った補助要素。 --ゲームパッド画面にはミラーリングされたゲーム画面が表示されており、敵の足止めや、一部の仕掛けを起動させるなどの役割がある。 -ネットワークと強く連動した要素。 --マリオカートシリーズのように、他プレイヤーのゴーストを表示させることが可能。ゴースト最大表示人数は3人まで。 --ステージごとにMiiverseに投稿をしたMiiが表示される。 -パワーアップアイテム --基本的には3Dランドと同じだが、新しいパワーアップがいろいろと追加されている。アイテムはスーパーマリオワールドと同じく1つだけストックされる。スーパーキノコもストック出来るが、キノピオ隊長パートなど滅多に手に入らない。 #region(各種アイテム) -''スーパーキノコ'' --ダメージを受けたチビマリオの状態から、普通のスーパーマリオに戻る。 ---おなじみのアイテムなのだが、本作ではレア。他の大半のパワーアップの下位互換なので「ハズレ」に近い。 -''ファイアフラワー'' --『3Dランド』と同じく、ファイアボールを放つおなじみのパワーアップ。 ---今回はファイアピーチ・キノピオなど珍しい人がパワーアップする姿が見られる。 -''ブーメランフラワー'' --近年ではすっかりお馴染みなブーメランを投げるパワーアップ。同じくピーチのブーメラン衣装なども見られる(非常に無骨)。 -''スーパーこのは'' --たぬきスーツに身を包む。『3Dランド』と同様の仕様。ルイージだけキツネになるのも同じ。 -''スーパーベル'' --ネコマリオに変身。今作を代表する新パワーアップ。 ---攻撃ボタンで前方へ攻撃を行う他、壁を一定時間よじ登れる。ネコマリオでないといけないところも多く、活用範囲が幅広い。 -''ダブルチェリー'' --プレイヤーキャラの分身が一人増える。能力はオリジナルのものをそのままコピー。最大5人まで増やすことが可能で、マルチプレイでもお構いなしに増える。 ---ただしステージ終了後に解ける他、ダメージを食らうと1体ずつ減っていく。ヒップドロップをかけることにより、増えた他プレイヤーの分身を自分のものとすり替えることが可能。 -''巨大キノコ'' --『Newスーパーマリオブラザーズ』からの登場。3Dでは初登場であり、かつてと同じくあらゆるものを踏み砕く。一定時間で解ける。 -''スーパースター'' --無敵になれるアイテム。ジャンプするとスーパーマリオブラザーズ3のように宙返りする。 -''無敵このは'' --『3Dランド』と同様の救済アイテムで、一定回数ミスをすると救済用のボックスが現れる。光り輝く無敵のたぬきマリオに変身し、ステージクリアまでダメージを受けなくなる。ステージ終了後には通常のたぬきに戻る。 -''まねきネコベル'' --隠しアイテム。ネコマリオと性能は同じだが、ヒップドロップをするとまねきネコに変身し、落下距離に応じてコインが手に入る。 上記の他、本作にも「被る」アイテムが登場する。ダメージを食らうとボックスが外れて元に戻る。これを付けている間は変身時の能力は使えない。 -''プロペラボックス'' --『3Dランド』同様、二段目に高くジャンプ出来るアイテム。 -''コインボックス'' --同じく『3Dランド』から続投。歩いたりヒップドロップをした際にコインを続々入手出来る。一定数入手すると壊れる。 -''ほうだいボックス'' --砲弾を撃てる。チャージも可能で、特定の壁などを爆風で破壊することが可能。 -''ライトボックス'' --暗闇の中でも発光する。テレサなどに光を当てると倒すことも可能。 -''ハリボテクリボー'' --クリボーの頭を被る。敵が自分に向かってこなくなるが、ダメージは受けるうえ、武器を投げ続ける敵などには効果がない((ちなみに一番背の高いピーチだと明らかに身体半分程度が見えてしまっているのだが、それでも敵は気づかない。))。 #endregion **評価点 -ステージの質・量の多彩さ。 --ワールドごとに特色があるのは同じだが、それぞれまるで別世界のように多彩なギミックが用意されており、飽きない作り。量も多く、クリア後の隠しワールドは4つある。 --一部『3Dランド』同様に使い回しはあるものの、前作の反省を踏まえてか今回はそういったことを感じさせないようバラエティ豊かになっている。 --中にはマリオカートを意識したステージがあり、駆け抜けるだけでも楽しく作られていることがある。 --ステージごとに「ドットルイージ」が隠されている。スコアに記録されないため意味は無いが、探してみるのも面白い。 --隠しスターに加え、今回はMiiverseで使えるスタンプもステージ中に隠されており、やりこみに一つエッセンスが加えられている。更には…。 #region -本作には隠し要素としてマリオブラザーズのルイージ版ともいえる『ルイージブラザーズ』が収録されている。1Pは現在の緑色、2Pは昔の白色といった懲り様である。 -これらはエンディングを迎えるか、『New スーパールイージ U』のセーブデータがあればプレイできるようになる。 --ちなみにルイージブラザーズが収録された理由については、本作が販売された2013年が公式にルイージの年((ルイージ生誕30周年を記念した企画。))であったため。 #endregion -進化したグラフィック --HD化によりグラフィックは3DSの『スーパーマリオ3Dランド』は勿論の事、Wii以前の従来のマリオシリーズから大幅に進化。また単純にキレイになっただけでなく多彩であり、スタッフの工夫や愛情がそこかしこで感じられプレイする意欲をかきたてる。 ---グラフィック自体はマリオらしくカートゥーン調に仕上がっているが、2013年のゲームとは思えないグラフィックを誇る。被写界深度((カメラのピント調節のように背景をぼかす処理))やリッチな光源処理など、最新技術もふんだんに取り込まれている。 ---また、マリオシリーズでは初となるセルフシャドウも表現されている。 --それでいて全編殆ど処理落ち無しの60fpsで動く。4人マルチプレイではダブルチェリーでプレイヤーキャラを分身させまくることができるが、それでもなお''極めて安定したフレームレートをキープできる''という優れものである。 -スターコインからグリーンスターに変更され、視認性が向上した。 --マリオ的にはより高級感が増した他、見分けが付きやすくなった。 --ただし配置自体はやや見えにくい位置に置かれやすくなった。特殊なボーナスステージをクリアしないと手に入らないものも。 -3Dの4人マルチプレイの楽しさ。 --2Dマリオとはまた違った協力体制、邪魔しあいなどが可能となり、別の盛り上がりを演出している。 --任天堂お得意の(?)いわゆる''友情崩壊ゲー''はここでも遺憾なく発揮されている。 -キャラクターを変えながらプレイ出来る。 --ステージごとにキャラを変えてプレイするということも可能。隠し要素を発見するための周回プレイもこのおかげで飽きにくい。 --『スーパーマリオギャラクシー』のロゼッタを使用できる貴重な3Dマリオでもある。 --お気に入りのキャラだけを使い続けることも出来るが、シャッフルという機能もあり、マルチプレイでそれぞれ使いたいキャラが被った時はこのシャッフルで平等になる。 ---ちなみにこのシャッフル、''一人用プレイでも可能''となっている。気分転換にキャラクターをランダムにするのもなかなか楽しいものがある。 -近年のマリオで定番化した、程よい難易度。 --序盤はあっさり味、後半につれ高難易度化という流れは今作でも健在。 --ちゃんと階段式に難しくなっていくので、いきなり理不尽なコースにぶち当たることは少ない。ネコマリオ等のパワーアップマリオも強力なため、マリオ慣れした人なら早々詰まることはない。 ---ぶち当たっても上述の救済措置があるうえ、今回も残機アップはとても簡単なので楽に再挑戦できる。 --裏コースはかなりやりごたえあり。中でも最終コースは歴代3Dマリオ屈指の難易度を誇る。 -新旧入り混じった要素の採用。 --BGMは基本全て新作だが、システム的なBGMは過去作のものを使用している。 --3Dランドでは従来通りのミスBGMだったのが、本作ではスーパーマリオブラザーズ3のものをアレンジしたものになっている。 ---ただしゲームオーバーのBGMは前作と同じくお馴染みのものになっている。 --懐かしのスーパーマリオワールドからの敵キャラが再起用された。 ---特にスーパーマリオワールド(リメイク含む)以来の登場となるクリボンやブルの出演は一部で話題を呼んだ。 ---クリボンは元々クリボーの代わりに登場したキャラであるが、2つの種族が同じ作品に登場したのは一応本作が初。個性付けもスーパーマリオワールド通りなので特徴も被っていない((ただしオリジナルのように、クリボンを持ち運ぶことは出来ない。スーパーマリオギャラクシーのクリボーに似ている。))。 ---ブルはスーパーマリオワールドのように攻撃手段は多彩ではなく、本作では突進のみ。また、攻撃(猫マリオや尻尾マリオなどの攻撃を含む)してヘルメットを外してからもう一度攻撃すると倒されるキャラになった。なお、ヒップドロップなら一撃で倒すことが可能。 ---ちなみにブルの踏んづけた音などは、スーパーマリオワールド当時のSEをそのまま利用している。 --『謎のからくり城』なる、[[どこかで聞いたことがある名前>謎の村雨城]]のステージが登場する。 ---文字通り和風な城を攻略していくステージで、障子の扉をゲームパッド画面をタッチしながら開けていくなど、他にはない雰囲気のステージとなっている。 -Miiverseやゴーストによるネットワークを利用した強固な救済措置。 --ゴーストは、クリアタイムを競う他に、どうしてもわからない隠し要素の発見に貢献する。要はいちいち攻略サイトを見たり攻略本を見ながらのプレイにさよならできる。 --スタンプはMiiverseの盛り上げに貢献しており、気軽にMiiverseに投稿出来る。''現在はサービス終了''につき、もう楽しめないのが惜しいところか。 -依然カメラワークが優秀。 --使わなくてもプレイ出来るが、多少角度を付けることで見えなかった隠し要素が見えることもある。 -マップがフィールドマップ化 --フィールドマップを自由に動き回ることが可能で、その道中でコインを見つけたりすることも可能に。 --隠しステージ的なものもあり、そういうのを探す意味でも自由度が高い。 **問題点 -数はそれほど多くないものの、一部ゲームパッドを使わないと攻略できないステージがある。 --WiiUのゲームなのだから標準付属されているゲームパッドを活用する部分があること自体はそれほど問題はない。だが、他コントローラを使っていてもゲームパッドの使用を強制される((他のコントローラでプレイしていると、「ゲームパッドが必要なステージ」という注意書きが出る。))のはやり過ぎな感が否めない。 --「ゲームパッド単体プレイとテレビとゲームパッドの二画面を活かしたゲームの二面性が存在する」のが売りのWiiUであるが、今作に限って言えば「テレビとゲームパッドを組み合わせて遊ぶ」要素に関しては、単独プレイだと一部煩わしさを感じる要素になっている。 --裏を返せばこれはマルチプレイ用の要素(ゲームパッド使用者がギミック作動・敵の足止めなどの役割を担う)とも言えるので、一概に悪とは言えないが、単独プレイにおいてまでこだわる必要性は薄いと言わざるを得ない。ギミック自体は面白さはあるが。 -キャラクターの性能のやや極端な調整。 --''普通にプレイするうえで使いやすい''のはマリオとルイージの2名。ピーチとキノピオはややデメリットが強く扱いづらい。 ---特にルイージは、上級者向けの技術となるが滑りやすい特性を活かし、ネコ状態でダイビング攻撃した後着地直前に引っかき攻撃で着地キャンセルするとスリップによる慣性で速く動ける。~ それを繰り返してタイムアタックを狙うプレイヤーも存在し、場合によっては下記のキノピオより少ない時間を狙える。 --ピーチはジャンプの滞空時間を長く稼げるという能力を持つが、肝心の滞空時間がさほど長くない。足もかなり遅く、マリオUSAのような扱いやすさに欠ける。 ---ただしたぬきピーチになると、元の滞空時間+たぬきマリオの効果が別々に出るため、これによって長い滞空時間を稼げる。~ また、空中浮遊を活かしてネコ状態で上記を行うことで飛距離を稼げ、それによって谷間や崖の多いステージを速攻クリアする事もできる。 --キノピオは足が速いが滞空時間が短いという特に使いづらいキャラ。普通なら飛べそうな間であってもキノピオだと助走を付けないと飛べない地点が多々ある。 終盤になると、落ちたら即ミスになることも増えるので、キノピオを選ぶだけで難易度上昇に繋がる。 ---名目上は上級者向けのタイムアタック用キャラなためとはいえ、『マリオUSA』と違って「野菜の引っこ抜きが速い」といった攻撃面での利点がなく、通常プレイではあまり役に立たないのは残念。 ---更に言うと、上記によるネコ状態での挙動から、''タイムアタックにおいてはルイージとピーチの二強''とされており、個性の薄いマリオや空中戦に弱いキノピオが埋まれてしまっている。 ---ただし足の早さのおかげでウサギを捕まえるのは他のキャラより得意など、やはりステージ攻略とあまり関係ない要素では力を発揮する。 --隠しキャラクターということもあって、ロゼッタは優遇されている。 ---他のキャラクターはスーパーキノコをとった状態だけでは攻撃が出来ないが、ロゼッタだけはスピンが使用可能。これにより滞空時間も稼げるため、上記に加えてピーチがやや不遇になってしまっている。 ---もっとも、ロゼッタもパワーアップすると攻撃ボタンが潰されてスピンが使用出来なくなるので、必ずしも他のキャラを完全に押しのけるほど使いやすいわけではないが。 -アイテムが1ストック制であるため、そういう意味では難易度が高い。 --Wii以降のNewスーパーマリオブラザーズシリーズのようにたくさんのアイテムを持ち歩けないため、パワーアップ維持や管理が結構難しい。 --中にはキノピオの小屋で大量にアイテムがもらえる時があるが、どれが二つを選ばなくてはいけないため、残ったアイテムが非常に勿体無い。 -ストーリー関連 --今回のクッパはようせい姫7人をさらってようせいの国を侵攻する内容だが、どうしてクッパがようせいをさらうのかがよくわからない。ピーチがプレイヤーキャラなため代理として登場した感が強い。 ---一部プレイヤーからは(ネタか本気かはともかく)クッパを使う必要性自体が低いという意見まである。 ---いつもならマリオ本編とされる作品((RPGやパーティ系、ペーマリやスピンオフを含まない。))において、(理由の有無にかかわらず((『スーパーマリオギャラクシー』は銀河征服といった、しっかりした理由も少なからず存在する。)))ピーチばかりさらう内容、いわゆる「いつものマリオ」ばかり((『ペーパーマリオRPG』では実際にネタにされた。))なので、ようせいを必要な理由があるのはわかるが理屈が分からないという面が大きい。 //---ちなみに、過去作の敵キャラが多く登場することや、ロゼッタを除くプレイヤーキャラがUSAっぽいので、ファンからは「マムー(『スーパーマリオUSA』のラスボス)がラスボスとして復活か!?」という意見がちらほら。 -ポーズの仕様 --「地上または水中で自由に動き回れる時」しか、ポーズからのコース離脱ができない。 ---空中はもちろん、透明土管の中や着地して手を広げている時((非常に高いところから落ちた時や透明土管から飛ばされた時に発生。))ではコース離脱ができない。 --「コースアウトしそうで危なかったのでやり直そう」という理屈を阻止したいのであろうが、初心者はもちろんタイムアタック狙いの上級者にも優しくない。 ---ちなみに『[[スーパーマリオサンシャイン]]』でも同じような問題点があった。 -ネットワークマルチプレイが出来ない。 --ある意味ゴーストとともに走るというのはそれに当たるかもしれないが、同時プレイ出来ないのは現代の観点から見ると少し寂しいものがある。とはいえ流石にオンラインプレイだと先のfpsの問題に影響が及ぶか。 -マルチプレイでプレイヤーの見分けがつきにくいアイテムがある。 --「無敵このは」を取るとどのキャラも全員白タヌキ状態になるものの、ほかの状態と違い色が統一されていて自分のキャラか見分けが付きにくくなることも。特にズームアウトになると顕著。 -星5つクリアに関して --マリオシリーズでは「1つのファイルにつき『星5つ』で完全クリア」というのが、定番化しつつあるが、それがとても面倒な仕様になっている。 --グリーンスター、スタンプをコンプリート、全てのコースで旗の頂上を取るなどの他に、''全キャラで全コースクリア''という作業としか思えないような条件がある。最大でも動かせるのは4キャラクターなので、少なくとも各コース2回はクリアする必要がある。 ---もちろん難しいコースはクリアできるまで何度でも挑戦する必要があるので、かなり大変。特に先の通りキノピオは性能的に厳しいことから終盤はかなり難易度が上がる。 ---- **総評 『3Dランド』をより昇華させ、別物と言っても良いくらいにまでパワーアップさせたWiiUの良作である。~ 映像もHD画質となって美しくなったばかりではなく、60fpsで滑らかに気持よく動くマリオ達の姿は見ているだけでも飽きない。~ 突き詰めれば『3Dランド』の焼き直し感があるのは否めないが、過去の教訓を多く活かしている良作であることには違いない。 ---- **余談 -スタンプによるMiiverse本来の目的の崩壊 --スタンプは普段Miiverseに投稿しないプレイヤーでも気軽に投稿出来る機能である。それゆえに、Miiverseでは落書きのような投稿で溢れかえってしまっていた。本来Miiverseが果たすべき「攻略補助」「感想の共有」という目的が薄れ、ただの遊び場になってしまっていた。 --せっかく質問を投稿しても、そういったスタンプ遊びの書き込みで埋もれやすいのはネックである。 ---なお、Miiverseがサービス終了になったことでこの遊び方すら潰されてしまい、今はコレクションとしての価値がかろうじてある程度。 -本作のキノピオ隊長コースのゲーム性を継承したスピンオフ作品の『[[進め! キノピオ隊長]]』が発売されている。 -知名度が低いせいか、本作で登場したネコマリオについては、後年始まった公式の販促番組「ニャニャニャ!ネコマリオタイム」における活躍の方が有名。元ネタの方をよく知らない者もいる程。 -氷の上で助走をつけ、高速でしゃがみを繰り返すと慣性によりありえない速度を出せる。 --土管に入っても速度を維持できる。 -『[[スーパーマリオメーカー 2]]』に本作のスキンが登場する。ネコマリオや透明ドカン等本作独自の仕様を使って2Dマリオのステージを作れる。 --このスキンを使って作成したステージの背景に本作のステージが表示されるというちょっとしたファンサービスも。 -惜しむらくはWiiU自体が不振で、あまり話題性がなかったせいか、知名度が薄いことであろうか。~ 先の3Dランドの焼き直しという見方からも、前評判を落としたことも惜しいところ。~ しかし実際はそれを元にしつつもただのパワーアップ作品とは言えない程に様々なギミックや新要素を詰め込んだ作品である。 //ため、もしハードを持っているなら迷わず購入をおすすめできる作品である。 //もっとも、今なら予定されているSwitch版の移植を待った方が良いだろうが…。 ---- *スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド 【すーぱーまりお すりーでぃーわーるど ぷらす ふゅーりーわーるど】 |ジャンル|3Dアクション|| |対応機種|Nintendo Switch|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|2021年2月12日|~| |定価|5,980円(税別)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |周辺機器|amiibo対応|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|全体的なテンポの向上&br()オンライン対応&br()新モード「フューリーワールド」|~| ---- **概要 『スーパーマリオ 3Dワールド』をスイッチ用に移植した作品。~ 全体的にテンポが向上した他、オンラインプレイにも対応。 新モードのフューリーワールドも加わった。 ---- **特徴 -フューリーワールド --『3Dワールド』のゲームシステムを用いた探索型のアクション。 --フューリークッパとなり暴走したクッパを止めるためにマリオとクッパJr.が手を組み、ネコの国を冒険する。 --ネコシャインを集めてギガベルを目覚めさせ、そのギガベルで巨大なギガネコマリオに変身してフューリークッパに立ち向かうことになる。 --ギガベルを目覚めさせるまではネコシャインの輝きを浴びせてフューリークッパを退散させることしかできず、フューリークッパの激しい攻撃をよけ続ける必要がある。その一方で、フューリークッパの攻撃を利用して取得するネコシャインもある。 --クッパJr.は、クッパJr.クラウンに乗り、マジックブラシでマリオをサポートする。クッパJr.のサポート度合いは任意で設定できるほか、2人プレイも可能。 --100コイン集めると、ランダムにアイテムがもらえてクッパJr.がストックする(スーパースターは例外でその場で飛び出してくる)。 --アイテムは各アイテム5個までストックでき、クッパJr.が投げ渡してくれるので場所が悪くて取れない、という事故がない。 -スナップショットモード --『[[スーパーマリオ オデッセイ]]』にあった、好きな角度から自由に写真が撮れるモード。 --Miiverseの廃止に伴い、ハンコはこのモードで写真をデコレーションするためのものになっている。地味にフルカラーになった。 -オンラインプレイ --『スーパーマリオ 3Dワールド』はオンラインプレイが可能。最大4人までフレンドと冒険できる。 --データはホストのものが反映され、収集物もホストのデータだけが取得できる。 -amiibo対応 --amiiboを使うとアイテムが貰える。 --一部のマリオシリーズのamiiboでは特別な効果を得られる。 ''その他主な変更点'' -ワールドマップ、フィールドマップ共に移動速度が上昇。 -原作ではオートセーブ時に画面が止まっていたが、本作では画面を止めずにセーブするようになりテンポが向上。 -一度グリーンスターやハンコを手に入れれば、ステージをでない限りそれを取得した状態が続くようになった。これによって、ミスしても取り直す必要がなくなった。 -『[[進め! キノピオ隊長]]』と同様、タッチ操作はジャイロ操作で行うようになった。 -マイクがないため、原作のマイク操作で動かすリフトがただのリフトに変化した。 -甲羅などを持った時に、ボタンを押し続けなくても持ったものを持ち続けるようになった。投げるにはもう一回押せばいい。 -土管にころがりやヒップドロップで直接入れる、ヒップドロップから直接ころがり、といった『オデッセイ』の操作が取り入れられた。 -キノピオ隊長のステージが多人数プレイ可能に。隊長以外はキノピオ探検隊を使う。 -ボス戦などのムービーがスキップ可能になった。 ---- **評価点 -全体的にテンポが向上した。 --上にあげた変更点から分かるように、テンポが全体的に良くなっており、よりサクサク楽しめるようになった。 -オンラインプレイが可能になった。 --原作の不満点としてもあげたオンラインプレイが可能になった。 --それに伴い、全ステージ全キャラクリアも楽になった。 -新モード「フューリーワールド」も好評。 --「ネコの国」は全体マップがシームレスにつながっている。マップは広大だが高速の移動手段プレッシーがいることで、スムーズにステージを行き来できる。非常にテンポが良く、自由度も高い。 --ミスをしてもコインを失うだけでゲームオーバーにならない『オデッセイ』の形式を採用していて、気楽に遊べる。 --クッパJr.のサポートを最大にすれば、ボスも勝手に倒してくれるほどになる。初心者でも安心。逆に、全くサポートしないという設定も可能。 --クッパJr.を踏み台にしてジャンプすることもでき、これを利用した大胆なショートカットを考えるのも一興。 --ギガネコマリオとフューリークッパの戦いは、大迫力で見応えや爽快感もある。 -「スナップショットモード」の追加 --『オデッセイ』で好評だった写真撮影特化のモード。ハンコがあることで、様々なアイデア写真が考えられる、 ---- **賛否両論点 -フューリークッパを利用しないと取れないネコシャインが多い。 --フューリークッパはいつ現れるかも分からず、ネコシャインで退散させない限りいつ帰るかもわからない。その不確定な時間の中でフューリークッパにしか壊せないブロックに誘導する必要があるのだが、誘導に手間取ると徒労に終わってしまうことも。 --フューリークッパの登場をただのデメリットにしない点では評価できるが、数が多すぎて本作の基本的に良好なテンポを削いでしまっている。 --クリア後にはワープが可能になるので多少は楽になる。 --クッパのamiiboを読み込めばいつでもフューリークッパを呼び出すことができるのでさらに楽。しかし、ゲームの寿命も同時に縮んでしまうので使用は自己責任。 ---- **問題点 -ハード上仕方のないことだが、ジャイロ操作でタッチ操作の代わりをするには慣れがいる。 --タッチ操作がメインになっているステージでは、プレイヤーキャラの操作も合わせてかなり忙しい操作を要求される。 -キノピオ隊長ステージを多人数プレイする際のカメラワークについて --このモードはカメラを動かしてあらゆる角度からステージを見ることが鍵になっているのだが、多人数プレイでは各自が自由に操作できるため、カメラがむちゃくちゃになりやすい。 -フューリーワールドにおいて、ワープがゲームクリアまで解放されない。 --プレッシーで素早く移動できるといっても、遠くに配置されたステージを行き来するのはそこそこの時間がかかる。『オデッセイ』では通ったチェックポイントにはいつでもワープできたこともあって、冗長に感じやすい。 ---- **総評 良作でありながら、WiiUの不振もあって影の薄かった『3Dワールド』をより遊びやすく調整し、オンラインプレイに対応。~ これだけで既に文句のない名作なのに、これまた遊びやすい「フューリーワールド」という新モードも追加。~ 3Dマリオ屈指の名作として見事に花開いたと言えるだろう。 ---- **余談 -『[[スーパーマリオサンシャイン]]』で敵として初登場したクッパJr.と共にネコ&bold(){シャイン}を集めるという展開は、往年のファンを喜ばせた。 -発売後しばらくの間、「スナップワールド」というスナップショットモードでの写真コンテストが開かれていた。 -『[[TETRIS 99]]』とのコラボで、フューリーワールドをモチーフにしたテーマが配布されていた。
本項ではWii U用ソフト『スーパーマリオ 3Dワールド』と、移植作品であるNintendo Switch用ソフト『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』の両方を紹介します。(判定は共に「良作」) ---- #contents(fromhere) ---- *スーパーマリオ 3Dワールド 【すーぱーまりお すりーでぃーわーるど】 |ジャンル|3Dアクション|&amazon(B00FKSUIIG)| |対応機種|Wii U|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|2013年11月21日|~| |定価|5,700円(税別)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|シリーズ初の3Dマルチプレイ対応&br()4人(+1)のキャラ選択が可能&br()マルチプレイを意識しすぎてソロプレイに向かない部分も&br()映像・音ともに、世界観の表現力は当時最高級&br()完成度は高いがハードの不振でゲームそのものの知名度が薄い|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『Nintendo Direct』で電撃発表された、Wii Uでは初の3Dスーパーマリオ。『[[スーパーマリオ 3Dランド]]』(以下、『3Dランド』)のコンセプトを受け継ぎつつ、様々な追加要素を加えたもの。~ 元は3Dランドであることは間違いないのだが、マイナーチェンジ感が強いのがネックな『[[New スーパーマリオブラザーズ U]]』とは違い、本作はわりと純粋なパワーアップを遂げている。~ 2Dと同等のパートが多かった3Dランドと比べると、据え置きハードになったことでより世界観は広がり、背景もより美しくなったことで迫力も増し、より3Dアクションらしくなった。~ WiiUにとっては2013年の最後にぶつけられた、その年の勝負をかけたソフトである。 ---- **特徴 キャラクターが4人(隠しを含めると5人)選択可能。性能は以下の通りで、基本的には『[[スーパーマリオUSA]]』と同じだと思ってもらえばよい。 -マリオ --平均的な性能。 -ルイージ --高いジャンプ力を持つが、滑りやすい。 -ピーチ --空中を少しだけ浮遊出来るが、足が遅い。 -キノピオ --足は速いがジャンプ力が低く、滞空時間が短い。 #region(隠しキャラ1名) -ロゼッタ --スピンによる滞空延長が特徴だが、ピーチと同じく足が遅い。 --ちなみにこの作品から、ロゼッタの声優がメルセーディス・ローズ女史やケリー・ケイン女史からローラ・フェイ・スミス女史に統一されている。 #endregion また、自由選択は出来ないが特殊ステージではプレイアブル版のキノピオとは違うキャラとして、歩行しか出来ないキャラ・キノピオ隊長を使用したミニステージをプレイすることになる。 -3Dマリオ初となる4人同時のマルチプレイが可能に。 --プレイスタイルは従来通り、分担して協力するのもよし、邪魔しあってプレイするもよし。 -ゲームパッドを使った補助要素。 --ゲームパッド画面にはミラーリングされたゲーム画面が表示されており、敵の足止めや、一部の仕掛けを起動させるなどの役割がある。 -ネットワークと強く連動した要素。 --マリオカートシリーズのように、他プレイヤーのゴーストを表示させることが可能。ゴースト最大表示人数は3人まで。 --ステージごとにMiiverseに投稿をしたMiiが表示される。 -パワーアップアイテム --基本的には3Dランドと同じだが、新しいパワーアップがいろいろと追加されている。アイテムはスーパーマリオワールドと同じく1つだけストックされる。スーパーキノコもストック出来るが、キノピオ隊長パートなど滅多に手に入らない。 #region(各種アイテム) -''スーパーキノコ'' --ダメージを受けたチビマリオの状態から、普通のスーパーマリオに戻る。 ---おなじみのアイテムなのだが、本作ではレア。他の大半のパワーアップの下位互換なので「ハズレ」に近い。 -''ファイアフラワー'' --『3Dランド』と同じく、ファイアボールを放つおなじみのパワーアップ。 ---今回はファイアピーチ・キノピオなど珍しい人がパワーアップする姿が見られる。 -''ブーメランフラワー'' --近年ではすっかりお馴染みなブーメランを投げるパワーアップ。同じくピーチのブーメラン衣装なども見られる(非常に無骨)。 -''スーパーこのは'' --たぬきスーツに身を包む。『3Dランド』と同様の仕様。ルイージだけキツネになるのも同じ。 -''スーパーベル'' --ネコマリオに変身。今作を代表する新パワーアップ。 ---攻撃ボタンで前方へ攻撃を行う他、壁を一定時間よじ登れる。ネコマリオでないといけないところも多く、活用範囲が幅広い。 -''ダブルチェリー'' --プレイヤーキャラの分身が一人増える。能力はオリジナルのものをそのままコピー。最大5人まで増やすことが可能で、マルチプレイでもお構いなしに増える。 ---ただしステージ終了後に解ける他、ダメージを食らうと1体ずつ減っていく。ヒップドロップをかけることにより、増えた他プレイヤーの分身を自分のものとすり替えることが可能。 -''巨大キノコ'' --『Newスーパーマリオブラザーズ』からの登場。3Dでは初登場であり、かつてと同じくあらゆるものを踏み砕く。一定時間で解ける。 -''スーパースター'' --無敵になれるアイテム。ジャンプするとスーパーマリオブラザーズ3のように宙返りする。 -''無敵このは'' --『3Dランド』と同様の救済アイテムで、一定回数ミスをすると救済用のボックスが現れる。光り輝く無敵のたぬきマリオに変身し、ステージクリアまでダメージを受けなくなる。ステージ終了後には通常のたぬきに戻る。 -''まねきネコベル'' --隠しアイテム。ネコマリオと性能は同じだが、ヒップドロップをするとまねきネコに変身し、落下距離に応じてコインが手に入る。 上記の他、本作にも「被る」アイテムが登場する。ダメージを食らうとボックスが外れて元に戻る。これを付けている間は変身時の能力は使えない。 -''プロペラボックス'' --『3Dランド』同様、二段目に高くジャンプ出来るアイテム。 -''コインボックス'' --同じく『3Dランド』から続投。歩いたりヒップドロップをした際にコインを続々入手出来る。一定数入手すると壊れる。 -''ほうだいボックス'' --砲弾を撃てる。チャージも可能で、特定の壁などを爆風で破壊することが可能。 -''ライトボックス'' --暗闇の中でも発光する。テレサなどに光を当てると倒すことも可能。 -''ハリボテクリボー'' --クリボーの頭を被る。敵が自分に向かってこなくなるが、ダメージは受けるうえ、武器を投げ続ける敵などには効果がない((ちなみに一番背の高いピーチだと明らかに身体半分程度が見えてしまっているのだが、それでも敵は気づかない。))。 #endregion **評価点 -ステージの質・量の多彩さ。 --ワールドごとに特色があるのは同じだが、それぞれまるで別世界のように多彩なギミックが用意されており、飽きない作り。量も多く、クリア後の隠しワールドは4つある。 --一部『3Dランド』同様に使い回しはあるものの、前作の反省を踏まえてか今回はそういったことを感じさせないようバラエティ豊かになっている。 --中にはマリオカートを意識したステージがあり、駆け抜けるだけでも楽しく作られていることがある。 --ステージごとに「ドットルイージ」が隠されている。スコアに記録されないため意味は無いが、探してみるのも面白い。 --隠しスターに加え、今回はMiiverseで使えるスタンプもステージ中に隠されており、やりこみに一つエッセンスが加えられている。更には…。 #region -本作には隠し要素としてマリオブラザーズのルイージ版ともいえる『ルイージブラザーズ』が収録されている。1Pは現在の緑色、2Pは昔の白色といった懲り様である。 -これらはエンディングを迎えるか、『New スーパールイージ U』のセーブデータがあればプレイできるようになる。 --ちなみにルイージブラザーズが収録された理由については、本作が販売された2013年が公式にルイージの年((ルイージ生誕30周年を記念した企画。))であったため。 #endregion -進化したグラフィック --HD化によりグラフィックは3DSの『スーパーマリオ3Dランド』は勿論の事、Wii以前の従来のマリオシリーズから大幅に進化。また単純にキレイになっただけでなく多彩であり、スタッフの工夫や愛情がそこかしこで感じられプレイする意欲をかきたてる。 ---グラフィック自体はマリオらしくカートゥーン調に仕上がっているが、2013年のゲームとは思えないグラフィックを誇る。被写界深度((カメラのピント調節のように背景をぼかす処理))やリッチな光源処理など、最新技術もふんだんに取り込まれている。 ---また、マリオシリーズでは初となるセルフシャドウも表現されている。 --それでいて全編殆ど処理落ち無しの60fpsで動く。4人マルチプレイではダブルチェリーでプレイヤーキャラを分身させまくることができるが、それでもなお''極めて安定したフレームレートをキープできる''という優れものである。 -スターコインからグリーンスターに変更され、視認性が向上した。 --マリオ的にはより高級感が増した他、見分けが付きやすくなった。 --ただし配置自体はやや見えにくい位置に置かれやすくなった。特殊なボーナスステージをクリアしないと手に入らないものも。 -3Dの4人マルチプレイの楽しさ。 --2Dマリオとはまた違った協力体制、邪魔しあいなどが可能となり、別の盛り上がりを演出している。 --任天堂お得意の(?)いわゆる''友情崩壊ゲー''はここでも遺憾なく発揮されている。 -キャラクターを変えながらプレイ出来る。 --ステージごとにキャラを変えてプレイするということも可能。隠し要素を発見するための周回プレイもこのおかげで飽きにくい。 --『スーパーマリオギャラクシー』のロゼッタを使用できる貴重な3Dマリオでもある。 --お気に入りのキャラだけを使い続けることも出来るが、シャッフルという機能もあり、マルチプレイでそれぞれ使いたいキャラが被った時はこのシャッフルで平等になる。 ---ちなみにこのシャッフル、''一人用プレイでも可能''となっている。気分転換にキャラクターをランダムにするのもなかなか楽しいものがある。 -近年のマリオで定番化した、程よい難易度。 --序盤はあっさり味、後半につれ高難易度化という流れは今作でも健在。 --ちゃんと階段式に難しくなっていくので、いきなり理不尽なコースにぶち当たることは少ない。ネコマリオ等のパワーアップマリオも強力なため、マリオ慣れした人なら早々詰まることはない。 ---ぶち当たっても上述の救済措置があるうえ、今回も残機アップはとても簡単なので楽に再挑戦できる。 --裏コースはかなりやりごたえあり。中でも最終コースは歴代3Dマリオ屈指の難易度を誇る。 -新旧入り混じった要素の採用。 --BGMは基本全て新作だが、システム的なBGMは過去作のものを使用している。 --3Dランドでは従来通りのミスBGMだったのが、本作ではスーパーマリオブラザーズ3のものをアレンジしたものになっている。 ---ただしゲームオーバーのBGMは前作と同じくお馴染みのものになっている。 --懐かしのスーパーマリオワールドからの敵キャラが再起用された。 ---特にスーパーマリオワールド(リメイク含む)以来の登場となるクリボンやブルの出演は一部で話題を呼んだ。 ---クリボンは元々クリボーの代わりに登場したキャラであるが、2つの種族が同じ作品に登場したのは一応本作が初。個性付けもスーパーマリオワールド通りなので特徴も被っていない((ただしオリジナルのように、クリボンを持ち運ぶことは出来ない。スーパーマリオギャラクシーのクリボーに似ている。))。 ---ブルはスーパーマリオワールドのように攻撃手段は多彩ではなく、本作では突進のみ。また、攻撃(猫マリオや尻尾マリオなどの攻撃を含む)してヘルメットを外してからもう一度攻撃すると倒されるキャラになった。なお、ヒップドロップなら一撃で倒すことが可能。 ---ちなみにブルの踏んづけた音などは、スーパーマリオワールド当時のSEをそのまま利用している。 --『謎のからくり城』なる、[[どこかで聞いたことがある名前>謎の村雨城]]のステージが登場する。 ---文字通り和風な城を攻略していくステージで、障子の扉をゲームパッド画面をタッチしながら開けていくなど、他にはない雰囲気のステージとなっている。 -Miiverseやゴーストによるネットワークを利用した強固な救済措置。 --ゴーストは、クリアタイムを競う他に、どうしてもわからない隠し要素の発見に貢献する。要はいちいち攻略サイトを見たり攻略本を見ながらのプレイにさよならできる。 --スタンプはMiiverseの盛り上げに貢献しており、気軽にMiiverseに投稿出来る。''現在はサービス終了''につき、もう楽しめないのが惜しいところか。 -依然カメラワークが優秀。 --使わなくてもプレイ出来るが、多少角度を付けることで見えなかった隠し要素が見えることもある。 -マップがフィールドマップ化 --フィールドマップを自由に動き回ることが可能で、その道中でコインを見つけたりすることも可能に。 --隠しステージ的なものもあり、そういうのを探す意味でも自由度が高い。 **問題点 -数はそれほど多くないものの、一部ゲームパッドを使わないと攻略できないステージがある。 --WiiUのゲームなのだから標準付属されているゲームパッドを活用する部分があること自体はそれほど問題はない。だが、他コントローラを使っていてもゲームパッドの使用を強制される((他のコントローラでプレイしていると、「ゲームパッドが必要なステージ」という注意書きが出る。))のはやり過ぎな感が否めない。 --「ゲームパッド単体プレイとテレビとゲームパッドの二画面を活かしたゲームの二面性が存在する」のが売りのWiiUであるが、今作に限って言えば「テレビとゲームパッドを組み合わせて遊ぶ」要素に関しては、単独プレイだと一部煩わしさを感じる要素になっている。 --裏を返せばこれはマルチプレイ用の要素(ゲームパッド使用者がギミック作動・敵の足止めなどの役割を担う)とも言えるので、一概に悪とは言えないが、単独プレイにおいてまでこだわる必要性は薄いと言わざるを得ない。ギミック自体は面白さはあるが。 -キャラクターの性能のやや極端な調整。 --''普通にプレイするうえで使いやすい''のはマリオとルイージの2名。ピーチとキノピオはややデメリットが強く扱いづらい。 ---特にルイージは、上級者向けの技術となるが滑りやすい特性を活かし、ネコ状態でダイビング攻撃した後着地直前に引っかき攻撃で着地キャンセルするとスリップによる慣性で速く動ける。~ それを繰り返してタイムアタックを狙うプレイヤーも存在し、場合によっては下記のキノピオより少ない時間を狙える。 --ピーチはジャンプの滞空時間を長く稼げるという能力を持つが、肝心の滞空時間がさほど長くない。足もかなり遅く、マリオUSAのような扱いやすさに欠ける。 ---ただしたぬきピーチになると、元の滞空時間+たぬきマリオの効果が別々に出るため、これによって長い滞空時間を稼げる。~ また、空中浮遊を活かしてネコ状態で上記を行うことで飛距離を稼げ、それによって谷間や崖の多いステージを速攻クリアする事もできる。 --キノピオは足が速いが滞空時間が短いという特に使いづらいキャラ。普通なら飛べそうな間であってもキノピオだと助走を付けないと飛べない地点が多々ある。 終盤になると、落ちたら即ミスになることも増えるので、キノピオを選ぶだけで難易度上昇に繋がる。 ---名目上は上級者向けのタイムアタック用キャラなためとはいえ、『マリオUSA』と違って「野菜の引っこ抜きが速い」といった攻撃面での利点がなく、通常プレイではあまり役に立たないのは残念。 ---更に言うと、上記によるネコ状態での挙動から、''タイムアタックにおいてはルイージとピーチの二強''とされており、個性の薄いマリオや空中戦に弱いキノピオが埋まれてしまっている。 ---ただし足の早さのおかげでウサギを捕まえるのは他のキャラより得意など、やはりステージ攻略とあまり関係ない要素では力を発揮する。 --隠しキャラクターということもあって、ロゼッタは優遇されている。 ---他のキャラクターはスーパーキノコをとった状態だけでは攻撃が出来ないが、ロゼッタだけはスピンが使用可能。これにより滞空時間も稼げるため、上記に加えてピーチがやや不遇になってしまっている。 ---もっとも、ロゼッタもパワーアップすると攻撃ボタンが潰されてスピンが使用出来なくなるので、必ずしも他のキャラを完全に押しのけるほど使いやすいわけではないが。 -アイテムが1ストック制であるため、そういう意味では難易度が高い。 --Wii以降のNewスーパーマリオブラザーズシリーズのようにたくさんのアイテムを持ち歩けないため、パワーアップ維持や管理が結構難しい。 --中にはキノピオの小屋で大量にアイテムがもらえる時があるが、どれが二つを選ばなくてはいけないため、残ったアイテムが非常に勿体無い。 -ストーリー関連 --今回のクッパはようせい姫7人をさらってようせいの国を侵攻する内容だが、どうしてクッパがようせいをさらうのかがよくわからない。ピーチがプレイヤーキャラなため代理として登場した感が強い。 ---一部プレイヤーからは(ネタか本気かはともかく)クッパを使う必要性自体が低いという意見まである。 ---いつもならマリオ本編とされる作品((RPGやパーティ系、ペーマリやスピンオフを含まない。))において、(理由の有無にかかわらず((『スーパーマリオギャラクシー』は銀河征服といった、しっかりした理由も少なからず存在する。)))ピーチばかりさらう内容、いわゆる「いつものマリオ」ばかり((『ペーパーマリオRPG』では実際にネタにされた。))なので、ようせいを必要な理由があるのはわかるが理屈が分からないという面が大きい。 //---ちなみに、過去作の敵キャラが多く登場することや、ロゼッタを除くプレイヤーキャラがUSAっぽいので、ファンからは「マムー(『スーパーマリオUSA』のラスボス)がラスボスとして復活か!?」という意見がちらほら。 -ポーズの仕様 --「地上または水中で自由に動き回れる時」しか、ポーズからのコース離脱ができない。 ---空中はもちろん、透明土管の中や着地して手を広げている時((非常に高いところから落ちた時や透明土管から飛ばされた時に発生。))ではコース離脱ができない。 --「コースアウトしそうで危なかったのでやり直そう」という理屈を阻止したいのであろうが、初心者はもちろんタイムアタック狙いの上級者にも優しくない。 ---ちなみに『[[スーパーマリオサンシャイン]]』でも同じような問題点があった。 -ネットワークマルチプレイが出来ない。 --ある意味ゴーストとともに走るというのはそれに当たるかもしれないが、同時プレイ出来ないのは現代の観点から見ると少し寂しいものがある。とはいえ流石にオンラインプレイだと先のfpsの問題に影響が及ぶか。 -マルチプレイでプレイヤーの見分けがつきにくいアイテムがある。 --「無敵このは」を取るとどのキャラも全員白タヌキ状態になるものの、ほかの状態と違い色が統一されていて自分のキャラか見分けが付きにくくなることも。特にズームアウトになると顕著。 -星5つクリアに関して --マリオシリーズでは「1つのファイルにつき『星5つ』で完全クリア」というのが、定番化しつつあるが、それがとても面倒な仕様になっている。 --グリーンスター、スタンプをコンプリート、全てのコースで旗の頂上を取るなどの他に、''全キャラで全コースクリア''という作業としか思えないような条件がある。最大でも動かせるのは4キャラクターなので、少なくとも各コース2回はクリアする必要がある。 ---もちろん難しいコースはクリアできるまで何度でも挑戦する必要があるので、かなり大変。特に先の通りキノピオは性能的に厳しいことから終盤はかなり難易度が上がる。 ---- **総評 『3Dランド』をより昇華させ、別物と言っても良いくらいにまでパワーアップさせたWiiUの良作である。~ 映像もHD画質となって美しくなったばかりではなく、60fpsで滑らかに気持よく動くマリオ達の姿は見ているだけでも飽きない。~ 突き詰めれば『3Dランド』の焼き直し感があるのは否めないが、過去の教訓を多く活かしている良作であることには違いない。 ---- **余談 -スタンプによるMiiverse本来の目的の崩壊 --スタンプは普段Miiverseに投稿しないプレイヤーでも気軽に投稿出来る機能である。それゆえに、Miiverseでは落書きのような投稿で溢れかえってしまっていた。本来Miiverseが果たすべき「攻略補助」「感想の共有」という目的が薄れ、ただの遊び場になってしまっていた。 --せっかく質問を投稿しても、そういったスタンプ遊びの書き込みで埋もれやすいのはネックである。 ---なお、Miiverseがサービス終了になったことでこの遊び方すら潰されてしまい、今はコレクションとしての価値がかろうじてある程度。 -本作のキノピオ隊長コースのゲーム性を継承したスピンオフ作品の『[[進め! キノピオ隊長]]』が発売されている。 -知名度が低いせいか、本作で登場したネコマリオについては、後年始まった公式の販促番組「ニャニャニャ!ネコマリオタイム」における活躍の方が有名。元ネタの方をよく知らない者もいる程。 -氷の上で助走をつけ、高速でしゃがみを繰り返すと慣性によりありえない速度を出せる。 --土管に入っても速度を維持できる。 -『[[スーパーマリオメーカー 2]]』に本作のスキンが登場する。ネコマリオや透明ドカン等本作独自の仕様を使って2Dマリオのステージを作れる。 --このスキンを使って作成したステージの背景に本作のステージが表示されるというちょっとしたファンサービスも。 -惜しむらくはWiiU自体が不振で、あまり話題性がなかったせいか、知名度が薄いことであろうか。~ 先の3Dランドの焼き直しという見方からも、前評判を落としたことも惜しいところ。~ しかし実際はそれを元にしつつもただのパワーアップ作品とは言えない程に様々なギミックや新要素を詰め込んだ作品である。 //ため、もしハードを持っているなら迷わず購入をおすすめできる作品である。 //もっとも、今なら予定されているSwitch版の移植を待った方が良いだろうが…。 ---- *スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド 【すーぱーまりお すりーでぃーわーるど ぷらす ふゅーりーわーるど】 |ジャンル|3Dアクション|| |対応機種|Nintendo Switch|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|2021年2月12日|~| |定価|5,980円(税別)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |周辺機器|amiibo対応|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|全体的なテンポの向上&br()オンライン対応&br()新モード「フューリーワールド」|~| ---- **概要(Switch) 『スーパーマリオ 3Dワールド』をスイッチ用に移植した作品。~ 全体的にテンポが向上した他、オンラインプレイにも対応。 新モードのフューリーワールドも加わった。 ---- **特徴(Switch) -フューリーワールド --『3Dワールド』のゲームシステムを用いた探索型のアクション。 --フューリークッパとなり暴走したクッパを止めるためにマリオとクッパJr.が手を組み、ネコの国を冒険する。 --ネコシャインを集めてギガベルを目覚めさせ、そのギガベルで巨大なギガネコマリオに変身してフューリークッパに立ち向かうことになる。 --ギガベルを目覚めさせるまではネコシャインの輝きを浴びせてフューリークッパを退散させることしかできず、フューリークッパの激しい攻撃をよけ続ける必要がある。その一方で、フューリークッパの攻撃を利用して取得するネコシャインもある。 --クッパJr.は、クッパJr.クラウンに乗り、マジックブラシでマリオをサポートする。クッパJr.のサポート度合いは任意で設定できるほか、2人プレイも可能。 --100コイン集めると、ランダムにアイテムがもらえてクッパJr.がストックする(スーパースターは例外でその場で飛び出してくる)。 --アイテムは各アイテム5個までストックでき、クッパJr.が投げ渡してくれるので場所が悪くて取れない、という事故がない。 -スナップショットモード --『[[スーパーマリオ オデッセイ]]』にあった、好きな角度から自由に写真が撮れるモード。 --Miiverseの廃止に伴い、ハンコはこのモードで写真をデコレーションするためのものになっている。地味にフルカラーになった。 -オンラインプレイ --『スーパーマリオ 3Dワールド』はオンラインプレイが可能。最大4人までフレンドと冒険できる。 --データはホストのものが反映され、収集物もホストのデータだけが取得できる。 -amiibo対応 --amiiboを使うとアイテムが貰える。 --一部のマリオシリーズのamiiboでは特別な効果を得られる。 ''その他主な変更点'' -ワールドマップ、フィールドマップ共に移動速度が上昇。 -原作ではオートセーブ時に画面が止まっていたが、本作では画面を止めずにセーブするようになりテンポが向上。 -一度グリーンスターやハンコを手に入れれば、ステージをでない限りそれを取得した状態が続くようになった。これによって、ミスしても取り直す必要がなくなった。 -『[[進め! キノピオ隊長]]』と同様、タッチ操作はジャイロ操作で行うようになった。 -マイクがないため、原作のマイク操作で動かすリフトがただのリフトに変化した。 -甲羅などを持った時に、ボタンを押し続けなくても持ったものを持ち続けるようになった。投げるにはもう一回押せばいい。 -土管にころがりやヒップドロップで直接入れる、ヒップドロップから直接ころがり、といった『オデッセイ』の操作が取り入れられた。 -キノピオ隊長のステージが多人数プレイ可能に。隊長以外はキノピオ探検隊を使う。 -ボス戦などのムービーがスキップ可能になった。 ---- **評価点(Switch) -全体的にテンポが向上した。 --上にあげた変更点から分かるように、テンポが全体的に良くなっており、よりサクサク楽しめるようになった。 -オンラインプレイが可能になった。 --原作の不満点としてもあげたオンラインプレイが可能になった。 --それに伴い、全ステージ全キャラクリアも楽になった。 -新モード「フューリーワールド」も好評。 --「ネコの国」は全体マップがシームレスにつながっている。マップは広大だが高速の移動手段プレッシーがいることで、スムーズにステージを行き来できる。非常にテンポが良く、自由度も高い。 --ミスをしてもコインを失うだけでゲームオーバーにならない『オデッセイ』の形式を採用していて、気楽に遊べる。 --クッパJr.のサポートを最大にすれば、ボスも勝手に倒してくれるほどになる。初心者でも安心。逆に、全くサポートしないという設定も可能。 --クッパJr.を踏み台にしてジャンプすることもでき、これを利用した大胆なショートカットを考えるのも一興。 --ギガネコマリオとフューリークッパの戦いは、大迫力で見応えや爽快感もある。 -「スナップショットモード」の追加 --『オデッセイ』で好評だった写真撮影特化のモード。ハンコがあることで、様々なアイデア写真が考えられる、 ---- **賛否両論点(Switch) -フューリークッパを利用しないと取れないネコシャインが多い。 --フューリークッパはいつ現れるかも分からず、ネコシャインで退散させない限りいつ帰るかもわからない。その不確定な時間の中でフューリークッパにしか壊せないブロックに誘導する必要があるのだが、誘導に手間取ると徒労に終わってしまうことも。 --フューリークッパの登場をただのデメリットにしない点では評価できるが、数が多すぎて本作の基本的に良好なテンポを削いでしまっている。 --クリア後にはワープが可能になるので多少は楽になる。 --クッパのamiiboを読み込めばいつでもフューリークッパを呼び出すことができるのでさらに楽。しかし、ゲームの寿命も同時に縮んでしまうので使用は自己責任。 ---- **問題点(Switch) -ハード上仕方のないことだが、ジャイロ操作でタッチ操作の代わりをするには慣れがいる。 --タッチ操作がメインになっているステージでは、プレイヤーキャラの操作も合わせてかなり忙しい操作を要求される。 -キノピオ隊長ステージを多人数プレイする際のカメラワークについて --このモードはカメラを動かしてあらゆる角度からステージを見ることが鍵になっているのだが、多人数プレイでは各自が自由に操作できるため、カメラがむちゃくちゃになりやすい。 -フューリーワールドにおいて、ワープがゲームクリアまで解放されない。 --プレッシーで素早く移動できるといっても、遠くに配置されたステージを行き来するのはそこそこの時間がかかる。『オデッセイ』では通ったチェックポイントにはいつでもワープできたこともあって、冗長に感じやすい。 ---- **総評(Switch) 良作でありながら、WiiUの不振もあって影の薄かった『3Dワールド』をより遊びやすく調整し、オンラインプレイに対応。~ これだけで既に文句のない名作なのに、これまた遊びやすい「フューリーワールド」という新モードも追加。~ 3Dマリオ屈指の名作として見事に花開いたと言えるだろう。 ---- **余談(Switch) -『[[スーパーマリオサンシャイン]]』で敵として初登場したクッパJr.と共にネコ&bold(){シャイン}を集めるという展開は、往年のファンを喜ばせた。 -発売後しばらくの間、「スナップワールド」というスナップショットモードでの写真コンテストが開かれていた。 -『[[TETRIS 99]]』とのコラボで、フューリーワールドをモチーフにしたテーマが配布されていた。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: