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*ポケモンスタジアム2 【ぽけもんすたじあむつー】 |ジャンル|対戦&図鑑|#amazon(B00002SZQY)| |対応機種|ニンテンドウ64|~| |メディア|256MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|1999年4月30日|~| |価格|6,090円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ポケットモンスターシリーズ関連リンク>ポケットモンスターシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- //略称や漢字表記ではなく、なるべくゲーム内の表記に合わせてみました **概要 前作『[[ポケモンスタジアム]]』から1年後に発売された続編。やはり『[[ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ]]』に対応している。~ 今作では151体全てのポケモンが使用可能になったことを初め、前作の不満を全て解消した完全版と言えるべきソフトに仕上がった。 -スタジアム --本作のメインモード。ルールの違う6種類のカップができる。それぞれルールで使用出来るポケモンが全く異なるのが特徴。 #region(ルール詳細) --ニンテンドウカップ'99 ---本作発売後に行われる第3回ポケモンリーグ公式大会のルール。最高Lv50で、第一回・第二回の公式地区大会の優勝者が使用したポケモン+ミュウツーとミュウを除くポケモンが使用可能。これまでの大会常連ポケモンが軒並みいなくなったことで新たな工夫が試された。 --ニンテンドウカップ'98 ---第ニ回ポケモンリーグ公式大会と同ルール。最高Lv30で33種類のポケモンが出場可能。 --ニンテンドウカップ'97 ---第一回ポケモンリーグ公式大会と同ルール。Lv50~55の3匹のLvが合計155以内に収まる編成でミュウツーとミュウ以外の149種類のポケモンが出場可能。前作で使用不可能だったポケモンも使用可能。 --ウルトラカップ ---全てのポケモンが最高Lv100で出場可能なルール。他のルールでは使用禁止されているミュウツーとミュウが唯一出場可能なカップである。~ 公式大会は開催されていない。『[[ポケモンスタジアム金銀]]』でも使用ポケモンを加えた上で同様のルールが存在する。 --イエローカップ ---Lv15~20。3匹の合計Lvが50以下で収める必要がある。出場可能なポケモンは110種類。厳密にはミュウ以外制限は無く全ポケモンが出場可能だが、レベルの都合で使用できないポケモンが多い。~ なぜ「イエロー」なのかというと、黄色いパッケージの『ピカチュウ』バージョンでは出現するポケモンのレベルが全体的に下げられ、このルールに適合するポケモンが多数追加されたためだと思われる。~ 公式大会は開催されていない。 --ファンシーカップ ---Lv25以上30以下。3匹の合計Lvが80以下に加え、たかさが2.0m以下、おもさが20.0kg以下の進化していないポケモン(ミュウを除く)が出場可能なルール。使用可能ポケモンは45種類。~ 本作発売の直前に開催された「ポケモンフェスティバル'99春」で適用されたルールである。 ---余談だが、以降の作品においてもポケモンの体格を基準にした同様のルールがローカルで設定されることもある。『[[ダイヤモンド・パール>ポケットモンスター ダイヤモンド・パール・プラチナ]]』では公式採用されている。 #endregion -ジムリーダーのしろ --GB版に登場するジムリーダーや四天王達とバトル出来る施設。各城にはジムリーダーと門下生3人よる勝ち抜き制バトルが行われる。 --敵ポケモンのレベルはプレイヤー側の手持ちポケモンの最高Lv(ただし最低50)でCP側が統一される。それ以外はウルトラカップのルールに準じている。 --最後の四天王戦をクリアすれば、通常プレイでは1匹しか選べないポケモンがランダムで1匹プレゼントされる(フシギダネやイーブイ、カブト等)。プレゼントは何度でも貰えるので、再挑戦すれば複数入手も可能。 //レンタルでもOK ---本作発売時点では見えないが、ここで手に入れたポケモンを『金銀』に送ると特別な道具を持っていることがわかる。 --トレーナーごとに6匹のポケモンを持っており、なおかつバランスを整えるためか、ジムリーダーはゲーム本編では見られないポケモンも使用する。例えばタケシはアニメ版を意識してか、ロコン(及びキュウコン)を手持ちに入れている等。 -チビッコクラブ --いわゆるミニゲーム集。全9種類で、トーナメントも可能。 --64コントローラで殆ど使われなかったレフトポジション(十字キーと3Dスティックのみ使用)で遊べるミニゲームもある。 --ミニゲームは全て4人対戦で遊べるのでパーティゲームとしての役割も果たせる。本編を無視して友達同士で集まってワイワイ楽しんだ人もいたのではないだろうか。 --ちなみに「アーボでわなげ」のアーボや「ピッピのゆびふりきょうそう」のピッピなど、一部のポケモンはアニメ互換のボイスで鳴き声を発する。 -フリーバトル --その名の通り自由に対戦できるモード。接続したカートリッジ、事前に登録したポケモン、あるいは用意されたレンタルポケモンを自由に使用できる。 --CPUを相手にした1人プレイから、コントローラを4つ繋いだ4人プレイまで対応している。 ---ただし4人プレイは『[[ルビー・サファイア>ポケットモンスター ルビー・サファイア・エメラルド]]』のマルチバトルとは異なり、通常の1対1において同じパーティ内でポケモンごとにコマンド入力に使うコントローラを分担するというあまり意味のないものだった。 -とにかくバトルがしたい! --読んで字の如く、CPUによって自動的に組まれたチームで対戦するモード。 -しょうりしゃのやかた --スタジアムとジムリーダーのしろで殿堂入りしたポケモンの像が飾られる。全ての像を飾ると通常プレイでは手に入らない「ドわすれ」を覚えたコダックが手に入る(入手は一度限り)((当時のアニメでのサトシの同行者がカスミ(とタケシ)であり、カスミの使用するコダックが何かとこの技を使っていたため。またディレクターの一番好きなポケモンでもある。))。 --ただし同種のポケモンは1体まで。新しく殿堂入りしたポケモンで上書きされてしまう。 -GBビル --コントローラに接続しているポケモンのGBカートリッジで遊ぶことができる。前作と同様、条件を満たすことで高速プレイも可能になる。 #region(全てのカップを制覇すると…。) -ミュウツーをたおせ! --その名の通り、名実ともに最強のポケモンのミュウツーを倒すイベント。ミュウツー1匹を倒すのがクリア条件。ポケモン6匹での参加もOK。 --相手のミュウツーはLv100で「サイコキネシス/ふぶき/10まんボルト/ねむる」という強力な技構成。生半可なポケモンでは勝つのが難しいので難易度が高い。 --BGMも専用のものになっており、ミュウツーの圧倒的な強さを誇示するかのような格好いい曲となっている。 -見事ミュウツーを撃破すると「うら」モードを遊ぶことができる。 --全てのトーナメントとジムリーダーのしろの敵パーティが一新され、より高難易度のバトルに挑むことができる。そして全てクリアした後に出てくる「ミュウツーをたおせ!」も存在する。 ---うらでのミュウツーは固体値・努力値がMAXの、理論上最強のパラメーターになっているだけではなく、「サイコキネシス/10まんボルト/ねむる/ドわすれ」という技構成になっている。ドわすれでステータスアップした後のサイコキネシスの威力はただただ脅威。ただしその反面「ふぶき」がないので、表に比べればプレイヤー側の編成の自由度は上がっている。 #endregion **評価点 -GB版及び前作で問題となった対戦のゲームバランスが大幅に改善されている。 --絶大な威力の割に反動で1ターン動けなくなる技「はかいこうせん」は相手を倒すか外れた場合は反動が出なかったが、そのどちらでも反動が残るようになった。 ---さすがにこのペナルティは強烈過ぎたと判断されたのか、『金銀』以降は攻撃を外した場合には反動が残らなくなった。 --「かげぶんしん」を初めとした回避率・命中率の変化の影響が小さくなり、泥仕合が起こりにくくなった。 ---また、必ず当たると嘘の説明がされていた「スピードスター」が命中率・回避率に関係なく、100%命中するようになった。 --「みがわり」が状態異常全般を無効化するようになり((従来は追加効果を除けば、毒と混乱、能力低下くらいしか防げなかった。))大幅に強化。以降のシリーズにおける効果も本作のものがベースとなっている。 --実はプログラムミスで完全な死に技だった「きあいだめ」が第一世代で唯一効果を発揮する。使用後は「きりさく」等の急所に当たりやすい技ほどではないが、大幅な急所率のアップが見込める。 //少なくとも切り裂く等と同等というほどではない //なお同一と記載しているサイトもある -クリア特典が大幅に増えた --ポケモンのソフト1つだけでは集めるのが難しいポケモンや、通常の4倍のスピードでGB版ポケモンが遊べる(通称:ドードリオビル)が遊べたりと特典が充実。 --ただし前作で手に入った「なみのりを覚えたピカチュウ」は入手不可能。この点だけ、前作が勝っている。 --なお海外版の本作ではそれが入手可能。海外では本作が「ポケモンスタジアム1作目」として発売されたためである。 -育成環境が楽になった --前作ではスタジアム側に預けられるポケモンが4ボックス分(120匹)しか無かったが、今作ではGB版と同等の8ボックス分(240匹)預けることが出来る。 --GBビルではドードリオモードが3倍速から4倍速に強化された。これにより稼ぎや周回プレイによる負担が大幅に緩和された。 --道具を預けることも出来るが、こちらは前作同様、異なるIDとの出し入れは出来ない(この点は続編で解消)。 -コンティニュー機能の追加 --前作では8連勝しないとクリアとみなされず、一度でも負けたら即敗退という厳しいルールだったが、今作は選出した3匹のポケモンを1匹でも倒されずに勝つとコンティニューが1つ貰える。これにより難易度が大幅に下がった。 --なおジムリーダーの城にこの機能は搭載されていない。と言っても4~5連戦と前作の1/2なので用意する必要が無いという判断だろうか、この点は問題になっていない。 -ピカチュウバージョンをGBビルで遊ぶ際の読み込みにかかる時間が改善された。 **問題点 -一部ゲームバランスの調整が出来ていない --特にイエローカップは、レベルのみで使用ポケモンが決められており、大元のルールからしてバランスが錬られているとは思えない。 ---ケンタロスやカビゴン、サンダース等を除くと、98カップの主要ポケモンの大部分が出場可能。~ このため、名前に反してピカチュウバージョンにおいて追加出現するようになった低レベル野生ポケモンの存在感が薄い。 //--イエローカップファンシーカップにおける"りゅうのいかり"は能力に関係なくHPを40削る固定ダメージ技だが、Lvの関係で2回使えば多くのポケモンを確実に倒せる。 //---これにより前者はプテラやウインディやラプラス、後者はミニリュウが猛威を奮った。ただし覚えられるポケモンが限られているため、これに頼りすぎると弱点が偏りやすく、パーティ全体ではかえって弱くなるという落とし穴でもある。 //---さらにこれらのルールでは、弱点を突く等すればほぼ1~2発で勝負が決まることが多いので、"りゅうのいかり"だけが取り立ててバランスを崩しているというわけでもない。 //↑正直これらのルールでは使用ポケモンの関係で決してバランスを崩していたとは思えない(全体的にスターミーに弱過ぎる)のでCO。実際にやばかったのはクリスタル版バトルタワーのLv10ルールだと思う --うらニンテンドウカップ'98では第二回大会の決勝進出者が実名で登場し、当時のパーティを再現しているが、わざの仕様が変更されたために同条件で戦うことはできない。 --ウルトラカップではプレイヤー側はミュウツーを使うことが可能にも関わらず、敵CPは一切使用しない(ミュウは使用する)。 ---そのため、こちらがミュウツーを使えば非常に簡単。ミュウツーとの戦いは裏モードだけで我慢。 --ちらほら見える限りでもAIの挙動がおかしい。例えば、無効なはずの補助技を(入れ替え読み狙いとも考えられないのに)連発したり、他に有効な技があってもリスクの高い「はかいこうせん」を暴発する等。 ---次回作ではかなり改善されているが、後のシリーズでも妙な挙動が多い。 -ルールに合わせてポケモンを育てる手間が面倒 --今作は6つのルールと一見豊富なのだが、使い回しが利かないのでカップごとに育て直す必要がある。 ---レンタルポケモンは用意されているが、それだけで勝ち抜くのは困難である。 --当時はフラットルール(強制的に同Lvになる対戦モード)が存在しないので、Lvを規定レベルより高めてしまうとそのルールでは使用できず、使うには新たに育てる必要があると非常に手間だった。 --出場ポケモンのレベルに幅があるルールでも、最低レベルのものしかレンタルできない。~ そのため、レンタル中心であっても1~2匹のエースは自力で育成しないとかなり厳しい戦いとなる。 ---加えて育成そのものの手間も現環境とは比較にならないほど時間がかかる。もっとも本作をクリアする程度ならそこまで育てる必要もないのだが。 --特にイエローカップに関しては、低レベル且つ強力なポケモンを手に入れるための手段が面倒。 ---現在ならば『金銀・クリスタル』から連れていく手段はあるが、当時はそれもない。 --たとえ興味のないルールであっても、一通り制覇しないと「うら」モードをプレイできないのが問題。 ---例えば公式大会(99カップ)の練習のために本作をプレイする場合も、難易度の高いモードで腕試しするには他のルールも全制覇する必要があった。 --ポケモンは小中学生がメインターゲットであったため、そこまでやりこまずにジムリーダーの城とウルトラカップ以外に遊んだことがない人もいたのではないだろうか? ---赤緑から数えると発売から3年以上が経過し、既にLv100のポケモンを複数持っているプレイヤーは大勢いたと推測される。 //(バグを交えた話ではあるが、当時は簡単にポケモンをLv100にする裏ワザが存在していた) -前作と同じくGBビルが毎回全て読み込む為、時間がかかる。 --ポケモン整理をしようと思ったが、ポケモンセンターでセーブしていなかった(そうでないと整理ができない)のでセーブしなおしたい、という時に不便。 ---これも次回作にて改善され、「読み込みが頻繁に発生するが、起動からすぐに操作可能になる」モードが搭載された。 **総評 前作の問題点を解消し、新たに搭載された機能も満足いく仕上がりとなり、本当のポケモンスタジアムと言える1作に仕上がった。~ 次回作の『[[ポケモンスタジアム金銀]]』は本作の問題点も解消している。 **余談 -本作と次回作では『ピカチュウ』バージョンで最初にもらえるピカチュウを対戦に出したときやミニゲームにおいて、アニメ版の声が用いられるようになった。 --対戦時のモーションは『赤緑青』とは全く異なるので、ピカチュウバージョンを持っているプレイヤーはぜひ試してほしい。 -当時はポケモンのニックネームに数字を用いることはできなかったが、CPUのロケットだんいんは「○○1ごう」というニックネームを使用している。 -CMでの女性の「やっぱりミュウツーよね」というセリフが有名。公式ガイド等でも往々に用いられるほど。当時のミュウツーはそれだけ強い存在だったのである。→[[参考資料>http://pokemon.g-takumi.com/exertion_list.php?sort=total]] -公式ガイドの「おもて」攻略がすべてレンタルポケモンになっている。 --また、「うら」のウルトラカップ限定でレンタルポケモンにミュウが追加されている。 -パッケージはミュウツーを中心に御三家、ピカチュウ、ニャース、コダック、そして''ニョロゾ''。 --ニャースとコダックは発売当時アニメで主役クラスだから、ニョロゾは「ポケモンSPECIAL(漫画版)でのレッドの相棒」「田尻氏一番のお気に入り」故のチョイスだと思われる。 -イエローカップは出場ポケモンの制限がミュウ以外ない為、前述にある『金銀・クリスタル』を利用すると様々なポケモンが出場可能。 --当時は覚えることができない技も問題なく使用できるが、赤くなってしまうので不正扱いとなる。
*ポケモンスタジアム2 【ぽけもんすたじあむつー】 |ジャンル|対戦&図鑑|#amazon(B00002SZQY)| |対応機種|ニンテンドウ64|~| |メディア|256MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|任天堂|~| |発売日|1999年4月30日|~| |価格|6,090円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ポケットモンスターシリーズ関連リンク>ポケットモンスターシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- //略称や漢字表記ではなく、なるべくゲーム内の表記に合わせてみました **概要 前作『[[ポケモンスタジアム]]』から1年後に発売された続編。やはり『[[ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ]]』に対応している。~ 今作では151体全てのポケモンが使用可能になったことを初め、前作の不満を全て解消した完全版と言えるべきソフトに仕上がった。 -スタジアム --本作のメインモード。ルールの違う6種類のカップができる。それぞれルールで使用出来るポケモンが全く異なるのが特徴。 #region(ルール詳細) --ニンテンドウカップ'99 ---本作発売後に行われる第3回ポケモンリーグ公式大会のルール。最高Lv50で、第一回・第二回の公式地区大会の優勝者が使用したポケモン+ミュウツーとミュウを除くポケモンが使用可能。これまでの大会常連ポケモンが軒並みいなくなったことで新たな工夫が試された。 --ニンテンドウカップ'98 ---第ニ回ポケモンリーグ公式大会と同ルール。最高Lv30で33種類のポケモンが出場可能。 --ニンテンドウカップ'97 ---第一回ポケモンリーグ公式大会と同ルール。Lv50~55の3匹のLvが合計155以内に収まる編成でミュウツーとミュウ以外の149種類のポケモンが出場可能。前作で使用不可能だったポケモンも使用可能。 --ウルトラカップ ---全てのポケモンが最高Lv100で出場可能なルール。他のルールでは使用禁止されているミュウツーとミュウが唯一出場可能なカップである。~ 公式大会は開催されていない。『[[ポケモンスタジアム金銀]]』でも使用ポケモンを加えた上で同様のルールが存在する。 --イエローカップ ---Lv15~20。3匹の合計Lvが50以下で収める必要がある。出場可能なポケモンは110種類。厳密にはミュウ以外制限は無く全ポケモンが出場可能だが、レベルの都合で使用できないポケモンが多い。~ なぜ「イエロー」なのかというと、黄色いパッケージの『ピカチュウ』バージョンでは出現するポケモンのレベルが全体的に下げられ、このルールに適合するポケモンが多数追加されたためだと思われる。~ 公式大会は開催されていない。 --ファンシーカップ ---Lv25以上30以下。3匹の合計Lvが80以下に加え、たかさが2.0m以下、おもさが20.0kg以下の進化していないポケモン(ミュウを除く)が出場可能なルール。使用可能ポケモンは45種類。~ 本作発売の直前に開催された「ポケモンフェスティバル'99春」で適用されたルールである。 ---余談だが、以降の作品においてもポケモンの体格を基準にした同様のルールがローカルで設定されることもある。『[[ダイヤモンド・パール>ポケットモンスター ダイヤモンド・パール・プラチナ]]』では公式採用されている。 #endregion -ジムリーダーのしろ --GB版に登場するジムリーダーや四天王達とバトル出来る施設。各城にはジムリーダーと門下生3人よる勝ち抜き制バトルが行われる。 --敵ポケモンのレベルはプレイヤー側の手持ちポケモンの最高Lv(ただし最低50)でCP側が統一される。それ以外はウルトラカップのルールに準じている。 --最後の四天王戦をクリアすれば、通常プレイでは1匹しか選べないポケモンがランダムで1匹プレゼントされる(フシギダネやイーブイ、カブト等)。プレゼントは何度でも貰えるので、再挑戦すれば複数入手も可能。 //レンタルでもOK ---本作発売時点では見えないが、ここで手に入れたポケモンを『金銀』に送ると特別な道具を持っていることがわかる。 --トレーナーごとに6匹のポケモンを持っており、なおかつバランスを整えるためか、ジムリーダーはゲーム本編では見られないポケモンも使用する。例えばタケシはアニメ版を意識してか、ロコン(及びキュウコン)を手持ちに入れている等。 -チビッコクラブ --いわゆるミニゲーム集。全9種類で、トーナメントも可能。 --64コントローラで殆ど使われなかったレフトポジション(十字キーと3Dスティックのみ使用)で遊べるミニゲームもある。 --ミニゲームは全て4人対戦で遊べるのでパーティゲームとしての役割も果たせる。本編を無視して友達同士で集まってワイワイ楽しんだ人もいたのではないだろうか。 --ちなみに「アーボでわなげ」のアーボや「ピッピのゆびふりきょうそう」のピッピなど、一部のポケモンはアニメ互換のボイスで鳴き声を発する。 -フリーバトル --その名の通り自由に対戦できるモード。接続したカートリッジ、事前に登録したポケモン、あるいは用意されたレンタルポケモンを自由に使用できる。 --CPUを相手にした1人プレイから、コントローラを4つ繋いだ4人プレイまで対応している。 ---ただし4人プレイは『[[ルビー・サファイア>ポケットモンスター ルビー・サファイア・エメラルド]]』のマルチバトルとは異なり、通常の1対1において同じパーティ内でポケモンごとにコマンド入力に使うコントローラを分担するというあまり意味のないものだった。 -とにかくバトルがしたい! --読んで字の如く、CPUによって自動的に組まれたチームで対戦するモード。 -しょうりしゃのやかた --スタジアムとジムリーダーのしろで殿堂入りしたポケモンの像が飾られる。全ての像を飾ると通常プレイでは手に入らない「ドわすれ」を覚えたコダックが手に入る(入手は一度限り)((当時のアニメでのサトシの同行者がカスミ(とタケシ)であり、カスミの使用するコダックが何かとこの技を使っていたため。またディレクターの一番好きなポケモンでもある。))。 --ただし同種のポケモンは1体まで。新しく殿堂入りしたポケモンで上書きされてしまう。 -GBビル --コントローラに接続しているポケモンのGBカートリッジで遊ぶことができる。前作と同様、条件を満たすことで高速プレイも可能になる。 #region(全てのカップを制覇すると…。) -ミュウツーをたおせ! --その名の通り、名実ともに最強のポケモンのミュウツーを倒すイベント。ミュウツー1匹を倒すのがクリア条件。ポケモン6匹での参加もOK。 --相手のミュウツーはLv100で「サイコキネシス/ふぶき/10まんボルト/ねむる」という強力な技構成。生半可なポケモンでは勝つのが難しいので難易度が高い。 --BGMも専用のものになっており、ミュウツーの圧倒的な強さを誇示するかのような格好いい曲となっている。 -見事ミュウツーを撃破すると「うら」モードを遊ぶことができる。 --全てのトーナメントとジムリーダーのしろの敵パーティが一新され、より高難易度のバトルに挑むことができる。そして全てクリアした後に出てくる「ミュウツーをたおせ!」も存在する。 ---うらでのミュウツーは固体値・努力値がMAXの、理論上最強のパラメーターになっているだけではなく、「サイコキネシス/10まんボルト/ねむる/ドわすれ」という技構成になっている。ドわすれでステータスアップした後のサイコキネシスの威力はただただ脅威。ただしその反面「ふぶき」がないので、表に比べればプレイヤー側の編成の自由度は上がっている。 #endregion **評価点 -GB版及び前作で問題となった対戦のゲームバランスが大幅に改善されている。 --絶大な威力の割に反動で1ターン動けなくなる技「はかいこうせん」は相手を倒すか外れた場合は反動が出なかったが、そのどちらでも反動が残るようになった。 ---さすがにこのペナルティは強烈過ぎたと判断されたのか、『金銀』以降は攻撃を外した場合には反動が残らなくなった。 --「かげぶんしん」を初めとした回避率・命中率の変化の影響が小さくなり、泥仕合が起こりにくくなった。 ---また、必ず当たると嘘の説明がされていた「スピードスター」が命中率・回避率に関係なく、100%命中するようになった。 --「みがわり」が状態異常全般を無効化するようになり((従来は追加効果を除けば、毒と混乱、能力低下くらいしか防げなかった。))大幅に強化。以降のシリーズにおける効果も本作のものがベースとなっている。 --実はプログラムミスで完全な死に技だった「きあいだめ」が第一世代で唯一効果を発揮する。使用後は「きりさく」等の急所に当たりやすい技ほどではないが、大幅な急所率のアップが見込める。 //少なくとも切り裂く等と同等というほどではない //なお同一と記載しているサイトもある -クリア特典が大幅に増えた --ポケモンのソフト1つだけでは集めるのが難しいポケモンや、通常の4倍のスピードでGB版ポケモンが遊べる(通称:ドードリオビル)が遊べたりと特典が充実。 --ただし前作で手に入った「なみのりを覚えたピカチュウ」は入手不可能。この点だけ、前作が勝っている。 --なお海外版の本作ではそれが入手可能。海外では本作が「ポケモンスタジアム1作目」として発売されたためである。 -育成環境が楽になった --前作ではスタジアム側に預けられるポケモンが4ボックス分(120匹)しか無かったが、今作ではGB版と同等の8ボックス分(240匹)預けることが出来る。 --GBビルではドードリオモードが3倍速から4倍速に強化された。これにより稼ぎや周回プレイによる負担が大幅に緩和された。 --道具を預けることも出来るが、こちらは前作同様、異なるIDとの出し入れは出来ない(この点は続編で解消)。 -コンティニュー機能の追加 --前作では8連勝しないとクリアとみなされず、一度でも負けたら即敗退という厳しいルールだったが、今作は選出した3匹のポケモンを1匹でも倒されずに勝つとコンティニューが1つ貰える。これにより難易度が大幅に下がった。 --なおジムリーダーの城にこの機能は搭載されていない。と言っても4~5連戦と前作の1/2なので用意する必要が無いという判断だろうか、この点は問題になっていない。 -ピカチュウバージョンをGBビルで遊ぶ際の読み込みにかかる時間が改善された。 **問題点 -一部ゲームバランスの調整が出来ていない --特にイエローカップは、レベルのみで使用ポケモンが決められており、大元のルールからしてバランスが錬られているとは思えない。 ---ケンタロスやカビゴン、サンダース等を除くと、98カップの主要ポケモンの大部分が出場可能。~ このため、名前に反してピカチュウバージョンにおいて追加出現するようになった低レベル野生ポケモンの存在感が薄い。 //--イエローカップファンシーカップにおける"りゅうのいかり"は能力に関係なくHPを40削る固定ダメージ技だが、Lvの関係で2回使えば多くのポケモンを確実に倒せる。 //---これにより前者はプテラやウインディやラプラス、後者はミニリュウが猛威を奮った。ただし覚えられるポケモンが限られているため、これに頼りすぎると弱点が偏りやすく、パーティ全体ではかえって弱くなるという落とし穴でもある。 //---さらにこれらのルールでは、弱点を突く等すればほぼ1~2発で勝負が決まることが多いので、"りゅうのいかり"だけが取り立ててバランスを崩しているというわけでもない。 //↑正直これらのルールでは使用ポケモンの関係で決してバランスを崩していたとは思えない(全体的にスターミーに弱過ぎる)のでCO。実際にやばかったのはクリスタル版バトルタワーのLv10ルールだと思う --うらニンテンドウカップ'98では第二回大会の決勝進出者が実名で登場し、当時のパーティを再現しているが、わざの仕様が変更されたために同条件で戦うことはできない。 --ウルトラカップではプレイヤー側はミュウツーを使うことが可能にも関わらず、敵CPは一切使用しない(ミュウは使用する)。 ---そのため、こちらがミュウツーを使えば非常に簡単になる。 --ちらほら見える限りでもAIの挙動がおかしい。例えば、無効なはずの補助技を(入れ替え読み狙いとも考えられないのに)連発したり、他に有効な技があってもリスクの高い「はかいこうせん」を暴発する等。 ---次回作ではかなり改善されているが、後のシリーズでも妙な挙動が多い。 -ルールに合わせてポケモンを育てる手間が面倒 --今作は6つのルールと一見豊富なのだが、使い回しが利かないのでカップごとに育て直す必要がある。 ---レンタルポケモンは用意されているが、それだけで勝ち抜くのは困難である。 --当時はフラットルール(強制的に同Lvになる対戦モード)が存在しないので、Lvを規定レベルより高めてしまうとそのルールでは使用できず、使うには新たに育てる必要があると非常に手間だった。 --出場ポケモンのレベルに幅があるルールでも、最低レベルのものしかレンタルできない。~ そのため、レンタル中心であっても1~2匹のエースは自力で育成しないとかなり厳しい戦いとなる。 ---加えて育成そのものの手間も現環境とは比較にならないほど時間がかかる。もっとも本作をクリアする程度ならそこまで育てる必要もないのだが。 --特にイエローカップに関しては、低レベル且つ強力なポケモンを手に入れるための手段が面倒。 ---現在ならば『金銀・クリスタル』から連れていく手段はあるが、当時はそれもない。 --たとえ興味のないルールであっても、一通り制覇しないと「うら」モードをプレイできないのが問題。 ---例えば公式大会(99カップ)の練習のために本作をプレイする場合も、難易度の高いモードで腕試しするには他のルールも全制覇する必要があった。 --ポケモンは小中学生がメインターゲットであったため、そこまでやりこまずにジムリーダーの城とウルトラカップ以外に遊んだことがない人もいたのではないだろうか? ---赤緑から数えると発売から3年以上が経過し、既にLv100のポケモンを複数持っているプレイヤーは大勢いたと推測される。 //(バグを交えた話ではあるが、当時は簡単にポケモンをLv100にする裏ワザが存在していた) -前作と同じくGBビルが毎回全て読み込む為、時間がかかる。 --ポケモン整理をしようと思ったが、ポケモンセンターでセーブしていなかった(そうでないと整理ができない)のでセーブしなおしたい、という時に不便。 ---これも次回作にて改善され、「読み込みが頻繁に発生するが、起動からすぐに操作可能になる」モードが搭載された。 **総評 前作の問題点を解消し、新たに搭載された機能も満足いく仕上がりとなり、本当のポケモンスタジアムと言える1作に仕上がった。~ 次回作の『[[ポケモンスタジアム金銀]]』は本作の問題点も解消している。 **余談 -本作と次回作では『ピカチュウ』バージョンで最初にもらえるピカチュウを対戦に出したときやミニゲームにおいて、アニメ版の声が用いられるようになった。 --対戦時のモーションは『赤緑青』とは全く異なるので、ピカチュウバージョンを持っているプレイヤーはぜひ試してほしい。 -当時はポケモンのニックネームに数字を用いることはできなかったが、CPUのロケットだんいんは「○○1ごう」というニックネームを使用している。 -CMでの女性の「やっぱりミュウツーよね」というセリフが有名。公式ガイド等でも往々に用いられるほど。当時のミュウツーはそれだけ強い存在だったのである。→[[参考資料>http://pokemon.g-takumi.com/exertion_list.php?sort=total]] -公式ガイドの「おもて」攻略がすべてレンタルポケモンになっている。 --また、「うら」のウルトラカップ限定でレンタルポケモンにミュウが追加されている。 -パッケージはミュウツーを中心に御三家、ピカチュウ、ニャース、コダック、そして''ニョロゾ''。 --ニャースとコダックは発売当時アニメで主役クラスだから、ニョロゾは「ポケモンSPECIAL(漫画版)でのレッドの相棒」「田尻氏一番のお気に入り」故のチョイスだと思われる。 -イエローカップは出場ポケモンの制限がミュウ以外ない為、前述にある『金銀・クリスタル』を利用すると様々なポケモンが出場可能。 --当時は覚えることができない技も問題なく使用できるが、赤くなってしまうので不正扱いとなる。

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