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*NAGE LIBRE ~静寂の水深~ 【なーじゅ りーぶる せいじゃくのすいしん】 |ジャンル|おさわがせ美少女シミュレーション(シミュレーションRPG)|&amazon(B000068H9T)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売・開発元|バリエ|~| |発売日|1995年2月24日|~| |定価|9,800円(税抜)|~| |ポイント|着せ替え系萌えゲー&br()SFCの萌えゲーとしてはなかなかの出来&br()工夫は多いがゲーム自体は単調&br()♪ハッピバースデーぼーくー♪|~| **概要 -戦闘にカードバトルを採用したシミュレーションRPG。 -主人公サイドは女子高生5人、敵も女の子ばかりといういかにもな萌えゲーで、後述する通り着せ替えシステムが見所。 --もっともSFCでこういったゲームはあまり数はなく、『セーラームーン』などの版権物でないオリジナルの作品でこの手のものは珍しかった。 -タイトルの「NAGE LIBRE」(ナージュ・リーブル)はフランス語で(水泳の)「自由形」の意。 --「自由形」とゲーム内容の接点は全くなく、タイトルの意図はいまいち良くわからない。 **ストーリー 遠くの世界で……声が響く……~ 「この世界を全て私の物に……心に闇を持つものを集めて……」~ 惟(ゆい)・嶺子(りょうこ)・舞・彩香の4人は、それぞれ学校内で、または登校中にふわっとした奇妙な感覚に襲われる。~ 気にせず登校してきた惟だが、なぜか学校が静まり返っており、見知らぬ学生が惟に襲いかかってきた。~ 嶺子と合流した惟は、いつのまにか彼女たちが異世界に迷い込んでしまったことに気付くのだった。~ **特徴 =ゲーム進行= -ステージ制で、ステージ→会話デモ→ステージ→会話デモ→……の繰り返し。 --会話デモは基本的に2等身ドットキャラで進行。たまにバストアップのキャラグラフィックも入る。 --エンディングで表示されるものを除き、一枚絵などはない。 -各ステージでは一般的なシミュレーションRPGと同様に各キャラクターを動かし、隣接したキャラクターに戦闘を仕掛けられる。戦闘については後述。 --行動は、各キャラの素早さに応じて行動ゲージが溜まりきった順。味方の行動ゲージは画面右下に表示される。 --味方ターン・相手ターンの区別はなく、ゲージが溜まれば敵味方関係なく即座に行動できる。 --キャラクターや移動するマスによる、移動力の差はない。誰がどこからどこへ移動する場合でも、移動可能マス数は6で固定。 --味方キャラクターは、行動する代わりに「休息」が可能。休息中はゲージが溜まったまま一切動けないが、徐々にHPが回復する。 ---休息は、敵に戦闘を仕掛けられるか、味方の「ポケベル」コマンド%%(時代を感じる)%%で解除。ゲージは溜まったままなので、起こした味方との連続攻撃もできる。 -基本的にはステージ奥にいるボスの打倒、もしくは敵全滅がクリア条件。特定の地点到達などのクリア目標も少しだがある。 --ただし、パラメータ成長の関係上、ボスのみを倒せばクリアのステージでも敵は全滅させた方がよい。 -行動ゲージの溜まる(ターンが回る)速度は、それぞれのキャラの早さのステータスのほか、そのキャラが立っているマスによっても変わる。 --日陰や物陰などは速く、地面が固い場所や進みづらそうな場所は遅くなる傾向にある。 --そのほか、立っていると徐々に回復が行えるマスや、特定の服装を着ていると溜まりが速くなる場所もある。各マスの詳細は行動前に確認可能。 -ステージ開始前には、各キャラクターに「バスケ部」「テニス部」といった「部活動」を設定できる。 --これはいわゆる属性にあたる要素であり、各部活に「この部活に強く、この部活に弱い」という相性が存在する。 --最初は、相性の存在しない「一般生徒」しか選べない。他の部活は、ステージ中のイベントなどで徐々に追加される。 --ちなみに、作中では「''天敵マングースシステム''」という大層な?名前が付けられている。 -キャラクターの成長によるパラメータアップは、ステージクリア後に行われる。 --各キャラが戦闘でどういうカードを使ったかによって、成長の方向性が変わるようになっている。 =戦闘= -戦闘では敵味方ともに5枚のカードがランダムに配られ、それを1枚ずつ出し合ってそれぞれの行動を行う。 --カードは基本的には攻撃・防御・回復の3種。敵の所持カードを見ることはできない。 --各カードには2つの数字(各1~15)と「誕生石」がランダムに設定されており、数字はそれぞれ「威力」と「発動スピード」を指す。 ---誕生石については、ゲーム開始時に各キャラの誕生日を設定しており、それに対応した誕生石と同じカードを使った場合、効果が強力になる。敵にも誕生石があるので注意。 --3種の基本カードのほか、頻度は下がるが逃走カード・超必殺技カード・コスチュームカードなどのサブカードも流れてくる。 ---逃走は、この逃走カードでのみ行える。サブカードには数字や誕生石は設定されていない。 -たまに流れてくるコスチュームカードを選択することで、1ターン消費して別の服装に「着替える」ことができる。 --服装は「夏服」「冬服」「体操着」「水着(スク水)」「コート」の5種。服装はそのステージの間引き継がれる。 --着替えることで戦闘グラフィック(立ち絵のみ)とステータスが変わる。薄着ほど攻撃力が上がり、防御力が下がる傾向にあり、逆もしかり。 --敵も、雑魚敵はみんな着替える(ボスキャラは着替えない)。もちろん、同様にグラフィックも変わる。 --ステージ開始時の服装は、主人公側はほとんどの場合夏服で固定。敵はそれぞれで異なる。 ---プールのステージでは敵味方全員水着スタートだったり、雪山のステージでは殆どの敵がコートだったりと芸は細かい。 -戦闘中はこれを繰り返す。どちらかのHPがなくなるか、6ターン経過した時点で戦闘終了。戦闘終了時にはお互いのHPが少し回復する。 --カードは、手札5枚になるように適宜ランダムに補充される。そのステージ中カードは引き継がれるので、弱いカードを戦闘終了でリセットはできない。 -その他のダメージ補正について。 --戦闘では、攻撃を仕掛けた側に若干だがプラスのダメージ補正がかかる。 --味方キャラ同士がマップ上で近くにいると、それによってもダメージ補正がかかる。 **評価点 -多数の可愛いキャラが揃っており、色々な女の子が動くのを見るだけでも見ごたえがある。 --主人公サイドは茶髪ポニーテール元気系、金髪お嬢様、ピンクツインテロリ、紫髪エセ不良少女、茶髪メガネ気弱と5者5様。 --雑魚敵も、残念ながら顔は一緒なのだが全員に名前がフルネームで設定されており、戦闘グラフィックも各衣装につき4~6種類ほど+色違いのバリエーションがある。 --ボスは、衣装変更こそないもののナースだったりバニーガールだったりレースクイーンだったりと色々揃っている。 -グラフィックのレベルも、当時の萌え系としてはやや高め。 --一番の見どころは、やはり戦闘中の全身立ち絵だろう。画面の縦幅の3/4ほどを大きく使っている。 --上記のように雑魚のパターンは限られるものの、それを除いてポーズなどの使い回しはなし。キャラか衣装が変われば違う立ち絵である。 --着替えの際にはカーテンが降りてきて、シルエットと共に「ファサッ」と衣擦れの音がする。それほど凝った演出ではないが、ちょっとドキドキする。 --バストアップイラストではちゃんと目の瞬きをする。 ---同時期の『[[ときめきメモリアル]]』でさえ、瞬きを採用したのは本作より後のPS版からである。この時代としては頑張っている方だろう。 --部活は戦闘時の立ち絵には影響しないが、攻撃時に表示されるチビキャラの衣装や攻撃グラフィックが変わる。 ---バスケ部ならバスケットボールを投げ、オカルト部なら杖から光球を飛ばし、漫画部なら三角定規を投げつける、とバリエーション豊か。 -特定の雑魚に戦闘前の会話があったり、特定のマスに何らかのイベントがあったりする。 --主人公サイドのキャラそれぞれにコメントが用意されていることも少なくない。 --別々のステージにバラバラに隠されている玉を全て集めることで、大幅にパワーアップするといった隠し要素もある。 -ゲームの難易度はややぬるめだが、クリア後にはエクストラステージとして、今までのボスが終結した難易度の高い隠しステージを遊べる。 -高濱祐輔氏らによるBGMの質は高めで、聞いて損はない。 --全体的に、女子高生ばかりの萌えゲーとは思えぬ恰好いい曲が多い。戦闘曲はアップテンポの盛り上がるものばかりだし、フィールドの曲でもテンションが上がる。 --雑魚戦に3曲、ボス戦に3曲、フィールドに7曲と、バリエーションの面でもなかなか悪くない。 **賛否両論点 -ストーリーはかなりギャグ寄り。先の展開を楽しみに出来るようなワクワク感はない。 --とは言え、期待し過ぎなければところどころでクスッと出来る程度の面白さはある。少々ボケのセンスは古いが。 **問題点 -キャラ絵は発売当時の95年相当のものであり、可愛いとは言ったものの近年のクオリティと同じものを期待すると若干がっかりするかも。 --イラストはところどころ崩れており、パッと見ならともかくよく見るとデッサンが狂っている絵もそこそこある。 --パッケージからして、嶺子(金髪の子)がかなりろくろっ首気味。 --見る頻度の高い、戦闘中のチビキャラや立ち絵などは崩れていないのでそのあたりは安心。 -ボスにはチビキャラの専用グラフィックがない。萌え要素的には隙の少ないゲームだけに残念。 -ゲーム全体の流れに変化が少なく、途中でダレやすい。 --戦闘がカードで行われる関係上、どうしても運ゲーである。戦闘内容もただ殴ったり回復したりだけで底が浅い。 --5枚の手札から何を選ぶか、フィールドで敵をどのようにおびき寄せるかといった若干の戦略性はあるが、ゲームの戦略要素として基本レベルの域は出ていない。 --システムは多数あるもののどれもパラメータの変動程度に留まっており、着替えを除いて基本的に存在が地味。 --ステージマップにそこそこ広いものが多く、地形が複雑でなかなか敵の元に進めずイライラすることも結構ある。 --演出の関係で1ターンが長い関係上、戦闘のテンポもあまり良くない。 -部活システムがあまり有効に機能していない。 --部活を変更できるのはステージ開始前だけで、ステージ中には変えられない。 ---ステージ開始前に雑魚敵がどういう部活に属しているかも当然見られないので、これに関しても運ゲーである。 --一般的なRPGの「属性」と違い、「どの部活がどの部活に強いか」という点が直感的に理解できないため非常にわかりにくい。 --よって、実際の利用は説明書などで相性を確認しながら、苦手な部活の敵には突っ込ませず違うキャラで戦う、という程度が関の山である。 ---あとはコンティニューや2周目プレイの際であれば、部活を有利なものにある程度変更できる。 **総評 本作一番のキモである「可愛い女の子が着替えしながら戦う」という点は十分頑張っており、他にも評価できる点は多い。~ だが、いかんせんゲーム自体が結構単調な出来で、システムはいくつも揃えているもののゲーム性はあまり高いとは言えない。~ マイナーメーカー故かシステムがこなれておらず((スタッフロールを見ると開発人数は少ない。バグやイベントチェッカーを除くと総勢10名程度で、メインプログラマは2人。))、地力はあるのに肝心な部分で力及ばなかった感のある作品である。~ 当時としてはだが萌えゲーとして光るものはあるので、ストーリーやシステム上の変化には大きな期待を寄せず、女の子たちを愛でながら進められるなら遊ぶ価値はある。~ 難易度自体はさほど高くはないので、着せ替えやキャラの動きを楽しんでいればいずれはエンディングに辿りつく。~ **余談・その後 -プレイステーションにて、リメイク半分の続編『NAGE LIBRE ~螺旋の相剋~』が発売。キャラクターは一新されており、別の物語となっている((本作ラスボスの像が商店街の守り神になっていたり、あるキャラクターの書いたメモが出てきたりはするが世界観の繋がりはない))。 --が、萌えゲーとしては''致命的にひどいグラフィック''で全てが台無し。本作も崩れている部分はあるが、この続編とは比べるまでもないレベル。 --全体マップがなくなって画面が見づらくなったり、立体化によってテンポがさらに悪化していたりとゲームとして劣化している部分もいくらかある。 --デッサンの歪んだ女の子達より、''作中に出てくる西郷隆盛像のほうがよっぽど作りこまれている''のには苦笑を禁じ得ない。 -本作の発売は、同じくシミュレーションRPGであるスクウェアの大作『[[フロントミッション]]』と同日であった。 --まあジャンルは同じなれどゲームの方向性が違いすぎるので客層が被ったかは微妙だが、それにしても恐いもの知らずではある。 -5人のキャラの誕生日を設定する際に、それぞれ特定の月日を入力することで発生する3つの裏技があるのだが…… --1つ目は周回プレイ時限定で「引いてくるカードが全て誕生石になる」という公式チートが行えるもので、2つ目はその場で個別キャラ紹介が見られるもの。ここまではいいのだが、問題は3つ目。 #region(3つ目の裏技) --全員の誕生日を「11月25日」にしてゲーム開始すると、''スキンヘッドの兄ちゃんのリアルなドット画像が出てくる。''しかもこっち睨んでる。 ---「ダメだよ(ハート)5人全員同じ誕生日にしちゃ♪」と注意のメッセージが出た後、「しかもこの日は、ぼくの誕生日なの(ハート)」などと、ハートマークを多用した文章で聞いてもいないことを喋り始める。''というかお前は誰だ。'' ---終いには「''♪ハッピバースデートゥーミー♪♪ハッピバースデートゥーミー♪♪ハッピバースデーぼーくー♪''」という自分のための誕生日ソングを''エンドレスで歌い始める。''~ (実際はエンドレスではなく、我慢して見続けていると「ゴメンなさい!!リセットしてね!!」とメッセージが出て終わるのだが) ---スタッフの誰かがこっそり遊び心で入れたのだろう。11月25日にもし覚えていたら、%%ヒマなら%%この人の誕生日を祝ってあげよう。 #endregion
*NAGE LIBRE ~静寂の水深~ 【なーじゅ りーぶる せいじゃくのすいしん】 |ジャンル|おさわがせ美少女シミュレーション(シミュレーションRPG)|&amazon(B000068H9T)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売・開発元|バリエ|~| |発売日|1995年2月24日|~| |定価|9,800円(税抜)|~| |ポイント|着せ替え系萌えゲー&br()SFCの萌えゲーとしてはなかなかの出来&br()工夫は多いがゲーム自体は単調&br()♪ハッピバースデーぼーくー♪|~| **概要 -戦闘にカードバトルを採用したシミュレーションRPG。 -主人公サイドは女子高生5人、敵も女の子ばかりといういかにもな萌えゲーで、後述する通り着せ替えシステムが見所。 --もっともSFCでこういったゲームはあまり数はなく、『セーラームーン』などの版権物でないオリジナルの作品でこの手のものは珍しかった。 -タイトルの「NAGE LIBRE」(ナージュ・リーブル)はフランス語で(水泳の)「自由形」の意。 --「自由形」とゲーム内容の接点は全くなく、タイトルの意図は不明。 **ストーリー 遠くの世界で……声が響く……~ 「この世界を全て私の物に……心に闇を持つものを集めて……」~ 惟(ゆい)・嶺子(りょうこ)・舞・彩香の4人は、それぞれ学校内で、または登校中にふわっとした奇妙な感覚に襲われる。~ 気にせず登校してきた惟だが、なぜか学校が静まり返っており、見知らぬ学生が惟に襲いかかってきた。~ 嶺子と合流した惟は、いつのまにか彼女たちが異世界に迷い込んでしまったことに気付くのだった。~ **特徴 =ゲーム進行= -ステージ制で、ステージ→会話デモ→ステージ→会話デモ→……の繰り返し。 --会話デモは基本的に2等身ドットキャラで進行。たまにバストアップのキャラグラフィックも入る。 --エンディングで表示されるものを除き、一枚絵などはない。 -各ステージでは一般的なシミュレーションRPGと同様に各キャラクターを動かし、隣接したキャラクターに戦闘を仕掛けられる。戦闘については後述。 --行動は、各キャラの素早さに応じて行動ゲージが溜まりきった順。味方の行動ゲージは画面右下に表示される。 --味方ターン・相手ターンの区別はなく、ゲージが溜まれば敵味方関係なく即座に行動できる。 --キャラクターや移動するマスによる、移動力の差はない。誰がどこからどこへ移動する場合でも、移動可能マス数は6で固定。 --味方キャラクターは、行動する代わりに「休息」が可能。休息中はゲージが溜まったまま一切動けないが、徐々にHPが回復する。 ---休息は、敵に戦闘を仕掛けられるか、味方の「ポケベル」コマンド%%(時代を感じる)%%で解除。ゲージは溜まったままなので、起こした味方との連続攻撃もできる。 -基本的にはステージ奥にいるボスの打倒、もしくは敵全滅がクリア条件。特定の地点到達などのクリア目標も少しだがある。 --ただし、パラメータ成長の関係上、ボスのみを倒せばクリアのステージでも敵は全滅させた方がよい。 -行動ゲージの溜まる(ターンが回る)速度は、それぞれのキャラの早さのステータスのほか、そのキャラが立っているマスによっても変わる。 --日陰や物陰などは速く、地面が固い場所や進みづらそうな場所は遅くなる傾向にある。 --そのほか、立っていると徐々に回復が行えるマスや、特定の服装を着ていると溜まりが速くなる場所もある。各マスの詳細は行動前に確認可能。 -ステージ開始前には、各キャラクターに「バスケ部」「テニス部」といった「部活動」を設定できる。 --これはいわゆる属性にあたる要素であり、各部活に「この部活に強く、この部活に弱い」という相性が存在する。 --最初は、相性の存在しない「一般生徒」しか選べない。他の部活は、ステージ中のイベントなどで徐々に追加される。 --ちなみに、作中では「''天敵マングースシステム''」という大層な?名前が付けられている。 -キャラクターの成長によるパラメータアップは、ステージクリア後に行われる。 --各キャラが戦闘でどういうカードを使ったかによって、成長の方向性が変わるようになっている。 =戦闘= -戦闘では敵味方ともに5枚のカードがランダムに配られ、それを1枚ずつ出し合ってそれぞれの行動を行う。 --カードは基本的には攻撃・防御・回復の3種。敵の所持カードを見ることはできない。 --各カードには2つの数字(各1~15)と「誕生石」がランダムに設定されており、数字はそれぞれ「威力」と「発動スピード」を指す。 ---誕生石については、ゲーム開始時に各キャラの誕生日を設定しており、それに対応した誕生石と同じカードを使った場合、効果が強力になる。敵にも誕生石があるので注意。 --3種の基本カードのほか、頻度は下がるが逃走カード・超必殺技カード・コスチュームカードなどのサブカードも流れてくる。 ---逃走は、この逃走カードでのみ行える。サブカードには数字や誕生石は設定されていない。 -たまに流れてくるコスチュームカードを選択することで、1ターン消費して別の服装に「着替える」ことができる。 --服装は「夏服」「冬服」「体操着」「水着(スク水)」「コート」の5種。服装はそのステージの間引き継がれる。 --着替えることで戦闘グラフィック(立ち絵のみ)とステータスが変わる。薄着ほど攻撃力が上がり、防御力が下がる傾向にあり、逆もしかり。 --敵も、雑魚敵はみんな着替える(ボスキャラは着替えない)。もちろん、同様にグラフィックも変わる。 --ステージ開始時の服装は、主人公側はほとんどの場合夏服で固定。敵はそれぞれで異なる。 ---プールのステージでは敵味方全員水着スタートだったり、雪山のステージでは殆どの敵がコートだったりと芸は細かい。 -戦闘中はこれを繰り返す。どちらかのHPがなくなるか、6ターン経過した時点で戦闘終了。戦闘終了時にはお互いのHPが少し回復する。 --カードは、手札5枚になるように適宜ランダムに補充される。そのステージ中カードは引き継がれるので、弱いカードを戦闘終了でリセットはできない。 -その他のダメージ補正について。 --戦闘では、攻撃を仕掛けた側に若干だがプラスのダメージ補正がかかる。 --味方キャラ同士がマップ上で近くにいると、それによってもダメージ補正がかかる。 **評価点 -多数の可愛いキャラが揃っており、色々な女の子が動くのを見るだけでも見ごたえがある。 --主人公サイドは茶髪ポニーテール元気系、金髪お嬢様、ピンクツインテロリ、紫髪エセ不良少女、茶髪メガネ気弱と5者5様。 --雑魚敵も、残念ながら顔は一緒なのだが全員に名前がフルネームで設定されており、戦闘グラフィックも各衣装につき4~6種類ほど+色違いのバリエーションがある。 --ボスは、衣装変更こそないもののナースだったりバニーガールだったりレースクイーンだったりと色々揃っている。 -グラフィックのレベルも、当時の萌え系としてはやや高め。 --一番の見どころは、やはり戦闘中の全身立ち絵だろう。画面の縦幅の3/4ほどを大きく使っている。 --上記のように雑魚のパターンは限られるものの、それを除いてポーズなどの使い回しはなし。キャラか衣装が変われば違う立ち絵である。 --着替えの際にはカーテンが降りてきて、シルエットと共に「ファサッ」と衣擦れの音がする。それほど凝った演出ではないが、少々ドキドキする。 --バストアップイラストではちゃんと目の瞬きをする。 ---同時期の『[[ときめきメモリアル]]』でさえ、瞬きを採用したのは本作より後のPS版からである。この時代としては頑張っている方だろう。 --部活は戦闘時の立ち絵には影響しないが、攻撃時に表示されるチビキャラの衣装や攻撃グラフィックが変わる。 ---バスケ部ならバスケットボールを投げ、オカルト部なら杖から光球を飛ばし、漫画部なら三角定規を投げつける、とバリエーション豊か。 -特定の雑魚に戦闘前の会話があったり、特定のマスに何らかのイベントがあったりする。 --主人公サイドのキャラそれぞれにコメントが用意されていることも少なくない。 --別々のステージにバラバラに隠されている玉を全て集めることで、大幅にパワーアップするといった隠し要素もある。 -ゲームの難易度はややぬるめだが、クリア後にはエクストラステージとして、今までのボスが終結した難易度の高い隠しステージを遊べる。 -高濱祐輔氏らによるBGMの質は高めで、聞いて損はない。 --全体的に、女子高生ばかりの萌えゲーとは思えぬ恰好いい曲が多い。戦闘曲はアップテンポの盛り上がるものが多く、フィールドの曲でもテンションが上がる。 --雑魚戦に3曲、ボス戦に3曲、フィールドに7曲と、バリエーションの面でもなかなか悪くない。 **賛否両論点 -ストーリーはかなりギャグ寄り。先の展開を楽しみに出来るようなワクワク感はない。 --とは言え、期待し過ぎなければところどころでクスッと出来る程度の面白さはある。少々ボケのセンスは古いが。 **問題点 -キャラ絵は発売当時の95年相当のものであり、可愛いとは言ったものの近年のクオリティと同じものを期待すると若干がっかりするかも。 --イラストはところどころ崩れており、一見だけならともかくよく見るとデッサンが狂っている絵もそこそこある。 --パッケージからして、嶺子(金髪の子)がかなりろくろ首気味。 --見る頻度の高い、戦闘中のチビキャラや立ち絵などは崩れていないのでそのあたりは安心。 -ボスにはチビキャラの専用グラフィックがない。萌え要素的には隙の少ないゲームだけに残念。 -ゲーム全体の流れに変化が少なく、途中でダレやすい。 --戦闘がカードで行われる関係上、どうしても運ゲーである。戦闘内容もただ殴ったり回復したりだけで底が浅い。 --5枚の手札から何を選ぶか、フィールドで敵をどのようにおびき寄せるかといった若干の戦略性はあるが、ゲームの戦略要素として基本レベルの域は出ていない。 --システムは多数あるもののどれもパラメータの変動程度に留まっており、着替えを除いて基本的に存在が地味。 --ステージマップにそこそこ広いものが多く、地形が複雑でなかなか敵の元に進めずイライラさせられることも結構ある。 --演出の関係で1ターンが長い関係上、戦闘のテンポもあまり良くない。 -部活システムがあまり有効に機能していない。 --部活を変更できるのはステージ開始前だけで、ステージ中には変えられない。 ---ステージ開始前に雑魚敵がどういう部活に属しているかも当然見られないので、これに関しても運ゲーである。 --一般的なRPGの「属性」と違い、「どの部活がどの部活に強いか」という点が直感的に理解できないため非常にわかりにくい。 --よって、実際の利用は説明書などで相性を確認しながら、苦手な部活の敵には突っ込ませず違うキャラで戦う、という程度が関の山である。 ---あとはコンティニューや2周目プレイの際であれば、部活を有利なものにある程度変更できる。 **総評 本作一番のキモである「可愛い女の子が着替えしながら戦う」という点は十分頑張っており、他にも評価できる点は多い。~ だが、いかんせんゲーム自体が結構単調な出来で、システムはいくつも揃えているもののゲーム性はあまり高いとは言えない。~ マイナーメーカー故かシステムがこなれておらず((スタッフロールを見ると開発人数は少ない。バグやイベントチェッカーを除くと総勢10名程度で、メインプログラマは2人。))、地力はあるのに肝心な部分で力及ばなかった感のある作品である。~ 当時としてはだが萌えゲーとして光るものはあるので、ストーリーやシステム上の変化には大きな期待を寄せず、女の子たちを愛でながら進められるなら遊ぶ価値はある。~ 難易度自体はさほど高くはないので、着せ替えやキャラの動きを楽しんでいればいずれはエンディングに辿りつく。~ **余談・その後 -プレイステーションにて、リメイク半分の続編『NAGE LIBRE ~螺旋の相剋~』が発売。キャラクターは一新されており、別の物語となっている((本作ラスボスの像が商店街の守り神になっていたり、あるキャラクターの書いたメモが出てきたりはするが世界観の繋がりはない。))。 --しかし、萌えゲーとしては''致命的にひどいグラフィック''で全てが台無し。本作も崩れている部分はあるが、この続編とは比べるまでもないレベル。 --全体マップがなくなって画面が見づらくなったり、立体化によってテンポがさらに悪化していたりとゲームとして劣化している部分もいくらかある。 --デッサンの歪んだ女の子達より、''作中に出てくる西郷隆盛像のほうがよほど作りこまれている''のには苦笑を禁じ得ない。 -本作の発売は、同じくシミュレーションRPGであるスクウェアの大作『[[フロントミッション]]』と同日であった。 --ジャンルは同じでもゲームの方向性が違いすぎるので客層が被ったかは微妙だが、それにしても恐いもの知らずではある。 -5人のキャラの誕生日を設定する際に、それぞれ特定の月日を入力することで発生する3つの裏技があるのだが……。 --1つ目は周回プレイ時限定で「引いてくるカードが全て誕生石になる」という公式チートが行えるもので、2つ目はその場で個別キャラ紹介が見られるもの。ここまではいいのだが、問題は3つ目。 #region(3つ目の裏技) --全員の誕生日を「11月25日」にしてゲーム開始すると、''スキンヘッドの兄ちゃんのリアルなドット画像が出てくる。''しかも''プレイヤー睨み付けている''。 ---「ダメだよ(ハート)5人全員同じ誕生日にしちゃ♪」と注意のメッセージが出た後、「しかもこの日は、ぼくの誕生日なの(ハート)」などと、ハートマークを多用した文章で聞いてもいないことを喋り始める。''・・・あなた誰?'' ---終いには「''♪ハッピバースデートゥーミー♪♪ハッピバースデートゥーミー♪♪ハッピバースデーぼーくー♪''」という自分のための誕生日ソングを''エンドレスで歌い始める''。~ (実際はエンドレスではなく、我慢して見続けていると「ゴメンなさい!!リセットしてね!!」とメッセージが出て終わるのだが) ---スタッフの誰かがこっそり遊び心で入れたのだろう。11月25日にもし覚えていたら、%%ヒマなら%%この人の誕生日を祝ってあげよう。 #endregion

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