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ピクミン2 - (2020/08/01 (土) 15:43:08) の1つ前との変更点

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*ピクミン2 【ぴくみんつー】 *Wiiであそぶ ピクミン2 【うぃーであそぶ ぴくみんつー】 |ジャンル|AIアクション|&amazon(B00009KAPM)|&amazon(B0002K742U)|&amazon(B001HBIPIU)| |対応機種|ニンテンドーゲームキューブ&br;Wii|~|~|~| |発売・開発元|任天堂|~|~|~| |発売日|【GC】2004年4月29日&br;【Wii】2009年3月12日|~|~|~| |定価|【GC】5,800円&br;【Wii】3,800円(全て税込)|~|~|~| |配信|【WiiU】2017年6月21日/2,700円|~|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~| |ポイント|2色増えて面白さもパワーアップ&br;自由になった反面難易度は低下|~|~|~| |>|>|>|>|CENTER:''[[ピクミンシリーズリンク>ピクミンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 GCで発売されるや大ヒットとなった『[[ピクミン]]』(以下『1』)の続編。~ 今回は前作とは違いお宝集めのため未知の惑星を探検することになる。~ 新たに2色のピクミンと1名のプレイヤーキャラクター・数々の洞窟も追加と大幅なボリュームアップがなされている。 ---- **ストーリー ピクミンたちの力を借り、無事に未知の惑星から帰還したホコタテ運送の社員オリマー。~ しかし、ホコタテ星に戻ると、ホコタテ運送は新入社員ルーイのミスにより10100ポコの借金を抱えており、破産の危機に直面していた。~ そんな時、オリマーが未知の星から持ち帰った物体に100ポコの価値があることが判明。~ 社長は他にも大量にお宝が存在することを知ると、ルーイに借金を返済するため未知の惑星に旅立つよう命令。オリマーも同行することとなった。~ こうしてオリマーは再びピクミンたちの住む未知の星へ向かうこととなった……。 ---- **特徴・『1』からの変更点 -基本的なルール・操作方法については変更無し。 -日数制限が無くなった。 --30日の時間制限があった前作と違い、''無制限に星にいられるようになった''。本作最大の変化点として挙げられる。 ---後の『[[ピクミン3]]』では採用されておらず、日数制限なく活動できるのはシリーズ通じて本作だけ。 --そのため探索の自由度は大幅に上昇。 ピクミン増殖に1日を費やすも、速攻でお宝だけ回収するのも、探索の障害となる生物を倒すだけでも、一日中ボーっとしてもいい。 逆に速攻クリアを目指すのも一興。((今作最短クリアはバグ無しで8日、バグ有りで6日である。)) ---これに伴い、前作のようなバッドエンディングへの分岐もなくなった。 --前述の通り、今回は未知の惑星に点在するお宝を回収して借金返済をするのが一応の目的となっている。 -新たなリーダー・ルーイの登場により戦略性が向上した。 --オリマーとルーイを切り替えることにより、同時進行でそれぞれ別々の行動を指示することが可能。一方がマップのゲートを破壊している間にもう一方がピクミンの増殖作業に専念する、やっかいな原生生物を倒すために一方をおとりに使うなど、より効率的・戦略的に活動できるようになった。また、二人であることを生かす新たな仕掛けも追加された。 --ただし、ゲーム本編では2コンを使用してのオリマーとルーイの同時操作は不可能で、「一方を待機させてもう一方だけ動かす」か「一方がもう一方の動きを後追いしてついてくる」のどちらかになる。((待機側のリーダーが原生生物に狙われている場合は、ある程度その攻撃を自動で避ける。)) --オリマーorルーイのどちらかの体力が無くなっても片方だけで活動できる。その代わりか、前作のように日中の宇宙服の修復ができなくなった。 -地下洞窟の探索 --本作の目玉要素。各エリアに点在する地下洞窟を探索する。 --地下では地上よりもたくさんのお宝が存在する。よって借金返済は地下がメインとなる。 --潜入時はオリマーとルーイが分断していても強制的に合流する。その場合潜入する側のピクミンだけが同行する。 --地下では、一部の例外をのぞいてピクミンを補充できない。また、地下には炎、水、電気、毒を発するギミック、敵が存在する。~ なお、潜入前にどの色のピクミンが必要か確認できるので、どの色のピクミンを何匹ずつ連れていくか考えて挑むことになる。 ---上記2点から、合流するタイミング・ピクミンの配分・洞窟のルートを考慮し、準備ができたら内部を探索するというプレイが基本スタイルとなる。 --洞窟内部は時空が歪んでおり、この中にいる間は時間が進まないという設定。なのでクリアを急ぐ必要はない。階層ごとにセーブされるので無犠牲プレイもかなり容易。 --地下には様々な原生生物が生息しており、最深部にはボスが待ち受けている。 ---オニヨンを地下に連れてこられないため、死骸は借金返済の足しとして回収される。1桁~高くても数十ポコ程度で、大した稼ぎにはならないが。 ---ボスは必ずお宝を所有しており、一部のボスのお宝は回収することでドルフィン初号機・宇宙服のパワーアップができる。具体的にはお宝が近くにあると反応する「おたからセンサー」や火炎・電気耐性の付加やオリマーパンチの強化など。 --最下階には間欠泉も存在し、これを使用すれば一気に地上まで帰れる。ゲーム後半に挑む洞窟では最下層以外にも間欠泉が設置されていることもあるので不安なら途中で一旦引き返すことも可能。 ---間欠泉がない階層でも探査ポッドに乗り込む形で地上への帰還が可能。ただし、その場合はそれまで洞窟内で回収した物は全て放棄する事になり、再回収する場合は一から攻略しなおす事になる。 -『1』の三色に加え、新たに紫ピクミンと白ピクミンが追加された。この二体は前述の洞窟内でしか増やせない。 --&font(#800080){''紫ピクミン''} ---力持ちなピクミン。鈍重ではあるがお宝運搬の時は一匹で10匹分の力を発揮し、敵の上に投げつけた際、より大きいダメージを与えることができる。また重いため風に耐性がある。 --&font(#808080){''白ピクミン''} ---毒を持つピクミン。敵に食べられた時に毒によるダメージを与える事が可能で、自身も毒ガス系の攻撃に耐性がある。この他、全ピクミン中最も脚が早い・地中に完全に埋まっていて見えないお宝を感知できるといった特徴がある。 --また、黄ピクミンは投げると高く飛ぶ性質はそのままだが、爆弾岩を扱えなくなり、代わりに「電気に強い」という性質が加わった。爆弾岩は「2Pバトル」モード内でのみオリマー・ルーイ自身が持ち運ぶことが可能。 --これらに加え一部の洞窟内では「ハチャッピー」が率いる「コッパチャッピー」というピクミンに寄生されたチャッピーを仲間に加える事が出来る。通常のピクミンと同じように扱う事ができ、全属性の耐性を持つ。ただし、地上に連れて帰れず、使用できる場面は限定的。 -二人対戦モードの追加 ---赤ピクミンチーム(オリマー)と青ピクミンチーム(ルーイ)に分かれて戦う。このモードではピクミンに性能差は無く((それぞれ火に強い・水に強い性質はそのままだが、さくらんぼによるブタドックリ系統出現以外で火と水の危険要素は出現しない))、最大数はお互い50匹。 ---ルールはシンプルで、「マップ内の黄色いビー玉を先に4つ集める」「敵陣にある敵の色のビー玉を奪う」「敵のリーダーの体力を無くす((本モードのみ原生生物攻撃時と同様にピクミンを敵のリーダーにまとわりつかせることが可能。))」「敵のピクミンを全滅させる」のいずれかにより勝敗が決まる。なおピクミン同士が直接戦った場合その犠牲はすぐオニヨンより補充されるため、ピクミンを全滅させる場合は原生生物やバクダン岩やトラップを利用する必要がある。 ---マップにはさくらんぼが時々落ちており、回収するとピクミンを一気に増やしたり、敵に落石を落としたり...と様々な補助効果が発生する(効果は回収時にルーレットで決定され、Xボタンで好きなタイミングで発動できる)。 -新たに「オリマーメモ」が追加された。集めたお宝や原生生物の全てにオリマーが書いた(という設定の)考察・感想などが書かれる。 --ユーモラスな外見に似合わず、博物知識に長け思慮深い一面や、哀愁漂うサラリーマンとしての一面も伺える。攻略本の設定資料集などが好きな人はこれを見るだけでも楽しめる。 ---なお今作には現実に存在する植物が登場するが、それに関しては実際の豆知識も掲載されている。例えばタンポポなら代用コーヒーとしての活用法がやたら詳しく書かれている。 --お宝はドルフィン初号機の「セールストーク」も存在する。お宝の1シリーズを集めると聞けるようになる。 ---ホコタテ星人はお宝の正しい使い方を知らないのでヘンテコな使用法があったりして笑える。さすがに食材に関しては味を説明してるが、それも大仰なトークがあったりする。 --なお、あるお宝を回収すると原生生物の調理法を記した「ルーイメモ」が追加される。 -ピクミンは相変わらず原生生物の攻撃を食らえばほぼ1撃で死ぬものの、敵の捕食速度が下がったので噛み付かれても急いで倒せば救出しやすくなった。 --水や炎、毒に対してもすぐには死なず、笛を吹けば救出出来る猶予もある。ただし、電気は耐性の無いピクミンだと文字通り「即死」してしまう。 --全体的に原生生物の体力が下げられたり隙が増えた一方で、マロガエルやクマチャッピーなどは強化されている。 -補助アイテム「スプレー」が登場した。一定時間ピクミンの打撃力と速さを促進させる「ゲキカラスプレー」と敵を石化させて一定時間足止めできる「ゲキニガスプレー」の二種。ゲキニガスプレーで石化した敵は倒すと死体を残さず粉々に砕け散る。 --これらは地上で原料となる実を10個回収するか、一部の敵を攻撃すると出現するエキスを回収することで精製できる。 ---初回のみ原料の実を10個回収しなければ卵や敵からこれらエキスを回収することはできない。 -その他、別売りのGBAとカードeリーダーを使うことで3種のミニゲームで遊ぶこともできた。 ---- **評価点 -前作からさらに美麗になったグラフィック --SD画質ながら当時どころか今見ても文句無い高クオリティ。 --『1』よりも全体的に風景が明るくなったので、地上マップの四季折々の風景が色鮮やかに映えている。 --地上マップはある程度構成を変えつつもどことなく前作の特徴を踏襲しており、前作プレイ済みだとなかなか感慨深い気持ちを味わえる。 -前作からボリュームが大増量 --マップは4つしかないが、各マップで地下洞窟が3~4ヶ所設置されており、容量は倍増している。また、一つ一つに活かせるピクミンや個性的なボスが設定されており、丁寧に作り込まれてるのも評価点。 --これに加え、チャレンジモードも30個の課題が用意されているので、前作の「ボリュームが少ない」という欠点を完全に解消している。 -徹底的に作り込まれた世界観 --ストーリーに関しては『1』同様単純ではあるものの、背景は細部まで非常に凝って作られており、世界観に厚みが与えられている。 --オリマーたちは基本身振り手振りで会話するので世界観への没入感をジャマしない。また、サポート担当のドルフィン初号機の軽快なトークにもユーモアが溢れている。 --前回は一日の終わりにオリマーの航海日誌が書かれ、孤独で寂しい世界観を構築するのに一役買っていたが、今回は社長や家族から励ましのメールが届くのでちょっと温かい気持ちになれる。 ---進行状況でメールの内容は変わる。攻略の豆知識もあれば笑える小話もあるので初プレイ時はあまり急がずプレイするのを推奨。 ---たまに未承認広告という形で現実世界のURLが書かれた物も届く。サイトにアクセスすると本作に関する様々なコンテンツが楽しめた。 --そして10000ポコ分のお宝を集めて借金返済すると……意外な展開が待っている。 -細かい部分でも前作より快適に遊べるようになっている。 --前作ではどの色のオニヨンに獲物が運ばれるか分からなかったが、今回は必要なピクミン数を示す数字に色がつくようになり、どのオニヨンに運ばれるか分かりやすくなった。 --Aボタンでピクミンを掴んだまま、十字ボタンで色・草蕾花の切り替えができるようになった。かなり便利。 --全体的にピクミンのAIが調整・向上され、前作でプレイヤーを困らせた現象がある程度解決した。((「橋を広がったまま渡ろうとして端のピクミンが水に落ちる→橋では密集状態になり落ちにくくなる」、「隊列のピクミンが落ちている物を勝手に拾って列を離れる→Cスティックを触らない限りは物を拾わない」、「未成熟の倒しても何も落とさないペレット草でも近寄ると攻撃して枯らしてしまう→勝手に攻撃せず育つまで待つ」など。)) ---上記三つの改良点はWii版『1』にも逆輸入された。 --また、前作でかなり多かったピクミンのバグ死が大幅に減少した。 --カメラ操作がかなりスムーズにできるようになった。 --笛でピクミンを呼ぶときの反応が前作よりも早くなった。 --難易度が下がったことで、様々な楽しみ方ができるようになっており、無犠牲プレイや一日の回収ノルマ設定、色や数の制限、一部のテクニック封印と縛りプレイにも向いている。 -お宝の種類が豊富 --全201個と『1』の30パーツから7倍近くも増えており、バリエーションも果物・野菜・お菓子といった食品から、レトロな玩具や任天堂周辺機器(GAME&WATCHやGCスティック)、電池や時計といった日用品など多岐にわたる。しかもそれらに名づけられる名称やオリマーの考察がユニーク。 --一部のお宝は、Nationalの乾電池、缶詰や牛乳キャップなど、社名やラベルまで実在の商品が使われている。そのため、スタッフロールで登場する企業の名前の数がまるで映画かと思えるほどに多い。 -長時間聞くのに適した音楽 --前作に引き続き音楽は若井淑氏が担当。ゲーム性の関係上同じ曲を何度も長く聞くことになるだけに、なかなか飽きがこない曲に仕上がっている。 --さりげなく通常・戦闘・お宝運搬時でBGMが自然と切り替わるという仕掛けも。 また、ボス戦はそれまでののほほんとした曲と違い、非常に緊迫感を煽る曲になっている。ボス撃破時のファンファーレも心地よいもので激闘後のカタルシスが得られる。 -「チャレンジモード」の強化。 --『1』の本編マップの流用と違い、本編の洞窟をモデルとして全て専用のマップとなっている。 --時間制限は『1』の一日を引き伸ばしたものからカウントダウン式、かつ1コースにかかる時間が短くなり、やり直しやすくなった。下層に進むための鍵以外のお宝も落ちているが敵もあちこちにいるので全て回収するのは並大抵の難易度ではない。 --が、極めれば原生生物を殲滅してマップ上の全てのおたからや死骸を回収することも不可能ではないという絶妙なバランス。クリア時間も記録されるのでスコアアタックを楽しむこともできる。 ---また、ピクミンを一匹も死なせずにクリア(ノーミスクリア)すると専用のクリアマークが付くのでこれを埋めるのも一興。鍵以外は全部無視して急ぐなどの一味違う戦略も求められる。ちなみに全てのコースでノーミスクリアすると本編のある謎がムービーとして明される。 ---ちなみにこのモードでは2人でオリマーとルーイを同時に操作することもでき、1人では困難なステージが楽になることもある。((制限時間が短いマップで手分けして回収など)) -2P対戦モードの面白さ。 --配置によっては片方がかなり有利になったり、一部アイテムの性能が強めだがむしろその大味なバランスが良いという声も。 ---5匹単位で初期ピクミンにハンデをつけられるので、初心者や未経験者とも遊びやすいのがポイント。 --マップも狭めのマップ、広いマップ、ボスが出現するマップ、電流が流れる危険なマップとバリエーションに富んでいる。 ---- **賛否両論点 -難易度が『1』に比べると大幅に簡単になっている。 --日数制限を廃したり、地下に潜ることではぐれたピクミンを確実にオニヨンに戻せるようになったことで、緊迫感が薄れた。 --前作の強敵、ミズモチ・ボケナメコ・フタクチドックリ成虫((幼虫は一応登場するが、成虫と違いこちらは硬い羽が無いので、前作で苦戦を強いられた「発射後の吸引で窒息させ羽を開けさせる」という攻撃手順が必要なくなっている。))・ドドロが全員リストラ((前二つは対処法を知っていればそこまで脅威でもないが。))。しかも前作ラスボスが大幅に弱体化され中ボスに格下げされているのも難易度低下の象徴といえる。 --だが、『1』に対し難しいという意見はかなり多かったことは付け加えておく。特にかわいいピクミンに惹かれて買ったライト層や低年齢層がバッドエンドしか迎えられず絶望する……ということが結構あったようだ。 ---また、本作にも即死ギミックや倒しにくい敵、いやらしい配置が存在するため、あくまで『1』と比較すると簡単になったという話であり、ヌルゲーになったわけではない。 -地下探索で頻繁にセーブを挟むこと --リトライしやすいというメリットはあるものの、クリアまでにやや長めのロードを何十何百と見ることになるので、テンポが悪化したり、没入感が削がれやすいという大きなデメリットも抱えている。 ---- **問題点 -ピクミンの性能は紫優遇・赤不遇のバランス --まず、紫が他と比較して便利すぎることが指摘される。 ---紫ピクミンは通常のピクミンの10倍の重さの物を持てるほか、戦闘では着地した時に生物を数秒硬直させる特性があり、大抵の生物なら連続で投げれば反撃を食らうことなく倒せてしまう。しかも直接的な攻撃力自体も高く、さらに多少だがホーミング性能もあり、それこそほとんどのピクミンが用済みになるほどの強さを持つ。そのためまず紫ピクミンで原生生物を倒し、その後他の足が速いピクミンで荷物を運ばせるというスタイルになりがち。弱点である足の遅さも大して気にならないレベル。 ---炎・水・電気・毒のいずれかの属性をもつ生物にはそれぞれ耐性のあるピクミンで戦うのが正攻法となるが、それらの生物のほとんどは「普段は無属性で、攻撃時や特定のタイミングでその属性を帯びる」という性質をもつため、慣れてくれば無属性状態のうちに紫連投で体力を削りきってしまうほうが手軽である。 ---増殖させるのが面倒という欠点はあるが、それを差し引いても全く同じ欠点を持つ白ピクミンに比べて明らかに強すぎる。また、序盤のうちに最低12匹、全お宝回収には100匹必要と積極的に増やしていくことを是としたゲームデザインになっていることや、「風に吹かれても飛ばされない」「飛行系の敵に1体でも張り付けると必ず叩き落とせる上に、サライムシ系の敵は紫ピクミンを死ぬまで振り払えない」「タマゴムシの発する異臭やダイオウデメマダラの雄叫びで混乱しない」「謎の存在であるアメボウズの唯一の対抗手段になる」といった上記4種に分類されない属性や性質ほぼ全般に強い設定があることも、紫の優遇っぷりに拍車をかけている。 ---一応、時間制限のあるチャレンジモードではその足の遅さが非常に大きな欠点になるが。 --逆に赤ピクミンは紫ピクミンに対し、「移動速度以外ほぼ下位互換」となっており、存在意義が薄い。~ 「火に強い」「攻撃力が二番目に高い」という特徴を持っているものの、役に立つ場面があまりにも少ない。 ---前者は、そもそも火属性の脅威が前作に比べて弱体化し((前作に比べて救出可能時間が大幅に伸びたことが要因。前作ではピクミンに火が付くと2,3秒ほどで死んでしまう。そのため今作に比べて赤ピクミン以外ではブタドックリですら倒すのが驚くほど困難である。))、他の属性に比べて危険度がやや低いことから長所として活きていない。~ 「青ピクミンでなければ通過が困難な水場((他のピクミンでも笛で呼び寄せ強引に通過できる水場もないわけではないが。))」「常に帯電しており黄ピクミン以外は触れた時点で即死する電気柵」、「常に毒ガスを噴出するガス管と連結しており、白ピクミン以外では攻撃できない毒ガスゲート((ガス菅自体はある方法で白ピクミン以外でも壊せる他、のぞみの大地に限ってはタマコキンの砲撃で強引に破壊可能。))」といったように、他の属性では該当するピクミンに頼らなくてはならないギミックやトラップが存在する。 ---その一方、火属性のトラップは"断続的に"炎が上がる間欠炎のみであり、『1』と違い破壊可能となったため、炎が出ていない間に集中攻撃で破壊したほうが手っ取り早く、わざわざ赤ピクミンのみを使い分ける必要性は少ない。 ---火属性の生物も、上記のように基本的に紫ピクミン連投のほうが簡単である。唯一、常に全身に火をまとっている「ヤキチャッピー」と戦う場合は赤ピクミンのほうが安全であるが、水場が近くにあれば水に入らせ火を消して青で挑むこともできるし、[[このようにやはり紫でゴリ押しすることも可能>http://www.nintendo.co.jp/p/w986/movie.html?movienum=01]]であるため、赤ピクミン以外では倒せないというほどでもない。 ---後者についても、結局''紫ピクミンの攻撃力には及ばない''ため霞んでしまっている。 ---あえて戦闘で赤が紫より有利な所を言うなら「転がって潰しに来るゴロムシに追いつかれにくい(というより紫では足が遅く追いつかれやすい)」「ダマグモなど上部に弱点のある敵相手なら紫より赤色の方が当てやすい(ただし最良は黄色)」という程度か。もちろん、ダメージを与える手段が火属性しかないブタドックリや間欠炎なら、赤ピクミンを数匹配置するだけで対処可能という利点はある。 -探索のメインが地下であること --『1』は地上探索がメインだったが、本作の地上はお宝が少なく、スプレーの補充は地下のほうが効率がいいことから、ピクミンの補充以外やることが少ないため、地下を見つけるまでの前座としての要素が強い。したがって、地上パートを急いでクリアして、地下に潜るというプレイになりがち。 ---せっかく春夏秋冬に応じた4つのマップが用意されているのに、非常にもったいないところ。 --地下のマップは好奇心を煽る作りにはなっているが、地上のように美麗な背景が作り込まれているとは言いにくいのも残念。 --このことから『1』は好きだが、『2』は好きではないというプレイヤーも少なくない。 -ゲキニガスプレーがバランスブレイカー --大抵の生物の行動を一定時間封じてしまうことから、大量に用意すれば何もさせず簡単に生物を倒せてしまい、バランスブレイカーとなっている。((ただし、固くなっている間は防御力が上がるので一部のボスにかけてしまうと逆にほとんどダメージが入らなくなってしまうことがある。)) --極論を言ってしまうと、これさえあればどんなボスも固めて殴るだけの作業ゲーと化してしまう。 --2P対戦では敵ピクミンをその場に埋められるという効果がある。そしてかけられる側のピクミンがゲキカラ状態であったとしても効果に変わりはなく、はっきりと「ゲキニガ>ゲキカラ」という強弱関係ができてしまっている。大抵はこれを相手より早く・多く手にできるか否かで勝敗が決まる。 --ただし精製にはそれなりに手間がかかるし、使いたくないならば縛ることもできる。 -ピクミンの躓き、転倒 --移動している際に時折ピクミンが躓いたり転倒することがあるが、その際に投げ、隊列操作、解散、ゲキカラスプレーといった操作を受け付けなくなる。 --特に解散時に大きく影響し、解散指示を出しても数匹フリー状態にならない現象が頻発する。 ---『1』の転倒ほど時間を取られる訳ではなくすぐに隊列に復帰するものの、そちらでは解散指示が通用したため転んだピクミンがいても解散後即座に呼ぶことで対処可能だった。 -運搬時の仕様変更 --運搬中にピクミンを増援させた際一旦立ち止まってから運搬を再開するようになり、状況によっては増援によりかえって回収が遅れるようになってしまった。 ---特に坂を登っている時に増援させた場合立ち止まることによって坂からずり落ちることも多い。 -チャレンジモードのスコアアタックの問題。 --スコア計算における「時間」の割合が小さすぎる。 ---スコアは「お宝/原生生物+残りピクミン+残り時間」で計算されるが前2つは10倍される。そのため、自己ベストより10秒早くクリアしても、お宝や原生生物を1点分取りこぼしたりピクミンが1匹死ぬだけで帳消しになってしまう。~ もっとも、回収物と残り時間のスコア比率が同じでは、鍵だけ入手してクリアした方がスコアが高くなってしまいかねないため、比率に差を設けること自体は正しいが。 --オリマーとルーイの宇宙服は「たんけんねぶくろ((その場に寝転がることができるようになる装備で、近くにピクミンがいる場合はオニヨンや探査ポッドに運ばれる。単なるギャグ効果ではなく、寝ている間は特定の原生生物の攻撃が通じないためそれらの囮に利用する、別行動中の片方のリーダーを操作せずに拠点に戻す、「運搬中のピクミンが通過すると上空から降ってくる敵」を敢えて出現させ対策しやすくするといった使い道がある。さらに…(余談参照)。))」以外は初期装備であるため、お宝の位置をおおよそ把握できる「おたからセンサー」がない。 ---従って視覚だけでお宝の位置を把握する必要があるが、一見オブジェクトにも見える葉っぱ系のお宝は取り逃しやすい。白ピクミンが使えるコースではお宝が地中に埋まっていることが多いがそれもノーヒント。 ---一応お宝を全回収すると効果音はなるが、次のフロアに進むときやクリアするときは何も表示されない。 --全体的に実力:運が5:5のバランス。元々「スコアアタック」というものは多少の運が絡むものだが、本作はその比重が大きすぎる。どれだけ実力があろうが運が悪ければ絶対に記録更新できないという、近年のタブレット端末向け作品にも引けを取らぬほどの「リセットマラソンゲー」と化している。 #region(問題視される運要素) --地形・お宝/原生生物・間欠泉の配置がランダム ---これだけで原生生物の数や倒しやすさ・運搬時間が大きく変動するので記録狙いなら厳選する必要がある。~ 「炎と水の試練場」では''カギを持ったヤキチャッピーが出現しない''というリセット確定の理不尽なパターンが存在する。 ~ 「土とんのどうくつ」ではウジンコ♂、ウジンコ♀、トビンコがランダムで3匹:4匹:5匹の比率で配分されるようになっているものの、そのうちトビンコの持つお宝はスコアが低いため高スコアを狙うにはトビンコが3匹しか登場しない地形を引くことが前提となってしまう。 ~ 「どっすん迷路」ではキショイグモが出現しないことが稀にあり、その場合スコアが大幅に縮んでしまう。 ~ 「スナイパールーム」ではバケツが配置された広い地形が2つ出現することがあり、その場合フタクチドックリがバケツの上から出現するため、倒すのに時間がかかってしまう。さらにマップが広くなってしまう分運搬にも時間がかかるためスコア更新が目的ならリセット不可避である。 --「タマゴムシ」の存在 ---「タマゴムシ」は卵を割った時に「大地のエキス」の代わりに低確率で10匹近く出てくる原生生物。ピクミンをぶつければ即死する(紫ピクミンなら着地時の衝撃で一掃できる)が、あちこちに素早く動き回るため狙いづらく、紫ピクミン以外はこの生物の異臭により逃げ惑う上、一定時間経つと地中に逃げてしまうので非常に倒しづらい。なお、倒すと「大地のエキス」を出す。~ 「タマゴムシ」は1匹につき1点しか入らないが、上記の通りスコア計算時には10倍されるので、ハイスコアを狙うなら回収が必須となる。しかしながら、ただでさえ出現率が低いのに加えコースによっては卵の配置数もランダムで変化するため、数百・数千回に一回のチャンスを粘り、引き当てたら確実に仕留めなければならない。 #endregion --任天堂スタッフ公式記録もステージごとに隔たりが大きく、単に一定時間内に特定数のお宝・死骸を回収するだけで達成できる記録もあれば、タマゴムシの回収を前提としなければ達成できない記録もある。 --一応、スコアによる特典はなく、ノーミスクリアの条件はピクミン無犠牲だけなので、スコアアタックしない限りは特に問題はない。また、初心者でも全ステージノーミスクリアはそこまで難しくない。 ---- **総評 前作の面白さ・評価点はそのまま、大幅なボリュームアップを果たした良作。~ 若干難易度は下がったものの、故に時間に囚われずにゆっくり遊ぶこともできる。~ Wii版はWii Uでも遊べるので今からでもプレイもしやすい。 ---- **余談 -俗に言う''黒い任天堂''要素は1から引き続き搭載されている。 --特に有名なのは''コマンマン''と''オオマンマン''という名前の敵((ちなみにオリマーメモに書かれている和名と照らし合わせると更にヤバイメッセージが……))、''欲棒''((「なんともそそられる食肉の棒だ。 禁欲的な私でさえ、かじったりなめたりしゃぶりたくなってしまう。」(オリマーメモより) ))というお宝あたりか。%%最早黒いというよりド直球%% --オリマーメモも社会人になってからだと意味が良く分かってくるものが多いので、昔プレイした人も暇があれば見直してみたらいかがだろうか。 -本作屈指の難易度を誇る水中の城は不気味なBGMとボスの「アメボウズ」が初見殺しかつ''最下層まで撃退不能''で、しかも''各層で一定時間経過すると出現する''ことから「みんなのトラウマ」として有名。 -発売から15年近く経った現在でも、RTAプレイヤーを中心として本作のあらゆる現象に対する研究が盛んに行われている。 --特に「たんけんねぶくろ」は、研究の結果「直接登ることができない段差の上へとピクミンに運んでもらう」といったバグ的な利用方法が多数発見されたことで有名。 --また、黄ピクミンでしか破壊できない電気柵に阻まれ、本来5日目以降となる青ピクミンの加入を3日目にできる「EARLY BLUES(GC版限定)」バグと「イモガエル、隊列のピクミン、未完成の橋、サライムシを駆使して隊列に加える(Wii版でも可能)」バグが発見されGC版Wii版共に7日クリアが実現可能になった。~ ただし、同じく電気柵の向こうにある「オレの色」というお宝は運ぶことができず、長らくめざめの森攻略には最短でも2日かかるままだった。 --ピクミンがものを運ぶ速度を数式化するという試みも。一部ではこのような研究の過熱ぶりから「学会」と称する向きもある((本作以外のRTA研究でもたまに用いられる表現ではあるが。))。 ---この試みの結果、「運搬能チャージ(Carrying Capacity Charge,頭文字をとってCCC,C3とも)」というバグが発見され、電気柵を破壊せずに「オレの色」を運搬可能となり、[[めざめの森一日クリア>https://youtu.be/govlosZaj-0]]と同時に6日クリアの実現、加えて、6年ぶりの最短日数の更新となった。~ なお、GC版でも時間的にギリギリであるため、「EARLY BLUES」バグが使用できないWii版での6日クリアの実現性は低くなっている。
*ピクミン2 【ぴくみんつー】 *Wiiであそぶ ピクミン2 【うぃーであそぶ ぴくみんつー】 |ジャンル|AIアクション|&amazon(B00009KAPM)|&amazon(B0002K742U)|&amazon(B001HBIPIU)| |対応機種|ニンテンドーゲームキューブ&br;Wii|~|~|~| |発売・開発元|任天堂|~|~|~| |発売日|【GC】2004年4月29日&br;【Wii】2009年3月12日|~|~|~| |定価|【GC】5,800円&br;【Wii】3,800円(全て税込)|~|~|~| |配信|【WiiU】2017年6月21日/2,700円|~|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~| |ポイント|2色増えて面白さもパワーアップ&br;自由になった反面難易度は低下|~|~|~| |>|>|>|>|CENTER:''[[ピクミンシリーズリンク>ピクミンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 GCで発売されるや大ヒットとなった『[[ピクミン]]』(以下『1』)の続編。~ 今回は前作とは違いお宝集めのため未知の惑星を探検することになる。~ 新たに2色のピクミンと1名のプレイヤーキャラクター・数々の洞窟も追加と大幅なボリュームアップがなされている。 ---- **ストーリー ピクミンたちの力を借り、無事に未知の惑星から帰還したホコタテ運送の社員オリマー。~ しかし、ホコタテ星に戻ると、ホコタテ運送は新入社員ルーイのミスにより10100ポコの借金を抱えており、破産の危機に直面していた。~ そんな時、オリマーが未知の星から持ち帰った物体に100ポコの価値があることが判明。~ 社長は他にも大量にお宝が存在することを知ると、ルーイに借金を返済するため未知の惑星に旅立つよう命令。オリマーも同行することとなった。~ こうしてオリマーは再びピクミンたちの住む未知の星へ向かうこととなった……。 ---- **特徴・『1』からの変更点 -基本的なルール・操作方法については変更無し。 -日数制限が無くなった。 --30日の時間制限があった前作と違い、''無制限に星にいられるようになった''。本作最大の変化点として挙げられる。 ---後の『[[ピクミン3]]』では採用されておらず、日数制限なく活動できるのはシリーズ通じて本作だけ。 --そのため探索の自由度は大幅に上昇。 ピクミン増殖に1日を費やすも、速攻でお宝だけ回収するのも、探索の障害となる生物を倒すだけでも、一日中ボーっとしてもいい。 逆に速攻クリアを目指すのも一興。((今作最短クリアはバグ無しで8日、バグ有りで6日である。)) ---これに伴い、前作のようなバッドエンディングへの分岐もなくなった。 --前述の通り、今回は未知の惑星に点在するお宝を回収して借金返済をするのが一応の目的となっている。 -新たなリーダー・ルーイの登場により戦略性が向上した。 --オリマーとルーイを切り替えることにより、同時進行でそれぞれ別々の行動を指示することが可能。一方がマップのゲートを破壊している間にもう一方がピクミンの増殖作業に専念する、やっかいな原生生物を倒すために一方をおとりに使うなど、より効率的・戦略的に活動できるようになった。また、二人であることを生かす新たな仕掛けも追加された。 --ただし、ゲーム本編では2コンを使用してのオリマーとルーイの同時操作は不可能で、「一方を待機させてもう一方だけ動かす」か「一方がもう一方の動きを後追いしてついてくる」のどちらかになる。((待機側のリーダーが原生生物に狙われている場合は、ある程度その攻撃を自動で避ける。)) --オリマーorルーイのどちらかの体力が無くなっても片方だけで活動できる。その代わりか、前作のように日中の宇宙服の修復ができなくなった。 -地下洞窟の探索 --本作の目玉要素。各エリアに点在する地下洞窟を探索する。 --地下では地上よりもたくさんのお宝が存在する。よって借金返済は地下がメインとなる。 --潜入時はオリマーとルーイが分断していても強制的に合流する。その場合潜入する側のピクミンだけが同行する。 --地下では、一部の例外をのぞいてピクミンを補充できない。また、地下には炎、水、電気、毒を発するギミック、敵が存在する。~ なお、潜入前にどの色のピクミンが必要か確認できるので、どの色のピクミンを何匹ずつ連れていくか考えて挑むことになる。 ---上記2点から、合流するタイミング・ピクミンの配分・洞窟のルートを考慮し、準備ができたら内部を探索するというプレイが基本スタイルとなる。 --洞窟内部は時空が歪んでおり、この中にいる間は時間が進まないという設定。なのでクリアを急ぐ必要はない。階層ごとにセーブされるので無犠牲プレイもかなり容易。 --地下には様々な原生生物が生息しており、最深部にはボスが待ち受けている。 ---オニヨンを地下に連れてこられないため、死骸は借金返済の足しとして回収される。1桁~高くても数十ポコ程度で、大した稼ぎにはならないが。 ---ボスは必ずお宝を所有しており、一部のボスのお宝は回収することでドルフィン初号機・宇宙服のパワーアップができる。具体的にはお宝が近くにあると反応する「おたからセンサー」や火炎・電気耐性の付加やオリマーパンチの強化など。 --最下階には間欠泉も存在し、これを使用すれば一気に地上まで帰れる。ゲーム後半に挑む洞窟では最下層以外にも間欠泉が設置されていることもあるので不安なら途中で一旦引き返すことも可能。 ---間欠泉がない階層でも探査ポッドに乗り込む形で地上への帰還が可能。ただし、その場合はそれまで洞窟内で回収した物は全て放棄する事になり、再回収する場合は一から攻略しなおす事になる。 -『1』の三色に加え、新たに紫ピクミンと白ピクミンが追加された。この二体は前述の洞窟内でしか増やせない。 --&font(#800080){''紫ピクミン''} ---力持ちなピクミン。鈍重ではあるがお宝運搬の時は一匹で10匹分の力を発揮し、敵の上に投げつけた際、より大きいダメージを与えることができる。また重いため風に耐性がある。 --&font(#808080){''白ピクミン''} ---毒を持つピクミン。敵に食べられた時に毒によるダメージを与える事が可能で、自身も毒ガス系の攻撃に耐性がある。この他、全ピクミン中最も脚が早い・地中に完全に埋まっていて見えないお宝を感知できるといった特徴がある。 --また、黄ピクミンは投げると高く飛ぶ性質はそのままだが、爆弾岩を扱えなくなり、代わりに「電気に強い」という性質が加わった。爆弾岩は「2Pバトル」モード内でのみオリマー・ルーイ自身が持ち運ぶことが可能。 --これらに加え一部の洞窟内では「ハチャッピー」が率いる「コッパチャッピー」というピクミンに寄生されたチャッピーを仲間に加える事が出来る。通常のピクミンと同じように扱う事ができ、全属性の耐性を持つ。ただし、地上に連れて帰れず、使用できる場面は限定的。 -二人対戦モードの追加 ---赤ピクミンチーム(オリマー)と青ピクミンチーム(ルーイ)に分かれて戦う。このモードではピクミンに性能差は無く((それぞれ火に強い・水に強い性質はそのままだが、さくらんぼによるブタドックリ系統出現以外で火と水の危険要素は出現しない))、最大数はお互い50匹。 ---ルールはシンプルで、「マップ内の黄色いビー玉を先に4つ集める」「敵陣にある敵の色のビー玉を奪う」「敵のリーダーの体力を無くす((本モードのみ原生生物攻撃時と同様にピクミンを敵のリーダーにまとわりつかせることが可能。))」「敵のピクミンを全滅させる」のいずれかにより勝敗が決まる。なおピクミン同士が直接戦った場合その犠牲はすぐオニヨンより補充されるため、ピクミンを全滅させる場合は原生生物やバクダン岩やトラップを利用する必要がある。 ---マップにはさくらんぼが時々落ちており、回収するとピクミンを一気に増やしたり、敵に落石を落としたり...と様々な補助効果が発生する(効果は回収時にルーレットで決定され、Xボタンで好きなタイミングで発動できる)。 -新たに「オリマーメモ」が追加された。集めたお宝や原生生物の全てにオリマーが書いた(という設定の)考察・感想などが書かれる。 --ユーモラスな外見に似合わず、博物知識に長け思慮深い一面や、哀愁漂うサラリーマンとしての一面も伺える。攻略本の設定資料集などが好きな人はこれを見るだけでも楽しめる。 ---なお今作には現実に存在する植物が登場するが、それに関しては実際の豆知識も掲載されている。例えばタンポポなら代用コーヒーとしての活用法がやたら詳しく書かれている。 --お宝はドルフィン初号機の「セールストーク」も存在する。お宝の1シリーズを集めると聞けるようになる。 ---ホコタテ星人はお宝の正しい使い方を知らないのでヘンテコな使用法があったりして笑える。さすがに食材に関しては味を説明してるが、それも大仰なトークがあったりする。 --なお、あるお宝を回収すると原生生物の調理法を記した「ルーイメモ」が追加される。 -ピクミンは相変わらず原生生物の攻撃を食らえばほぼ1撃で死ぬものの、敵の捕食速度が下がったので噛み付かれても急いで倒せば救出しやすくなった。 --水や炎、毒に対してもすぐには死なず、笛を吹けば救出出来る猶予もある。ただし、電気は耐性の無いピクミンだと文字通り「即死」してしまう。 --全体的に原生生物の体力が下げられたり隙が増えた一方で、マロガエルやクマチャッピーなどは強化されている。 -補助アイテム「スプレー」が登場した。一定時間ピクミンの打撃力と速さを促進させる「ゲキカラスプレー」と敵を石化させて一定時間足止めできる「ゲキニガスプレー」の二種。ゲキニガスプレーで石化した敵は倒すと死体を残さず粉々に砕け散る。 --これらは地上で原料となる実を10個回収するか、一部の敵を攻撃すると出現するエキスを回収することで精製できる。 ---初回のみ原料の実を10個回収しなければ卵や敵からこれらエキスを回収することはできない。 -その他、別売りのGBAとカードeリーダーを使うことで3種のミニゲームで遊ぶこともできた。 ---- **評価点 -前作からさらに美麗になったグラフィック --SD画質ながら当時どころか今見ても文句無い高クオリティ。 --『1』よりも全体的に風景が明るくなったので、地上マップの四季折々の風景が色鮮やかに映えている。 --地上マップはある程度構成を変えつつもどことなく前作の特徴を踏襲しており、前作プレイ済みだとなかなか感慨深い気持ちを味わえる。 -前作からボリュームが大増量 --マップは4つしかないが、各マップで地下洞窟が3~4ヶ所設置されており、容量は倍増している。また、一つ一つに活かせるピクミンや個性的なボスが設定されており、丁寧に作り込まれてるのも評価点。 --これに加え、チャレンジモードも30個の課題が用意されているので、前作の「ボリュームが少ない」という欠点を完全に解消している。 -徹底的に作り込まれた世界観 --ストーリーに関しては『1』同様単純ではあるものの、背景は細部まで非常に凝って作られており、世界観に厚みが与えられている。 --オリマーたちは基本身振り手振りで会話するので世界観への没入感をジャマしない。また、サポート担当のドルフィン初号機の軽快なトークにもユーモアが溢れている。 --前回は一日の終わりにオリマーの航海日誌が書かれ、孤独で寂しい世界観を構築するのに一役買っていたが、今回は社長や家族から励ましのメールが届くのでちょっと温かい気持ちになれる。 ---進行状況でメールの内容は変わる。攻略の豆知識もあれば笑える小話もあるので初プレイ時はあまり急がずプレイするのを推奨。 ---たまに未承認広告という形で現実世界のURLが書かれた物も届く。サイトにアクセスすると本作に関する様々なコンテンツが楽しめた。 --そして10000ポコ分のお宝を集めて借金返済すると……意外な展開が待っている。 -細かい部分でも前作より快適に遊べるようになっている。 --前作ではどの色のオニヨンに獲物が運ばれるか分からなかったが、今回は必要なピクミン数を示す数字に色がつくようになり、どのオニヨンに運ばれるか分かりやすくなった。 --Aボタンでピクミンを掴んだまま、十字ボタンで色・草蕾花の切り替えができるようになった。かなり便利。 --全体的にピクミンのAIが調整・向上され、前作でプレイヤーを困らせた現象がある程度解決した。((「橋を広がったまま渡ろうとして端のピクミンが水に落ちる→橋では密集状態になり落ちにくくなる」、「隊列のピクミンが落ちている物を勝手に拾って列を離れる→Cスティックを触らない限りは物を拾わない」、「未成熟の倒しても何も落とさないペレット草でも近寄ると攻撃して枯らしてしまう→勝手に攻撃せず育つまで待つ」など。)) ---上記三つの改良点はWii版『1』にも逆輸入された。 --また、前作でかなり多かったピクミンのバグ死が大幅に減少した。 --カメラ操作がかなりスムーズにできるようになった。 --笛でピクミンを呼ぶときの反応が前作よりも早くなった。 --難易度が下がったことで、様々な楽しみ方ができるようになっており、無犠牲プレイや一日の回収ノルマ設定、色や数の制限、一部のテクニック封印と縛りプレイにも向いている。 -お宝の種類が豊富 --全201個と『1』の30パーツから7倍近くも増えており、バリエーションも果物・野菜・お菓子といった食品から、レトロな玩具や任天堂周辺機器(GAME&WATCHやGCスティック)、電池や時計といった日用品など多岐にわたる。しかもそれらに名づけられる名称やオリマーの考察がユニーク。 --一部のお宝は、Nationalの乾電池、缶詰や牛乳キャップなど、社名やラベルまで実在の商品が使われている。そのため、スタッフロールで登場する企業の名前の数がまるで映画かと思えるほどに多い。 -長時間聞くのに適した音楽 --前作に引き続き音楽は若井淑氏が担当。ゲーム性の関係上同じ曲を何度も長く聞くことになるだけに、なかなか飽きがこない曲に仕上がっている。 --さりげなく通常・戦闘・お宝運搬時でBGMが自然と切り替わるという仕掛けも。 また、ボス戦はそれまでののほほんとした曲と違い、非常に緊迫感を煽る曲になっている。ボス撃破時のファンファーレも心地よいもので激闘後のカタルシスが得られる。 -「チャレンジモード」の強化。 --『1』の本編マップの流用と違い、本編の洞窟をモデルとして全て専用のマップとなっている。 --時間制限は『1』の一日を引き伸ばしたものからカウントダウン式、かつ1コースにかかる時間が短くなり、やり直しやすくなった。下層に進むための鍵以外のお宝も落ちているが敵もあちこちにいるので全て回収するのは並大抵の難易度ではない。 --が、極めれば原生生物を殲滅してマップ上の全てのおたからや死骸を回収することも不可能ではないという絶妙なバランス。クリア時間も記録されるのでスコアアタックを楽しむこともできる。 ---また、ピクミンを一匹も死なせずにクリア(ノーミスクリア)すると専用のクリアマークが付くのでこれを埋めるのも一興。鍵以外は全部無視して急ぐなどの一味違う戦略も求められる。ちなみに全てのコースでノーミスクリアすると本編のある謎がムービーとして明される。 ---ちなみにこのモードでは2人でオリマーとルーイを同時に操作することもでき、1人では困難なステージが楽になることもある。((制限時間が短いマップで手分けして回収など)) -2P対戦モードの面白さ。 --配置によっては片方がかなり有利になったり、一部アイテムの性能が強めだがむしろその大味なバランスが良いという声も。 ---5匹単位で初期ピクミンにハンデをつけられるので、初心者や未経験者とも遊びやすいのがポイント。 --マップも狭めのマップ、広いマップ、ボスが出現するマップ、電流が流れる危険なマップとバリエーションに富んでいる。 ---- **賛否両論点 -難易度が『1』に比べると大幅に簡単になっている。 --日数制限を廃したり、地下に潜ることではぐれたピクミンを確実にオニヨンに戻せるようになったことで、緊迫感が薄れた。 --前作の強敵、ミズモチ・ボケナメコ・フタクチドックリ成虫((幼虫は一応登場するが、成虫と違いこちらは硬い羽が無いので、前作で苦戦を強いられた「発射後の吸引で窒息させ羽を開けさせる」という攻撃手順が必要なくなっている。))・ドドロが全員リストラ((前二つは対処法を知っていればそこまで脅威でもないが。))。しかも前作ラスボスが大幅に弱体化され中ボスに格下げされているのも難易度低下の象徴といえる。 --だが、『1』に対し難しいという意見はかなり多かったことは付け加えておく。特にかわいいピクミンに惹かれて買ったライト層や低年齢層がバッドエンドしか迎えられず絶望する……ということが結構あったようだ。 ---また、本作にも即死ギミックや倒しにくい敵、いやらしい配置が存在するため、あくまで『1』と比較すると簡単になったという話であり、ヌルゲーになったわけではない。 -地下探索で頻繁にセーブを挟むこと --リトライしやすいというメリットはあるものの、クリアまでにやや長めのロードを何十何百と見ることになるので、テンポが悪化したり、没入感が削がれやすいという大きなデメリットも抱えている。 ---- **問題点 -ピクミンの性能は紫優遇・赤不遇のバランス --まず、紫が他と比較して便利すぎることが指摘される。 ---紫ピクミンは通常のピクミンの10倍の重さの物を持てるほか、戦闘では着地した時に生物を数秒硬直させる特性があり、大抵の生物なら連続で投げれば反撃を食らうことなく倒せてしまう。しかも直接的な攻撃力自体も高く、さらに多少だがホーミング性能もあり、それこそほとんどのピクミンが用済みになるほどの強さを持つ。そのためまず紫ピクミンで原生生物を倒し、その後他の足が速いピクミンで荷物を運ばせるというスタイルになりがち。弱点である足の遅さも大して気にならないレベル。 ---炎・水・電気・毒のいずれかの属性をもつ生物にはそれぞれ耐性のあるピクミンで戦うのが正攻法となるが、それらの生物のほとんどは「普段は無属性で、攻撃時や特定のタイミングでその属性を帯びる」という性質をもつため、慣れてくれば無属性状態のうちに紫連投で体力を削りきってしまうほうが手軽である。 ---増殖させるのが面倒という欠点はあるが、それを差し引いても全く同じ欠点を持つ白ピクミンに比べて明らかに強すぎる。また、序盤のうちに最低12匹、全お宝回収には100匹必要と積極的に増やしていくことを是としたゲームデザインになっていることや、「風に吹かれても飛ばされない」「飛行系の敵に1体でも張り付けると必ず叩き落とせる上に、サライムシ系の敵は紫ピクミンを死ぬまで振り払えない」「タマゴムシの発する異臭やダイオウデメマダラの雄叫びで混乱しない」「謎の存在であるアメボウズの唯一の対抗手段になる」といった上記4種に分類されない属性や性質ほぼ全般に強い設定があることも、紫の優遇っぷりに拍車をかけている。 ---一応、時間制限のあるチャレンジモードではその足の遅さが非常に大きな欠点になるが。 --逆に赤ピクミンは紫ピクミンに対し、「移動速度以外ほぼ下位互換」となっており、存在意義が薄い。~ 「火に強い」「攻撃力が二番目に高い」という特徴を持っているものの、役に立つ場面があまりにも少ない。 ---前者は、そもそも火属性の脅威が前作に比べて弱体化し((前作に比べて救出可能時間が大幅に伸びたことが要因。前作ではピクミンに火が付くと2,3秒ほどで死んでしまう。そのため今作に比べて赤ピクミン以外ではブタドックリですら倒すのが驚くほど困難である。))、他の属性に比べて危険度がやや低いことから長所として活きていない。~ 「青ピクミンでなければ通過が困難な水場((他のピクミンでも笛で呼び寄せ強引に通過できる水場もないわけではないが。))」「常に帯電しており黄ピクミン以外は触れた時点で即死する電気柵」、「常に毒ガスを噴出するガス管と連結しており、白ピクミン以外では攻撃できない毒ガスゲート((ガス菅自体はある方法で白ピクミン以外でも壊せる他、のぞみの大地に限ってはタマコキンの砲撃で強引に破壊可能。))」といったように、他の属性では該当するピクミンに頼らなくてはならないギミックやトラップが存在する。 ---その一方、火属性のトラップは"断続的に"炎が上がる間欠炎のみであり、『1』と違い破壊可能となったため、炎が出ていない間に集中攻撃で破壊したほうが手っ取り早く、わざわざ赤ピクミンのみを使い分ける必要性は少ない。 ---火属性の生物も、上記のように基本的に紫ピクミン連投のほうが簡単である。唯一、常に全身に火をまとっている「ヤキチャッピー」と戦う場合は赤ピクミンのほうが安全であるが、水場が近くにあれば水に入らせ火を消して青で挑むこともできるし、[[このようにやはり紫でゴリ押しすることも可能>http://www.nintendo.co.jp/p/w986/movie.html?movienum=01]]であるため、赤ピクミン以外では倒せないというほどでもない。 ---後者についても、結局''紫ピクミンの攻撃力には及ばない''ため霞んでしまっている。 ---あえて戦闘で赤が紫より有利な所を言うなら「転がって潰しに来るゴロムシに追いつかれにくい(というより紫では足が遅く追いつかれやすい)」「ダマグモなど上部に弱点のある敵相手なら紫より赤色の方が当てやすい(ただし最良は黄色)」という程度か。もちろん、ダメージを与える手段が火属性しかないブタドックリや間欠炎なら、赤ピクミンを数匹配置するだけで対処可能という利点はある。 -探索のメインが地下であること --『1』は地上探索がメインだったが、本作の地上はお宝が少なく、スプレーの補充は地下のほうが効率がいいことから、ピクミンの補充以外やることが少ないため、地下を見つけるまでの前座としての要素が強い。したがって、地上パートを急いでクリアして、地下に潜るというプレイになりがち。 ---せっかく春夏秋冬に応じた4つのマップが用意されているのに、非常にもったいないところ。 --地下のマップは好奇心を煽る作りにはなっているが、地上のように美麗な背景が作り込まれているとは言いにくいのも残念。 --このことから『1』は好きだが、『2』は好きではないというプレイヤーも少なくない。 -ゲキニガスプレーがバランスブレイカー --大抵の生物の行動を一定時間封じてしまうことから、大量に用意すれば何もさせず簡単に生物を倒せてしまい、バランスブレイカーとなっている。((ただし、固くなっている間は防御力が上がるので一部のボスにかけてしまうと逆にほとんどダメージが入らなくなってしまうことがある。)) --極論を言ってしまうと、これさえあればどんなボスも固めて殴るだけの作業ゲーと化してしまう。 --2P対戦では敵ピクミンをその場に埋められるという効果がある。そしてかけられる側のピクミンがゲキカラ状態であったとしても効果に変わりはなく、はっきりと「ゲキニガ>ゲキカラ」という強弱関係ができてしまっている。大抵はこれを相手より早く・多く手にできるか否かで勝敗が決まる。 --ただし精製にはそれなりに手間がかかるし、使いたくないならば縛ることもできる。 -ピクミンを投げた際の隊列総数カウントの仕様 --ピクミンを投げた際、『1』や『3』とは異なりピクミンが着地するまでは隊列にいるピクミンの数が減らなくなっている。 --このため何匹ピクミンを投げて、何匹手元に残っているのかを判断するのが非常に難しくなってしまっている。 -ピクミンの躓き、転倒 --移動している際に時折ピクミンが躓いたり転倒することがあるが、その際に投げ、隊列操作、解散、ゲキカラスプレーといった操作を受け付けなくなる。 --特に解散時に大きく影響し、解散指示を出しても数匹フリー状態にならない現象が頻発する。 ---『1』の転倒ほど時間を取られる訳さかかかではなくすぐに隊列に復帰するものの、そちらでは解散指示が通用したため転んだピクミンがいても解散後即座に呼ぶことで対処可能だった。 -運搬時の仕様変更 --運搬中にピクミンを増援させた際一旦立ち止まってから運搬を再開するようになり、状況によっては増援によりかえって回収が遅れるようになってしまった。 ---特に坂を登っている時に増援させた場合立ち止まることによって坂からずり落ちることも多い。 -チャレンジモードのスコアアタックの問題。 --スコア計算における「時間」の割合が小さすぎる。 ---スコアは「お宝/原生生物+残りピクミン+残り時間」で計算されるが前2つは10倍される。そのため、自己ベストより10秒早くクリアしても、お宝や原生生物を1点分取りこぼしたりピクミンが1匹死ぬだけで帳消しになってしまう。~ もっとも、回収物と残り時間のスコア比率が同じでは、鍵だけ入手してクリアした方がスコアが高くなってしまいかねないため、比率に差を設けること自体は正しいが。 --オリマーとルーイの宇宙服は「たんけんねぶくろ((その場に寝転がることができるようになる装備で、近くにピクミンがいる場合はオニヨンや探査ポッドに運ばれる。単なるギャグ効果ではなく、寝ている間は特定の原生生物の攻撃が通じないためそれらの囮に利用する、別行動中の片方のリーダーを操作せずに拠点に戻す、「運搬中のピクミンが通過すると上空から降ってくる敵」を敢えて出現させ対策しやすくするといった使い道がある。さらに…(余談参照)。))」以外は初期装備であるため、お宝の位置をおおよそ把握できる「おたからセンサー」がない。 ---従って視覚だけでお宝の位置を把握する必要があるが、一見オブジェクトにも見える葉っぱ系のお宝は取り逃しやすい。白ピクミンが使えるコースではお宝が地中に埋まっていることが多いがそれもノーヒント。 ---一応お宝を全回収すると効果音はなるが、次のフロアに進むときやクリアするときは何も表示されない。 --全体的に実力:運が5:5のバランス。元々「スコアアタック」というものは多少の運が絡むものだが、本作はその比重が大きすぎる。どれだけ実力があろうが運が悪ければ絶対に記録更新できないという、近年のタブレット端末向け作品にも引けを取らぬほどの「リセットマラソンゲー」と化している。 #region(問題視される運要素) --地形・お宝/原生生物・間欠泉の配置がランダム ---これだけで原生生物の数や倒しやすさ・運搬時間が大きく変動するので記録狙いなら厳選する必要がある。~ 「炎と水の試練場」では''カギを持ったヤキチャッピーが出現しない''というリセット確定の理不尽なパターンが存在する。 ~ 「土とんのどうくつ」ではウジンコ♂、ウジンコ♀、トビンコがランダムで3匹:4匹:5匹の比率で配分されるようになっているものの、そのうちトビンコの持つお宝はスコアが低いため高スコアを狙うにはトビンコが3匹しか登場しない地形を引くことが前提となってしまう。 ~ 「どっすん迷路」ではキショイグモが出現しないことが稀にあり、その場合スコアが大幅に縮んでしまう。 ~ 「スナイパールーム」ではバケツが配置された広い地形が2つ出現することがあり、その場合フタクチドックリがバケツの上から出現するため、倒すのに時間がかかってしまう。さらにマップが広くなってしまう分運搬にも時間がかかるためスコア更新が目的ならリセット不可避である。 --「タマゴムシ」の存在 ---「タマゴムシ」は卵を割った時に「大地のエキス」の代わりに低確率で10匹近く出てくる原生生物。ピクミンをぶつければ即死する(紫ピクミンなら着地時の衝撃で一掃できる)が、あちこちに素早く動き回るため狙いづらく、紫ピクミン以外はこの生物の異臭により逃げ惑う上、一定時間経つと地中に逃げてしまうので非常に倒しづらい。なお、倒すと「大地のエキス」を出す。~ 「タマゴムシ」は1匹につき1点しか入らないが、上記の通りスコア計算時には10倍されるので、ハイスコアを狙うなら回収が必須となる。しかしながら、ただでさえ出現率が低いのに加えコースによっては卵の配置数もランダムで変化するため、数百・数千回に一回のチャンスを粘り、引き当てたら確実に仕留めなければならない。 #endregion --任天堂スタッフ公式記録もステージごとに隔たりが大きく、単に一定時間内に特定数のお宝・死骸を回収するだけで達成できる記録もあれば、タマゴムシの回収を前提としなければ達成できない記録もある。 --一応、スコアによる特典はなく、ノーミスクリアの条件はピクミン無犠牲だけなので、スコアアタックしない限りは特に問題はない。また、初心者でも全ステージノーミスクリアはそこまで難しくない。 ---- **総評 前作の面白さ・評価点はそのまま、大幅なボリュームアップを果たした良作。~ 若干難易度は下がったものの、故に時間に囚われずにゆっくり遊ぶこともできる。~ Wii版はWii Uでも遊べるので今からでもプレイもしやすい。 ---- **余談 -俗に言う''黒い任天堂''要素は1から引き続き搭載されている。 --特に有名なのは''コマンマン''と''オオマンマン''という名前の敵((ちなみにオリマーメモに書かれている和名と照らし合わせると更にヤバイメッセージが……))、''欲棒''((「なんともそそられる食肉の棒だ。 禁欲的な私でさえ、かじったりなめたりしゃぶりたくなってしまう。」(オリマーメモより) ))というお宝あたりか。%%最早黒いというよりド直球%% --オリマーメモも社会人になってからだと意味が良く分かってくるものが多いので、昔プレイした人も暇があれば見直してみたらいかがだろうか。 -本作屈指の難易度を誇る水中の城は不気味なBGMとボスの「アメボウズ」が初見殺しかつ''最下層まで撃退不能''で、しかも''各層で一定時間経過すると出現する''ことから「みんなのトラウマ」として有名。 -発売から15年近く経った現在でも、RTAプレイヤーを中心として本作のあらゆる現象に対する研究が盛んに行われている。 --特に「たんけんねぶくろ」は、研究の結果「直接登ることができない段差の上へとピクミンに運んでもらう」といったバグ的な利用方法が多数発見されたことで有名。 --また、黄ピクミンでしか破壊できない電気柵に阻まれ、本来5日目以降となる青ピクミンの加入を3日目にできる「EARLY BLUES(GC版限定)」バグと「イモガエル、隊列のピクミン、未完成の橋、サライムシを駆使して隊列に加える(Wii版でも可能)」バグが発見されGC版Wii版共に7日クリアが実現可能になった。~ ただし、同じく電気柵の向こうにある「オレの色」というお宝は運ぶことができず、長らくめざめの森攻略には最短でも2日かかるままだった。 --ピクミンがものを運ぶ速度を数式化するという試みも。一部ではこのような研究の過熱ぶりから「学会」と称する向きもある((本作以外のRTA研究でもたまに用いられる表現ではあるが。))。 ---この試みの結果、「運搬能チャージ(Carrying Capacity Charge,頭文字をとってCCC,C3とも)」というバグが発見され、電気柵を破壊せずに「オレの色」を運搬可能となり、[[めざめの森一日クリア>https://youtu.be/govlosZaj-0]]と同時に6日クリアの実現、加えて、6年ぶりの最短日数の更新となった。~ なお、GC版でも時間的にギリギリであるため、「EARLY BLUES」バグが使用できないWii版での6日クリアの実現性は低くなっている。

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