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チョロQ3 - (2018/07/23 (月) 18:08:18) の1つ前との変更点

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*チョロQ3 【ちょろきゅーすりー】 |ジャンル|レースゲーム|&amazon(B000069S4O)| |対応機種|プレイステーション|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|タカラ|~| |開発元|タムソフト|~| |発売日|1998年2月19日|~| |定価|6,090円(税5%込)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |廉価版|PlayStation the Best for Family&br()1999年5月4日/2,940円&br()PS one Books&br()2004年6月24日/1,575円(各税5%込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[チョロQゲームリンク>チョロQシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -プルバック式のミニカー「チョロQ」を題材にしたレースゲーム第3弾。 -タムソフトが開発したチョロQのゲームとしてはこれが最後となる。そのため以降の作品は作風がやや異なる。 -『[[チョロQ2]]』でのボリュームアップ路線をさらに進め、チョロQタウンはより広いチョロQシティに、ボディは100種、グランプリは3つ、コースは全て新規で数も増量となった。 --イベント数100、ボディ数100、パーツ数100の「3つの100」が売り文句だった。 **前作からの変更点・追加要素 -チョロQシティ --前作のチョロQタウンからさらにフィールドが広がった。 --100のイベントが用意されている。イベントを一つ終えるごとにチョロQコインが貰える。全部で100枚存在する。 --このイベント100を達成するとパスワードが出て来るがこれは発売当初に行われたキャンペーン用のパスワードなので現在は意味が無い。 ---イベント100を達成した後改めてハイパーグランプリで優勝すると隠しパーツがもらえるため現在も完全に無意味になったわけではない。 -昼夜 --ストーリーを進めると昼夜を変える事ができるようになる。 ---夜になると暗くなる、探索できる範囲が大きく変わる、夜専用のイベント・レースがこなせるようになる等の違いがある。 -タカラくじ --タカラくじを買う事ができる。タカラくじの抽選発表はレースを1回しないと発表されない。 --当たるとそれまで購入したパーツの代金分が賞金として支払われるため金策が幾分楽になった。 ---ちなみに一見当選確率1/1000に見えるが実際はもっと高い確率で当たるので金策として十分現実的。 -パーツの追加 --ホイールはチョロQの性能に影響しないドレスアップ目的のパーツ。ペイントショップでペイントする事もできる。 --ウエットタイヤは濡れた路面に強いタイヤ。セミレーシングタイヤはレーシングタイヤとオールラウンドの中間的な性能を持つタイヤ。 -2P対戦専用モードの追加 --ゴルフレースはチョロQをカップの中に入れるまでの時間を計測する。各ホールPAR(基準タイム)が設定されており、実際のゴルフ同様スコアの+-を記録していき全9ホールを終えた時点での合計スコア(タイム)の少ないプレイヤーが勝ち。 --コインキャッチレースはチョロQシティ内に散らばった9枚のチョロQコインの内、先に5枚集めた方が勝ち。 --ヒルクライムレースはスタートから丘を登っていき頂上の折り返し地点でUターンし、ゴールを目指すレース。 --アルペンレースはコース内の二つの旗の間を通りながらゴールを目指すレース。二つの旗の間を通らないとペナルティとしてタイムが5秒加算される。 **コース #region(新コースの数々) -オーバルサーキット --その名の通りの楕円型サーキット。レイアウト的には難しい部分は何もない。コーナーにはバンク角が付いている。 --このコースでは1位のマシンがプレイヤー車と同じ装備になるため、追い抜くのは非常に難しい。インに入ることを徹底したりスピードを高く保ったりして繊細な走りを維持しなければ勝てないが、そうすると今度はミスしやすくなる。コース自体のシンプルさとは裏腹に非常に難しいレースになる。 --逆に装備が同じになることを利用し、わざと最高速度の低いミッションを装備する、オフロードタイヤを履くなどの方法で1位のマシンを下位に沈めることも可能である。当然プレイヤーも苦しいレースになるが。 -ショートサーキット --オーバルサーキットで入賞すると解禁される。一つだけ急なコーナーはあるが、特に難しいことはないコース。 --前作のショートサーキットとは左右反転している以外構成は同じ。ただしロケーションは全く違う場所。 -トレインロード --チョロQシティ内の駅に近づくと発見できる。電車用の線路の上を走るオフロードコース。 --難しいポイントは少ないが、鉄橋に入る時のギャップと一瞬オンロードになる地帯には注意。ちなみに駅名をよく見ると「ろす」と書いてある。「ろす」ってなんだ? -チョロQキャッスル --チョロQシティ内の城に近づくと発見できる。お城の中を走りまわるオンロードコース。 --直角コーナーやヘアピン、水路でのスラロームなど難しいコーナーの多いテクニカルコース。途中ジャンプポイントがあるがせいそうしゃがたまに失敗する。 -地下水路 --チョロQシティ内の水路入り口に近づくと発見できる。その名の通り水路を走るコース。廃棄物が散乱している。 --路面は常にウェットなのでウェットタイヤは必須。直角コーナーの連続するテクニカルコース。 --ジャンプ台左の壁にショートカットがあるが実用性は低い。 --このコースにも初代の森と泉のコースと同じく謎の剣が刺さっている場所がある。 -春はあけぼの --季節変化シリーズの第三弾にして、枕草子シリーズ第1弾。今作ではどことなくお寺っぽい雰囲気に。 --開始直後の石段はスピンしやすく、その後にも100°コーナーが待ち構えるが、以降は一転して高速コースに。全体としては難易度は低め。 -チョロ砂漠 --ラリーレイドのような雰囲気の砂漠コース。後半は遺跡の中も走り、最後はスフィンクスの口から大ジャンプしてフィニッシュラインへ飛ぶというダイナミックなコース。 --路面はオフロードが多いが、遺跡内はオンロードで、しかも最大の難所であるヘアピンが遺跡内にあるため、遺跡内では丁寧な運転が求められる。 -チョロQホテル --一定条件を満たした後チョロQシティ内にホテルが完成し、入口に近づくことで解禁される。ホテル内外を疾走するユニークなコース。 --駐車場からホテル内に入り、バーカウンターとビリヤード台の間を抜け、廊下を疾走し最後はプールに飛び込むというすごいレイアウト。コースの方もアップダウンの組み合わされたシビアなコーナーがジグザグに折り重なる難しい構成になっている。 -ミドルサーキット --サーキットコースの第二弾。ショートサーキットと一部を共有する。 --前半は複合コーナーセクションやヘアピンを構えるテクニカルな構成、後半は緩やかなコーナーだけの高速セクションとなっており、速度域の変動が激しいコース。 -チャイナ峠 --竹林の中の峠道を走る、中華の雰囲気漂うテクニカルコース。 --狭い道幅に曲がりくねった峠道が峠攻めの雰囲気を盛り上げてくれる。途中にはアウト側の壁が無く落ちると大きく戻される危険なコーナーもあるなど、難易度の高いコース。 -ビッグタイヤ --チョロQシティ内のビッグタイヤを使わないと行けないコース入り口へ近づくと解禁される((実はビッグタイヤが無くても、直前の直線で勢いをつけ壁と段差の間に滑り込むように突っ込むと乗り越えることができる。ただし難易度は高く成功率は低い。))。「ビッグタイヤ」というコース名の通り、ビッグタイヤ用のレイアウト。 --コース上に大量の障害物があり、ビッグタイヤで乗り越えながら進む一風変わったレース。このコースではライバルカーもビッグタイヤ装備になる。 --通常のタイヤでも走れるようにコースが設計されているが、障害物を全部よけなければならず遠回りさせられるポイントもあって入賞するのも難しくなる。逆に言えば、障害物を素早く全て避けられる腕があれば通常のタイヤの方がタイムが出せる。 -ジャングル --密林の中を走るオフロードコース。やっぱり遺跡が出てくる。 --高低差のあるコーナーや水没地帯に林立するトーテムポール避けセクション、ピラミッド迂回4連直角コーナーなど難所の多いコース。 -秋は夕暮れ --枕草子シリーズ第2弾。路面に落ち葉が降り積もり、オフロードコース化している。 --春はあけぼのと同じロケーションだがロングコースに分岐している。グリップの低い路面だがアベレージスピードの高い高速コースであり、中盤の直角コーナーなどスピンの危険性が高いコース。 -夏は夜 --枕草子シリーズ第3弾。昼夜変更が可能になってから解禁される夜コース。 --他の枕草子シリーズとの共有部分はホームストレート部分のみであり、唯一逆向きに走る。 --オフロードコースであるもののコースの半分は水中を走るウェット路面であり、タイヤ選択に悩まされる。水中から出てくる部分はギャップとコーナーが複合している難所。 -NEWスタジアム --サッカースタジアムだった場所を改修して作ったモトクロス風コース。夜専用。 --アップダウンやジャンプなど高低差が激しく、その上丸太などによる障害物まであるテクニカルコース。ジャンプでバスを飛び越えるなどカースタントのようなシーンも。 --ビッグタイヤとは異なり、障害物は通常のタイヤですべて乗り越えられる。ただし衝突音が鳴るため壁に接触した扱いになっている。 -洞窟 --薄暗い洞窟内を走る夜専用コース。三周目になるとコースの各所がオーロラのように光る。 --洞窟内故に道幅は常に狭く、コースが二手に分かれる部分もあるなど、窮屈なオフロードコース。 --一方でコーナーは非常に緩く、オーバルサーキットに並ぶハイスピードコース。スーパーグランプリではレッドペガサスが独走する。 -ミステリーハウス --夜のチョロQシティ内のお化け屋敷に近づくと解禁されるコース。夜専用。 --階段などの高低差が激しく、路幅も狭く角度のきついコーナーも多い高難度コース。敵車が全部真っ黒、タイヤスモークが出ない、リプレイで屋敷内の天井を走っている((走行中のプレイヤー目線には影響しない。))、%%せいそうしゃがやたらと速い、%%などの怪奇現象が起こる。 -ロングサーキット --サーキットコースのフル構成版。ミドルサーキットの後半から分岐してゆく。 --前半はミドルサーキットと同一だが、そこからさらにヘアピンとシケインが増えている。敵車はこのコースのシケインが苦手のようで、インを繋いで直線的に抜ければ大きく引き離すことができる。 -冬はつとめて --枕草子シリーズ第4弾。雪が降り積もり、路面がスノーに変化している。 --前半部は秋は夕暮れと共有するが、そこからさらにテクニカルなセクションへ分岐する。合流地点のジャンプなど難所も多く、グリップの低下も相まってシビアなコースになっている。 -アイス&スノー --雪山から市街地にかけてを走る超ロングコース。市街地では道がいくつかに分かれる。 --非常に長いうえに連続直角コーナーやギャップとの複合コーナーも多数あるきわめて複雑なコース。その上路面も雪で、各コースの中でも群を抜いて難しいコースに仕上がっている。 --コース長があまりにも長いため、唯一2周でゴールとなる。 -チョロQシティ --ハイパーグランプリ最終戦のみで走れるコース。チョロQシティを使った市街地コース。 --チョロQシティそのままのため、直角コーナーが多く道幅も狭い。ホームストレートや港、チョロQキャッスルの周辺などは長い直線で速度は出るが、ちょっとオーバースピードするとすぐに曲がりきれなくなる。ライバルカーも非常に速いため最終戦にふさわしい高難度のコースである。 #endregion **評価点 -レース以外の要素が大幅に増量。 --探索要素はフィールドが広がっただけでなく、100のイベントが追加された事で探索がより楽しめるようになった。 ---前作ではレース以外ではプレイヤー以外のチョロQは登場しなかったが、あるイベントをする事によりプレイヤー以外のチョロQが登場する。 --前作で登場したカジノは8ラインスロットとポーカーの2種類になり、ジムカーナはオフロード系コースが新たに追加。カジノは8ラインスロットになったことで当選率が大幅にアップ、時間はかかるが十分にリターンが期待できるようになった。 --シティ内のショップでインテリアを買う事でガレージを飾る事ができるようになった。 -コースのバリエーションも増加 --コースは全て新コースで20+1と量が増加。 --砂漠やジャングルのような自然がモチーフのコースは勿論、お城や地下水路等、サーキット以外の人工物がモチーフのコースが登場。バリエーションが豊かになった。 --チョロQ2ではあまり使う事の無かったビッグタイヤだが、専用のコースが登場。高低差が激しくいつもとは違う感覚でレースに挑める。一番高性能なビッグタイヤはオフロードタイヤとしても最高峰の性能となるので、専用コース以外でも問題なく使える。 --従来作と同様、2P専用コースも含めて全てのコースに異なるBGMが用意されている。いずれも背景の雰囲気を表しながらノリの良さでレースを盛り上げる良曲揃い。CMでも使われた「チョロQホテル」のBGMが代表的な一曲。~ レーススタート時のシグナル音もコースによって専用の物になる。サーキットコースでは一般的なシグナルだが、ミステリーハウスでは魔王(?)の笑い声でカウントダウン、叫び声でスタートなど。 -シリーズ毎に増えてきたボディもいよいよ三桁の大台に乗り、充実のボリュームを誇る。 --相変わらずスポーツカーだけにこだわらない幅広いラインナップ。はたらく車は種類が相当増えており、一部のはたらく車ボディはチョロQシティでイベントを起こせる。(せいそうしゃでゴミ収集、パトカーでカーチェイスなど) --ボディを持てる数が100個に増えたのも地味だが大きい改善点。今まではたくさんのボディがあってもそのうち6個しか持てなかったが、今作では様々なボディを余すことなく楽しめる。 --車種が増えてきたことでよりマニアックなボディも増えており、4種のペイントパターンにも元ネタがあったりして、分かる人にはニヤッとできる要素となっている。ミゼットIIのラリー仕様車なんてこのゲームぐらいでしか見られないだろう。 --ハイパーグランプリで実質的なラスボス((ランキングでの名前は「????????」。))として登場するのはなんと「''人生カー''」。人生ゲームでおなじみの駒が青とピンクのピンが刺さった状態でまさかの敵として登場するほか、このボディは隠し要素ながらプレイヤーも購入することができる。 -グラフィクスの強化 --チカチカしている部分が減っている、ビッグタイヤが円になっている、ホイールがパーツになる等、より細かい部分が描写されている。 -前作では可変フレームレートなためヌルヌル⇔ガクガクといきなり変化したコースが存在したが今作ではフレームレートが固定されてスムーズに動くようになった。 -カジノは期待値が上がり、これで稼ぐことが十分可能になった事で存在意義が大きく増した。 **問題点 -100個のイベントの中には攻略情報なしの自力攻略では発見が難しいものがいくつか含まれる。 --特定ボディを使用しなければできないイベントなどは存在に気付きにくい。特に発見が困難なのは「グランプリ終盤戦の攻略中にガレージそばの畑を見る」というもの。 ---グランプリ攻略中のみ発生するイベントが気づきにくいという欠点は前作の四季コースを見逃しやすいという欠点とまったく同じであり、同じ轍を踏む結果になった。 -イベントの中にジムカーナ系ミニゲームを「○○秒以内にクリア」がコイン獲得の条件になっているものがあるがジムカーナの多くは難しい物ばかりとなっている。 -チョロQシティはチョロQタウンに比べると碁盤の目のような配置になっている部分が多い。 --マップが広いものの地図を買わないとマップを表示する事ができないので、前作に比べると迷いやすくなっている。 --地図を買えるようになるのもある程度ゲームが進んでからである。 -ハイパーグランプリ最後の「チョロQシティ」コースはクリアしてもスプリントレースやフリーランに追加されない。 --ゲーム内最終グランプリの最終戦で高難度コースという正念場に関わらず、練習ができないためぶっつけ本番で挑まざるを得ない。 ---チョロQシティを使った市街地コースのため、道さえ覚えれば街で疑似的に練習することは一応可能。 -前作以前に比べると難易度が低下している。子供向けのおもちゃが元のゲームという原点に立ち返ったともいえるが、前作レベルのハードなレースはなくなっており、賛否両論。 -一部タイヤを買うメリットが失われており、これにシリーズで最強タイヤであった「さいこうのタイヤ」が含まれてしまっている。 --さいこうのタイヤは前作までは最高ランクの専用タイヤ以上のグリップを持っていたため買う価値はあったのだが、本作では同等となっており、「すべての専用タイヤの最高性能を持つ」というレース毎のセッティングの手間が無くなるのみになっている。 --スタッドレスは前作ではオマケ要素に過ぎなかったビッグタイヤ((本作ではオフロードに加えてウェットタイヤとスタッドレスも兼ねたオフロード用万能タイヤとなっている。最高ランク同士でのオフロードとの差はロードグリップで極僅かに劣る程度。))に内包され、また雪路のコースが出て以降に買える最高ランクのスタッドレス+1が、既に購入可能なビッグタイヤ+3に性能で劣る為、買う意味が完全になくなってしまった((同じ問題が1作目のオフロードでもあったが、こちらは「オフロードでも走れる」だけであり、速さに拘る場合などスタッドレスを選ぶメリットがあった))。 --セミレーシングはウエットタイヤと同じく本作で追加されたタイヤの一種。レーシングに次ぐロードグリップを持ち、一方でダートの対応力が少し上がっている、というオールラウンドとレーシングの中間の性能を持っている。~ しかし入賞のみならオールラウンドで十分であり、1位狙いやワールドグランプリ制覇ならレーシングを使えば良い、と万能でも特化でもないが故の半端さがかえって使い道を狭めてしまっている。~ レーシング以前なら、と思ってもこの時点で買えるセミレーシング+1はオールラウンド+3と同じロードグリップでありながら200も高いという有様。 **総評 全体的に要素の追加がなされ、大幅なボリュームアップだけでなく前作の不満点もほぼ解消した。~ 前作を上回る24万本のヒットを記録し、TVCMの放映やサントラの販売なども行われ、チョロQゲームの中でも最高潮の人気を誇る。~ その高い人気から、ゲームアーカイブス化が強く望まれている作品でもある。~ **余談 -多くのプレイヤーが最初に走ることになるコース「オーバルサーキット」のBGMがなぜか『[[リッジレーサー (PS)]]』のBGMに酷似したフレーズを使用した曲になっている。
*チョロQ3 【ちょろきゅーすりー】 |ジャンル|レースゲーム|&amazon(B000069S4O)| |対応機種|プレイステーション|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|タカラ|~| |開発元|タムソフト|~| |発売日|1998年2月19日|~| |定価|6,090円(税5%込)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |廉価版|PlayStation the Best for Family&br()1999年5月4日/2,940円&br()PS one Books&br()2004年6月24日/1,575円(各税5%込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[チョロQゲームリンク>チョロQシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -プルバック式のミニカー「チョロQ」を題材にしたレースゲーム第3弾。 -タムソフトが開発したチョロQのゲームとしてはこれが最後となる。そのため以降の作品は作風がやや異なる。 -『[[チョロQ2]]』でのボリュームアップ路線をさらに進め、チョロQタウンはより広いチョロQシティに、ボディは100種、グランプリは3つ、コースは全て新規で数も増量となった。 --イベント数100、ボディ数100、パーツ数100の「3つの100」が売り文句だった。 **前作からの変更点・追加要素 -チョロQシティ --前作のチョロQタウンからさらにフィールドが広がった。 --100のイベントが用意されている。イベントを一つ終えるごとにチョロQコインが貰える。全部で100枚存在する。 --このイベント100を達成するとパスワードが出て来るがこれは発売当初に行われたキャンペーン用のパスワードなので現在は意味が無い。 ---イベント100を達成した後改めてハイパーグランプリで優勝すると隠しパーツがもらえるため現在も完全に無意味になったわけではない。 -昼夜 --ストーリーを進めると昼夜を変える事ができるようになる。 ---夜になると暗くなる、探索できる範囲が大きく変わる、夜専用のイベント・レースがこなせるようになる等の違いがある。 -タカラくじ --タカラくじを買う事ができる。タカラくじの抽選発表はレースを1回しないと発表されない。 --当たるとそれまで購入したパーツの代金分が賞金として支払われるため金策が幾分楽になった。 ---ちなみに一見当選確率1/1000に見えるが実際はもっと高い確率で当たるので金策として十分現実的。 -パーツの追加 --ホイールはチョロQの性能に影響しないドレスアップ目的のパーツ。ペイントショップでペイントする事もできる。 --ウエットタイヤは濡れた路面に強いタイヤ。セミレーシングタイヤはレーシングタイヤとオールラウンドの中間的な性能を持つタイヤ。 -フリーランの仕様変更 --これまではレースと同じく既定の周回を走るとゴールとなったが本作ではゴールしなくなった為、プレイヤーが納得するまで走り込む事が出来る。 -2P対戦専用モードの追加 --ゴルフレースはチョロQをカップの中に入れるまでの時間を計測する。各ホールPAR(基準タイム)が設定されており、実際のゴルフ同様スコアの+-を記録していき全9ホールを終えた時点での合計スコア(タイム)の少ないプレイヤーが勝ち。 --コインキャッチレースはチョロQシティ内に散らばった9枚のチョロQコインの内、先に5枚集めた方が勝ち。 --ヒルクライムレースはスタートから丘を登っていき頂上の折り返し地点でUターンし、ゴールを目指すレース。 --アルペンレースはコース内の二つの旗の間を通りながらゴールを目指すレース。二つの旗の間を通らないとペナルティとしてタイムが5秒加算される。 **コース #region(新コースの数々) -オーバルサーキット --その名の通りの楕円型サーキット。レイアウト的には難しい部分は何もない。コーナーにはバンク角が付いている。 --このコースでは1位のマシンがプレイヤー車と同じ装備になるため、追い抜くのは非常に難しい。インに入ることを徹底したりスピードを高く保ったりして繊細な走りを維持しなければ勝てないが、そうすると今度はミスしやすくなる。コース自体のシンプルさとは裏腹に非常に難しいレースになる。 --逆に装備が同じになることを利用し、わざと最高速度の低いミッションを装備する、オフロードタイヤを履くなどの方法で1位のマシンを下位に沈めることも可能である。当然プレイヤーも苦しいレースになるが。 -ショートサーキット --オーバルサーキットで入賞すると解禁される。一つだけ急なコーナーはあるが、特に難しいことはないコース。 --前作のショートサーキットとは左右反転している以外構成は同じ。ただしロケーションは全く違う場所。 -トレインロード --チョロQシティ内の駅に近づくと発見できる。電車用の線路の上を走るオフロードコース。 --難しいポイントは少ないが、鉄橋に入る時のギャップと一瞬オンロードになる地帯には注意。ちなみに駅名をよく見ると「ろす」と書いてある。「ろす」ってなんだ? -チョロQキャッスル --チョロQシティ内の城に近づくと発見できる。お城の中を走りまわるオンロードコース。 --直角コーナーやヘアピン、水路でのスラロームなど難しいコーナーの多いテクニカルコース。途中ジャンプポイントがあるがせいそうしゃがたまに失敗する。 -地下水路 --チョロQシティ内の水路入り口に近づくと発見できる。その名の通り水路を走るコース。廃棄物が散乱している。 --路面は常にウェットなのでウェットタイヤは必須。直角コーナーの連続するテクニカルコース。 --ジャンプ台左の壁にショートカットがあるが実用性は低い。 --このコースにも初代の森と泉のコースと同じく謎の剣が刺さっている場所がある。 -春はあけぼの --季節変化シリーズの第三弾にして、枕草子シリーズ第1弾。今作ではどことなくお寺っぽい雰囲気に。 --開始直後の石段はスピンしやすく、その後にも100°コーナーが待ち構えるが、以降は一転して高速コースに。全体としては難易度は低め。 -チョロ砂漠 --ラリーレイドのような雰囲気の砂漠コース。後半は遺跡の中も走り、最後はスフィンクスの口から大ジャンプしてフィニッシュラインへ飛ぶというダイナミックなコース。 --路面はオフロードが多いが、遺跡内はオンロードで、しかも最大の難所であるヘアピンが遺跡内にあるため、遺跡内では丁寧な運転が求められる。 -チョロQホテル --一定条件を満たした後チョロQシティ内にホテルが完成し、入口に近づくことで解禁される。ホテル内外を疾走するユニークなコース。 --駐車場からホテル内に入り、バーカウンターとビリヤード台の間を抜け、廊下を疾走し最後はプールに飛び込むというすごいレイアウト。コースの方もアップダウンの組み合わされたシビアなコーナーがジグザグに折り重なる難しい構成になっている。 -ミドルサーキット --サーキットコースの第二弾。ショートサーキットと一部を共有する。 --前半は複合コーナーセクションやヘアピンを構えるテクニカルな構成、後半は緩やかなコーナーだけの高速セクションとなっており、速度域の変動が激しいコース。 -チャイナ峠 --竹林の中の峠道を走る、中華の雰囲気漂うテクニカルコース。 --狭い道幅に曲がりくねった峠道が峠攻めの雰囲気を盛り上げてくれる。途中にはアウト側の壁が無く落ちると大きく戻される危険なコーナーもあるなど、難易度の高いコース。 -ビッグタイヤ --チョロQシティ内のビッグタイヤを使わないと行けないコース入り口へ近づくと解禁される((実はビッグタイヤが無くても、直前の直線で勢いをつけ壁と段差の間に滑り込むように突っ込むと乗り越えることができる。ただし難易度は高く成功率は低い。))。「ビッグタイヤ」というコース名の通り、ビッグタイヤ用のレイアウト。 --コース上に大量の障害物があり、ビッグタイヤで乗り越えながら進む一風変わったレース。このコースではライバルカーもビッグタイヤ装備になる。 --通常のタイヤでも走れるようにコースが設計されているが、障害物を全部よけなければならず遠回りさせられるポイントもあって入賞するのも難しくなる。逆に言えば、障害物を素早く全て避けられる腕があれば通常のタイヤの方がタイムが出せる。 -ジャングル --密林の中を走るオフロードコース。やっぱり遺跡が出てくる。 --高低差のあるコーナーや水没地帯に林立するトーテムポール避けセクション、ピラミッド迂回4連直角コーナーなど難所の多いコース。 -秋は夕暮れ --枕草子シリーズ第2弾。路面に落ち葉が降り積もり、オフロードコース化している。 --春はあけぼのと同じロケーションだがロングコースに分岐している。グリップの低い路面だがアベレージスピードの高い高速コースであり、中盤の直角コーナーなどスピンの危険性が高いコース。 -夏は夜 --枕草子シリーズ第3弾。昼夜変更が可能になってから解禁される夜コース。 --他の枕草子シリーズとの共有部分はホームストレート部分のみであり、唯一逆向きに走る。 --オフロードコースであるもののコースの半分は水中を走るウェット路面であり、タイヤ選択に悩まされる。水中から出てくる部分はギャップとコーナーが複合している難所。 -NEWスタジアム --サッカースタジアムだった場所を改修して作ったモトクロス風コース。夜専用。 --アップダウンやジャンプなど高低差が激しく、その上丸太などによる障害物まであるテクニカルコース。ジャンプでバスを飛び越えるなどカースタントのようなシーンも。 --ビッグタイヤとは異なり、障害物は通常のタイヤですべて乗り越えられる。ただし衝突音が鳴るため壁に接触した扱いになっている。 -洞窟 --薄暗い洞窟内を走る夜専用コース。三周目になるとコースの各所がオーロラのように光る。 --洞窟内故に道幅は常に狭く、コースが二手に分かれる部分もあるなど、窮屈なオフロードコース。 --一方でコーナーは非常に緩く、オーバルサーキットに並ぶハイスピードコース。スーパーグランプリではレッドペガサスが独走する。 -ミステリーハウス --夜のチョロQシティ内のお化け屋敷に近づくと解禁されるコース。夜専用。 --階段などの高低差が激しく、路幅も狭く角度のきついコーナーも多い高難度コース。敵車が全部真っ黒、タイヤスモークが出ない、リプレイで屋敷内の天井を走っている((走行中のプレイヤー目線には影響しない。))、%%せいそうしゃがやたらと速い、%%などの怪奇現象が起こる。 -ロングサーキット --サーキットコースのフル構成版。ミドルサーキットの後半から分岐してゆく。 --前半はミドルサーキットと同一だが、そこからさらにヘアピンとシケインが増えている。敵車はこのコースのシケインが苦手のようで、インを繋いで直線的に抜ければ大きく引き離すことができる。 -冬はつとめて --枕草子シリーズ第4弾。雪が降り積もり、路面がスノーに変化している。 --前半部は秋は夕暮れと共有するが、そこからさらにテクニカルなセクションへ分岐する。合流地点のジャンプなど難所も多く、グリップの低下も相まってシビアなコースになっている。 -アイス&スノー --雪山から市街地にかけてを走る超ロングコース。市街地では道がいくつかに分かれる。 --非常に長いうえに連続直角コーナーやギャップとの複合コーナーも多数あるきわめて複雑なコース。その上路面も雪で、各コースの中でも群を抜いて難しいコースに仕上がっている。 --コース長があまりにも長いため、唯一2周でゴールとなる。 -チョロQシティ --ハイパーグランプリ最終戦のみで走れるコース。チョロQシティを使った市街地コース。 --チョロQシティそのままのため、直角コーナーが多く道幅も狭い。ホームストレートや港、チョロQキャッスルの周辺などは長い直線で速度は出るが、ちょっとオーバースピードするとすぐに曲がりきれなくなる。ライバルカーも非常に速いため最終戦にふさわしい高難度のコースである。 #endregion **評価点 -レース以外の要素が大幅に増量。 --探索要素はフィールドが広がっただけでなく、100のイベントが追加された事で探索がより楽しめるようになった。 ---前作ではレース以外ではプレイヤー以外のチョロQは登場しなかったが、あるイベントをする事によりプレイヤー以外のチョロQが登場する。 --前作で登場したカジノは8ラインスロットとポーカーの2種類になり、ジムカーナはオフロード系コースが新たに追加。カジノは8ラインスロットになったことで当選率が大幅にアップ、時間はかかるが十分にリターンが期待できるようになった。 --シティ内のショップでインテリアを買う事でガレージを飾る事ができるようになった。 -コースのバリエーションも増加 --コースは全て新コースで20+1と量が増加。 --砂漠やジャングルのような自然がモチーフのコースは勿論、お城や地下水路等、サーキット以外の人工物がモチーフのコースが登場。バリエーションが豊かになった。 --チョロQ2ではあまり使う事の無かったビッグタイヤだが、専用のコースが登場。高低差が激しくいつもとは違う感覚でレースに挑める。一番高性能なビッグタイヤはオフロードタイヤとしても最高峰の性能となるので、専用コース以外でも問題なく使える。 --従来作と同様、2P専用コースも含めて全てのコースに異なるBGMが用意されている。いずれも背景の雰囲気を表しながらノリの良さでレースを盛り上げる良曲揃い。CMでも使われた「チョロQホテル」のBGMが代表的な一曲。~ レーススタート時のシグナル音もコースによって専用の物になる。サーキットコースでは一般的なシグナルだが、ミステリーハウスでは魔王(?)の笑い声でカウントダウン、叫び声でスタートなど。 -シリーズ毎に増えてきたボディもいよいよ三桁の大台に乗り、充実のボリュームを誇る。 --相変わらずスポーツカーだけにこだわらない幅広いラインナップ。はたらく車は種類が相当増えており、一部のはたらく車ボディはチョロQシティでイベントを起こせる。(せいそうしゃでゴミ収集、パトカーでカーチェイスなど) --ボディを持てる数が100個に増えたのも地味だが大きい改善点。今まではたくさんのボディがあってもそのうち6個しか持てなかったが、今作では様々なボディを余すことなく楽しめる。 --車種が増えてきたことでよりマニアックなボディも増えており、4種のペイントパターンにも元ネタがあったりして、分かる人にはニヤッとできる要素となっている。ミゼットIIのラリー仕様車なんてこのゲームぐらいでしか見られないだろう。 --ハイパーグランプリで実質的なラスボス((ランキングでの名前は「????????」。))として登場するのはなんと「''人生カー''」。人生ゲームでおなじみの駒が青とピンクのピンが刺さった状態でまさかの敵として登場するほか、このボディは隠し要素ながらプレイヤーも購入することができる。 -グラフィクスの強化 --チカチカしている部分が減っている、ビッグタイヤが円になっている、ホイールがパーツになる等、より細かい部分が描写されている。 -前作では可変フレームレートなためヌルヌル⇔ガクガクといきなり変化したコースが存在したが今作ではフレームレートが固定されてスムーズに動くようになった。 -カジノは期待値が上がり、これで稼ぐことが十分可能になった事で存在意義が大きく増した。 **問題点 -100個のイベントの中には攻略情報なしの自力攻略では発見が難しいものがいくつか含まれる。 --特定ボディを使用しなければできないイベントなどは存在に気付きにくい。特に発見が困難なのは「グランプリ終盤戦の攻略中にガレージそばの畑を見る」というもの。 ---グランプリ攻略中のみ発生するイベントが気づきにくいという欠点は前作の四季コースを見逃しやすいという欠点とまったく同じであり、同じ轍を踏む結果になった。 -イベントの中にジムカーナ系ミニゲームを「○○秒以内にクリア」がコイン獲得の条件になっているものがあるがジムカーナの多くは難しい物ばかりとなっている。 -チョロQシティはチョロQタウンに比べると碁盤の目のような配置になっている部分が多い。 --マップが広いものの地図を買わないとマップを表示する事ができないので、前作に比べると迷いやすくなっている。 --地図を買えるようになるのもある程度ゲームが進んでからである。 -ハイパーグランプリ最後の「チョロQシティ」コースはクリアしてもスプリントレースやフリーランに追加されない。 --ゲーム内最終グランプリの最終戦で高難度コースという正念場に関わらず、練習ができないためぶっつけ本番で挑まざるを得ない。 ---チョロQシティを使った市街地コースのため、道さえ覚えれば街で疑似的に練習することは一応可能。 -前作以前に比べると難易度が低下している。子供向けのおもちゃが元のゲームという原点に立ち返ったともいえるが、前作レベルのハードなレースはなくなっており、賛否両論。 -一部タイヤを買うメリットが失われており、これにシリーズで最強タイヤであった「さいこうのタイヤ」が含まれてしまっている。 --さいこうのタイヤは前作までは最高ランクの専用タイヤ以上のグリップを持っていたため買う価値はあったのだが、本作では同等となっており、「すべての専用タイヤの最高性能を持つ」というレース毎のセッティングの手間が無くなるのみになっている。 --スタッドレスは前作ではオマケ要素に過ぎなかったビッグタイヤ((本作ではオフロードに加えてウェットタイヤとスタッドレスも兼ねたオフロード用万能タイヤとなっている。最高ランク同士でのオフロードとの差はロードグリップで極僅かに劣る程度。))に内包され、また雪路のコースが出て以降に買える最高ランクのスタッドレス+1が、既に購入可能なビッグタイヤ+3に性能で劣る為、買う意味が完全になくなってしまった((同じ問題が1作目のオフロードでもあったが、こちらは「オフロードでも走れる」だけであり、速さに拘る場合などスタッドレスを選ぶメリットがあった))。 --セミレーシングはウエットタイヤと同じく本作で追加されたタイヤの一種。レーシングに次ぐロードグリップを持ち、一方でダートの対応力が少し上がっている、というオールラウンドとレーシングの中間の性能を持っている。~ しかし入賞のみならオールラウンドで十分であり、1位狙いやワールドグランプリ制覇ならレーシングを使えば良い、と万能でも特化でもないが故の半端さがかえって使い道を狭めてしまっている。~ レーシング以前なら、と思ってもこの時点で買えるセミレーシング+1はオールラウンド+3と同じロードグリップでありながら200も高いという有様。 **総評 全体的に要素の追加がなされ、大幅なボリュームアップだけでなく前作の不満点もほぼ解消した。~ 前作を上回る24万本のヒットを記録し、TVCMの放映やサントラの販売なども行われ、チョロQゲームの中でも最高潮の人気を誇る。~ その高い人気から、ゲームアーカイブス化が強く望まれている作品でもある。~ **余談 -多くのプレイヤーが最初に走ることになるコース「オーバルサーキット」のBGMがなぜか『[[リッジレーサー (PS)]]』のBGMに酷似したフレーズを使用した曲になっている。

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