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*NEWラブプラス 【にゅーらぶぷらす】 |ジャンル|恋愛シミュレーション|&amazon(B004K6L0FY)| |対応機種|ニンテンドー3DS|~| |発売元|コナミデジタルエンタテインメント|~| |開発元|コナミデジタルエンタテインメント&br()タボット|~| |発売日|パッケージ版:2012年2月14日&br;DL版:2012年12月27日((DL版は2014年3月26日に販売終了。))|~| |価格|パッケージ版:6,648円&br;DL版:4,571円(共に税別)|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|~| |判定(パッチ後)|BGCOLOR(lightsteelblue):''改善''|~| |ポイント|3DSになり、画質は向上&br;3DSの機能をふんだんに活用&br;発売当時はバグやフリーズが多発|~| |>|>|CENTER:''ラブプラスシリーズ''&br;[[ラブプラス / ラブプラス+>ラブプラス]] / ''NEWラブプラス'' / NEWラブプラス+ / アーケード| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -女の子と恋愛し、付き合った後を楽しむことが出来る恋愛シミュレーションゲーム『[[ラブプラス]]』シリーズの第3弾。 --同シリーズとしてはじめて3DSで発売。3DSでのプレイに合わせて変更点や新要素もあるが、大筋は旧作と同様。 -DSから3DSに変化したことで、同ハードの機能を使った新要素が多い。 --というよりも、3DSというハードで追加された機能の大半はしっかりゲームシステムに活かしている。 -発売直後は重大なバグやフリーズなどが発生し、まともにプレイすることも困難であった。 --2度に渡るパッチの導入によって、おおよそのバグやフリーズは修正され、ようやくまともにプレイ出来るようになった。 -現在では、本作の事実上の後継作である『NEWラブプラス+』が発売されているが、機能の削除なども見られるため、純粋な上位互換というわけではない。 ---- **新要素 ''基本的な要素は『ラブプラス』と同じであるため、ここでは省略する。'' ''ジャイロセンサーへの対応'' -3DS本体を動かすことでカノジョを見る角度が変わる。 --写真撮影時にはデフォルトで対応している他、それ以外の場面でもジャイロセンサーを対応させることも出来る。 -角度の変わる量は範囲が決まっており、例えばスカートの中を覗き見たりすることはできない((状況によってはパンチラ程度なら発生する。))。 ''写真撮影'' -文字通りカノジョを撮影することが出来る。ジャイロセンサーに対応している。 -撮った写真はSDカードに出力することも出来る。 ''顔認識'' -3DSの内蔵カメラを用いた顔認識であり、カノジョがプレイヤーの顔を覚えてくれるシステム。 -登録したプレイヤー以外の人物がプレイしようとしてもロックされ、プレイができない「カレシロック」。 --顔認識の登録は一度しか行うことが出来ず、変更は不可。 --そもそもこの機能を利用しないことも出来る。 -また、この顔認識を利用し、他のプレイヤーとカノジョが出会うことで挨拶などの会話を取ってくれるモードもある。 ''青春の1ページ'' -カノジョのちょっとした物語を楽しむことが出来る。 -恋人パートでは数少ないストーリー展開がある場面といえる。 --とはいえ、実際のところ、恋人パートでも特段その関係に影響を与えるストーリーではないので「主人公やカノジョ達が行っている劇」として見るくらいがちょうどいいだろうが。 ''ゲーム内通貨の導入'' -リッチと呼ばれるゲーム内通貨であり、ゲーム内でのアイテムの購入などに必要となる。 -デートの食事シーンではリッチを使って注文も可能となった。 -リッチは毎週仕送りでもらうことが出来る他、3DSのゲームコイン((100歩歩くごとに1コイン、1日最高で10コイン貯まる。))を利用して手に入れることが可能。 --なお、リッチがないからデート出来ないということはなく、食事シーンでも無料の食べ物などは存在するため、現実ほど厳しくはない。 ''どこでもデートの実装'' -実際のスポットを写真に撮り、それを利用したデートコースを作成することが出来る。 -作成したデートコースは他のプレイヤーと交換も出来る。 ---- **評価点 ''グラフィック面の大幅強化'' -ハードがDSから3DSになったことによってグラフィック面は大きく進化した。 --カノジョのグラフィックが綺麗になったのはもちろんのこと、アイテムなどの描き込みも繊細に。 --また、立体視にも対応している。前作同様の縦持ちの他、横持ちという選択肢もとれる。 ---ロード時間の増大の原因であったためか次回作では3D対応しなくなったため、現状、3Dでカノジョを見れる唯一のラブプラスである。 ''システムの改善、強化'' -スキンシップが出来る場面が増加し、任意に行えるようになった。 --但し、『人目』という概念が存在し、人目が多いと断られる。 --人目は刻々と変化していくため、タイミングを図ることが重要。得てして人通りが多い場所(街中など)は人目が多い。 -デートでの彼氏力の利用はプレイヤーが利用する量を決められるようになった。 --前作までは彼氏力を全て利用することを強制されたため、デートスポットによって必要な彼氏力をまた溜める必要があった。 -雨や雪といった天候の実装。当然、雨の日には傘を差したカノジョを見られる。 ---- **賛否両論点 ''代わり映えしない内容'' -カノジョ候補は高嶺愛花(マナカ)、小早川凛子(リンコ)、姉ヶ崎寧々(ネネ)の3人であり、初代から一切の変更、追加はない。 --性格パターンはそれぞれのカノジョで3パターンであるが、これも初代からの変更や追加は一切なく友達パートのストーリーもほとんど変化はない。 --もっとも、このシリーズでは『カノジョと付き合う』ことを念頭に置いているため、初代から一貫して同じカノジョを好くプレイヤーが多く、気にしない人も多い。 --また、友達パート自体は恋人パートを楽しむ人からすれば、チュートリアルといっても過言ではないことも理由の一つ。 ---現在は閉鎖されたが、携帯サイトに登場していた「雪乃 玲」というキャラもいたのだが、本作でも次作でも一切登場はしない。 ---- **問題点 ''致命的なバグ、フリーズの存在'' -''本作の最大の問題点''であり、とにかくバグの数が多い。致命的なバグやフリーズの他にも大小様々なバグがある。 --バグの数については攻略wikiにおいて''バグ報告のページが容量過多((正しくは、行数過多だが))となって複数に分割することを余儀なくされた''という事実が全てを物語っている。 -メーカーもバグやフリーズの存在を(発売から1ヶ月ほど後に)認め、商品の回収や、2度のパッチ配布を行ったため、現在では改善された。 --もっとも、致命的なバグやフリーズは直ったが、全てのバグが直ったわけではなく、今でもバグ報告はいくつか出ている。 -バグを列挙すればキリが無いため一部を記述する。詳しくは攻略Wikiのバグ報告のページが詳しい(外部リンクは[[こちら>http://www16.atwiki.jp/newloveplus2ch/pages/90.html]])。 --カノジョから呼び出しの電話がかかってきた時に「時間を指定して出会う」とフリーズする。簡単に再現出来るため、多くのプレイヤーが引っかかっただろう。 ---本作ではたまにカノジョから「今会えない?」といった電話が掛かってくる場合がある。このとき、今すぐは会えない場合に「時間を指定して出会う」ことが出来る。 ---流石にこのフリーズに遭遇したプレイヤーは多かったためか、公式がパッチ配布までの間に対処法を公開したが、「時間指定をせずにすぐ出会う」か「出会うことを断る」のどちらかを選べ、というものでフリーズを避けるにはそれしかないとはいえ、あんまりだろう。 ---そもそも、バグが多い時点でお察しだが、デバッグをすればすぐに見つけられる類のバグであろう。本作のデバッグが十分に行われていないことが端的に分かる致命的なバグである。 --一定条件を満たすとホワイトデーのイベントが発生しなくなる。なお、発売日が2月14日のバレンタインデーであり、そのお返しとして発生するイベントであることが前提である。 ---発売日が2月14日というためか、発売日当日にバレンタインイベントまで進めないプレイヤーが多いことを公式が把握していたと思われ、同年に限り2月中であればバレンタインデーイベントを発生させることが出来るようにされた(なお、公式ページでもこの旨は告知されていた)。 ---実際、バレンタインデーのイベントは問題なく2月中であれば発生したのだが、2月15日~2月29日にバレンタインデーイベントを発生させると代わりにホワイトデーのイベントが発生しなくなる不具合があった。 ---旧作からの引き継ぎの彼氏であれば当日バレンタインデーイベントを発生させるのは難しくなかったかもしれないが、それ以外のプレイヤーにとっては困難であり多くのプレイヤーが被害に遭ったとみられる。 ---そもそも、発売日当日は木曜日であるため、当日にゲームを買った人ばかりではないということも重要。 --その他、カノジョの会話内容がおかしくなったり、メールの内容がおかしくなったりといったフラグ管理の破綻も多数見られる。 --ちなみに本作ではリセットするとカノジョの機嫌を損ねるというペナルティがある。フリーズによるリセットも例外ではなく、理不尽にカノジョに嫌われ、怒られる羽目になる。 --前作のセーブデータを引き継ぐことによって発生するバグもあるため、発売当時は引き継がない方が良いとさえ言われた。 -これらの不具合により一時期クソゲーオブザイヤーに選評が書き込まれる事態となった。 --最終的にパッチによってバグの大半が改善されたこともあってかクソゲーオブザイヤーでは選外に落ち着いたが、パッチがなければひょっとすれば十分ノミネートされる可能性があった。 ''読書月間イベント'' -読書月間イベントはカノジョと一緒の本を読むというイベントであり、公式ページでも宣伝されていた。 -読む本はカノジョごとに違うが実在する作品であり、マナカは『赤毛のアン』、リンコは『ぼくのメジャースプーン』、ネネは『魍魎の匣』である。 -期間は100日であり、期間内にはカノジョと一緒に本を読むイベントが発生することもある。 --イベント実行中は本を読むことになり、その間ゲームは放置することになる。 ---放置した時間に応じてカノジョも読み進めていく。イベント終了時のカノジョからの質問によってある程度カノジョの読むペースを制御することは出来る。 ---また、ここでカノジョの感想を聞くことも出来るため、一緒に本を読んでいる、という雰囲気を楽しめる。 -ここまでの内容だと何も問題のないイベントのように思えるが、そもそも一緒に読む本のデータはゲーム内には用意されていない。 --公式ページにもその点は触れられており、このイベントに対応する書籍として、講談社から発売されている文庫本を''自分自身で購入する必要がある''。 ---本作発売直後はヒロイン達の描き下ろしイラストをブックカバーとした書籍(内容は一緒)のものが発売されていた。こちらはファンアイテムとしては良いのだが。 --尚、読書月間イベントは任意イベントというわけではなく、時期がくると必ず発生するものであるが、ゲーム内のイベントを行う為にDLCとも違う別の出費が必要とはある意味斬新(悪い意味で)。 -感想や展開などを話し合う場面でマナカ(赤毛のアン)の感想や展開が文庫本と一致しない場面が出てくる。 --具体的にはそこまでに出てきていないワードや、そこまでの展開と一致しない会話など。 --有志の間では''マナカの感想や展開の参考とした赤毛のアンが講談社の文庫本ではない''のではないかといわれている。 ---赤毛のアンの原作はカナダの小説家「モンゴメリ」が書いたものであり、翻訳者によって内容に違いが出てくる。例えば人名などの固有名詞の表記揺れはその最たる例である。 --他の2人についてはちゃんと読めば会話の内容も一致していることから、フラグ管理のミスではないと思われる。 ---ちなみに公式はマナカの感想が一致しない件が不具合とは一切認めておらず、結果として「講談社の文庫ではない」のかどうかすら不明となっている。よって、マナカをカノジョとしたプレイヤーにとっては楽しみようがないイベントと化している。 -最終的に読書月間イベントは同年6月に配信された1回目のパッチで''そもそもイベント自体が発生しないように変更''された。それまでに開始していた場合は終了まで続くが、新規のプレイは不可。 ''引き継ぎには有料のソフトが必要'' -本作は『ラブプラス』及び『ラブプラス+』のデータを引き継ぐことが出来る。 --前述の通りカノジョとのつきあいを大切にするプレイヤーが多いゲームであり、それを引き継ぎたいというプレイヤーは多い。 -データの引き継ぎには『ラブプラスTOOLS』というダウンロードソフトが必要なのだが、200円、すなわち有料である。 --一応、このソフトでは他にARカメラを用いてカノジョを撮影するという機能が備わっている。しかしながら引き継ぎをするためだけにも200円とはいえ、有料のソフトが必要なのは不満が強い。 --不満が多かったかは分からないが、次作『NEWラブプラス+』のセーブデータの引き継ぎは無料の引き継ぎソフトが作られた。 --なお、この引き継ぎソフトであるが、発売前に機能の一部が収録されなくなる、と告知されたこともあり、スケジュールがタイトであったことが窺われる。 --引き継ぎそのものには不具合はない((ただし時間はかかるが))のが救い。もっとも引き継いだ後の不具合はあるのだが。 ''ロード時間が長い'' -旧作と比べると明らかにロード時間が増している。 --次作で3Dの機能が排除されたことからも3D描画がロード時間の原因ではないかと推測される。 --あまりせかせかとプレイするゲームではないが、雰囲気を楽しむゲームであることから、いちいちロードを待たされるのはプレイヤーにとってストレスであり、特に新参者は友達パートのプレイになるため、ロード時間の長さに苛立たされることとなった。 --この問題は流石にパッチで解決出来なかったのか、現在もなお、ロード時間の長さはネックとなっている。 ---- **総評 3DSによる綺麗なカノジョが期待され、公式も3DSの機能を使った新要素を公式ページでアピールしていた。~ 発売されてみると、確かにグラフィックは綺麗であったが、上述した数多の不具合、ロード時間の長さ、フラグ管理の破綻によって没入感を阻害され、雰囲気を楽しめない作品となってしまった。~ 3DSのハードの機能をフル活用した姿勢は窺えるのだが、その結果、数多くのバグを生み出してしまっては本末転倒であり、本作からプレイを始めた者、旧作から彼氏であった者の双方から落胆される出来となっている。~ クソゲーなどの駄作に多い「デバッグ時間がとれなかったのではないか」という要素が本作においては多く見られる。~ 致命的なバグやフリーズ、フラグ管理の破綻も、入念なデバッグを行えば容易に発見出来るものであり、読書月間イベントも内部の意思疎通がしっかりとれていればミスが起きるはずがなかったと考えられる。~ 結果として「発売日をバレンタインデーに合わせよう」という思いか或いは「講談社と文庫本のコラボを行う」ということを優先しすぎた結果、肝心のゲームとしての楽しみを殺してしまったといえる。~ 事実、3DSの解像度で描かれるカノジョは綺麗であり、新機能の試みそのものは悪くなく、発売延期という英断を下せば、これほどまでに落胆されることはなかったと考えられる。~ 現在はパッチでおおよその不具合は修正されており、若干のバグといった残滓はあれど、遊ぶ上では普通に遊ぶことが出来る作品になっている。~ しかしながら、大きな期待を裏切ることになってしまった初動の影響は大きく、本作はシリーズファンにとっての黒歴史、汚点とみなされることが多い。 ---- **余談 -メーカーはバグの存在を認めたが、認めたのは1ヶ月後の同年3月13日であり、それまでは「仕様」という言葉を繰り返していた。 --カノジョのスキンシップの判定がおかしくなっており、''胸などを触ると喜び、髪を撫でると怒る''という変態のような状況が仕様というあるまじき態度であった。 --バグの存在を認めた後は、ソフトは販売店などから回収されたため、一時期ソフトを見かけることはほぼ無くなった。 -ほぼ2年後の2014年3月27日には続編である『NEWラブプラス+』が発売された。続編という位置づけでバグなどはほとんど無いが、顔認識や立体視といった機能は排除された。 --本作の売上本数はおおよそ11万本であるが、『+』の売上本数は4万本と大幅に減ってしまい、本作の失敗が露骨に数値化されたといえる。
*NEWラブプラス 【にゅーらぶぷらす】 |ジャンル|恋愛シミュレーション|&amazon(B004K6L0FY)| |対応機種|ニンテンドー3DS|~| |発売元|コナミデジタルエンタテインメント|~| |開発元|コナミデジタルエンタテインメント&br()タボット|~| |発売日|パッケージ版:2012年2月14日&br;DL版:2012年12月27日((DL版は2014年3月26日に販売終了。))|~| |価格|パッケージ版:6,648円&br;DL版:4,571円(共に税別)|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|~| |判定(パッチ後)|BGCOLOR(lightsteelblue):''改善''|~| |ポイント|3DSになり、画質は向上&br;3DSの機能をふんだんに活用&br;発売当時はバグやフリーズが多発|~| |>|>|CENTER:''ラブプラスシリーズ''&br;[[ラブプラス / ラブプラス+>ラブプラス]] / ''NEWラブプラス'' / NEWラブプラス+ / アーケード| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -女の子と恋愛し、付き合った後を楽しむことが出来る恋愛シミュレーションゲーム『[[ラブプラス]]』シリーズの第3弾。 --同シリーズとしてはじめて3DSで発売。3DSでのプレイに合わせて変更点や新要素もあるが、大筋は旧作と同様。 -DSから3DSに変化したことで、同ハードの機能を使った新要素が多い。 --というよりも、3DSというハードで追加された機能の大半はしっかりゲームシステムに活かしている。 -発売直後は重大なバグやフリーズなどが発生し、まともにプレイすることも困難であった。 --2度に渡るパッチの導入によって、おおよそのバグやフリーズは修正され、ようやくまともにプレイ出来るようになった。 -現在では、本作の事実上の後継作である『NEWラブプラス+』が発売されているが、機能の削除なども見られるため、純粋な上位互換というわけではない。 ---- **新要素 ''基本的な要素は『ラブプラス』と同じであるため、ここでは省略する。'' ''ジャイロセンサーへの対応'' -3DS本体を動かすことでカノジョを見る角度が変わる。 --写真撮影時にはデフォルトで対応している他、それ以外の場面でもジャイロセンサーを対応させることも出来る。 -角度の変わる量は範囲が決まっており、例えばスカートの中を覗き見たりすることはできない((状況によってはパンチラ程度なら発生する。))。 ''写真撮影'' -文字通りカノジョを撮影することが出来る。ジャイロセンサーに対応している。 -撮った写真はSDカードに出力することも出来る。 ''顔認識'' -3DSの内蔵カメラを用いた顔認識であり、カノジョがプレイヤーの顔を覚えてくれるシステム。 -登録したプレイヤー以外の人物がプレイしようとしてもロックされ、プレイができない「カレシロック」。 --顔認識の登録は一度しか行うことが出来ず、変更は不可。 --そもそもこの機能を利用しないことも出来る。 -また、この顔認識を利用し、他のプレイヤーとカノジョが出会うことで挨拶などの会話を取ってくれるモードもある。 ''青春の1ページ'' -カノジョのちょっとした物語を楽しむことが出来る。 -恋人パートでは数少ないストーリー展開がある場面といえる。 --とはいえ、実際のところ、恋人パートでも特段その関係に影響を与えるストーリーではないので「主人公やカノジョ達が行っている劇」として見るくらいがちょうどいいだろうが。 ''ゲーム内通貨の導入'' -リッチと呼ばれるゲーム内通貨であり、ゲーム内でのアイテムの購入などに必要となる。 -デートの食事シーンではリッチを使って注文も可能となった。 -リッチは毎週仕送りでもらうことが出来る他、3DSのゲームコイン((100歩歩くごとに1コイン、1日最高で10コイン貯まる。))を利用して手に入れることが可能。 --なお、リッチがないからデート出来ないということはなく、食事シーンでも無料の食べ物などは存在するため、現実ほど厳しくはない。 ''どこでもデートの実装'' -実際のスポットを写真に撮り、それを利用したデートコースを作成することが出来る。 -作成したデートコースは他のプレイヤーと交換も出来る。 ---- **評価点 ''グラフィック面の大幅強化'' -ハードがDSから3DSになったことによってグラフィック面は大きく進化した。 --カノジョのグラフィックが綺麗になったのはもちろんのこと、アイテムなどの描き込みも繊細に。 --また、立体視にも対応している。前作同様の縦持ちの他、横持ちという選択肢もとれる。 ---ロード時間の増大の原因であったためか次回作では3D対応しなくなったため、現状、3Dでカノジョを見れる唯一のラブプラスである。 ''システムの改善、強化'' -スキンシップが出来る場面が増加し、任意に行えるようになった。 --但し、『人目』という概念が存在し、人目が多いと断られる。 --人目は刻々と変化していくため、タイミングを図ることが重要。得てして人通りが多い場所(街中など)は人目が多い。 -デートでの彼氏力の利用はプレイヤーが利用する量を決められるようになった。 --前作までは彼氏力を全て利用することを強制されたため、デートスポットによって必要な彼氏力をまた溜める必要があった。 -雨や雪といった天候の実装。当然、雨の日には傘を差したカノジョを見られる。 ---- **賛否両論点 ''代わり映えしない内容'' -カノジョ候補は高嶺愛花(マナカ)、小早川凛子(リンコ)、姉ヶ崎寧々(ネネ)の3人であり、初代から一切の変更、追加はない。 --性格パターンはそれぞれのカノジョで3パターンであるが、これも初代からの変更や追加は一切なく友達パートのストーリーもほとんど変化はない。 --もっとも、このシリーズでは『カノジョと付き合う』ことを念頭に置いているため、初代から一貫して同じカノジョを好くプレイヤーが多く、気にしない人も多い。 --また、友達パート自体は恋人パートを楽しむ人からすれば、チュートリアルといっても過言ではないことも理由の一つ。 ---現在は閉鎖されたが、携帯サイトに登場していた「雪乃 玲」というキャラもいたのだが、本作でも次作でも一切登場はしない。 ''相変わらず完璧超人な主人公'' -前作で批判点としてあげられていた事であるが、変わっていない。 --さらに今回は3Dになったことによりリアル感が増したのでこの点が浮き作りになった。 ---- **問題点 ''致命的なバグ、フリーズの存在'' -''本作の最大の問題点''であり、とにかくバグの数が多い。致命的なバグやフリーズの他にも大小様々なバグがある。 --バグの数については攻略wikiにおいて''バグ報告のページが容量過多((正しくは、行数過多だが))となって複数に分割することを余儀なくされた''という事実が全てを物語っている。 -メーカーもバグやフリーズの存在を(発売から1ヶ月ほど後に)認め、商品の回収や、2度のパッチ配布を行ったため、現在では改善された。 --もっとも、致命的なバグやフリーズは直ったが、全てのバグが直ったわけではなく、今でもバグ報告はいくつか出ている。 -バグを列挙すればキリが無いため一部を記述する。詳しくは攻略Wikiのバグ報告のページが詳しい(外部リンクは[[こちら>http://www16.atwiki.jp/newloveplus2ch/pages/90.html]])。 --カノジョから呼び出しの電話がかかってきた時に「時間を指定して出会う」とフリーズする。簡単に再現出来るため、多くのプレイヤーが引っかかっただろう。 ---本作ではたまにカノジョから「今会えない?」といった電話が掛かってくる場合がある。このとき、今すぐは会えない場合に「時間を指定して出会う」ことが出来る。 ---流石にこのフリーズに遭遇したプレイヤーは多かったためか、公式がパッチ配布までの間に対処法を公開したが、「時間指定をせずにすぐ出会う」か「出会うことを断る」のどちらかを選べ、というものでフリーズを避けるにはそれしかないとはいえ、あんまりだろう。 ---そもそも、バグが多い時点でお察しだが、デバッグをすればすぐに見つけられる類のバグであろう。本作のデバッグが十分に行われていないことが端的に分かる致命的なバグである。 --一定条件を満たすとホワイトデーのイベントが発生しなくなる。なお、発売日が2月14日のバレンタインデーであり、そのお返しとして発生するイベントであることが前提である。 ---発売日が2月14日というためか、発売日当日にバレンタインイベントまで進めないプレイヤーが多いことを公式が把握していたと思われ、同年に限り2月中であればバレンタインデーイベントを発生させることが出来るようにされた(なお、公式ページでもこの旨は告知されていた)。 ---実際、バレンタインデーのイベントは問題なく2月中であれば発生したのだが、2月15日~2月29日にバレンタインデーイベントを発生させると代わりにホワイトデーのイベントが発生しなくなる不具合があった。 ---旧作からの引き継ぎの彼氏であれば当日バレンタインデーイベントを発生させるのは難しくなかったかもしれないが、それ以外のプレイヤーにとっては困難であり多くのプレイヤーが被害に遭ったとみられる。 ---そもそも、発売日当日は木曜日であるため、当日にゲームを買った人ばかりではないということも重要。 --その他、カノジョの会話内容がおかしくなったり、メールの内容がおかしくなったりといったフラグ管理の破綻も多数見られる。 --ちなみに本作ではリセットするとカノジョの機嫌を損ねるというペナルティがある。フリーズによるリセットも例外ではなく、理不尽にカノジョに嫌われ、怒られる羽目になる。 --前作のセーブデータを引き継ぐことによって発生するバグもあるため、発売当時は引き継がない方が良いとさえ言われた。 -これらの不具合により一時期クソゲーオブザイヤーに選評が書き込まれる事態となった。 --最終的にパッチによってバグの大半が改善されたこともあってかクソゲーオブザイヤーでは選外に落ち着いたが、パッチがなければひょっとすれば十分ノミネートされる可能性があった。 ''読書月間イベント'' -読書月間イベントはカノジョと一緒の本を読むというイベントであり、公式ページでも宣伝されていた。 -読む本はカノジョごとに違うが実在する作品であり、マナカは『赤毛のアン』、リンコは『ぼくのメジャースプーン』、ネネは『魍魎の匣』である。 -期間は100日であり、期間内にはカノジョと一緒に本を読むイベントが発生することもある。 --イベント実行中は本を読むことになり、その間ゲームは放置することになる。 ---放置した時間に応じてカノジョも読み進めていく。イベント終了時のカノジョからの質問によってある程度カノジョの読むペースを制御することは出来る。 ---また、ここでカノジョの感想を聞くことも出来るため、一緒に本を読んでいる、という雰囲気を楽しめる。 -ここまでの内容だと何も問題のないイベントのように思えるが、そもそも一緒に読む本のデータはゲーム内には用意されていない。 --公式ページにもその点は触れられており、このイベントに対応する書籍として、講談社から発売されている文庫本を''自分自身で購入する必要がある''。 ---本作発売直後はヒロイン達の描き下ろしイラストをブックカバーとした書籍(内容は一緒)のものが発売されていた。こちらはファンアイテムとしては良いのだが。 --尚、読書月間イベントは任意イベントというわけではなく、時期がくると必ず発生するものであるが、ゲーム内のイベントを行う為にDLCとも違う別の出費が必要とはある意味斬新(悪い意味で)。 -感想や展開などを話し合う場面でマナカ(赤毛のアン)の感想や展開が文庫本と一致しない場面が出てくる。 --具体的にはそこまでに出てきていないワードや、そこまでの展開と一致しない会話など。 --有志の間では''マナカの感想や展開の参考とした赤毛のアンが講談社の文庫本ではない''のではないかといわれている。 ---赤毛のアンの原作はカナダの小説家「モンゴメリ」が書いたものであり、翻訳者によって内容に違いが出てくる。例えば人名などの固有名詞の表記揺れはその最たる例である。 --他の2人についてはちゃんと読めば会話の内容も一致していることから、フラグ管理のミスではないと思われる。 ---ちなみに公式はマナカの感想が一致しない件が不具合とは一切認めておらず、結果として「講談社の文庫ではない」のかどうかすら不明となっている。よって、マナカをカノジョとしたプレイヤーにとっては楽しみようがないイベントと化している。 -最終的に読書月間イベントは同年6月に配信された1回目のパッチで''そもそもイベント自体が発生しないように変更''された。それまでに開始していた場合は終了まで続くが、新規のプレイは不可。 ''引き継ぎには有料のソフトが必要'' -本作は『ラブプラス』及び『ラブプラス+』のデータを引き継ぐことが出来る。 --前述の通りカノジョとのつきあいを大切にするプレイヤーが多いゲームであり、それを引き継ぎたいというプレイヤーは多い。 -データの引き継ぎには『ラブプラスTOOLS』というダウンロードソフトが必要なのだが、200円、すなわち有料である。 --一応、このソフトでは他にARカメラを用いてカノジョを撮影するという機能が備わっている。しかしながら引き継ぎをするためだけにも200円とはいえ、有料のソフトが必要なのは不満が強い。 --不満が多かったかは分からないが、次作『NEWラブプラス+』のセーブデータの引き継ぎは無料の引き継ぎソフトが作られた。 --なお、この引き継ぎソフトであるが、発売前に機能の一部が収録されなくなる、と告知されたこともあり、スケジュールがタイトであったことが窺われる。 --引き継ぎそのものには不具合はない((ただし時間はかかるが))のが救い。もっとも引き継いだ後の不具合はあるのだが。 ''ロード時間が長い'' -旧作と比べると明らかにロード時間が増している。 --次作で3Dの機能が排除されたことからも3D描画がロード時間の原因ではないかと推測される。 --あまりせかせかとプレイするゲームではないが、雰囲気を楽しむゲームであることから、いちいちロードを待たされるのはプレイヤーにとってストレスであり、特に新参者は友達パートのプレイになるため、ロード時間の長さに苛立たされることとなった。 --この問題は流石にパッチで解決出来なかったのか、現在もなお、ロード時間の長さはネックとなっている。 ---- **総評 3DSによる綺麗なカノジョが期待され、公式も3DSの機能を使った新要素を公式ページでアピールしていた。~ 発売されてみると、確かにグラフィックは綺麗であったが、上述した数多の不具合、ロード時間の長さ、フラグ管理の破綻によって没入感を阻害され、雰囲気を楽しめない作品となってしまった。~ 3DSのハードの機能をフル活用した姿勢は窺えるのだが、その結果、数多くのバグを生み出してしまっては本末転倒であり、本作からプレイを始めた者、旧作から彼氏であった者の双方から落胆される出来となっている。~ クソゲーなどの駄作に多い「デバッグ時間がとれなかったのではないか」という要素が本作においては多く見られる。~ 致命的なバグやフリーズ、フラグ管理の破綻も、入念なデバッグを行えば容易に発見出来るものであり、読書月間イベントも内部の意思疎通がしっかりとれていればミスが起きるはずがなかったと考えられる。~ 結果として「発売日をバレンタインデーに合わせよう」という思いか或いは「講談社と文庫本のコラボを行う」ということを優先しすぎた結果、肝心のゲームとしての楽しみを殺してしまったといえる。~ 事実、3DSの解像度で描かれるカノジョは綺麗であり、新機能の試みそのものは悪くなく、発売延期という英断を下せば、これほどまでに落胆されることはなかったと考えられる。~ 現在はパッチでおおよその不具合は修正されており、若干のバグといった残滓はあれど、遊ぶ上では普通に遊ぶことが出来る作品になっている。~ しかしながら、大きな期待を裏切ることになってしまった初動の影響は大きく、本作はシリーズファンにとっての黒歴史、汚点とみなされることが多い。 結果的に熱海市など実在する都市とコラボし、熱狂的なファンがいた本シリーズをオワコン化させてしまった。 ---- **余談 -メーカーはバグの存在を認めたが、認めたのは1ヶ月後の同年3月13日であり、それまでは「仕様」という言葉を繰り返していた。 --カノジョのスキンシップの判定がおかしくなっており、''胸などを触ると喜び、髪を撫でると怒る''という変態のような状況が仕様というあるまじき態度であった。 --バグの存在を認めた後は、ソフトは販売店などから回収されたため、一時期ソフトを見かけることはほぼ無くなった。 -ほぼ2年後の2014年3月27日には続編である『NEWラブプラス+』が発売された。続編という位置づけでバグなどはほとんど無いが、顔認識や立体視といった機能は排除された。 --本作の売上本数はおおよそ11万本であるが、『+』の売上本数は4万本と大幅に減ってしまい、本作の失敗が露骨に数値化されたといえる。

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