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C1-CIRCUIT - (2021/05/05 (水) 11:44:04) の1つ前との変更点

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「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は「攻撃的な文章の緩和」「評価点の確定」です。 ---- *C1-CIRCUIT 【しーわん さーきっと】 |ジャンル|レース|&image(http://www.jp.playstation.com/software/title/8tnu0100000013nz-img/8tnu0100000013py.jpg,height=160)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|インベックス|~| |発売日|1996年10月4日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|&color(red){''10年に一度級のクソゲー''}&br;PS初の首都高再現&br;''未完成同然で市場に出荷''&br;妙な企業タイアップ&br;史上最低の操作性&br;所謂MIDI丸出しの音楽&br;全方位に渡って悉く水準未満&br;妙に細かいパーツ類&br;謎に包まれた没データ|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 詳細不明なメーカー、インベックスが世に送り出したPS初の「首都高を再現した」レースゲーム。~ あまり車に詳しくない人のために一応書いておくと、「C1」とは首都高速都心環状線の路線番号・通称である。「C」は英語で「環状」を意味する"Circular"の略から。~ ~ 4企業2団体、「八重洲出版(自動車雑誌を中心に発売する出版社)」「AUTOLOOK M's PROMOTION」「BLITZ」「ブリヂストン」「キングジム」「ユニコ(かつてのelfブランドのエンジンオイルの輸入代理店)」からの協賛・協力を得て、宣伝広告のパイプラインを確保した事もウリとされていたが…。 ---- **特徴(と言うか問題点) ''メニュー画面'' -全体的に地味。 --セレクト画面は無音。 --入力音も「ポッ」と妙に間抜けな音であり、押しても意味が無いボタンを押すとこれまた妙な効果音が鳴る。 ''レース中'' -挙動は良いとはいえず、特にドリフトした時の制御はかなり難しい。アクセルオフしてグリップで走った方が確実である。 --壁や一般車に接触した時、''速度に応じてぶつかった方向とは逆の方向へゆっくり大きく跳ね返り、強制的に道路中央に戻される''と言うゲームとして見てもリアルとして見ても不自然極まりない挙動を示す。 ---その癖CPUは''一般車をすり抜けたり''と、この当時のゲームによく見られた理不尽補正は健在。 -芝公園付近1箇所だけ画面が暫く赤くなる箇所がある。作りかけとしか言いようが無く、プレイの邪魔でしかなくなってしまっている。 --但し、実際の都心環状線にも同じ地点にオービスがあるのでそれのフラッシュを再現しようとしたのだろう。 -ATのシフトダウンのタイミングが狂っており、例えばドリフトした後に回転数がかなり落ちてもシフトダウンしない致命的な所も。その為このゲームはMTでやった方がミスをした時のリカバリが容易である。 ''チューニング'' -チューニングパーツはそれに対して異常に安く、安くて3ポイント、平均して10ポイント前後、ごく一部高くても40ポイント位と、2、3回もレースすればあっと言う間にフルチューン出来る程にヌルい。 --パーツを酷使し続けると、レース中にエンジンブローという形で強制終了してしまうため、パーツ管理を怠らないことが重要となる…が、ブローした時の「TROUBLE」という文字が背景が真っ赤に染まった中で粗く拡大表示される演出は、地味ながらも不気味。 -車の値段の概念も無く、パーツの売却価格も購入価格と全く一緒でポイントは溜まる一方である。 --パーツを売る選択肢が「SALE」となっているが、間違いでは無いとは言え、物を売る意味では「SELL」の方が一般的だろう。 --因みにゲーム中に表示されるシナリオの英語表記を「SC''I''NARIO」と間違えている。説明書には「SC''E''NARIO」と正しい表記がされている。 -エンディングを迎えても特に2周目や特典などは無く、後はリセットするだけである。 ---- **賛否両論点 -BGMは10曲程あり設定で変える事が出来るのだが…。 --''MIDI音源かつ音質も良くない''。ただ楽曲自体はそれほど悪くない。~ ちなみにリスト内にある「SILENCE」は曲では無く''無音''。まあ間違ってはいないが・・・((「SILENCE」というタイトルの楽曲が結構あるので、人によってはちょっとややこしく感じてしまうかもしれない。)) --やり方も説明書に書いているとは言え「SOUND TEST」から変更しなければならないというのは、他のゲームではあまり見られないのでちょっとややこしい。 ---- **評価点 ''都心環状線の再現度'' -一応都心環状線を初めて再現したレースゲームなだけあり、その出来は意外にも隠れたところで光っているものがある。 --比較対象として挙げられがちな『[[首都高バトルシリーズ]]』では1999年6月24日に発売された『[[首都高バトル]]』まで実現せず、それ以前は首都高をモチーフとした架空コースを登場させていた。今作発売より前の1996年5月3日に発売された『首都高バトル DRIFT KING 土屋圭市&坂東正明』でも、実際の首都高を''モチーフにした''コースが登場していた。 ---上述のオービスも、法定速度以下で走行した場合だと光らないなど、部分的に芸の細かいところも確認されている。C1自体の再現も、ビル群や道路の寸法など、実は意外なところに手の入った出来栄えとなっており、これも再現度は低くない。 ''その他'' -''レースゲーでは珍しいAE92型レビンを模した車が登場している。''他のゲームでは『[[KAIDO -峠の伝説-]]』程度しか収録の実績がなく、ある意味本作独自の要素かもしれない。 -パーツや車のステータス等は妙に細かく、車好きには一見の価値はある…のかもしれない。 -実在企業とタイアップしているだけあり、一部パーツは実名である。 ---- **総評 首都高を再現した初のゲームと言うだけあり、C1の再現度という隠れていながらも実は大きな長所を有しており、他にも実在する自動車の細かいパーツやスペック、更には起こりうるトラブルを再現するなど、決して手を抜こうとしているわけではないことが窺える…のだが、技術不足故に、前述した要素を活かしきれなかった、なんとも惜しい作品。これではC1の再現度とスポンサーとのタイアップで力尽きたものと言われるのもやむを得ない話である。 現在ではネットなどが普及したこともあり、その出来の劣悪さと隠れた長所が発掘されたことを中心に、熱心なユーザーを生み出すに至ったものの、所謂「クソゲーハンター」以外は手を出すのはお勧めできない。 ---- **余談 ''制作を手掛けた「インベックス」について'' -あまり情報が発掘されていないせいか、これ以外で同社が手掛けたゲームは確認出来ない。 -現在インベックスのあった番地を検索に掛けると、全く無関係であるだろう建物が建っている事が確認出来る。恐らく倒産した模様。 ''雑誌『CARBOY』での扱い'' -八重洲出版とタイアップしているだけあり、[[''当時同社から出版されていたCARBOYでは大作と同じ扱いとして積極的に取り上げられていた''>https://twitter.com/kohilosi11/status/1158231911342284802?]]。 --同じ雑誌内では当時のインベックス社内における制作現場の様子が積極的に公開されており、更には隠し車種が存在していることが紹介されている…が、実際にデータ内に存在を確認した事例はあるものの、肝心の正規での出現条件は設定されていないため、通常プレイでは一切使用することができない。 -もしこれらの要素がボツにならず、尚且つ「問題点」でも述べた「壁や一般車に接触した時のヘンな挙動」さえなければ、「良作」とまではいかなくとももっとマトモな作品になっていただろう・・・~ 制作会社亡き今、最早届かぬ願いではあるが。
「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は「攻撃的な文章の緩和」「評価点の確定」です。 ---- *C1-CIRCUIT 【しーわん さーきっと】 |ジャンル|レース|&image(http://www.jp.playstation.com/software/title/8tnu0100000013nz-img/8tnu0100000013py.jpg,height=160)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|インベックス|~| |発売日|1996年10月4日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|PS初の首都高再現&br;''未完成同然で市場に出荷''&br;妙な企業タイアップ&br;操作性の悪さ&br;全方位に渡って悉く水準未満&br;妙に細かいパーツ類&br;謎に包まれた没データ|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 詳細不明なメーカー、インベックスが世に送り出したPS初の「首都高を再現した」レースゲーム。~ あまり車に詳しくない人のために一応書いておくと、「C1」とは首都高速都心環状線の路線番号・通称である。「C」は英語で「環状」を意味する"Circular"の略から。~ ~ 4企業2団体、「八重洲出版(自動車雑誌を中心に発売する出版社)」「AUTOLOOK M's PROMOTION」「BLITZ」「ブリヂストン」「キングジム」「ユニコ(かつてのelfブランドのエンジンオイルの輸入代理店)」からの協賛・協力を得て、宣伝広告のパイプラインを確保した事もウリとされていたが…。 ---- **特徴(と言うか問題点) ''メニュー画面'' -全体的に地味。 --セレクト画面は無音。 --入力音も「ポッ」と妙に間抜けな音であり、押しても意味が無いボタンを押すとこれまた妙な効果音が鳴る。 ''レース中'' -挙動は良いとはいえず、特にドリフトした時の制御はかなり難しい。アクセルオフしてグリップで走った方が確実である。 --壁や一般車に接触した時、''速度に応じてぶつかった方向とは逆の方向へゆっくり大きく跳ね返り、強制的に道路中央に戻される''と言うゲームとして見てもリアルとして見ても不自然極まりない挙動を示す。 ---その癖CPUは''一般車をすり抜けたり''と、この当時のゲームによく見られた理不尽補正は健在。 -芝公園付近1箇所だけ画面が暫く赤くなる箇所がある。作りかけとしか言いようが無く、プレイの邪魔でしかなくなってしまっている。 --但し、実際の都心環状線にも同じ地点にオービスがあるのでそれのフラッシュを再現しようとしたのだろう。 -ATのシフトダウンのタイミングが狂っており、例えばドリフトした後に回転数がかなり落ちてもシフトダウンしない致命的な所も。その為このゲームはMTでやった方がミスをした時のリカバリが容易である。 ''チューニング'' -チューニングパーツはそれに対して異常に安く、安くて3ポイント、平均して10ポイント前後、ごく一部高くても40ポイント位と、2、3回もレースすればあっと言う間にフルチューン出来る程にヌルい。 --パーツを酷使し続けると、レース中にエンジンブローという形で強制終了してしまうため、パーツ管理を怠らないことが重要となる…が、ブローした時の「TROUBLE」という文字が背景が真っ赤に染まった中で粗く拡大表示される演出は、地味ながらも不気味。 -車の値段の概念も無く、パーツの売却価格も購入価格と全く一緒でポイントは溜まる一方である。 --パーツを売る選択肢が「SALE」となっているが、間違いでは無いとは言え、物を売る意味では「SELL」の方が一般的だろう。 --因みにゲーム中に表示されるシナリオの英語表記を「SC''I''NARIO」と間違えている。説明書には「SC''E''NARIO」と正しい表記がされている。 -エンディングを迎えても特に2周目や特典などは無く、後はリセットするだけである。 ---- **賛否両論点 -BGMは10曲程あり設定で変える事が出来るのだが…。 --''MIDI音源かつ音質も良くない''。ただ楽曲自体はそれほど悪くない。~ ちなみにリスト内にある「SILENCE」は曲では無く''無音''。まあ間違ってはいないが・・・((「SILENCE」というタイトルの楽曲が結構あるので、人によってはちょっとややこしく感じてしまうかもしれない。)) --やり方も説明書に書いているとは言え「SOUND TEST」から変更しなければならないというのは、他のゲームではあまり見られないのでちょっとややこしい。 ---- **評価点 ''都心環状線の再現度'' -一応都心環状線を初めて再現したレースゲームなだけあり、その出来は意外にも隠れたところで光っているものがある。 --比較対象として挙げられがちな『[[首都高バトルシリーズ]]』では1999年6月24日に発売された『[[首都高バトル]]』まで実現せず、それ以前は首都高をモチーフとした架空コースを登場させていた。今作発売より前の1996年5月3日に発売された『首都高バトル DRIFT KING 土屋圭市&坂東正明』でも、実際の首都高を''モチーフにした''コースが登場していた。 ---上述のオービスも、法定速度以下で走行した場合だと光らないなど、部分的に芸の細かいところも確認されている。C1自体の再現も、ビル群や道路の寸法など、実は意外なところに手の入った出来栄えとなっており、これも再現度は低くない。 ''その他'' -''レースゲーでは珍しいAE92型レビンを模した車が登場している。''他のゲームでは『[[KAIDO -峠の伝説-]]』程度しか収録の実績がなく、ある意味本作独自の要素かもしれない。 -パーツや車のステータス等は妙に細かく、車好きには一見の価値はある…のかもしれない。 -実在企業とタイアップしているだけあり、一部パーツは実名である。 ---- **総評 首都高を再現した初のゲームと言うだけあり、C1の再現度という隠れていながらも実は大きな長所を有しており、他にも実在する自動車の細かいパーツやスペック、更には起こりうるトラブルを再現するなど、決して手を抜こうとしているわけではないことが窺える…のだが、技術不足故に、前述した要素を活かしきれなかった、なんとも惜しい作品。これではC1の再現度とスポンサーとのタイアップで力尽きたものと言われるのもやむを得ない話である。 現在ではネットなどが普及したこともあり、その出来の劣悪さと隠れた長所が発掘されたことを中心に、熱心なユーザーを生み出すに至ったものの、所謂「クソゲーハンター」以外は手を出すのはお勧めできない。 ---- **余談 ''制作を手掛けた「インベックス」について'' -あまり情報が発掘されていないせいか、これ以外で同社が手掛けたゲームは確認出来ない。 -現在インベックスのあった番地を検索に掛けると、全く無関係であるだろう建物が建っている事が確認出来る。恐らく倒産した模様。 ''雑誌『CARBOY』での扱い'' -八重洲出版とタイアップしているだけあり、[[''当時同社から出版されていたCARBOYでは大作と同じ扱いとして積極的に取り上げられていた''>https://twitter.com/kohilosi11/status/1158231911342284802?]]。 --同じ雑誌内では当時のインベックス社内における制作現場の様子が積極的に公開されており、更には隠し車種が存在していることが紹介されている…が、実際にデータ内に存在を確認した事例はあるものの、肝心の正規での出現条件は設定されていないため、通常プレイでは一切使用することができない。 -もしこれらの要素がボツにならず、尚且つ「問題点」でも述べた「壁や一般車に接触した時のヘンな挙動」さえなければ、「良作」とまではいかなくとももっとマトモな作品になっていただろう・・・~ 制作会社亡き今、最早届かぬ願いではあるが。

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