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クドわふたー - (2014/10/23 (木) 18:08:57) の1つ前との変更点

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*クドわふたー 【くどわふたー】 |ジャンル|恋愛アドベンチャーゲーム|&amazon(B003CIPGCE)|&amazon(B00F9X11F6)| |対応機種|Windows 2000~8|~|~| |メディア|初回/全年齢対象PC版:DVD-ROM 1枚&br()あそBD版:Blu-ray PlayersGame 1枚&br()PSP版:UMD 1枚|~|~| |発売・開発元|Key|~|~| |発売日|初回版:2010年6月25日&br()PSP版:2013年5月9日&br()全年齢対象PC版:2013年6月28日&br()Vita版:2013年12月19日|~|~| |定価|初回版5,800円&br()PSP版:4,800円&br()全年齢PC版:5,800円&br()Vita版:5,200円(全て税抜き)~|~| |ディスクレス起動|可能|~|~| |レーティング|初回版:ソフ倫:&color(crimson){''18歳未満禁止''}&br()PSP/Vita版:CERO・C区分(15才以上対象)|~|~| |廉価版|あそBD版:2013年3月29日/5,800円(税抜き)|~|~| |配信|ダウンロード版:2013年10月11日/4,571円(税抜き)|~|~| |備考|Vita版はPS Vita TV対応|~|~| |ポイント|シナリオ平凡化、ボリュームもなくなった&br()ただイチャラブしたいファンには退屈な出来&br()クド以外の旧面子は実質出番なし|~|~| #contents(fromhere) ---- #center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}} #center{&size(20){''本作は一部のバージョンを除き18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}} ---- *概要 「Key」の第六作及び七作である『[[リトルバスターズ!]]』(以下リトバス)のスピンオフ作品。ヒロインの一人である「能美クドリャフカ」をメインヒロインとしたファンディスクである。 『リトバス』のどのルートの続きでもないパラレルワールド的な後日談。スタート時点で既に主人公である理樹とクドリャフカは恋人同士である。 *あらすじ 理樹とクドリャフカが結ばれ、季節は夏。リトルバスターズの面々はほとんど帰省しており、理樹は寮内でしばしの夏休みを謳歌していた。 しかし、男子寮の水道管が破損してしまい、男子生徒は寮内には工事の関係でしばらく住めなくなってしまった。 それを見かねた寮長こと二木佳奈多がこんな条約を設けた。 「男子には女子寮を使ってもらいます。ただし、紳士協定を破ったらすぐに出ていってもらいます!」 寛大な言葉に歓喜する男子たち。 そんなとき、小さな恋人であるクドリャフカが、 「理樹、私の…私のルームメイトになってくれませんか?」 そうお願いしたのだ。そう、クドの部屋は紳士協定には含まれていない旧寮に存在していた。 二人のドキドキな同棲生活が、幕を開ける!? *キャラクター #region(close,クリックで開閉) -直枝理樹 --主人公。目立った特徴はないものの、中性的な顔立ちでやたらツッコミがうまい。が、今回は真人がいないためそれほどツッコミは見られない。 --あまり好色な性格ではないが、クドのパンツ等を(うっかり)強奪したりと、ダメな方向に男らしくなってしまっている。 --某セクシーコマンドー使いのような脳内会議をおっ始めたりと、やはりダメな方向でキャラが崩壊している。ギャグ描写なので気にならないが。 --ダメな意味でのキャラ崩壊が目立っている上、周囲(特に佳奈多)から責められたり、いじられたりしても大抵言われ放題であり、前作と比べてもだいぶ情けない場面が多い。 --前作のキャラがほとんど登場しないこともあるが、二次創作でも度々言及される「仲間から(男女問わず)モテモテ」な場面が全然ないため(クド以外とは「友達」と言えるレベルかも怪しい)、いじられ方にあまり愛がないのも情けなさが強調されている原因であろう。 --前作にあった魅力ははっきり言ってほとんどない。本作の理樹にも本作なりの魅力はあるが、前作とは違った形である。 --今回はほとんどボイスがないが……物語の終盤で…? -能美クドリャフカ --本作のメインヒロイン。理樹からは「クド」と呼ばれる。 --ロシア人のクォーター。英語は苦手だが、ロシア語は流暢であり、今回はロシア文化を理樹に勧めたりする。 --母親は宇宙飛行士であり、今回のシナリオでも大きなウエイトを占めている(なお、母親の立ち絵などはない)。 --外見に反してかなりの日本贔屓であり、和食を作ったりと親日要素は非常に高い。 --彼女以上の真性ロリが登場したことにより、お姉さん的な立場も見せるようになった。 -二木佳奈多 --女子寮長で元風紀委員長。 --前作では人を見下すような口ぶり(選択肢による)が特徴だったが、今回は結構優しくなっている。 --特にクドリャフカには妹のような存在のように接しており、仲睦まじい関係。 --前作に比べ大幅にシスコン振りが強調されており、ほとんどギャグキャラ。この辺は「はっちゃけていて面白い」「キャラを崩し過ぎ」と賛否両論。 --立ち絵は新規のものに置き換わっている。逆にリトバス流用の立ち絵は出てこない。 -あーちゃん先輩 --前寮長。前作に続き、割といい加減な性格。理樹とクドリャフカの同棲に協力する立場を取るが…元寮長としていいのか? --作中でもこの愛称で呼ばれており、本名は不明のまま。なお、理樹とクドからは「部長」と呼ばれる(彼女が料理部部長であるため)。 --めげずに佳奈多のことを「かなちゃん」と呼んでいる。 --長らく立ち絵が存在したなかったが、本作で遂に登場した。ビジュアル自体はTCG『ヴァイスシュヴァルツ』やあなぐらもぐら版コミックで判明している。 --ちなみに、中の人はリトルバスターズの主題歌を歌っていた。 -前作の主要キャラ --今回はシナリオ中名前が時々出る程度で、立ち絵はおろか声もない。 --コミック版(1巻)では一応顔見せ程度にリトルバスターズのメンバーが前日談に登場している。曖昧だった修学旅行の内容が明らかになっているので、興味があれば読んでみるといいだろう。 以下は『クドわふたー』の新規キャラ。いずれも非攻略キャラである。 -有月椎菜 --ヒロインではないが、それに劣らない程のメインキャラクター。クドのような歳不相応ロリではなく&bold(){真性ロリ}である。 --幼いながらもペンシルロケットに強い興味を持っている。 --クドリャフカとは絡みが多く、仲の良い姉妹のような関係にも見える。 --けーくんというお友達がいるが、いつも椎菜をからかっており、椎菜は彼を嫌っている。 -氷室憂希 --クドリャフカの元ルームメート。スタイルはいいが、あまり見せ場がない。 --天才肌だが恭介以上にアクの強いキャラ。 --ロシア語がとても流暢で、作中でも何度も端正なロシア語を披露する。 --妄想ではあるが、一応彼女にもちょっとしたエロシーンがある。 --理樹に対しては狂言回しと取れるような役回りである。 -有月初 --椎菜の姉で、理樹と同級生。 --やや特徴的な鼻声ボイス。性格なども合わせ、リアルといえばリアル。 --平凡な性格と思いきや、妹には結構きつく当たる。それなりの過去があるためだが。 -椎菜の母 --立ち絵なし。絵本作家。 --昔は売れない作家だったが、訓戒のある深いストーリーのある絵本を執筆していた。 --ブレイクしてからは当たり障りの無い平凡な絵本を書くようになり、椎菜にも冷たくなってしまった。 #endregion *問題点 ''前作キャラの扱い'' -クドリャフカのスピンオフという内容を鑑みても、前作のキャラがほとんどリストラされていることにファンは落胆した。 -リトバスのキャラはどれも人気が高かったため、尚更批判に上る。-もっとも、クドリャフカとのシナリオに重きを置いた作品(総評参照)として宣伝されていたのだが。 --実際の所は、リトバスの主要キャラとの絡みを欠くのは大きな痛手だと製作者側も分かっていただろうとは思う((『リトルバスターズ!』という作品自体が友情をテーマにしている節があるわけで…。))。単純に制作費の問題、と邪推することも出来る。 #region(close,ストーリーの問題点) -これはKOTYeのコメントにあったのだが、クドの母親の事で理樹とクドが大変なことになっているのにも関わらずリトルバスターズの面々が助けにいかないのは非常に問題がある。話の構成的に大きな矛盾を作ってしまったのはまずいだろう。 #endregion ''シナリオの薄さ'' -元々、発表時点からリトルバスターズ!本編とは打って変わって平坦かつ恋愛要素を強調した(ファンディスクなので当然といえば当然だが)シナリオだったため、期待外れと思う旧ファンも少なからずいた。 --本作のシナリオを担当したのはリトバスでもクドリャフカのシナリオを担当した「城桐央」氏だが、Keyメインライターである「麻枝准」氏の影響も小さくない。この作品、元々はクドリャフカといちゃラブするだけのFDとして企画されたのだが、その企画を見た麻枝氏が「で、どこで感動するの?」と疑問を述べた結果、急遽路線変更となった経緯がある。これによりいつものKey方面、いちゃラブ方面のどちらにもにも寄れず中途半端なシナリオになってしまった。 ---公式サイトや主題歌の明るいポップな雰囲気からは一転して、2周目シナリオは終始鬱展開となることで、騙された、と思うユーザーの方が大半だったと思われる。 --それと同時にクドリャフカとの関係に重きをおいたシナリオと認識し、クドリャフカといちゃラブする内容を期待していたファンが肩透かしを食らう結果になった。 --「FDなのにこの疑問はおかしい」と思う人もいるかもしれないが、麻枝氏が担当した前作品『CLANNAD』のスピンオフであり、立場が本作に近い『智代アフター』の内容を鑑みれば、彼のシナリオに対するこだわりの方向性の問題ではある。もちろん、それを是とするかどうかは人によって分かれるが。 ---もっとも本作は『智代アフター』の反省というべきか、当たり障りのない、悪く言えば&bold(){Key作品らしくない泣き要素に乏しい平凡なシナリオ}なので結局評価が分かれてしまったようだが。どちらかにきちんと舵取りしていれば、もっと(それでも評価は割れているだろうが)正当な評価を受けていたかもしれない。 ''二木佳奈多の設定'' -本作ではリトバスにおける彼女の問題が全て解決している為でもあるが、性格を始め描写の齟齬が多い。 --キャラクターの項に書いてある通り、ギャグレベルのシスコンになってしまった。妹を対象にしているかは不明だが、同性愛を匂わせるようなセリフさえある。リトバスにおいても妹を非常に大切に思っていたがあくまで純粋な想いだったので「変に性格が変わっている」との声も少なくない。 ---このような露骨なシスコンなキャラ付けは二次創作で多く、ニコニコ動画で有名になった醤油ネタの起用もあり二次に擦り寄っているとの意見もある。ただし、二次界隈では露骨なシスコン佳奈多は人気が高い事も事実であり、この佳奈多のキャラを気に入っているファンも多い。 --リトバスほどではないが理樹に攻撃的な態度を取る事が多い。リトバスで理樹にそういう態度を取るのは(明確に断定されてはいないが)ちゃんとした理由があるのだが、問題が解決した本作ではそういった理由はないので単なる嫌な人間になってしまっている。 ---一応、序盤に親友のクドと理樹が交際している事に嫉妬しているような場面があるのだがそれにしてはいきすぎな態度も多い。理樹は基本的に温厚かつまともな人間なので、佳奈多が理樹に批判的な態度を取るのは傍から見ても理不尽である。 --城桐氏はリトバスEXのビジュアルファンブックで「(リトバスEXの)佳奈多シナリオにおける佳奈多が彼女の素の性格」と書いているがリトバスEXの佳奈多シナリオと本作では明らかに性格が違う。 --リトバスでは生トマトが苦手と言っていたのに本作では大好きと発言していたり、普通に料理を作っていたのに本作ではあまり料理をした事がないように書かれているなど設定面でも差異がある。 --理樹の性格に関してもそうだが、この辺りはあくまで本作がパラレルな事を強く感じさせる。もっとも、リトバスにおける佳奈多は複雑な環境にいたため、それが解決された本作こそが本来の佳奈多との声もある(そうなると前述の城桐氏の発言と矛盾するが…)。どちらにせよ、公式からこの佳奈多の性格・設定変更に関する言及はない。 --後の移植版における追加部分でも相変わらずのキャラ付けなので制作側はこの佳奈多に対する批判は問題ないレベルと判断したと思われる。 ''声優の演技'' -クドリャフカの声がリトバスよりもロリ化したため、「声優が演技を忘れた」「後日談なのに幼くなっている」という意見も出た。 --なお、後のドラマCDやアニメでもこの声質のためクドの声はこれが基本になったようである。 ''やり込み要素の欠如'' -智代アフターにはDUNGEONS&TAKAFUMISというミニゲームの範疇を超えた単品レベルのゲームディスクが付属したのに対し、本作にはそういったものがない。 --一応、2周目で真エンドを見られるというシナリオ構成ではあるが、やり込みには程遠い水増し設計である。鬱展開から結局最後は「奇跡」が起こってハッピーエンド、という構図は歴代のKey作品らしいつくりにはなっているが、では何のために1周目のイチャラブシナリオが存在したのか、という議論になってしまう。 --その代わりというわけではないが、次回作である『[[Rewrite]]』の体験版が入っており、それ目当てで購入するプレイヤーも多かった。 ---しかし、後に体験版Ver2.00が配布されたため、この点では本作の価値が低下した感は否めない。 ---とはいえ、Ver2.00で変更された部分もあり、両方の体験版をプレイすれば普段はあまり表に出てこない制作過程を垣間見ることができるという意味では貴重である。 *総評 よくあるガッカリゲーという評価をする人間も少なからずいるのは事実だろう。KOTYeスレに届いた選評をネガキャンだと捉える動きもスレでは比較的よく見られた。 発売半年前から本作のティザーサイトがOPENしており、クドリャフカのみに焦点を当てている内容なのは事前から把握されていたが、イチャつきメインという宣伝もあり、宣伝に騙され購入した被害者の数は相当に多かったと思われる。 その一方、Keyらしい伝統的な展開のシナリオを期待していた層、智代アフターの流れを受けているだろうと予想した層にとっても非常に残念な出来となってしまっている。 無駄な水増しループシナリオを除けば、果たして本当にミドルプライス相当なのか、という謎も残る。 -全年齢版やPSP,Vitaへの移植がされている。 --18禁要素を削除した代わりに新規のCGやイベントが追加されている。 --2周目で真エンドが見られるシナリオ構成は変更され、1つに統一された。やはり無意味な水増しとの批判が多かったのだろうか。 --18禁要素の削除とイベント追加、シナリオ統一以外は目立った変更は無し。このためシナリオの薄さ、やりこみ要素の欠如、理樹や佳奈多のキャラ崩壊、前作キャラの不在など多くの問題点は残念ながらそのままである。
*クドわふたー 【くどわふたー】 |ジャンル|恋愛アドベンチャーゲーム|&amazon(B003CIPGCE)|&amazon(B00F9X11F6)| |対応機種|Windows 2000~8|~|~| |メディア|初回/全年齢対象PC版:DVD-ROM 1枚&br()あそBD版:Blu-ray PlayersGame 1枚&br()PSP版:UMD 1枚|~|~| |発売・開発元|Key|~|~| |発売日|初回版:2010年6月25日&br()PSP版:2013年5月9日&br()全年齢対象PC版:2013年6月28日&br()Vita版:2013年12月19日|~|~| |定価|初回版5,800円&br()PSP版:4,800円&br()全年齢PC版:5,800円&br()Vita版:5,200円(全て税抜き)|~|~| |ディスクレス起動|可能|~|~| |レーティング|初回版:ソフ倫:&color(crimson){''18歳未満禁止''}&br()PSP/Vita版:CERO・C区分(15才以上対象)|~|~| |廉価版|あそBD版:2013年3月29日/5,800円(税抜き)|~|~| |配信|ダウンロード版:2013年10月11日/4,571円(税抜き)|~|~| |備考|Vita版はPS Vita TV対応|~|~| |ポイント|シナリオ平凡化、ボリュームもなくなった&br()ただイチャラブしたいファンには退屈な出来&br()クド以外の旧面子は実質出番なし|~|~| #contents(fromhere) ---- #center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}} #center{&size(20){''本作は一部のバージョンを除き18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}} ---- *概要 「Key」の第六作及び七作である『[[リトルバスターズ!]]』(以下リトバス)のスピンオフ作品。ヒロインの一人である「能美クドリャフカ」をメインヒロインとしたファンディスクである。 『リトバス』のどのルートの続きでもないパラレルワールド的な後日談。スタート時点で既に主人公である理樹とクドリャフカは恋人同士である。 *あらすじ 理樹とクドリャフカが結ばれ、季節は夏。リトルバスターズの面々はほとんど帰省しており、理樹は寮内でしばしの夏休みを謳歌していた。 しかし、男子寮の水道管が破損してしまい、男子生徒は寮内には工事の関係でしばらく住めなくなってしまった。 それを見かねた寮長こと二木佳奈多がこんな条約を設けた。 「男子には女子寮を使ってもらいます。ただし、紳士協定を破ったらすぐに出ていってもらいます!」 寛大な言葉に歓喜する男子たち。 そんなとき、小さな恋人であるクドリャフカが、 「理樹、私の…私のルームメイトになってくれませんか?」 そうお願いしたのだ。そう、クドの部屋は紳士協定には含まれていない旧寮に存在していた。 二人のドキドキな同棲生活が、幕を開ける!? *キャラクター #region(close,クリックで開閉) -直枝理樹 --主人公。目立った特徴はないものの、中性的な顔立ちでやたらツッコミがうまい。が、今回は真人がいないためそれほどツッコミは見られない。 --あまり好色な性格ではないが、クドのパンツ等を(うっかり)強奪したりと、ダメな方向に男らしくなってしまっている。 --某セクシーコマンドー使いのような脳内会議をおっ始めたりと、やはりダメな方向でキャラが崩壊している。ギャグ描写なので気にならないが。 --ダメな意味でのキャラ崩壊が目立っている上、周囲(特に佳奈多)から責められたり、いじられたりしても大抵言われ放題であり、前作と比べてもだいぶ情けない場面が多い。 --前作のキャラがほとんど登場しないこともあるが、二次創作でも度々言及される「仲間から(男女問わず)モテモテ」な場面が全然ないため(クド以外とは「友達」と言えるレベルかも怪しい)、いじられ方にあまり愛がないのも情けなさが強調されている原因であろう。 --前作にあった魅力ははっきり言ってほとんどない。本作の理樹にも本作なりの魅力はあるが、前作とは違った形である。 --今回はほとんどボイスがないが……物語の終盤で…? -能美クドリャフカ --本作のメインヒロイン。理樹からは「クド」と呼ばれる。 --ロシア人のクォーター。英語は苦手だが、ロシア語は流暢であり、今回はロシア文化を理樹に勧めたりする。 --母親は宇宙飛行士であり、今回のシナリオでも大きなウエイトを占めている(なお、母親の立ち絵などはない)。 --外見に反してかなりの日本贔屓であり、和食を作ったりと親日要素は非常に高い。 --彼女以上の真性ロリが登場したことにより、お姉さん的な立場も見せるようになった。 -二木佳奈多 --女子寮長で元風紀委員長。 --前作では人を見下すような口ぶり(選択肢による)が特徴だったが、今回は結構優しくなっている。 --特にクドリャフカには妹のような存在のように接しており、仲睦まじい関係。 --前作に比べ大幅にシスコン振りが強調されており、ほとんどギャグキャラ。この辺は「はっちゃけていて面白い」「キャラを崩し過ぎ」と賛否両論。 --立ち絵は新規のものに置き換わっている。逆にリトバス流用の立ち絵は出てこない。 -あーちゃん先輩 --前寮長。前作に続き、割といい加減な性格。理樹とクドリャフカの同棲に協力する立場を取るが…元寮長としていいのか? --作中でもこの愛称で呼ばれており、本名は不明のまま。なお、理樹とクドからは「部長」と呼ばれる(彼女が料理部部長であるため)。 --めげずに佳奈多のことを「かなちゃん」と呼んでいる。 --長らく立ち絵が存在したなかったが、本作で遂に登場した。ビジュアル自体はTCG『ヴァイスシュヴァルツ』やあなぐらもぐら版コミックで判明している。 --ちなみに、中の人はリトルバスターズの主題歌を歌っていた。 -前作の主要キャラ --今回はシナリオ中名前が時々出る程度で、立ち絵はおろか声もない。 --コミック版(1巻)では一応顔見せ程度にリトルバスターズのメンバーが前日談に登場している。曖昧だった修学旅行の内容が明らかになっているので、興味があれば読んでみるといいだろう。 以下は『クドわふたー』の新規キャラ。いずれも非攻略キャラである。 -有月椎菜 --ヒロインではないが、それに劣らない程のメインキャラクター。クドのような歳不相応ロリではなく&bold(){真性ロリ}である。 --幼いながらもペンシルロケットに強い興味を持っている。 --クドリャフカとは絡みが多く、仲の良い姉妹のような関係にも見える。 --けーくんというお友達がいるが、いつも椎菜をからかっており、椎菜は彼を嫌っている。 -氷室憂希 --クドリャフカの元ルームメート。スタイルはいいが、あまり見せ場がない。 --天才肌だが恭介以上にアクの強いキャラ。 --ロシア語がとても流暢で、作中でも何度も端正なロシア語を披露する。 --妄想ではあるが、一応彼女にもちょっとしたエロシーンがある。 --理樹に対しては狂言回しと取れるような役回りである。 -有月初 --椎菜の姉で、理樹と同級生。 --やや特徴的な鼻声ボイス。性格なども合わせ、リアルといえばリアル。 --平凡な性格と思いきや、妹には結構きつく当たる。それなりの過去があるためだが。 -椎菜の母 --立ち絵なし。絵本作家。 --昔は売れない作家だったが、訓戒のある深いストーリーのある絵本を執筆していた。 --ブレイクしてからは当たり障りの無い平凡な絵本を書くようになり、椎菜にも冷たくなってしまった。 #endregion *問題点 ''前作キャラの扱い'' -クドリャフカのスピンオフという内容を鑑みても、前作のキャラがほとんどリストラされていることにファンは落胆した。 -リトバスのキャラはどれも人気が高かったため、尚更批判に上る。-もっとも、クドリャフカとのシナリオに重きを置いた作品(総評参照)として宣伝されていたのだが。 --実際の所は、リトバスの主要キャラとの絡みを欠くのは大きな痛手だと製作者側も分かっていただろうとは思う((『リトルバスターズ!』という作品自体が友情をテーマにしている節があるわけで…。))。単純に制作費の問題、と邪推することも出来る。 #region(close,ストーリーの問題点) -これはKOTYeのコメントにあったのだが、クドの母親の事で理樹とクドが大変なことになっているのにも関わらずリトルバスターズの面々が助けにいかないのは非常に問題がある。話の構成的に大きな矛盾を作ってしまったのはまずいだろう。 #endregion ''シナリオの薄さ'' -元々、発表時点からリトルバスターズ!本編とは打って変わって平坦かつ恋愛要素を強調した(ファンディスクなので当然といえば当然だが)シナリオだったため、期待外れと思う旧ファンも少なからずいた。 --本作のシナリオを担当したのはリトバスでもクドリャフカのシナリオを担当した「城桐央」氏だが、Keyメインライターである「麻枝准」氏の影響も小さくない。この作品、元々はクドリャフカといちゃラブするだけのFDとして企画されたのだが、その企画を見た麻枝氏が「で、どこで感動するの?」と疑問を述べた結果、急遽路線変更となった経緯がある。これによりいつものKey方面、いちゃラブ方面のどちらにもにも寄れず中途半端なシナリオになってしまった。 ---公式サイトや主題歌の明るいポップな雰囲気からは一転して、2周目シナリオは終始鬱展開となることで、騙された、と思うユーザーの方が大半だったと思われる。 --それと同時にクドリャフカとの関係に重きをおいたシナリオと認識し、クドリャフカといちゃラブする内容を期待していたファンが肩透かしを食らう結果になった。 --「FDなのにこの疑問はおかしい」と思う人もいるかもしれないが、麻枝氏が担当した前作品『CLANNAD』のスピンオフであり、立場が本作に近い『智代アフター』の内容を鑑みれば、彼のシナリオに対するこだわりの方向性の問題ではある。もちろん、それを是とするかどうかは人によって分かれるが。 ---もっとも本作は『智代アフター』の反省というべきか、当たり障りのない、悪く言えば&bold(){Key作品らしくない泣き要素に乏しい平凡なシナリオ}なので結局評価が分かれてしまったようだが。どちらかにきちんと舵取りしていれば、もっと(それでも評価は割れているだろうが)正当な評価を受けていたかもしれない。 ''二木佳奈多の設定'' -本作ではリトバスにおける彼女の問題が全て解決している為でもあるが、性格を始め描写の齟齬が多い。 --キャラクターの項に書いてある通り、ギャグレベルのシスコンになってしまった。妹を対象にしているかは不明だが、同性愛を匂わせるようなセリフさえある。リトバスにおいても妹を非常に大切に思っていたがあくまで純粋な想いだったので「変に性格が変わっている」との声も少なくない。 ---このような露骨なシスコンなキャラ付けは二次創作で多く、ニコニコ動画で有名になった醤油ネタの起用もあり二次に擦り寄っているとの意見もある。ただし、二次界隈では露骨なシスコン佳奈多は人気が高い事も事実であり、この佳奈多のキャラを気に入っているファンも多い。 --リトバスほどではないが理樹に攻撃的な態度を取る事が多い。リトバスで理樹にそういう態度を取るのは(明確に断定されてはいないが)ちゃんとした理由があるのだが、問題が解決した本作ではそういった理由はないので単なる嫌な人間になってしまっている。 ---一応、序盤に親友のクドと理樹が交際している事に嫉妬しているような場面があるのだがそれにしてはいきすぎな態度も多い。理樹は基本的に温厚かつまともな人間なので、佳奈多が理樹に批判的な態度を取るのは傍から見ても理不尽である。 --城桐氏はリトバスEXのビジュアルファンブックで「(リトバスEXの)佳奈多シナリオにおける佳奈多が彼女の素の性格」と書いているがリトバスEXの佳奈多シナリオと本作では明らかに性格が違う。 --リトバスでは生トマトが苦手と言っていたのに本作では大好きと発言していたり、普通に料理を作っていたのに本作ではあまり料理をした事がないように書かれているなど設定面でも差異がある。 --理樹の性格に関してもそうだが、この辺りはあくまで本作がパラレルな事を強く感じさせる。もっとも、リトバスにおける佳奈多は複雑な環境にいたため、それが解決された本作こそが本来の佳奈多との声もある(そうなると前述の城桐氏の発言と矛盾するが…)。どちらにせよ、公式からこの佳奈多の性格・設定変更に関する言及はない。 --後の移植版における追加部分でも相変わらずのキャラ付けなので制作側はこの佳奈多に対する批判は問題ないレベルと判断したと思われる。 ''声優の演技'' -クドリャフカの声がリトバスよりもロリ化したため、「声優が演技を忘れた」「後日談なのに幼くなっている」という意見も出た。 --なお、後のドラマCDやアニメでもこの声質のためクドの声はこれが基本になったようである。 ''やり込み要素の欠如'' -智代アフターにはDUNGEONS&TAKAFUMISというミニゲームの範疇を超えた単品レベルのゲームディスクが付属したのに対し、本作にはそういったものがない。 --一応、2周目で真エンドを見られるというシナリオ構成ではあるが、やり込みには程遠い水増し設計である。鬱展開から結局最後は「奇跡」が起こってハッピーエンド、という構図は歴代のKey作品らしいつくりにはなっているが、では何のために1周目のイチャラブシナリオが存在したのか、という議論になってしまう。 --その代わりというわけではないが、次回作である『[[Rewrite]]』の体験版が入っており、それ目当てで購入するプレイヤーも多かった。 ---しかし、後に体験版Ver2.00が配布されたため、この点では本作の価値が低下した感は否めない。 ---とはいえ、Ver2.00で変更された部分もあり、両方の体験版をプレイすれば普段はあまり表に出てこない制作過程を垣間見ることができるという意味では貴重である。 *総評 よくあるガッカリゲーという評価をする人間も少なからずいるのは事実だろう。KOTYeスレに届いた選評をネガキャンだと捉える動きもスレでは比較的よく見られた。 発売半年前から本作のティザーサイトがOPENしており、クドリャフカのみに焦点を当てている内容なのは事前から把握されていたが、イチャつきメインという宣伝もあり、宣伝に騙され購入した被害者の数は相当に多かったと思われる。 その一方、Keyらしい伝統的な展開のシナリオを期待していた層、智代アフターの流れを受けているだろうと予想した層にとっても非常に残念な出来となってしまっている。 無駄な水増しループシナリオを除けば、果たして本当にミドルプライス相当なのか、という謎も残る。 -全年齢版やPSP,Vitaへの移植がされている。 --18禁要素を削除した代わりに新規のCGやイベントが追加されている。 --2周目で真エンドが見られるシナリオ構成は変更され、1つに統一された。やはり無意味な水増しとの批判が多かったのだろうか。 --18禁要素の削除とイベント追加、シナリオ統一以外は目立った変更は無し。このためシナリオの薄さ、やりこみ要素の欠如、理樹や佳奈多のキャラ崩壊、前作キャラの不在など多くの問題点は残念ながらそのままである。

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